JP2013225619A - 太陽電池用ウェーハの製造方法および太陽電池セルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェーハ中の重金属などの不純物を効果的に除去しつつ、良好なテクスチャ構造を形成することにより、ライフタイムおよび短絡電流密度が共に高く、その結果変換効率の高い太陽電池を製造するための太陽電池用ウェーハの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の太陽電池用ウェーハ100の製造方法は、スライスされたシリコンウェーハ2の少なくとも片面6をエッチングして、該片面6にテクスチャ構造を形成するエッチング工程と、前記エッチング工程後に、前記片面6とは反対側の他面8のみにリンを熱拡散させてリン拡散層10およびPSG層12を形成し、その後に降温する、リン拡散工程と、前記リン拡散工程後に前記PSG膜12を除去するPSG膜除去工程と、前記PSG膜除去工程後に、前記他面8をエッチングして前記リン拡散層10を除去する工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の太陽電池用ウェーハ100の製造方法は、スライスされたシリコンウェーハ2の少なくとも片面6をエッチングして、該片面6にテクスチャ構造を形成するエッチング工程と、前記エッチング工程後に、前記片面6とは反対側の他面8のみにリンを熱拡散させてリン拡散層10およびPSG層12を形成し、その後に降温する、リン拡散工程と、前記リン拡散工程後に前記PSG膜12を除去するPSG膜除去工程と、前記PSG膜除去工程後に、前記他面8をエッチングして前記リン拡散層10を除去する工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、太陽電池用ウェーハの製造方法および太陽電池セルの製造方法に関する。
一般に、太陽電池セルは、シリコンウェーハをはじめとする半導体ウェーハを用いて作製される。太陽電池セルの変換効率を高めるためには、太陽電池セルの受光面で反射してしまう光を低減する必要がある。例えば、シリコンウェーハを用いて結晶系太陽電池セルを作製する場合、変換効率を向上させるためには、受光面となるシリコンウェーハ表面における入射光の反射ロスを低く抑えることが重要である。
シリコンウェーハ表面における入射光の反射ロスを低減する技術としては、表面に反射防止膜を形成する技術と、表面にテクスチャ構造とよばれるミクロな凹凸を形成する技術とがある。後者の技術として、(100)単結晶シリコン表面をアルカリ溶液でエッチングする方法がある。これは、アルカリ溶液を用いたエッチングでは、(111)面のエッチング速度が(100)面、(110)面のエッチング速度よりも遅いことを利用するものである。他の方法として、酸溶液による等方性のエッチングも知られている。これは、硝酸とフッ酸を含有する酸を使用し、シリコン表面を硝酸でSiO2に酸化した後、そのSiO2をフッ酸で溶解するという反応が進行することを利用するものである。
また、太陽電池セルの変換効率を高めるためには、ウェーハ中の重金属などの不純物を除去する必要がある。ウェーハ中のそれらの重金属などの不純物は太陽電池セルのライフタイムを低下させるからである。ライフタイムは、太陽電池セルにおける、受光により発生した電子およびホールの寿命を表す指標であり、この値が大きいほど太陽電池セルとしての変換効率は大きくなるものである。
p型結晶シリコンウェーハを用いた一般的な太陽電池セルを製造する場合、太陽電池の受光面となる面にテクスチャ構造を形成した後、pn接合を形成するために、この面に対してn型ドーパントであるリンを熱拡散させて、n型層としてのリン拡散層を形成する。この熱処理の過程で、リン拡散層にライフタイム低減の原因となる重金属などの不純物をゲッタリングすることができることが知られている。しかし、リン拡散層に一旦ゲッタリングされた重金属などの不純物は、後続の電極形成工程などでの熱処理によって光電変換領域に再放出されるため、実質的にゲッタリング効果は得られにくく、ライフタイムは十分に向上しない問題があった。
特許文献1には、この問題を解決しうる以下のような技術が記載されている。特許文献1に記載の太陽電池セルの製造方法では、図2に示すように、まず、インゴットからウェーハをスライス加工して得たシリコンウェーハ202を用意する(図2(A))。このシリコンウェーハ202の表面には、スライスダメージ204があり、これを除去するために酸またはアルカリ溶液によるエッチング処理を行う(図2(B))。次に、ウェーハ両面にリンを熱拡散する(図2(C))。その際、リン拡散層210には重金属などの不純物がゲッタリングされる。次に、リン拡散工程により生じたPSG(Phosphorus Silicon Glass)膜212を除去し、引き続きウェーハ中の重金属などの不純物をゲッタリングしたリン拡散層210を酸溶液にてエッチング除去する(図2(D))。その際、ウェーハ表面には、多少の凹凸構造が形成されている。その後、受光面とする片面にリンを再度熱拡散させて、リン拡散層214を形成することによりpn接合を形成するエミッタ拡散工程を行う(図2(E))。その際に生じたPSG膜216を再度除去し(図2(F))、反射防止膜218を形成後、その上にAgペーストを印刷し、シリコン基板の裏面にAlペーストを印刷して加熱し、電極220を形成する(図2(G))。この方法によれば、重金属などの不純物をゲッタリングしたリン拡散層210を除去し、その後にリン拡散や電極形成を行うので、リン拡散層210にゲッタリングされた重金属などの不純物が電極形成などの後続の熱処理で再放出されることはない。
