JP2011522127A - 純粋な過レニウム酸アンモニウムの製造方法 - Google Patents

純粋な過レニウム酸アンモニウムの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、過レニウム酸をアンモニアと反応させることによる純粋な過レニウム酸アンモニウムの製造方法並びに高純度の過レニウム酸アンモニウムに関する。

Description

本発明は、過レニウム酸をアンモニアと反応させることによる純粋な過レニウム酸アンモニウムの製造方法並びに高純度の過レニウム酸アンモニウムに関する。
Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、第5版、第23巻、第202〜203頁に、工業的過レニウム酸アンモニウムを窒素下でまず二酸化レニウムに熱分解することによる、純粋な過レニウム酸の製造方法が記載されている。引き続き、この二酸化レニウムを、酸素及び水素の添加下で純粋なレニウム酸塩に熱的に変換する。これから、次いでアンモニウムを用いて直接純粋な過レニウム酸アンモニウムが製造される。
二酸化レニウムの過レニウム酸への変換は、中間的に形成される揮発性の七酸化二レニウム(Re27)を介して行われ、これを水中に導入するか又は水と一緒の共縮合の際にペルレニウム酸が形成されることは公知である。先行技術による上記のプロセスを適用する場合、当業者は、一般的なカチオン性不純物、例えばアルカリ金属又は遷移金属が工業的な過レニウム酸アンモニウム中に非揮発性のアルカリ金属過レニウム酸塩又は重金属過レニウム酸塩として、昇華残留物中に残留し、この洗浄方法は従って極めて有効であるべきであることを導き出すことができる。しかしながら、これは、出発材料又は残留物の、過レニウム酸を捕集する容器中への移行が行われないことを前提として通用するだけである。この後者は、実際の条件下で実現するのが極めて困難である。この状況は、このために工業的過レニウム酸アンモニウムを二酸化レニウムに予め分解することが明らかに必要であるという理由でもある。実際に、カチオン性並びにアニオン性の性質の過レニウム酸アンモニウムの全ての不純物は、(複数回の)再結晶によって除去できることは公知である。この場合、例外はカリウムであり、これは後者に挙げた方法を介して過レニウム酸アンモニウムから除去することができない。
先行技術から公知の純粋な過レニウム酸の製造方法は、ほとんどもっぱらこの元素の除去に取り組んでいる。このプロセスは2つの熱的段階を有し、従って極めて費用がかかる。
Leszczynska-Sejdaは、特に"Hydrometallurgy", Vol. 89 (2007), p. 289-296に、イオン交換プロセスを介した過レニウム酸の製造方法を記載している。カチオン交換により、この場合、過レニウム酸アンモニウム溶液は過レニウム酸へ変換される。生じた過レニウム酸の純度は比較的良好である。もちろん、記載された交換プロセスは相応の費用がかかり、十分にアンモニウム不含の過レニウム酸を得るために極めてしばしば交換サイクルを行う必要がある。更に、最初に得られる過レニウム酸は最も適したイオン交換体の使用下で約17g/lの極めて低いレニウム濃度を有するだけである。レニウム1リットル当たり約300gの濃縮されたレニウム酸を得るために、多大な水過剰量を蒸発することによりこの希酸を濃縮する必要がある。かなりのレニウム損失を抑制するために、真空蒸発器中で60℃で運転する必要がある。
従って、本発明の課題は、高い空時収率により優れていて、本質的わずかなエネルギーが必要であり、従って従来の方法よりも環境に優しい、純粋な過レニウム酸アンモニウムの簡単な製造方法を提供することである。
本発明は、カソードでニトロ化から生じる亜硝酸イオンがアンモニウムイオンと反応して水と分子窒素とになり、この方法により過レニウム酸アンモニウムの懸濁液は硝酸の存在で濃縮された過レニウム酸溶液に変換されるという知見に基づく。
本発明の主題は、従って、次の工程を有する、純粋な過レニウム酸アンモニウムの製造方法である:
a) 工業的過レニウム酸アンモニウムを含有する水性懸濁液を製造する工程、
b) 前記懸濁液に硝酸の化学量論的量を添加する工程
