JP2011507555A5 - - Google Patents

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治療液の持続した供給のためのシステム及び機器
本願は、2006年12月22日出願の米国仮特許出願第60/876,945号について、米国特許法119条(e)に基づく優先権を主張するものであり、当該出願が援用されて開示内容が全て記載されているものとする。
本発明の実施形態は、一般的に、患者の体内への医療用液体の持続的注入のための、また患者の体への機器の装着もしくはその体からの機器の離脱のための機器に関する。更に具体的には、本発明のいくつかの実施形態は、必要により、又は患者の裁量に応じて、患者の体から離脱させ、また再装着させることができる携帯型注入用パッチタイプ機器の新しい構成に関するものである。
いくつかの病気の中には、各種人体構成物に対して連続して医薬を注入するという医療的処置の必要なものがあり、それは皮下に対する注入や静脈内への注入により行われる。例えば、真正糖尿病患者というのは、血液ブドウ糖レベルを制御するために、一日中、インスリンのいろいろな量の管理を行う必要がある。近年、インスリンの一日の複数回の注入に大きく取って代わるものとして、歩行携帯型のインスリン注入ポンプが登場した。インスリンを単発的なひと固まりとしても供給できるし基本的な割合で連続的に供給できるこれらのポンプが開発されたことにより、患者をシリンジによる注入という繰返しの自己管理から解放し、ほとんど通常の日常生活を維持することができるようにした。インスリンが多過ぎになるというのは致命的になり得るのであるから、個々の処方箋に応じて、連続供給であっても単発供給であっても正確な量で供給される必要がある。故に、インスリン注入ポンプは、インスリンの不本意な過度の供給を防止すべく、高い信頼性という特徴を有していなければならない。
いくつかの歩行用インスリン注入機器が、現在市場に出回っている。主に、これらの機器は、2つの部分を有している。すなわち、ポンプ機構、制御部及び電子部品を有した耐久部と、“注入セット”と併せて称される貯蔵タンク、針/貫入アセンブリ(例えば、カニューレ及び貫入/針部材)及び液体供給管を有する使い捨て部とである。通常、患者は、貯蔵タンクを満たし、その貯蔵タンクの排出ポートにその注入セットを取り付け、そしてその貯蔵タンクをポンプハウジングの中に入れている。貯蔵タンク、管、針から空気を追い出した後、患者は、体の選んだ場所にその針アセンブリ、貫入部材及びカニューレを挿入し、カニューレを体内に残しつつ、貫入部材を抜き戻す。刺激や感染を避けるため、皮下カニューレは、空の貯蔵タンクと共に2,3日後に交換されて廃棄されなければならない。
シリンジタイプの貯蔵タンク及び管を採用した第一世代の使い捨て機器が、Hobbsによる1972年の米国特許第,631,847号と、Kaminskiによる1973年の米国特許第3,771,694号と、後のStempfleによる米国特許第4,657,486号と、Skakoonによる米国特許第4,544,369号に記述されており、それらの各記述は当該
援用によりここに開示されているものとする。これらの機器に採用されている駆動機構は、シリンジピストンをプログラマブルに制御するねじ派生プランジャーを備えている。これらの機器は、一日の複数回の注入に対する改良ではあるものの、残念ながらそれらは、重く、また嵩張り、ポケット内やベルトに付けて持ち運ばなければならなかった。その結果、その液体供給管は、長く、すなわち通常60cm以上であり、しかしそれにより体の
離れた箇所に針を刺すことができ。更に、管が長く、目立っていたため、10代の身体イメージを著しく損ない、それにより10代の患者は、お尻や足等の離れた箇所に刺すことを拒んでいた。管の制約を回避するため、インスリンポンプの第二世代が工夫された。すなわち、皮膚固着ポンプである。簡単のため、これらのポンプを以後、パッチタイプポンプ又は単純にパッチと称する。
これらポンプは、使用者の皮膚に取り付けるために調整された底面を有したハウジングと、そのハウジング内に配設される貯蔵タンクと、そのタンクと液体が通じることができる注入針とを含んでいる。これらの皮膚固着機器は、第一世代のポンプに採用されている輸液セットと同様、一般的に、2,3日毎に配設される。このタイプの機器は、Schneiderの米国特許第4498843号、Sageの米国特許第5,957,895号、Connellyの米国特許第6,589,229号、及びFlahertyの米国特許第6,740,059号に記述されており、それらの各記述は当該援用によりここに開示されているものとする。皮膚固着機器の追加構成は、米国特許第6,723,072号及び第6,485,461号に開示されており、これらも上記参照によりここに開示されているものとする。これらの構成において、ポンプは、使用している間中、患者の皮膚に固着されたままであり、針は、機器の底面から突出しており、機器のハウジングに固定されている。
これらの第二世代皮膚固着機器にはいくつかの制約がある。
・患者に対するポンプの取外し及び再装着が不可能である。 − ポンプの取外しが必要なときとしては、熱いシャワー、入浴及びサウナ(インスリンの変性を引き起こす)や他の活動のようないくつかの場合がある。いくつかの場合、患者は、1日24時間/1週間7日の長い装着から解放されたいがためだけに、短い時間、ポンプを外し、その後、それを再装着することがある。
・インスリンの浪費 − 装着する場所を間違えたとき(組織への傷害、出血、カニューレの捻じれ等)、インスリンが満たされた貯蔵タンクを含む機器全体が処分される必要がある。
・これらの機器は高価である − 比較的高価な部品を含んだ機器全体が、ポンプの交換ごとには処分される必要がある。従って、生産コストは高く、最終的な製品価格は、老人医療保険の可能な支払額をかなり超えている。
・これらの機器は、嵩張り、重い。 − 機器内に含まれている自動挿入機構が、米国特許第6,699,218号に記述されているように、実質的な大きさを占めている。なお、この特許文献は、ここで援用されて開示されているものとする。患者は、ポンプの使用中は常に、その重く、嵩張る挿入機構を持ち運ぶ必要がある。
以上の観点から、必要なものは、治療液を人体に供給するための改良された方法及び機器である。
本発明の実施形態は、使用者の体内に治療液を供給するための多くのシステム、装置、機器及び方法を提供する。語句“システム”及び“装置”は、本発明のいくつかの実施形態においては、交換可能に使用できる。いくつかの実施形態においては、小型携帯プログラマブル液体計量分配パッチタイプポンプが提供され、それは長い外部管を有しておらず、患者の体の所望の場所に取り付けることができる。あるいは、又は加えて、その機器により患者は取外しと再装着ができ、入浴やサウナ等の場合に患者は一時的に取り外すことができるようになる。そのような取外しと再装着は、計量分配器や針等のパッチの各種構成物、周辺組織及び/又は患者を害することなく、行える。その機器は、手動で、自動で、又は手動及び自動手段の組み合わせに基づいて、所定位置に挿入できる。
本発明の実施形態による語句“パッチ”は、使用者(人体)の皮膚に直接固着可能な小
型注入システム/機器であることが理解されることに注意することは重要である。例えば、いくつかの実施形態においては、“パッチ”は、約5mmから約25mmまでの厚さ、好ましくは15mm未満の厚さを有するクレジットカードサイズの注入機器である。
いくつかの実施形態においては、本発明の液体供給機器は、3つのユニット、すなわち、計量分配パッチユニット、皮膚固着ユニット及び遠隔制御ユニットである。パッチユニットは、皮膚固着針ユニットに対して着脱可能であり、遠隔制御ユニットは、プログラミング及びデータ取得が可能である。本発明のいくつかの実施形態によれば、遠隔制御ユニットは、パッチ/注入機器と通信できる機能を備えた電子ユニットを有し、時計、携帯電話、パーソナルコンピュータ等であってもよい。
以下は、本発明のいくつかの実施形態による各ユニットの記述である。
1. パッチユニット:駆動及びポンプ機構(互いに別れて設けられているか、一体で設けられている)、貯蔵タンク、及び排出ポートを備えている。排出ポートにより、パッチユニットの針ユニットに対する着脱が可能となる。排出ポートは、自己封止ゴム製隔膜に対して孔をあける小さな接続管腔を備えている。接続管腔により、パッチユニットと針ユニットとの間で液体が通じる。パッチユニットは、1つの部材で構成できる。かかる場合、それは、貯蔵タンク、管、電源、駆動及びポンプ機構、電子機器、及び閉塞センサー等の他の補助機器を有している。あるいは、パッチユニットは、2つ以上の部材で構成できる。かかる場合、以下から構成できる。
a. 再使用部 − 駆動及びポンプ機構、電子機器、及び閉塞センサー等の他の補助機器を有している。
b. 使い捨て部 − 貯蔵タンクが空になるまで、通常2,3日、使用される貯蔵タンク、管及び電源のような構成部を有している。
2. 針ユニットは以下を備える。
a.カニューレ及び貫入部材。貫入部材は挿入後に除かれる。
b.受け台:皮膚に向いた面に粘着層(及び/又は鈎及び輪の締付けシステムの一部分、例えば、ヴェルクロ(Velcro(登録商標))を有し、パッチユニットの着脱を可能とする上面の接続手段を有する平坦シートである。カニューレの挿入の際には、受け台はその粘着層により、皮膚に固着したままである。受け台はカニューレに係止し、それによりパッチへの接続が可能となる。受け台は、カニューレ及び井筒と一体でもよいし、単独で別れていてもよい。
c.井筒:受け台から上方に延び、パッチユニットと整合し、人体に対する適切な液体供給に必要な針とパッチユニットとを適切に接続する管状突出である。