しかしながら、本発明者の検討によると、重金属などの不純物をゲッタリングしたリン拡散層を除去せず、これをn型層とした太陽電池セルと比較して、特許文献1のように重金属などの不純物をゲッタリングしたリン拡散層を除去して製造した太陽電池セルは、ライフタイムは向上したものの、期待するほど変換効率が向上しなかった。そこで本発明者が両太陽電池セルについてさらに分析したところ、特許文献1に記載の方法により製造した太陽電池セルの短絡電流密度は低く、光の入射光量が低下していることが判明した。入射光量の低下は良好なテクスチャ構造が形成できていないことを示しており、このことが、ライフタイムの向上にもかかわらず変換効率がさほど向上しない原因と考えられる。
そこで、上記課題に鑑み、本発明の太陽電池用ウェーハの製造方法は、ウェーハ中の重金属などの不純物を効果的に除去しつつ、良好なテクスチャ構造を形成することにより、ライフタイムおよび短絡電流密度が共に高く、その結果変換効率の高い太陽電池を製造するための太陽電池用ウェーハの製造方法を提供することを目的とする。また、本発明の太陽電池用セルの製造方法は、この太陽電池用ウェーハを用いた太陽電池用セルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の太陽電池用ウェーハの製造方法は、スライスされたシリコンウェーハの少なくとも片面をエッチングして、該片面にテクスチャ構造を形成するエッチング工程と、前記エッチング工程後に、前記片面とは反対側の他面のみにリンを熱拡散させてリン拡散層およびPSG層を形成し、その後に降温する、リン拡散工程と、前記リン拡散工程後に前記PSG膜を除去するPSG膜除去工程と、前記PSG膜除去工程後に、前記他面をエッチングして前記リン拡散層を除去する工程と、を有することを特徴とする。
この発明では、前記シリコンウェーハがn型多結晶シリコンウェーハであることが好ましい。
この発明において、前記リン拡散工程では、前記他面を、酸素および塩化ホスホリルを含む雰囲気に850℃〜900℃で曝露することが好ましい。
この発明において、前記リン拡散工程では、前記他面を、酸素および塩化ホスホリルを含む雰囲気に160分以上曝露することが好ましい。
この発明では、前記リン拡散工程の前記降温は、−0.5℃/分以下の速度で少なくとも500℃まで降温することが好ましい。
本発明の太陽電池セルの製造方法は、上記太陽電池用ウェーハの製造方法における工程の後に、少なくとも前記太陽電池用ウェーハの前記テクスチャ構造が形成された片面側に、前記太陽電池用ウェーハの電気伝導型とは異なる電気伝導型のドーパントを熱拡散させるエミッタ拡散工程と、前記エミッタ拡散工程後に、前記太陽電池用ウェーハの両面に電極形成する工程と、をさらに有することを特徴とする。
本発明の太陽電池用ウェーハの製造方法によれば、ウェーハ中の重金属などの不純物を効果的に除去しつつ、良好なテクスチャ構造を形成することにより、ライフタイムおよび短絡電流密度が共に高く、その結果変換効率の高い太陽電池を製造するための太陽電池用ウェーハを製造することができる。また、本発明の太陽電池用セルの製造方法によれば、変換効率の高い太陽電池を製造するための太陽電池用セルを製造することができる。
以下、図1を用いて、本発明の実施形態を詳細に説明する。まず、本発明においてシリコンウェーハは、単結晶または多結晶シリコンウェーハ(以下、まとめて単に「ウェーハ」ともいう。)を用いる。単結晶シリコンウェーハは、チョクラルスキ法(CZ法)などにより育成された単結晶シリコンインゴットをワイヤーソー等でスライス加工したものを使用することができる。また、ウェーハ表面の面方位についても、(100),(001)および(111)など、必要に応じて選択することができる。多結晶シリコンウェーハは、多結晶シリコンインゴットからスライス加工により得ることができる。
(太陽電池用ウェーハの製造方法)
