JP2011239576A - 回転電機および回転電機のステータに使用される保持リングの製造方法 - Google Patents

回転電機および回転電機のステータに使用される保持リングの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】保持リングからの面圧によるコアの損傷を低減する回転電機および回転電機のステータに使用される保持リングの製造方法の提供。
【解決手段】電動モータのステータは、モータハウジングに取り付けられた円筒状のステータリング15と、各々コイルが巻回され、ステータリング15の内周面に円環状に並んで取り付けられた複数のコア体とにより形成されている。複数のコア体が取り付けられるステータリング15の円筒部151には、複数のプリーツ155が形成されている。それぞれのプリーツ155は、円筒部151を半径方向内方に屈曲させて形成されており、その断面は略三角形状を呈している。プリーツ155は、円筒部151上を回転軸方向に直線的に延びるように形成されている。プリーツ155は、円周方向に伸長可能に形成されており、これにより、円筒部151は半径方向に拡張可能となっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ステータコアに通電することによりロータを駆動する回転電機および回転電機のステータに使用される保持リングの製造方法に関する。
保持リングの内周面に、それぞれコイルが巻回された複数のコアが円環状に保持されて形成されたステータと、ステータと半径方向に対向するように形成されたロータとを備えた回転電機に関する従来技術があった(例えば、特許文献1参照)。これは、主にハイブリッド車両の車輪駆動用のモータとして使用されるもので、複数のコアを円環状に並べた状態で保持リングに固定し、その後、保持リングをモータハウジング内に取り付けている。
特許第3666727号公報
上述した特許文献1に開示された回転電機においては、複数のコアが保持リングの内周面に圧入固定されている。したがって、保持リング上にコアを移動不能に保持するため、複数のコアが円環状に並んだコア列の外径と、保持リングの内径との間には、所定の締め代(コア列の外径−保持リングの内径)を必要としていた。
しかしながら、回転電機の各々の部材には寸法上のばらつきがあり、このばらつきによって上述した締め代も変動する。寸法上のばらつきを考慮して、最悪の場合でも上述した所定の締め代が維持されるように各部材の寸法を設定すると、締め代が多めになった場合、保持リングの内周面からコア列の外周面に加えられる面圧が増大する。
各々のコアは、多数の薄い電磁鋼板が積層されて形成されており、外周面に加えられた面圧によって座屈しやすい。特に、コアの回転軸方向の端面においては、印加された面圧を少数の電磁鋼板で受け止めるため、コアの端面に位置する電磁鋼板の座屈が発生しやすくなる。
また、コア列を保持リングに固定する方法として、上述した常温による圧入以外に焼き嵌めがある。これは、保持リングを加熱して、その内径を拡張させた状態でコア列を嵌め込み、その後、保持リングを冷却して内径を収縮させることにより、保持リングにコア列を固定する方法である。
しかしながら、この方法によっても、冷却後の保持リングとコア列との間の締め代が大きい場合には、外周面に加えられた面圧によって電磁鋼板が座屈しやすい点については、圧入による場合と同様であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、保持リングからの面圧によるコアの損傷を低減する回転電機および回転電機のステータに使用される保持リングの製造方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、請求項1に係る回転電機の発明の構成上の特徴は、ハウジングに取り付けられたステータと、ステータと半径方向に対向して設けられ、ステータに対し回転可能なロータとを備え、ステータは、円筒部を有した保持リングと、各々コイルが巻回されるとともに、円環状に並んだ状態で円筒部の内周面に圧入または焼き嵌めにより取り付けられた複数のコアと、により形成された回転電機において、保持リングの円筒部には、半径方向に屈曲するとともに回転軸方向に延びたひだ部が形成され、ひだ部が伸張することにより、円筒部は半径方向に拡張可能としたことである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1の回転電機において、ひだ部は、円筒部において半径方向内方に突出するように形成され、円筒部と対向するコアの外周面において、円周方向の中央部には、ひだ部を収容する凹部が形成されたことである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1または2の回転電機において、保持リングの軸方向端部には、ハウジングに固定されるために、半径方向外方に延びた取付フランジが形成されており、取付フランジには、円周方向において、ひだ部と一致する位置に屈曲したフランジひだ部が形成され、フランジひだ部は、円周方向に伸張可能としたことである。
