JP2011243687A - 太陽電池素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観ムラの発生を抑制する太陽電池素子の製造方法を提供する。
【解決手段】太陽電池素子の基板となるシリコンウエハ2の表面をアルカリ性水溶液槽に浸漬することによってエッチングする太陽電池素子の製造方法において、前記アルカリ性水溶液槽は、少なくとも第1槽と、該第1槽よりもアルカリ性水溶液の液温が低い第2槽とを有し、前記シリコンウエハを前記第1槽および前記第2槽の順で前記アルカリ性水溶液に浸漬させる工程を含む。
【選択図】図4

Description

本発明は太陽電池素子の製造方法に関する。
近年、エネルギー問題や環境問題の深刻化に伴い、光エネルギーを直接電気エネルギーに変換する太陽電池素子を用いた太陽光発電が注目を集めている。太陽電池素子の基板として使用される単結晶または多結晶シリコンウエハは、通常、チョクラルスキー法(CZ法)や鋳造法などにより作製されたシリコンインゴットを、マルチワイヤーソーなどを用いてスライスして作製されている。このスライス工程において、シリコンウエハ表面にダメージ層が形成されると、太陽電池素子の光電変換効率が低下する。そのため太陽電池素子の製造方法においては、このダメージ層を除去する必要がある。
シリコンウエハ表面のダメージ層を除去する方法として、スライス後のシリコンウエハを液温80〜90℃の水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶液などのアルカリ性水溶液に5〜15分間浸漬し、シリコンウエハ表面をエッチングすることなどが知られている(特許文献1参照)。
特開昭61−96772号公報
しかしながら、液温80〜90℃のアルカリ性水溶液の槽からシリコンウエハを引き上げた時には、シリコンウエハの周辺部から急激に温度が低下していくため、水酸化ナトリウム等を高濃度に含有した蒸気がシリコンウエハに付着し、外観ムラが発生してしまう場合がある。このような外観ムラは、外観不良などが生じる場合があり、太陽電池製造工程における歩留りを低下させる。
上記に鑑みて本発明の太陽電池素子の製造方法は、太陽電池素子の基板となるシリコンウエハの表面をアルカリ性水溶液槽に浸漬することによってエッチングする太陽電池素子の製造方法において、前記アルカリ性水溶液槽は、少なくとも第1槽と、該第1槽よりもアルカリ性水溶液の液温が低い第2槽とを有し、前記シリコンウエハを前記第1槽および前記第2槽の順で前記アルカリ性水溶液に浸漬させる工程を含むものである。
本発明の太陽電池素子の製造方法は、温度の高い第1槽で発生した外観ムラを低温のアルカリ性水溶液を含む第2槽に浸漬することで除去し、外観ムラの発生を抑制するものである。
(a)は太陽電池素子の受光面側の上面図、(b)は太陽電池素子の非受光面側の底面図である。 (a)はシリコンウエハの断面図であり、(b)はシリコンウエハを洗浄冶具にセットした状態を示す斜視図である。 (a)〜(c)はシリコンウエハのエッチングから洗浄までのプロセスを示す透視図である。 (a)〜(e)は太陽電池素子の製造工程を示す断面図である。
<太陽電池素子>
まず本発明の一実施形態における太陽電池素子について図を用いて説明する。
図1において、太陽電池素子1は、光が入射する側の第1面2aと、第1面2aの裏側に配置された第2面2bとを有するシリコンウエハ2と、このシリコンウエハ2の第1面2a上に設けられたバスバー電極3およびフィンガー電極4と、第2面2b上に設けられた集電電極5および出力取出電極6とを有する。
シリコンウエハ2は、単結晶シリコン又は多結晶シリコンから成り、その大きさは例えば1辺が150〜160mm程度、厚みは150〜250μm程度の矩形の平板状のものである。このシリコンウエハ2の内部には、P型シリコンとN型シリコンの接合(PN接合)が形成されている。
