JP2011249357A - 回路基板および回路基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精度で密着性の高い回路パターン時を有する回路基板を提供する。
【解決手段】窒化物セラミックスからなる基材(セラミックス基板)11上に第1の金属を析出させ金属富化層12を形成する工程と、金属富化層12上に第2の金属を含む金属ナノ粒子13を供給する工程と、金属ナノ粒子13を焼成する工程とを含む回路基板の製造方法であって、金属ナノ粒子13をバルク化する第1の焼成工程と、バルク化された金属ナノ粒子を合金化し合金層14を形成する第2の焼成工程とを含む。
【選択図】図1
【解決手段】窒化物セラミックスからなる基材(セラミックス基板)11上に第1の金属を析出させ金属富化層12を形成する工程と、金属富化層12上に第2の金属を含む金属ナノ粒子13を供給する工程と、金属ナノ粒子13を焼成する工程とを含む回路基板の製造方法であって、金属ナノ粒子13をバルク化する第1の焼成工程と、バルク化された金属ナノ粒子を合金化し合金層14を形成する第2の焼成工程とを含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、回路基板および回路基板の製造方法に関する。
携帯情報端末などの電子機器は、日ごとにモジュール化が進み、高機能化が急速に進展している。また、省資源化や、携帯性の観点から、これらの小型化・軽量化が望まれている。中でも携帯電話用の小型のカメラモジュールは、高画素化が進んでいる。これに伴い、撮像素子のサイズは大型化の傾向にあるが、携帯電話本体の小型化・薄型化への要求は依然として強く、大型化する撮像素子を従来と同様、もしくはさらなる小スペースにて携帯電話内に配置する必要がある。
これらの要求の中、撮像素子などの実装基板を、MID(Molded Interconnect Device:射出成型回路部品)に置き換え、機構部品としての機械的機能と、配線回路基板としての電気的機能との融合により、小型化に加え、機器の組み立て合理化と部品の高精度化をはかるべく、研究が進められている。
これらの要求の中、撮像素子などの実装基板を、MID(Molded Interconnect Device:射出成型回路部品)に置き換え、機構部品としての機械的機能と、配線回路基板としての電気的機能との融合により、小型化に加え、機器の組み立て合理化と部品の高精度化をはかるべく、研究が進められている。
また、本出願人は、ベアチップ実装を念頭におき、成形技術、メタライジング技術、レーザ加工技術、切断技術などの要素技術を融合した複合加工技術としてMIPTEC(Microscopic Integrated Processing Technology)を提案している。
従来、MIPTECなどの回路基板の製造にあたり、絶縁性基板上への種々の回路パターンの形成方法が提案されている。
例えば、窒化アルミニウムセラミックスなどのセラミックス基板表面に真空または不活性雰囲気中でレーザ照射を行い、セラミックス構成金属を析出させることで導体層を形成する方法も提案されている(特許文献1)。
また、窒化アルミニウムセラミックスなどのセラミックス基板表面に真空または不活性雰囲気中でレーザ照射を行い、セラミックス構成金属を析出させることで導体層を形成する方法も提案されている(特許文献2)。
さらにまた、セラミックス基板上への析出物だけでなく、この上層に導体層を形成したものも提案されている(特許文献3)。特許文献3では、金属窒化物セラミックス回路基板の導電部形成予定位置に不活性ガスシールド下または真空下でレーザビームを照射して、上記窒化物を還元することによって、導電部形成予定位置に金属を析出させ、さらにこの金属と固溶する金属を主導電成分とする導体ペーストをスクリーン印刷法などにより、上記析出金属の上から塗布した後、熱処理する方法が提案されている。
この方法では、窒素ガスフロー下で900℃1時間の熱処理を行うことによって、回路パターンを形成している。
この方法では、窒素ガスフロー下で900℃1時間の熱処理を行うことによって、回路パターンを形成している。
また、粒子分散混合液を塗布し、レーザ光を照射し、金属元素化合物層を形成した電子デバイスも提案されている(特許文献4)。この方法では、粒子分散塗布混合液を塗布し、レーザ光を照射した領域に金属元素化合物層を形成する。
さらにまた、インクジェット塗布により形成した液体を蒸発させ、レーザを用いて焼結させる方法も提案されている(特許文献5)。この方法では、粒子の供給をインクジェットで行う以外は前記特許文献4と同様である。
特許文献1,2では、セラミックスを構成する金属を析出させ、この析出金属を用いて回路パターンを形成しているのみである。
また特許文献3では、このような析出金属上に導電性ペーストを塗布し、熱処理を行うことにより、回路パターンを形成するものである。導電性ペーストの塗布により、導体層を形成しようとすると、パターン精度を十分に得ることは困難であった。
上記特許文献1から3の方法では、セラミックス基材構成金属を析出させているため、セラミックス基材と、回路パターンとの界面は極めて強固に固着されている。しかしながら、特許文献1,2の方法のように、セラミックス基材構成金属を析出させているだけでは、膜厚も十分ではない。また特許文献3のように、セラミックス基材構成金属の上層に導電性ペーストを塗布し熱処理を行うだけでは、3次元の立体基板への形成が困難であったり、微細パターンの形成が困難である。厚膜焼成工程とはいえ、いきなり900℃で加熱しているため、パターンにだれが生じ、パターン精度の低化を免れえないという問題があった。また析出金属上に、単に積層されているだけであるため、密着性が十分でなかった。