3. 遠隔制御ユニット プログラムによる液流及びデータ取得のための指示を発行するために必要な手段(例えば、CPUを含む電子機器)と、パッチユニットと無線で通信を行うための一方向又は二方向通信素子を備える。
いくつかの実施形態による受け台は、医療機器の使用者に固着され、また、医療機器を受け入れて使用者の意図した方法で使用されるようにそれを保持するようないかなる構造でもよいことに注意を要する。従って、いくつかの実施形態においては、かかる(ここに記述された幾つかの実施形態を参照して説明されたような)受け台により、その受け台は使用者に固着したままで、医療機器をその受け台に対して繰り返し着脱できる。更に、いくつかの実施形態によれば、受け台は、使用者の皮膚に自身を固着させる(そして医療機器を所定位置に維持/保持する)接着剤を有する部分/側を有し、また医療機器に向いて隣接配置される部分/側を有する単純で実質的に平坦な構造を有している。他の実施形態によれば、受け台は、ハウジング(例えば、医療機器を受け入れるための少なくとも1つの開口を有する“箱”状の構造)である。例えば、ハウジングは、実質的に平坦な(又は人体の表面の自然な曲線に沿った)側面を有し、医療機器を(例えば)摺動的に受け入れる開口となり得る側面をする箱である。
本発明のいくつかの実施形態は、使用者に治療液を供給するための治療液計量分配器を保持するために使用者の皮膚に固着される治療液注入機器受け台を意図したものである。かかる実施形態において、当該受け台は、利用者の皮膚に固着するように構成された第一面と、治療液注入機器の少なくとも一部に実質的に対応した第二面の少なくとも一部とを有した構造と、前記注入機器の対応する接続領域と接続するための少なくとも1つの接続領域であって、その2つの接続領域間の接続により前記受け台及び前記注入機器が互いに着脱可能に装着できるような接続領域と、前記注入機器の液体計量分配口を受け入れると共に、治療液がそれを通じて前記使用者に供給されるカニューレを受け入れる開口と、前記受け台を前記使用者に固着させるために、前記受け台の前記第一面の少なくとも一部に配された接着剤と、を備えている。
本発明のいくつかの実施形態は、人体に治療液を供給するための治療液注入システムを意図するものである。当該システムは、第一アセンブリを備え、その第一アセンブリは、前記人体の皮膚領域に固着されるように構成された受け台と、前記人体内の皮下部分に位置付けされる突端部を有するカニューレと、前記カニューレの基端部を外部環境から隔絶する自己封止隔膜と、を備えている。また、当該システムは、第一アセンブリに着脱可能に取り付けられるように構成された第二アセンブリを備え、その第二アセンブリは、ポンプと、治療液を蓄えるための貯蔵タンクと、前記第一アセンブリと液体が通じるように前記第二アセンブリを供するために、前記自己封止隔膜を貫入するように構成された接続管腔と、を備える。
本発明のいくつかの実施形態は、人体に治療液を供給する方法を意図するものである。当該方法は、第一アセンブリを前記人体の皮膚領域に固定し、前記第一アセンブリが前記人体との間で液体を交わすことができるようにするために、前記皮膚領域に対して貫入し、治療液注入機器を有した第二アセンブリが前記人体との間で液体を交わすことができるようにするために、前記第二アセンブリを前記第一アセンブリに対して着脱可能に取り付け、前記第一アセンブリから前記第二アセンブリを取り外し、実質的に前記取外しと同時に、前記第一アセンブリを封止して前記人体と外部環境との間の気体の流通を防止している。
本発明のいくつかの実施形態は、人体に治療液を供給する装置を意図するものである。当該装置は、第一アセンブリを前記人体の皮膚領域に固定する手段と、前記第一アセンブリが前記人体との間で液体を交わすことができるようにするために、前記皮膚領域に対して貫入する手段と、治療液注入機器を有した第二アセンブリが前記人体との間で液体を交わすことができるようにするために、前記第二アセンブリを前記第一アセンブリに対して着脱可能に取り付ける手段と、前記第一アセンブリから前記第二アセンブリを取り外す手段と、実質的に前記取外しと同時に、前記第一アセンブリを封止して前記人体と外部環境との間の気体の流通を防止する手段と、を備える。
本発明のいくつかの実施形態は、人体の皮下領域の少なくとも一部に、貫入アセンブリを少なくとも部分的に自動的に位置付けするためのインサーター機器を意図するものである。当該機器は、起動ボタン/トリガー/起動手段を有したハウジングと、アクチュエーター(アクチュエーター手段、例えばトリガーをプランジャーに接続するための素子/構造部材)を介して、前記起動トリガーに接続されたばね付勢プランジャー(例えば、駆動/突出手段)と、を備えている。前記プランジャーは、使用者が前記起動ボタン/トリガーを起動させる前に針アセンブリを取り付けるためのものであり、また前記位置付けの後に前記針アセンブリの少なくとも一部を取り外すためのものである。
本発明のいくつかの実施形態においては、パッチユニットは、液流指示を発行できる適
切な手段、例えば、ボタン/スイッチ、が設けられている。
いくつかの実施形態においては、体内へ制御された注入速度で液体を注入できる持続した医療注入のための機器を提供する。
いくつかの実施形態においては、薄く、外部管を有せず、人体の如何なる部分にも接続できる軽量分配パッチを含む医療注入のための機器を提供する。その機器は、例えば、貯蔵タンク、供給管、及び、皮膚固着針ユニットと直接液体をやり取りできる排出ポートを有している。
いくつかの実施形態においては、皮膚固着ユニットは、皮下カニューレ及び井筒を備え、その井筒により、パッチユニットと患者の体の皮下区域との間を液体が通じることができる。
いくつかの実施形態においては、供給機器の再使用部は、電子部品、駆動及びポンプ機構、及び/又は他の比較的高価な構成部品(例えば、供給管内の閉塞を検出するためのセンサー)を含んでおり、また使い捨て部は、貯蔵タンク、供給管及び排出ポートを含んでいる。バッテリは、使い捨て部及び/又は再使用部内に設けることができる。
いくつかの実施形態においては、取り外して、また再接続が可能な計量分配パッチユニットを有した機器が提供される。
いくつかの実施形態においては、3つのユニット、すなわち、遠隔制御ユニット、パッチユニット及び針ユニットを有する注入機器が提供される。パッチユニットは、針ユニットに着脱可能であり、針ユニットは、皮膚に固着される。注入プログラムが、遠隔制御ユニット又はパッチ上の制御ボタン及びスイッチにより、実行される。
いくつかの実施形態においては、針ユニットに着脱可能なパッチユニットを有する注入機器が提供される。針ユニットは、カニューレ及び井筒に関連した皮膚迎合性受け台を有している。
いくつかの実施形態においては、皮膚迎合性受け台に着脱可能なパッチユニットを有する注入機器が提供される。カニューレ及び井筒を有する針ユニットは、受け台を通して、皮膚に挿入可能である。
いくつかの実施形態においては、少なくとも一構成部から成るパッチユニットを有する注入機器が提供される。他のユニット(ハリユニット)は、受け台、井筒、及びカニューレで構成されている。受け台は、その下側に粘着層を有しており、それにより皮膚上に保持でき、またその上側に取り付け手段を有しており、それによりパッチユニットを受け台に接続することができる。井筒は、その下側でカニューレに接続されており、その上側にゴム製隔膜(例えば、シリコンゴム、クロロブチルゴム等)を有している。パッチユニットの排出ポートには、パッチユニットと井筒との間で液体が通じるように短い針を備えている。この針は、“接続管腔”とも称されるものであるが、これによりゴム隔膜を複数回孔あけできることになる。
いくつかの実施形態においては、フレキシブルな柔らかいけい皮カニューレを介して患者の体に液体を注入する方法が提供される。カニューレは、手動で、又は専用のばね付勢インサーターにより、患者の体に挿入可能である。
いくつかの実施形態においては、受け台を接着剤により患者の皮膚に固着させ、それに
よりカニューレとパッチユニットを据え付けるための基体を固定する方法が提供される。
いくつかの実施形態においては、パッチユニットを針ユニットに対して着脱し、パッチユニットの排出ポートを井筒に接続し、パッチハウジングを受け台に接続し、接続管腔によりゴム隔膜に孔あけしする方法が提供される。
一般的に、本発明のいくつかの実施形態は、無菌状態を維持し、患者に対する機械的な障害を回避しつつパッチユニットを患者に着脱するための安全でシンプルで信頼性がありユーザーフレンドリーな機器及び方法を提供する。
本発明の各種目的及び効果は、本発明の実施形態の以下の限定しない記述により明らかになるであろう。