本発明は、太陽電池の受光面となるウェーハの片面に良好なテクスチャ構造を形成し、その片面とは反対側の他面のみにおいて重金属などの不純物をゲッタリングし、ゲッタリングしたリン拡散層を除去して太陽電池用ウェーハ100とする方法である。すなわち、本明細書において「太陽電池用ウェーハ」とは、片面をテクスチャ化し、他面のリン拡散層を除去した状態のウェーハを意味する。そして、本発明の特徴的工程は、図1(A)〜(E)に示すとおりであり、スライスダメージ4を有するシリコンウェーハ2の少なくとも片面6(本実施形態では両面)をエッチングして、この片面6に良好なテクスチャ構造を形成するエッチング工程(図1(A)、(B))と、この片面6とは反対側の他面8のみにリンを熱拡散させて、リン拡散層10およびPSG膜12を形成するリン拡散工程(図1(C))と、PSG膜12を除去するPSG膜除去工程(図1(D))と、他面8をエッチングしてリン拡散層10を除去する工程(図1(E))と、をこの順に有することである。その結果、太陽電池用ウェーハ100を得ることができる。
本発明は、太陽電池の受光面となるウェーハの片面に良好なテクスチャ構造を形成し、その片面とは反対側の他面のみにおいて重金属などの不純物をゲッタリングし、ゲッタリングしたリン拡散層を除去して太陽電池用ウェーハ100とする方法である。すなわち、本明細書において「太陽電池用ウェーハ」とは、片面をテクスチャ化し、他面のリン拡散層を除去した状態のウェーハを意味する。そして、本発明の特徴的工程は、図1(A)〜(E)に示すとおりであり、スライスダメージ4を有するシリコンウェーハ2の少なくとも片面6(本実施形態では両面)をエッチングして、この片面6に良好なテクスチャ構造を形成するエッチング工程(図1(A)、(B))と、この片面6とは反対側の他面8のみにリンを熱拡散させて、リン拡散層10およびPSG膜12を形成するリン拡散工程(図1(C))と、PSG膜12を除去するPSG膜除去工程(図1(D))と、他面8をエッチングしてリン拡散層10を除去する工程(図1(E))と、をこの順に有することである。その結果、太陽電池用ウェーハ100を得ることができる。
リン拡散工程では、熱処理の過程でリン拡散層10に重金属などの不純物をゲッタリングすることができる。その後にリン拡散層10を除去し、引き続き後述のセル形成工程(図1(F)以降)を行うため、セル形成工程の熱処理でゲッタリングされた重金属などの不純物が再放出されることはない。このように本発明では、pn接合形成のためのリン拡散工程とは別に、重金属などの不純物をゲッタリングするためのリン拡散工程を予め行い、その後、この工程で形成したリン拡散層を除去する。
以下、本発明の上記特徴的工程を採用したことの技術的意義を、作用効果とともに具体例で説明する。
本発明者は、重金属などの不純物をゲッタリングしたリン拡散層を除去せず、これをn型層とした太陽電池セルの短絡電流密度は、重金属などの不純物をゲッタリングしたリン拡散層を除去して製造した太陽電池セルの短絡電流密度よりも高いことがわかった。このことから、本発明者は、リン拡散層の除去のためのエッチングによって、ウェーハ表面のテクスチャ構造が変化し、これによりウェーハへの入射光量が低下したものと推定した。なお、図2(B)と図2(D)に、このテクスチャ構造の変化を模式的に示した。
このため、本発明者は、片面6には入射光量を確保するための良好なテクスチャ構造を形成し、その片面6には重金属などの不純物をゲッタリングするためのリン拡散層は形成せず、その面とは反対側の他側8のみに重金属などの不純物をゲッタリングするためのリン拡散層を形成することを着想した。この方法によれば、片面6でテクスチャ構造が変化することはなく、入射光量が低下することはない。また、本発明者の実験結果によれば、他面8側のみ、すなわち一方の面のみでのゲッタリングでも、意外にも十分なゲッタリング効果が得られ、良好なライフタイムを有する太陽電池セルを製造することができることが判明した。以上のように製造した太陽電池用ウェーハ100を用いることにより、ライフタイムおよび短絡電流密度が共に高く、その結果変換効率の高い太陽電池セルを作製することが可能となる。本発明者は以上の知見に基づき、本発明を完成するに至った。
本発明に用いるシリコンウェーハ2は、n型多結晶シリコンウェーハであることが好ましい。n型多結晶シリコンウェーハを用いて製造した場合に本発明の効果が高く得られるからである。この理由は定かではないが、n型多結晶シリコンウェーハのライフタイムは銅汚染に敏感であるためと考えられる。
テクスチャ構造を形成するエッチング工程において、スライス加工後のシリコンウェーハを3μm〜7μmのエッチング深さとなるようにエッチングを施すことが好ましい。3μm以上であれば、スライス加工時にウェーハ表面に付着した不純物を十分除去でき、7μm以下であれば、良好なテクスチャ構造を形成することができる。本発明者は、スライスダメージを完全にエッチングして除去するような処理を施してテクスチャ構造を形成した場合、良好なテクスチャ構造が形成できず、入射光量が低下することを見出した。本発明者は鋭意検討したところ、スライスダメージを完全に除去してしまうのではなく、むしろ積極的にスライス加工起因の凹凸を利用してテクスチャ構造を形成することが好ましいとの着想を得た。検討の結果、上記のエッチング深さ程度のエッチングに留めれば、ウェーハ表面に適切な凹凸を形成することが可能であることが判明した。なお、本明細書におけるエッチング深さとは、エッチング処理前後におけるウェーハの重量変化を測定し、その変化量をウェーハ面積で割って算出する方式によるものとする。
