JP6139466B2 - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池の製造方法に関する。
現在、民生用の太陽電池を製造するにあたって、太陽電池の高効率化及び製造コストの低減が重要課題となっている。一般的には、以下のような工程で太陽電池を製造する方法が広く採用されている。以下、図3に示した一般的な太陽電池の断面概略図を参照して、一般的な太陽電池の製造方法を説明する。
まず、チョクラルスキー(CZ)法により作製した単結晶シリコンインゴットやキャスト法により作製した多結晶シリコンインゴットをマルチワイヤー法でスライスすることにより得られたp型シリコン基板1を用意する。次に、アルカリ溶液で基板表面のスライスによるダメージを取り除き、最大高さ10μm程度の微細凹凸(テクスチャ)を受光面と裏面との両面に形成する(微細なため省略)。太陽電池には通常、表面に凹凸形状を形成するのが好ましい。その理由は、可視光域の反射率を低減させるために、できる限り2回以上の反射を受光面で行わせる必要があるためである。これら一つ一つの山のサイズは1〜20μm程度でよいが、特に1〜5μmの時に反射率は最小となる。
続いて、種々の方法により基板にリンガラス膜を形成して、リンドーパントを熱拡散させてn型拡散層2を形成する。さらに受光面にはシリコン窒化膜3を、例えば、70nm程度の膜厚で堆積させて、反射防止膜とする。このシリコン窒化膜の代わりに、酸化チタン膜を使用することも可能である。次に、モジュールにする際にリボン線との半田付けの濡れ性で好適な銀を主成分とする裏面電極用ペーストと、アルミニウムを主成分とする裏面電極用ペーストを、裏面外周部を除く裏面全面にわたり印刷し、乾燥させる。一方、受光面電極は、銀を主成分とする受光面電極用ペーストを例えば幅100〜200μm程度の櫛歯状に印刷・乾燥させる。続いて、最高温度700〜800℃で1分間以下の焼成を行うRTP(Rapid Thermal Processing)焼成を行い、裏面銀電極4、裏面アルミ電極5及び表面櫛歯状銀電極6を形成する。この焼成工程により、電極ペースト中のガラスフリットがシリコンの自然酸化膜及びシリコン窒化膜をファイアスルーして、電極と拡散層との電気的な導通が達成される。
このような手法は、デバイスを構成する上で必要最小限の工程数となっているにもかかわらず、エネルギー変換効率等の太陽電池の特性を高める様々な効果が付随している点で優れた手法である。例えば、基板に拡散層を形成する際のドーパントの熱処理工程では、その後の低温熱処理におけるゲッタリング作用により少数キャリアのバルクライフタイムを改善する働きがある。また、裏面電極を形成する際、裏面に印刷したアルミニウムを焼成することにより、電極を形成すると同時に裏面に電界層(BSF:Back Surface Field)効果のあるp高濃度層7を形成することができる。さらに、反射防止膜は、光学的効果(反射率低減)とともにシリコン表面近傍で発生する少数キャリアの再結合速度を低減する働きがある。
このような必要最小限の工程数といくつかの有用な効果により、民生用太陽電池は以前より高効率化及び低コスト化が図られている。
ところで、上記のテクスチャを形成する工程では、ダメージ層を除去することと同時に均一なテクスチャを形成することが要求されている。この工程におけるエッチング処理温度が高い場合はダメージ層の除去が十分であるが、均一なテクスチャ形成が困難であり、反射率が高くなって、太陽電池特性が低下する問題があった。一方、エッチング処理温度が低い場合は、均一なテクスチャは形成できるが、ダメージ層を除去するためにエッチング時間が長くなってしまうという問題があった。
テクスチャ形成のためのエッチング時間を短くする方法として、特許文献1では、エッチング液におけるアルカリ濃度、添加剤濃度等のエッチング条件を調製し、エッチングレートの早いエッチング液(エッチング量を増加させるため)でエッチング処理を行い、その後エッチングレートの遅いエッチング液を用いる2回またはそれ以上の回数のエッチング処理を行うことが開示されている。具体例として、エッチング回数が増えるごとにエッチング液の温度が低くなるように調製されたエッチング液を用いて、シリコン基板の表面に対して複数回のエッチング処理を行うことが開示されている。しかしながら、特許文献1の方法では、製造工程数が増加してしまう問題や、製造コストが増加してしまう問題があった。