請求項4に係る回転電機のステータに使用される保持リングの製造方法の発明の構成上の特徴は、請求項3に記載された回転電機に含まれる保持リングを製造する方法であって、金属製の板材をプレス加工し、板材上において複数のひだ部を互いに平行に並ぶように形成するひだ部形成工程と、ひだ部が形成された板材の端部同士を溶接し、ひだ部が円筒状の側面において軸方向に延びるリング体を形成するリング体形成工程と、リング体の軸方向端部をプレス加工し、リング体の端部から半径方向外方へと延びた円板状の鍔部を形成する鍔部形成工程と、鍔部を切り欠いて、取付フランジを形成する取付フランジ形成工程と、を備えたことである。
請求項1に係る回転電機によれば、保持リングの円筒部には、半径方向に屈曲するとともに回転軸方向に延びたひだ部が形成され、ひだ部が伸張して円筒部が半径方向に拡張可能としたことにより、保持リングとコアとの間の締め代が大きい場合でも、円筒部が半径方向に拡張して、コアが保持リングから受ける面圧を低下させることができる。
ひだ部は、コアを不動の状態で保持できるような比較的小さい面圧が発生しても、伸長しないだけの剛性を有している。しかし、ひだ部は、コアを座屈させるような過大な面圧が発生した場合には伸長して、円筒部を半径方向に拡張させる。したがって、コアを形成する電磁鋼板の座屈を防止することができる。
請求項2に係る回転電機によれば、ひだ部は、円筒部において、半径方向内方に突出するように形成され、円筒部の内周面と対向するコアの外周面において、円周方向の中央部には、ひだ部を収容する凹部が形成されたことにより、特別に新たな収容部位を形成することなしに、コアの外周面に形成された既存のコア組付け時の位置決め用の凹部を利用して、保持リングのひだ部を収容できる。
つまり、半径方向に屈曲したひだ部を収容するために、保持リングの外方に配置されたハウジングまたは保持リングの内方に配置されたコアのうちの少なくともいずれかに、収容部位を設けなければならない。
ここで、通常、コアの外周面上の円周方向の中央部には、組付け時の位置決め用として凹部が形成されている。本発明は、この凹部内に保持リングに形成されたひだ部を収容しているため、ハウジングまたはコアに、ひだ部を収容するための新たな部位を形成する必要がない。
また、ひだ部が、円筒部において半径方向内方に突出しているため、保持リングの外方に配置されたハウジングに影響を与えることがなく、回転電機を小型化することができる。
請求項3に係る回転電機によれば、保持リングの軸方向端部に形成された取付フランジに屈曲したフランジひだ部が形成され、フランジひだ部は、円周方向に伸張可能としたことにより、取付フランジに接続された円筒部の軸方向端部付近も、半径方向に拡張することができる。したがって、コアの端面に位置する電磁鋼板が保持リングから受ける面圧をさらに低下させることができる。
ステータをハウジングに取り付けるための取付フランジは、ハウジングに固定されているため、円筒部の軸方向端部を半径方向に拡張させることに対する阻害要因と成り得た。本発明によれば、取付フランジにも屈曲したフランジひだ部を形成したため、フランジひだ部の伸張により、円筒部の軸方向端部付近も半径方向に拡張することができる。
請求項4に係る回転電機のステータに使用される保持リングの製造方法によれば、金属製の板材をプレス加工し、板材上において複数のひだ部を互いに平行に並ぶように形成するひだ部形成工程と、ひだ部が形成された板材の端部同士を溶接し、ひだ部が円筒状の側面において軸方向に延びるリング体を形成するリング体形成工程と、リング体の軸方向端部をプレス加工し、リング体の端部から半径方向外方へと延びた円板状の鍔部を形成する鍔部形成工程と、鍔部を切り欠いて、取付フランジを形成する取付フランジ形成工程とを備えたことにより、保持リングの円筒部に容易にひだ部を形成することができる。
本発明の実施形態1による電動モータの車両に搭載された状態を示した断面図 図1に示した電動モータのステータリングの斜視図 図1に示したステータリングにコアが保持された状態を示した部分斜視図 図3の平面図 ステータリングとコアとの間の締め代と、コアがステータリングから受ける面圧との関係について、ステータリングにプリーツが有る場合と無い場合とを比較したグラフを示した図 図1に示したステータリングの製造方法を説明するための工程図であって、ステータリングの材料となる板材の正面図(a)、プレスにより、板材に複数のプリーツを形成した状態を示した図(b)、プリーツが形成された板材を円筒状にしてリング体を形成した状態を示した斜視図(c) 図6に示した工程の後に続く工程を示した図であって、リング体の端部をプレスして、鍔部を形成した状態を示した斜視図(a)および取付フランジを形成し、ステータリングを完成した状態を示した斜視図(b) 図1に示したステータリングに対し、コアを円環状に並べて保持させる状態を示した斜視図 実施形態2によるステータリングの部分斜視図
