JP2011503879A - 安定な青色燐光有機発光デバイス - Google Patents

安定な青色燐光有機発光デバイス Download PDF

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Abstract

有機発光デバイスのための物質とデバイス構造の新規な組み合わせを提供する。いくつかの側面では、特定の電荷担体と固体状態の考慮が、予期せぬ長い寿命を有するデバイスをもたらす特徴である。いくつかの側面では、発光体純度が予期せぬ長い寿命を有するデバイスをもたらしうる特徴である。いくつかの側面では、有機燐光発光ドーパントと有機カルバゾールホスト材料を含む発光層が、予期せぬ長い寿命を有するデバイスをもたらす。

Description

本出願は、2007年11月9日に出願した米国仮出願番号No.60/986,711号に対する優先権を主張し、それらの開示を参照により本明細書に明確に援用する。
特許請求の範囲に記載した発明は、共同の大学・企業研究契約に関わる1つ以上の以下の団体:プリンストン大学、サザン・カリフォルニア大学、及びユニバーサルディスプレイコーポレーションにより、1つ以上の団体によって、1つ以上の団体のために、及び/又は1つ以上の団体と関係して行われた。上記契約は、特許請求の範囲に記載された発明がなされた日及びそれ以前に発効しており、特許請求の範囲に記載された発明は、前記契約の範囲内で行われた活動の結果としてなされた。
[発明の分野]
本発明は概略、有機発光デバイス(organic light emitting device, OLED)に関する。より特に、本発明は非常に長寿命の青色デバイスをもたらす、物質の新規な組み合わせ及びデバイス構成を目的としている。
[関連技術]
有機物質を用いるオプトエレクトロニクスデバイスは、多くの理由によりますます望ましいものとなってきている。そのようなデバイスを作るために用いられる多くの物質はかなり安価であり、そのため有機オプトエレクトロニクスデバイスは、無機デバイスに対して、コスト上の優位性について潜在力をもっている。加えて、有機物質固有の特性、例えばそれらの柔軟性は、それらを柔軟な基材上への製作などの特定用途に非常に適したものにしうる。有機オプトエレクトロニクスデバイスの例には、有機発光デバイス(OLED)、有機光トランジスタ、有機光電池、及び有機光検出器が含まれる。OLEDについては、有機物質は、従来の物質に対して性能上優位性をもちうる。例えば、有機発光層が発光する波長は、一般に、適切なドーパントで容易に調節することができる。
OLEDは、そのデバイスを横切って電圧を印加した場合に光を発する薄い有機膜(有機フィルム)を用いる。OLEDは、フラットパネルディスプレイ、照明、及びバックライトなどの用途で用いるためのますます興味ある技術となってきている。いくつかのOLEDの物質と構成が、米国特許第5,844,363号明細書、同6,303,238号明細書、及び同5,707,745号明細書に記載されており、これらの明細書はその全体を参照により本願に援用する。
燐光発光分子の一つの用途はフルカラーディスプレイである。そのようなディスプレイのための工業規格は、「飽和」色といわれる特定の色を発するように適合された画素(ピクセル)を必要としている。特に、これらの規格は、飽和の赤、緑、及び青のピクセルを必要とする。色は、当業者に周知の1931CIE座標を用いて測定することができる。
緑の発光分子の一例は、Ir(ppy)と表されるトリス(2-フェニルピリジン)イリジウムであり、これは下記式Iの構造を有する。
本明細書において、この図及び後の図において、窒素から金属(ここではIr)への供与結合は直線として表される。
有機発光デバイス(OLED)の限定された駆動安定性は、しかしながら、大面積ディスプレイ及び固体照明における使用のための、それらの広範囲での受け入れに対する課題を提示している。向上されたパッケージ技術と物質の純度が、外因性の分解源の除去における顕著な進歩をもたらしている一方で、長期のデバイス駆動に伴う、残る内因性の輝度損失及び電圧上昇はまだ良く理解されていない。
様々な仮説が、デバイス効率の内因性の低下に対する原理を説明するために提案されており、最も広く受け入れられているものは、発光性の構成分子の一部の化学分解を提唱している。おそらく、結合の開裂がラジカル断片を作り出し、これが次にさらなるラジカル付加反応に関与して、さらにより分解した生成物を形成する。これらの生成物は、非放射再結合中心、発光消光体、及び極度の電荷捕捉体(deep charge trep)として作用する。例えば、いくつかの研究は、トリス(8-ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq)のアニオンとカチオンの両方が不安定であることを示しており、一般的なホスト物質である4,4’-ビス(9-カルバゾリル)-2,2’-ビフェニル(CBP)の場合には、励起状態自体が反応中心を形作りうるという証拠が最近示されている。
米国特許第5,844,363号明細書 米国特許第6,303,238号明細書 米国特許第5,707,745号明細書 米国特許第4,769,292号明細書 米国特許第7,279,704号明細書 米国特許出願公開第2003/0230980号公報 米国特許第5,703,436号明細書 米国特許第6,097,147号明細書 米国特許出願公開第2004/0174116号公報
BALDOら, NATURE, Vol. 395, 151-154, 1998 BALDOら, APPL. PHYS. LETT., vol. 75, No. 3, 4-6 (1999) Hobsonら, ADV. MATER. 14, 1393 (2002)
[本発明のまとめ]
本発明は、現在用いられているデバイスよりも多くの利点をもたらしうる有機発光デバイスを提供する。有機発光デバイスは、アノード、カソード、及びそのアノードとカソードとの間に配置された発光層を含む。本発明は多くのやり方で実施できる。
一つの側面では、電荷担体と固体状態の考慮が、長寿命を有するデバイスをもたらしうる特徴となる。デバイスは、三重項エネルギーを有するホストと、500nm未満のピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとを含む発光層を有することができる。このデバイスは、その発光層とカソードとの間に且つその発光層に隣接して配置された少なくとも5nmの厚さの励起子阻止層をも含み、この励起子阻止層は、その発光層のホストの三重項エネルギーと同じ又はそれより大きな三重項エネルギーを有する物質のみから実質的になる。発光層は少なくとも40nmの厚さである。発光層中の電子は、主にホストによって輸送される。燐光発光ドーパントのHOMOは、ホストのHOMOよりも少なくとも0.5eV高い。発光層中の燐光発光ドーパントの濃度は、少なくとも9質量%である。燐光発光ドーパントは、少なくとも1つの2,2,2-トリアルキルエチル置換基を含むシクロメタル化N,C−供与イミダゾフェナントリジン配位子を含む。この複数特性の組み合わせが、予期せぬ長寿命をもたらすと考えられる。
一つの側面では、発光体の純度は、より長寿命を有するデバイスをもたらしうる特徴である。特に、ホストと500nmよりも短いピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとをとりわけ含むデバイスは、(i) 燐光発光ドーパントが、高速液体クロマトグラフィーによって測定して約99.5%よりも高い純度を有する源(source)から堆積され、(ii) その源が、約100ppmより低い、ハロゲン化物(ハライド)と金属の不純物とを合わせた濃度をさらに有し、(iii) 燐光発光ドーパントが、昇華るつぼ中の最初の充填の約5質量%未満に相当する残渣しか残さず、そして(iv) 燐光発光ドーパントが約350℃未満の昇華温度を有し且つ昇華によって蒸着される場合には、驚くほど長い寿命を有しうる。この燐光発光ドーパントは、10ppm未満の酸素しか有しない環境中で且つほぼ光のないところで堆積されてもよい。
一つの側面では、電荷担体と固体状態の考慮が、より長い寿命を有するデバイスをもたらしうる特徴である。特に、デバイスがアノードとカソードとの間に配置された発光層を含み、その発光層が、ホストと、約500nmよりも短いピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとを含み、且つ、そのデバイスを横切って電圧を印加したときに、発光層中の電子がホストによって主に輸送され、且つ、(i) 燐光発光ドーパントのHOMOが、ホストのHOMOよりも少なくとも約0.5eV高く、(ii) 燐光発光ドーパントが発光層中に少なくとも約9質量%の濃度を有する場合は、そのデバイスは驚くほど長い寿命を有しうる。
一つの側面では、構造及び光学的考慮が、より長い寿命を有するデバイスをもたらしうる特徴となる。例えば、デバイスが、アノードとカソードとの間に且つそのアノードに隣接して配置されたCuPc正孔注入層と、そのアノードとカソードとの間に配置された発光層であって、ホストと約500nm未満のピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとを含む発光層と、その発光層とカソードとの間に且つその発光層に隣接して配置された少なくとも約5nmの厚さの励起子阻止層であって、その発光層のホストと同じか又はそれより大きな三重項エネルギーを有する物質のみから本質的になる励起子阻止層とを含み、且つ、(i) その発光層が少なくとも約40nmの厚さであり、且つ(ii) その発光層がカソードから少なくとも約40nm離れている場合、そのデバイスは驚くほど長い寿命を有しうる。
一つの側面では、本デバイスは、アノードとカソードとの間に且つアノードに隣接して配置されたCuPc正孔注入層と、そのアノードとカソードとの間に配置された発光層であって、ホストと、500nm未満のピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとを含む発光層と、その発光層とカソードとの間に且つその発光層に隣接して配置された少なくとも約5nmの厚さの励起子阻止層であって、その発光層のホストの三重項エネルギーと同じか又はそれより大きな三重項エネルギーを有する物質のみから本質的になる励起子阻止層とを含み、且つ(i) その発光層が少なくとも40nmの厚さであり、且つ(ii) その表面プラズモンモードが約30%未満である場合、そのデバイスはより長い寿命を有しうる。
一つの側面では、デバイスは、アノード、カソード、そのアノードとカソードとの間に配置された発光層とを備える。この発光層は有機燐光発光ドーパントと、有機カルバゾールホスト物質とを含む。
好ましくは、本明細書で開示しているように、デバイスの寿命を長くする特徴の上記特定の組み合わせに加えて、超高真空システムを用いてもよい。特に、約1×10−8Torr未満、好ましくは約1×10−8Torr〜約1×10−12Torrの範囲、より好ましくは約1×10−9Torr〜約1×10−12Torrの範囲、あるいは最も好ましくは約1×10−10Torr〜約1×10−12Torrの圧力レベルを有する超高真空システムにおいて有機物質(例えば、燐光発光ドーパント)を堆積させることを、デバイス寿命を向上させるための本明細書に開示した特徴の特定の組み合わせに加えて用いることもできる。
本発明の追加の特徴、利点、及び態様は、以下の詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲を考慮することによって示され又は明らかとなりうる。さらに、先の発明のまとめと以下の詳細な説明の両方とも、例示であり、且つ特許請求の範囲に記載した発明の範囲を限定しないさらなる説明を提供することを意図していることが理解されるべきである。
添付した図面(これは本発明のさらなる理解をもたらすために含めた)は、本明細書の一部に組み込まれ且つ一部を構成し、本発明の態様を示し、詳細な説明と共に本発明の原理を説明するために役立つ。本発明及び実施しうる様々なやり方の基本的な理解に必要であろう以上に詳細に本発明の構造的詳細を示すことは意図していない。
