JP2011254305A - クロック負昇圧回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路構成が簡易、小型でウェル・バイアス電圧の立ち上がり時間が短く、安定した負昇圧クロックを供給することが可能なクロック負昇圧回路を提供する。
【解決手段】クロック負昇圧回路部301、クロック負昇圧回路部302、クロック負昇圧回路部301、クロック負昇圧回路部302のウェル層上に設けられたNMOSトランジスタ107に電圧を供給するキャパシタ403、NMOSトランジスタ104を備え、クロック負昇圧回路部301が備えるNMOSトランジスタ104とキャパシタ403とを接続する電圧ライン303、クロック負昇圧回路部302が備える2つのNMOSトランジスタ104の出力を接続する電圧ライン303によってクロック負昇圧回路を提供する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、クロック負昇圧回路に係り、特にポータブルな電子機器に用いることに有利なクロック負昇圧回路に関する。
MD、ビデオ・カメラ、携帯電話等のポータブル電子機器で使われるLSIには、先ず小型化が求められ、続いてバッテリの持ち時間を長くするための低消費電力化、より複雑な演算処理を可能にするための高速化、低コスト化が求められている。このような要求に応えるため、ポータブル電子機器の多くには、スイッチングしないときは電気を消費しないために電気使用量が少なく、発熱量が小さくて集積度を上げやすいCMOS回路が使用される。
また、ポータブル電子機器には、さらなる低消費電力化のために、電源電圧の低電圧化が求められている。しかし、MOSトランジスタの電源電圧を低くすることは、そのドライブ能力が下がることによってLSIの高速化を妨げることになる。さらに、電源電圧の低電圧化は、トランスファー・ゲートにおいて、信号を通過させることができなくなるという問題が生じる。これらの問題を解決するため、低電圧動作LSIでは、クロック電位を昇圧して出力するクロック電圧昇圧回路(clock voltage doubler)がしばしば用いられる。なお、このようなクロック電圧昇圧回路は、特許文献1に記載されている。
また、クロック電圧昇圧回路においては、MOSトランジスタのラッチアップ等を防止するために、MOSトランジシタが配置されたウェルに対してバイアス電圧を供給することが行われている。なお、MOSトランジスタのラッチアップは、出力段の昇圧側駆動MOSトランジスタのIC基板上の構造に関連して発生する。このようなクロック電圧昇圧回路は、特許文献1や非特許文献1に記載されている。
さらに、非特許文献2には、特許文献1、非特許文献1に基づいて、さらに簡単化されたクロック電圧倍加回路が記載されている。非特許文献1に記載されたクロック電圧昇圧回路では、電圧が昇圧された側で駆動する出力段のMOSトランジスタに駆動電圧を供給するキャパシタからバイアス電圧が供給される。一方、非特許文献2クロック電圧倍加回路では、それぞれ異なる位相で駆動される、異なるキャパシタを介してバイアス電圧が供給される。
図10は、非特許文献2に記載されているクロック電圧倍加回路を説明するための図である。このクロック電圧倍加回路は、ウェル・バイアス電圧発生器を備えている。図10中に破線で示した回路Aは、特許文献1に示されているクロック電圧昇圧回路である。このクロック電圧昇圧回路は、NMOSトランジスタ42、43、キャパシタ49、50によって構成されている。また、キャパシタ51とPMOSトランジスタ41の部分が、非特許文献2で開示されたウェル・バイアス電圧発生器の部分である。
非特許文献1では、図中のPMOSトランジスタ41が、NMOSトランジスタ42、43からなる回路の反対の極性のノードに接続されている。以下、ここでは、図10に示した回路がNウェル(N−well)を備えたP型基板上に構成されるものとして、その回路の動作を説明する。
図10に示した回路において、クロック昇圧回路は、クロックCKXの位相反転クロック信号である位相反転クロックCKXNを作るインバータ回路52と、キャパシタ49、50と、NMOSトランジスタ42、43、45と、PMOSトランジスタ41、44から構成される。上述したようにキャパシタ51とPMOSトランジスタ41は、PMOSトランジシタ44及びPMOSトランジスタ41自身がラッチアップするのを防止するため、そのウェル用のバイアス電圧を発生させるためのものである。なお、図10では、PMOSトランジスタ41、44にウェル・バイアス電圧VBXが供給されるノード(ノードVBX:図中にVBXと記す)が、前述したNウェルにバイアス電圧を供給する端子となる。
また、NMOSトランジスタ42、43のドレイン(図において上部)の電源電圧をVDDとし、グラウンド(接地)電圧をVSSとする。図10中にノードNX7、ノードNX8、ノードVBXを示す。
図11は、図10に示したクロック昇圧回路の動作を説明するためのタイミングチャートであって、(a)はクロックCKXを示し、(b)はノードNX7の電圧、(c)はノードNX8の電圧、(d)はノードVBXのウェル・バイアス電圧、(e)はクロック昇圧回路から出力される昇圧クロックを示している。
以下、図11を用い、図10に示したクロック昇圧回路の動作を説明する。
図11に示したタイミングチャートの開始時点、つまりクロック昇圧回路にクロックが入力される直前(初期状態)では、キャパシタ49、50、51の充電電圧は0Vであると仮定する。
図11(a)に示したクロックCKXの入力開始直後の区間(1)では、クロックCKXの電圧はVDD、位相反転クロックCKXNの電圧はVSSとなり、ノードNX7の電圧はVDD、ノードNX8の電圧はVSSとなる。このときNMOSトランジスタ42のソースがVSSで、そのゲートがVDDとなるため、NMOSトランジスタ42がオンして、キャパシタ49が充電される。キャパシタ49の充電により、ノードNX8の電圧レベルがVSSから徐々に上昇し、この上昇分を電圧V8とする。このときNMOSトランジスタ43は、ゲートが逆バイアスされていることからオフされている。
図11に示した区間(2)では、クロックCKXの電圧はVSS、位相反転クロックCKXNの電圧はVDDとなる。このとき、ノードNX8の電圧は、位相反転クロックCKXNの電圧変化VDDとキャパシタ50の充電電圧V8と合わせてVDD+V8となり、ノードNX8がゲートにつながるNMOSトランジスタ43がオンする。NMOSトランジスタ43のオンにより、キャパシタ50が充電される。キャパシタ50の充電により、ノードNX7の電位がVSSから徐々に上昇し、この上昇分を電圧V7とする。このとき、NMOSトランジスタ42は、ゲートが逆バイアスされていることからオフされている。
さらに、図11に示した区間(3)では、クロックCKXの電圧はVDD、ノードNX7の電圧はクロックCKXの電圧とキャパシタ50の充電電圧V7とを合わせてVDD+V7となる。ノードNX7にかかる電圧により、MOSトランジスタ42のゲートがオンされてキャパシタ49が充電される。
以上の動作は、クロックCKXの位相が反転する度に繰り返される。この結果、次第にキャパシタ49、キャパシタ50にかかる電圧がVDDまで上昇し、ノードNX7、ノードNX8には、互いに位相が反対(逆相)で2×VDD〜VDDの電圧範囲で周期的に変動(スイング)する昇圧クロックが供給される。
さらにVSS〜2×VDDでスイングする信号を得るために、図10に示した昇圧回路では、ノードNX7とVSS間でPMOSトランジスタ44とNMOSトランジスタ45をシリーズに接続してインバータ回路を構成し、PMOSトランジスタ44、NMOSトランジスタ45のゲートを位相反転クロックCKXNで駆動する構成としている。このインバータ回路の出力(PMOSトランジスタ44とNMOSトランジスタ45との中点)から、VSS〜2×VDDでスイングする信号DCKXが得られる。信号DCKXはクロックCKXと同位相の信号である。