特開2013−143404号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、少ない工程数で、反射率が低く、変換効率の高い太陽電池を製造することができる太陽電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、半導体シリコン基板を有し、該シリコン基板の表面に形成されたテクスチャ構造を有する太陽電池の製造方法であって、
シリコンインゴットをスライスすることにより、表面に該スライスにより生じたダメージ層を有するスライスウェーハを作製する工程と、
前記スライスウェーハを加温したアルカリ水溶液に浸漬させ、前記スライスウェーハに対して第一のエッチング処理を行って、前記ダメージ層を除去する工程と、
前記アルカリ水溶液を降温させる工程と、
前記ダメージ層が除去されたスライスウェーハに対して、前記第一のエッチング処理における前記アルカリ水溶液の温度よりも低い温度で第二のエッチング処理を行って、前記テクスチャ構造を形成する工程と
を有することを特徴とする太陽電池の製造方法を提供する。
このような太陽電池の製造方法であれば、ダメージ層の除去と共に微細なテクスチャを均一に形成することができるので、少ない工程数で、反射率が低く、変換効率の高い太陽電池を製造することができる。また、同一のアルカリ水溶液の温度を変化させることで、ダメージ層の除去及びテクスチャの形成を同一のアルカリ水溶液を用いて行うことができるので、複数のエッチング液を調製する必要がない。そのため、エッチング液の調製に掛かる時間を減らすことができ、製造コストを減らすことができる。
また、前記第一のエッチング処理における前記アルカリ水溶液の温度を80〜90℃とすることが好ましい。
第一のエッチング処理(高温エッチング処理)におけるアルカリ水溶液の温度が上記の範囲内であれば、スライス工程により生じたダメージ層を十分に除去できる。また、異方性エッチングを阻害することもない。
また、前記第二のエッチング処理における前記アルカリ水溶液の温度を65〜75℃とすることが好ましい。
第二のエッチング処理(低温エッチング処理)におけるアルカリ水溶液の温度が上記の範囲内であれば、十分なエッチングレートを確保することができ、エッチングを十分に進行させることができる。また、過度にエッチングが進行することもない。従って、このような温度範囲であれば、均一なテクスチャを形成することができる。
また、前記アルカリ水溶液の濃度を0.3〜1.5mol/Lとすることが好ましい。
このような濃度であれば、材料コストを低くしつつ、テクスチャ微細化の効果を十分に維持することができる。また、エッチング効果を十分に確保でき、ダメージ層の除去を十分に行うことができる。
本発明の太陽電池の製造方法であれば、同一のアルカリ水溶液(アルカリエッチング液)の温度を変化させ、第一のエッチング処理及び第二のエッチング処理を連続して実施することで、スライスウェーハのダメージ層を除去し、かつ均一なテクスチャを形成することができ、変換効率の高い太陽電池を歩留まり良く作製することができる。このような表面に緻密な凹凸構造が形成されたウェーハを用いた太陽電池であれば、光閉じ込め効果を促進させることができる。
本発明の太陽電池の製造方法の一例を示すフロー図である。 本発明の太陽電池の製造方法の一例を示すフロー図であり、各工程における半導体シリコン基板の断面の様子を示す図である。 一般的な太陽電池の断面概略図である。
以下、本発明をより詳細に説明する。
上記のように、少ない工程数で、反射率が低く、変換効率の高い太陽電池を製造することができる太陽電池の製造方法が求められている。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、スライスにより生じたダメージ層を有するスライスウェーハを、加温したアルカリ水溶液に浸漬させ、第一のエッチング処理を行って、ダメージ層を除去した後、アルカリ水溶液を降温させ、第一のエッチング処理におけるアルカリ水溶液の温度よりも低い温度で第二のエッチング処理を行って、テクスチャ構造を形成する太陽電池の製造方法が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、以下、半導体シリコン基板がp型シリコン基板である場合を中心に説明するが、半導体シリコン基板がn型シリコン基板であっても、ボロン、リン等の不純物源を逆に使用すればよく、同様に本発明を適用できる。