凹凸を形成するエッチング化工程において、シリコンウェーハの片面の凹凸を形成するには、酸溶液によりエッチングするのが好ましい。酸溶液には、フッ化水素酸および硝酸を含む水溶液が好適に用いられる。酸溶液は、例えば、濃度50質量%のフッ化水素酸と濃度70質量%の硝酸と水とを混合したものが好ましい。この酸溶液の処理時間は、既述の好適な深さをエッチングするように設定すればよいが、フッ化水素酸および硝酸の終濃度を、それぞれ4〜5質量%および30〜32質量%とすることが好ましい。処理時間は例えば80秒以下、例えば、40秒〜80秒の範囲内とし、好ましくは50秒〜70秒の範囲内とする。
リン拡散層10を形成するためのリン拡散工程は、pn接合を形成するためのリン拡散工程として公知の方法と同様の方法および条件で行うことができる。例えば、塩化ホスホリルおよび酸素を含む雰囲気下でウェーハを加熱する方法や、リン化合物および有機溶剤などからなる液体をウェーハに塗布して加熱する方法がある。このとき、ウェーハの他面8のみにリンを熱拡散させて、リン拡散層10およびPSG層12を形成するには、例えば、2枚のウェーハの片面6同士を向かい合わせて重ねた状態で、塩化ホスホリルおよび酸素を含む雰囲気下でウェーハを加熱する方法が好適に用いることができる。塩化ホスホリルおよび酸素は、15〜20:1のガス流量比で行うことができる。塩化ホスホリルのガスとしては、例えば、液温を20℃に制御した塩化ホスホリルを、窒素ガスでバブリングすることにより気化させたものを用いることができる。この加熱は、ウェーハを850℃〜900℃で曝露して行うことが好ましい。850℃以上であればリン拡散層10のゲッタリング効果を確保する観点での厚み不足やリン濃度不足のおそれがなく、900℃以下であれば転位などの欠陥が増殖するおそれがないため、850℃〜900℃の場合により高い変換効率を得られるからである。また、リン拡散層10を厚く形成し、より強いゲッタリング効果を得る観点から、160分以上曝露することが好ましい。
十分なゲッタリングを行うためには、1μm〜3μmの深さのリン拡散層10を形成することが好ましい。この範囲のリン拡散層10の深さであれば、一方の面のみでのリン拡散でも十分なゲッタリング効果を得ることができる。また、リン拡散層10を形成後、5μm以上の深さをエッチング処理することが好ましい。これにより、ウェーハ中の重金属などの不純物を十分にエッチング除去できるため、重金属などの不純物の再放出を防ぐことができるからである。
リン拡散工程における降温過程では、−0.5℃/分以下の速度で少なくとも500℃まで降温することが好ましい。この降温過程中に、重金属などの不純物はウェーハ中で拡散中にリン拡散層にゲッタリングされるため、重金属などの不純物をより長く拡散させるために−0.5℃/分以下の速度で徐冷することによりゲッタリング効果が十分得られるからである。
PSG膜12の除去は、公知の手段および方法により行うことができる。例えば、1〜5質量%のフッ酸を含む酸を用いてエッチングすることができる。
リン拡散層10の除去は、テクスチャ構造を形成するためのエッチングと同様の条件により行うことができる。
各工程において、ウェーハ表面に処理液を接触させる方法としては、例えば浸漬法、スプレー法、ウェーハ面に処理液を滴下させるキャスト法などが挙げられる。
(太陽電池セルの製造方法)
本発明に従う太陽電池セル110の製造方法は、これまで説明した本発明に従う太陽電池用ウェーハ100の製造方法における工程(図1(A)〜(E))の後に、少なくとも太陽電池用ウェーハ100のテクスチャ構造が形成された片面6側に、太陽電池用ウェーハの電気導電型とは異なる電気伝導型のドーパントを熱拡散させエミッタ拡散工程(図1(F))と、太陽電池用ウェーハ100の受光面となる片面6側に反射防止膜18を形成する工程と、太陽電池用ウェーハ100の両面に電極20を形成する工程(図1(H))と、をさらに有する。エミッタ拡散工程では、p型ウェーハを用いる場合、片面6にn型ドーパントとしてのリンを熱拡散させてリン拡散層14を形成する。また、n型ウェーハを用いる場合、片面6にはp型ドーパントとしてのボロンを熱拡散させる。そしてさらに他面8にリンを熱拡散させて高濃度のn型層を形成し、他面8と電極20との電気的接触を良好にする。なお、エミッタ拡散工程においてリンやボロンを拡散する際、これにより形成されたPSG膜16やBSG(Boron Silicon Glass)膜を除去する工程(図1(G))をさらに有する。なお、PSG膜16は数nm程度の薄膜であるため、これを除去するに際してテクスチャ構造の形状にほとんど変化はない。