図1Aは、本発明の実施形態の新規な特徴を具現化するパッチタイプ液体供給機器の使用を示した斜視図である。 図1Bは、本発明の実施形態の新規な特徴を具現化するパッチタイプ液体供給機器の使用を示した斜視図である。 図1Cは、本発明の実施形態の新規な特徴を具現化するパッチタイプ液体供給機器の使用を示した斜視図である。 図2Aは、針ユニットに対するパッチユニットの装着及び離脱を示す概略図である。 図2Bは、針ユニットに対するパッチユニットの装着及び離脱を示す概略図である。 図2Cは、針ユニットに対するパッチユニットの装着及び離脱を示す概略図である。 図2Dは、針ユニットに対するパッチユニットの装着及び離脱を示す概略図である。 図2Eは、針ユニットに対するパッチユニットの装着及び離脱を示す概略図である。 図3Aは、単一部構成パッチユニット(図3A)及び二部構成パッチユニット(図3B)を示す概略図である。 図3Bは、単一部構成パッチユニット(図3A)及び二部構成パッチユニット(図3B)を示す概略図である。 図4Aは、ぜん動ポンプ機構を採用した単一部構成(図4A)及び二部構成(図4B)のパッチユニットの詳細図である。 図4Bは、ぜん動ポンプ機構を採用した単一部構成(図4A)及び二部構成(図4B)のパッチユニットの詳細図である。 図5Aは、受け台の皮膚への固着とカニューレの皮下への挿入を示す概略図である。 図5Bは、受け台の皮膚への固着とカニューレの皮下への挿入を示す概略図である。 図5Cは、受け台の皮膚への固着とカニューレの皮下への挿入を示す概略図である。 図6Aは、受け台、カニューレ及び井筒(貫入部材は含まれていない)を有する針ユニットの横方向断面図である。 図6Bは、受け台、カニューレ及び井筒(貫入部材は含まれていない)を有する針ユニットの平面図である。 図6Cは、受け台、カニューレ及び井筒(貫入部材は含まれていない)を有する針ユニットの斜視図である。 図7Aは、受け台の固着とカニューレの挿入を含む、針ユニットの搭載手順を示す横方向断面図であり、針ユニットが単一統合部である場合である。 図7Bは、受け台の固着とカニューレの挿入を含む、針ユニットの搭載手順を示す横方向断面図であり、針ユニットが単一統合部である場合である。 図7Cは、受け台の固着とカニューレの挿入を含む、針ユニットの搭載手順を示す横方向断面図であり、針ユニットが単一統合部である場合である。 図7Dは、受け台の固着とカニューレの挿入を含む、針ユニットの搭載手順を示す横方向断面図であり、針ユニットが単一統合部である場合である。 図8Aは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターの概略断面図であり、針ユニットがインサーター内に隠されている。 図8Bは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターの概略断面図であり、針ユニットがインサーター内に隠されている。 図8Cは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターの概略断面図であり、針ユニットがインサーター内に隠されている。 図8Dは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターの概略断面図であり、針ユニットがインサーター内に隠されている。 図8Eは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターの概略断面図であり、針ユニットがインサーター内に隠されている。 図8Fは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターの概略断面図であり、針ユニットがインサーター内に隠されている。 図9Aは、受け台の斜視図(図9A)及び平面図(図9B)である。この構成において、受け台は、インサーターの脚に対して摺動する。 図9Bは、受け台の斜視図(図9A)及び平面図(図9B)である。この構成において、受け台は、インサーターの脚に対して摺動する。 図10Aは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターを示す斜視図であり、受け台は、インサーターの脚に対して摺動する。 図10Bは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターを示す斜視図であり、受け台は、インサーターの脚に対して摺動する。 図10Cは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターを示す斜視図であり、受け台は、インサーターの脚に対して摺動する。 図10Dは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターを示す斜視図であり、受け台は、インサーターの脚に対して摺動する。 図10Eは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターを示す斜視図であり、受け台は、インサーターの脚に対して摺動する。 図10Fは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターを示す斜視図であり、受け台は、インサーターの脚に対して摺動する。 図10Gは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターを示す斜視図であり、受け台は、インサーターの脚に対して摺動する。 図11Aは、受け台の固着及びカニューレの配置を含んだ、針ユニットの搭載手順を示す横方向断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図11Bは、受け台の固着及びカニューレの配置を含んだ、針ユニットの搭載手順を示す横方向断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図11Cは、受け台の固着及びカニューレの配置を含んだ、針ユニットの搭載手順を示す横方向断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図11Dは、受け台の固着及びカニューレの配置を含んだ、針ユニットの搭載手順を示す横方向断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図11Eは、受け台の固着及びカニューレの配置を含んだ、針ユニットの搭載手順を示す横方向断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図11Fは、受け台の固着及びカニューレの配置を含んだ、針ユニットの搭載手順を示す横方向断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図12Aは、コンピューターマウスとして構成されているインサーターの一実施形態の断面図であり、インサーターは、受け台及びカニューレの配置に使用され、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図12Bは、コンピューターマウスとして構成されているインサーターの一実施形態の断面図であり、インサーターは、受け台及びカニューレの配置に使用され、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図12Cは、コンピューターマウスとして構成されているインサーターの一実施形態の断面図であり、インサーターは、受け台及びカニューレの配置に使用され、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図12Dは、コンピューターマウスとして構成されているインサーターの一実施形態の断面図であり、インサーターは、受け台及びカニューレの配置に使用され、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図13Aは、受け台の固着及びカニューレの配置を含んだ、針ユニットの搭載手順を示す断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図13Bは、受け台の固着及びカニューレの配置を含んだ、針ユニットの搭載手順を示す断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図13Cは、受け台の固着及びカニューレの配置を含んだ、針ユニットの搭載手順を示す断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図13Dは、受け台の固着及びカニューレの配置を含んだ、針ユニットの搭載手順を示す断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図13Eは、受け台の固着及びカニューレの配置を含んだ、針ユニットの搭載手順を示す断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図13Fは、受け台の固着及びカニューレの配置を含んだ、針ユニットの搭載手順を示す断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図13Gは、受け台の固着及びカニューレの配置を含んだ、針ユニットの搭載手順を示す断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図14Aは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターを示す概略断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図14Bは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターを示す概略断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図14Cは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターを示す概略断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図14Dは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターを示す概略断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図14Eは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターを示す概略断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図14Fは、受け台及びカニューレを配置するために使用されるインサーターを示す概略断面図であり、針ユニットは、受け台部と、貫入カートリッジ部とから成っている。 