図1は、本発明の太陽電池の製造方法の一例を示すフロー図である。図2は、本発明の太陽電池の製造方法の一例を示すフロー図であり、各工程における半導体シリコン基板の断面の様子を示す図である。図3は、本発明の太陽電池の製造方法が適用できる、一般的な太陽電池の断面概略図である。以下、図1〜3を参照して、本発明の太陽電池の製造方法を説明する。
まず、図1(1)に示すように、シリコンインゴットをスライスすることにより、スライスウェーハを作製する(スライス工程)。このスライスウェーハは、表面にこのスライスにより生じたダメージ層を有する。スライスウェーハの作製方法は特に限定されない。例えば、図2aに示すように、一般的なワイヤーソーによるインゴット結晶のスライスを行って、基板厚が100〜200μmのボロンドープp型単結晶シリコン基板1を用意する。このシリコン単結晶はチョクラルスキー(CZ)法及びフロートゾーン(FZ)法のいずれの方法によって作製されていても構わない。基板の比抵抗は例えば0.1〜20Ω・cmが好ましく、特に0.5〜2.0Ω・cmであることが高い性能の太陽電池を作る上で好適である。尚、スライスウェーハとして、多結晶シリコン基板や、市販のアズスライスシリコン基板を用いることもできる。
次に、シリコン基板1を水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液に浸し、スライス工程で基板表面に生じたダメージ層(表面ダメージ層)をエッチングで取り除くと共にランダムテクスチャを形成する。テクスチャ構造は微細なため、図2及び図3では省略している。
ダメージ層を除去し、テクスチャ構造を形成するためのアルカリ水溶液の組成は特に限定されない。例えば、水酸化カリウムにイソプロピルアルコールを加えた水溶液に浸して異方性のウェットエッチングを行うことができる。また、水酸化カリウム水溶液の代わりに上記のように水酸化ナトリウム水溶液を用いても同様の効果が得られる。
本発明では、ダメージ層の除去及びテクスチャの形成を同一のアルカリ水溶液を用いて行う。その方法について以下に示す。
まず、図1(2)に示すように、スライスウェーハを加温したアルカリ水溶液に浸漬させ、スライスウェーハに対して第一のエッチング処理を行って、ダメージ層を除去する。水溶液の加温方法は特に限定されない。例えば、エッチング処理槽等の薬液槽にアルカリ水溶液を加え、薬液槽のヒータ出力を制御して加温する方法を挙げることができる。
この際、第一のエッチング処理におけるアルカリ水溶液の温度は特に限定されず、ダメージ層を除去できる温度であればよいが、例えば、この温度を80〜90℃とすることが好ましい。第一のエッチング処理における水溶液の温度が、80℃以上であれば、ダメージ層を十分に除去できる。90℃以下であれば、異方性エッチングを阻害することもない。
また、第一のエッチング処理を、3〜5分行うことが好ましい。このような処理時間であれば、スライスウェーハのダメージ層を効率よく十分に除去することができる。尚、当該処理中には、安定的な処理のため、温度を変化させず、一定に保つことが好ましい。
次に、図1(3)に示すように、アルカリ水溶液を降温させる。この降温工程では、降温前の水溶液の温度より、降温後の水溶液の温度が低くなるように降温すればよい。例えば、降温前後の水溶液の温度差を、10〜20℃の範囲内とすることができる。
上記アルカリ水溶液の降温時間は、プロセスタクトを長じさせないために1〜2分で行うことが好ましい。ここで、アルカリ水溶液を降温させる方法は特に限定されない。例えば、エッチング処理槽のヒータ出力の抑制に加え、低温恒温水循環装置を用いて冷却させ、処理槽内の薬液(アルカリ水溶液)の温度を制御する。尚、この降温工程は、スライスウェーハをアルカリ水溶液に浸したまま行うことができる。また、スライスウェーハをアルカリ水溶液から取り出してから行うこともできる。
このように、エッチング処理槽のヒータ出力等を制御することによって、同一のエッチング処理槽内のアルカリ水溶液中で第一のエッチング処理及び下記に示す第二のエッチング処理を行うことができる。
次に、図1(4)に示すように、ダメージ層が除去されたスライスウェーハに対して、第一のエッチング処理におけるアルカリ水溶液の温度よりも低い温度で第二のエッチング処理を行って、テクスチャ構造を形成する。
この際、第二のエッチング処理におけるアルカリ水溶液の温度は特に限定されず、テクスチャを形成することができる温度であればよいが、例えば、この温度を65〜75℃とすることが好ましい。第二のエッチング処理における水溶液の温度が65℃以上であれば、十分なエッチングレートを確保することができ、エッチングを十分に進行させることができる。75℃以下であれば、過度にエッチングが進行することもない。従って、このような温度範囲であれば、均一なテクスチャを形成することができる。