本発明に従う太陽電池セル110の製造方法は、これまで説明した本発明に従う太陽電池用ウェーハ100の製造方法における工程(図1(A)〜(E))の後に、少なくとも太陽電池用ウェーハ100のテクスチャ構造が形成された片面6側に、太陽電池用ウェーハの電気導電型とは異なる電気伝導型のドーパントを熱拡散させエミッタ拡散工程(図1(F))と、太陽電池用ウェーハ100の受光面となる片面6側に反射防止膜18を形成する工程と、太陽電池用ウェーハ100の両面に電極20を形成する工程(図1(H))と、をさらに有する。エミッタ拡散工程では、p型ウェーハを用いる場合、片面6にn型ドーパントとしてのリンを熱拡散させてリン拡散層14を形成する。また、n型ウェーハを用いる場合、片面6にはp型ドーパントとしてのボロンを熱拡散させる。そしてさらに他面8にリンを熱拡散させて高濃度のn型層を形成し、他面8と電極20との電気的接触を良好にする。なお、エミッタ拡散工程においてリンやボロンを拡散する際、これにより形成されたPSG膜16やBSG(Boron Silicon Glass)膜を除去する工程(図1(G))をさらに有する。なお、PSG膜16は数nm程度の薄膜であるため、これを除去するに際してテクスチャ構造の形状にほとんど変化はない。
エミッタ拡散工程、PSG膜16除去工程、反射防止膜18の形成工程、電極20の形成工程は、任意の公知の手法および条件により行うことができる。エミッタ拡散工程は、リンまたはボロンを拡散させる面に対して、既述のリン拡散層10を形成させるためのリン拡散方法と同様の方法を施し、または、ボロン拡散層を形成させるためには、ボロン元素を含んだ液体または固体を予めウェーハに塗布し、その後900〜1000℃程度で熱処理を施すことにより行うことができる。また、ボロン含有ガスと酸素とを同時に流しつつ熱処理を行うことにより形成することもできる。PSG膜16除去工程は、既述のPSG膜除去方法により行うことができる。反射防止膜18の形成工程は、例えば、プラズマCVD装置やスパッタリング装置などを用い、エミッタ層上に窒化ケイ素を75〜85nm程度堆積して形成することができる。電極20の形成工程は、例えば、スクリーン印刷装置などを用いてAgペーストやAlペーストをウェーハ表面に塗布し、750〜850℃で1分間焼成することにより行うことができる。この焼成は、重金属などの不純物をゲッタリングした層を除去せずに製造した太陽電池用ウェーハに対しては、ゲッタリング層からの重金属などの不純物の再放出を防ぐ観点から700℃以下の低温で行うのが望ましいが、重金属などの不純物をゲッタリングしたリン拡散層を除去した本発明によれば、高温で十分な焼成を施すことができる。
本発明に従う太陽電池セル110の製造方法によれば、ライフタイムおよび短絡電流密度が共に高く、変換効率の高い太陽電池セルを得ることができる。
以上、本発明を説明したが、これらは代表的な実施形態の例を示したものであって、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。
本発明の効果をさらに明確にするため、以下に説明する実施例・比較例の実験を行った比較評価について説明する。
(実験例1:片面でのゲッタリング除去の評価)
<試料の作製>
(実施例1)
まず、固定砥粒ワイヤにより切断した156mm角のp型多結晶シリコンウェーハ(0.2mm厚、1.5Ω-cm)を用意し、50質量%フッ化水素酸/70質量%硝酸/水=1:5:5(体積比)にて調合した酸溶液を用いて、室温で1分間エッチング処理を施した。エッチング深さを測定したところ、5μmであった。その後、ウェーハを乾燥させ、2枚のウェーハを、それぞれの太陽電池の受光面とする面同士を向かい合わせて重ね、塩化ホスホリルおよび酸素を17:1(ガス流量比)で含む雰囲気の炉内に、850℃で20分間載置した。これによりウェーハの太陽電池の受光面とは反対側の他面にリンを熱拡散させた。次に、炉内を窒素雰囲気として、−0.5℃/分以下の速度で500℃まで降温した。その後、表面に形成されたPSG膜を1%のフッ化水素に浸漬して除去し、リン拡散層は、50質量%フッ化水素酸/70質量%硝酸/水=1:5:5(体積比)にて調合した酸溶液を用いて、室温で1分間エッチング処理を施した。エッチング深さを測定したところ、5μmであった。こうして、本発明にかかる太陽電池用ウェーハを製造した。次に、太陽電池用ウェーハの太陽電池の受光面に対して、塩化ホスホリルおよび酸素を17:1(ガス流量比)で含む雰囲気の炉内に、825℃で20分間載置し、エミッタ層を形成した。その後1%のフッ化水素に浸漬して表面のPSG膜を除去した。その後、ウェーハの太陽電池用受光面に反射防止膜としてシリコン窒化膜をプラズマCVD法にて形成した。また、太陽電池用受光面にAg電極用のAgペーストを、その裏面にAl電極用のAlペーストを全面に塗布し、その後、850℃の熱処理を施すことでウェーハ両面に電極を形成し、太陽電池セルを作製した。
<試料の作製>
(実施例1)