一方特許文献4のように、粒子分散混合液を塗布した後に、レーザ光を照射して焼結するだけでは、基板との密着性は十分ではない。
さらに特許文献5でも、粒子を含有する混合液を塗布し、レーザ光を照射して焼結するだけでは、基板との密着性は十分ではない。
また、それだけではなく、特許文献4および5の場合、レーザ加熱時にパターンにだれが生じ、パターン精度の低化を免れえないという問題があった。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、高精度で密着性の高い回路パターンを有する回路基板を提供することを目的とする。
また特許文献3では、このような析出金属上に導電性ペーストを塗布し、熱処理を行うことにより、回路パターンを形成するものである。導電性ペーストの塗布により、導体層を形成しようとすると、パターン精度を十分に得ることは困難であった。
上記特許文献1から3の方法では、セラミックス基材構成金属を析出させているため、セラミックス基材と、回路パターンとの界面は極めて強固に固着されている。しかしながら、特許文献1,2の方法のように、セラミックス基材構成金属を析出させているだけでは、膜厚も十分ではない。また特許文献3のように、セラミックス基材構成金属の上層に導電性ペーストを塗布し熱処理を行うだけでは、3次元の立体基板への形成が困難であったり、微細パターンの形成が困難である。厚膜焼成工程とはいえ、いきなり900℃で加熱しているため、パターンにだれが生じ、パターン精度の低化を免れえないという問題があった。また析出金属上に、単に積層されているだけであるため、密着性が十分でなかった。
一方特許文献4のように、粒子分散混合液を塗布した後に、レーザ光を照射して焼結するだけでは、基板との密着性は十分ではない。
さらに特許文献5でも、粒子を含有する混合液を塗布し、レーザ光を照射して焼結するだけでは、基板との密着性は十分ではない。
また、それだけではなく、特許文献4および5の場合、レーザ加熱時にパターンにだれが生じ、パターン精度の低化を免れえないという問題があった。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、高精度で密着性の高い回路パターンを有する回路基板を提供することを目的とする。
本発明は、窒化物セラミックスからなる基材上に析出せしめられた第1の金属を含む金属富化層上に第2の金属を含む金属ナノ粒子を供給する工程と、金属ナノ粒子を焼成する工程とを含む回路基板の製造方法であって、金属ナノ粒子をバルク化する第1の焼成工程と、バルク化された金属ナノ粒子を合金化し合金層を形成する第2の焼成工程とを含む。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、第1の焼成工程は、非酸化性雰囲気中で100℃から500℃の熱処理を行う工程である。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、第2の焼成工程は、非酸化性雰囲気中で500℃から1000℃の熱処理を行う工程である。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、第2の焼成工程は、レーザ処理工程である。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、レーザ処理工程はエキシマレーザ処理工程である。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、金属富化層を形成する工程は、基板上にレーザ照射を行う工程を含む。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、金属ナノ粒子を供給する工程はインクジェット工程である。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、第2の加熱工程後、合金層から露呈する金属富化層を絶縁化する工程を含む。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、絶縁化する工程は、酸化性雰囲気中で加熱し、合金層から露呈する金属富化層を酸化する工程を含む。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、金属富化層を形成する工程は、基材表面にレーザ照射を行うことで、レーザ直描により表面に凹部を形成しつつ、金属富化層を形成する工程を含む。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、合金層をシード層としてめっき層を形成する工程と含む。
また本発明は、基体としての窒化物セラミックス表面に導体パターンを有する回路基板であって、導体パターンが、少なくとも第1の金属が基体表面に析出した金属富化層と、
金属富化層表面に形成された第2の金属層と、金属富化層と前記第2の金属層との界面に形成された合金層とを具備した。