ただし、PMOSトランジスタ44に2×VDDの電圧を印加する(本明細書では、以降「通す」とも記す)ためには、PMOSトランジスタ44のN−well電圧を2×VDDにまで上げる必要がある。このために、図10に示した昇圧回路には、PMOSトランジスタ41及びキャパシタ51が付加されている。PMOSトランジスタ41は、図11に示した区間(1)でオフし、区間(2)でオンする。
PMOSトランジスタ41がオンしたとき、ノードNX8の電圧がノードVBXにかかる。このため、クロックCKXがVSSになるたびにキャパシタ51が充電される。つまり、ノードVBXにかかる電圧は、時間経過とともに2×VDDまで昇圧される。したがってPMOSトランジスタ44のN−well電圧が2×VDDとなり、これに関連する寄生回路が構成されることなく、またラッチアップを発生させずに、PMOSトランジスタ44に2×VDDの電圧が印加できるようになる。
ところで、従来のクロック昇圧回路は、クロックCKXを入力とする第1クロック昇圧回路と、CKXの位相反転クロックCKXNをクロック入力とする第2クロック昇圧回路を含むように構成される。図12は、このような回路の構成例を説明するための図である。
図12に示した回路は、第1クロック昇圧回路31、第2クロック昇圧回路33を備えている。第1クロック昇圧回路31はクロックCK1を入力し、昇圧クロックDCK1を出力する。第2クロック昇圧回路32はクロックCK1の位相反転クロックであるクロックCK2を入力し、昇圧クロックDCK2を出力する。昇圧クロックDCK1と昇圧クロックDCK2は、互いに逆相で、VSS〜2×VDDでスイングするクロック信号である。
ラッチアップせずに安定した昇圧クロックを供給するため、第1クロック昇圧回路31には出力安定化回路32が、第2クロック昇圧回路33には出力安定化回路34が設けられている。出力安定化回路32、33は、例えば図10に示したPMOSトランジスタ41、キャパシタ51によって構成されるウェル・バイアス電圧発生器を持っている。
また、最近では、LSIには、基板実装面積を削減するため、入力信号のDC成分をカットするキャパシタ(コンデンサ)を不要とする、キャップレス対応化が求められている。ただし、DCカットキャパシタがないことで、LSIには、グランド電圧に対して正電圧側と負昇圧側に振幅する入力信号が直接入力されることになる。このとき、LSIに供給される電源電圧が正電源電圧とグランド電圧であるならば、その入力信号を処理するために負電位の電圧が必要とされる。そのため、通常はLSI内部で負電圧が生成されている。
図13は、キャップレス対応の入力信号サンプリング回路を例示するための図である。図13に示した入力信号サンプリング回路は、スイッチトキャパシタ構成を有し、正電源電圧とグランド電圧が電源電圧として供給されるとき、グランド電位に対して正電圧側と負昇圧側とに振幅する入力信号を処理する。なお、ここでは、入力信号サンプリング回路がPウェル(P−well)を備えたN型基板上に構成されているものとして、その動作を説明する。
図13に示した入力信号サンプリング回路121は、NMOSトランジスタ124とPMOSトランジスタ125とのソース、ドレインをそれぞれ共通接続した相補構成とするCMOSアナログスイッチ122と、NMOSトランジスタで構成されるSW1、SW2、SW3と、キャパシタ127、128と、オペアンプ129で構成されている。
CMOSアナログスイッチ122を構成するPMOSトランジスタ125のバックゲートには正電源電圧VDDが接続され、NMOSトランジスタ124のバックゲートには負電圧生成回路123の出力が接続される。CMOSアナログスイッチ122のゲート制御信号は、正電源電圧VDDをハイ、負電圧生成回路から出力される負電圧をローとする第1負電圧制御信号と、これと逆位相の2負電圧制御信号である。第1負電圧制御信号、2負電圧制御信号は、制御信号レベル・シフト回路126においてレベル・シフトされている。
第1制御信号としてグランド電圧VSS、第2制御信号として正電源電圧VDDが供給されるとき、SW1とSW2は非導通状態となり、CMOSアナログスイッチ122とSW3が導通状態となる。これにより、キャパシタ127には入力信号電圧と接地電圧の電位差分の電荷が蓄積されることになり、信号サンプリングが行われる。第1制御信号として電源電圧VDD、第2制御信号としてグランド電圧VSSが供給されるとき、SW1とSW2は導通状態となり、CMOSアナログスイッチ122とSW3が非導通状態となることで、キャパシタ127に蓄積されていた電荷はキャパシタ128に転送される。
特許第3112039号公報
ThomasB.CHOandPaulR,Gray:"A10b20MS/s35mWPipelinedA/Dconverter",IEEEJ,Solid-Statecircuits,1995,SC-30,pp.166-172 ELECTRONICSLETTERS28thOctober1999Vol.35No.22P1901-1902「Simplified clock voltage doubler」
しかしながら、図10に示した従来のクロック昇圧回路では、インバータ回路52の遅延に起因して、ノードNX7の電圧の立ち上がりに少し遅れてノードNX8における電圧の立ち下がりが開始する。このため、ノードNX7、ノードNX8の電圧が中間電位となる期間があり、この間、PMOSトランジスタ41が短時間オン状態になる。このとき、ノードVBXから中間電位のノードNX7へ微少電流が流れる。
この結果、図11(d)の区間(4)に示すように、ノードVBXにおける電圧降下が生じる。電圧降下が発生する期間は短時間であるが、その後PMOSトランジスタ41からの充電は行われず、ノードVBXの電圧が低下したまま維持されることになる。電圧が低下したままである期間、より高い電圧がPMOSトランジスタ44のドレインに供給されることになる。その結果、PMOSトランジスタ44のソース電圧、ドレイン電圧とバルク(バックゲート)電圧との間に電位差が生じる。
上述した電位差により、図10に示したPMOSトランジスタ44の寄生バイポーラがオンする。そのため、昇圧クロックDCKX1、DCKX2のハイ・レベル出力が2×VDDから降下し、昇圧クロックDCKX1、DCKX2を受けて動作する回路が正しく動作しなくなったり、性能が低下したりする。このような回路の誤動作や性能の低下を防ぐためには、ノードVBXの電圧降下をなくし、安定して2×VDDの電圧を出力する、あるいは、PMOSトランジスタ44のドレインに供給される電圧よりも低くない電圧をノードVBXに供給する必要がある。
つまり、図10に示したキャパシタ51は、ノードVBXにおける電圧降下を小さくすると同時に、PMOSトランジスタ44のドレインが高電圧駆動される期間、高電圧を維持するために用いられている。
ここで、キャパシタ51を大きくすることにより、図11(d)に示した区間(4)におけるノードVBXの電圧降下量を小さくすることができる。しかし、キャパシタ51を大きくすることは、キャパシタ51の実装面積が増大し、また、ノードVBXの電圧が2×VDDに到達するまでの立ち上がり時間が長くなる。また、ノードVBXからノードNX7へ向けて微少電流が流れることを防ぐため、クロックCKXと位相反転クロックCKXNが共にハイにならないように回路を設けることが可能である。ただし、このようにした場合、クロックCKXと位相反転クロックCKXNを調整するための回路を基板上に設ける必要が生じる。
