JP2011240315A - 塗装用ノズル、及び塗装用ノズルを用いた塗装装置 - Google Patents

塗装用ノズル、及び塗装用ノズルを用いた塗装装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スプレー塗装で、塗料の飛散を防止することができるスプレー塗装用の塗装用ノズル及び当該塗装用ノズルを用いた塗装装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る塗装用ノズルは、塗料を噴出する塗料噴出管と、環状に形成され、塗料噴出管の外周に同心円状に配置され、空気を排出するエア管と、エア管から排出される空気の流れ速度を調整する空気流量制御手段とを備える塗装用ノズルと、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スプレー塗装を行うための塗装用ノズル、及び当該塗装用ノズルを用いた塗装装置に関する。
従来、一般住宅、ビル、塀、船舶の内外壁面等の塗装において、高所作業の危険性回避や広域塗装の時間短縮、コスト削減のため、特許文献1〜3に示すような、ローラ塗装式塗装装置が種々提案されている。ローラ塗装は、回転可能なローラの多孔質部分に液状塗料を浸み込ませ、それを被塗装面の表面で回転させながら塗料を被塗装面に転写することにより塗装を行う方法である。そのため、スプレー塗装に比べて、塗料の飛散が少なく作業環境上良好である。
特開2004−66215号公報 特開2003−144997号公報 特開昭61−111165号公報
しかしながら、ローラ塗装では、塗膜の平滑性や被塗装面の凹凸追従性がスプレー塗装より著しく劣るという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、スプレー塗装で、塗料の飛散を防止することができるスプレー塗装用の塗装用ノズル及び当該塗装用ノズルを用いた塗装装置を提供することを目的とする。
本発明に係る塗装用ノズルは、塗料を噴出する塗料噴出管と、環状に形成され、前記塗料噴出管の外周に同心円状に配置され、空気を排出するエア管と、前記エア管から排出される空気の流れ速度を調整する空気流量制御手段とを備えている。
この構成によれば、環状に形成されたエア管が塗料噴出管の外周に配置されるため、噴出される塗料の外周には、環状に空気が排出されることとなる。このとき、空気流量制御手段により空気の流れ速度を調整することで、空気の流れと塗料の流れとが離反する。すなわち、塗料は、外周の空気の流れから離反し、環状の空気の流れの中央を、被塗装面に対して略鉛直方向に流れて被塗装面に付着することとなる。これにより、塗料の飛散を防止することができる。
前記塗装用ノズルにおいては、塗料排出管から噴出された塗料に向けて、コロナ放電を生じさせる少なくとも一つのコロナ放電手段を設けることができる。この構成により、コロナ放電で塗料に電荷が付与され、静電気力によって塗料が被塗装面に引き寄せられるため、被塗装面に効率よく付着させることができる。
また、前記塗装用ノズルにおいては、塗料噴出管及びエア管の開口の周囲を覆い、被塗装面を臨む内部空間を有するカバーを備えることができる。さらに、内部空間の残留塗料を吸引する少なくとも一つの吸引口を設けることができる。この構成により、カバーが、内部空間とカバーの外側とを物理的に遮断するため、塗料はカバーの外側には飛散せず、より確実に塗料の飛散を防止できる。さらに、カバーに吸引口を設けることで、吸引口からカバー内に残留した塗料を吸引することができ、カバー内の汚れを除去することができる。
また、本発明に係る塗装装置は、被塗装面上を移動する装置本体と、前記装置本体に搭載され、スプレー塗装を行う塗装ユニットと、を備え、前記塗装ユニットは、前記被塗装面の上方に延びるアームと、前記アームの先端に取り付けられる上述した塗装用ノズルと、前記塗装用ノズルが、前記装置本体の移動方向及び前記移動方向と垂直の方向に移動するように前記アームを動作させるアーム動作機構とを備えている。