c) 工程b)からの懸濁液を、カチオン交換体膜によってカソード室とアノード室とに区分された電解セルのカソード室に導入する工程、
d) 適当な電圧を印加することによりカソード室中で硝酸をカソード還元して亜硝酸にする工程、
e) この亜硝酸を過レニウム酸アンモニウムのアンモニウムイオンと、水性過レニウム酸を形成させながら反応させる工程、
f) 工程e)からの水性過レニウム酸からカリウムイオンを除去する工程、及び
g) 過レニウム酸から少なくとも化学量論的量のアンモニアを添加しながら純粋な過レニウム酸アンモニウムを製造する工程。
工業的過レニウム酸アンモニウムは、K、Na、Ca、Mg、Fe、Cu、Mo、Siのような不純物を100ppmまで及びそれ以上含有する過レニウム酸アンモニウム(NH4ReO4)であると解釈される。この過レニウム酸アンモニウム及びそれから製造された最終生成物、例えば過レニウム酸、酸化レニウム(ReO2、ReO3)及びレニウム金属中の特に不所望な不純物は、カリウムである。レニウム含有出発物質中のカリウム含有量に依存して、この場合(濃縮された過レニウム酸中で)、所定の量のカリウムが既に不溶性の過レニウム酸カリウムとして濃縮された過レニウム酸から除去することができる。
本発明による方法の場合には、過レニウム酸アンモニウム含有の懸濁液に化学量論的量の硝酸を添加し、引き続き、カチオン交換体膜によってカソード室とアノード室とに区分された電解セルのカソード室中へ導入する。この電解セル(10)は図1中に示されている。カチオン交換体膜として、全ての市販の膜、例えばクロロアルカリ電解(Chloralkalielektrolyse)中でも使用されるデュポン社の過フッ化された(NAFION(登録商標))膜を使用することができる。懸濁液中の硝酸の濃度は、0.5〜10mol/lであることができ、有利に0.5〜8mol/l、特に有利に0.5〜7mol/l、殊に有利に1〜5mol/lである。良好な結果は、2〜4mol/lの硝酸の濃度の場合に達成される。硝酸の供給は、バッチ式で又は連続的に行うことができる。硝酸の連続的供給は、それぞれ必要な量を自動的に電気分解を通して流れる電流に合わせかつ全体のプロセスを最適に制御することができるという利点を有する。
有利な実施態様の場合には、この懸濁液を、ポンプを用いてカソード室を通して循環させる。それにより、この電解セルと貯蔵容器とを異なる温度に保つことができ、カチオン交換体膜の耐用時間をかなり延長させることができる。電解セル中の温度は、一般に20〜100℃の範囲内にあることができる。しかしながら、80℃を超える温度では、電解セル中での腐食が強まり、それによりその寿命が低下する。
有利に、電解セル中での温度は20〜80℃、有利に30〜70℃である。電解セル中の40〜60℃の特に有利な温度では、この腐食は大幅に抑制される。
貯蔵容器中の懸濁液の温度は、アンモニウムイオンの十分に高い分解速度を達成するために50℃を下回るべきではない。有利に貯蔵容器中の温度は>60℃、有利に>70℃、特に有利に>80℃、殊に有利に>95℃である。
硝酸(HNO3)の亜硝酸(HNO2)へのカソード還元を行う電流密度、又は電解セルを作動させる電流密度は、本発明によるプロセスにおいて極めて重要な役割がある。硝酸の還元は、100〜4000A/m2の電流密度で実施することができる。4000A/m2を上回る電流密度は、カチオン交換体膜の作動状態を著しく制限する。有利に、この還元は100〜3000A/m2、有利に300〜2000A/m2の電流密度で実施される。特に有利な実施態様の場合には、この還元は500〜1000A/m2の電流密度で実施される。この範囲内で、カチオン交換体膜の特に長い耐用時間が達成される。
この電気分解過程の後に、本発明による電解セル中には、カリウム及び他の不純物を300ppmまでを含有することができる水性過レニウム酸が直接生じる。所定の使用領域のために、例えば触媒において、こうして得られた過レニウム酸の品質は既に十分であり、これは直接使用することができるか、又は引き続きアンモニアとの完全な反応の後に予め精製された過レニウム酸アンモニウムとして使用することができる。他の用途のために、特に最高純度の過レニウム酸アンモニウムの水素還元によるレニウム金属粉末に更に加工するために、この品質はまだ十分ではない、それというのもこのような過レニウム酸のカリウム含有量はいまだに高すぎるためである。