また、第二のエッチング処理を5〜7分行うことが好ましい。このような処理時間であれば、効率よく、均一なテクスチャを形成することができる。尚、当該処理中には、安定的な処理のため、温度を変化させず、一定に保つことが好ましい。
また、図1(2)〜(4)に示す処理を実施する際、アルカリ水溶液の濃度を0.3〜1.5mol/Lとすることが好ましい。このような濃度のアルカリ水溶液を用いることが反射率低減に効果的である。アルカリ水溶液の濃度が1.5mol/L以下であれば、材料コストを低くしつつ、テクスチャ微細化の効果を十分に維持することができる。また、0.3mol/L以上であれば、十分エッチング効果を確保でき、ダメージ層の除去を十分に行うことができる。
このように、アルカリ水溶液の温度を、第一のエッチング処理から第二のエッチング処理にかけて変化させる、すなわち、加温したアルカリ水溶液を用いて、高温エッチング処理を行い、続いて、アルカリ水溶液を降温させ、低温エッチング処理を行うことで、基板表面のダメージ層を十分に除去すると共に微細なテクスチャを均一に形成することが可能となり、基板の反射率が低減する。
ここで、高温エッチングと低温エッチングとは、連続したアルカリエッチング処理において、降温前後のエッチング液の温度差を表現するものである。
以上の加工処理を行うことで、表面ダメージ層を除去すると共に均一なテクスチャ構造を形成することが可能となる。これにより、表面に均一で緻密なテクスチャ構造が形成された半導体シリコン基板を作製することができる。このような半導体シリコン基板を有する太陽電池であれば、太陽電池特性を向上させることができる。また、このようなエッチング方法であれば、複数のエッチング液を調製する必要がないので、エッチング液の調製に掛かる時間を減らすことができ、製造コストを減らすことができる。
このようにして、ダメージ層の除去とテクスチャ形成のためのエッチングを行った後、例えば、以下のようにして太陽電池の構造を形成することができる。ただし、本発明は以下の具体例に限定されない。
図1(2)〜(4)の処理に続いて、図1(5)に示すように、第二のエッチング処理後の基板表面にRCA洗浄等を施し、基板表面を洗浄する。
次に、図1(6)、図2bに示すように、n型拡散層2を受光面に形成する。具体的には、POClガス雰囲気下で熱処理を行うことでn型拡散層2を受光面に形成する。
上記の熱処理工程でのドーパント拡散は、気相拡散法だけでなく、ドーパントを含む塗布剤を用いる塗布拡散法を用いても良い。
次に、図1(7)、図2cに示すように、一般的なエッチングガスである四フッ化炭素を使用したプラズマエッチング装置を用いて、端面におけるpnの接合分離を行う。このプロセスではプラズマやラジカルが受光面や裏面に侵入しないよう、サンプルをスタックし、その状態で、端面を数ミクロン削る。これにより、基板側面にオートドーピング等の現象により形成される可能性のあるボロン拡散層またはリン拡散層が除去され、漏れ電流の少ない太陽電池を作製することができる。
次に、図1(8)に示すように、基板に付いたリンガラス成分を5〜25%HF水溶液等を用いたガラスエッチング等により洗浄する。なお、このガラス成分のエッチングは、図1(7)の接合分離より先に行ってもよい。
引き続き、図1(9)、図2dに示すように、ダイレクトプラズマCVD装置を用い、受光面にシリコン窒化膜3を堆積させる。この窒化膜の膜厚は、反射防止膜も兼ねさせるため70nmから100nmが適している。他の反射防止膜としてシリコン酸化膜や、二酸化チタン膜、酸化亜鉛膜、酸化スズ膜等があり、代替が可能である。また、形成法も上記以外にリモートプラズマCVD法、コーティング法、真空蒸着法等があるが、経済的な観点から、上記、窒化膜をプラズマCVD法によって形成するのが好適である。
次に、図1(10)、図1(11)、図2eに示すように、スクリーン印刷装置を用い、受光面側及び裏面側に例えば銀を主成分とするペーストを櫛形電極パターン状にスクリーン印刷して、乾燥させる。
最後に、図1(12)、図2fに示すように、焼成炉において焼成を行い、裏面銀電極4、裏面アルミ電極5及び受光面電極6を形成し、所望の太陽電池を得る(図3参照)。電極焼成時に形成されるアルミBSF層7は、太陽電池の開放電圧の向上に寄与する。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<太陽電池の製造>