<実施形態1>
図1乃至図8に基づき、本発明の実施形態1による電動モータ1について説明する。電動モータ1(本発明の回転電機に該当する)は、ハイブリッド車両の車輪駆動用の同期モータである。しかしながら、本発明はこれに限定されるべきものではなく、家庭用電器に設けられるモータあるいは一般的な産業用機械を駆動するモータといった、あらゆる電動モータに適用することが可能である。
尚、説明中において回転軸方向または軸方向という場合、特に断らなければ、電動モータ1の回転軸Cに沿った方向、すなわち図1における左右方向を意味する。また、図1において、左方を電動モータ1およびクラッチ装置3の前方といい、右方を後方ということがあるが、実際の車両上における方向とは無関係である。また、図3、図4および図8において、コア体16のボビン162、163およびコイル164は省略されている。
図1に示すように、モータハウジング11(本発明のハウジングに該当する)は、ロータ13およびステータ14を内蔵した状態で、前方をモータカバー12により封止されている。モータカバー12の前方には、図示しない車両のエンジンが取り付けられ、モータハウジング11の後方にはトランスミッション(図示せず)が配設されている。
また、電動モータ1を構成するロータ13とエンジンとの間には、湿式多板クラッチであるノーマリクローズタイプのクラッチ装置3が介装されている。さらに、電動モータ1は、トランスミッションを介して図示しない車両の駆動輪と接続されており、電動モータ1による駆動力が駆動輪に入力される。
図1に示した電動モータ1が搭載された車両は、エンジンにより走行する場合、エンジンがトランスミッションを介して駆動輪を回転させる。また、電動モータ1により走行する場合、電動モータ1がトランスミッションを介して駆動輪を回転させる。この時、クラッチ装置3をレリーズさせて、エンジンと電動モータ1との間の接続を解除している。さらに、電動モータ1は、クラッチ装置3を介してエンジンにより駆動され、発電機としても機能する。
モータカバー12の内周端には、軸受31を介してクラッチ装置3のインプットシャフト32が、回転軸Cを中心に回転可能に取り付けられている。回転軸Cは、エンジン、電動モータ1およびトランスミッションのタービンシャフト2の回転軸でもある。インプットシャフト32は、エンジンのクランクシャフトと接続されている。
また、インプットシャフト32は、クラッチ装置3の係合部33を介して、クラッチアウタ34と接続されている。係合部33が係脱することにより、インプットシャフト32とクラッチアウタ34との間が断続される。
クラッチアウタ34は、電動モータ1のロータ13に連結されるとともに、半径方向内方へと延びて、内端においてタービンシャフト2とスプライン嵌合している。また、クラッチアウタ34とモータハウジング11の固定壁111との間には、双方の間の相対回転が可能なように、ベアリング装置35が介装されている。
電動モータ1のロータ13は、クラッチアウタ34を介して、モータハウジング11に回転可能に取り付けられている。ロータ13は、積層された複数の電磁鋼板131を一対の保持プレート132a、132bにより挟み、これに固定部材133を貫通させて端部をかしめることにより形成されている。また、ロータ13の円周上には、図示しない複数の界磁極用マグネットが設けられている。一方の保持プレート132bは、クラッチアウタ34に取り付けられ、これにより、ロータ13はクラッチアウタ34と連結されている。
また、モータハウジング11の内周面には、ロータ13と半径方向に対向するように、電動モータ1のステータ14が取り付けられている。ステータ14は、ステータリング15(本発明の保持リングに該当する)の内周面に、回転磁界発生用の複数のコア体16(本発明のコアに該当する)が円環状に並ぶように取り付けられて形成されている(図3示)。
各々のコア体16は、およそT字状を呈した複数のケイ素鋼板(電磁鋼板)が積層されることにより形成されたティース161を備えている(図4示)。それぞれのティース161の外周縁には、各々円周方向に延びる一対のバックヨーク部161aが形成されている。