図15は、単一部構成パッチユニットの概略断面図である。 図16は、二部構成パッチユニットの概略断面図である。 図17Aは、針ユニットへのパッチユニットの装着と針ユニットからのパッチユニットの離脱を示す横方向断面図である。 図17Bは、針ユニットへのパッチユニットの装着と針ユニットからのパッチユニットの離脱を示す横方向断面図である。 図17Cは、針ユニットへのパッチユニットの装着と針ユニットからのパッチユニットの離脱を示す横方向断面図である。 図17Dは、針ユニットへのパッチユニットの装着と針ユニットからのパッチユニットの離脱を示す横方向断面図である。 図17Eは、針ユニットへのパッチユニットの装着と針ユニットからのパッチユニットの離脱を示す横方向断面図である。 図17Fは、針ユニットへのパッチユニットの装着と針ユニットからのパッチユニットの離脱を示す横方向断面図である。 図18Aは、再使用部及び使い捨て部を備えたパッチユニットの一実施形態の図であり、受け台の固着、パッチユニットの装着及び離脱に加えて、接合及びプライミングを示す図である。 図18Bは、再使用部及び使い捨て部を備えたパッチユニットの一実施形態の図であり、受け台の固着、パッチユニットの装着及び離脱に加えて、接合及びプライミングを示す図である。 図18Cは、再使用部及び使い捨て部を備えたパッチユニットの一実施形態の図であり、受け台の固着、パッチユニットの装着及び離脱に加えて、接合及びプライミングを示す図である。 図18Dは、再使用部及び使い捨て部を備えたパッチユニットの一実施形態の図であり、受け台の固着、パッチユニットの装着及び離脱に加えて、接合及びプライミングを示す図である。 図18Eは、再使用部及び使い捨て部を備えたパッチユニットの一実施形態の図であり、受け台の固着、パッチユニットの装着及び離脱に加えて、接合及びプライミングを示す図である。 図18Fは、再使用部及び使い捨て部を備えたパッチユニットの一実施形態の図であり、受け台の固着、パッチユニットの装着及び離脱に加えて、接合及びプライミングを示す図である。 図18Gは、再使用部及び使い捨て部を備えたパッチユニットの一実施形態の図であり、受け台の固着、パッチユニットの装着及び離脱に加えて、接合及びプライミングを示す図である。 図18Hは、再使用部及び使い捨て部を備えたパッチユニットの一実施形態の図であり、受け台の固着、パッチユニットの装着及び離脱に加えて、接合及びプライミングを示す図である。 図18Iは、再使用部及び使い捨て部を備えたパッチユニットの一実施形態の図であり、受け台の固着、パッチユニットの装着及び離脱に加えて、接合及びプライミングを示す図である。 図18Jは、再使用部及び使い捨て部を備えたパッチユニットの一実施形態の図であり、受け台の固着、パッチユニットの装着及び離脱に加えて、接合及びプライミングを示す図である。 図18Kは、再使用部及び使い捨て部を備えたパッチユニットの一実施形態の図であり、受け台の固着、パッチユニットの装着及び離脱に加えて、接合及びプライミングを示す図である。 図19Aは、装着及び離脱のための前部及び後部ラッチを採用したパッチユニット及び針ユニットの一実施形態の図である。 図19Bは、装着及び離脱のための前部及び後部ラッチを採用したパッチユニット及び針ユニットの一実施形態の図である。 図19Cは、装着及び離脱のための前部及び後部ラッチを採用したパッチユニット及び針ユニットの一実施形態の図である。 図19Dは、装着及び離脱のための前部及び後部ラッチを採用したパッチユニット及び針ユニットの一実施形態の図である。 図20Aは、パッチユニット及び針ユニットの他の実施形態の図であり、摺動装着及び離脱を示している。 図20Bは、パッチユニット及び針ユニットの他の実施形態の図であり、摺動装着及び離脱を示している。 図20Cは、パッチユニット及び針ユニットの他の実施形態の図であり、摺動装着及び離脱を示している。 図20Dは、パッチユニット及び針ユニットの他の実施形態の図であり、摺動装着及び離脱を示している。 図20Eは、パッチユニット及び針ユニットの他の実施形態の図であり、摺動装着及び離脱を示している。 図21Aは、パッチユニット及び針ユニットの他の実施形態の横方向断面図であり、フレキシブルラッチによる装着及び離脱を示している。 図21Bは、パッチユニット及び針ユニットの他の実施形態の横方向断面図であり、フレキシブルラッチによる装着及び離脱を示している。 図21Cは、パッチユニット及び針ユニットの他の実施形態の横方向断面図であり、フレキシブルラッチによる装着及び離脱を示している。 図22Aは、パッチユニット及び針ユニットの他の実施形態の横方向断面図であり、磁気力による装着及び離脱を示している。 図22Bは、パッチユニット及び針ユニットの他の実施形態の横方向断面図であり、磁気力による装着及び離脱を示している。 図22Cは、パッチユニット及び針ユニットの他の実施形態の横方向断面図であり、磁気力による装着及び離脱を示している。 図23Aは、わなタイプの機構によるパッチ−受け台の装着/離脱の他の実施形態の横方向断面図及び斜視図である。 図23Bは、わなタイプの機構によるパッチ−受け台の装着/離脱の他の実施形態の横方向断面図及び斜視図である。 図23Cは、わなタイプの機構によるパッチ−受け台の装着/離脱の他の実施形態の横方向断面図及び斜視図である。 図23Dは、わなタイプの機構によるパッチ−受け台の装着/離脱の他の実施形態の横方向断面図及び斜視図である。 図23Eは、わなタイプの機構によるパッチ−受け台の装着/離脱の他の実施形態の横方向断面図及び斜視図である。
例示を目的とした図面に示されたように、本発明の実施形態は、携帯型液体注入機器に関する。いくつかの実施形態においては、当該機器は、3つのユニットを含んでいる。すなわち、遠隔制御ユニット、計量分配パッチユニット、及び、皮膚の所望の位置に固着される針ユニットである。他の実施形態にあっては、当該機器は、2つのユニットから成っている。すなわち、針ユニット及びパッチユニットであり、遠隔制御ユニットは含まれていない。
パッチユニットは、貯蔵タンク、電気的DC又はステッパーモータのような駆動機構、形状記憶合金アクチュエーター等、及び/又はぜん動ポンプのようなポンプ機構、シリンジ等、から成っている。パッチユニットは、また、電源供給手段及び電子構成部品を含んでいる。
パッチユニットは、1つの部材としても構成できるし、2つの部材、すなわち再使用部及び使い捨て部、として構成でき、針ユニットに装着されたり、針ユニットから離脱されたりすることができる。いくつかの実施形態においては、針ユニットは、カニューレ、井筒及び受け台が接続される貫入部材を備えている。
パッチユニットを患者の体に取り付ける手順の一実施形態は、以下の主ステップを備えている。
1.針ユニット挿入:患者は、貫入部材を皮膚に刺し、それによりカニューレを皮下部分に位置させる。カニューレにしっかりと接続された受け台は、皮膚に固着される。その挿入の後、貫入部材が抜き取られるものの、カニューレは体内に残ったままであり、受け台は皮膚に固着されたままとなる。針ユニットの挿入は、手動でもできるし、インサーターを使用して自動でも行える。
2.パッチユニット取り付け − 患者は、パッチユニットの排出ポートが針ユニットの井筒に接続されるように、パッチユニットのハウジングを受け台に接続させる。
図1A−1Cは、針ユニット(20)に対するパッチユニット(10)の装着、及び針ユニット(20)からのパッチユニット(10)の離脱を示している。図1Aは、人体に取り付けられようとしている針ユニット(20)を示している。図1Aにおいては、受け台(300)及び井筒(310)も示されている。針ユニット(20)を人体に取り付けた後、使用者は、パッチユニットのハウジングを受け台に接続し、パッチユニットの排出ポート(図示せず)を井筒(310)に接続することにより、パッチユニット(10)を針ユニット(20)に接続する。図1Bは、パッチユニット(10)と針ユニット(20)とが接続されて、人体に取り付けられているところを示している。接続の後のパッチユ
ニット(10)及び針ユニット(20)は、液体供給機器を構成している。図1Cは、パッチユニット(10)の針ユニット(20)からの離脱を示している。装着及び離脱の処理は、患者の裁量や他の必要性に応じて、何回も繰り返される。
図2A−2Cは、液体供給機器の2つのユニット、すなわちパッチユニット(10)及び針ユニット(20)を概略的に示している。図2Aは、その2つのユニット、すなわちパッチユニット(10)及び針ユニット(20)を示している。図2Bは、皮膚(5)に固着された針ユニット(20)を示している。図2Cは、その2つのユニットの接続を示している。図2dは、動作モードに入った2つの接続ユニットを示しており、図2Eは、ユニットの離脱を示している。2つのユニットは、装着と離脱を繰り返すことが可能である。
図3A−3Bは、パッチユニット(10)をより詳細に示している。パッチは低面に排出ポート(210)を有している。パッチユニット(10)は、単一部材(図3A)又は2つの部材(図3B)から成っている。2つの部材のパッチユニット(10)は、再使用部(100)と、排出ポート(210)を有した使い捨て部(200)とから成っている。排出ポート(210)により、プライミング中の液体滴下と動作中の針ユニット(20)への液体供給が可能となる。
図4A−4Bは、患者の体に液体を計量分配するためのポンプ機構としてぜん動ポンプを採用したパッチユニット(10)の一実施形態を示している。図4Aは、単一部材のパッチユニット(10)を示している。液体は、パッチユニット(10)に設けられた貯蔵タンク(220)から供給管(230)を介して排出ポート(210)に送られる。ぜん動ポンプは、ローラーを備えた回転歯車(110)と、固定子(290)とを備えている。