カリウムの更なる低減は、本発明の場合に、2つの異なる方法によって特に有利に実施することができる。図2中に示されている一方の方法は、カリウムイオンで汚染された過レニウム酸からアンモニアを用いた過レニウム酸アンモニウムの分別沈殿に基づく。カリウム含有の過レニウム酸から化学量論的量又は化学量論を越える量のアンモニアを用いて過レニウム酸アンモニウムを沈殿させる場合には、不所望なカリウムイオンは過レニウム酸アンモニウムの結晶格子中に入り込まれることが公知である。これは、再結晶の後でさえ実際に全体のカリウムが過レニウム酸アンモニウム中に残留するという結果を生じさせる。過レニウム酸カリウムの溶解度積を考慮する場合、障害となるカリウムイオンは過レニウム酸アンモニウムの沈殿の際に本来は完全に母液中に残留するはずである。
意外にも、水性過レニウム酸中に含まれている全体のカリウムイオンのほとんどが、撹拌下でかつ相応する量のアンモニア(NH3)の添加による過レニウム酸アンモニウムの2〜10%の前沈殿によって既に沈殿し、従ってこの溶液から除去されることが見出された。有利に、全体の過レニウム酸アンモニウムの3〜10%、有利に3〜8%、有利に3〜6%、特に有利に2〜5%、殊に有利に2〜4%が前沈殿される。この前沈殿の後に残留する、過レニウム酸アンモニウムの90〜98%を含有する過レニウム酸アンモニウムフラクションは、アンモニアと反応して高純度の過レニウム酸アンモニウムを生じる。
このアンモニアは濃縮されたアンモニア水溶液(25%)として又はガス状で、この反応系に供給することができる。このアンモニアの供給は、ガス状のアンモニアとアンモニア水溶液とからなる混合物としても行うことができる。このアンモニアの前記された供給形態は、それによりこの反応容量を小さく保つことができ、この前沈殿の必要な割合を最小化するという利点を有する。
図3の他方の有利な方法によると、カリウムイオンをプロトン化された形のカチオン交換体によって、第1の工程で得られた過レニウム酸から除去する。化学量論的量のアンモニウムイオンをカチオン交換体によって除去し、過レニウム酸アンモニウム溶液から希釈された過レニウム酸が生じる上記の先行技術とは反対に、本発明による方法の場合には、単に微量のカリウムが除去されるだけである。これにより、極めて費用のかかる再生サイクルを最低限に減少させる。イオン交換体を用いたカリウムイオンの除去により、精製された過レニウム酸に少なくとも化学量論的量のアンモニアを添加し、最高純度の過レニウム酸アンモニウムが得られる。過レニウム酸の定量的な中和を確実にするために、化学量論的量に対して5〜20%のアンモニアの過剰量が有利である。
次に、この全体のプロセスを図1〜3を用いてもう一度詳細に説明する。全体の方法において重要な工程は、過レニウム酸アンモニウムの過レニウム酸への変換であり、これは図1に示されている。
撹拌機(2)及び熱交換器(3)を備えた反応器(1)中に、撹拌しながら、飽和過レニウム酸アンモニウム溶液をポンプ(4)により添加し、かつ工業的過レニウム酸アンモニウムを固体(5)として添加することにより、懸濁液を製造する。浸漬管(6)を介して、ポンプ(7)を用いて固体の少ない懸濁液を、熱交換器(8)を通して、カチオン交換体膜(9)により2つに区分された電解セル(10)のカソード室中へ送る。開放されたオーバーフロー(11)によって、陰極液を反応器(1)に返送する。反応器(1)中で、熱交換器(3)を介して>50℃の温度を維持する。固体の少ない懸濁液をポンプ(7)によりセル中へ送る前に、熱交換器(8)で場合により≦80℃に冷却を行う。電解セル(10)の、過レニウム酸からなる陽極液を、循環容器(12)からポンプ(13)を用いて、2つに区分された電解セル(10)のアノード室中へ送り、開放されたオーバーフロー(14)によって循環容器(12)に返送する。この循環容器(12)中では熱交換器(15)を用いて冷却し、ポンプ(16)を用いて完全脱塩水の添加により、水の分解による損失量とカソード室への移送量とを等しくする。