ティース161には一対のボビン162、163が装着され、ボビン162、163は、ティース161の外周面を囲むように互いに嵌合している。さらに、ボビン162、163の回りには、回転磁界を発生させるためのコイル164が巻回されている(図1示)。コア体16の周囲に巻回されたコイル164は、図示しないバスリングを介して外部のインバータと接続される。
上述した構成を備えた電動モータ1において、コイル164に例えば三相の交流電流が供給されることによりステータ14において回転磁界が発生し、回転磁界に起因する吸引力または反発力によって、ステータ14に対しロータ13が回転される。
ステータリング15は鋼板をプレス成形して形成されており、図2に示すように、リング状の円筒部151と、円筒部151の軸方向端部から半径方向外方に延びた、3個の取付フランジ152(図2において2個のみ示す)を有している。また、取付フランジ152同士の間には、取付フランジ152よりも幅狭の外周リブ153が形成されている。取付フランジ152は、ステータ15をモータハウジング11に取り付けるために形成されており、それぞれ一対の取付穴154を備えている。
ステータリング15の円筒部151には、複数のプリーツ155(本発明のひだ部に該当する)が、回転軸方向に直線的に延びるように形成されている。それぞれのプリーツ155は、円筒部151を半径方向に屈曲させて形成されている。プリーツ155は半径方向内方に突出しており、その断面は略三角形状を呈している(図4示)。
図3および図4に示すように、円筒部151の内周面と対向する各々のティース161の外周面において、各々のプリーツ155を収容する凹部161bが形成されている。凹部161bは、コア体16の組付け用として設けられている。図4において、ロータ13の回転のために寄与するように、ティース161内を通過させる磁束を実線の矢印にて示している。凹部161bは、コア体16の外周面において、円周方向の略中央部(1つのティース161に含まれる一対のバックヨーク部161aの端部間のほぼ中央部)に配置されており、その断面は略三角形状に形成されている(図4示)。
ステータリング15の円筒部151に形成されたプリーツ155は、円周方向に伸長可能に形成されており、これにより、円筒部151は半径方向に拡張可能となっている。したがって、コア体16を円環状に並べたコア列CR(図8示)を、焼き嵌め等によってステータリング15に取り付けた場合に、コア列CRとステータリング15との間の締め代(コア列CRの外径−ステータリング15の円筒部151の内径)が大きくても、円筒部151からコア体16に加えられる面圧を低減することができる。
したがって、図5に示すように、ステータリング15にコア体16を保持するために必要な面圧を発生させることのできる締め代の範囲を、円筒部151にプリーツ155を形成しない場合(a)に対し、形成した場合(b)の方が広くすることができる。すなわち、円筒部151にプリーツ155を形成することにより、ステータ14の各部材の寸法設定の自由度を増大させることができる。
次に、図6および図7に基づき、本実施形態によるステータリング15の製造方法について説明する。最初に、図6(a)に示した金属製の板材P上に、プレス加工により複数のプリーツ155を互いに平行に並ぶように形成する(図6(b)示:ひだ部形成工程)。尚、図6(b)において、プリーツ155は2個のみ示しているが、実際には、板材P上のほぼ全面に亘って形成されている。
次に、プリーツ155の形成された板材Pの端部同士を溶接して、リング体Rを形成する(図6(c)示:リング体形成工程)。図6(c)において、溶接部位を破線にて示している。形成されたリング体Rの円筒状の側面には、プリーツ155が軸方向に延びている。
さらに、リング体Rの軸方向の端部をプレス加工し、端部から半径方向外方に延びた円板状の鍔部Tを形成する(図7(a)示:鍔部形成工程)。図7(a)に示すように、鍔部Tはリング体Rの端部において、全周に形成されている。
最後に、鍔部Tを切り欠いて、リング体Rの端部に取付フランジ152および外周リブ153を形成する。また、取付フランジ152には、それぞれ一対の取付穴154が穿孔され、ステータリング15が完成する(図7(b)示:取付フランジ形成工程)。
複数のコア体16は、ステータリング15の内周面に焼き嵌めにより取り付けられる。完成したステータリング15は所定温度に加熱されて、その内径が拡張される。一方、ティース161のバックヨーク部161aを互いに当接させて、コア体16を円環状に並べてコア列CRにした状態で、ステータリング15の円筒部151内に挿入していく(図8示)。この時、図8に示すように、円筒部151のプリーツ155が、それぞれのコア体16に形成された凹部161b内に収容されるように、円周上の位置決めを行う。