第1面2a側には、幅1mm〜3mm程度の幅の広いバスバー電極3が2〜4本程度設けられている。さらに幅50〜200μm程度のフィンガー電極4は、バスバー電極3に対して略垂直に交わるように、2〜5mm程度の間隔で多数本設けられている。このようなバスバー電極3、フィンガー電極4の厚みは、10〜20μm程度である。また第1面20の全面には、光の吸収を向上させるために反射防止膜8を形成してもよい。
第2面2b側には、集電電極5と出力取出電極6が設けられている。集電電極5は、第2面2bの表面のP型バルク領域10上に形成される。本実施形態においては、シリコンウエハ2の外周端部を除く第2面2bの略全面に形成されている。出力取出電極6は、幅2mm〜5mm程度のものであり、第1面2aに形成されるバスバー電極3と同じ方向に集電電極5とその一部が当接するように2〜4本程度形成される。この出力取出電極6の厚みは、10μm〜20μm程度、また集電電極5の厚みは15μm〜50μm程度である。
フィンガー電極4および集電電極5は、発生したキャリアを集電する役割を有し、バスバー電極3、出力取出電極6は、フィンガー電極4、集電電極5で集めたキャリア(電力)を集め、外部に出力する役割を有している。
ここで、図1に示す太陽電池素子1の作用について説明する。
太陽電池素子1の受光面側である第1面側2aから光が入射すると、シリコンウエハ2で吸収して光電変換されて電子−正孔対(電子キャリアおよび正孔キャリア)が生成される。この光励起起源の電子キャリアおよび正孔キャリア(光生成キャリア)が上述のPN接合の働きにより、太陽電池素子1の第1面2aと第2面2bに設けられた上述の電極に集められ、両電極間に電位差を生ずる。
<太陽電池素子の製造方法>
次に本発明の太陽電池素子の製造方法の一実施形態について図を用いて説明する。
まず図2(a)に示すように、スライスしたシリコンウエハ2を準備する。このシリコンウエハ2は一導電型の単結晶又は多結晶のシリコンから成る。このシリコンウエハには、もので、例えばボロン(B)などの不純物を微量添加することによりP型の導電型を呈する、比抵抗0.2〜2.0Ω・cm程度となる。
このシリコンウエハ2は、単結晶シリコンウエハの場合は、例えばチョクラルスキー法などの引き上げ法などによって作製され、多結晶シリコンウエハの場合は、例えば鋳造法などによって作製されたシリコンインゴットを、ワイヤーソーなどを用いて350μm以下、より好ましくは150〜250μm程度の厚みにスライスして作製される。
シリコンウエハ2の形状は、円形や正方形、矩形のもので、その大きさは円形では直径100〜200mm程度、正方形、矩形では一辺が100〜200mm程度である。
このスライス直後のシリコンウエハ2の表面層には、スライスによるダメージ層が数ミクロンから数十ミクロン程度形成されており、またその表面にはスライス時の微細な汚染物が付着する場合がある。
これらのダメージ層の除去と汚染物の清浄のため、シリコンウエハ2を水酸化ナトリウム(NaOH)や水酸化カリウム(KOH)などのアルカリ性水溶液13に浸漬する。
本実施形態においては、アルカリ性水溶液を含む槽複数用意し、これらの槽12(第1槽12aおよび第2槽12b)にシリコンウエハ2を浸漬さえる。アルカリ性水溶液として、例えば、水酸化ナトリウム水溶液は、シリコンウエハ2の表面を、光反射の抑制に適した微細形状に粗面化することが可能である。