さらに、図13で説明した正負電圧入力信号サンプリング回路の構成は、CMOSアナログスイッチ122の動作制御のために、正負電圧クロックと安定した負電圧が必要となる。そのため、制御信号レベル・シフト回路126や周辺回路の負電圧生成回路123が必要になり、回路素子数を低減することが難しい。そのため、CMOSアナログスイッチ122の動作制御に特化した、正負電圧クロックと安定した負電圧を供給する回路を考案できれば、回路に必要な回路素子数を低減し、最終的に回路面積を小さくすることができる。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、回路構成が簡易であって、回路の実装面積が小さく、ウェル・バイアス電圧の立ち上がり時間が短く、安定した負昇圧クロックを供給することが可能なクロック負昇圧回路を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、必要な回路素子数を最小限にしながら、クロック負昇圧回路に関連するウェル用に、安定したバイアス電圧を発生させるウェル・バイアス電圧発生器を備えたクロック負昇圧回路を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明のクロック負昇圧回路は、第1クロック信号を入力し、負昇圧して負昇圧クロック信号を出力する第1クロック負昇圧回路部(例えば図4に示したクロック負昇圧回路部301)と、前記第1クロック信号と位相が反転した第2クロック信号を入力し、負昇圧して負昇圧クロック信号を出力する第2クロック負昇圧回路部(例えば図4に示したクロック負昇圧回路部302)と、を備えるクロック昇圧回路であって、前記第1クロック負昇圧回路部及び前記第2クロック負昇圧回路部が、ウェル層上に設けられたトランジスタ素子(例えば図4に示したNMOSトランジスタ107)と、前記ウェル層に電圧を供給するウェル・バイアス電圧発生器(例えば図4に示したキャパシタ403、NMOSトランジスタ104)を備え、前記第1クロック負昇圧回路部が備える前記ウェル・バイアス電圧発生器から電圧を出力する出力部(例えば図4に示した電圧ライン303)と、前記第2クロック負昇圧回路部が備える前記ウェル・バイアス電圧発生器から電圧を出力する出力部(例えば図4に示した電圧ライン303)とが接続されることを特徴とする。
また、本発明のクロック負昇圧回路は、第1クロック信号と、当該第1クロック信号と位相が反転する第2クロック信号を入力し、前記第1クロック信号を負昇圧側にレベル・シフトした第1レベル・シフト・クロック信号と、前記第2クロック信号を負昇圧側にレベル・シフトした第2レベル・シフト・クロック信号とを出力するクロック・レベル・シフト回路(例えば図7に示したクロック・レベル・シフト回路601)と、前記第1レベル・シフト・クロック信号を入力し、負昇圧された前記第1レベル・シフト・クロック信号の電位と電源電圧の電位との間で変動するクロック信号を出力する第1負昇圧クロック出力回路(例えば図7に示した負昇圧クロック出力回路602)と、前記第2レベル・シフト・クロック信号を入力し、負昇圧された前記第2レベル・シフト・クロック信号の電位と電源電圧の電位との間で変動するクロック信号を出力する第2負昇圧クロック出力回路(例えば図7に示した負昇圧クロック出力回路604)と、前記第1負昇圧出力回路及び前記第2負昇圧出力回路において、前記第1負昇圧出力回路及び前記第2負昇圧出力回路内のウェル層に電圧を供給するウェル・バイアス電圧発生器と、を含み、前記ウェル・バイアス電圧発生器は、前記第1レベル・シフト・クロック信号、前記第2レベル・シフト・クロック信号をそれぞれ半波整流し、合成して全波整流された前記電圧を前記ウェル層に供給することを特徴とする。
また、本発明のクロック負昇圧回路は、上記した発明において、前記ウェル・バイアス電圧発生器は、基準電圧源(例えば図4、図6に示したグラウンド電圧VSS)と、当該基準電圧源から電圧を出力する電圧ライン(例えば図4に示した電圧ライン303、例えば図6に示した電圧ライン603)と、当該電圧ラインに接続されるキャパシタ素子(例えば図4に示したキャパシタ403、例えば図7に示したキャパシタ703)とを含むことが望ましい。
以上説明した本発明によれば、基板上における回路の実装面積が小さく、しかも安定した負昇圧クロックを供給できるクロック負昇圧回路が実現できる。また、負昇圧クロックを発生させるMOSトランジタのウェル用のバイアス電圧をクロックのオン、オフに関わらず一定の値として発生させることにより、ウェル用のバイアス電圧の立ち上がり時間が短くするとともに、ウェル用のバイアス電圧源を低インピーダンス化して電圧そのものを安定化させ、最終的に安定した負昇圧クロックを発生させることが可能になる。
実施形態1の負クロック昇圧回路を構成するクロック負昇圧回路部を説明するための図である。 図1のクロック負昇圧回路部の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図1のクロック負昇圧回路部を使って構成される、実施形態1のクロック負昇圧回路を説明するための図である。 実施形態1のクロック負昇圧回路をより具体的に説明するための図である。 図4に示したクロック負昇圧回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施形態2のクロック負昇圧回路の構成を示す図である。 図6に示した回路構成をより具体的に示した図である。 実施形態2のクロック負昇圧回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施形態が適用されるクロック負昇圧回路を適用した入力信号サンプリング回路を示す図である。 非特許文献2に記載されているクロック電圧倍加回路を説明するための図である。 図10に示したクロック昇圧回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。 第1クロック昇圧回路と第2クロック昇圧回路を含む従来のクロック負昇圧回を説明するための図である。 キャップレス対応の入力信号サンプリング回路を例示するための図である。
以下、本発明のクロック負昇圧回路の実施形態1、実施形態2について、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1のクロック負昇圧回路を説明するのに先立って、実施形態1のクロック昇圧回路を構成するクロック負昇圧回路を説明するための図である。なお、このクロック負昇圧回路は、複数のクロック負昇圧回路によって構成される実施形態1のクロック負昇圧回路の一つであるから、以降、クロック負昇圧回路部とも記す。
図1に示したクロック負昇圧回路部は、N型基板上に構成されて、Pウェル(P−well)を備えている。そして、このPウェルに供給されるウェル・バイアス電圧発生器を備えている。
実施形態1のクロック負昇圧回路は、図1のクロック負昇圧回路部を、第1クロック負昇圧回路及び第2クロック負昇圧回路として用いることによって構成される。図1に示したクロック負昇圧回路部は、クロックCKの位相反転クロックCKNを作るインバータ回路109と、キャパシタ101、102、103と、PMOSトランジスタ105、106、108と、NMOSトランジスタ104、107を含んでいる。キャパシタ103とNMOSトランジスタ104は、NMOSトランジスタ104自身及びNMOSトランジシタ107がラッチアップするのを防止するために、そのウェル用のバイアス電圧を発生させるためのものである。
また、図1では、Pウェル用のバイアス電圧を供給する端子として、NMOSトランジスタ104、107にウェル・バイアス電圧VBを供給するノードを、VBを付して示している。なお、本明細書では、便宜上、このノードをノードVBとも記す。また、図1では、電源電圧をVDD、グラウンド(接地)電圧をVSSと記す。