両方の循環の運転の後に、ポンプ(17)によって硝酸を反応器(1)に送り、電解セル(10)中で適切な電圧の印加により電流を調節する。カソードで硝酸塩が亜硝酸塩に還元され、この亜硝酸塩は、過レニウム酸アンモニウムのアンモニウムイオンとプロトンとの均化反応でN2とH2Oとに反応する。生じた窒素は、排気ガス管(18)を介してこの系から離れる。アノードで酸素が発生し、この酸素は排気ガス管(19)を介してこの系から離れる。アノードで生じたプロトンは、カソード室中の、例えばNAFION(登録商標)からなるカチオン交換体膜を通して移動し、そこでプロトンはカソードの硝酸塩還元のために消費される。この電気分解の完了後に、完全な陰極液はポンプ(20)で小さな圧力ヌッチェ(21)を介して貯蔵容器(22)に送られる。この圧力ヌッチェ(21)は、場合により生じた過レニウム酸カリウムを既にここで(23)分離するために用いられる。貯蔵容器(22)中に、まだ300ppmまで又は400〜500ppmのカリウム(レニウムに対して)を含有することができる過レニウム酸が集められる。ポンプ(24)を用いて、この過レニウム酸を更なる処理に供給する。カリウム含有の過レニウム酸の最高純度の過レニウム酸アンモニウムへの後続処理は、異なる方法で行うことができる。有利に、この精製は、過レニウム酸アンモニウムの前沈殿(図2)によって実施される。この方法により、カリウム含有の過レニウム酸はポンプ(24)により前沈殿反応器(25)中へポンプで送られる。撹拌(26)しながら、この溶液を熱交換器(27)で冷却する。撹拌しながらポンプ(28)を介して、過レニウム酸アンモニウムの所望な割合が沈殿するまでのアンモニアを供給する。引き続き、生じる懸濁液をポンプ(29)でヌッチェ(30)を介して主反応器(32)中へ送る。この沈殿された過レニウム酸アンモニウムは、反応器(1)中に、適当な搬送装置(31)を介して、例えばコンベアスクリューを介して返送される。反応器(32)中に、撹拌(33)しながら、ポンプ(35)によってアンモニアを供給する。アンモニアの供給が完了した後にこの混合物を更に撹拌し、熱交換器(34)を用いて室温にまで冷却する。引き続き、この懸濁液をバルブ(36)を介して、ポンプ(38)を用いて真空下で運転されるフィルターヌッチェ(37)に搬出する。吸引された母液は、ポンプ(39)を介して、レニウム製造の早期のプロセス工程に供給されるか、又はポンプ(4)を介して再び反応器(1)に返送することができる。この最高純度の過レニウム酸アンモニウムはヌッチェ(40)を介して取り出され、例えば還元により最高純度のレニウム金属粉末に更に加工される。
最高純度の過レニウム酸アンモニウムの他の有利な方法(図3)の場合には、イオン交換体を使用する。この方法により、カリウム含有の過レニウム酸を、反応器(26)中での冷却の後にポンプ(29)を用いてイオン交換体カラム(42)を通して、反応器(32)中に送る。このイオン交換体カラムは、予め(41)を介してカチオン交換体がプロトン化された形で充填されているため、この過レニウム酸中に含まれるカリウムイオンはH+イオンと交換される。この後に、この過レニウム酸は、レニウムに対して5ppm未満のカリウムを含有する。主反応器(32)中では、次いで、上記のように最高純度の過レニウム酸アンモニウムの沈殿が行われる。イオン交換体がもはや十分にカリウムを低減できない場合には、これに(43)を介して鉱酸により再生する。
本発明は、カリウム5ppm未満、有利にカリウム3ppm未満、特に有利にカリウム1ppm未満を有する新規過レニウム酸アンモニウムにも関する。本発明による過レニウム酸アンモニウムは、粒子形状又は凝集体形状に関して多様なモルホロジーを有し、例えば小板状、不規則状、棒状又は球状に成形することができる。本発明による過レニウム酸アンモニウムは、特に結晶凝集体の球状の形を特徴とする。結晶凝集体の大きさは、10μmより大きく、有利に20μmより大きく、特に有利に30μmより大きく、殊に有利に50μmより大きいことができる。
このような過レニウム酸アンモニウムは上記の方法によって製造することができる。
本発明による過レニウム酸アンモニウムは、特に純粋な生成物であり、例えば生成物の全体の質量に対して少なくとも99.999%の純度により特徴付けられる。