図1は、別個の電子輸送層、正孔輸送層、及び発光層、並びにその他の層を有する有機発光デバイスを示す。 図2は、別個の電子輸送層をもたない倒置型有機発光デバイスを示す。 図3は、パネルIのデバイスについての、正規化された輝度対時間のグラフ、及び電流密度対電圧のグラフを示す。 図4は、パネルIのデバイスについての、発光効率対輝度のグラフ、及び正規化したエレクトロルミネッセンス(EL)対波長のグラフを示す。 図5は、パネルIのデバイスについての、発光効率対輝度のグラフ、及び正規化したエレクトロルミネッセンス(EL)対波長のグラフを示す。 図6は、パネルIのデバイスについての、消費された電力パーセント対正規化された面内波動ベクトルのグラフを示す。 図7は、パネルI及びパネルIIのデバイスについての、消費された電力パーセント対正規化された面内波動ベクトルのグラフを示す。 図8は、パネルIのデバイスについての、外部量子効率対輝度のグラフ、電力効率対輝度のグラフ、輝度対電圧のグラフ、及びエレクトロルミネッセンス(EL)強度対波長のグラフを示す。 図9は、パネルI及びIIに図示したデバイスについての、外部量子効率対輝度のグラフ、電力効率対輝度のグラフ、輝度対電圧のグラフ、及びエレクトロルミネッセンス(EL)強度対波長のグラフを示す。グラフ中、黒い四角は、60nmのEMLを有するパネルIのデバイスに対応し、白抜きの四角は、30nmのEMLを有するパネルIIのデバイスに対応する。 図10は、図9に図示されるデバイスについての輝度対時間のグラフを示す。 図11は、パネルIに図示されるデバイスに対する輝度対時間のグラフを示す。 図12は、モデル形状及び予測されるエネルギー準位の関係の図式を提供する。再結合ゾーンは、xにおけるEML/ETL界面から特性長drecをもって指数関数的に減衰する。燐光ゲストと欠陥の両方がホストバンドギャップ内に深いトラップを形成する。順バイアスの下での電子と正孔の擬フェルミ準位はそれぞれEFnとEFvである。 図13A−13B:図13Aは検討したデバイスのJ−V特性を示す。はめ込み図:図のように表示した、各寸法、図12のx〜xを付したデバイス構造の略図。図13Bは、J=10mA/cmにて得られた外部量子効率(左側目盛り)及び発光スペクトル(右側目盛り)を示す。 図14A〜14C:図14Aは、矢印によって示すとおり、L0 = 1000、2000、3000、及び4000 cd/m2の初期輝度に対する、輝度低下対時間を示す。実線の黒い線は、本文で議論される励起子局在減衰モデルを用いた近似を示す。再結合ゾーン幅drecは、これらの近似においては可変であることに注意されたい。このデータは、図14Bにおける励起子−励起子減衰モデル及び図14Cにおける励起子−ポーラロン(polaron)モデルと比較して再現されている。全ての近似パラメータは表1に示す。 図15A〜15C:図15Aは検討した4種のデバイスのそれぞれに対する電圧上昇を示す。黒い線は、励起子局在モデルを用いて計算した。このデータは、励起子−励起子及び励起子−ポーラロンモデルそれぞれによる近似と比較して図15B及び図15Cに再現されている。全ての近似パラメータは表1に示す。 図16A〜16C:図16Aは、成長させたままのデバイス、L(t’) = 0.59L0(L0=1000 cd/m2)までエージングさせたデバイス、及びL(t’) = 0.16 L0(その初期L0=3000 cd/m2輝度)までエージングした別のデバイスについて得られるフォトルミネッセンス過渡変化を示す。実線の黒い線は、励起子局在モデルからの近似である。励起子−励起子消滅モデルの予測は図16Bに示し、励起子−ポーラロン消滅モデルの予測は図16Cに示す。近似パラメータは表1に示す。 図17A〜17Cは、エネルギー(E)及び代表座標(representative coordinate)(r)からみた様々な解離機構を示す構造図である。図17Aにおいて、直接解離ポテンシャル又は前期解離ポテンシャルRは、一重項又は三重項の第一励起状態のエネルギー表面と交差する。図17Bは、励起子−励起子消滅過程を示しており、これは、S(T)+S(T)→S+S (T )の反応に従い、基底状態(S)と上の励起状態(S 又はT )へと導く。本明細書で議論しているように、直接解離ポテンシャル又は前期解離ポテンシャルは上の励起状態から生じうる(灰色の矢印、経路1)か、又は振電的(vibronically)に緩和し、熱分子解離を起こしうる(灰色の矢印、経路2)。図17Cは、励起子−ポーラロン機構を示し、この機構では励起子からのエネルギー移動が励起したポーラロンをもたらし、これが上に類似した直接/前期解離経路及び熱分子経路に沿って解離する。点線は、各非調和電子マニホールド内の振動エネルギー順位を示している。 図18A及び18B:図18Aは平均欠陥密度QAVG(t’)を示し、図18Bは、本明細書で定義した、励起子1個当たりの1時間当たりの平均欠陥形成速度F(t’)を示している。曲線は、矢印で示しているとおり、L0=1000、2000、3000、及び4000 cd/m2の初期輝度にて、励起子−ポーラロンモデルを用いて計算している。 図19A及び19B:図19Aは、再結合ゾーン幅drecの増大によって得られる、L0=1000 cd/m2において予想される寿命の向上を示している。図19Bは、分解定数Kの低下に対して計算される寿命の増大を示している。図19A及び19Bの両方とも、励起子−ポーラロンモデルを仮定している。塗りつぶした丸印は、本研究のデバイスがその曲線上のどこにあるかを示している。 図20は、具体例2に記載したデバイスに対する強度対波長のグラフを示している。 図21は、高真空システム中での気体の分圧対その原子質量単位(amu)のグラフを示している。
[発明の詳細な説明]
定義
本明細書で用いるように、「有機」の用語は、有機オプトエレクトロニクスデバイスを製作するために用いることができる、ポリマー物質並びに小分子有機物質を包含する。「小分子(small molecule)」とは、ポリマーではない任意の有機物質をいい、「小分子」は、実際は非常に大きくてもよい。小分子はいくつかの状況では繰り返し単位を含んでもよい。例えば、置換基として長鎖アルキル基を用いることは、分子を「小分子」の群から排除しない。小分子は、例えばポリマー主鎖上のペンダント基として、あるいは主鎖の一部として、ポリマー中に組み込まれてもよい。小分子は、コア残基上に作り上げられた一連の化学的殻からなるデンドリマーのコア残基として働くこともできる。デンドリマーのコア残基は、蛍光性又はリン光性小分子発光体であることができる。デンドリマーは「小分子」であることができ、OLEDの分野で現在用いられている全てのデンドリマーは小分子であると考えられる。
本明細書で用いるように「トップ」は、基材から最も遠くを意味する一方で、「ボトム」は基材に最も近いことを意味する。第一の層が第二の層の「上に配置される」と記載した場合は、第一の層は基材から、より遠くに配置される。第一の層が第二の層と「接触している」と特定されていない限り、第一の層と第二の層との間に別な層があってよい。例えば、カソードとアノードとの間に様々な有機層があったとしても、カソードはアノードの「上に配置される」と記載できる。
本明細書で用いるように、「溶液処理(加工)可能」とは、液体媒体中に溶解され、分散され、又は液体媒体中で輸送され、及び/又は溶液もしくは懸濁液の形態にある液体媒体から堆積されうることを意味する。
配位子は、その配位子が発光物質の光活性特性に直接寄与すると考えられる場合、「光活性」とよぶことができる。
ハロ、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールキル、ヘテロ環基、アリール、芳香族基、及びヘテロアリールの用語は、当分野で公知であり、米国特許7,279,704号明細書の第31及び32欄に定義されており、これを参照により本明細書に援用する。
OLEDについてのさらなる詳細と上述した定義は、米国特許7,279,704号明細書に見ることができ、これを全体として本明細書に援用する。
一般に、OLEDは、アノードとカソードとの間に配置され、これらと電気的に接続された少なくとも1つの有機層を含みうる。電流が流れると、その有機層(1つ又は複数)にアノードは正孔を注入し、カソードは電子を注入する。注入された正孔と電子はそれぞれ反対に帯電している電極へと移動する。電子と正孔が同じ分子上に局在する場合、励起エネルギー状態をもつ局在化された電子−正孔対である「励起子」が形成されうる。励起子が発光機構によって緩和する時に光が放射される。いくつかの場合には、励起子は、エキシマー又はエキシプレックス上に局在しうる。非放射機構、例えば、熱緩和も起こりうるが、一般的には望ましくないと考えられる。
当初は、OLEDは一重項状態から光を放射(「蛍光」)する発光分子を用いていた。例えば、米国特許第4,769,292号明細書(これは全体として参照により援用する)を参照されたい。蛍光発光は、一般に、約10ナノ秒未満のタイムフレームで生じる。しかし、より最近では、三重項状態から光を放射(「燐光」)する発光物質を有するOLEDが実証されている。BALDOら, “Highly Efficient Phosphorescent Emission from Organic Electroluminescent Devices”, NATURE, vol. 395, 151-154, 1998; (“BALDO-I”)、及びBALDOら, “Very High-efficiency green organic light-emitting devices based on electrophosphorescence”, APPL. PHYS. LETT., vol. 75, No. 3, 4-6 (1999) (“Baldo-II”)(これらを全体として参照により援用する)を参照されたい。燐光は米国特許第7,279,704号明細書の第5〜6欄に、より詳細に記載されており、これを参照により援用する。
図1(これはある態様を図示している)は、有機発光デバイス100を示す模式図である。デバイス100は、基板110、アノード115、正孔注入層120、正孔輸送層125、電子阻止層130、発光層135、正孔阻止層140、電子輸送層145、電子注入層150、保護層155、およびカソード160を含み得る。カソード160は、第一導電層162および第二導電層164を有する複合カソードであってよい。デバイス100は、記載した層を順次堆積させることによって作製できる。これらの様々な層の特性及び機能、並びに例示物質は、米国特許第7,279,704号明細書の第6〜10欄に記載されており、これを参照により援用する。「アノード」、及び「カソード」の用語は、それらの最も広い意味で用いられることを意図しており、OLED中に電荷を注入する全ての層を含む。例えば、積み重ねられたOLEDにおける有機電荷発生層であって電子を注入するものは、「カソード」と考えられる。
これらの層のそれぞれに対するより多くの例が得られる。例えば、可撓性且つ透明な基材−アノードの組み合わせが米国特許第5,844,363号明細書に開示されており、それを全体として参照により援用する。p−ドープ型正孔輸送層の例は、約50:1(m-MTDATA:F4TCNQ)のモル比でF4TCNQでドープされたm-MTDATAであり、米国特許出願公開第2003/0230980号に開示されているとおりであり、これを全体として参照により援用する。発光及びホスト物質の例は米国特許第6,303,238号明細書に開示されており、その全体を参照により援用する。n-ドープ型電子輸送層の例は、約1:1のモル比でLiでドープされたBPhenであって、米国特許出願公開第2003/0230980号公報に開示されているとおりであり、その全体を参照により援用する。米国特許第5,703,436号明細書及び同5,707,745号明細書(これらは全体として参照により援用する)は、金属(例えば、Mg:Ag)の薄層とその上に重なる透明な導電性の、スパッタリングによって堆積されたITO層を有する複合カソードを含めたカソードの例を開示している。阻止層の理論と使用は、米国特許第6,097,147号明細書及び米国特許出願公開第2003/0230980号公報に、より詳細に記載されており、これらを全体として参照により援用する。注入層の例は、米国特許出願公開第2004/0174116号公報において示されており、これを全体として参照により援用する。保護層に関する記載は、米国特許出願公開第2004/0174116号公報に見ることができ、これはその全体を参照により援用する。
図2(これは別の態様を図示している)は、倒置型OLED200を示している。このデバイスは、基板210、カソード215、発光層220、正孔輸送層225、およびアノード230を含む。デバイス200は記載した層を順に堆積させることによって製造できる。最も一般的なOLEDの構成はアノードの上方に配置されたカソードを有し、デバイス200はアノード230の下方に配置されたカソード215を有するので、デバイス200を「倒置型」OLEDとよぶことができる。デバイス100に関して記載したものと同様の物質を、デバイス200の対応する層に使用できる。図2は、デバイス100の構造からどのようにいくつかの層を省けるかの1つの例を提供している。