歯車の回転と、固定子(290)に対する周期的なローラーの押圧があると、ぜん動運動により、供給管(230)内の液体が能動的に変位する。適した能動変位ポンプの例は、共通に所有している出願USSN11/397,115に開示されている。なお、その内容はここに援用されているものとする。駆動機構(120)が提供されており(例えば、ステッパーモータ、DCモータ、SMAアクチュエーター等)、回転歯車を回転させるが、それはパッチユニット(10)内にある電子構成部品により制御されている。そのような電子構成部品としては、コントローラー、プロセッサー及び/又はトランシーバーがある。電子構成部品は、概略的に共通番号(130)により示されている。適切なエネルギー供給手段(240)が、また設けられており、それは1つ以上のバッテリを含んでいる。パッチユニット(10)内に設けられたトランシーバーとの双方向通信リンクを有する遠隔コントローラー(図示せず)により、注入プログラミングが実行可能である。あるいは、又は加えて、注入プログラミングは、パッチユニット(10)上に設けられた手動ボタン/スイッチ(105)により実行可能である。
図4Bは、再使用部(100)及び使い捨て部(200)から成る2つの部材のパッチユニット(10)を示している。再使用部(100)は、回転歯車を有した能動変位ポンプ(110)、駆動機構(120)、及び/又は電子構成部品(130)を備えることができる。使い捨て部(200)は、貯蔵タンク(220)、供給管(230)、エネルギー供給手段(240)、排出ポート(210)、及び/又は固定子(290)を備えることができる。液体計量供給は、再使用部(100)を使い捨て部(200)に接続した後に可能となる。この構成は、上記援用されたUSSN11/397,115に記述されている。
図5A−5Cは、針ユニット(20)を示している。図5Aは、挿入前の針ユニット(
20)を示している。この段階では、針ユニット(20)は、以下の構成部材、すなわち受け台(300)、カニューレ(330)、貫入部材(320)及び井筒(310)を備えている。図5Bは、皮膚(5)に固着された後の針ユニット(20)を示している。受け台(300)は、粘着層により皮膚(5)に固着されており、その粘着層は、受け台(300)の皮膚(5)に面している側に設けられている。患者の体の皮下区域に位置付けされた後のカニューレ(300)及び貫入部材(320)が示されている。図5Cは、更なるステップを示しており、つまり、貫入部材(320)が取り除かれるものの、針ユニット(20)は皮膚(5)に固着したままであり、カニューレ(330)は皮下区域に残ったままであるところを示している。
図6A−6Cは、針ユニット(20)の更なる詳細を示している。すなわち、断面図(6A)、平面図(6B)、斜視図(6C)である。受け台(300)は、平らで薄い弾性シートとして構成されており、例えば、約0.8mmの厚さのポリマーシートで形成できる。受け台(300)は、パッチユニット(10)の接続に適したいかなる所望の形状にも形成できる。受け台(300)の、皮膚(5)に対向している底面には、接着テープ(つまり、3M(登録商標)社製、ソフト順応開口不織布テープ)が付されているか、又はこの底面は、皮膚(5)に固着可能な生体親和性エポキシ層で被膜されている。受け台(300)から突起(例えば管状突起)が上方に延びており、井筒(310)を形成している。井筒(310)は、受け台(300)の中心に位置してもよいし、角に位置してもよいし、他のいかなる場所に位置してもよい。井筒(310)の上端は、井筒入口ポートを成しており、井筒(310)の下端は、排出ポート(312)を成しており、それを介して、カニューレ(330)が受け台(300)に取り付けられている。入口ポート(312)は、何らかの自己封止材料(つまりシリコンゴム)で形成された隔膜(313)で封止されている。隔膜(313)は、図17を参照して以下により詳細に記述されるように、パッチユニット(10)内に設けられた接続管腔(250)により何回も孔あけされる。隔膜(313)は、図7に示すように、貫入部材(320)が引き抜かれた後も、井筒(310)を封止状態に保つ。
図7A−7Dは、針ユニット(20)が患者の体に如何に取り付けられるかを示している。取付手順には、カニューレ(330)を挿入し、その後皮膚(5)に受け台(300)を固着させることが含まれる。図7Aは、取り付け前の針ユニット(20)を示している。この段階では、針ユニット(20)は、カニューレ(330)、受け台(300)、井筒(310)及び貫入部材(320)で構成されている。貫入部材(320)は、鋭い先端(322)及び把持部(323)を有する貫入ダッガ(321)を含んでいる。貫入部材(320)は、自己封止隔膜(313)に刺さって孔をあけ、カニューレ(330)を皮膚(5)に向って進めることに伴って、鋭い先端(322)が皮膚(5)に孔をあけ、カニューレ(330)が皮膚面よりも下の皮下区域に突き進む。図7Bは、挿入前の針ユニット(20)を示している。すなわち、鋭い先端(322)が皮膚(5)に孔をあけ、カニューレ(330)が皮膚面よりも下の皮下区域に突き進む直前である。図7Cは、挿入後のカニューレ(330)を示している。受け台(300)は、皮膚(5)に固着され、カニューレ(330)及び貫入部材(320)は、皮下に挿入される。図7Dは、皮膚(5)に固着された針ユニット(20)と、針ユニット(20)から取り除かれた貫入部材(320)とを示している。貫入部材(320)が取り除かれた後も、井筒(310)は、隔膜(313)により封止されたままである。
更なる実施形態において、針ユニットは、インサーターにより自動的に皮膚に取り付けることが可能である。
図8A−Fは、インサーター(30)を使用して針ユニット(20)を自動的に挿入することを示している。いくつかの実施形態においては、インサーター(30)は、カップ
状の本体を有している。図8Aに示すように、インサーター(30)は、カップ形状本体部(31)、例えばアクチュエーターのような駆動機構(32)、起動ボタン/トリガー(33)及びばね付勢プランジャー素子(34)を備えている。針ユニット(20)は、インサーターの本体部(31)内に完全に隠されている。図8Bは、挿入前に、インサーター(30)が如何に皮膚(5)上に置かれるかを示している。起動ボタン/トリガー(32)を起動することにより、針ユニット(20)は、皮膚(5)方向に発射される。図8Cは、起動ボタン/トリガー(33)にトリガーが加えられて、針ユニット(20)が発射されて皮膚に付着したところを示している。図8Dは、針ユニット(20)をその場所に残したまま、インサーター(30)が取り除かれるところを示している。図8E−Fは、他の実施形態を示しており、貫入部材(320)が自動的に針ユニット(20)から取り除かれるようにしている。この実施形態では、インサーターには貫入部材(320)を撤収する撤収ばね(35)が備えられている。
図8は、ボタン/トリガー(33)が押されて針ユニット(20)が位置付けされたところを示している。撤収ばね(35)は延びている。図8は、針ユニット(20)をその場に残したまま、撤収ばね(35)により貫入部材(320)が引き戻されるところを示している。
図9A−10Gは、インサーターの他の実施形態を示している。図9A−9Bは、突き出ており、隔膜(313)により封止された井筒部(310)を備えた受け台(300)を示している。この実施形態においては、受け台(300)は、その上面に形成され、井筒部(310)を取り囲む円弧状の離散的スリットを備えている。
図10Aは、貫入部材(320)が井筒部(310)に挿入された受け台(300)を備えた針ユニット(20)を示している。今、針ユニット(20)は、インサーターに遊嵌されようとしている。図10Bにおいて、針ユニット(20)が如何にインサーター(40)に遊嵌されるかが示されている。インサーターは、スリット(305)に挿入することを意図した脚(45)を備えていることが分かる。図10Bは、装填されて皮膚(5)へ向けて発射されようとしている針ユニット(20)を有するインサーターを示している。起動ボタン/トリガー(43)にトリガーを与えることにより、針ユニット(20)は、皮膚(5)に向けて発射され得る。図10Cは、起動ボタン/トリガー(43)にトリガーが与えられて針ユニット(20)が発射され、皮膚(5)に張り付いたところを示している。図10Dは、針ユニット(20)をその場に残したまま、貫入部材(320)を含んだインサーター(40)が自動的に引き戻されるところを示している。受け台(300)は、0.8mmの厚さの平らな薄い弾性シートとして構成されているので、その受け台(300)が皺くちゃになることを防いでそれを水平に均一に拡げることは困難であるが、それは受け台(300)が信頼をもって固着されるためには重大なことである。図10Eは、針ユニット(20)の発射の際に、受け台の表面が皺くちゃになるのを防止するいくつかの条片(47)(すなわち、皺撚り防止手段)を備えた針ユニット(20)の一実施形態を示している。各条片(47)は、その一端が、貫入部材(320)の把持部(323)に接続されている。
各条片(47)は、接着剤により受け台(300)に僅かに固着されており、受け台(300)の上面に渡って拡がっている。各条片(47)は、隣接する円弧状のスリットの間に位置していることが好ましい。条片(47)の幅、厚さ及び強度は、受け台(300)が発射中、水平体勢を維持し、皺くちゃにならないのに十分であるように、選択される。図10Fは、条片(47)を備え、インサーター(40)内に装填された針ユニット(20)を示している。脚(45)がスリット(305)を通っているのが分かる。条片(47)は、受け台(300)が皺くちゃにならずに拡がることを保証する。図10Gは、インサーター(40)が引き抜かれる次のステップを示している。インサーター(40)