シリコンウエハ2のアルカリ性水溶液13の浸漬においては、作業効率を上げるため、例えば、図2(b)に示すように、カセット11にシリコンウエハ2を並べた状態で浸漬することが望ましい。カセット11は、シリコンウエハ2を複数、間隔をあけて立てた状態で並べて、20枚から70枚程度収納できるように造られている。例えばカセット11は、側板11の間をサイドバー11b、11cにより接続して造られている。サイドバー11b、11cは、カセット11の一側面について2〜3本程度が取り付けられ、サイドバー11b、11cの内面側には2〜8mm程度の間隔で、V字形状の溝が上下方向に形成されており、シリコンウエハ2の側面はこのV字形状の溝部に差し込まれるように収納される。これはアルカリ性水溶液13や洗浄水18がシリコンウエハ2にできるだけ均一に当たりやすくするためである。カセット11の材質は、フッ素樹脂やポリプロピレンなどの耐アルカリ性の樹脂か、ステンレスなどの金属またはそれらを組み合わせたものが使用されている。
図3は、アルカリ性水溶液13によるシリコンウエハ2のエッチングとその後の洗浄の流れを示す断面図である。図3において12aは第1槽、12bは第2槽、12cは洗浄槽である。第1槽12aにはアルカリ性水溶液13a、第2槽12bにはアルカリ性水溶液13aより低温のアルカリ性水溶液13b、そして洗浄槽12cには、洗浄液18が満たされている。
15はヒーター、16は排液管、17は冷却管、18は洗浄液を示す。
第1槽12a、第2槽12b、洗浄槽12cは、ポリ塩化ビニルやフッ素樹脂、ポリプロピレンなどの耐アルカリ性の樹脂やステンレスなどの金属で作製され、その縦、横、高さの寸法はシリコンウエハ2を収納したカセット11の寸法に対し、それぞれ1.2倍〜2.5倍程度の十分な大きさを持っているものが望ましい。槽12内に配置される載置台14は、例えばステンレスなどの金属でテーブル状に作製され、その上面は槽12内のアルカリ性水溶液13や洗浄液18の液温ができるだけ均一になるように、5〜15mm程度の開口をもったメッシュ状に作製されることが望ましい。
ヒーター15は、例えばU字形状のシーズヒーターなどで、第1槽12a、第2槽12b、洗浄槽12cの底部と載置台14の上面の間に配置され、温度調節器(不図示)により槽12内のアルカリ性水溶液13の温度が所定の温度で維持されるようになっている。
排液管16は、その途中に電磁弁や手動弁などが接続され、槽12内のアルカリ性水溶液13や洗浄液18を交換するときなどに、弁を開き排液するためのものである。
冷却管17は、ステンレスなどの金属のパイプで作製されるもので、第2槽12b内のアルカリ性水溶液13の液温が上昇しすぎないように、この冷却管17の内部に井水などの冷却水を通すためのものである。これにおいて、カセット11に収納されたシリコンウエハ2は、図4(a)に示すように、まず第1槽12a内のアルカリ性水溶液13aに浸漬される。
まず、シリコンウエハを第1槽12aに浸漬させる。 第1槽12a内のアルカリ性水溶液13の液温は、予めヒーター15により、次にシリコンウエハ2が浸漬される第2槽12b内のアルカリ性水溶液13bの液温より高く制御される。第1槽12a内のアルカリ性水溶液13aの液温を高くすることにより、表面に付着した汚染物を確実に除去することができると共に、シリコンウエハ2のエッチング速度を上げることができ、スライスによるダメージ層のエッチングを短時間で行うことができ、作業効率の向上を図ることができる。
その後カセット11に収納されたシリコンウエハ2は、第1槽12a内のアルカリ性水溶液13aから、手動またはロボットアームなどを用いて引き上げられ、図4(b)に示す第2槽12b内のアルカリ性水溶液13bに浸漬される。この第2槽12b内のアルカリ性水溶液13bの液温は、ヒーター15と冷却管17により、第1槽12a内のアルカリ性水溶液13aの液温より低く制御される。第1槽12a内の液温の高いアルカリ性水溶液13aからシリコンウエハ2を引き上げ、次の第2槽12bに移動させる間にシリコンウエハ2は、水酸化ナトリウム等のアルカリ物質を高濃度に含有した蒸気に曝されることとなり、上述のようにシリコンウエハ2の周辺部に外観ムラが発生してしまうが、次の第2槽12b内の温度の低いアルカリ性水溶液13bに浸漬されることにより、シリコンウエハ2の周辺部の外観ムラはエッチングされ、無くなる。