また本発明は、上記回路基板において、さらに第2の金属層表面に形成された第3の金属からなるめっき層とで構成された回路基板。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、第1の焼成工程は、非酸化性雰囲気中で100℃から500℃の熱処理を行う工程である。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、第2の焼成工程は、非酸化性雰囲気中で500℃から1000℃の熱処理を行う工程である。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、第2の焼成工程は、レーザ処理工程である。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、レーザ処理工程はエキシマレーザ処理工程である。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、金属富化層を形成する工程は、基板上にレーザ照射を行う工程を含む。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、金属ナノ粒子を供給する工程はインクジェット工程である。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、第2の加熱工程後、合金層から露呈する金属富化層を絶縁化する工程を含む。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、絶縁化する工程は、酸化性雰囲気中で加熱し、合金層から露呈する金属富化層を酸化する工程を含む。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、金属富化層を形成する工程は、基材表面にレーザ照射を行うことで、レーザ直描により表面に凹部を形成しつつ、金属富化層を形成する工程を含む。
また本発明は、上記回路基板の製造方法において、合金層をシード層としてめっき層を形成する工程と含む。
また本発明は、基体としての窒化物セラミックス表面に導体パターンを有する回路基板であって、導体パターンが、少なくとも第1の金属が基体表面に析出した金属富化層と、
金属富化層表面に形成された第2の金属層と、金属富化層と前記第2の金属層との界面に形成された合金層とを具備した。
また本発明は、上記回路基板において、さらに第2の金属層表面に形成された第3の金属からなるめっき層とで構成された回路基板。
本発明の回路基板によれば、セラミックス基板上に第1の金属が析出して形成された金属富化層と、金属富化層表面に形成された第2の金属層との界面に合金層を具備したものであり、セラミックス基板と第1の金属との間は析出によって形成されるものであり、化学結合を伴う結合である。そしてこの上層に形成される第2の金属層との間では合金層が形成されているため、極めて高精度でかつ密着性が強く、強固で信頼性の高いパターンを構成する。
また本発明の回路基板の製造方法は、セラミックス基板上に第1の金属を析出させ金属富化層を形成する工程と、金属富化層上に第2の金属を含む金属ナノ粒子を供給する工程と、金属ナノ粒子をバルク化する第1の焼成工程と、バルク化された金属ナノ粒子を合金化し合金層を形成する第2の焼成工程とを含み、2段階で焼成しているため、パターンのだれを抑制し、高精度で信頼性の高いパターン形成が可能となる。
また本発明の回路基板の製造方法は、セラミックス基板上に第1の金属を析出させ金属富化層を形成する工程と、金属富化層上に第2の金属を含む金属ナノ粒子を供給する工程と、金属ナノ粒子をバルク化する第1の焼成工程と、バルク化された金属ナノ粒子を合金化し合金層を形成する第2の焼成工程とを含み、2段階で焼成しているため、パターンのだれを抑制し、高精度で信頼性の高いパターン形成が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1(a)乃至(d)は本発明の実施の形態1の回路基板10の製造方法を示す斜視図である。図2はこの方法で形成される回路基板の製造工程中の要部を示す断面図である。図3(a)乃至(d)は本発明の実施の形態1の回路基板の製造方法を示す断面図である。ここで、窒化物からなるセラミックス基板11としては、凹状の素子搭載部20を有する窒化アルミニウム(AlN)基板を用いている。
本実施の形態の回路基板の製造方法は、図1(a)乃至(d)および図3(a)乃至(d)に製造工程図を示すように、サブミクロンオーダーの面粗さをもつように、表面平滑化処理を行うとともに凹状の素子搭載部20を形成したセラミックス基板11を用意する(図1(a)、図3(a))。
図1(a)乃至(d)は本発明の実施の形態1の回路基板10の製造方法を示す斜視図である。図2はこの方法で形成される回路基板の製造工程中の要部を示す断面図である。図3(a)乃至(d)は本発明の実施の形態1の回路基板の製造方法を示す断面図である。ここで、窒化物からなるセラミックス基板11としては、凹状の素子搭載部20を有する窒化アルミニウム(AlN)基板を用いている。
本実施の形態の回路基板の製造方法は、図1(a)乃至(d)および図3(a)乃至(d)に製造工程図を示すように、サブミクロンオーダーの面粗さをもつように、表面平滑化処理を行うとともに凹状の素子搭載部20を形成したセラミックス基板11を用意する(図1(a)、図3(a))。