図1および2に例示されている単純な層状構造は非限定的な例として与えられており、本発明の実施形態は多様な他の構造と関連して使用できることが理解される。記載されている具体的な物質および構造は事実上例示であり、その他の物質および構造も使用できる。設計、性能、およびコスト要因に基づいて、実用的なOLEDは様々なやり方で上記の記載された様々な層を組み合わせることによって実現でき、あるいは、いくつかの層は完全に省かれうる。具体的に記載されていない他の層を含むこともできる。具体的に記載したもの以外の物質を用いてもよい。本明細書に記載されている例の多くは単一の物質を含むものとして様々な層を記載しているが、物質の組合せ(例えばホストおよびドーパントの混合物、またはより一般的には混合物)を用いてもよいことが理解される。また、層は様々な副層(sublayer)を有してもよい。本明細書において様々な層に与えられている名称は、厳格に限定することを意図するものではない。例えば、デバイス200において、正孔輸送層225は正孔を輸送し且つ発光層220に正孔を注入するので、正孔輸送層として、あるいは正孔注入層として説明されうる。一実施形態において、OLEDは、カソードとアノードとの間に配置された「有機層」を有するものとして説明できる。この有機層は単一の層を含むか、または、例えば図1および2に関連して記載された様々な有機物質の複数の層をさらに含むことができる。
燐光発光体を用いて長い青色デバイス寿命を達成することは、OLEDデバイス研究において積年の問題である。この問題に適した回答は、効率的な長寿命ディスプレイデバイス、並びに新しい白色照明用途に有用である。市場競争力のあるフルカラーOLEDディスプレイを作るために、産業界は「飽和」青、すなわち1931 CIE座標でx<0.16, y<0.20を有する光を放射し、且つ1000 nitsの初期輝度で少なくとも10,000時間のデバイス寿命を有するデバイスを求めている。向上された寿命の物質及びデバイスを多くが主張しているけれども、約500 nitsの初期輝度から出発して約2000時間より長いデバイス半寿命は、1931 CIE色座標でx<0.17, y<0.27をもつ燐光青色デバイスについてはこれまで報告されていなかった。したがって、物質及びデバイス構造の新規な組み合わせを提供し、それは1931 CIE座標0.16, 0.26において約10,000時間より長いデバイス半寿命(half-life)をもたらす。このデバイスのいくつかの鍵となる特徴(本明細書に記載しているように、これは個別に又は組み合わせて用いることができる)には、(i) アノードと直接接触している正孔注入層(HIL)と直接接触している厚い発光層(EML)、及び(ii) 半透明の金属アノード又はカソード、それと並んで、発光性金属錯体の高いドーピングレベル、特定の群の発光体の使用(これにはイミダゾフェナントリジン配位子のシクロメタル化イリジウム錯体が含まれる)、最適化されたHOMO及びLUMOエネルギー準位、並びに特定の正孔注入材料、正孔輸送材料、ホスト材料、阻止層材料、及び電子輸送材料の使用、が含まれる。
分解した分子及び最終的にはデバイスの故障の原因として、励起子−ポーラロン(polaron)相互作用に基づくモデルが、本明細書で報告される多くの試験結果と合致することがわかっている。この励起子−ポーラロン相互作用を低減させ、デバイス寿命を増大させる方法もまた報告する。
1つの態様によれば、厚いEMLデバイスの長い寿命は、分解に関連する励起子−ポーラロン反応のより遅い速度と、さらに、生成しうる不純物による励起子消光のより低い速度とを反映している。特に、所定の輝度において、励起子、ポーラロン、及び消光剤の濃度は、より厚いEMLデバイスにおいてより低くなることができ、それによって、分解的接触と消光剤へのエネルギー移動をあまり多くないようにして、輝度に基づく寿命をより長くする。「厚いEML」の語は、本明細書で用いるとおり、一般に、約40nmより大きな、約50nmより大きな、特に約60nmよりも大きな、なおさらに特に約70nmよりも大きな厚さをもつ発光層をいうか、あるいはEMLの厚さが、再結合ゾーンの厚さと平均励起子拡散長の約2倍との合計よりも大きいデバイスをいう。「再結合ゾーンの厚さ」の語は、本明細書で用いるように、一般に、その中で約95%の再結合が起こるEML部分の厚さをいう。EMLは、約100nmほどの厚さ又はそれより大きな厚さを有しうる。しかし、100nmよりも大きな過度な厚さは、ただわずかの追加の利益しか有さず、好ましくないことに製造時間を増大させうる。
励起子が発光ドーパントの上にあり、且つ消光剤もその同じドーパントに由来しうるかぎり、その発光ドーパントの高い濃度は平均の励起子−消光剤の距離を増大させることが予期され、それによってエネルギー移動の確率を低下させ、次に消光性不純物の蓄積に対するデバイスの感度を低下させる。したがって、いくつかの態様は、長い青色デバイス寿命を達成するために、約9%より高い、特に約12%より高い、なおさらに特に約14%より高いドーピング濃度をもつ厚いEMLのデバイスを目的とする。
例えば、青色発光体がデバイスに組み込まれ、それが電荷を輸送し、かなりの量の再結合がその発光体(emitter)上で起こる場合は、ホスト材料中の発光体の濃度は、長寿命のデバイスを可能にするためには約9%より高くてよい。この発光体濃度は、正孔のより容易な輸送を可能にすることによって駆動電圧を低下させ、発光体励起子の拡散距離を長くし、ホスト材料の形態学的安定性(モルフォロジー安定性)を向上させ、且つ大きな容積にわたって分解生成物を分散させるために必要でありうる。約1000cd/mの初期輝度からの寿命の増大を図3に示しており、図3では、図3に示したOLEDの、時間に伴う輝度の低下の速度が、発光体濃度の増大とともに低下している。
発光体物質は、発光体が正孔輸送層又は正孔注入層として用いられているデバイスから推察されるように正孔に対して安定であることができ、デバイス駆動電圧は、正孔を輸送する発光体の能力により、発光体濃度に伴って低下する。より多くの発光体をホストマトリクスに添加するにつれて、発光体のネットワークが形成されて全ての発光体がそれに最も近いものの1つとして別の発光体を有することができ、それによって複数発光体間の正孔の移動(ホッピング)が一層効率的になり、そのためその層の正孔伝導度が向上され、駆動電圧の対応した低下がある。低い駆動電圧は、OLEDの層に存在しうる内部発熱効果の低下を示唆する。
例えば、図3において、約10mA/cmでのデバイス駆動電圧は、約15質量%、約12質量%、及び約9質量%の発光体濃度に対して、約7.5V、約8.4V、及び約8.8Vだった。デバイスを横切って浪費される電力に約14.7%の低下があった。特に、このデバイスは約4V未満の駆動電圧を有するべきである。
一つの発光体が、第二の発光体である最も近い隣の発光体を有する場合、発光体上に局在する励起子がその第二の発光体に拡散する効率は、一つの発光体(これはその発光体の励起子三重項エネルギーよりも大きな三重項エネルギー(又はエネルギー障壁)を有するホスト材料によって取り囲まれているもの)から第二の発光体へと移動する効率よりも高い。したがって、発光体濃度を高くすることは、もっとも近い隣のものとして発光体分子を有する発光体の数を増加させることができ、それが発光体励起子の拡散長を増大させる。
発光体は、一般にそれらのホストよりも高い形態学的(熱的)安定性を有している。例えば、Ir(ppy)はCBPの結晶化を防ぐことが知られている。ガラス転移温度は形態学的(モルフォロジカル)安定性の一つの尺度であり、この温度は、混合膜の複数成分のガラス転移温度の加重平均であると推測できる。したがって、ホスト中の発光体濃度を高めることは、膜の形態学的安定性を高めるための一つの方法でありうる。例えば、図3中の発光体Aはガラス転移温度をもたないが、mCBP及びmCPはそれぞれ約95℃及び約65℃のガラス転移温度を有する。発光体A、mCBP、及びmCPの融点はそれぞれ約435℃、約270℃、及び約180℃である。
分解した分子は励起子消光剤として働くおそれがあり、それらの濃度は、デバイス輝度低下の数理モデルに基づき、デバイスの輝度低下に直接影響を及ぼしうる。
さらに、OLEDを作製するために用いられる元の物質は、高速液体クロマトグラフィーによって測定して約99.5%より高い純度を有していることができる。このレベルの純度は、元の物質の少なくとも2回の再結晶と少なくとも2回の昇華による精製によって達成できる。さらに、ハロゲン化物(ハライド)及び金属不純物の濃度は、約100ppm未満であるべきである。
不純物は、デバイスの駆動寿命に多くの悪影響を及ぼしうる。ハロゲン化物、配位子、又は金属不純物は有機層の伝導度に影響を及ぼすおそれがあり、これが不利な電荷バランス特性を作り出しうる。不純物は化学的に反応性である可能性があり、且つ発光分子を破壊して非発光性種を作り出すおそれがあり、あるいは不純物が電荷を捕捉して、消光部位として作用するおそれがあり、消光部位は同時にデバイスの駆動電圧の増大の原因ともなる。
例えば、図4は発光体Bを用いたデバイスの特性を示し、発光体Bは約99.5%より低い純度を有していた。図5は、図4に示したものとほぼ同じデバイスの特性を示しているが、発光体Bは約99.6%の純度と約17ppmより低いハライド不純物を有していた。見積もられたデバイス寿命は、低い純度の発光体源物質に対しての約6,000時間から、高純度発光体源物質に対しての約10,000時間へと増大した。
さらなる態様においては、最適化されたHOMO及びLUMOレベル、並びにHIL、HTL、阻止層、及びETLの物質、並びに層の厚さもまた、発光層内部での最適な電荷再結合動態を達成し、それによってEMLのその他の層との界面近くでの再結合の過剰な集中を避けるために重要でありうる。特に、拡散電荷再結合ゾーンを用いて、励起子−ポーラロン反応の確率を低下させて、平均の励起子−消光剤の分離を高めることができる。拡散再結合を促進し、且つ界面近くでの再結合のおそれを最小にするための一つの方法は、漸進的ドーピング堆積法を用いることであってよく、それによってデバイス中にシャープな界面が存在せず、ホスト内のドーパント濃度が徐々に変えられる。OLEDデバイス中の界面は、電荷輸送媒体が変わる場合に不可避的に生じる電荷注入障壁によって、その界面での電荷蓄積を引き起こす傾向がありえ、そのような電荷の蓄積が、拡散する励起子の拡散距離内である場合には、励起子−ポーラロン反応が起こり、消光性不純物を生じさせる。したがって、漸進的ドーピング法は、厚いEML(発光層)青色デバイスにおいて長いデバイス寿命を得るのに有用でありうる。
デバイス内での発光領域の位置は、デバイス性能特性の多くの側面を決定する可能性があり、それには、その発光色度、発光効率、発光有効性、及び駆動寿命が含まれる。青色OLEDの寿命については、発光領域は、(金属カソードにおける)表面プラズモンモードにおける電力損失が最小になるように配置することができる。表面プラスモンモードエネルギーの損失は、本質的にはカソードの分解をもたらしうる熱である。
(約460nmの波長における)電力の損失が、図6に示されるデバイス構造内の2つの位置に対する表面プラスモンモードにモデル化される場合、(双極子の分離層としてモデル化された)発光領域がカソードにより近かった場合に、より多くの電力が表面プラズモンモードへと浪費された。同様に、図7に示されるデバイス2は、図7に示されるデバイス1よりも低い表面プラズモン電力損失を有する。さらに、再結合ゾーンは、表面プラズモンモードにおける電力パーセント割合を低減させるために、金属電極から少なくとも約30nm離れているべきである(Hobsonら, “Surface Plasmon Mediated Emission from OLEDs”, ADV. MATER. 14, 1393 (2002)を参照されたい)。OLEDの光学モードをモデル化するための標準のソフトウェアパッケージは、FLUXiM AG. Dorfstrasse 7, 8835 Feusisberg, Switzerlandから入手できる。このソフトウェアは、ETFOS及びSETFOSを含むことができる。
さらに、発光体のアニオン状態の不安定な性質は、デバイスを通して電子を輸送する発光体の分子分解をもたらしうる。したがって、電子が発光体上に局在する正孔と再結合する前に、ホストが電子を輸送することが最良である。電子がホスト上を輸送されることを明確に判断するための一つの方法を図8に示している。この場合、mCBPのEMLはドープされた領域と非ドープ領域とに分割されている。電子は、非ドープmCBP層を横切り、ドープされた領域で再結合でき、図8に示した結果は、その効率、発光スペクトルは全ての場合においてほぼ同様であったことを示している。したがって、再結合位置、電子輸送機構、及び光学モードは、全てのデバイスについてほぼ同じであり、図8の全てのデバイスは同じ寿命を有している。
さらに、発光体がニート(neat)な正孔輸送又は正孔注入層として堆積されることが可能である範囲で、発光体のカチオン状態は安定であることができ、デバイス寿命は数千時間となりうる。したがって、青色燐光発光体は、発光体のイオン化ポテンシャルを低下させること又はそのHOMOエネルギーを真空準位近くに高めることによって、効率的に正孔を捕捉するようにすることができる。発光体のHOMOエネルギーが約5.3eVかそれ未満である場合、深い正孔トラップ(deep hole trap)が形成されうる。発光体A及びBについては、それらのHOMOエネルギーは約4.8eVであった。