さらに、本発明の太陽電池素子の製造方法の一実施形態は、前記第2槽の前記アルカリ性水溶液の液温を57℃以下とすることが好ましい。
この範囲であれば、アルカリ性水溶液13bから発生する蒸気により再度外観ムラが発生する場合が低減される。
またさらに、前記第1槽の前記アルカリ性水溶液の液温を70℃以上とし、前記第2槽の前記アルカリ性水溶液の液温を30〜57℃とすることが好ましい。
この範囲であれば、表面に付着した汚染物の除去が不完全となり、ダメージ層が残る部分が発生することが低減され、また、シリコンウエハ2の周辺部に発生した外観ムラのエッチングが長時間浸漬しても不完全となり、外観ムラが残存することが低減される。
アルカリ性水溶液13に用いられるアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられ、主として水酸化ナトリウムを用いることが好ましい。さらに、前記アルカリ性水溶液の前記水酸化ナトリウムの濃度を3〜45重量%とすることが好ましい。
水酸化ナトリウムの濃度が3重量%未満の場合、エッチングがほとんど進まない場合がある。また45重量%を超えると、急激なエッチング反応が生じシリコンウエハ2にクラックが発生する場合がある。
さらに、本発明の太陽電池素子の製造方法の一実施形態は、前記第1槽における前記アルカリ性水溶液の水酸化ナトリウムの濃度を15〜45重量%とし、前記第2槽における前記アルカリ性水溶液の水酸化ナトリウムの濃度を3〜10重量%とすることが好ましい。
第1槽12a内の水酸化ナトリウム水溶液13aの濃度が15重量%以上、45重量%以下とすることにより、急激なエッチング反応が起きてシリコンウエハ2にクラックが発生することを抑制しながら、エッチング速度を挙げることが可能になり、また第2槽12bの水酸化ナトリウム水溶液13bの濃度を3重量%以上、10重量%以下とすることにより、エッチング反応が停止することを抑制しながら、光の反射を低減し太陽電池素子1の受光面に適したテクスチャー構造を形成することが可能になる。
シリコンウエハ2の第1槽12a内のアルカリ性水溶液13aへの浸漬時間(エッチング時間)は、アルカリ性水溶液13aの濃度や温度などを考慮して、ダメージ層の除去が完全に行われる時間、例えば太陽電池素子の光電変換効率が最も高くなる時間を参考に最適に決定すればよいが、例えば4〜9分程度である。
さらに、本発明の太陽電池素子の製造方法の一実施形態は、前記第2槽での浸漬時間を前記第1槽での浸漬時間よりも短くすることが好ましい。
洗浄槽12cにシリコンウエハ2を入れる間には、第2槽12b内のアルカリ性水溶液13bの液温が低いためここからの蒸気の発生はほとんど無く、再度の外観ムラの発生を抑制することができる。
このように第1槽12a内のアルカリ性水溶液13aの液温が、第2槽12b内のアルカリ性水溶液13bの液温より高くしてあるため、アルカリ性水溶液13aによるシリコンウエハ2の表面エッチング速度が速く、ダメージ層の除去と汚染物の清浄を確実かつ効率的に行え、また第2槽12b内のアルカリ性水溶液13bへの浸漬は外観ムラの除去が主たる目的であるため、アルカリ性水溶液13bへの浸漬は、アルカリ性水溶液13aへの浸漬時間に比べ短いことが望ましい。
さらに、本発明の太陽電池素子の製造方法の一実施形態は、前記第2槽での浸漬時間を90秒以内とすることが好ましい。
第2槽12b内のアルカリ性水溶液13bへの浸漬時間は、アルカリ性水溶液13bの濃度や温度などを考慮して、外観ムラの発生の状況を観ながら、最適に決定すればよいが、例えば0.5〜3分程度であり、より好ましくは90秒以内である。
カセット11に収納されたシリコンウエハ2は、第2槽12b内のアルカリ性水溶液13bへ浸漬後、図4(c)に示すように洗浄液18の入った洗浄槽12cに浸漬する。この洗浄液18は、電気伝導度1MΩ以上の水が好適に使用される。