そして、この表面にレーザ直描により、セラミックスに含有されている第1の金属としてのアルミニウム(Al)を析出させアルミニウムリッチの金属富化層12を形成する(図1(b)、図3(b))。このとき同時に凹部である溝Vも形成されている。
こののち、金属富化層12上に第2の金属としての銀Agを含む金属ナノ粒子13を供給する(図1(c)、図3(c))。
こののち、金属富化層12上に第2の金属としての銀Agを含む金属ナノ粒子13を供給する(図1(c)、図3(c))。
そして、金属ナノ粒子13を焼成する。焼成に際しては、金属ナノ粒子をバルク化する第1の焼成工程と、バルク化された金属ナノ粒子を合金化し合金層を形成する第2の焼成工程との2段階焼成を行う(図1(d)、図3(d))。このときセラミックス基板11表面には、金属富化層12と、合金層14と、銀(Ag)層13gとの3層で構成される配線パターンが生成される。
こののち、酸化性雰囲気中でアニールし、露呈する金属富化層12を酸化し、酸化アルミニウム層12iとして絶縁化する。
このままで配線パターンとして金属富化層12と、合金層14と、銀層13gとの3層の導体層を用いてもよいが、本実施の形態ではさらにめっきを行う。
このままで配線パターンとして金属富化層12と、合金層14と、銀層13gとの3層の導体層を用いてもよいが、本実施の形態ではさらにめっきを行う。
めっき層(15a、15b、15c)を形成した状態の断面図を図4に示す。
このようにして、密着性が高く、高精度の配線パターンを形成することができる。
このようにして、密着性が高く、高精度の配線パターンを形成することができる。
以下、各工程について詳細に説明する。
まず、窒化物セラミックス基板11として、凹状の素子搭載部20を有する窒化アルミニウム(AlN)基板を形成する(図1(a)、図3(a))。
次いで、この表面をプラズマ処理などにより、微細な凹凸を付与する粗面化処理などの表面処理を行い、平滑度がサブミクロン程度のAlNセラミックス基板を得る(図1(b)、図3(b))。
こののち、レーザなどを用いて、エネルギー照射を行い、AlNセラミックス中のAlを析出させ、金属富化層を形成する。照射条件としては、パワー密度104〜106W/cm2、照射時間Max10−2secとする。このレーザとしては例えばQスイッチYAGレーザを用いることができる。ガルバノミラー等で操作することによってレーザをAlNセラミックス基板11の表面に移動させつつ照射する。ガルバノミラーはガルバノメータを用いて角度可変に形成したミラーであり、高速でビーム移動が可能である。YAGレーザは、光ファイバを用いた伝送が可能であるため、小型化が可能であり、最小集光径が10μmと微細パターンに向いている。また金属への吸収率が小さいこと、波長が1.06μmと比較的長波長のレーザであるために熱的なエネルギーへの変換率が高く、余計な部分まで加熱されてしまうという問題がある。
なお、レーザ照射エネルギーを調整することで、本実施の形態では、下地であるAlNセラミックス基板11表面に溝Vを形成し、この溝内にアルミニウムの析出層が形成されている。
まず、窒化物セラミックス基板11として、凹状の素子搭載部20を有する窒化アルミニウム(AlN)基板を形成する(図1(a)、図3(a))。
次いで、この表面をプラズマ処理などにより、微細な凹凸を付与する粗面化処理などの表面処理を行い、平滑度がサブミクロン程度のAlNセラミックス基板を得る(図1(b)、図3(b))。
こののち、レーザなどを用いて、エネルギー照射を行い、AlNセラミックス中のAlを析出させ、金属富化層を形成する。照射条件としては、パワー密度104〜106W/cm2、照射時間Max10−2secとする。このレーザとしては例えばQスイッチYAGレーザを用いることができる。ガルバノミラー等で操作することによってレーザをAlNセラミックス基板11の表面に移動させつつ照射する。ガルバノミラーはガルバノメータを用いて角度可変に形成したミラーであり、高速でビーム移動が可能である。YAGレーザは、光ファイバを用いた伝送が可能であるため、小型化が可能であり、最小集光径が10μmと微細パターンに向いている。また金属への吸収率が小さいこと、波長が1.06μmと比較的長波長のレーザであるために熱的なエネルギーへの変換率が高く、余計な部分まで加熱されてしまうという問題がある。
なお、レーザ照射エネルギーを調整することで、本実施の形態では、下地であるAlNセラミックス基板11表面に溝Vを形成し、この溝内にアルミニウムの析出層が形成されている。
そして、図2に示すように、第2の金属として銀(Ag)ナノ粒子を含む塗布液を調整し、絶縁性基材としての(窒化アルミニウム)セラミックス基板11の表面に形成された金属富化層12表面にAgナノ粒子13を供給する(図1(c)、図3(c))。このときAgナノ粒子13はAuナノ粒子であってもよく、粒子径は1〜100nmの範囲内であるのが望ましい。
そして、300℃で熱処理し、基板全体を加熱する。この加熱処理は100〜500℃の非酸化性雰囲気中で熱処理を行う。
こののち、900℃程度のレーザ処理を行い、パターン描画領域の金属富化層12上に形成されたAgナノ粒子13を第2の金属層すなわち銀層13gとするとともに、この銀層13gと金属富化層12との界面に合金層14を形成する(図1(d)、図3(d))。
このようにして、金属富化層12と、合金層14と、銀層13gとの3層で構成される配線パターンが生成される。