この構成によれば、アーム動作機構により、塗装用ノズルが装置本体の移動方向及び移動方向と垂直の方向に移動するため、装置本体が停止した状態でアームを動作させることで被塗装面の一定面積を塗装することができる。
さらに、前記塗装装置においては、アーム動作機構を、前記移動方向と垂直の方向に延び、前記アームをガイドするガイド部材と、前記ガイド部材に沿って移動可能なアーム保持部材と、前記アームと前記アーム保持部材との間に配置され、前記アーム及び前記アーム保持部材と互いに回転可能に連結される補助アームと、前記アーム保持部材に取り付けられ、前記アームとすべり対偶をなすスライダと、で構成することができる。この構成によれば、アーム保持部材と回転可能に結合する補助アームが、アーム保持部材との連結点を軸として回転することで、補助アームと回転可能に結合しているアームが回転する。このとき、アームは、スライダ上の定点を軸として回転し、かつ、スライダ上をアームの長尺方向に沿ってスライドする。これにより、補助アームが回転移動することで、アームの先端が、装置本体の移動方向に直線で移動することができる。これにより、装置本体の移動方向に一軸、移動方向と垂直の方向に一軸の合計二軸を設ける装置と比較すると、移動方向と垂直の方向の一軸と当該一軸上に回転機構を設けるだけで、装置本体の移動方向及び当該移動方向と垂直方向の移動が可能となり、装置を小型化することができる。
さらに、本発明に係る塗装装置は、被塗装面上を移動する装置本体と、前記装置本体に搭載され、スプレー塗装を行う塗装ユニットと、前記装置本体上において、前記塗装ユニットを上下方向に傾斜させる傾斜調節機構と、を備え、前記塗装ユニットは、前記被塗装面の上方に延びるアームと、前記アームの先端に取り付けられる上述した塗装用ノズルと、を備えている。
この構成によれば、傾斜調節機構によって、塗装ユニットが移動体上で傾斜可能となっている。そのため、塗装ユニットの傾斜により、被塗装面とアームとの距離を調整することができ、被塗装面が曲率半径の小さな球状又は円筒状であっても、塗装用ノズルの移動範囲において、塗装用ノズルと被塗装面との距離を略一定に保つことが可能となる。これにより、一定の吹き付け圧力でスプレー塗装を行ってもムラのない塗膜を形成することができ、仕上がりの良い塗膜を得ることができる。
本発明に係る塗装用ノズル及び当該塗装用ノズルを用いた塗装装置によれば、スプレー塗装で、塗料の飛散を防止することができる。
本発明の塗装装置の一実施形態を示す斜視図である。 図1の塗装装置に設けられる圧送タンクの斜視図である。 図1の塗装装置に設けられる塗装用ノズルの斜視図である。 図1の塗装装置に設けられる塗装用ノズルのカバーを示す斜視図である。 図1の塗装装置の一実施形態を示す正面図である。 図1の塗装装置を曲率半径の小さい球状の被塗装面に使用したときの概略正面図である。 図1の塗装装置の動作を示す平面図である。 図1の塗装装置の動作を示す平面図である。 図1の塗装装置の動作を示す平面図である。 図1の塗装装置の動作を示す平面図である。 図1の塗装装置のアームのコンコイダル近似平行運動機構を模式的に示した平面図である。 図1の塗装ユニットの動作を示す平面図である。 図1の塗装ユニットの動作を示す平面図である。 図1の塗装ユニットの動作を示す平面図である。 図1の塗装ユニットの動作を示す平面図である。 図1の塗装ユニットの動作を示す平面図である。 図1の塗装ユニットの動作を示す平面図である。 本発明の塗装用ノズルの他の実施形態を示す斜視図である。 本発明の塗装用ノズルのカバーの他の実施形態を示す斜視図である。 本発明の塗装用ノズルのカバーの他の実施形態を示す斜視図である。
以下、本発明に係る塗装装置の一実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は、この塗装装置の斜視図である。ここでは、その一例として、備蓄タンクの塗装の塗り替えに用いる塗装装置について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る塗装装置1は、被塗装面を走行する移動体2と、移動体2上に搭載される装置本体3と、を備えている。そして、装置本体3は、塗料を圧送するための圧送タンク10と、スプレー塗装を行うための塗装ユニット20と、を備えている。また、装置本体3には、塗装ユニット20を移動体2に対して持ち上げるための傾斜調節機構50が設けられている。