クロックCKが入力されるノードは、キャパシタ102を介してPMOSトランジスタ106のソースと接続されている。PMOSトランジスタ106のドレインはグラウンド電圧VSSに接地されていて、ゲートはPMOSトランジスタ105のソースに接続されている。PMOSトランジスタ105のドレインはグラウンド電圧VSSに接地されていて、ゲートはPMOSトランジスタ106のソース及びNMOSトランジスタ104のゲートに接続されている。NMOSトランジスタ104のソースは、キャパシタ103を介してグラウンド電圧VSSに接地されている。
位相反転クロックCKNが出力されるノードには、キャパシタ101を介してPMOSトランジスタ105のソースが接続されている。また、このノードには、NMOSトランジスタ107のゲートが接続されていて、NMOSトランジスタ107のソースはキャパシタ102とPMOSトランジスタ106のソースとの間に接続されている。NMOSトランジスタ107のドレインからは、負昇圧クロックDCKが出力される。
さらに、位相反転クロックCKNが出力されるノードは、PMOSトランジスタ108のゲートに接続され、PMOSトランジスタ108のドレインは、NMOSトランジスタ107のドレインと接続されている。
図2(a)〜(e)は、図1のクロック負昇圧回路部の動作を説明するためのタイミングチャートである。図2(a)は図1のクロック負昇圧回路部に入力されるクロックCKを示している。図2(b)は図1中に示したノードN7の電圧、図2(c)は図1中に示したノードN8の電圧、図2(d)は図1中に示したノードVBの電圧、図2(e)は図1中に示した回路から出力される昇圧クロック信号DCKを示している。図2に示したタイミングチャートの開始時点、すなわちクロック入力前の初期状態では、キャパシタ101〜103の充電電圧は0Vであると仮定する。
図2(a)に示したクロック信号CKの入力開始直後の区間(1)では、クロックCKの電圧はVSS、位相反転クロックCKNの電圧はVDDとなる。ノードN7の電圧はVSSとなり、ノードN8の電圧はVDDとなる。このときPMOSトランジスタ105のソースがVDDで、そのゲートがVSSとなるため、PMOSトランジスタ105がオンして、キャパシタ101が充電される。キャパシタ101の充電により、ノードN8の電圧レベルがVDDから徐々に下降し、この下降分を電圧−V8とする。このときPMOSトランジスタ106は、ゲートが逆バイアスされており、オフしている。
図2に示した区間(2)では、クロックCKの電圧がVDD、位相反転クロックCKNの電圧がVSSとなる。このとき、ノードN8の電圧は、位相反転クロックCKNの電圧VSSとキャパシタ102の充電電圧(−V8とする)と合わせてVSS+(−V8)となり、そのゲートがノードN8につながっているPMOSトランジスタ106がオンする。PMOSトランジスタ106のオンにより、キャパシタ102が充電される。キャパシタ102の充電により、ノードN7の電位がVDDから徐々に下降する。この下降分を電圧−V7とする。このとき、PMOSトランジスタ105は、ゲートが逆バイアスされており、オフしている。
さらに、図2に示した区間(3)では、CKの電圧はVSS、ノードN7の電圧はキャパシタ102の充電電圧−V7と合わせてVSS+(−V7)となり、PMOSトランジスタ105がオンされてキャパシタ101が充電される。
以上の動作はクロックCKが位相反転するごとに繰り返され、キャパシタ101、102に充電される電圧が次第に上昇し、最終的に−VDDとなる。この結果、ノードN7、N8には、互いに逆相で−VDD〜VSSの電圧範囲でスイングするクロック負昇圧信号が供給される。また、実施形態1では、VDD〜−VDDでスイングする信号を得るために、ノードN7とVDDが供給される端子との間にPMOSトランジスタ108とNMOSトランジスタ107をシリーズに接続してインバータ回路を構成する。そして、PMOSトランジスタ108、NMOSトランジスタ107のゲートを位相反転信号CKNで駆動する構成としている。
PMOSトランジスタ108とNMOSトランジスタ107によって構成されるインバータからは、VDD〜−VDDでスイングする負昇圧クロックDCKが得られる。負昇圧クロックDCKは、PMOSトランジスタ108とNMOSトランジスタ107の中点から出力される。負昇圧クロックDCKは、クロックCKと同位相の信号である。ただし、NMOSトランジスタ107が−VDDの電圧を通すためには、NMOSトランジスタのP−well電圧を−VDDにまで下げる必要がある。このために、実施形態1の負昇圧回路には、NMOSトランジスタ104とキャパシタ103が付加されている。
MOSトランジスタ104は、図2に示した区間(2)においてオンし、ノードN8の電圧をノードVBに印加する。電圧の印加により、クロックCKがVDDになるたびにキャパシタ103が充電される。つまり、ノードVBは時間経過とともに−VDDまで負昇圧される。したがってNMOSトランジスタ107のP−well電圧が−VDDとなって、これに関連する寄生回路が構成されることなく、またラッチアップを発生させずに、NMOSトランジスタ107に−VDDの電圧を通すことができるようになる。
ただし、図1に示したクロック負昇圧回路部では、図2(d)の区間(4)に示したように、クロックCKがローのタイミングでノードVBの電圧上昇が起こる。電圧上昇は、クロックCKがハイの期間で発生した負電圧が、ローの期間でノードに流れることによるものである。
(1)クロック負昇圧回路の構成
図3は、図1のクロック負昇圧回路部を使って構成される、実施形態1のクロック負昇圧回路を説明するための図である。図3に示した2相のクロック負昇圧回路は、2つのクロック負昇圧回路部301、302を備えている。クロック負昇圧回路部301、302は、いずれも図1に示したウェル・バイアス電圧発生器を備えたクロック負昇圧回路である。
クロック負昇圧回路部301はクロックCK1を入力し、負昇圧クロックDCK1を出力する。クロック負昇圧回路部302はクロックCK2を入力し、負昇圧クロックDCK2を出力する。クロックCK1とクロックCK2は互いに位相が反転したクロックであり、クロックCK1の位相と負昇圧クロックDCK1の位相とは一致している。また、クロックCK2の位相と負昇圧クロックDCK2の位相とは一致している。図中に示したクロック負昇圧回路部301、302を接続する電圧ライン303は、クロック負昇圧回路部301、302のそれぞれが備えるウェル・バイアス電圧発生器の出力が接続されていることを示している。
図3に図示されないウェル・バイアス電圧発生器は、入力されるクロック信号CKがハイのときに、電圧ライン303に負電圧を発生させて、図1に示したキャパシタ103を充電する。このような動作は、言い換えれば、入力クロックCKの位相が反転されたシフト信号を、半波整流することになる。ただし、図3に示した2相のクロック負昇圧回路の場合には、クロック負昇圧回路中301、302のウェル・バイアス電圧発生器がそれぞれシフト信号を半波整流することになる。クロック負昇圧回路部301、302に入力されるクロックの位相が互いに反転しているので、クロック負昇圧回路中301、302によって整流された信号を合成すると、全波整流した信号が得られる。
すなわち、図1に示したウェル・バイアス電圧のラインでは、位相反転クロックがローの期間のみ電圧が生成され、ハイの期間では、キャパシタ103に蓄積された電圧が維持されているだけであるのに対し、図3の電圧ライン303では、基本的に、全期間に渡って電圧が生成されることになる。
したがって、図3に示した構成では、図1に示したキャパシタ103の役割は原理的には不要になる。しかし、実際には、クロックCKの位相差や立ち上がり、立ち下がり時間が存在するので、その間の電圧を維持して、図1に示したNMOSトランジスタ107のドレインよりも常に図1に示したノードVBを低い電圧に維持する場合にキャパシタ103が必要となる。