さらに、本発明の太陽電池素子の製造方法の一実施形態は、前記第1槽を複数用いることが好ましい。
これにおいて、上述の様にシリコンウエハ2の第1槽12a内のアルカリ性水溶液13aへの浸漬時間が、第2槽12b内のアルカリ性水溶液13bへの浸漬時間に比べて長いため、連続してエッチング作業を行う場合は、アルカリ性水溶液13aへの浸漬が律速となる。このため作業効率を上げるためには、液温の高いアルカリ性水溶液13aが入った第1槽12aを複数準備しておくことが望ましい。
例えば第1槽12a内のアルカリ性水溶液13aへの浸漬時間が約6分であり、第2槽12b内のアルカリ性水溶液13bへの浸漬時間が約2分である場合は、第1槽12a内はシリコンウエハ2が収納されたカセット11が3個入るだけの大きさとして、2分間隔でカセット11を第1槽12a内のアルカリ性水溶液13aへ浸漬していけば、効率的な作業が可能となる。
さらに、本発明の太陽電池素子の製造方法の一実施形態は、前記第2槽に前記シリコンウエハを浸漬した後に、洗浄液を含む洗浄槽に前記シリコンウエハを浸漬する洗浄工程を含み、前記洗浄槽の前記洗浄液の液温を前記第2槽の前記アルカリ性水溶液の液温よりも高くすることが好ましい。
シリコンウエハ2をこの洗浄液18に浸漬させることで、エッチング時にシリコンウエハ2の表面に付着したアルカリ性水溶液やエッチングにより生成した反応生成物をより早く取り除くことができ、そのエッチングの反応を急激に停止させることができ、アルカリ性水溶液13a、13bへの浸漬により形成された太陽電池素子1に適したシリコンウエハ2表面の微細形状を保つことができる。
また洗浄槽12c内部に超音波の振動子を載置し、洗浄液18でのシリコンウエハ2の浸漬中に超音波洗浄を行なえば、シリコンウエハ2表面の微細形状の間隙に入り込んだアルカリ性水溶液や反応生成物をより効率的に取り除くことができるため、より望ましい。尚、洗浄槽12cの洗浄液18は、そのアルカリ性溶液の濃度が高くならないように、カセット11に収納されたシリコンウエハ2の浸漬中は一定の流量で流れるようにしておいても良いし、カセット11を所定の個数洗浄した後に、排液し、新たな洗浄液18を入れて、全量入れ替えるようにしても良い。
カセット11に収納されたシリコンウエハ2は、洗浄槽12cの洗浄液18に浸漬、洗浄後、最後に洗浄液18のスプレー洗浄を行った後、熱風乾燥炉などで乾燥させる。
そして、シリコンウエハ2の第1面2a側に、ウェットエッチング方法や、RIE(リアクティブイオンエッチング)装置などを用いて、光反射率低減機能を有する凹凸(粗面化)構造を形成するのが好ましい。
以下は本発明の太陽電池素子の製造方法におけるシリコンウエハのエッチングおよび洗浄の後工程の一例である。
上記のエッチングおよび洗浄のプロセスを経たシリコンウエハを図4(a)に示す。このシリコンウエハ2の表面全面に、図4(b)に示すようにN型層9を形成する。N型化ドーピング元素としてはP(リン)を用いることが好ましく、シート抵抗が30〜150Ω/□程度のN型とする。これによって上述のP型バルク領域10との間にPN接合部が形成される。
このN型層9の形成は、例えばシリコンウエハ2を700〜900℃程度に昇温して維持しながら、拡散源としてガス状態にしたPOCl(オキシ塩化リン)雰囲気中で20〜40分程度処理する気相熱拡散法などによって、N型層9が0.2〜0.7μm程度の深さに形成される。
その後図2(c)に示すように、シリコンウエハ2の第2面2bの端面外周部に形成されているN型層部分を除去して、この除去部7によりPN分離を行う。このN型層部分の除去は、アルミナや酸化シリコンの粒子を高圧でシリコンウエハ2の第2面2bの端面外周部に吹きつけるサンドブラスト法やYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザーなどにより、PN接合部に達する分離溝を形成することで可能である。