そして、300℃で熱処理し、基板全体を加熱する。この加熱処理は100〜500℃の非酸化性雰囲気中で熱処理を行う。
こののち、900℃程度のレーザ処理を行い、パターン描画領域の金属富化層12上に形成されたAgナノ粒子13を第2の金属層すなわち銀層13gとするとともに、この銀層13gと金属富化層12との界面に合金層14を形成する(図1(d)、図3(d))。
このようにして、金属富化層12と、合金層14と、銀層13gとの3層で構成される配線パターンが生成される。
こののち、必要に応じて酸化性雰囲気中でアニールし、露呈する金属富化層12を酸化し、酸化アルミニウム層(図示せず)として絶縁化する。この酸化条件としては大気中で温度300〜600℃、5〜60分のアニール処理とする。
このままで配線パターンとして金属富化層12と、合金層14と、銀層(Ag)13gとの3層の導体層を用いてもよいが、本実施の形態ではさらにめっきを行う。
このままで配線パターンとして金属富化層12と、合金層14と、銀層(Ag)13gとの3層の導体層を用いてもよいが、本実施の形態ではさらにめっきを行う。
まず、図4(a)に示すように、銀層13g上に、電解銅めっきにより膜厚5〜15μmの銅(Cu)層15aを形成する。
次いで、図4(b)に示すように、銅層15a上に、電解ニッケルめっきにより膜厚3〜10μmのニッケル(Ni)層15bを形成する。
最後に、図4(c)に示すように、ニッケル層15b上に、電解金めっきにより膜厚0.02〜1.0μmの金層15cを形成する。
このようにして、高精度でかつ信頼性の高い配線パターンを得ることができる。
次いで、図4(b)に示すように、銅層15a上に、電解ニッケルめっきにより膜厚3〜10μmのニッケル(Ni)層15bを形成する。
最後に、図4(c)に示すように、ニッケル層15b上に、電解金めっきにより膜厚0.02〜1.0μmの金層15cを形成する。
このようにして、高精度でかつ信頼性の高い配線パターンを得ることができる。
このとき、めっきに先立ち、必要に応じてソルダーレジストのパターンを形成しておくことにより、必要領域にのみ選択的にめっき層を形成することができる。しかもこのめっき層をマスクとして選択的に3層の導体層を除去することで、パターニングが可能である。
なお、前記実施の形態では、下地層となる第1の金属層の析出にYAGレーザを用いたレーザ描画を用いたが、他の各種レーザを使用することも可能である。
例えば、CO2レーザの場合、YAGレーザに比べ、大きな出力が出力可能であるが、金属粒子のエネルギーの吸収率がきわめて小さい。
例えば、CO2レーザの場合、YAGレーザに比べ、大きな出力が出力可能であるが、金属粒子のエネルギーの吸収率がきわめて小さい。
またエキシマレーザの場合、照射された部分の表面のみが加熱されるため、基板やその他の部分を加熱することがなく、ダメージが少なくて済むという利点がある。一方、装置は高価になってしまう。
なお、レーザの他に、X線や紫外線等の、電磁波エネルギーを用いることができるが、レーザが最も好適である。従って、以下電磁波としては、主としてレーザを用いる。
なお、レーザの他に、X線や紫外線等の、電磁波エネルギーを用いることができるが、レーザが最も好適である。従って、以下電磁波としては、主としてレーザを用いる。
この方法によれば、基材構成元素である第1の金属元素と、第2の金属である第2の金属元素との固相反応により生成される強固な固溶体を中間層として活用し、第2の金属層上に所望のめっき層を形成することで、高精度で低抵抗の配線パターンを形成することができる。なおここで第2の金属層はすべて合金化していてもよく、この場合は第1の金属元素の析出層であるアルミニウム層上に形成された、合金層であるアルミニウム‐銀層がめっき層の下地層となる。
このように、セラミックス基板上にアルミニウムなどの第1の金属が析出して形成された金属富化層と、金属富化層表面に形成された第2の金属層との界面に合金層を具備している。このため、セラミックス基板と第1の金属との間は析出によって形成されるものであって化学結合を伴う結合である。そしてこの上層に形成される第2の金属層との間では合金層が形成されているため、極めて高精度でかつ密着性が強く、強固で信頼性の高いパターンを構成する。そしてこの上層にめっき層が形成されるため、極めて強固でかつ低抵抗で信頼性の高い回路パターンを形成することができる。
またレーザ直描により凹部としてのV溝を形成しているため、作業性よく凹部が形成され、この凹部に合金層が形成されることになるため、焼成工程においてパターンのだれが生じることなく、パターンは凹部内に収まるため、パターン精度の低下を防止することができる。
なお、レーザ直描が困難である場合には、金属ナノ粒子を供給する工程に先立ち、金属ナノ粒子を供給する領域が、周囲よりも低くなるようにV字状の溝Vなどの凹部を形成するようにしてもよい。この場合もパターン精度の低下を防止することは可能である。また凹部の形成は、レーザ照射により金属富化層を形成した後であってもよいが、前である方が、位置精度も得やすく、金属富化層を除去することなく凹部を形成することが可能である。
また本発明の製造方法によれば、金属ナノ粒子を供給したあと、金属ナノ粒子をバルク化する第1の焼成工程と、バルク化された金属ナノ粒子を合金化し合金層を形成する第2の焼成工程とを含み、2段階で焼成しているため、パターンのだれを抑制し、高精度で信頼性の高いパターン形成が可能となる。ここで第1の焼成工程は、100℃〜500℃で全体加熱を行う。そして第2の焼成工程は、レーザにより選択的に500℃〜1000℃で加熱する。