移動体2としては、図1に示すような、クローラー式自走ロボットが使用される。このクローラー式自走ロボットは、永久磁石により被塗装面に吸着する構成となっており、金属で形成された備蓄タンクの表面に吸着可能となっている。したがって、移動体2は、被塗装面を自走することができる。
図2は、圧送タンクの斜視図である。同図に示すように、装置本体3における圧送タンク10は、圧力容器11と、この圧力容器11内に収容されるチューブ12とで形成されている。圧力容器11には、この容器11の内壁面と、チューブ12の外周面との間に空気を供給するための口部11aが設けられている。また、チューブ12には、塗料が収容されており、塗料が吐出されるチューブ12の開口は圧力容器11から外部に突出している。そして、チューブ12の開口は、図示を省略する管部材を介して、後述する塗装用ノズル30と連結されている。この圧送タンク10は、図2(b),図2(c)に示すように、チューブ12内の塗料を噴出する。すなわち、図2(b)に示すように、口部11aから圧力容器11内に空気を供給すると、圧力容器11内に収容されているチューブ12が、供給された空気の圧力により収縮される。これにより、チューブ12内に収容されている塗料が噴出され、塗装用ノズル30から吐出される。このように、空気を供給することによりチューブ12を圧迫し塗料を噴出するので、圧力容器11に供給する空気の供給量を一定に保つとチューブ12に一定圧をかけることができ、一定流量で塗料を噴出することができる。本実施形態では、特に、球形ガスホルダーのような球形の備蓄タンクを被塗装面としているため、備蓄タンクにおいて半球状をなす下部では塗装装置1は逆姿勢となる。これに対して、圧送タンク10を上記のように構成すると、逆重力場であっても、塗料を噴出することができる。なお、チューブ12からの塗料の噴射量、噴射速度は、図示を省略する制御装置によって制御される。
次に、塗装ユニット20について説明する。図1に示すように、この塗装ユニット20は、移動体2上に配置されるガイド部材21、アーム保持部材22、アーム23、補助アーム24、スライダ25、及び塗装用ノズル30を備えている。この塗装ユニット20は、アーム23の先端に取り付けられた塗装用ノズル30を移動するためのものであり、圧送タンク10から供給される塗料を所望の位置に塗布するための構造を有している。以下、詳細に説明する。まず、ガイド部材21は、棒状に形成され、塗装装置1の走行方向と垂直の方向(図1の左右方向)に延びている。そして、ガイド部材21には、その長尺方向に沿ってレール21aが形成されており、アーム保持部材22は、レール21aに沿って移動可能となっている。すなわち、被塗装面に対して水平方向に移動する。アーム23及び補助アーム24は、共に棒状に形成され、補助アーム24の一端(図1の左側)がアーム保持部材22に回転可能に連結されるとともに、補助アーム24の他端(図1の右側)とアーム23の一端(図1の右側)とが回転可能に連結されている。初期状態において、アーム23は、補助アーム24との連結部からその一部が補助アーム24と重なるように配置され、他端(図1の左側)には塗装用ノズル30が取り付けられる。また、アーム保持部材22にはスライダ25が取り付けられており、スライダ25はアーム23とすべり対偶をなしている。なお、アーム保持部材22、補助アーム24、スライダ25が、本発明におけるアーム動作機構に相当する。
図3は、塗装用ノズルの斜視図である。同図に示すように、塗装用ノズル30は、塗料噴出管31とエア管32とからなる二重管を備えている。より詳細には、塗料を噴出する塗料噴出管31が中央に配置され、これと同心円状に塗料噴出管31の外周に、空気を排出する環状のエア管32が配置されている。そして、圧送タンク10から押し出された塗料が管部材を通って塗装用ノズル30まで流れてきて、中央の塗料噴出管31から噴出される。また、エア管32からの空気の噴射量、噴射速度は、上述した制御装置によって制御可能である。