まず、固定砥粒ワイヤにより切断した156mm角のp型多結晶シリコンウェーハ(0.2mm厚、1.5Ω-cm)を用意し、50質量%フッ化水素酸/70質量%硝酸/水=1:5:5(体積比)にて調合した酸溶液を用いて、室温で1分間エッチング処理を施した。エッチング深さを測定したところ、5μmであった。その後、ウェーハを乾燥させ、2枚のウェーハを、それぞれの太陽電池の受光面とする面同士を向かい合わせて重ね、塩化ホスホリルおよび酸素を17:1(ガス流量比)で含む雰囲気の炉内に、850℃で20分間載置した。これによりウェーハの太陽電池の受光面とは反対側の他面にリンを熱拡散させた。次に、炉内を窒素雰囲気として、−0.5℃/分以下の速度で500℃まで降温した。その後、表面に形成されたPSG膜を1%のフッ化水素に浸漬して除去し、リン拡散層は、50質量%フッ化水素酸/70質量%硝酸/水=1:5:5(体積比)にて調合した酸溶液を用いて、室温で1分間エッチング処理を施した。エッチング深さを測定したところ、5μmであった。こうして、本発明にかかる太陽電池用ウェーハを製造した。次に、太陽電池用ウェーハの太陽電池の受光面に対して、塩化ホスホリルおよび酸素を17:1(ガス流量比)で含む雰囲気の炉内に、825℃で20分間載置し、エミッタ層を形成した。その後1%のフッ化水素に浸漬して表面のPSG膜を除去した。その後、ウェーハの太陽電池用受光面に反射防止膜としてシリコン窒化膜をプラズマCVD法にて形成した。また、太陽電池用受光面にAg電極用のAgペーストを、その裏面にAl電極用のAlペーストを全面に塗布し、その後、850℃の熱処理を施すことでウェーハ両面に電極を形成し、太陽電池セルを作製した。
(実施例2)
n型多結晶シリコンウェーハ(0.2mm厚、1.7Ω-cm)を用意し、50質量%フッ化水素酸/70質量%硝酸/水=1:5:5(体積比)にて調合した酸溶液を用いて、室温で1分間エッチング処理を施した。エッチング深さを測定したところ、5μmであった。その後、ウェーハを乾燥させ、2枚のウェーハを、それぞれの太陽電池とした際に太陽などの光源に向ける受光面とする面同士を向かい合わせて重ね、塩化ホスホリルおよび酸素を17:1(ガス流量比)で含む雰囲気の炉内に、850℃で20分間載置した。これによりウェーハの太陽電池とした際に太陽などの光源に向ける受光面とは反対側の他面にリンを熱拡散させた。次に、炉内を窒素雰囲気として、−0.5℃/分以下の速度で500℃まで降温した。その後、表面に形成されたPSG膜を1%のフッ化水素に浸漬して除去し、リン拡散層は、50質量%フッ化水素酸/70質量%硝酸/水=1:5:5(体積比)にて調合した酸溶液を用いて、室温で1分間エッチング処理を施した。エッチング深さを測定したところ、5μmであった。こうして、本発明にかかる太陽電池用ウェーハを製造した。次に、太陽電池用ウェーハの太陽電池とした際に太陽などの光源に向ける受光面に対して、三臭化ホウ素と酸素を17:1(ガス流量比)で含む雰囲気の炉内に、950℃で20分間裁置してボロンを太陽電池用受光面に拡散してpn接合を形成した。その裏面側に対しては、塩化ホスホリルおよび酸素を17:1(ガス流量比)で含む雰囲気の炉内に、825℃で20分間載置しリン拡散層を形成した。次に、1%のフッ化水素にウェーハを浸漬して表面のPSG膜およびBSG膜を除去した。その後、ウェーハの両面に反射防止膜としてシリコン窒化膜をプラズマCVD法にて形成した。また、太陽電池用受光面および裏面にAg電極用のAgペーストを塗布し、その後、850℃の熱処理を施すことでウェーハ両面に電極を形成し、両面受光型の太陽電池セルを作製した。
n型多結晶シリコンウェーハ(0.2mm厚、1.7Ω-cm)を用意し、50質量%フッ化水素酸/70質量%硝酸/水=1:5:5(体積比)にて調合した酸溶液を用いて、室温で1分間エッチング処理を施した。エッチング深さを測定したところ、5μmであった。その後、ウェーハを乾燥させ、2枚のウェーハを、それぞれの太陽電池とした際に太陽などの光源に向ける受光面とする面同士を向かい合わせて重ね、塩化ホスホリルおよび酸素を17:1(ガス流量比)で含む雰囲気の炉内に、850℃で20分間載置した。これによりウェーハの太陽電池とした際に太陽などの光源に向ける受光面とは反対側の他面にリンを熱拡散させた。次に、炉内を窒素雰囲気として、−0.5℃/分以下の速度で500℃まで降温した。その後、表面に形成されたPSG膜を1%のフッ化水素に浸漬して除去し、リン拡散層は、50質量%フッ化水素酸/70質量%硝酸/水=1:5:5(体積比)にて調合した酸溶液を用いて、室温で1分間エッチング処理を施した。エッチング深さを測定したところ、5μmであった。こうして、本発明にかかる太陽電池用ウェーハを製造した。次に、太陽電池用ウェーハの太陽電池とした際に太陽などの光源に向ける受光面に対して、三臭化ホウ素と酸素を17:1(ガス流量比)で含む雰囲気の炉内に、950℃で20分間裁置してボロンを太陽電池用受光面に拡散してpn接合を形成した。その裏面側に対しては、塩化ホスホリルおよび酸素を17:1(ガス流量比)で含む雰囲気の炉内に、825℃で20分間載置しリン拡散層を形成した。次に、1%のフッ化水素にウェーハを浸漬して表面のPSG膜およびBSG膜を除去した。その後、ウェーハの両面に反射防止膜としてシリコン窒化膜をプラズマCVD法にて形成した。また、太陽電池用受光面および裏面にAg電極用のAgペーストを塗布し、その後、850℃の熱処理を施すことでウェーハ両面に電極を形成し、両面受光型の太陽電池セルを作製した。