図3に示したクロック負昇圧回路では、クロックCK1とクロックCK2が、完全に位相反転した信号の場合、電圧ライン303の電圧上昇そのものは発生する。しかし、実際に図1に示した電圧ライン303の電圧として必要なMOSトランジスタ104のドレイン電圧が負電圧となった場合、同じ位相、同じ電圧が電圧ライン303に発生する。このため、上昇した電圧がそのまま維持されることはなく、電圧上昇直後には、電圧上昇前の電圧、すなわちPMOSトランジスタ107のドレインにほぼ等しい電圧に復帰することになる。簡単に言えば、PMOSトランジスタ107が必要とするときに、必要なウェル・バイアス電圧VBが、そのバックゲートに供給されることになる。
また、図2(d)に示したノードVBにおいて上昇する電圧値を低減する役目を有するキャパシタを実施形態1のクロック負昇圧回路に設ける場合であっても、クロック負昇圧回路部301、302で、キャパシタの容量を共通化することができる。このため、クロック負昇圧回路部301、302の各々に設けるキャパシタの容量を、図2(d)に示したノードVBにかかる電圧を全波整流することに必要な容量の1/2とすることができる。
図4は、図3に示した実施形態1のクロック負昇圧回路をより具体的に説明するための図である。図4に示したクロック負昇圧回路を構成するクロック負昇圧回路部301、302は、図1に示した負クロック昇圧回路と同様に構成されている。図4では、図1に示したクロック負昇圧回路部と同様の構成については同様の符号を付し、説明を略すものとする。図4に示したクロック負昇圧回路では、クロック負昇圧回路部301、302がそれぞれウェル・バイアス電圧発生器を備え、2つのウェル・バイアス電圧発生器の出力が接続されている。クロック負昇圧回路部301、302のウェル・バイアス電圧発生器のキャパシタを、共通のキャパシタ403として図4に示す。
また、図4に示したクロック負昇圧回路部301において、図1に示したクロック負昇圧回路部のノードN7に対応するノードをノードN17と示し、図1に示したクロック負昇圧回路部のノードN8に対応するノードをノードN18と示す。図4に示したクロック負昇圧回路部302において、図1に示したクロック負昇圧回路部のノードN7に対応するノードをノードN27と示し、図1に示したクロック負昇圧回路部のノードN8に対応するノードをノードN28と示す。
(2)クロック負昇圧回路の動作
図5(a)〜(i)は、図4に示したクロック負昇圧回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。図5(a)はクロック負昇圧回路部301に入力されるクロックCK1を示している。図5(b)はクロック負昇圧回路部301のノードN17の電圧を、図5(c)はクロック負昇圧回路部301のノードN18の電圧を、図5(d)はクロック負昇圧回路部301から出力される負昇圧クロックDCK1を示している。
図5(e)はクロック負昇圧回路部302に入力されるクロックCK2を示している。図5(f)はクロック負昇圧回路部302のノードN27の電圧を、図5(g)はクロック負昇圧回路部302のノードN28の電圧を、図5(h)はクロック負昇圧回路部302から出力される負昇圧クロックDCK2を示している。図5(i)は、図4に示した電圧ライン303に出力される電圧を示している。なお、図4に示したクロック負昇圧回路にクロックCK1、CK2が入力される前の初期状態では、キャパシタ101、102、403の充電電圧は0Vとする。
先ず、クロック負昇圧回路部301の動作について説明する。図5(a)に示したクロック信号CK1の入力開始直後の区間(1)では、クロックCK1の電圧はVSS、位相反転クロックCK1Nの電圧はVDD、ノードN17の電圧はVSSとなり、ノードN18の電圧はVDDとなる。このとき、PMOSトランジスタ105のソースがVDDで、そのゲートがVSSとなる。このとき、PMOSトランジスタM105はオンし、キャパシタ101が充電される。
キャパシタ101の充電により、図5(c)に示すように、ノードN18の電圧レベルがVDDから徐々に下降する。この下降分を電圧−V18とする。このとき、PMOSトランジスタ106は、ゲートが逆バイアスされており、オフしている。
図5に示した区間(2)では、クロックCK1の電圧はVDD、位相反転クロックCK1Nの電圧がVSSとなる。このとき、ノードN18の電圧は、位相反転クロックCK1Nの電圧変化VSSとキャパシタ102の充電電圧V18と合わせたVSS+(−V18)となる。このとき、ゲートがノード18につながっているPMOSトランジスタ106がオンし、キャパシタ102が充電される。キャパシタ102の充電により、図5(b)に示したように、ノードN17の電位がVDDから徐々に下降する。この下降分を電圧−V17とする。このとき、PMOSトランジスタ105はオフしている。
さらに、図5に示した区間(3)では、クロック負昇圧回路部301のノードN17の電圧が、キャパシタ102の充電電圧である電圧−V17と合わせてVSS+(−V17)となり、PMOSトランジスタ105がオンしてキャパシタ101が充電される。
以上の動作は、クロックCKの位相が反転するごとに繰り返される。この結果、キャパシタ101、102に充電される電圧が最終的に−VDDまで上昇し、ノードN17、N18には、逆相で−VDD〜VSSの電圧範囲でスイングする負昇圧クロックが供給される。
実施形態1では、負昇圧クロック信号DCK1を−VDD〜VDDでスイングさせるために、負昇圧クロックDCK1が出力される端子とノードN17とを、NMOSトランジスタ107をはさんで接続する。そして、図5に示した区間(1)でPMOSトランジスタ108をオフする。このとき、負昇圧クロックDCK1が出力される端子に−VDDの電圧をかけるためNMOSトランジスタ107をオンし、図5に示した区間(2)でPMOSトランジスタ108をオンし、電圧VDDを負昇圧クロックDCK1の出力端子に供給する。
このとき、VDDからノードN17へ流れる電流をカットするために、NMOSトランジスタ107がオフされている。ただし、NMOSトランジスタ107が−VDDの電圧を通すためには、NMOSトランジスタ107のP−well電圧を−VDDに下げる必要がある。このために、実施形態1では、NMOSトランジスタ104が用いられる。
NMOSトランジスタ104は、図5に示した区間(1)においてオフ、(2)においてオンされる。NMOSトランジスタ104がオンされたとき、ノードN18の電圧が電圧ライン303にかかる。このような動作により、クロックCK1がVDDになるたびにキャパシタ103が充電される。つまり、ウェル・バイアス電圧VBは時間経過とともに−VDDまで負昇圧され、MOSトランジスタ107に−VDDの電圧を通すことができるようになる。
クロック負昇圧回路部302は、クロックCK1と逆相のクロックCK2を入力し、上述したクロック負昇圧回路部301と同様に動作する。
以上説明した実施形態1では、クロック負昇圧回路部301、302のウェル・バイアス発生器の出力同士を電圧ライン303で接続し、電圧ライン303にクロック負昇圧回路部301、302に共通のキャパシタ403を接続することが可能になる。また、電圧ライン303のウェル・バイアス電圧VBが−VDDになった後、クロック負昇圧回路部301のNMOSトランジスタ104とクロック負昇圧回路部302のNMOSトランジスタ104とが交互にオンし、互いにウェル・バイアス電圧VBの上昇を補うように動作する。
このため、実施形態1では、キャパシタの電圧維持機能への依存が少なく、ウェル・バイアス電圧VBが上昇しにくくなる。また、ウェル・バイアス電圧VBが供給される電圧ライン303そのものが低インピーダンス化されて、外部ノイズ等による影響を受け難くなる。また、実施形態1では、負昇圧クロックが負電圧として出力されるとき、その負電圧を供給するNMOSトランジスタ107のソース電位に基づいてバイアス電圧が生成されるので、ウェル・バイアス電圧とNMOSトランジスタ107のソース電位との間に、ラッチアップの原因になる電位差が生ずることが基本的には無くなることになる。