この時、塗料の粒子径と空気の流れ速度との間に密接な関係があり、塗料の吹き付け角度を鉛直方向に近づけることが必要となる。具体的には、粒子径が小さく、空気の流れ速度が遅い程空気の流れに乗って塗料が飛散し易く、反対に、粒子径が大きく、空気の流れ速度が速いと塗料は被塗装面に付着し易くなる。しかしながら、粒子径を大きくすると塗膜の平滑性が損なわれるという問題がある。そこで、塗料の吹き付け角度を鉛直方向に近づけ、かつ、塗膜の平滑性が損なわれないように、塗料の粒子径と空気の流れ速度を制御装置(空気流量制御手段)で調節する。これにより、塗料の飛散を防止して仕上がりの良い塗膜を得ることができる。
また、図3に示すように、塗装用ノズル30には、エア管32の外周に、4本の静電印加ノズル(コロナ放電手段)33が取り付けられている。各静電印加ノズル33の先端には、塗料の吐出方向に延びる針電極34が設けられており、コロナ放電で塗料に電荷を付与することができる。これにより、静電気力によって塗料が被塗装面に引き寄せられるため、被塗装面に効率よく塗料を付着させることができる。
図4は、塗装用ノズルに取り付けられているカバーの斜視図である。同図に示すように、このカバー40は、半球状の内部空間を有しており、球面の頂部には、塗装用ノズルの口部を嵌め込むノズル差込口41aが形成されている。一方、カバー40の下部には、被塗装面に向けて開口する塗料噴出口41bが形成されている。このカバー40により、カバー40の外部と内部空間とを物理的に遮断し、塗料が飛散するのを確実に防止することができる。また、カバー40には、吸引口41cが形成されている。吸引口41cには、例えば、吸引ダクト42を設け、カバー40内に付着した残留塗料を吸引することができ、これにより、カバー40内の汚れを除去することができる。
続いて、傾斜調節機構50について、図5も参照し説明する。図5は、塗装装置の正面図である。傾斜調節機構50は、上述したように、塗装ユニット20を被塗装面に対して持ち上げるために設けられているが、図5(a)は、塗装ユニット20を水平に保持している状態、図5(b)は、塗装ユニット20を傾斜調節機構50により持ち上げている状態を示している。図1及び図5に示されるように、傾斜調節機構50は、移動体2の幅方向(図5の左右方向)の一端に設けられた支柱51と、この支柱51に沿って上下動し、任意の場所で停止可能な支持台52と、を備えている。塗装ユニット20は、移動体2の他端部側(図5の左側)において、上下方向に揺動可能に配置されており、移動体2の一端部側(図5の右側)において、支持台52と連結されている。したがって、支持台52が支柱51に沿って上昇すると、支持台52が塗装ユニット20の一端を持ち上げ、任意の場所で塗装ユニット20を傾けた状態で支持する。この支柱51及び支持台52には、具体的に、ネジやアクチュエータを用いることができる。
上記のような傾斜調節機構50を有することで、塗装用ノズル30と被塗装面60の距離を略一定に保つことが可能になる。例えば、曲率半径の小さい球状又は円筒状の被塗装面60に塗装する場合、図6(a)に示すように、傾斜調節機構50を有さずアーム23を水平に伸ばすと、塗装ユニット20に近い側と塗装ユニット20から離れる側とでは塗装用ノズル30と被塗装面60との距離が大きく異なる。しかしながら、傾斜調節機構50を有することで、図6(b)に示すように、塗装ユニット20の一端が持ち上げられると、塗装用ノズル30と被塗装面60との距離がアーム23を伸ばしてもほぼ一定に保つことが可能となる。この時、持ち上げ距離は、塗装用ノズル30と被塗装面60との距離がアーム23を伸ばしてもほぼ一定となるように、被塗装面60の曲率から逆算して計算される。これにより、アーム23を伸ばしたときに、塗装用ノズル30と被塗装面60との距離が離れすぎて塗料が飛散することを防止できる。また、一定平面を塗装する間、塗装用ノズル30と被塗装面60との距離がほぼ一定であるため、一定の吹き付け圧力でスプレー塗装を行っても被塗装面に吹き付けられる塗料の圧力もほぼ一定となり、ムラのない塗膜を形成することができる。