(比較例1)
ウェーハを重ね合せずに、ウェーハ両面にリン拡散し、両面に形成されたPSG膜とリン拡散層をエッチング除去した以外は、実施例1と同様に行った。
ウェーハを重ね合せずに、ウェーハ両面にリン拡散し、両面に形成されたPSG膜とリン拡散層をエッチング除去した以外は、実施例1と同様に行った。
(比較例2)
ウェーハを重ね合せずに、ウェーハ両面にリン拡散し、両面に形成されたPSG膜とリン拡散層をエッチング除去した以外は、実施例2と同様に行った。
ウェーハを重ね合せずに、ウェーハ両面にリン拡散し、両面に形成されたPSG膜とリン拡散層をエッチング除去した以外は、実施例2と同様に行った。
(比較例3)
リン拡散と、PSG膜およびリン拡散層のエッチング除去を行わないこと、すなわちゲッタリング除去を行わないこと以外は、実施例1と同様に行った。
リン拡散と、PSG膜およびリン拡散層のエッチング除去を行わないこと、すなわちゲッタリング除去を行わないこと以外は、実施例1と同様に行った。
(比較例4)
リン拡散と、PSG膜およびリン拡散層のエッチング除去を行わないこと、すなわちゲッタリング除去を行わないこと以外は、実施例2と同様に行った。
リン拡散と、PSG膜およびリン拡散層のエッチング除去を行わないこと、すなわちゲッタリング除去を行わないこと以外は、実施例2と同様に行った。
<評価:ライフタイム、短絡電流密度および変換効率>
各実施例・各比較例の各太陽電池のI−V特性を測定装置(WACOM社製 型番WX-156S-L2/IV15040-09)を用いて測定した。その後、電極、およびリン、ボロン、AgおよびAl拡散層をエッチング除去した後、ヨウ素エタノールパッシベーションを施し、ライフタイム測定装置(Semilab社製 型番WT2100)を用いて反射マイクロ波光導電減衰法によりライフタイムを測定した。
各実施例・各比較例の各太陽電池のI−V特性を測定装置(WACOM社製 型番WX-156S-L2/IV15040-09)を用いて測定した。その後、電極、およびリン、ボロン、AgおよびAl拡散層をエッチング除去した後、ヨウ素エタノールパッシベーションを施し、ライフタイム測定装置(Semilab社製 型番WT2100)を用いて反射マイクロ波光導電減衰法によりライフタイムを測定した。
実施例1、実施例2の短絡電流密度は、比較例1、比較例2よりもそれぞれ高く、実施例1、実施例2のライフタイムは、比較例3、比較例4よりもそれぞれ高かった。そして、実施例1の変換効率は、比較例1および比較例3よりも高く、実施例2の変換効率は、比較例2および比較例4よりも高かった。また、実施例1と実施例2とを比較したところ、p型シリコンウェーハを用いた実施例1よりも、n型シリコンウェーハを用いた実施例2のほうが、短絡電流密度、ライフタイムおよび変換効率の改善効果が高かった。
(実験例2:リン拡散中の温度評価)
<試料の作製>
(実施例3〜6)
塩化ホスホリルおよび酸素を含む雰囲気下に、800℃、850℃、900℃または950℃で20分間載置した以外は、実施例2と同様に行い、それぞれ実施例3、実施例4、実施例5、実施例6とした。
<試料の作製>
(実施例3〜6)
塩化ホスホリルおよび酸素を含む雰囲気下に、800℃、850℃、900℃または950℃で20分間載置した以外は、実施例2と同様に行い、それぞれ実施例3、実施例4、実施例5、実施例6とした。
<評価:ライフタイム、短絡電流密度および変換効率>
各実施例の太陽電池のI−V特性およびライフタイムについて、実験例1と同様に測定した。各結果を表2に示す。実施例3、実施例6と比較して、実施例4、実施例5はライフタイムが高く、変換効率も同様に高かった。
各実施例の太陽電池のI−V特性およびライフタイムについて、実験例1と同様に測定した。各結果を表2に示す。実施例3、実施例6と比較して、実施例4、実施例5はライフタイムが高く、変換効率も同様に高かった。
(実験例3:リン拡散時間の評価)
<試料の作製>
(実施例7〜10)
塩化ホスホリルおよび酸素を含む雰囲気下に850℃で、20分間、40分間、80分間または160分間載置した以外は、実施例2と同様に行った。
<試料の作製>
(実施例7〜10)
塩化ホスホリルおよび酸素を含む雰囲気下に850℃で、20分間、40分間、80分間または160分間載置した以外は、実施例2と同様に行った。
<評価:ライフタイム、短絡電流密度および変換効率>
各実施例の太陽電池のI−V特性およびライフタイムについて、実験例1と同様に測定した。各結果を表3に示す。リン拡散時間の長期化によるライフタイムの向上傾向がみられた。また、変換効率は、実施例7〜10のうち、160分間載置したものが最大であった。