本発明による過レニウム酸アンモニウムは、特に純粋なレニウム化合物及びレニウム金属の製造のための原料として使用することができる。このレニウム金属は、特に超合金の製造のため、並びにX線管回転式アノードの被覆のための合金金属として適している。
本発明による過レニウム酸アンモニウムの過レニウム酸への変換を示す。 カリウム含有の過レニウム酸の最高純度の過レニウム酸アンモニウムへの処理を示す。 カリウム含有の過レニウム酸の最高純度の過レニウム酸アンモニウムへのもう一つの処理を示す。
本発明を、次の実施例を用いて詳細に説明する。
実施例
実施例1
撹拌機(2)及び熱交換器(3)を備えた反応器(1)中で、撹拌しながら、ポンプ(4)を介して飽和過レニウム酸アンモニウム溶液110kgを添加し、かつ1000ppmのカリウム含有量を有する工業的過レニウム酸アンモニウム(5)150kgを添加することにより懸濁液を製造した。浸漬管(6)を介して、ポンプ(7)を用いて固体の少ない懸濁液を、熱交換器(8)を通して、ナフィオン(Nafion)膜(9)により2つに区分された電解セル(10)のカソード室中へ送った。開放されたオーバーフロー(11)によって、陰極液を反応器(1)に返送した。反応器(1)中で、熱交換器(3)を介して100℃の温度を維持した。熱交換器(8)中で80℃に冷却を行った。電解セル(10)の、HReO4 40%からなる陽極液を、循環容器(12)からポンプ(13)を用いて、2つに区分された電解セル(10)のアノード室中へ送り、開放されたオーバーフロー(14)によって循環容器(12)に返送した。この循環容器(12)中で熱交換器(15)を用いて30℃の温度を維持した。ポンプ(16)を介した完全脱塩水の添加により、水分解による損失量とカソード室中への移送量とを等しくした。この両方の循環を運転した後に、ポンプ(17)によって硝酸(50%)705g/hを反応器(1)中へ送り、電解セル(10)中で約4Vの電圧の印加により300Aの電流を調節した。103時間後にこの電気分解が完了し、完全な陰極液をポンプ(20)で小さな圧力ヌッチェ(21)を介して貯蔵容器(22)に送った。370ppmのカリウム含有量(gK/(gK+gRe))を有する40%の過レニウム酸359kgが得られた。この過レニウム酸を、最高純度の過レニウム酸アンモニウムを得る後続処理のために使用した。
実施例2
実施例1a)からの38%の過レニウム酸50kgを、ポンプ(24)により前沈殿反応器(25)中に圧送した。撹拌(26)しながら、この溶液を熱交換器(27)で25℃に冷却した。次いで、撹拌しながらポンプ(28)によってアンモニア(25%)0.60kgを2分間で供給した。引き続き、生じる懸濁液を即座にポンプ(29)で圧力ヌッチェ(30)を介して主反応器(32)中へ送った。そこに、撹拌(33)しながらポンプ(35)によりアンモニア(25%)5.4kgを1時間以内に供給した。添加の完了後に、この混合物を、熱交換器(34)を用いて25℃に冷却されるまで更に撹拌した。引き続き、この懸濁液をバルブ(36)を介して真空フィルターヌッチェに搬出し、濾過し、その後乾燥した。4.9ppmのカリウム含有量を有する最高純度の過レニウム酸アンモニウム18.9kgが得られた。前沈殿された過レニウム酸アンモニウムの割合は、固体として沈殿した全体量の2.2%であった。
実施例3〜5
実施例3〜5を実施例2と同様に実施し、前沈殿された過レニウム酸アンモニウムの割合を段階的に高めた。次の表1中に、パラメータと、実施例2〜5の結果とをまとめて示す。
表1:
Figure 2011522127
実施例6
実施例1a)からの38%の過レニウム酸50kgを、ポンプ(24)により前沈殿反応器(25)中に圧送した。撹拌(26)しながら、この溶液を熱交換器(27)で25℃に冷却した。引き続き、この冷却された酸をポンプ(29)により0.5時間内に、酸性イオン交換体1リットルが充填されたイオン交換体カラム(42)を介して主反応器(32)中に送った。そこに、撹拌(33)しながらポンプ(35)によりアンモニア(25%)6kgを1時間以内に供給した。更なる後処理は、実施例2〜5に記載されたように行った。4ppmのカリウム含有量を有する最高純度の過レニウム酸アンモニウム24kgが得られた。