さらに、実施形態1では、クロック負昇圧回路にキャパシタ403を付加する場合であっても、キャパシタ403の容量を少なくすることが可能になる。このため、クロック負昇圧回路の実装面積を小さくできる。また、このように構成した場合、立ち上がり時には、クロック負昇圧回路部301のNMOSトランジスタ104とクロック負昇圧回路部302のNMOSトランジスタ104が交互にオンしてキャパシタ103を充電する。このため、実施形態1では、クロック負昇圧回路が個々にキャパシタを持つ場合に比べ、ウェル・バイアス電圧VBが短時間のうちに−VDDに達することになる。
なお、図4に示した実施形態1のクロック負昇圧回路の場合、クロック負昇圧回路部301、302では、クロックCK1、クロックCK2の位相を調整することにより、互いに異なるタイミングでウェル・バイアス電圧VBを上昇させている。例えば、図4に示したクロック負昇圧回路部301のNMOSトランジスタ104がウェル・バイアス電圧VBの電圧を上昇させるような動作をするタイミングでは、クロック負昇圧回路部302のNMOSトランジスタ104がウェル・バイアス電圧VBの電圧を発生させることにより、全ての期間にわたってウェル・バイアス電圧VBを発生させるように動作させることができる。このようにした場合、電圧を上昇よりも、電圧を発生させる機能の方が大きいので、電圧上昇を実質的に無視することができる程度に低減することができる。
以上説明したように、実施形態1では、同様に構成された2つのクロック負昇圧回路に対し、各々互いに位相が反転したクロックを入力し、2つのクロック負昇圧回路のウェル・バイアス電圧発生器の出力を接続した。このため、各クロック負昇圧回路においてラッチアップの原因となる電圧上昇が無く、ウェル・バイアスを安定化することができる。
また、このような実施形態1では、基本的にキャパシタが不要になるが、より入力信号を安定化させるため、電圧ライン303にキャパシタ403を設けてもよい。キャパシタ403を設ける場合であっても、2つのクロック負昇圧回路でキャパシタ103を共通にすることができるので、クロック負昇圧回路が占める実装面積を小さくすることができる。また、立ち上がり時間がより短く、ウェル・バイアスの低下によって起こる電圧上昇が小さいクロック負昇圧回路を構成することができる。
さらに、実施形態1においては、クロックCK1の信号のハイ期間とクロックCK2の信号のロー期間がオーバーラップするように位相を調整した場合、一方のクロック負昇圧回路のウェル・バイアス発生器で電圧上昇が起きる状態になったとしても、他方ではその電圧上昇を打ち消すような動作をすることになる。このため、ウェル・バイアスの低下による電圧上昇を実質的になくすことができる。そして、ウェル・バイアス電圧ラインVBに付加されるキャパシタが、そのラインの高域インピーダンスを低くし、外部ノイズによる影響を少なくすることができる。
(実施形態2)
(1)クロック負昇圧回路の構成
図6は、本発明の実施形態2のクロック負昇圧回路の構成を示す図である。実施形態2のクロック負昇圧回路は、図4に示したクロック負昇圧回路に含まれる回路素子を整理したものである。実施形態2のクロック負昇圧回路は、クロックCK1、クロックCK1の位相反転クロックであるクロックCK2が入力されるクロック・レベル・シフト回路601、負昇圧クロック出力回路602、604を備え、負昇圧クロックDCK1、DCK2を出力している。負昇圧クロック出力回路602、604は、ウェル・バイアス電圧を供給するウェル・バイアス電圧発生器の出力と接続される電圧ライン603によって接続されている。
なお、実施形態2では、クロック信号の電圧の範囲を変更することをレベル・シフトと記す。実施形態2のクロック・レベル・シフト回路601は、クロック信号を負昇圧側(電圧を降圧する方向に)にレベル・シフトする。
図6に示したクロック負昇圧回路は、図4に示したインバータ回路109やキャパシタ101、102、PMOSトランジスタ105、106の部分を、クロック・レベル・シフト回路601として負昇圧クロック出力回路602、604で共通化したものである。つまり、実施形態2では、図1に示した実施形態1のクロック負昇圧回路と同じ機能(作用、効果)を有しながらも、実施形態1のクロック負昇圧回路よりも回路の素子数を低減することができる。
また、実施形態2のクロック負昇圧回路においては、実施形態1のキャパシタ403と同じ容量のキャパシタを備えた場合、ウェル・バイアス電圧VBの電圧上昇量そのものに変化は無いものの、ウェル・バイアス電圧VBの立ち上がり時間を1/2とすることができる。なお、この点については、後述する。
図7は、実施形態2のクロック負昇圧回路の構成を説明するための図であって、図6に示した回路構成をより具体的に示した図である。実施形態2のクロック負昇圧回路は、図6でも示したように、クロック・レベル・シフト回路601、負昇圧クロック出力回路602、604を備えている。
クロック・レベル・シフト回路601は、クロックCK1とクロックCK1の位相反転クロックであるクロックCK2を入力し、レベル・シフトしてレベル・シフト・クロックCKS1、CKS2を出力する。負昇圧クロック出力回路602は、−VDD〜VDDでスイングする負昇圧クロックDCK1を出力する。また、負昇圧クロック出力回路604は、−VDD〜VDDでスイングする負昇圧クロックDCK2を出力する。負昇圧クロック出力回路602、604を接続する電圧ライン603には、キャパシタ703が接続されている。
クロック・レベル・シフト回路601は、キャパシタ701、702、PMOSトランジスタ705、706を含んでいる。PMOSトランジスタ705は、ソースがキャパシタ701を介してクロックCK2が入力されるノードと接続され、ドレインがグラウンド電圧VSSと接続されている。PMOSトランジスタ706は、ソースがキャパシタ702
を介してクロックCK1が入力されるノードと接続され、ドレインがPMOSトランジスタ705のドレインと共にグラウンド電圧VSSに接地される。
このようなクロック・レベル・シフト回路601によってレベル・シフトされたシフトクロックCKS1は、負昇圧クロック出力回路602に出力される。また、シフトクロックCKS2は、負昇圧クロック出力回路604に出力される。
負昇圧クロック出力回路602は、NMOSトランジスタ707、NMOSトランジスタ707のソースにゲートが接続されるNMOSトランジスタ704、NMOSトランジスタ707とそのゲート同士、ドレイン同士が接続されているPMOSトランジスタ708を含んでいる。PMOSトランジスタ708のソースは電源電圧VDDに接続されている。シフトクロックCKS1はNMOSトランジスタ707のソースに、シフトクロックCKS2はNMOSトランジスタ704のソースに入力される。負昇圧クロックDCK1は、NMOSトランジスタ707のドレインから出力される。
負昇圧クロック出力回路604は、NMOSトランジスタ710、NMOSトランジスタ710のソースにゲートが接続されるNMOSトランジスタ709、NMOSトランジスタ709とそのゲート同士、ドレイン同士が接続されているPMOSトランジスタ711を含んでいる。PMOSトランジスタ711のソースは電源電圧VDDに接続されている。シフトクロックCKS1はNMOSトランジスタ709のソースに、シフトクロックCKS2はNMOSトランジスタ710のソースに入力される。負昇圧クロックDCK2は、NMOSトランジスタ710のドレインから出力される。
ウェル・バイアス電圧VBの電圧ライン603には、キャパシタ703が接続されている。
(2)クロック負昇圧回路の動作