電荷(電子及び正孔)は、OLEDデバイスの有機薄層を横切る。電荷の伝導を説明する一つの標準理論はホッピング(hopping)であり、そこでは、分子間のポテンシャルの違いによって決定づけられる方向に、電荷は一つの分子から別の分子へとジャンプする。分子は、(正孔を輸送するための)安定なカチオン状態と、(電子を輸送するための)安定なアニオン状態とを有し、長い駆動安定性をもつOLEDを可能にしうる。安定なアニオン又はカチオンは、正孔又は電子が分子から分子へとジャンプするときに、その分子上に正孔又は電子が存在する時間の間、分解(結合開裂又はその他の回復不能な変化による分裂)しないものである。
その存在時間は、そのデバイスを通って流れる電流量に応じて変化する可能性があり、電流は、担体(キャリア)の、移動度、電極において適用されるポテンシャル、及びその濃度によって決定されうる。OLEDは、約1×10−5mA/cm〜約10A/cmの範囲の広い範囲の電流密度にわたって駆動され、そのため電荷輸送物質はこの範囲の電流をサポートすることができる安定なアニオン又はカチオン状態を有することが期待されている。
ある物質が安定なアニオン又はカチオン状態を有するかどうかを試験するためには、その物質を通る電荷の流れが、正孔又は電子のみのデバイスの特性に変化を引き起こすかどうかを測定するために、対応する、電子のみ、又は正孔のみのデバイスを用いることができる。OLEDは正孔と電子の流れを有し、全体の電流に対するそれぞれの電流の寄与は有機層を通して変化する。
正孔のみ又は電子のみと記述されるデバイスは、デバイス中の全ての有機層を横切ってただ一種の電荷担体を有する。したがって、ある物質のカチオン安定性は、正孔のみがそのデバイスを横切るデバイス中に組み込まれている場合に試験することができ、あるいはある物質のアニオン安定性は、電子のみがそのデバイスを横切るデバイス中に組み込まれている場合に試験することができる。
一定の電流で駆動されている正孔のみ又は電子のみのデバイスの電気的又は光学的特性の顕著な経時変化がある場合は、その構成有機物質のカチオン又はアニオン状態の安定性は劣っている可能性がある。正孔のみ又は電子のみのデバイスの駆動電圧が約0.2V増大するか、又はその有機物質のPL量子収率が約5%低下する場合、そのカチオン又はアニオン状態の安定性は劣っている可能性がある。
シャープな界面は、2つの異なる物質が並べて配置されている場合に形成されうる。形成される界面の性質は、その界面を横切る電荷輸送に対するエネルギー障壁によって、高い電荷濃度を有しうる。その高い電荷濃度は、増大した分子分解とより短いデバイス寿命を事実上もたらす。
さらに、そのような界面を形成する方法は、不純物が堆積されてデバイス中に組み込まれることを可能にする。例えば、デバイスを作製するために真空熱蒸着を用いることができる。各層は順次堆積されることができ、異なる複数の層の蒸着の間には典型的には数分あり、そのときに真空システム中の不純物がその蒸着されたばかりの物質の表面に衝突する。これらの不純物は分解をもたらし、電荷を捕捉する部位となり、且つデバイス特性を変化させうる。
したがって、向上された駆動寿命をもつ青色燐光OLEDをもたらすために、超高真空システムを用いることができる。超高真空システムは、約1×10−8Torr未満、好ましくは約1×10−8Torr〜約1×10−12Torrの範囲、さらに好ましくは約1×10−9Torr〜約1×10−12Torrの範囲、最も好ましくは約1×10−10Torr〜約1×10−12Torrの範囲の真空レベルを有する。高真空システム(これは超高真空システムよりは高い圧力を有する)においては図21に示したように、主な構成気体は水である。この高真空システムとは対照的に、超高真空システムは最少の水分の環境を提供し、したがって、光酸化的に不安定であることが知られている物質の分解を最小限にしうる。最初に、超高真空システムは、OLEDに含まれる様々な有機物質間の界面を原子的にみて清浄にすることができる。第二に、超高真空システムは、水とその他の不純物と、反応性が高く且つ容易に光酸化を受ける有機物質との共蒸着(co-deposition)を防止しうる。まとめると、超高真空システムは、改善された青色デバイスをもたらすために使用することができる。
青色発光物質(例えば、化合物A及びB、並びに同じ群のその他の化合物)は、光酸化に対して非常に不安定であることが知られている。水分又は酸素、及び光の存在下で、この群(ファミリー)の物質に属するものは分解する。例えば、化合物Aは、
に酸化されうる。さらに、化合物A及びBを含む青色燐光OLEDは、高真空システムで従来から作製されてきており、この場合、以下で説明するように、水分が有機層中に及び界面に容易に組み込まれる。したがって、これらの発光体は容易に光活性分解をし、なぜなら、そのデバイスを点灯させて発光した場合に、その反応に必要とされる全ての要素(光+酸素源)が存在するからである。
超高真空環境の圧力が、原子的に清浄 (atomically clean) な表面を可能にし、反応性有機物質とともに不純物の分解を防止することを可能にしうることを考慮すると、圧力に関する様々なパラメータの変化は以下のように考えられる。特に、これらのパラメータには、(i) 気体密度、(ii) その気相中での粒子の平均自由行程、(iii) 表面への入射分子流量、(iv) 気体曝露量、及び(v) 付着係数及び表面被覆率、が含まれる。
[気体密度]
気体密度は、理想気体の法則から見積もることができ、以下の式で与えられる:
n=(N/V)=P/(kT)[分子m−3
式中、Pは圧力[Nm−2]であり、kはボルツマン定数であり、Tはケルビン温度である。
[気相中の粒子の平均自由行程]
衝突と衝突との間に、気相中で粒子(例えば、原子、電子、分子)が移動する平均距離は、簡単な剛体球衝突モデルから決定することができる(例えば、AtkinsのPhysical Chemistryを参照されたい)。この量は、粒子の平均自由行程として知られ、ここではλ[m]によって表し、中性の分子については下記式で与えられる:
式中、σは衝突断面積[m]である。
[表面への入射分子流量]
気相からその表面上に衝突する気体分子の数は、ある表面がどれほど長く清浄に保たれることができるか、あるいは、吸収された種の特定表面濃度を作りだすのにどれほど長くかかるかを決定するのに重要な因子である。入射流量Fは、単位時間当たり、表面の単位面積当たりの入射分子の数として定義される。注目すべきことには、この流量は入射角度を考慮しないかわりに、それは単に全ての可能な入射角度にわたる全ての到達分子の合計である。
条件の所定の組(例えば、P、Tなど)に対し、上記流量は、(i) 統計物理、(ii) 理想気体方程式、及び(iii) マクスウェル−ボルツマンの気体速度分布の考え方の組み合わせを用いて容易に計算できる。(i) 入射流量F[分子m−2−1]は下記式によって表面の上の気体密度に関連することを示すことができる。
式中nはその分子気体密度[分子m−3]であり、cは平均分子速度[ms−1]である。(ii) 分子気体密度は、理想気体方程式、すなわちn=(N/V)=P/(kT)[分子m−3]によって得ることができる。(iii) 平均分子速度は、気体速度のマクスウェル−ボルツマン分布から積分によって得ることができ、それは以下となる。
上に示した式を組み合わせて、入射流量に対するヘルツ-クヌードセン(Hertz-Knudsen)の下記式が得られる。
[気体曝露量]
気体曝露量は、ある表面が受ける気体の量の尺度として定義することができる。それは、圧力が一定の場合、表面上の気体の圧力と曝露時間との積をとることによって、あるいはより一般的には、問題となる時間にわたって圧力の積分を計算することによって、数量的に定量化できる。気体曝露はPa・s(パスカル秒)のSI単位で得ることができるが、曝露に対する普通且つより便利な単位は、ラングミュア(L)であり、1L=10−6Torr sであるか、あるいは(曝露/L)=10×(圧力/Torr)×(時間/s)の式によってもたらされる。
[付着係数及び表面被覆率]
付着係数Sは、表面上で吸収された入射分子の割合の尺度として定義される(すなわち、確率であり、0〜1の範囲にあり、極限は、全ての入射分子の無吸収、及び全ての入射分子の完全な吸収にそれぞれ対応する。一般に、Sは多くの変数に左右され、S=f(表面被覆率、温度、結晶面、等)である。
吸収物の単層(monolayer, 1ML)は、その表面に結合した吸収された種の最大達成表面濃度に対応する。清浄な表面が吸収物の完全な単層で被覆されるようになるための時間量は、表面上へ入射する気相分子の流量、その単層に対応する実際の被覆率、及び被覆率に応じた付着係数に左右されうる。しかし、必要とされる時間の最小の見積もりは、単位付着係数(すなわちS=1)を仮定し、且つ単層被覆率が一般に約1015/cm又は約1019/mのオーダーであることに注意して、時間/ML〜(1019/F)[s]の式という条件で得ることができる。表1は、様々な真空レベルにおいて単層を堆積させるために必要とされる時間の比較を示している。単層を堆積させるための時間、気体密度、及び平均自由行程を、様々なシステム圧力についてリストに示してある。以下に示した全ての値は概算であり、一般に温度及び分子量などの因子に左右される。
傾斜界面は、1つの層から別の層への急激な変化が形成されないような方法で2種以上の異なる物質を混合することによって形成することができる。傾斜界面は、デバイス寿命を向上させることが示されており、このデバイス構造は、分解が急激な界面の近くに集中している分解モデルに基づいて、PHOLED(燐光OLED)の寿命を向上させるために有利であることができる。
図9は、パネルI及びIIに図示したデバイスについての、外部量子効率対輝度のグラフ、電力効率対輝度のグラフ、輝度体電圧のグラフ、及びEL強度対波長のグラフを示している。グラフ中、塗りつぶした四角は60nmのEMLを有するパネルIのデバイスに対応し、白抜きの四角は30nmのEMLを有するパネルIIのデバイスに対応する。図10は、図9に図示したデバイスに対する輝度対時間のグラフを示す。パネルIのデバイスは、パネルIIのデバイスと比較した場合に、より高い外部量子効率、より高い電圧効率、より大きな輝度、及び類似した発光スペクトルを示している。パネルIのデバイスはまた、パネルIIのデバイスよりも長い寿命をも示している。パネルIのデバイスの向上された性能は、以下の特性の組み合わせに起因しうる:(1) より厚いEML(これは励起子が拡散することを可能にし、それによってEML中の任意の所定の位置において、より低い濃度を有することを可能にする);(2) カソードとEML(あるいは発光領域)との間のより長い距離(これは低減した表面プラズモンモードをもたらしうる)。
図11は、パネルIに図示したデバイスに対する輝度対時間のグラフを示している。デバイス間の唯一の違いは、一方がドーパントA(図3に示したもの)を用い、他方がドーパントB(図4に示したもの)を用いていることである。ドーパントAは基本的にはドーパントBであってこれにネオペンチル基を追加したものである。ドーパントAを用いたデバイスは、より長いLT50寿命を示し、さらに初期輝度の50%において、より低い分解速度を有している。ドーパントAを用いたデバイスの優れた性能は、そのネオペンチル置換基の存在に起因している。
別の態様は、励起子拡散長を最小にする、ドーパント、ホスト、及び共ホスト(co-host)を設計することによって、励起子が拡散してポーラロン又は消光剤と出合う可能性を最小にすることに関連する。任意の群のドーパントの中では、これは、ドーパントのまわりの立体的嵩高さを増大させ、その嵩高さを欠く以外は同じドーパントと比較して、ドーパントからドーパントへのエネルギー移動が抑制されるようにすることによって達成されうる。立体障害を導入する一つの方法は、シクロメタル化イミダゾフェナントリジン配位子の周りをネオペンチル基で置換することでありうる。特に、ネオペンチル置換基はそれらが結合した芳香環の一つの面を遮蔽することができ、且つそれらはなおも昇華のエントロピーを増大させるための充分な自由度を有し、それによってその温度を低下させ、昇華の清浄さを増大させるからである。したがって、ネオペンチル、及び関連するRCCH、及びRSiCH置換基(Rは、ヒドロカルビル又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル)を、厚いEMLのデバイスの発光ドーパントに含まれる配位子の周りに組み込むことを、採用することができる。
特定の金属錯体は光酸化に感受性でありうるので、空気及び光への過度の同時曝露させた場合、緑又は赤発光性の不純物を生成しうる。本発明の一つの態様によれば、光酸化によって生じる残留不純物の存在が最小化されて、純粋な発光体のピーク発光波長における発光強度と、そのピーク波長+約80nmにおける強度との比が、少なくとも約100:1となるようにされた燐光性金属錯体を用いることができる。