さらにPN分離後に、図2(c)に示すように第1面2aに反射防止膜8を形成する。反射防止膜8の材料としては、SiNx膜(Si34ストイキオメトリを中心にして組成比(x)には幅がある)、TiO2膜、SiO膜、MgO膜、ITO膜、SnO2膜、ZnO膜などを用いることができる。その厚さは、材料によって適宜選択されて、適当な入射光に対して無反射条件を実現できるようにする。例えばシリコンウエハ2の場合、屈折率は1.8〜2.3程度、厚み500〜1200Å程度にすればよい。反射防止膜8の製法としては、PECVD法、蒸着法、スパッタ法などを用いて形成する。
次に図2(d)に示すように、シリコンウエハ2の第2面2b側に集電電極5を形成する。集電電極5は、アルミニウムを主成分とするペーストを第2面2bの外周辺部1〜5mm程度を除いて、第2面2bの略全面に塗布することで形成する。塗布法としては、スクリーン印刷法などを用いることができる。この集電電極5の形成に用いるペーストは、アルミニウム粉末と有機ビヒクルなどからなるもので、これを塗布した後、温度700〜850℃程度で熱処理(焼成)してアルミニウムをシリコンウエハ2に焼き付ける。このアルミニウムペーストを印刷、焼成することにより、P型不純物であるアルミニウムをシリコンウエハ2の塗布部分に高濃度に拡散させることができる。
次に図2(e)に示すように、第1面2aの電極(バスバー電極3とフィンガー電極4)と裏面の出力取出電極6を形成する。
第2面2bの出力取出電極6は、銀を主成分とする導電ペーストを塗布することにより形成され、この銀を主成分とする導電ペーストは、例えば銀のフィラー100重量部に対して有機ビヒクルとガラスフリットを、それぞれ5〜30重量部、0.1〜15重量部配合、混練し、溶剤を用いて、50〜200Pa・Sの程度の粘度に調節したものである。
塗布法としては、スクリーン印刷法などを用いることができ、塗布後所定の温度で溶剤を蒸散させて乾燥させることが好ましい。
集電電極5上に、銀と、銅ニッケルの合金を含有する導電ペーストを塗布、乾燥後、焼成炉内にて最高温度が500〜650℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより出力取出電極6を形成する。
次にシリコンウエハ2の第1面2aの電極(バスバー電極3とフィンガー電極4)を形成する。このバスバー電極3とフィンガー電極4の形成においても、上述のように銀を主成分とする導電ペーストをスクリーン印刷法などを用いて塗布、乾燥、焼成することにより形成し、太陽電池素子が完成する。尚、本発明に係るシリコンウエハ2のエッチング方法は、上述の両面電極型の太陽電池素子に限定されるものではなく、シリコンウエハを用いた太陽電池素子であれば、例えば受光面側電極の一部または全部を裏面側に配置したバックコンタクト型太陽電池素子にも応用可能である。
(サンプル作成)
実施例の試料としては、多結晶シリコンウエハ2(150mm×150mm×200μm)を用いて、エッチング工程における第1槽12aと第2槽12bのアルカリ性水溶液13a、bの液温、アルカリ性水溶液における水酸化ナトリウムの濃度、浸漬時間の条件を変化させたシリコンウエハ2を作製した。
また、比較例の試料としては、前記実施例から第2槽12bでの処理を削除したシリコンウエハ2を用意した。
そして前記実施例用および比較例用のシリコンウエハ2に反射防止膜を形成したものを試料とした。
(評価方法)
外観ムラおよびエッチング不足の度合いについて評価した。
外観ムラの度合いの評価については任意に選ばれた10人が、比較例である試料17と各実施例とを目視で比較評価した。
外観ムラ無しとして判断した人数が10人のときは◎、9人のときは○、6〜8人のときは△、5人以下のときは×とした。