図8(a)〜(g)は、実施形態2のクロック負昇圧回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。図8(a)はクロック・レベル・シフト回路601に入力されるクロックCK1を示している。図8(b)は、クロックCK1を負昇圧側にレベル・シフトしたシフトクロックCKS1、図8(c)はクロックCK2を負昇圧側にレベル・シフトしたシフトクロックCKS2、図8(d)は負昇圧クロック出力回路602から出力される負昇圧クロックDCK1を示している。
また、図8(e)は、負昇圧クロック出力回路604に入力されるクロックCK2を示している。図8(f)は負昇圧クロック出力回路604から出力される負昇圧クロックDCK2を示し、図8(g)は、ウェル・バイアス電圧VBを示している。ただし、図7に示したクロック負昇圧回路は、クロックCK1、CK2の入力前の初期状態では、キャパシタ701〜703の充電電圧は0Vとする。
図8(a)、(e)に示すように、クロックCK1、CK2の入力開始直後の区間(1)では、クロックCK1の電圧はVSS、クロックCK2の電圧はVDDとなっている。また、図8(b)のように、シフトクロックCKS1の電圧はVSSとなり、図8(c)のように、シフトクロックCKS2の電圧はVDDとなる。このとき、PMOSトランジスタ705のソースがVDDで、そのゲートがVSSとなるため、PMOSトランジスタ705がオンし、キャパシタ701が充電される。
キャパシタ701の充電により、シフトクロックCKS2の電圧レベルがVDDから徐々に下降する。この下降分を、電圧−V8とする。このとき、PMOSトランジスタ706は、ゲートが逆バイアスされており、オフされている。
図8に示した区間(2)では、図8(a)、(e)のように、クロックCK1の電圧がVDD、クロックCK2の電圧がVSSとなり、このときシフトクロックCKS2の電圧はCK2の電圧変化VSSとキャパシタ702の充電電圧V8と合わせてVSS+(−V8)となり、シフトクロックCKS2がゲートに供給されるMOSトランジスタ706がオンし、キャパシタ702が充電される。キャパシタ702の充電により、シフトクロックCKS2がVDDから徐々に下降する。この下降分を、電圧−V7とする。このとき、PMOSトランジスタ705はオフされている。
さらに、図8に示した区間(3)では、シフトクロックCKS1の電圧が、キャパシタ702の充電電圧−V7と合わせてVSS+(−V7)となり、PMOSトランジスタ705がオンしてキャパシタ701が充電される。
以上の動作はクロックCK1、CK2が位相反転するごとに繰り返され、キャパシタ701、702に充電される電圧が次第に上昇し、最終的に−VDDに達する。シフトクロックCKS1、CKS2は、互いに逆相で−VDD〜VSSの電圧範囲でスイングするクロック信号になる。
実施形態2では、負昇圧クロック信号DCK1を−VDD〜VDDでスイングさせるために、負昇圧クロックDCK1を出力する端子とシフトクロックCKS1が供給されるノードとを、NMOSトランジスタ707をはさんで接続する。そして、図8に示した区間(1)においてPMOSトランジスタ708をオフする。このとき、負昇圧クロックDCK1を出力する端子に−VDDの電圧をかけるため、NMOSトランジスタ707をオンし、図8に示した区間(2)においてPMOSトランジスタ708をオンする。
このとき、電源電圧VDDからシフトクロックCKS1が供給されるノードへ流れる電流をカットするため、NMOSトランジスタ707はオフされる。ただし、NMOSトランジスタ707が−VDDの電圧を通すためには、NMOSトランジスタ707のP−well電圧を−VDDに下げる必要がある。
このため、実施形態2では、NMOSトランジスタ704が用いられる。NMOSトランジスタ704は、図8に示した区間(1)においてオフ、区間(2)においてオンされる。NMOSトランジスタ704がオンしたとき、シフトクロックCKS2の電圧が電圧ライン603にかかり、キャパシタ703が充電される。このような動作はクロックCK1がVDDになるごとに繰り返される。つまり、ウェル・バイアス電圧VBは時間経過とともに−VDDまで負昇圧され、NMOSトランジスタ707に−VDDの電圧を通すことができるようになる。
また、実施形態2では、負昇圧クロック信号DCK2を−VDD〜VDDでスイングさせるため、負昇圧クロックDCK2を出力する端子と、シフトクロックCKS2が供給されるノードとを、NMOSトランジスタ710をはさんで接続する。そして、図8に示した区間(1)においてPMOSトランジスタ711をオンし、電源電圧VDDからシフトクロックCKS2を供給する。
このとき、電源電圧VDDからシフトクロックCKS2が供給されるノードへ流れる電流をカットするため、NMOSトランジスタ710がオフされる。また、図8に示した区間(2)では、PMOSトランジスタ711をオフして−VDDを負昇圧クロックDCK2の出力端子に供給する。このとき負昇圧クロックDCK2の出力端子に−VDDの電圧をかけるため、NMOSトランジスタ710がオンされる。ただし、NMOSトランジスタ710が−VDDの電圧を通すためには、NMOSトランジスタ710のP−well電圧を−VDDにまで上げる必要がある。
このため、実施形態2では、NMOSトランジスタ709が用いられる。NMOSトランジスタ709は、図8に示した区間(1)でオン、区間(2)でオフされる。NMOSトランジスタ709がオンしたとき、シフトクロックCKS1が電圧ライン603に出力され、キャパシタ703が充電される。このような動作はクロックCK2がVDDになるごとに繰り返される。つまり、ウェル・バイアス電圧VBは時間経過とともに−VDDまで負昇圧され、NMOSトランジスタ710のP−well電圧が−VDDとなる。したがって、NMOSトランジスタ710では、寄生回路が構成されることなく、またラッチアップを発生させずに、−VDDの電圧を通すことができるようになる。
以上説明した実施形態2では、NMOSトランジスタ704、709のP−wellを接続し、キャパシタ703を負昇圧クロック出力回路602、604に共通の構成とすることができる。また、ウェル・バイアスVBが−VDDになった後、NMOSトランジスタ704、709が交互にオンし、互いにウェル・バイアス電圧VBの電圧上昇を補うように動作する。このため、実施形態2のクロック負昇圧回路は、例えば図10に示した従来技術の構成に比べて、ウェル・バイアス電圧VBの上昇を無視可能な程度に抑えることができる。
また、実施形態2では、キャパシタ703を設ける場合であっても、クロック負昇圧回路全体について、その容量を少なくし、負昇圧クロック出力回路がキャパシタを個々に持つ場合に比べてその実装面積を小さくできる。また、この場合、立ち上がり時にNMOSトランジスタ704、709が交互にオンしてキャパシタ703を充電するため、ウェル・バイアス電圧VBが−VDDとなるまでの時間を短くすることができる。
さらに、図7に示した実施形態2のクロック負昇圧回路では、クロックCK1とクロックCK2が同時にローとならないように位相調整することにより、ウェル・バイアス電圧が上昇するタイミングを無くすことができる。また、クロックCK1のインバータ出力をクロックCK2とした場合であっても、キャパシタ703の容量を2倍にすることで、電圧の上昇を1/2とすることができる。
なお、このように構成した場合であっても、実施形態2のクロック負昇圧回路はクロックを両波整流する形になるので、ウェル・バイアス電圧VBの立ち上がりを増加させずに済むことになる。したがって、1/2となった電圧上昇が悪影響を与えない限り、VB電圧が大部分の時間で発生させられるので、ノイズなどによってVBの上昇が発生することも避けることができる。