各実施例の太陽電池のI−V特性およびライフタイムについて、実験例1と同様に測定した。各結果を表3に示す。リン拡散時間の長期化によるライフタイムの向上傾向がみられた。また、変換効率は、実施例7〜10のうち、160分間載置したものが最大であった。
(実験例4:リン拡散工程後における降温速度の評価)
<試料の作製>
(実施例11〜14)
リン拡散後に、窒素雰囲気下で−0.2℃/分、−0.5℃/分、−1.0℃/分、−1.5℃/分の速度で500℃まで降温した以外は、実施例2と同様に行った。
<試料の作製>
(実施例11〜14)
リン拡散後に、窒素雰囲気下で−0.2℃/分、−0.5℃/分、−1.0℃/分、−1.5℃/分の速度で500℃まで降温した以外は、実施例2と同様に行った。
<評価:ライフタイム、短絡電流密度および変換効率>
各実施例の太陽電池のI−V特性およびライフタイムについて、実験例1と同様に測定した。各結果を表4に示す。−1.0℃/分以上の降温速度の場合に、変換効率が低下傾向となることがわかった。
各実施例の太陽電池のI−V特性およびライフタイムについて、実験例1と同様に測定した。各結果を表4に示す。−1.0℃/分以上の降温速度の場合に、変換効率が低下傾向となることがわかった。
本発明によれば、ウェーハ中の重金属などの不純物を効果的に除去しつつ、良好なテクスチャ構造を形成することにより、変換効率の高い太陽電池を製造するための太陽電池用ウェーハおよび太陽電池セルを提供することができる。
2 シリコンウェーハ
4 スライスダメージ
6 片面
8 他面
10 リン拡散層
12 PSG膜
14 リン拡散層
16 PSG膜
18 反射防止膜
20 電極
100 太陽電池用ウェーハ
110 太陽電池セル
4 スライスダメージ
6 片面
8 他面
10 リン拡散層
12 PSG膜
14 リン拡散層
16 PSG膜
18 反射防止膜
20 電極
100 太陽電池用ウェーハ
110 太陽電池セル
Claims (6)
- スライスされたシリコンウェーハの少なくとも片面をエッチングして、該片面にテクスチャ構造を形成するエッチング工程と、
前記エッチング工程後に、前記片面とは反対側の他面のみにリンを熱拡散させてリン拡散層およびPSG層を形成し、その後に降温する、リン拡散工程と、
前記リン拡散工程後に前記PSG膜を除去するPSG膜除去工程と、
前記PSG膜除去工程後に、前記他面をエッチングして前記リン拡散層を除去する工程と、
を有することを特徴とする太陽電池用ウェーハの製造方法。 - 前記シリコンウェーハがn型多結晶シリコンウェーハである、請求項1に記載の太陽電池用ウェーハの製造方法。
- 前記リン拡散工程では、前記他面を、酸素および塩化ホスホリルを含む雰囲気に850℃〜900℃で曝露する、請求項1または2に記載の太陽電池用ウェーハの製造方法。
- 前記リン拡散工程では、前記他面を、酸素および塩化ホスホリルを含む雰囲気に160分以上曝露する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池用ウェーハの製造方法。
- 前記リン拡散工程の前記降温は、−0.5℃/分以下の速度で少なくとも500℃まで降温する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池用ウェーハの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池用ウェーハの製造方法における工程の後に、
少なくとも前記太陽電池用ウェーハの前記テクスチャ構造が形成された片面側に、前記太陽電池用ウェーハの電気伝導型とは異なる電気伝導型のドーパントを熱拡散させるエミッタ拡散工程と、
前記エミッタ拡散工程後に、前記太陽電池用ウェーハの両面に電極形成する工程と、
をさらに有することを特徴とする太陽電池セルの製造方法。
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JP2012097814A JP2013225619A (ja) | 2012-04-23 | 2012-04-23 | 太陽電池用ウェーハの製造方法および太陽電池セルの製造方法 |
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---|---|---|---|---|
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CN112466989A (zh) * | 2020-11-12 | 2021-03-09 | 晋能光伏技术有限责任公司 | 一种异质结太阳能电池的制备工艺 |
CN113130306A (zh) * | 2021-04-08 | 2021-07-16 | 横店集团东磁股份有限公司 | 一种对硅片进行磷扩散的方法及其产品和太阳能电池 |
-
2012
- 2012-04-23 JP JP2012097814A patent/JP2013225619A/ja active Pending
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