が受け台(300)から引き上げられるとき、条片(47)は、受け台(300)から離脱し、把持部(323)に取り付いたままとなる。
図11A−11Fは、針ユニットの他の実施形態を示している。この構成では、針ユニットは以下の2つの部分から成っている。
1.受け台基部を備えた受け台部
2.以下を備える貫入カートリッジ部
a.井筒部(自己封止隔膜により封止される)
b.カニューレ
c.貫入部材(ダッガ及び把持部)
図11Aは、挿入前の針ユニット(20)の2つの部分、すなわち貫入カートリッジ部(22)及び受け台部(21)、を示している。受け台部(21)は、受け台基部(300)と、その受け台基部(300)に形成された開口の周りに位置する接続ラッチ(306)と、を備えている。貫入カートリッジ部(22)は、井筒部(310)、井筒部に形成された側面切欠き(316)、隔膜(313)、カニューレ(330)及び貫入部材(320)を備えている。切欠きの大きさとその位置は、貫入カートリッジ部(22)が受け台部(21)に接近したときに、ラッチが切欠きにパチッと嵌るようなものでなければならない。このような手段により、貫入カートリッジ部の受け台部に対する信頼できる固定が行われる。
図11Bは、受け台基部(300)と、開口(307)の周りに対称的に位置する3つの接続ラッチ(306)と、を備えた受け台部(21)の平面図である。図11Cは、患者の皮膚(5)に付着された受け台部(21)を示している。その付着は、接着剤による接着又は当該分野で知られた他の手段により為される。接着剤層は、受け台基部の皮膚に対向する面に載置されることに注意すべきである。図11Dは、どのように貫入カートリッジ部(22)が受け台部(21)に接近し、ラッチ(306)がパチッと切欠き(316)に嵌ろうとするかを示している。そして嵌ると、貫入部材の鋭い先端(322)が皮膚(5)に刺さり、カニューレ(330)が体に突き刺さる。
図11Eは、受け台部(21)に接続された貫入カートリッジ部(22)を示している。図11Fは、貫入カートリッジ部(22)から貫入部材(320)が取り除かれるところを示している。受け台部(21)は、皮膚(5)に固着したままであり、カニューレ(330)は体内にあるままである。井筒部(310)の自己封止隔膜(313)により、パッチユニット(10)の接続管腔の繰り返しの着脱が可能になり、また漏れや汚れの侵入を防ぐことができる。
図12A−12Dは、2つの部材の針ユニット(20)と共に使用されるインサーター(50)の一実施形態を示している。そのインサーターは、皮膚(5)に貫入カートリッジ部(22)を固着させるためのものであり、貫入カートリッジ部(22)を受け台部(21)に自動的に接続させる。この実施形態においては、受け台部(21)が最初に皮膚に付着され、続けてインサーター(50)により、カートリッジ部(22)が受け台部(21)の方へ発射され、受け台部(21)が貫入カートリッジ部(22)に接続されるようになる。図12Aは、インサーター(50)と、受け台部(21)及び貫入カートリッジ部(22)を備える2部材の針ユニット(20)とを示している。同図は、挿入前の状態を示している。インサーター(50)は、プランジャー−ばね素子及び動作ボタン/トリガー(53)を採用した駆動機構(52)を備えている。インサーターは、貫入カートリッジ部(22)と共に持ってこられる。貫入カートリッジ部(22)は、井筒部(310)、カニューレ(330)及び貫入部材(320)を備えている。
受け台部(21)は、その上面がインサーターの底部に相対的に接着された(又は他の場合、固定された)受け台基部(300)を備えている。図12Bは、患者の皮膚(5)に付着した受け台部(21)を示している。その付着は、接着剤による接着又は当該分野で知られた他の手段により為される。インサーターを皮膚に向けて押しつけることで、接着が完全となる。図12Cは、動作ボタン/トリガー(53)が押されて、貫入カートリッジ部が発射した後のインサーターを示している。発射されると、貫入カートリッジ部(22)の井筒部(310)に形成された凹み(316)にラッチ(306)がパチッと嵌ることにより、貫入カートリッジ部(22)が受け台部(21)に接続される。図12Dは、インサーター(50)と共に貫入部材(320)が自動的に皮膚(5)にから取り除かれるという更なるステップを示している。受け台部(21)は、皮膚(5)に固着したまま留まり、カニューレ(330)は、体内に挿入されたままである。
図13A−13Gは、手動挿入モードを意図した針ユニット(20)の他の実施形態を示している。この構成においては、針ユニット(20)は、以下の2つの部分を備えている。
1.以下を有する受け台部
a.受け台基部
b.井筒部
c.自己封止隔膜
2.以下を有する貫入カートリッジ部
a.カニューレ
b.貫入部材(ダッガ及び把持部)
図13Aは、挿入前の2つの部分を示している。受け台部(21)は、受け台基部(300)及び井筒部(310)を備えている。貫入カートリッジ部(22)は、カニューレ(330)、貫入部材(320)及び隔膜(313)を備えている。図13Bは、患者の皮膚(5)に固着した後の受け台部(21)を示している。その付着は、接着剤による接着又は当該分野で知られた他の手段により為される。図13Cは、貫入カートリッジ(22)を井筒部(310)に手動で挿入するところを示している。図13Dは、皮下組織内のダッガ(322)の鋭い先端及びカニューレ(330)を示している。
図13Eは、貫入部材(320)の取外しを示している。受け台部(21)は、皮膚に固着したままであり、カニューレ(330)は体内にあるままである。井筒部(310)の自己封止隔膜(313)により、治療液の漏れが防止されると共に汚染が防止される。図13Fは、貫入カートリッジ部(22)の他の実施形態を示している。この実施形態においては、隔膜(313)がカニューレ(330)に取り付けられ、貫入カートリッジ(22)の井筒部(310)への挿入の間に井筒部(310)の上面内に導かれるようになっている。図13Gは、受け台部(21)の他の実施形態を示している。この実施形態においては、井筒部(310)が傾いた位置付けとなっており、それにより貫入カートリッジ部(22)を皮膚に対して角度をもって挿入させることができる。
図14A−14Fは、2つの部分からなる針ユニットと共に使用されるインサーターの他の実施形態を示している。インサーター(60)は、カートリッジ部(22)の受け台部(21)への挿入のために使用される。この実施形態においては、受け台部(21)が最初手動で皮膚(5)に取り付けられ、続いて貫入カートリッジ部(22)がインサーター(60)により自動的に挿入される。図14Aは、挿入前のインサーター(60)及び貫入カートリッジ部(22)を示している。図14Bは、受け台部(21)を示している。インサーターハウジング(60)は、駆動機構(62)、ばね付勢プランジャー素子(64)及び貫入カートリッジ部(22)を収容している。貫入カートリッジ部(22)は、カニューレ(330)及び貫入部材(320)を備えている。受け台部(21)は、受け台(300)及び井筒部(310)を備えている。図14Cは、患者の皮膚(5)に付着した受け台部(21)を示している。その付着は、接着剤による接着又は当該分野で知られた他の手段により為される。図14Dは、受け台部(21)の井筒部(310)に載置されたインサーター(60)を示している。図14Eは、皮膚(5)に突き刺した後の貫入カートリッジ(22)を示しており、カニューレ(330)が皮下組織内に貫入している。図14Fは、貫入部材(320)を取り外すところを示している。受け台部(21)は、皮膚(5)に固着したままであり、カニューレ(330)は、体内に挿入されたままである。
図15は、単一部材で構成されるパッチユニット(10)の更に他の実施形態を示している。パッチユニット(10)は、排出ポート(210)を備えたハウジング(11)を含んでおり、その排出ポートを介して、鋭い先端部を有する短い接続管腔(250)が突出している。管腔(250)の反対の後端部は、供給管(230)及び貯蔵タンク(220)と繋がって液体が通じるようになっている。パッチユニット(10)が針ユニット(20)に取り付けられると、管腔(250)の鋭い端部がカニューレ(330)に入り込み、カニューレ(330)と貯蔵タンク(220)との間で液体が通じるようになる。接続管腔(250)は、排出ポート(210)内でしっかりと固定されている。管腔は、その後端部で、コネクター(251)を介して管(230)と接続されている。ハウジング(11)は、側面のノッチ(12)が設けられている。パッチユニット(10)が針ユニット(20)に取り付けられると、接続管腔(250)の鋭い先端部が針ユニット(20)の隔膜(313)に孔を開け、カニューレ(330)内に入り込む。かかる手段により、貯蔵タンク(220)とカニューレ(330)との間で液体が流れる。側面ノッチ(12)により、パッチユニット(10)が針ユニット(20)に接続できるようになっている。
図16は、2つの部材からなるパッチユニット(10)の他の実施形態を示している。再使用部(100)は、複数回使用できる構成部分を含んでいる一方、使い捨て部(200)は貯蔵タンク(220)及び排出ポート(210)を含む使い捨て構成部分を含んでいる。使い捨て構成部分は、貯蔵タンク(220)が空になるまで使用される。接続素子(例えば接続管腔)(250)が、使い捨て部(200)の排出ポート(220)から飛び出している。側面ノッチ(12)が両部材の外側側面上に設けられている。パッチユニット(10)を針ユニット(20)に接続する前に、図16に示すように、使い捨て部(200)と再使用部(100)が互いに組みつけられ、単一のパッチユニット(10)となる。