なお、第1の焼成工程を、100℃〜500℃としたのは、金属ナノ粒子ペースト/インク中にはバインダー・添加剤成分が多量に含まれており、比較的低温で焼成することで、これら不純物を膜内から排除し、金属成分のみの焼成膜を形成させるためである。第1の焼成工程の焼成温度が100℃未満であると、バインダー・添加剤成分が十分にとばず、不純物が十分に排除されることなく、残留することがある。一方第1の焼成工程の焼成温度が500℃を超えると、いきなり固相反応が進み、不純物が十分に排除されることなく合金層が形成されることになる。またパターンにだれを生じ、パターン精度の低下を免れえない。
また、第2の焼成工程を、500℃〜1000℃としたのは、金属富化層とバルク化された金属ナノ粒子焼成膜との間の固相反応を促進させ、界面に強固な合金層を形成させるためである。この第2の焼成工程の焼成温度が500℃未満であると、固相反応が十分に進行し得ない。一方第2の焼成工程の焼成温度が1000℃を超えると、合金層の溶融反応が生じる場合がある。
また、第2の焼成工程を、500℃〜1000℃としたのは、金属富化層とバルク化された金属ナノ粒子焼成膜との間の固相反応を促進させ、界面に強固な合金層を形成させるためである。この第2の焼成工程の焼成温度が500℃未満であると、固相反応が十分に進行し得ない。一方第2の焼成工程の焼成温度が1000℃を超えると、合金層の溶融反応が生じる場合がある。
さらにまた、この方法によれば、基板がいかなる複雑な形状の立体基板であっても、レーザ描画処理と、インクジェット法による金属粒子の供給と、アニール処理と、めっき処理とのみによって形成可能であるため、形状に依存することなく高精度で信頼性の高いパターン形成が実現可能である。
金属粒子の供給は、インクジェットに限定されることなく、気相からの供給でもよい。あるいは金属富化層表面の活性化度によっては、金属粒子を含む液体に浸漬することで金属富化層表面に選択的に金属粒子を供給することも可能である。なお、これらの方法を用いる場合には、金属粒子を供給する工程に先立ち、金属富化層が磁性体を含むようにしたり、表面状態に差をつけるようにし、金属富化層表面に選択的に金属粒子を供給できるようにする必要がある。あるいはあらかじめ凹部を形成しておくようにし、この凹部にいったん磁性粒子を供給し、固定した後に、金属粒子を含む液体に浸漬することで磁性粒子を備えた金属富化層表面に選択的に金属粒子を供給するようにしてもよい
なお、非酸化性雰囲気としては、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気でもよいし、水素ガスなどを含む還元性雰囲気でもよいし、減圧雰囲気あるいは真空雰囲気であってもよく、適宜選択可能である。
なお、酸化性雰囲気としては、大気中あるいは、不活性ガス中に酸素などの酸化性ガスを添加した雰囲気中であってもよい。
(実施の形態2)
図5(a)乃至(e)にこの製造工程を示す。前記実施の形態1では、レーザ描画による、第1の金属の析出層の形成に際し、溝Vを形成したが、本実施の形態では、図5(a)に示すように、平面に第1の金属の析出層が形成されている。
この第1の析出層上に第2の金属の粒子を供給し、第2の金属層を形成する。この場合は、溝が形成されていないため、第2の金属の粒子がはみでないように注意して供給する必要がある。
まず、実施の形態1の場合と同様、窒化アルミニウム(AlN)セラミックスからなるセラミックス基板11を用意する(図5(a))。
次いで、この表面をプラズマ処理などにより、微細な凹凸を付与する粗面化処理などの表面処理を行い、平滑度がサブミクロン程度のAlNセラミックス基板を得る(図5(b))。
こののち、レーザなどを用いて、エネルギー照射を行い、Alを析出させる。なお、レーザ照射エネルギーを調整することで、本実施の形態では、下地であるAlNセラミックス基板11表面に溝を形成することなく、アルミニウムの析出層によって第1の金属としてのアルミニウム成分が他の領域よりも多く含有される領域である金属富化層12を形成している。
図5(a)乃至(e)にこの製造工程を示す。前記実施の形態1では、レーザ描画による、第1の金属の析出層の形成に際し、溝Vを形成したが、本実施の形態では、図5(a)に示すように、平面に第1の金属の析出層が形成されている。
この第1の析出層上に第2の金属の粒子を供給し、第2の金属層を形成する。この場合は、溝が形成されていないため、第2の金属の粒子がはみでないように注意して供給する必要がある。
まず、実施の形態1の場合と同様、窒化アルミニウム(AlN)セラミックスからなるセラミックス基板11を用意する(図5(a))。
次いで、この表面をプラズマ処理などにより、微細な凹凸を付与する粗面化処理などの表面処理を行い、平滑度がサブミクロン程度のAlNセラミックス基板を得る(図5(b))。
こののち、レーザなどを用いて、エネルギー照射を行い、Alを析出させる。なお、レーザ照射エネルギーを調整することで、本実施の形態では、下地であるAlNセラミックス基板11表面に溝を形成することなく、アルミニウムの析出層によって第1の金属としてのアルミニウム成分が他の領域よりも多く含有される領域である金属富化層12を形成している。