有機物質のフォトルミネッセンスとエレクトロルミネッセンスは、様々な気体への曝露によって変化されうる。これらの材料(発光体)は有機ホストマトリクス中にドープすることができ、ドーピングされた膜のフォトルミネッセンス及びエレクトロルミネッセンスの色は、そのドーピングされた膜に曝露される気体の量と時間を制御することによって調整することができ、なぜなら、いくらかのドーパントは色を変えることができる一方、その他は色を変化させないからである。したがって、その膜の発光色はその初期の色から正確に調整でき、すなわちいくらかのドーパントが変化した色を有する中間色へ、あるいは全てのドーパント分子が変化した色を有する色へと正確に調整できる。物質の堆積後にドーパントの色を変えることができることは、有機発光デバイス(OLED)の製作のためのいくつかの独特の用途を有しうる。例えば、白色OLEDは、初期の青色発光性のドープされたフィルムを、そのドーパントが緑又は赤を発光するようにする反応性要素に曝露することを注意深く制御し、いくらかのドーパントが青色を発光することを続け且ついくらかが赤及び/又は緑を発光して白色発光を作り出すことによって作製することができる。気体に対する曝露は、ドーパントの発光色が変わることを引き起こしうるので、特定の気体のためのセンサーとして使用することができるデバイスを作ることができる。
単色の発光体については、光酸化過程は非常に望ましくなく、これは、物質の合成及びデバイスの製造時の光への曝露を最小にすることにより、且つその物質が10ppmより高い酸素に曝露されないことを確実にすることによって避けることができる。600nm未満の波長を有する光が、望ましくない光酸化の多くの原因となっていると考えられ、そのため、製作時にそのような光への曝露を避けることが望ましい。作製時に全ての光への曝露を避けることも望ましい。光が「ほとんど存在しない」とは、照度計、例えばMinolta T-10で測定して0.1 lx未満を意味する。
加えて、光酸化過程は、物質の合成及びデバイス作製時に水分への曝露を最小にすることによって避けることができる。水分の存在は発光性化合物の分解の原因になりうると考えられ、そのため、作製時の水分への曝露を避けることが望ましい。超高真空システムは、環境中に存在する水分の低下を含めて、より清浄な環境をもたらす。したがって、有機物質は、約1×10−8Torr未満、好ましくは約1×10−8Torr〜約1×10−12Torrの範囲、より好ましくは約1×10−9Torr〜約1×10−12Torrの範囲、あるいは最も好ましくは1×10−10Torr〜約1×10−12Torrの範囲の真空レベルを有する真空システム中で堆積させることができる。デバイス作製時に、光への曝露、酸素への曝露、及び水分への曝露を避けることは、高純度を得るためのその他の尺度と組み合わせて、個別に、あるいは好ましくは組み合わせて用いることができる。
発光体は、高真空条件下で熱源から昇華されることができるべきである。発光体の昇華温度は約350℃未満であるべきであり、これは加熱された供給源(source)からOLED基材までの距離が約50cmを超え、膜厚が約0.3nm/s未満で形成される場合である。昇華時の供給源物質の分解は望ましくない。分解した供給源物質は典型的には残渣を形成し、これは約350℃未満では昇華されない。この残渣は、元の分子の断片又は不純物、例えば、その供給源物質の合成に用いたハロゲン化物及びその他の物質からなる可能性がある。
なおさらなる態様では、発光ドーパントの昇華によって作製されうるデバイスが提供される。そのような場合に、長いデバイス寿命を達成するためには、ドーパントがきれいに昇華することが重要である。したがって、ドーパントは、少なくとも約98%のHPLC分析結果を与え、昇華るつぼ中に最初の充填物の約5質量%未満に対応する残渣しか残さないように、昇華に対して充分な安定性を有するように設計されることができる。最初の充填物が完全に排出された後、すなわち、蒸着装置が通常条件下で操作されている場合に、るつぼからもはや感知できるほどの蒸着がない場合、5質量%未満の残留物しか残らない。この基準は、るつぼを用いてデバイスを作る場合に、るつぼから全てが排出されることを求めてはいない。むしろ、この基準は、源の物質が通常の蒸着条件下で充分な安定性を有すること、すなわち、るつぼから完全に排出された場合に、残渣が初めの充填物の約5質量%未満であるということである。
さらなる態様では、本明細書に具体的には記載していない構造及び物質も用いることができ、例えば、米国特許第5,247,190号明細書(これを全体として参照により援用する)に開示されている、ポリマー物質を含んでなるOLED(PLED)などである。さらなる例としては、単一の有機層を有するOLEDを用いてもよい。OLEDは重ねられてもよく、例えば、米国特許第5,707,745号明細書(これを全体として参照により援用する)に記載されているとおりである。OLED構造は、図1及び2に図示した単純な層状構造から離れていることができる。例えば、基材は、アウトカップリングを向上させるための角度を付けた反射性表面、例えば、米国特許第6,091,195号明細書に記載されているメサ構造、及び/又は米国特許第5,834,893号明細書に記載されているピット構造を含んでいてもよい(これらの明細書は全体として参照により援用する)。
別に特定していない限り、様々な態様の任意の層は、任意の適切な方法で堆積されうる。有機層については、具体的な方法には、熱蒸着、インクジェット(例えば、米国特許第6,013,982号明細書及び同第6,087,196号明細書に記載されており、これらは全体として参照により援用する)、有機気相蒸着(organic vapor phase deposition, OVPD)(例えば、米国特許第6,337,102号明細書に記載されており、これを全体として参照により援用する)、及び有機気相ジェットプリンティング(OVJP)(例えば、米国特許出願第10/233,470号公報に記載されており、これを全体として参照により援用する)が含まれる。その他の適切な堆積方法には、スピンコーティング及びその他の溶液に基づく方法が含まれる。溶液に基づく方法は、窒素又は不活性雰囲気下で実施してよい。その他の層については、具体的な方法には、熱蒸着が含まれる。具体的なパターニング法には、マスクを通しての堆積、コールドウェルディング(たとえば米国特許第6,294,398号明細書及び同第6,468,819号明細書に記載されており、これらを全体として参照により援用する)、及びインクジェット及びOVJDなどの堆積方法のいくつかと結びつけたパターニングが含まれる。しかし、その他の方法も使用してよい。
堆積させる物質は、具体的な堆積方法にそれらを適合させるために変性してもよい。例えば、分岐又は非分岐の好ましくは少なくとも約3個の炭素を含む、アルキル及びアリール基などの置換基を小分子(small molecule)に用いて、溶液処理を行うためのそれらの能力を高めてもよい。約20個以上の炭素を有する置換基を用いてもよく、特に約3〜約20の炭素を有する置換基を用いてもよい。非対称構造をもつ物質は、対称構造を有するものよりも良い溶液加工性を有することができ、なぜなら、非対称の物質は、より低い結晶化の傾向を有しうるからである。デンドリマー置換基を、小分子が溶液加工を受けるための能力を高めるために用いてもよい。
本発明の実施形態により製造されたデバイスは多様な消費者製品に組み込むことができ、これらの製品には、フラットパネルディスプレイ、コンピュータのモニタ、テレビ、広告板、室内もしくは屋外の照明灯および/または信号灯、ヘッドアップディスプレイ、完全に透明な(fully transparent)ディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、レーザープリンタ、電話機、携帯電話、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、ラップトップコンピュータ、デジタルカメラ、カムコーダ、ビューファインダー、マイクロディスプレイ、乗り物、大面積壁面(large area wall)、映画館またはスタジアムのスクリーン、あるいは標識が含まれる。パッシブマトリクスおよびアクティブマトリクスを含めて、様々な制御機構を用いて、本発明にしたがって製造されたデバイスを制御できる。デバイスの多くは、約18℃から約30℃、より好ましくは室温(約20〜約25℃)などの、人にとって快適な温度範囲において使用することが意図されている。
本明細書に記載した物質及び構造は、OLED以外のデバイスにおける用途を有しうる。例えば、その他のオプトエレクトロニクスデバイス、例えば、有機太陽電池及び有機光検出器は、これらの物質及び構造を用いることができる。より一般的には、有機デバイス、例えば、有機トランジスタは、これらの物質及び構造を用いることができる。
励起子−ポーラロンモデルに基づき、且つすぐ下でモデルによって実証されているとおり、所定の特性及び/又は特性の組み合わせが、驚くほど長い寿命を有する青色デバイスをもたらすと考えられる。特性及び特性の組み合わせの以下のリストは例示であり、網羅的であることを意図していない。
一つの側面では、電荷担体と固体状態の考慮が、長寿命を有するデバイスをもたらしうる特徴となる。デバイスは、三重項エネルギーを有するホストと、500nm未満のピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとを含む発光層を有することができる。このデバイスは、その発光層とカソードとの間に且つその発光層に隣接して配置された少なくとも5nmの厚さの励起子阻止層をも含み、この励起子阻止層は、その発光層のホストの三重項エネルギーと同じか又はそれより大きな三重項エネルギーを有する物質のみから実質的になる。発光層は少なくとも40nmの厚さである。発光層中の電子は、主にホストによって輸送される。燐光発光ドーパントのHOMOは、ホストのHOMOよりも少なくとも0.5eV高い。発光層中の燐光発光ドーパントの濃度は、少なくとも9質量%である。燐光発光ドーパントは、少なくとも1つの2,2,2-トリアルキルエチル置換基を含むシクロメタル化N,C−供与イミダゾフェナントリジン配位子を含む。この複数特性の組み合わせが、予期せぬ長寿命をもたらすと考えられる。
好ましくは、この前の段落で説明した特徴の特定の組は、超高真空システムと組み合わせて用いられる。特に、約1×10−8Torr未満、好ましくは約1×10−8Torr〜約1×10−12Torrの範囲、より好ましくは約1×10−9Torr〜約1×10−12Torrの範囲、あるいは最も好ましくは約1×10−10Torr〜約1×10−12Torrの圧力レベルを有する超高真空を、上の特徴と組み合わせて用いて、デバイス寿命を向上させることができる。
一つの側面では、発光体の純度は、より長寿命を有するデバイスをもたらしうる特徴である。特に、ホストと、500nmよりも短いピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとをとりわけ含むデバイスは、(i) 燐光発光ドーパントが、高速液体クロマトグラフィーによって測定して約99.5%よりも高い純度を有する源(source)から堆積され、(ii) その源が、約100ppmより低い、ハロゲン化物(ハライド)と金属の不純物とを合わせた濃度をさらに有し、(iii) その燐光発光ドーパントが、昇華るつぼ中の最初の充填の約5質量%未満に相当する残渣しか残さず、そして(iv) その燐光発光ドーパントが約350℃未満の昇華温度を有し且つ昇華によって蒸着される場合には、驚くほど長い寿命を有しうる。
好ましくは、この前の段落で説明した特徴のこの特定の組の特徴は、超高真空システムと組み合わせて用いられる。特に、約1×10−8Torr未満、好ましくは約1×10−8Torr〜約1×10−12Torrの範囲、より好ましくは約1×10−9Torr〜約1×10−12Torrの範囲、あるいは最も好ましくは約1×10−10Torr〜約1×10−12Torrの圧力レベルを有する超高真空を、上の特徴と組み合わせて用いて、デバイス寿命を向上させることができる。
一つの側面では、電荷担体と固体状態の考慮が、より長い寿命を有するデバイスをもたらしうる特徴である。特に、デバイスがアノードとカソードとの間に配置された発光層を含み、その発光層が、ホストと、約500nmよりも短いピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとを含み、且つ、そのデバイスを横切って電圧を印加したときに、発光層中の電子がホストによって主に輸送され、且つ、(i) 燐光発光ドーパントのHOMOが、ホストのHOMOよりも少なくとも約0.5eV高く、(ii) 燐光発光ドーパントが発光層中に少なくとも約9質量%の濃度を有する場合は、そのデバイスは驚くほど長い寿命を有しうる。
好ましくは、この前の段落で説明した特徴のこの特定の組の特徴は、超高真空システムと組み合わせて用いられる。特に、約1×10−8Torr未満、好ましくは約1×10−8Torr〜約1×10−12Torrの範囲、より好ましくは約1×10−9Torr〜約1×10−12Torrの範囲、あるいは最も好ましくは約1×10−10Torr〜約1×10−12Torrの圧力レベルを有する超高真空を、上の特徴と組み合わせて用いて、デバイス寿命を向上させることができる。