図17A−17Fは、パッチユニット(10)と針ユニット(20)の装着及び離脱の例を示している。図17Aは、接続前の2つのユニットを示している。針ユニット(20)は、使用者の皮膚(5)に取り付けられており、カニューレ(330)は皮下組織内に貫入している。この例でのパッチユニット(10)は、2つの部材から構成されており、側面ノッチ(12)、排出ポート(210)及び接続管腔(250)を有している。針ユニット(20)は、受け台(300)、カニューレ(330)、引っ掛けラッチ(302)、井筒部(310)及び井筒隔膜(313)を有している。パッチユニット(10)が針ユニット(20)に接触するとき、パッチユニット(10)は、2つユニットの正確な並びを維持すると共に2つのユニットを留める引っ掛けラッチ(302)によりガイドされる。図17Bは、皮膚固着針ユニット(20)に接続され、針ユニット(20)の外周に設けられた引っ掛けラッチ(302)が、パッチユニット(10)に設けられた側面ノッチ(12)とパチッと嵌合することにより固定された後のパッチユニット(10)を示している。
接続管腔(250)の鋭い端部が隔膜(313)に孔をあけ、それにより液体が井筒部(310)に流れ、更にカニューレ(330)に流れるようになる。図17Cは、弾性変形可能なラッチ(302)を引き戻すことにより外されようとしているパッチユニット(10)を示している。図17Dは、針ユニット(20)から外されたパッチユニット(10)と、皮膚(5)に固着されたままの針ユニット(20)と、体内の残されたままのカニューレ(330)とを示している。自己封止隔膜(313)により体液が漏れるのが防止され、また汚染も防止される。パッチユニット(10)が外されると、図17E−17Fに示すように、保護カバー(280)により汚染や突出素子の摩耗が避けられて保護できる。
保護カバー(280)は、受け台(300)を内部に隠すような凸形状の硬いポリマー性カバーとして構成できる。従って、受け台(300)は、カバーされると、周囲に曝されることはない。保護カバー(280)は、パッチユニット(10)が再装着される場合には前もって外されなければならない。
図18A−18Kは、パッチユニット及び針ユニットを有する液体供給機器の他の実施形態を示している。この実施形態においては、パッチユニット(10)は、2つの部材、すなわち再使用部(100)及び使い捨て部(200)を備えている。使い捨て部は、その使い捨て部(200)の中央ではなく側面に近い所に位置する排出ポート(210)を備えている。図18Aは、その2つの部材を示している。使い捨て部(200)は、U字型をしており、再使用部(100)は、U字型の使い捨て部(200)の凹み部と嵌合する四角い形状をしている。再使用部(100)は、駆動機構(110)と、例えばぜん動ポンプのようなポンプ機構(120)と、適切な電子機器(130)とを有している。使い捨て部(200)は、貯蔵タンク(220)と、電源供給手段(240)と、供給管(230)と、接続管腔(250)とを有している。管(230)は、その一端が貯蔵タンク(220)に接続されており、他端が接続管腔(250)に接続されている。接続管腔(250)は、排出ポート(210)内にある。
図18B及び18Cを参照すると、貯蔵タンク(220)がどのように満たされて、プライミングが行われるかが示されている。これらの図において、充填とプライミングは、貯蔵タンク(220)に接続可能なシリンジにより行われる。シリンジの貯蔵タンクに対する接続も、専用のアダプターにより行うことが可能である。専用のアダプターの例は、同じく出願人となっているUSSN60/838,660に詳細に記述されており、ここで援用することにより記述内容は省略する。そのアダプターにより充填シリンジが貯蔵タンク(220)に接続される。図18Dは、再使用部(100)と使い捨て部(200)とが接続されて組み立てられたパッチユニット(10)を示している。接続に際しては、空気が、貯蔵タンク(220)から、管(230)から、そして接続管腔(250)から完全に抜かれる。図18Eは、接続する前の再使用部(100)及び使い捨て部(200)を示している。図18Fは、2つの部材を接続した後のパッチユニット(10)の他の図を示している。図18は、皮膚に固着される前の針ユニット(20)を示している。針ユニット(20)は受け台(300)、井筒部(310)及びカニューレ(330)を備えている。図18Hは、皮膚に固着された後の針ユニット(20)を示している。図18Iは、パッチユニット(10)の針ユニット(20)に対する接続を示している。図18Jは、両ユニットが接続されているところを示しており、図18Kは、それらのユニットが外されたところを示している。
図19A−19Dは、液体供給機器と、パッチユニット(10)及び針ユニット(20)の接続方法の他の実施形態を示している。パッチユニット(10)は、再使用部(100)及び使い捨て部(200)を備えている。針ユニット(20)は、せり立ち周辺壁(301)を有する受け台(300)と、井筒部(310)と、受け台の下面の接着層とを備えている。図19Aは、パッチユニット(10)を矢印(1000)に沿って針ユニット(20)方向に動かすことによりパッチユニット(10)を針ユニット(20)に接続する第一ステップを示しており、パッチユニット(10)の突起(12)が、受け台(300)の後端部(2000)に設けられた対応する切欠き(302)に嵌合するようになっている(又はその逆である)。
図19Bは、パッチユニット(10)の前端(3000)を矢印(1100)に沿って針ユニット(20)の方向へ回動させることにより、2つのユニットを接続させる次のステップを示している。その接続は、受け台(300)のラッチ(304)をパッチ(10)の対応するノッチ(14)にパチッと嵌めることにより行われる。図19Cは、パッチユニット(10)及び針ユニット(20)が接続された後の動作モードにある機器を示している。この構成においては、パッチユニット(10)と針ユニット(20)の着脱は機器の使用に影響を与えないのであるから、患者は、機器を従来通りに使用できる。患者は、再使用部(100)の側壁に設けられた2つのボタン/スイッチ(15)を同時に押すことにより、インスリンの単発の供給を行うことができる。図19Dは、矢印(1300)に沿って引っ張ってラッチ(304)を解放することにより各ユニットを離脱させるところを示している。パッチユニット(10)は、矢印(1200)に沿って回動させることにより引き剥がすことができる。
図20A−20Dは、液体供給機器と、パッチユニット(10)及び針ユニット(20)の接続方法の他の実施形態を示している。パッチユニット(10)は、再使用部(100)及び使い捨て部(200)を備えている。使い捨て部(200)には排出ポート(210)が設けられている。針ユニット(20)は、せり立ち周辺壁(301)を有する受け台(300)と、井筒部(310)と、受け台の下面の接着層とを備えている。図20Aは、パッチユニット(10)を矢印(1400)に沿って受け台(300)方向に摺動させることにより接続されたパッチユニット(10)及び針ユニット(20)を示している。
図20Bは、パッチユニット(10)が針ユニット(20)に接続された後の機器の動作モードを示している。患者は、遠隔コントローラーを使用することにより、又は2つのボタン/スイッチ(15)を同時に押すことにより、インスリンの単発の供給を制御できる。
図20Cは、排出ポート(210)から接続管腔(250)が延びて井筒部(310)に進入することによる、排出ポート(210)の井筒部(310)への接続を示している。摺動による接続では、パッチユニット(10)上で水平方向に向いた接続管腔(250)と、井筒部(310)上の側面方向の入口ポート(311)が必要になってくる。自己封止隔膜(313)が貫入部材の挿入のために設けられている。この隔膜(313)は、井筒部(310)を封止するものであり、それは水平方向を向いている。垂直方向を向いた付加的な自己封止隔膜(315)も設けられている。この隔膜(315)は、接続管腔(250)の貫入に対して設けられているものである。
図20Dは、井筒の隔膜(315)に孔をあけ、それにより貯蔵タンクとの間で液体を交わすことができるようにする接続管腔(250)を示している。図20Eは、ラッチ(304)を矢印(1500)に沿って解放し、そして矢印(1600)に沿ってパッチユニット(10)をずらして引っ張ることにより、パッチユニット(10)を針ユニット(20)から離脱させるところを示している。
図21A−21Cは、液体供給機器と、パッチユニット(10)及び針ユニット(20)の接続方法の他の実施形態を示している。パッチユニット(10)は、再使用部(100)及び使い捨て部(200)を備えている。パッチユニット(10)は、その周辺部に設けられた弾性変形可能なラッチ(16)を有している。針ユニット(20)は、受け台
(300)及び井筒部(310)を備えている。ノッチ(17)が受け台(300)の周辺部に設けられている。ノッチ(17)は、パチッと嵌めこむことによりラッチ(16)と嵌合する構成となっている。パッチユニット(10)の周辺壁(2100)は、弾性変形可能であり、ラッチ(16)は、容易に内側に押されるようになっている。図21Aは、接近して、ラッチ(16)をノッチ(17)に対してパチッと嵌めることによりまさに接続されようとしている2つのユニットを示している。図21Bは、ラッチ(16)をノッチ(17)に対してパチッと嵌めることにより、受け台(300)上に固定されたパッチユニット(10)を示している。図21Cは、パッチユニット(10)の壁を押し絞って、ラッチ(16)を内側に弾性的に変位させ、それによりノッチ(17)から外れるようにして、パッチユニット(10)を離脱させるところを示している。