そして、図5(c)に示すように、第2の金属としてAgナノ粒子を含む塗布液を調整し、セラミックス基板11の表面に形成された金属富化層12表面にAgナノ粒子を供給する。
そして、300℃で熱処理し、基板全体を加熱する。この加熱処理は200〜500℃の非酸化性雰囲気中で熱処理を行う。
こののち、900℃程度のレーザ処理を行い、パターン描画領域の金属富化層12上に形成されたAg粒子を第2の金属層すなわち銀層13gとするとともに、この銀層13gと金属富化層12との界面に合金層14を形成する(図5(d))。
このようにして、金属富化層12と、合金層14と、銀層13gとの3層で構成される配線パターンが生成される。
こののち、酸化性雰囲気中でアニールし、露呈する金属富化層12を酸化し、酸化アルミニウム層12iとして絶縁化する。この酸化条件としては大気中で温度300〜600℃、5〜60分のアニール処理とする。
このままで配線パターンとして金属富化層12と、合金層14と、銀層13gとの3層の導体層を用いてもよいが、本実施の形態ではさらにめっきを行い、図5(e)に示すように、銅層15a、ニッケル層15b、金層15cを形成する。
このようにして、高精度でかつ信頼性の高い配線パターンを得ることができる。
この方法によれば、より微細パターンの形成が可能となる。
そして、300℃で熱処理し、基板全体を加熱する。この加熱処理は200〜500℃の非酸化性雰囲気中で熱処理を行う。
こののち、900℃程度のレーザ処理を行い、パターン描画領域の金属富化層12上に形成されたAg粒子を第2の金属層すなわち銀層13gとするとともに、この銀層13gと金属富化層12との界面に合金層14を形成する(図5(d))。
このようにして、金属富化層12と、合金層14と、銀層13gとの3層で構成される配線パターンが生成される。
こののち、酸化性雰囲気中でアニールし、露呈する金属富化層12を酸化し、酸化アルミニウム層12iとして絶縁化する。この酸化条件としては大気中で温度300〜600℃、5〜60分のアニール処理とする。
このままで配線パターンとして金属富化層12と、合金層14と、銀層13gとの3層の導体層を用いてもよいが、本実施の形態ではさらにめっきを行い、図5(e)に示すように、銅層15a、ニッケル層15b、金層15cを形成する。
このようにして、高精度でかつ信頼性の高い配線パターンを得ることができる。
この方法によれば、より微細パターンの形成が可能となる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、第2の金属層上にめっき層を形成したが、図6に示すように、第2の金属層としての銀層13gをそのまま配線パターンとして用いることも可能である。
あるいは、すべてが合金化され、配線パターン表面は合金層14となっている場合もある。
本実施の形態では、第2の金属層上にめっき層を形成したが、図6に示すように、第2の金属層としての銀層13gをそのまま配線パターンとして用いることも可能である。
あるいは、すべてが合金化され、配線パターン表面は合金層14となっている場合もある。
なお、前記実施の形態1,2では、レーザ等の電磁波を照射して基体の析出物を下地として、この上層に第2の金属粒子を供給し、合金層および第2の金属層を形成し、この上層にめっき層を形成したが、第2の金属粒子を含む金属層上にめっき層を設けるにあたり、第2の金属とめっき層を構成する金属とが異種の金属である場合、電気めっき浴に絶縁性基材としてセラミックス基板11を浸漬して電気めっきをおこなう際に下地層となる第2の金属層を構成する金属が電気めっき浴に溶出し、電気めっき浴が汚染されるおそれがある。そこでこの場合には、第2の金属層と、第3の金属層としてのめっき層とを同種の金属で形成するようにするのが望ましい。
また、前記実施の形態では、回路基板として加圧成形によって形成したAlNセラミックス製の立体基板を用いたが、他のセラミックス基板でもよくまた、グリーンシートを用いた積層基板を用いてもよい。ここでは例えば1000℃以下で低温焼結が可能なセラミックス誘電体材料LTCC(低温温同時焼成セラミックス:Low Temperature Co-fired Ceramics)からなり、厚さが10μm〜200μmのグリーンシートに、金属富化層を形成しておき、低抵抗率のAgやAu等の導電粒子を供給して所定のパターンを形成し、複数のグリーンシートを絶縁層として用いて、適宜一体的に積層し、焼結することにより内部導体層を備えた絶縁層(誘電体層)として製造することも出来る。これらの誘電体材料としては、例えばAl、Si、Srを主成分として、Ti、Bi、Cu、Mn、Na、Kを副成分とする材料や、Al、Si、Srを主成分としてCa、Pb、Na、Kを複成分とする材料や、Al、Mg、Si、Gdを含む材料や、Al、Si、Zr、Mgを含む材料が適用可能である。なおここで、誘電率は5〜15程度の材料を用いる。なお、セラミックス誘電体材料の他に、樹脂積層基板や樹脂とセラミックス誘電体粉末を混合してなる複合材料を用いてなる積層基板を用いることも可能である。また、前記セラミックス基板をHTCC(高温同時焼成セラミックス:High Temperature Co-fired Ceramics)技術を用いて、誘電体材料をAl2O3を主体とするものとし、内部導体層として伝送線路等をタングステンやモリブデン等の高温で焼結可能な金属導体として構成しても良い。