エッチング不足の度合いについては、比較例である試料17と各実施例とを反射率で比較評価し、比較例よりも反射率が低いものは○、同等のものは△、高いものは×とした。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2011243687
比較例である試料17は、外観ムラが目立つものであったが、これに対して実施例である試料1〜16の結果を説明する。
試料1〜3は第1槽12aのアルカリ性水溶液13aの液温依存性を比較するものであり、液温が低いとエッチングされづらい傾向であった。
試料4〜8は第2槽12bのアルカリ性水溶液13bの液温依存性を比較するものであり、液温が低いと外観ムラが残る傾向であり、液温が高いとアルカリ性の蒸気により外観ムラが再度発生する傾向であった。
試料9〜12は第1槽12aのアルカリ性水溶液13aの濃度依存性を比較するものであり、濃度が低いとエッチングされづらい傾向であり、濃度が高いとアルカリ性の蒸気により外観ムラが発生する傾向であった。
試料13〜16は第2槽12bのアルカリ性水溶液13bの濃度依存性を比較するものであり、濃度が低いと外観ムラが残る傾向であり、濃度が高いとアルカリ性の蒸気により外観ムラが再度発生する傾向であった。
1:太陽電池素子
2:シリコンウエハ
2a:第1面
2b:第2面
3:バスバー電極
4:フィンガー電極
5:集電電極
6:出力取出電極
7:除去部
8:反射防止膜
9:N型層
10:P型バルク領域
11:カセット
12:槽
12a:第1槽
12b:第2槽
12c:洗浄槽
13:アルカリ性水溶液
13a:第1槽のアルカリ性水溶液
13b:第2槽のアルカリ性水溶液
14:載置台
15:ヒーター
16:排液管
17:冷却管
18:洗浄液

Claims (10)

  1. 太陽電池素子の基板となるシリコンウエハの表面をアルカリ性水溶液槽に浸漬することによってエッチングする太陽電池素子の製造方法において、
    前記アルカリ性水溶液槽は、少なくとも第1槽と、該第1槽よりもアルカリ性水溶液の液温が低い第2槽とを有し、
    前記シリコンウエハを前記第1槽および前記第2槽の順で前記アルカリ性水溶液に浸漬させる工程を含む太陽電池素子の製造方法。
  2. 前記第2槽の前記アルカリ性水溶液の液温を57℃以下とする請求項1に記載の太陽電池素子の製造方法。
  3. 前記第1槽の前記アルカリ性水溶液の液温を70℃以上とし、前記第2槽の前記アルカリ性水溶液の液温を30〜57℃とする請求項1または2に記載の太陽電池素子の製造方法。
  4. 前記アルカリ性水溶液に主として水酸化ナトリウムを含む水溶液を用いる請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池素子の製造方法。
  5. 前記アルカリ性水溶液の前記水酸化ナトリウムの濃度を3〜45重量%とする請求項4に記載の太陽電池素子の製造方法。
  6. 前記第1槽における前記アルカリ性水溶液の水酸化ナトリウムの濃度を15〜45重量%とし、前記第2槽における前記アルカリ性水溶液の水酸化ナトリウムの濃度を3〜10重量%とする請求項5に記載の太陽電池素子の製造方法。
  7. 前記第2槽での浸漬時間を前記第1槽での浸漬時間よりも短くする請求項1〜6のいずれかに記載の太陽電池素子の製造方法。
  8. 前記第2槽での浸漬時間を90秒以内とする請求項1〜7のいずれかに記載の太陽電池素子の製造方法。
  9. 前記第1槽を複数用いる請求項1〜8のいずれかに記載の太陽電池素子の製造方法。
  10. 前記第2槽に前記シリコンウエハを浸漬した後に、洗浄液を含む洗浄槽に前記シリコンウエハを浸漬する洗浄工程を含み、
    前記洗浄槽の前記洗浄液の液温を前記第2槽の前記アルカリ性水溶液の液温よりも高くする請求項1〜9のいずれかに記載の太陽電池素子の製造方法。
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