図22A−22Cは、液体供給機器と、パッチユニット(10)及び針ユニット(20)の接続方法の他の実施形態を示している。この実施形態においては、パッチユニット(10)及び針ユニット(20)は、磁力により接続可能となっている。パッチユニット(10)は、再使用部(100)及び使い捨て部(200)を備えている。針ユニット(20)は、受け台(300)及び井筒部(310)を備えている。図22Aは、針ユニット(20)に近づけられて針ユニット(20)に接続されようとしているパッチユニット(10)を示している。パッチユニット(10)の底面のいくつかの場所に、磁気条片(18)が設けられている。受け台(300)の上面の対応する位置には、磁気条片(28)が設けられている。受け台(300)は、上方に突出し、井筒部(310)の外側面と平行な支持壁(302)を有するように構成されている。パッチユニット(10)の排出ポート(210)は、壁部(310)の周辺部と整合するように構成されている。支持壁(302)及び井筒部(310)により、パッチユニット(10)は、受け台(300)上に適切に位置付けされる。図22Bは、2つの部材の間の接続が、磁気条片(18)及び(28)の磁気吸引力により維持されることを示している。図22Cは、パッチ(10)の針ユニット(20)からの離脱を示している。これは、コインやピンのような薄い分離手段(9)をパッチユニット(10)に設けられた専用切欠き(19)に挿入することにより行える。原理的には、磁気条片の代わりに他の適した接続材料、例えばヴェルクロ(Velcro(登録商標))社製接着素材(例えば、鈎(フック)と輪からなる)等、を使用してもその接続が行える。
図23A−23Eは、液体供給機器と、パッチユニット(10)及び針ユニット(20)の接続方法の他の実施形態を示している。この実施形態においては、パッチユニット(10)は、わなタイプの機構(例えば以下に記述されるもの)により針ユニット(20)に固定される。そのわなタイプの機構とは、いくつかの実施形態によれば、(例えば)対応するスイングアーム(アーム)を受け入れる1つ以上の歯止め/切欠き/溝を利用した構造である。ここで、スイングアームの少なくとも一部は、対応する溝により捕獲され、それによりパッチを受け台内に“捕獲”する。また、パッチユニット(10)は、再使用部(100)及び使い捨て部(200)を備えている。針ユニット(20)は、受け台(300)及び井筒部(310)を備えている。フック端(303)が端に備わった旋回アーム(302)が針ユニット(20)上に設けられており、対応する溝(12)がパッチユニット(10)上に設けられている。図23Aは、アーム(302)によりパッチユニット(10)と針ユニット(20)とが接続されるところを示している。図23Bは、パッチユニットを受け台上にロックするために、溝(12c)内にフック端(303)が入り込むように旋回されるアーム(302)により固定されるパッチユニット(10)を示している。
図23Cは、フック端(303)が溝(12)から外れてパッチユニット(10)が解放されるまで、アーム(302)を旋回させることによりパッチ(10)を離脱させることを示している。図23Dは、解放され、受け台から離脱されたパッチユニット(10)の斜視図である。図23Eは、受け台(300)上に固定されたパッチユニット(10)の斜視図である。
以上のように、治療液を体内に供給するための機器及びシステムが提供される。特定の実施形態がここで詳細に開示されているものの、それは例示の目的のためだけのものであり、以下に添付の請求の範囲を限定することを意図したものではない。特に、請求の範囲により画定される発明の精神や範囲から逸脱することなく、各種代用、変更、変形が、発明者により想到される。他の様相、有利な特徴、変形も、以下の請求の範囲内にあると考えられる。提示される請求項は、ここで開示された発明の代表例である。他の請求項に記載されていない発明もまた考えられる。発明者は、そのような発明を後の請求項で追及する権利を保有する。
本開示内容において参照している全ての特許、特許出願、製品、及び他の出版及び/又は非出版文献の全内容が、ここに援用されているものとする。

Claims (15)

  1. 患者の体に治療液を供給するための治療液注入システムであって、
    第一アセンブリと、その第一アセンブリに着脱可能に取り付けられるように構成された第二アセンブリとを備え、
    前記第一アセンブリは、
    前記患者の体の皮膚領域に固着されるように構成された受け台と、
    前記患者の体内の皮下部分に位置付けされる突端部を有するカニューレと、
    前記カニューレの基端部を外部環境から隔絶する自己封止隔膜と、
    を備え、
    前記第二アセンブリは、
    ポンプと、
    治療液を蓄えるための貯蔵タンクと、
    前記第一アセンブリと液体が通じるように前記第二アセンブリを供するために、前記自己封止隔膜を貫入するように構成された接続管腔と、
    を備えることを特徴とするシステム。
  2. 前記第二アセンブリを前記第一アセンブリに着脱可能に取り付けるための少なくとも1つの接着剤、少なくとも1つの磁石、少なくとも1つのわなタイプの機構、少なくとも1つの鈎及び輪を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記カニューレ及び前記自己封止隔膜は、井筒内の少なくとも一箇所に据え付けられることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  4. 前記受け台は、前記カニューレ及び前記井筒のうちの少なくとも1つと一体であることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
  5. 前記受け台及び前記井筒は嵌着可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
  6. 前記井筒は、前記カニューレの挿入が可能となるように、前記患者の皮膚に対して、ある角度を持って傾いていることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
  7. 前記第一アセンブリは、前記カニューレを貫通して配置された貫入部材を備え、前記貫入部材は、前記カニューレの先端の皮下への位置付けを可能とするために前記患者の皮膚を刺し貫くようになっており、前記貫入部材は、前記皮下への位置付け後に前記カニューレから取り除かれる請求項1に記載のシステム。
  8. 前記第一アセンブリはインサーター機器に取り付けられるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  9. 前記第二アセンブリは、
    前記貯蔵タンク及び前記接続管腔を備えた使い捨て部と、
    前記ポンプを備えた再使用部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  10. 前記第二アセンブリを前記第一アセンブリに着脱可能に取り付けるために、前記第二アセンブリ上の対応する少なくとも1つの接続領域に着脱可能接続するための、前記第一アセンブリ上の少なくとも1つの接続領域を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  11. 前記第一及び第二アセンブリは、当該アセンブリ間の相対的な摺動運動及び当該アセンブリ間の相対的な回動運動のうちの少なくとも1つにより接続可能であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  12. 前記接続管腔は、受け台表面に平行に配置され、前記井筒は、追加の隔膜によって封止された側面方向の入口ポートを備え、前記第二アセンブリと前記第一アセンブリは、前記第二アセンブリを前記第一アセンブリに対して摺動させることにより接続可能となっており、前記第二アセンブリと前記第一アセンブリが接続されると、前記接続管腔が前記追加の隔膜を刺し貫いて、前記第二アセンブリと前記第一アセンブリとが流体的に接続されるようになっている請求項3に記載のシステム。
  13. 貫入アセンブリを前記開口に挿入している間、前記受け台の皺撚りを防止する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  14. 前記自己封止隔膜を有する前記第一アセンブリの少なくとも一部を覆うため着脱可能カバーを更に備え、当該カバーは、前記第二アセンブリが前記第一アセンブリに接続されていない間、前記第一アセンブリの前記少なくとも一部を前記外部環境から実質的に封止することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  15. 患者の体に治療液を供給する装置であって、
    第一アセンブリを前記患者の体の皮膚領域に固定する手段と、
    前記第一アセンブリが前記患者の体との間で液体を交わすことができるようにするために、前記皮膚領域に対して貫入する手段と、
    治療液注入機器を有した第二アセンブリが前記人体との間で液体を交わすことができるようにするために、前記第二アセンブリを前記第一アセンブリに対して着脱可能に取り付ける手段と、
    前記第一アセンブリから前記第二アセンブリを取り外す手段と、
    前記第二アセンブリが前記第一アセンブリに取り付けられていないとき、前記第一アセンブリを封止して前記患者の体と外部環境との間の少なくとも流体の流通を防止する手段と、
    を備えることを特徴とする装置。
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