上記、実施形態に示した工程(図1(1)〜(12))でnpp太陽電池を製造した。
このとき、用意した基板は、結晶面方位(100)、15.65cm角、アズスライス比抵抗2Ω・cm(ドーパント濃度7.2×1015cm−3)ボロンドープp型単結晶シリコン基板である。基板厚は200μmであった(図1(1))。
次に、NaOH水溶液を用いてダメージ層の除去と共にテクスチャを形成するアルカリエッチング工程(図1(2)〜(4))を行った。
以下、アルカリエッチング工程の具体的な方法を示す。
NaOHが0.5mol/L、IPA(イソプロピルアルコール)が1.0mol/Lとなる水溶液を作製し、85℃に加温した。薬液の循環圧力は0.3MPaで一定とした。この薬液槽に基板を4分浸して第一のエッチング(高温エッチング)を行った(図1(2))。
次に、基板を槽に浸したまま、ヒータ出力を低下させると共に冷却装置を用いて溶液温度を2分間で70℃まで下げ(図1(3))、70℃一定の条件でさらに6分かけて第二のエッチング(低温エッチング)を行った(図1(4))。
アルカリエッチング後の基板表面にRCA洗浄を施し、基板表面を洗浄した(図1(5))。
次に、受光面側にn型拡散層を形成する為、POClを用いたリン拡散を行った。リン拡散層を形成する為の熱処理条件は900℃、1時間とし、窒素雰囲気下で熱処理を行った(図1(6))。
拡散層形成後のリンガラス膜の除去は、25%HF水溶液を用いて行った(図1(8))。この処理は接合分離より前に行った。
pn接合分離は、一般的なCFガス及び酸素ガスを用いたプラズマエッチング装置を用いて行い、基板をスタックして処理することで、端面のリン拡散層をエッチングした(図1(7))。
次に、プラズマCVD装置を用いて、反射防止膜であるシリコン窒化膜を90nmの厚みで受光面に堆積させた(図1(9))。
受光面側及び裏面側にそれぞれ銀ペーストを、また、裏面の銀電極以外の全面にアルミ電極をスクリーン印刷しそれぞれ200℃で10分乾燥させ、焼成炉において800℃で20分間焼成した(図1(10)〜(12))。
(実施例2)
第一のエッチング(高温エッチング)の処理温度が80℃であること以外は、実施例1と同様の処理を行って太陽電池を作製した。
(実施例3)
第一のエッチング(高温エッチング)の処理温度が90℃であること以外は、実施例1と同様の処理を行って太陽電池を作製した。
(実施例4)
第二のエッチング(低温エッチング)の処理温度が65℃であること以外は、実施例1と同様の処理を行って太陽電池を作製した。
(実施例5)
第二のエッチング(低温エッチング)の処理温度が75℃であること以外は、実施例1と同様の処理を行って太陽電池を作製した。
(実施例6)
第一のエッチング(高温エッチング)の処理温度が95℃であること以外は、実施例1と同様の処理を行って太陽電池を作製した。
(実施例7)
第二のエッチング(低温エッチング)の処理温度が60℃であること以外は、実施例1と同様の処理を行って太陽電池を作製した。
(実施例8)
第二のエッチング(低温エッチング)の処理温度が80℃であること以外は、実施例1と同様の処理を行って太陽電池を作製した。
(比較例1)
アルカリエッチング中に処理温度を変化させずに65℃で12分処理したこと以外は、実施例1と同様の処理を行って太陽電池を作製した。
(比較例2)
アルカリエッチング中に処理温度を変化させずに75℃で12分処理したこと以外は、実施例1と同様の処理を行って太陽電池を作製した。
(比較例3)
アルカリエッチング中に処理温度を変化させずに85℃で12分処理したこと以外は、実施例1と同様の処理を行って太陽電池を作製した。
(比較例4)
アルカリエッチング中に処理温度を変化させずに95℃で12分処理したこと以外は、実施例1と同様の処理を行って太陽電池を作製した。
本実施例及び比較例で得られたテクスチャ形成後の基板のテクスチャ高さと反射率を表1に示す。尚、それぞれの値は基板の面内を5点測定した結果を平均したものである。テクスチャ高さはSEM観察、反射率は分光反射率測定により計測した。尚、表1におけるテクスチャ高さ(μm)は、面内を5点測定した結果の平均値が、「1−5」、「3−8」、「5−10」の範囲に収まったということを意味している。
Figure 0006139466
表1に示すように、第一のエッチング及び第二のエッチングを含む条件(実施例1〜8)では、均一で緻密なテクスチャが形成されており、反射率が低下する傾向が見られる。特に、80〜90℃で第一のエッチングを行い、かつ65〜75℃で第二のエッチングを行った実施例1〜5では、反射率が顕著に低下した。