次に、図7を参照して上記のように構成された塗装装置の動作について説明する。図7は、塗装装置の動作を時系列で示した平面図である。
まず、図7(a)に示すように、塗装装置1は、これから塗装を行う平面61の塗装開始ポイントまで移動する。その後、図7(b)に示すように、塗装装置1は、図7(b)の破線で示すように、塗装ユニット20を動作させ、平面61を塗装する。その後、図7(c)に示すように、再び、塗装装置1は、次に塗装を行う平面62の塗装開始ポイントまで移動する。そして、図7(d)に示すように、塗装装置1は、平面62を塗装する。この動作を繰り返すタクト方式で被塗装面全体を塗装する。このように動作させることで、塗装装置1の移動により生じる振動で塗装品質が悪化することを防止できる。
続いて、図8及び図9を参照して、塗装ユニット20の動作について説明する。図8は、アーム23、24のコンコイダル近似平行運動機構を模式的に示した平面図であり、図9は、塗装ユニット20の動作を示している。
図8に示す点Aが補助アーム24とアーム保持部材22との連結点、点Bが補助アーム24とアーム23との連結点、点Cが塗装用ノズル30の取り付け点である。点Aを軸として補助アーム24が回転することで、点Bが矢印Eの軌跡で移動する。これに伴い、アーム23が点Dを軸として回転する。同時に、アーム23はスライダ25上をアーム23の長手方向にスライドする。これにより、点Cが矢印Fの軌跡で移動し、回転運動を平行移動運動に変化させることができる。
具体的には、コンコイダル近似平行運動機構を本実施形態の塗装ユニット20に適用すると、塗装ユニット20は、図9(a)から図9(c)に示す動作が行われる。この動作で、塗装予定の平面の最初の一列が塗装される。その後、図9(a)から図9(c)の動作を繰り返しながら、アーム保持部材22がレール21aに沿って、塗装用ノズル30が塗装装置1から離れる方向に移動していく。これにより、塗装予定の平面が一列ずつ順に塗装されていく。最も塗装用ノズル30が塗装装置1から離れた状態、すなわち、アーム23、24を最も延ばした状態を図9(d)から図9(f)に示している。この動作により、塗装予定平面の最後の一列が塗装される。このように動作することで、アーム保持部材22と補助アーム24の結合点Aを回転させる機構と、結合点Aを一軸方向に直線移動させる機構とで一定平面を塗装することが可能となる。これにより、結合点Aの付近に一軸方向の直線移動させる機構と回転移動させる機構とを備えるだけでよく、通常使用される一定平面を塗装するための二軸方向に直線移動させる機構と比較して、装置の設置面積を抑えることができ、装置を小型化することができる。
以上のように、本実施形態によれば、塗装用ノズル30を二重管で形成し、中央から噴出される塗料の粒子径と外側から排出される空気の流れ速度とを適切に調整することで、塗料の吹き付け角度を鉛直方向に近づけ、塗料の飛散を防止し被塗装面に付着させることができる。このような塗装用ノズル30を用いることで、スプレー塗装の問題であった塗料の飛散を防止でき、塗膜の平滑性や被塗装面の凹凸追従性に優れたスプレー塗装を行うことで、仕上がりの良い塗膜を得ることができる。また、アーム23、24をコンコイダル近似平行運動機構で動作させることで、回転動作と一軸の直線移動動作で一定平面を塗装することができ、装置を小型化することができる。さらに、傾斜調節機構50を備えることで、曲率半径の小さい球状又は円筒状の被塗装面であったとしても、塗装用ノズル30と被塗装面60との距離を略一定にすることができ、一定の吹き付け圧力でスプレー塗装を行ってもムラが生じず、仕上がりの良い塗膜を得ることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、塗料噴出管31とエア管32とを1組のみ備えた塗装用ノズル30を用いたが、例えば、図10(a)に示すような、4組の塗料噴出管31とエア管32とを横一列に並べた並列4ノズル35とすることもできる。同様に、図10(b)に示すように、4組の塗料噴出管31とエア管32とを千鳥状に配置したチドリ4ノズル36とすることもできる。また、この時の塗料噴出管31とエア管32の組の数は4つに限られない。