以上説明したように、実施形態2では、互いに反転した位相のシフトクロックCKS1、CKS2を使用し、全波整流してウェル・バイアス電圧を発生させることができる。すなわち、位相の互いに異なる負昇圧クロックを生じさせる2つのNMOSトランジスタのソース電圧からVB電圧を生成するので、ラッチアップの原因となるウェル・バイアス電圧の上昇を防止することが可能になる。
また、実施形態2は、電圧ライン603にキャパシタ703を設けた場合であっても、図1に示したように、クロック負昇圧回路の各々がキャパシタを個々に持つ場合に比べて面積が小さく、立ち上がり時間が短く、電圧上昇の小さいクロック負昇圧回路を構成することができる。
また、前記した実施形態1のクロック負昇圧回路では、負昇圧クロックDCKがハイ出力時にのみに、ウェル・バイアス電圧を発生させている。しかし、実施形態2の技術思想を実施形態1のクロック負昇圧回路に適用し、ウェル・バイアス電圧を全波整流させる構成とすることができることは、当業者にとっては自明である。
このような構成は、例えば、図1に示したクロック負昇圧回路部に新たなNMOSトランジスタを設け、新たなNMOSトランジスタのドレインをPMOSトランジスタ106のソースに、ゲートをノードN8に、ソースをノードVBに接続することによって実現できる。なお、当然ながら、この新たなNMOSトランジスタのバックゲートにも、ウェル・バイアス電圧を供給することが必要である。以上の構成についても、ウェル・バイアス電圧VBの電圧上昇量そのものを低減することはできないが、その立ち上がり時間を図1に示したクロック負昇圧回路部の1/2とすることができる。
図9は、本発明の実施形態が適用されるクロック負昇圧回路を適用した入力信号サンプリング回路を示す図である。図9に示した入力信号サンプリング回路は、正電源電圧とグランド電圧が電源電圧として供給されたとき、グランド電位に対して正電圧側と負昇圧側に振幅する入力信号を処理するスイッチトキャパシタ構成の入力信号サンプリング回路である。
図9に示した入力信号サンプリング回路は、NMOSトランジスタ901、PMOSトランジスタ902のソース、ドレインをそれぞれ共通接続した相補構成とするCMOSアナログスイッチ903と、NMOSトランジスタで構成されるSW1、SW2、SW3と、キャパシタ904、905と、オペアンプ906を含んでいる。
CMOSアナログスイッチ903を構成するPMOSトランジスタ902のバックゲートには、正電源電圧VDDが接続され、NMOSトランジスタ901のバックゲートには、クロック負昇圧回路出力のウェル・バイアス電圧が接続される。CMOSアナログスイッチ903のゲート制御信号は、第1負電圧制御信号と、これと逆位相の2負電圧制御信号である。第1負電圧制御信号は、正電源電圧VDDをハイ、グランドVSSをローとする信号である。第2負電圧制御信号は、第1制御信号とこれと逆位相の第2制御信号を入力とするクロック負昇圧回路の出力である。
次に、図9に示した入力信号サンプリング回路の動作を説明する。図9に示した入力信号サンプリング回路は、第1制御信号としてグランド電圧VSS、第2制御信号として正電源電圧VDDが供給されるとき、SW1とSW2が非導通状態となり、CMOSアナログスイッチ903とSW3が導通状態となる。このことにより、キャパシタ904には入力信号電圧と接地電圧の電位差分の電荷が蓄積されることにより、信号サンプリングが行われる。
また、入力信号サンプリング回路では、第1制御信号として電源電圧VDD、第2制御信号としてグランド電圧VSSが供給されるとき、SW1とSW2は導通状態となり、CMOSアナログスイッチ903とSW3が非導通状態となることで、キャパシタ904に蓄積されていた電荷はキャパシタ905に転送される。
図9で示す入力信号サンプリング回路によれば、CMOSアナログスイッチ903の動作制御に必要とされる正負電圧クロックと、安定した負電圧をクロック昇圧回路のみで実現することが可能となる。
なお、本発明の実施形態1、実施形態2は、以上説明した構成に限定されるものではない。例えば、上記した実施形態1、実施形態2では、いずれもPウェル(P−well)を備えたN型基板上に構成された回路を例として説明したが、同様な思想が、Nウェル(N−well)を備えたP型基板上に構成された回路にも適用可能であることは言うまでもない。
また、上記した実施形態1、実施形態2では、構成素子としてMOSトランジスタを使用した場合について説明したが、回路の一部分あるいは全部がMOSトランジスタ以外の回路要素、例えばバイポーラトランジスタ等の素子で実現することも可能である。
本発明のクロック負昇圧回路は、特に、ポータブル機器のように小型化、低消費電力化が望まれる機器に適用することが好ましい。
101〜103、127、128、403、701〜703、904、905 キャパシタ
104、107、704、707、901 NMOSトランジスタ
105、106、108、705、706、708、902 PMOSトランジスタ
109 インバータ回路
121 入力信号サンプリング回路
122、903 アナログスイッチ
123 負電圧生成回路
124 トランジスタ
125 トランジスタ
126 制御信号レベル・シフト回路
129、906 オペアンプ
301、302 クロック負昇圧回路部
303、603 電圧ライン
601 クロック・レベル・シフト回路
602、604 負昇圧クロック出力回路
N17、N18、N27、N28

Claims (3)

  1. 第1クロック信号を入力し、負昇圧して負昇圧クロック信号を出力する第1クロック負昇圧回路部と、前記第1クロック信号と位相が反転した第2クロック信号を入力し、負昇圧して負昇圧クロック信号を出力する第2クロック負昇圧回路部と、を備えるクロック昇圧回路であって、
    前記第1クロック負昇圧回路部及び前記第2クロック負昇圧回路部が、ウェル層上に設けられたトランジスタ素子と、前記ウェル層に電圧を供給するウェル・バイアス電圧発生器を備え、
    前記第1クロック負昇圧回路部が備える前記ウェル・バイアス電圧発生器から電圧を出力する出力部と、前記第2クロック負昇圧回路部が備える前記ウェル・バイアス電圧発生器から電圧を出力する出力部とが接続されることを特徴とするクロック負昇圧回路。
  2. 第1クロック信号と、当該第1クロック信号と位相が反転する第2クロック信号を入力し、前記第1クロック信号を負昇圧側にレベル・シフトした第1レベル・シフト・クロック信号と、前記第2クロック信号を負昇圧側にレベル・シフトした第2レベル・シフト・クロック信号とを出力するクロック・レベル・シフト回路と、
    前記第1レベル・シフト・クロック信号を入力し、負昇圧された前記第1レベル・シフト・クロック信号の電位と電源電圧の電位との間で変動するクロック信号を出力する第1負昇圧クロック出力回路と、
    前記第2レベル・シフト・クロック信号を入力し、負昇圧された前記第2レベル・シフト・クロック信号の電位と電源電圧の電位との間で変動するクロック信号を出力する第2負昇圧クロック出力回路と、
    前記第1負昇圧クロック出力回路及び前記第2負昇圧クロック出力回路において、前記第1負昇圧クロック出力回路及び前記第2負昇圧クロック出力回路内のウェル層に電圧を供給するウェル・バイアス電圧発生器と、を含み、
    前記ウェル・バイアス電圧発生器は、前記第1レベル・シフト・クロック信号、前記第2レベル・シフト・クロック信号をそれぞれ半波整流し、合成して全波整流された前記電圧を前記ウェル層に供給することを特徴とするクロック負昇圧回路。
  3. 前記ウェル・バイアス電圧発生器は、基準電圧源と、当該基準電圧源から電圧を出力する電圧ラインと、当該電圧ラインに接続されるキャパシタ素子と、を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のクロック負昇圧回路。
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