一つの側面では、構造及び光学的考慮が、より長い寿命を有するデバイスをもたらしうる特徴となる。例えば、デバイスが、アノードとカソードとの間に且つそのアノードに隣接して配置されたCuPc正孔注入層と、そのアノードとカソードとの間に配置された発光層であって、ホストと約500nm未満のピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとを含む発光層と、その発光層とカソードとの間に且つその発光層に隣接して配置された少なくとも約5nmの厚さの励起子阻止層であって、その発光層のホストと同じか又はそれより大きな三重項エネルギーを有する物質のみから本質的になる励起子阻止層とを含み、且つ、(i) その発光層が少なくとも約40nmの厚さであり、且つ(ii) その発光層がカソードから少なくとも約40nm離れている場合、そのデバイスは驚くほど長い寿命を有しうる。
好ましくは、この前の段落で説明した特徴の特定の組は、超高真空システムと組み合わせて用いられる。特に、約1×10−8Torr未満、好ましくは約1×10−8Torr〜約1×10−12Torrの範囲、より好ましくは約1×10−9Torr〜約1×10−12Torrの範囲、あるいは最も好ましくは約1×10−10Torr〜約1×10−12Torrの圧力レベルを有する超高真空を、上の特徴と組み合わせて用いて、デバイス寿命を向上させることができる。
一つの側面では、デバイスは、アノードとカソードとの間に且つアノードに隣接して配置されたCuPc正孔注入層と、そのアノードとカソードとの間に配置された発光層であって、ホストと、500nm未満のピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとを含む発光層と、その発光層とカソードとの間に且つその発光層に隣接して配置された少なくとも約5nmの厚さの励起子阻止層であって、その発光層のホストの三重項エネルギーと同じか又はそれより大きな三重項エネルギーを有する物質のみから本質的になる励起子阻止層とを含み、且つ(i) その発光層が少なくとも40nmの厚さであり、且つ(ii) その表面プラズモンモードが約30%未満である場合、そのデバイスは、より長い寿命を有しうる。
一つの側面では、アノード、カソード、及びそのアノードとカソードとの間に配置された発光層を有するデバイスが提供される。その発光層は、有機燐光発光ドーパントと有機カルバゾールホスト物質を含有する。その有機カルバゾールホスト物質は以下の構造を有する。
上記式中、R及びRはその示した環の任意の利用可能な炭素原子(1つ又は複数)におけるアルキル又はアリール基(これらはさらに置換基を有していてもよい)による可能な置換を示す。Rはアルキル又はアリール基であり、これらはさらに置換されていてもよい。好ましくは、この有機カルバゾールホスト物質は以下の構造を有する。
式中、Rはアリール基であり、これはさらに置換されていてもよい。カルバゾールホストは、480nmより短い波長に対応する三重項エネルギーを有することが好ましい。より好ましくは、カルバゾールホストはmCBPであり、以下の構造を有する。
有機発光ドーパントは500nmより短いピーク発光波長を有することが好ましい。有機燐光発光ドーパントは有機金属であることが好ましい。より好ましくは、有機燐光ドーパントは、Ir原子に配位した少なくとも1つの有機配位子を有する有機金属物質である。より好ましくは、この有機燐光ドーパントは以下の構造Aを有する。
発光層中のホスト及びドーパントのこの望ましい組み合わせをもつデバイスは、予期せぬ長寿命を有しうる。図3及び8に図示したデバイスは、この段落に記載したホスト及びドーパントの組み合わせの例である。この段落に記載した、一般的なものから特定のものまでのホストと、一般的なものから特定のものまでのドーパントとの任意の組み合わせが望ましい。
この前の段落に記載した特徴の特定の組を、超高真空システムを組み合わせて用いることが好ましい。特に、約1×10−8Torr未満、好ましくは約1×10−8Torr〜約1×10−12Torrの範囲、より好ましくは約1×10−9Torr〜約1×10−12Torrの範囲、あるいは最も好ましくは約1×10−10Torr〜約1×10−12Torrの圧力レベルを有する超高真空システムを、上の特徴と組み合わせて用いて、デバイス寿命を向上させることができる。
〔試験及びモデル化〕
一つの態様にしたがって、典型的な青色エレクトロルミネッセンスOLEDの長期間駆動の間に分解をもたらす基本的機構を説明する。電気的経時劣化に伴う、エレクトロフォスフォレッセンスの低下、電圧上昇、及び発光層のフォトルミネッセンス消光における傾向は、駆動の間に生じる欠陥部位が、励起子消光剤、深い電荷トラップ、及び非放射再結合中心として作用するという仮定に基づくモデル(以下)に対して最もよく適合しうる。ドーパントとホスト分子との間の励起子−ポーラロン消滅相互作用による欠陥の生成は、データと良好な一致をするモデル予測へ導きうる。さらに、ゲスト励起子エネルギーと前記の消滅が誘起する欠陥形成速度との間の関連性が示唆され、ゲスト発光エネルギーを増大させることは、増大した欠陥生成速度をもたらす。したがって、このモデルは、青色OLEDの駆動寿命は緑及び赤よりも短く、それは前者のシステムの、より高いエネルギー励起によるであろうことをもたらしうる。最後に、約1018cm−3の欠陥密度が、初期輝度から約50%よりも大きな低下をもたらしうる。
それらのエネルギー準位に応じて、欠陥は、発光消光剤、非放射性再結合中心、及び深い電荷トラップとして作用する。輝度の損失は、前記最初の2つに起因する可能性があり、一方、電圧上昇(これは発光領域中の固定空間電荷の存在と関連づけられる)は、前記の深いトラップの充填に起因しうる。このことは、ホストの最高被占軌道(HOMO)と最低空軌道(LUMO)との間に位置しているエネルギーEの単一の離散的な深い欠陥状態について図12に図式的に示している。燐光ゲストのエネルギー論も、図12に示されている。したがって、欠陥とゲストの両方が離散的な深い正孔トラップを形成し、これが直接の励起子形成を可能にするが、ゲスト上では再結合が唯一放射に関わる。フェルスター又はデクスターエネルギー移動が起こることを可能にする、ゲスト又はホストの遷移との許容された遷移共鳴が存在する場合に、欠陥による発光消光が起こりうる。
欠陥は正孔トラップとしてのみ作用すると仮定することができ、Eは欠陥のHOMOを表す。しかし、一般には、欠陥はそのHOMO及びLUMOの両方、又はホストバンドギャップ内の一つ占有された(singly occupied)分子軌道を有することができ、電子トラップ及び正孔トラップの両方を作り出す。加えて、欠陥状態それ自体が消光性遷移に直接至ることはないかもしれないが、トラップされた電荷によって占有された場合は、それによって生じるポーラロンは消光性中心となりうる。しかしながら、以下に提示するモデルは一般的であり、図12に示した特定の場合から導かれているにもかかわらず、以下で議論するようにそれはなおもこれらの代替のシナリオに依然として適用可能である。
一つの態様によれば、発光層(EML)の一端から指数関数的に減少する単一の再結合ゾーン(特性長drecをもつ)、が、図12に示されている。高効率エレクトロフォスフォレッセンスOLEDは、ほぼ一貫した電荷均衡因子を有することができるため、等しい数の電子と正孔がその再結合ゾーンに入ると推測される。ホスト上で形成された励起子は、次に速やかに移動し、その高いドーピング濃度と高いホスト三重項エネルギーの結果として燐光ゲスト上に局在化しうる。その結果として、再結合ゾーンから外への励起子の拡散は無視できる。
これらの考慮事項は、再結合ゾーンにおける、ホール(p)、電子(n)、及び励起子(N)密度に対する反応速度式へと導き、それは以下のとおりである。
密度Q(x, t’)の欠陥の形成に起因して、電子、正孔、及び励起子の密度は、輸送及びエネルギー準位遷移の時間スケールt(short)、並びに分解の時間スケールt’(long)とに左右されうる。電子及び正孔密度は、電流密度J、素電荷q、及び図12に示されるデバイス寸法の関数となりうる。励起子は、ランジュバン(Langevin)速度γ=q(μ+μ)/(εε)で生成され、自然寿命τで減衰(decay)する。ドープされた発光層中の正孔及び電子移動度はそれぞれμ及びμであり、発光層の比誘電率はε=約3であり、εは自由空間の誘電率である。
式(1)において、熱運動速度vth〜10cm/sをもつ正孔は、エネルギーE及び断面積σの欠陥部位でトラップされる。フェルミ因子f(E)=[exp(E−EFv)+1]−1は正孔トラップが空である確率を与え、Efvは正孔の擬フェルミエネルギーである。式(2)の電子は、トラップされた正孔密度Q(x,t’)[1−f(E)]及び誘導されたランジュバン係数γ=q(μ)/(εε)に比例した速度で再結合でき、なぜならトラップされた正孔は動かないと推測されるからである。欠陥による励起子の消光は、式(3)中の二分子速度定数KDRによって記述される。上で考察したように、欠陥が、正孔のみの代わりに、電子又は両方のタイプの担体をトラップする場合は、前記の定数の前因子のみが変化することに留意されたい。
欠陥の生成機構は以下の4つの可能な経路を有する:
式中、速度定数Kはその反応の次数とディメンジョンにおいて一致している。式(4a)において、電子又は正孔(すなわち、ポーラロン)の存在が分子分解をもたらす一方で、式(4b)においては励起子が原因となっている。欠陥形成は、式(4c)においては励起子−励起子消滅の積であり、(4d)においては励起子−ポーラロン(正孔又は電子)消滅の積である。
短いタイムスケールtで、式(1)〜(3)は定常状態であり、解くことによってN(x,t’)に対する表現が得られる。N(x,t’)及びQ(x,t’)を含む得られた共役微分方程式は次に数値的に解くことができる。したがって、時間の関数として正規化されたOLED輝度は、
であり、再結合ゾーンに渡って平均した励起子1つ当たりの欠陥形成速度は、
である。
ここで、積分範囲x及びxは、図12に定義されている。トラップされた電荷の密度は、ρ(x,t’)=qQ(x,t’)[1−f(E)]にしたがって欠陥密度とともに増大する。ρの増大は、カソードにおいて、等しい密度の反対電荷によって相殺され、且つ定常状態の駆動下でのフリー電荷分布は摂動をうけない仮定すると、電圧上昇は、
によって与えられる。
発光層のフォトルミネッセンス(PL)過渡変化(transient)も欠陥によって影響を受ける。時間t’において式(3)から、t=0におけるPL強度に対して正規化されたPL強度は、
となる。
ここで、I(x)は、考えている具体的なデバイス構造、入射励起角、波長、及び分極についての転送行列法によって計算される。
〔具体例1〕
インジウム錫オキシド(ITO)で被覆したガラスを溶媒で清浄にし、有機膜の堆積に先立って、標準のフォトリソグラフィー法を用いて2mmのアノード接点領域にパターン化した。このITOを酸素プラズマで清浄化し、UV−オゾン処理にかけ、次に約10−7Torrの基礎圧力をもつ真空チャンバーに装填した。デバイス構造は図13のデバイスについては以下のとおりである:10nmの厚さの正孔注入層1310、30nmの厚さの正孔輸送性4,4’-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニル-アミノ]-ビフェニル(NPD)の層1312、30nmの厚さの発光層1314(図4に分子Bとして示した青色燐光fac-[3-(2,6-ジメチルフェニル)-7-メチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン]イリジウム(III)約9質量%でドープしたmCBPを含む)、及びEML内での励起子閉じ込めのための5nmの厚さのmCBPの層。電子は、約40nmの厚さの層のトリス-(8-ヒドロキシキノリン)アルミニウム1318を通ってEML中に注入され、その層は約0.8nmの厚さのLiFの層1322と約100nmの厚さのAl膜1324とを含むカソード1320によってキャッピングされている。蒸着に続いて、OLEDは真空から、酸素及び水分を含まないNグローブボックス中に直接移され、続いてUV硬化性エポキシと、水分吸収剤を含むガラス蓋を用いて密封した。
外部量子効率(EQE)及び電力効率は、SpectraScan PR705を使用して基板に対して法線となるよう測定したスペクトル強度から計算した。電流及び電圧測定値は、Keithley 236ソース測定ユニットを使用して得た。駆動寿命測定は室温で行い、デバイスは、それらの駆動電圧及び光出力を測定しながら、様々な一定電流でエージングした。フォトルミネッセンス過渡変化は、Horiba Jobin Yvonの時間相関単一光子計数システムを使用して、約λ=335nmの波長の、法線から約45℃のパルス励起源入射で、電気的エージングの間に定期的に測定した。発光層からのフォトルミネッセンスは、輸送層からの蛍光の収集を避けるために、約λ=470nmの波長で得た。