一方、同一温度(65℃、75℃)でエッチングを行った比較例1、2では、反射率を低減させることはできたものの、ダメージ層を十分に除去できなかった。これは、後述する表2に示すように、開放電圧が低下していることからわかる。また、同一温度(85℃、95℃)でエッチングを行った比較例3、4では、エッチング処理のエッチングレートが高いために異方性エッチングが阻害され、表面の緻密なテクスチャ形成が抑制され、反射率が高くなった。
実施例及び比較例で得られた太陽電池を、25℃の雰囲気の中、ソーラーシミュレータ(光強度:1kW/m,スペクトル:AM1.5グローバル)の下で電流電圧特性を測定した。結果を表2に示す。尚、表中の数字は実施例及び比較例で試作した各々セル10枚の平均値である。
開放電圧は、基板の少数キャリア再結合の影響を知ることができ、一般的に表面ダメージ層が残っていると低下する。また、短絡電流は、基板表面のテクスチャの大きさや緻密性に影響される。一般的に均一で微細なテクスチャが形成されることにより反射率が低下して、短絡電流が増加する。
Figure 0006139466
表2に示すように、実施例1〜8では、開放電圧と短絡電流の測定結果が良好であった。また、実施例1〜5では、開放電圧と短絡電流の測定結果が、特に良好であった。実施例1〜8は、同一温度でエッチングを行った比較例1〜4に比べ、短絡電流が増大している。これは、高い開放電圧を維持すると共に、均一で緻密なテクスチャ構造が得られたことによる。また、80℃以上の温度でエッチング(高温エッチング)を行った場合(実施例1〜8、比較例3、4)は、表面のダメージ層が十分に除去され、開放電圧が飽和する傾向が見られる。
また、表1、2に示すように、実施例1〜3は、実施例6に比べて反射率が低下し、短絡電流が増加している。これは、80〜90℃で第一のエッチングを行うことで、エッチングレートを過度に高くすることなく、異方性エッチングを促進することができ、表面により均一で緻密なテクスチャを形成できたためであると考えられる。
一方、比較例1、2では、ダメージ層を十分に除去することができず、開放電圧が低下した。また、比較例3、4では、開放電圧の測定結果は良好であったものの、前述のように、表面の緻密なテクスチャ形成が抑制され、短絡電流の測定結果が悪化した。
このように、本発明であれば、少ない工程数で、反射率が低く、変換効率の高い太陽電池を製造することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…シリコン基板、 2…n型拡散層、 3…シリコン窒化膜、
4…裏面銀電極、 5…裏面アルミ電極、
6…受光面電極(表面櫛歯状銀電極)、 7…アルミBSF層(p高濃度層)。

Claims (4)

  1. 半導体シリコン基板を有し、該シリコン基板の表面に形成されたテクスチャ構造を有する太陽電池の製造方法であって、
    シリコンインゴットをスライスすることにより、表面に該スライスにより生じたダメージ層を有するスライスウェーハを作製する工程と、
    前記スライスウェーハを加温したアルカリ水溶液に浸漬させ、前記スライスウェーハに対して第一のエッチング処理を行って、前記ダメージ層を除去する工程と、
    前記アルカリ水溶液を降温させる工程と、
    前記ダメージ層が除去されたスライスウェーハに対して、前記第一のエッチング処理における前記アルカリ水溶液の温度よりも低い温度で第二のエッチング処理を行って、前記テクスチャ構造を形成する工程と
    を有することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 前記第一のエッチング処理における前記アルカリ水溶液の温度を80〜90℃とすることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 前記第二のエッチング処理における前記アルカリ水溶液の温度を65〜75℃とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 前記アルカリ水溶液の濃度を0.3〜1.5mol/Lとすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
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