グリーンシートの状態で金属富化層を形成する場合には、より小さなエネルギーで形成可能である。ただし、金属富化層を形成するためのレーザビーム照射に先立ち、仮焼成により、バインダー成分を除去しておくのが望ましい。また、金属富化層を形成するためのレーザビーム照射に先立ち、所望のパワーで、金属富化層を形成するための領域にレーザビームを照射して、選択的にその領域のバインダー成分を除去しておくようにしてもよい。
また通常の方法で導体パターンを形成したグリーンシート上に選択的に金属富化層を形成する場合には、前記実施の形態と同様にセラミックス基板上に金属富化層を形成する場合にも同様に形成可能であることはいうまでもない。
グリーンシートの状態で金属富化層を形成する場合には、より小さなエネルギーで形成可能である。ただし、金属富化層を形成するためのレーザビーム照射に先立ち、仮焼成により、バインダー成分を除去しておくのが望ましい。また、金属富化層を形成するためのレーザビーム照射に先立ち、所望のパワーで、金属富化層を形成するための領域にレーザビームを照射して、選択的にその領域のバインダー成分を除去しておくようにしてもよい。
また通常の方法で導体パターンを形成したグリーンシート上に選択的に金属富化層を形成する場合には、前記実施の形態と同様にセラミックス基板上に金属富化層を形成する場合にも同様に形成可能であることはいうまでもない。
また、グリーンシートに限定されることなく、他のセラミックスにも適用可能であり、表面がセラミックスであればよく、内層にプリプレグを用いた積層基板などにも適用可能である。
10 回路基板
11 (AlN)セラミックス基板
12 金属富化層
13 銀ナノ粒子
13g 銀層
14 合金層
15a 銅(Cu)層
15b ニッケル(Ni)層
15c 金(Au)層
20 凹状の素子搭載部
V 溝
11 (AlN)セラミックス基板
12 金属富化層
13 銀ナノ粒子
13g 銀層
14 合金層
15a 銅(Cu)層
15b ニッケル(Ni)層
15c 金(Au)層
20 凹状の素子搭載部
V 溝
Claims (13)
- 窒化物セラミックスからなる基材上に析出せしめられた第1の金属を含む金属富化層上に第2の金属を含む金属ナノ粒子を供給する工程と、
前記金属ナノ粒子を焼成する工程とを含む回路基板の製造方法であって、
前記焼成する工程が、
前記金属ナノ粒子をバルク化する第1の焼成工程と、
バルク化された金属ナノ粒子を合金化し合金層を形成する第2の焼成工程とを含む回路基板の製造方法。 - 請求項1に記載の回路基板の製造方法であって、
前記第1の焼成工程は、非酸化性雰囲気中で200℃から500℃の熱処理を行う工程である回路基板の製造方法。 - 請求項1または2に記載の回路基板の製造方法であって、
前記第2の焼成工程は、非酸化性雰囲気中で500℃から1000℃の熱処理を行う工程である回路基板の製造方法。 - 請求項3に記載の回路基板の製造方法であって、
前記第2の焼成工程は、レーザ処理工程である回路基板の製造方法。 - 請求項4に記載の回路基板の製造方法であって、
前記レーザ処理工程はエキシマレーザ処理工程である回路基板の製造方法。 - 請求項1に記載の回路基板の製造方法であって、
前記基板上にレーザ照射を行うことによって金属富化層を形成する工程を含む回路基板の製造方法。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の回路基板の製造方法であって、
前記金属ナノ粒子を供給する工程はインクジェット工程である回路基板の製造方法。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載の回路基板の製造方法であって、
前記第2の加熱工程後、前記合金層から露呈する金属富化層を絶縁化する工程を含む回路基板の製造方法。 - 請求項8に記載の回路基板の製造方法であって、
前記絶縁化する工程は、酸化性雰囲気中で加熱し、前記合金層から露呈する金属富化層を酸化する工程を含む回路基板の製造方法。 - 請求項6に記載の回路基板の製造方法であって、
前記金属富化層を形成する工程は、前記基材表面にレーザ照射を行うことで、レーザ直描により表面に凹部を形成しつつ、金属富化層を形成する工程を含む回路基板の製造方法。 - 請求項1乃至10のいずれかに記載の回路基板の製造方法であって、
前記合金層をシード層としてめっき層を形成する工程を含む回路基板の製造方法。 - 請求項1乃至11のいずれかの回路基板の製造方法で形成され、
基材としての窒化物セラミックス表面に導体パターンを有する回路基板であって、
前記導体パターンが、
少なくとも第1の金属が前記基材表面に析出した金属富化層と、
前記金属富化層表面に形成された第2の金属層と、
前記金属富化層と前記第2の金属層との界面に形成された合金層とを具備した回路基板。 - 請求項12に記載の回路基板であって、
さらに前記第2の金属層表面に形成された第3の金属からなるめっき層を含む回路基板。
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-
2010
- 2010-05-21 JP JP2010117558A patent/JP2011249357A/ja not_active Withdrawn
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