OLEDの電流密度−電圧(J−V)特性及びEQEは、それぞれ、図13A及び13Bにグラフにした。このデバイスは、前方からみてのピークEQE=(11.0±0.2)%を示した。λ=464nmにピークをもつ、J=10mA/cmにおける発光スペクトルはドーパントに由来し、全ての電流密度において同じであり、これは再結合ゾーンがEML内にとどまっていることを示している。この再結合は、薄いmCBP阻止層1316に隣接するEML界面で最大である。この結論は、NPDの発光がないこと、及びmCBP阻止層を除去すると顕著なAlq発光を引き起こすという事実によって支持される。
図14Aは、正規化されたエレクトロフォスフォレッセンス対4つの異なる駆動電流密度(L=約1000、約2000、約3000、及び約4000cd/mにそれぞれ対応する約6.9、約15.1、約24.3、及び約34.4mA/cm)を示している。駆動寿命LT80は、輝度が0.8Lまで低下するために要する時間に対応する。輝度損失の速度はJとともに単調増加し、寿命は約6.9mA/cmにおける約110時間から、34.4mA/cmにおける約9時間まで低下した。図14A中の実線は、ドーパント又はホスト分子上での励起子の局在が欠陥形成を導くという仮定のもとに、モデルから導びかれた(式4b)。励起子−励起子消滅(式4c)及び励起子−ポーラロン(電子)消滅(式4d)欠陥形成過程についてのモデル予想と比較するために、同じ試験データを図14B及び14Cに再度示した。
輝度損失に対応する電圧上昇は、それぞれの異なるモデル化の筋書きとの比較のために図15A〜15Cのそれぞれにグラフ化した。図15A〜15Cの実線は、図14A〜14Cにあるように、同じ励起子局在、励起子−励起子及び励起子−ポーラロン分解モデルを用いて計算した。
図16A〜16Cは、成長させたままのデバイス、時間t’においてL(t’)=0.59L(L=1000cd/m)の輝度まで低下したデバイス、及びL(t’)=0.16L(L=3000cd/m)まで低下したデバイスから得られたPL過渡変化(transient)を示す。各モデルからの予測は、図16A(励起子局在)、図16B(励起子−励起子消滅)、及び図16C(励起子−ポーラロン消滅)において実線で示した。成長させたままのデバイスはτ=(1.10±0.08)μsの自然なままの減衰寿命を示したのに対し、劣化したデバイスの過渡変化は次第に非直線的になり、消光の存在を示唆している。λ=470nm検出波長と重なるNPDからの蛍光が、ほぼt=0での強度の急激な低下の原因である。この過渡変化は、蛍光が低下して無視出来るレベルになった後(すなわち、約t>0.2μsにて)に、燐光の開始において正規化した。
式(4)において提案された欠陥生成機構の構造図を図17に示した。図17Aは、励起子局在経路を示しており、ここでは直接の又は前期解離(pre-dissociative)のポテンシャルRが励起子エネルギー表面と交差している。図17Bにおいては、2つの一重項(S1)又は三重項(T)励起子の消滅が、基底状態(S)及び上の励起状態(S 又はT )を生じさせ、これらが直接の又は前期解離反応(経路1)を経由してRに沿って解離してラジカル断片を生じさせ、これが欠陥状態をもたらす。上の励起状態が振動によって緩和してホットな第一の励起状態を作り出した場合は、解離は、ホット分子機構(経路2)を経由しても起こる。同様に、図17Cは励起子(S又はT)及びポーラロン(D)の消滅が基底状態(S)及び励起したポーラロン(D )を作り出し、これが上記の前の場合と類似して、経路1又は2に沿って解離する。
これらの過程のいずれが最も活性であるかを決定するために、上で議論したモデルに対して図14〜16のデータを対比した。各減衰モデルに対し、輝度、電圧、及びPLデータをフィッティングするために、一つの組のパラメータを用いた。各曲線(図14)の「膝(knee)」(すなわち、下り坂の開始点)に続く、計算した輝度低下のスロープは、仮定した減衰モードに主に左右されるが、パラメータ値の選択には非常にわずかにしか左右されず、後者は時刻t’における「膝」の位置を決定した。パラメータの各組は、下の表2に示した。
励起子−ポーラロンモデルは、以下で議論するように、データに対して最良のフィッティングをもたらす。類似のCBP系ホスト−ゲストの組み合わせに対してみられるものの代表的な電子及び正孔移動度は、全てのフィッティングにおいて一定に保った。図14Cにおいては、劣化の進んだ段階(L(t’)<0.4L)においてわずかに逸脱し、そこではデータは予測よりも低い輝度を示した。これは、図15の電圧上昇による電荷バランスの変化に起因しうる。これはより高いポーラロン密度を、したがって、増大した劣化速度をもたらし、これがモデルでは考慮していない正のフィードバックをもたらす。
したがって、各劣化機構は、それ自身の異なる関数依存性によって特徴づけられる。これは、Q(x,t’)が大きい(≧1017cm−3)極限における式(1)〜(3)の近似解から明らかである。式(4)の使用は、各劣化機構に対してQ(x,t’)において様々な次数の多項式を与える:単一のポーラロン局在に対しては二次方程式(式(4a))、励起子局在に対しては四次式(式(4b))、励起子−励起子消滅に対しては七次式(式4(c))、そして、励起子−ポーラロン消滅に対しては五次式(式4(d))。各劣化モードの異なる特徴は、したがって、データをフィッティングするために用いられる多項式の次数であり、これが図14のフィッティングにおけるパラメータに左右されない関数による違いをもたらした。
表1中のパラメータは、このゲスト−ホスト物質の組み合わせに対する例外と一致していた。例えば、これらの値は、欠陥正孔トラップがほぼ一杯であり、正孔擬フェルミ準位の上約0.1eVにあることを示唆していた。特性再結合長は、全てが、約8nm〜約12nmの範囲の、文献に報告された値と合致していた。さらに、欠陥励起子消光速度KDR〜4×10−12cm−1は、OLEDにおける別の二分子消光反応に対して報告されたものと類似していた。約σ=10−17cm−3の低い捕獲断面積は、有機分子に特徴的な非常に有効な多数のホールの局在化の結果である。
欠陥励起子消光及び非放射再結合からの輝度損失への相対的寄与は、それぞれ約70%及び約30%と見積もられた。消光の存在は、図16のPLデータによって確かめられており、非放射再結合は、観測された電圧上昇をもたらす電荷欠陥の存在から推測される。
平均欠陥密度:
は、励起子−ポーラロンモデルを用いて計算され、18Aに示した。欠陥密度の増大はt<10時間に対して線形であり、より長い時間では下がっていく。図14C及び図18Aからは、約1018cm−3の欠陥密度、又は約0.1%の分子密度が、輝度の約50%より大きな損失へと導くことが推測された。図18Aの密度に対応する欠陥形成速度F(t’)を図18Bにグラフにした。約1000cd/mで、F=約0.04すなわち約25励起子当たり1欠陥が毎時形成された。
デバイス寿命に対する励起子−ポーラロン消滅の影響は、図18A及び18Bにそれぞれ示したとおり、drecを増大させること及びKを低下させることによって低下させることができる。これらの結果は、L=1000cd/mをもつデバイスについて計算され、全ての他のパラメータは表1中の値を維持した。drec=8nmと比較して、再結合がEMLを通して均一である場合(drec→∞)には二倍を超えるデバイス寿命が、ここで試験したデバイスに対して見出された。さらに、drec>30nmに対しては、LT80にはほとんど改善がなかった。OLEDの電圧は層の厚さに大きく左右されうるので、約30nmは、同じ基準を用いる実用的に有効なOLED中のEML厚さに対する名目上の上限と考えることができる。しかし、厚いEMLを有する作製したデバイスは、本出願中の別のところで説明したとおり卓越した寿命を示したため、厚いEMLは多くの場合において有用でありうる。また、図18Bにおいては、Kを約7×10−24cm−3−1から約1×10−24cm−3−1に低減した場合に、LT80の6倍の増大が計算された。
図17Cに示したとおり、励起子−ポーラロン劣化機構を推進するものは、ポーラロンによって獲得される過剰なエネルギーであった。それは、反発ポテンシャルRが存在する場合には直接且つ前期解離(pre-dissociation)反応(経路1)を可能にした。しかし、上の励起状態からの振動緩和の一般的に速い(ps)速度によって、ホット分子機構(経路2)はおそらくさらに重要であった。この場合、過剰な電気エネルギー(約2.7eV)の振動損失は、低エネルギー分子結合の開裂をもたらす。
ゲストの三重項励起子とホストのポーラロンは、励起子−ポーラロン欠陥形成反応において主要な関与をするようであった。ゲストの励起子密度は、ホスト上での密度よりもずっと高く、なぜなら、ゲストへの迅速なエネルギー移動のためにホスト上での寿命が短く(約1ns未満)、ゲスト上では励起子は約1μsの間、三重項として存在するからである。フェルスターと交換励起子−ポーラロン消滅機構の両方とも大きく距離依存性であるので、ゲストの物理的分離はゲスト−ゲスト消滅を妨げた。したがって、ゲスト三重項励起子の消滅によってホストポーラロンへと交換されたエネルギーは、ホスト分子自体の開裂過程をもたらすことが推測された。その開裂断片は、ゲスト分子に非常に近接して存在し、したがって、その分子上の全てのその後の三重項を消光し、それを永久的な非放射中心にする。さらに、上記のとおり、開裂された分子はまた、深いトラッピング中心としても作用し、観察された駆動電圧上昇をもたらした。
ホット分子開裂の影響は、ポーラロンに移動したエネルギーの量とともに増大しうることは明らかである。このエネルギーはゲストによってもたらされるので、このことは、劣化速度(K)はゲスト励起子エネルギーの関数であることが示唆された。この場合、赤い燐光OLEDが最も長い寿命を示し、次に緑、そして次に青色デバイスとなるであろう。このことは、今日までの全てのOLEDの信頼性研究において、ポリマー及び低分子量システムの両方において、並びにエレクトロフルオレッセンス及びエレクトロフォスフォレッセンスホスト−ゲスト材料組み合わせに対して観察されてきている。例えば、赤、緑、及び青色Ir系小分子エレクトロフォスフォレッセンスOLEDで観察された最も長い信頼性は、それぞれ、約10時間、5×10時間、及び約2×10時間だった。これらの研究のそれぞれにおいて用いられたデバイス構造及び試験条件の間には顕著な差異があるけれども、その寿命の等級付けは非常に明白であり、デバイス劣化についての我々のエネルギーに基づいたモデルと整合していた。
励起子−ポーラロン消滅を最小化するための方策は、K又は励起子及びポーラロンの密度のいずれかを低下させることを含む。図19Aは、再結合ゾーンを広げることによって励起子密度及びポーラロン密度の両方を低下させた結果を示している。例えば、EML中における電子及び正孔の移動度の制御、並びにデバイス中でのエネルギー障壁の戦略的な配置は、より均一かつ分散された再結合ゾーンをもたらすことができる。最後に、上記の消滅の可能性を低下させるようにホスト及びゲスト分子を設計することは、長くなった寿命(図19B)並びに高輝度における改善された効率をもたらしうる。消滅過程の距離依存性により、ゲスト及びホスト分子への立体障害の追加を通して分子間分離を増大させることは、このことがEML内での励起子又は電荷移動を妨害することによってデバイス効率を低下させることもあるというおそれはあるが、低減されたK及びより長い寿命をもたらしうる。
[具体例2]
従来の真空熱蒸着器を使用して、約6質量%の発光体Cを含むmCBPの約50nm膜をガラス基板上に蒸着させた。この膜を真空蒸着器から、蛍光白色ランプを備えた窒素グローブボックス中に直接移動させた。次に酸素を、それが50ppmで存在するまでグローブボックス中に流し、次にこのフィルムをガラス蓋とエポキシ封止剤とを用いて密封した。より多くの酸素を、それが500ppm存在するまでグローブボックスに流し、次に別のフィルムを密封した。最後に、グローブボックス中に5000ppmの酸素を入れ、三番目のフィルムを密封した。そのボックス中の酸素の量を制御することによって、これらのフィルムの光ルミネッセンスは図20に示すように変化した。より多くの酸素は、蒸着したドーパントの青色発光と比較してより多くの赤色発光を生み出している。図20は、約460nmと約490nmにピークをもつ青色発光の相対的光ルミネッセンス寄与と、約570nmにピークをもつ橙色発光が、フィルムが曝露される酸素の量を変えることによって調整されたことを示している。
本発明を具体例及び特定の態様に関して説明しているが、本発明はこれらの例及び態様に限定されないことが理解される。例えば、燐光物質は、立体異性体及び/又は構造異性体を含んでいてもよい。当業者には明らかなとおり、特許請求の範囲に係る発明は、したがって本明細書に記載した具体例及び特定の態様からの変形も含む。
[具体例3]