さらに、カバー40についても、例えば、図10に示すような塗装用ノズル35、36の場合には、塗装用ノズル35、36の形状に適した、図11に示す形状のカバー43にすることができる。また、カバー40は、図4や図11に示したスポットタイプのカバー40、43だけでなく、図12に示すような広域カバー44を用いることも可能である。
また、上記実施形態では、塗装ユニット20のみを傾斜調節機構50により持ち上げたが、圧送タンク10を含めた装置本体3全体を移動体2から持ち上げることも可能である。
さらに、上記実施形態では、備蓄タンク等の塗り替えについて説明したが、本発明に係る塗装装置の用途は、これに限定されるものではなく、例えば、一般住宅やビルの壁面、塀、船舶や車体等の内外壁面等にも使用できる。また、永久磁石で吸着できない壁面等を塗装するときは、自走式とせず、高所作業車等の先端に装置本体のみを取り付け、人が操作して塗装させることも可能である。この場合、高所作業車等の装置本体を移動させる装置が、本発明の移動体を構成する。
1 塗装装置
2 移動体
3 装置本体
20 塗装ユニット
21 ガイド部材
22 アーム保持部材
23 アーム
24 補助アーム
25 スライダ
30 塗装用ノズル
31 塗料噴出管
32 エア管
34 針電極
40 カバー
41 外壁
41a ノズル差込口
41b 塗料噴出口
41c 吸引口
50 傾斜調節機構

Claims (8)

  1. 塗料を噴出する塗料噴出管と、
    環状に形成され、前記塗料噴出管の外周に同心円状に配置され、空気を排出するエア管と、
    前記エア管から排出される空気の流れ速度を調整する空気流量制御手段と、
    を備える塗装用ノズル。
  2. 前記塗料排出管から噴出された塗料に向けて、コロナ放電を生じさせる少なくとも一つのコロナ放電手段をさらに備える請求項1に記載の塗装用ノズル。
  3. 前記塗料噴出管及びエア管の開口の周囲を覆い、被塗装面を臨む内部空間を有するカバーをさらに備えている、請求項1又は2に記載の塗装用ノズル。
  4. 前記カバーは、前記内部空間の残留塗料を吸引する少なくとも一つの吸引口をさらに備えている請求項3に記載の塗装用ノズル。
  5. 被塗装面上を移動する移動体と、
    前記移動体に搭載され、スプレー塗装を行う塗装ユニットと、を備え、
    前記塗装ユニットは、
    前記被塗装面の上方に延びるアームと、
    前記アームの先端に取り付けられる請求項1〜4のいずれかに記載の塗装用ノズルと、
    前記塗装用ノズルが、前記移動体の移動方向及び前記移動方向と垂直の方向に移動するように前記アームを動作させるアーム動作機構と、
    を備えている塗装装置。
  6. 前記アーム動作機構は、
    前記移動方向と垂直の方向に延び、前記アームをガイドするガイド部材と、
    前記ガイド部材に沿って移動可能なアーム保持部材と、
    前記アームと前記アーム保持部材との間に配置され、前記アーム及び前記アーム保持部材と互いに回転可能に連結される補助アームと、
    前記アーム保持部材に取り付けられ、前記アームとすべり対偶をなすスライダと、
    を備える請求項5に記載の塗装装置。
  7. 前記移動体上において、前記塗装ユニットを上下方向に傾斜させる傾斜調節機構をさらに備えている、請求項5又は6に記載の塗装装置。
  8. 被塗装面上を移動する移動体と、
    前記移動体に搭載され、スプレー塗装を行う塗装ユニットと、
    前記移動体上において、前記塗装ユニットを上下方向に傾斜させる傾斜調節機構と、
    を備え、
    前記塗装ユニットは、
    前記被塗装面の上方に延びるアームと、
    前記アームの先端に取り付けられる請求項1〜4のいずれかに記載の塗装用ノズルと、
    を備えている、塗装装置。
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