比較例
記載された先行技術により、管型炉中でまず1000ppmのカリウム含有量を有する過レニウム酸アンモニウム2kgを窒素雰囲気下で500℃でReO2に分解した。引き続き、この炉出口を水で満たした冷却された容器と連結し、窒素を酸素に置き換えた。この容器中に、過レニウム酸が形成され、これを引き続きアンモニア0.6kgと反応させて過レニウム酸アンモニウムにした。濾過及び乾燥の後に、過レニウム酸アンモニウム1.9kgが製造された。こうして製造された過レニウム酸アンモニウムのカリウム含有量は25ppmであった。

Claims (18)

  1. 次の工程:
    a) 工業的過レニウム酸アンモニウムを含有する水性懸濁液を製造する工程、
    b) 前記懸濁液に化学量論的量の硝酸を添加する工程、
    c) 工程b)からの懸濁液を、カチオン交換体膜によってカソード室とアノード室とに区分された電解セルのカソード室に導入する工程、
    d) 適切な電圧を印加することによりカソード室中で硝酸をカソード還元して亜硝酸にする工程、
    e) 前記亜硝酸を過レニウム酸アンモニウムのアンモニウムイオンと、水性過レニウム酸を形成させながら反応させる工程、
    f) 工程e)からの水性過レニウム酸からカリウムイオンを除去する工程、
    g) 過レニウム酸から少なくとも化学量論的量のアンモニアを添加しながら純粋な過レニウム酸アンモニウムを製造する工程
    を有する、純粋な過レニウム酸アンモニウムの製造方法。
  2. 前記懸濁液中の硝酸の濃度が0.5〜10mol/リットルである、請求項1記載の方法。
  3. 前記懸濁液中の硝酸の濃度が1〜5mol/リットルである、請求項1記載の方法。
  4. 前記懸濁液を、貯蔵容器を介してポンプによって前記カソード室を通して循環させる、請求項1から3までの少なくとも1項記載の方法。
  5. 前記電解セル中の温度は20〜100℃である、請求項1から4までの少なくとも1項記載の方法。
  6. 前記電解セル中の温度は40〜60℃である、請求項1から4までの少なくとも1項記載の方法。
  7. 前記貯蔵容器中の温度は>60℃である、請求項4記載の方法。
  8. 前記貯蔵容器中の温度は>95℃である、請求項4記載の方法。
  9. 硝酸の亜硝酸塩へのカソード還元を、100〜4000A/m2の電流密度で実施する、請求項1から8までの少なくとも1項記載の方法。
  10. 硝酸の亜硝酸塩へのカソード還元を、500〜1000A/m2の電流密度で実施する、請求項1から8までの少なくとも1項記載の方法。
  11. 水性過レニウム酸からのカリウムイオンの除去を、撹拌しながら相応する量のアンモニアの添加による過レニウム酸アンモニウムの1〜10%の前沈殿によって行う、請求項1から10までの少なくとも1項記載の方法。
  12. 前沈殿された過レニウム酸アンモニウムの量は、全体の過レニウム酸アンモニウムの2〜5%である、請求項1から10までの少なくとも1項記載の方法。
  13. 前記アンモニアを、NH3水溶液として、ガス状で又はNH3水溶液とガス状アンモニアとからなる組み合わせとして添加する、請求項1から12までの少なくとも1項記載の方法。
  14. 水性過レニウム酸からのカリウムの除去を、プロトン化された形のカチオン交換体により行う、請求項1から10までの少なくとも1項記載の方法。
  15. 過レニウム酸アンモニウムが5ppm未満のカリウムを含有することを特徴とする、過レニウム酸アンモニウム。
  16. 過レニウム酸アンモニウムが1ppm未満のカリウムを含有する、請求項15記載の過レニウム酸アンモニウム。
  17. 超合金に使用するための、レニウム化合物及び/又はレニウム金属を製造するための原料としての請求項15又は16に記載の過レニウム酸アンモニウムの使用。
  18. X線回転式アノードの被覆のための、レニウム化合物及び/又はレニウム金属を製造するための原料としての請求項15又は16に記載の過レニウム酸アンモニウムの使用。
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