各層が標準的方法を用いて順次堆積されたデバイスを作製した。各例については、他に記載のない限り、この標準的方法には、日本の神奈川県のNippon Sheet Glass Co. LtdからITO被覆された基板を購入することが含まれる。ITOに続く全ての層を、真空熱蒸着(vacuum thermal evaporation, VTE)によって堆積させた。具体例3のデバイスは、以下の順次の複数層から構成されていた:約80nmの厚さを有するITOアノード、約10nmの厚さを有するLG 101(登録商標)(LG, 韓国、から購入した)の層、約30nmの厚さを有するNPD層、9/12/15%のドーパントAを含むmCBP層、約5nmの厚さを有するmCBP層、約30nmの厚さを有するALQ層、及びLiF/Alカソード(図3、パネルIを参照されたい)。
[具体例4]
各層が標準的方法を用いて順次堆積されたデバイスを作製した。このデバイスは以下の順次の複数層からなっていた:約80nmの厚さを有するITOアノード、約70nmの厚さを有し約15%のドーパントBを含むmCBP層、約10nmの厚さを有するmCBP層、約30nmの厚さを有するALQ層、及びLiF/Alカソード(図4、パネルIを参照されたい)。
[具体例5]
各層が標準的方法を用いて順次堆積されたデバイスを作製した。このデバイスは以下の順次の複数層からなっていた:約80nmの厚さを有するITOアノード、約10nmの厚さを有するIr(ppy)層、約70nmの厚さを有し15%のドーパントBを含むmCBP層、約10nmの厚さを有するmCBP層、約30nmの厚さを有するAlq層、及びLiF/Alカソード(図5、パネルIを参照されたい)。
[具体例6]
各層が標準的方法を用いて順次堆積されたデバイスを作製した。このデバイスは以下の順次の複数層からなっていた:約80nmの厚さを有するITOアノード、約10nmの厚さを有するIr(ppy)層、約30nmの厚さを有するNPD層、約30nmの厚さを有するmCBP層、約40nmの厚さを有するAlq層、及びLiF/Alカソード(図6、パネルIを参照されたい)。
本明細書に記載された様々な態様は例としての目的のみのものであり、本発明の範囲を限定することを意図していない。例えば、本明細書に記載した多くの物質及び構造は、本発明の精神から離れることなく他の物質及び構造で置き換えることができる。本発明がなぜ機能するのかについての様々な理論は限定することを意図していないことが理解される。

Claims (36)

  1. アノード;
    カソード;
    前記アノードとカソードとの間に配置された発光層であって、三重項エネルギーを有するホストと、500nmよりも短いピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとを含む発光層;
    前記発光層と前記カソードとの間に且つ前記発光層に隣接して配置された少なくとも5nmの厚さの励起子阻止層であって、前記発光層の前記ホストの前記三重項エネルギーと同じか又はそれより大きな三重項エネルギーを有する物質のみから本質的になる励起子阻止層、
    を含む有機発光デバイスであって、
    前記発光層が少なくとも40nmの厚さであり;
    前記発光層中の電子が主に前記ホストによって輸送され;
    前記燐光発光ドーパントのHOMOが、前記ホストのHOMOよりも少なくとも0.5eV高く;
    前記発光層中の前記燐光発光ドーパントの濃度が少なくとも9質量%であり;
    前記燐光発光ドーパントが、少なくとも1つの2,2,2-トリアルキルエチル置換基を含むシクロメタル化N,C−供与イミダゾフェナントリジン配位子を含む、
    有機発光デバイス。
  2. 前記発光層が少なくとも50nmの厚さである、請求項1記載のデバイス。
  3. 前記燐光発光ドーパントが、約1×10−8Torr〜約1×10−12Torrの範囲の圧力レベルを有する真空システム中で堆積された、請求項1記載のデバイス。
  4. アノード;
    カソード;
    前記アノードとカソードとの間に配置された発光層であって、ホストと、500nmよりも短いピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとを含む発光層、
    を含む有機発光デバイスであって、
    前記燐光発光ドーパントが、高速液体クロマトグラフィーによって測定して99.5%よりも高い純度を有する源から堆積され、前記源が、100ppmより低い、ハライド及び金属不純物を合わせた濃度をさらに有しており;
    前記燐光発光ドーパントが、昇華るつぼ中の最初の充填の5質量%未満に相当する残渣しか残さず、かつ、
    前記燐光発光ドーパントが約350℃未満の昇華温度を有し且つ昇華によって蒸着される、
    有機発光デバイス。
  5. 前記燐光発光ドーパントが、10ppm未満の酸素しか有しない環境中で且つ600nm未満の波長を有する光がほとんど存在しないもとで堆積される、請求項4に記載のデバイス。
  6. 前記燐光発光ドーパントが、約1×10−8Torr未満の圧力レベルを有する真空システム中で堆積される、請求項4に記載のデバイス。
  7. 前記燐光発光ドーパントが、約1×10−8Torr〜約1×10−12Torrの範囲の圧力レベルを有する真空システム中で堆積される、請求項4に記載のデバイス。
  8. 前記燐光発光ドーパントが、約1×10−9Torr〜約1×10−12Torrの範囲の圧力レベルを有する真空システム中で堆積される、請求項4に記載のデバイス。
  9. 前記燐光発光ドーパントが、約1×10−10Torr〜約1×10−12Torrの範囲の圧力レベルを有する真空システム中で堆積される、請求項4に記載のデバイス。
  10. 前記燐光発光ドーパントが、少なくとも1つの2,2,2-トリアルキルエチル置換基を含むシクロメタル化N,C−供与イミダゾフェナントリジン配位子を含む、請求項5に記載のデバイス。
  11. 500nm未満のピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントの源を準備する工程であって、
    ここで、前記源は、高速液体クロマトグラフィーによって測定して99.5%よりも高い純度を有し、
    前記源はさらに100ppm未満のハライド及び金属不純物を合わせた濃度しか有さず、
    前記源は充分に純粋であって、昇華るつぼ中の最初の充填物が完全に使い果たされた後に、その昇華るつぼ中の最初の充填物の5質量%未満に相当する残渣しか残らず、かつ
    前記燐光発光ドーパントが350℃未満の昇華温度を有し且つ昇華によって蒸着される、工程;及び、
    前記燐光発光ドーパントを昇華によって、ホストとともに堆積させる工程、
    を含む、有機発光デバイスのための発光層を堆積させる方法。
  12. 前記燐光発光ドーパントを、10ppm未満の酸素しか有しない環境中で且つ600nm未満の波長を有する光がほとんど存在しないもとで堆積させる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記燐光発光ドーパントを、1×10−8Torr未満の圧力レベルを有する真空システム中で堆積させる、請求項11に記載のデバイス。
  14. 前記燐光発光ドーパントを、約1×10−8Torr〜1×10−12Torrの範囲の圧力レベルを有する真空システム中で堆積させる、請求項11に記載のデバイス。
  15. 前記燐光発光ドーパントを、約1×10−9Torr〜1×10−12Torrの範囲の圧力レベルを有する真空システム中で堆積させる、請求項11に記載のデバイス。
  16. 前記燐光発光ドーパントを、約1×10−10Torr〜1×10−12Torrの範囲の圧力レベルを有する真空システム中で堆積させる、請求項11に記載のデバイス。
  17. 前記燐光発光ドーパントが、少なくとも1つの2,2,2-トリアルキルエチル置換基を含むシクロメタル化N,C−供与イミダゾフェナントリジン配位子を含む、請求項12に記載の方法。
  18. アノード;
    カソード;
    前記アノードとカソードとの間に配置された発光層であって、ホストと、500nmよりも短いピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとを含む発光層、
    を含む有機発光デバイスであって、
    前記デバイスを横切って電圧を印加した場合に、前記発光層中の電子が主に前記ホストによって輸送され;
    前記燐光発光ドーパントのHOMOが、前記ホストのHOMOよりも少なくとも0.5eV高く;
    前記燐光発光ドーパントが前記発光層中で少なくとも9質量%の濃度を有する、
    有機発光デバイス。
  19. 前記発光ドーパントが安定なアニオン状態を有する、請求項18に記載のデバイス。
  20. 前記燐光発光ドーパントが、約1×10−8Torr〜1×10−12Torrの範囲の圧力レベルを有する真空システム中で堆積させられた、請求項18に記載のデバイス。
  21. アノード;
    カソード;
    前記アノードと前記カソードとの間に且つ前記アノードに隣接して配置されたCuPc正孔注入層;
    前記アノードと前記カソードとの間に配置された発光層であって、三重項エネルギーを有するホストと、500nm未満のピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとを含む発光層;及び
    前記発光層と前記カソードとの間に且つ前記発光層に隣接して配置された少なくとも5nmの厚さの励起子阻止層であって、前記発光層のホストの前記三重項エネルギーと同じか又はそれより大きな三重項エネルギーを有する物質のみから本質的になる励起子阻止層、
    を含み、前記発光層が少なくとも40nmの厚さであり;且つ
    再結合ゾーンが、前記カソードから少なくとも40nm離れている、有機発光デバイス。
  22. 前記発光層が前記カソードから少なくとも40nm離れている、請求項21に記載のデバイス。
  23. 前記発光層が少なくとも50nmの厚さである、請求項21に記載のデバイス。
  24. 前記燐光発光ドーパントが、約1×10−8Torr〜1×10−12Torrの範囲の圧力レベルを有する真空システム中で堆積させられた、請求項21に記載のデバイス。
  25. アノード;
    カソード;
    前記アノードと前記カソードとの間に且つ前記アノードに隣接して配置されたCuPc正孔注入層;
    前記アノードと前記カソードとの間に配置された発光層であって、三重項エネルギーを有するホストと、500nm未満のピーク発光波長を有する燐光発光ドーパントとを含む発光層;及び
    前記発光層と前記カソードとの間に且つ前記発光層に隣接して配置された少なくとも5nmの厚さの励起子阻止層であって、前記発光層のホストの前記三重項エネルギーと同じか又はそれより大きな三重項エネルギーを有する物質のみから本質的になる励起子阻止層、
    を含み、前記発光層が少なくとも40nmの厚さであり;且つ
    表面プラズモンモードが30%未満である、有機発光デバイス。
  26. 前記発光層が少なくとも50nmの厚さである、請求項25に記載のデバイス。
  27. 前記燐光発光ドーパントが、約1×10−8Torr〜1×10−12Torrの範囲の圧力レベルを有する真空システム中で堆積させられた、請求項15に記載のデバイス。
  28. アノード;
    カソード;
    前記アノードと前記カソードとの間に配置された発光層であって、下記構造:
    (上記式中、R及びRは、上に示した環の任意の利用可能な炭素原子又は複数炭素原子におけるアルキル又はアリール基(これらはさらに置換基を有していてもよい)による可能な置換を示し、Rはアルキル又はアリール基であり、これらはさらに置換されていてもよい)
    を有する有機カルバゾールホスト物質;及び
    有機燐光発光ドーパント、を含む発光層、
    を含む有機発光デバイス。
  29. 前記有機燐光ドーパントが500nm未満のピーク発光波長を有する、請求項28に記載のデバイス。
  30. 前記有機カルバゾールホスト物質が、
    (式中、Rはアリール基であり、これはさらに置換されていてもよい)
    である、請求項29に記載のデバイス。
  31. 前記カルバゾールホストが、480nmより短い波長に相当する三重項エネルギーを有する、請求項30に記載のデバイス。
  32. 前記有機カルバゾールホスト物質が、下記構造:
    を有するmCBPである、請求項31に記載のデバイス。
  33. 前記有機燐光発光ドーパントが有機金属である、請求項29に記載のデバイス。
  34. 前記有機燐光ドーパントがIr原子に配位した少なくとも1つの有機配位子を有する有機金属物質である、請求項33に記載のデバイス。
  35. 前記燐光発光ドーパントが下記構造:
    を有する、請求項34に記載のデバイス。
  36. 前記有機燐光発光ドーパントが、約1×10−8Torr〜1×10−12Torrの範囲の圧力レベルを有する真空システム中で堆積させられた、請求項28に記載のデバイス。
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