また、コア体16をステータリング15内に取り付ける方法として、常温における圧入を適用してもよい。さらに、圧入によりコア体16をステータリング15内に保持させる場合、コア体16と円筒部151との間に接着剤を介在させ、その保持力を増大させてもよい。
図1に示すように、コア体16が取り付けられたステータリング15は、取付フランジ152をモータハウジング11のボス部112に当接させ、取付ボルト17を取付穴154に挿通した後、ボス部112に螺合させることにより、モータハウジング11に固定される。
本実施形態によれば、ステータリング15の円筒部151には、半径方向に屈曲するとともに回転軸方向に延びたプリーツ155が形成されており、プリーツ155が伸張して円筒部151が半径方向に拡張可能となるようにした。これにより、ステータリング15とコア体16との間の締め代が大きい場合でも、円筒部151が半径方向に拡張して、コア体16がステータリング15から受ける面圧を低下させることができる。
プリーツ155は、コア体16を不動の状態で保持できるような比較的小さい面圧が発生しても、伸長しないだけの剛性を有している。しかし、プリーツ155の剛性はそれほど大きいものではなく、コア体16を座屈させるような過大な面圧が発生した場合には伸長して、円筒部151を半径方向に拡張させる。したがって、コア体16を形成する電磁鋼板の座屈を防止することができる。
また、プリーツ155は、円筒部151において半径方向内方に突出するように形成され、円筒部151の内周面と対向する各々のコア体16の外周面において、円周方向の中央部には、プリーツ155を収容する凹部161bが形成された。これにより、特別に新たな収容部位を形成することなしに、コア体16の外周面に形成された既存の凹部161bを利用して、ステータリング15のプリーツ155を収容できる。
つまり、半径方向に屈曲したプリーツ155を収容するために、ステータリング15の外方に配置されたモータハウジング11またはステータリング15の内方に配置されたコア体16のうちの少なくともいずれかに、収容部位を設けなければならない。
ここで、通常、コア体16のティース161の外周面上には、組付け時の位置決め用として凹部161bが形成されている。本発明は、この凹部161b内にステータリング15に形成されたプリーツ155を収容しているため、モータハウジング11またはコア体16に、プリーツ155を収容するための新たな部位を形成する必要がない。
また、円筒部151上のプリーツ155が、コア体16の凹部161b内に収容されているため、プリーツ155と凹部161bとが係合可能であり、電動モータ1の長時間の作動にも拘わらず、コア体16がステータリング15に対して円周方向に位置ずれすることがない。
また、プリーツ155が、円筒部151において半径方向内方に突出しているため、ステータリング15の外方に配置されたモータハウジング11に影響を与えることがなく、電動モータ1を小型化することができる。
また、金属製の板材Pをプレスし、板材P上において複数のプリーツ155を互いに平行に並ぶように形成するひだ部形成工程と、プリーツ155が形成された板材Pの端部同士を溶接し、プリーツ155が円筒状の側面において軸方向に延びるリング体Rを形成するリング体形成工程と、リング体Rの軸方向端部をプレスし、リング体Rの端部から半径方向外方へと延びた円板状の鍔部Tを形成する鍔部形成工程と、鍔部Tを切り欠いて、取付フランジ152を形成する取付フランジ形成工程とを備えたことにより、ステータリング15の円筒部151に容易にプリーツ155を形成することができる。
<実施形態2>
図9に基づき、本発明の実施形態2によるステータリング15Aについて説明する。本実施形態によるステータリング15Aは、実施形態1によるステータリング15に対し、取付フランジ152A上に、フランジプリーツ156(本発明のフランジひだ部に該当する)を形成した点のみが異なる。
本実施形態によるステータリング15Aの取付フランジ152Aには、取付穴154を避けて、一対のフランジプリーツ156が形成されている。フランジプリーツ156は、円周方向において、円筒部151に形成されたプリーツ155と一致する位置に形成されている。したがって、図9に示すように、それぞれのフランジプリーツ156は、プリーツ155に連続するように形成されている。尚、図9においては、1箇所の取付フランジ152Aのみが示されているが、フランジプリーツ156は、その他の取付フランジ152A上にも形成されている。
図9に示すように、フランジプリーツ156は、取付フランジ152A上の円周方向において、一対の取付穴154の両側に1個づつ形成されている。フランジプリーツ156は、取付フランジ152Aを図9において下方に屈曲させて形成されており、その断面は略三角形状を呈している。したがって、フランジプリーツ156は、円筒部151に形成されたプリーツ155と同様に円周方向に伸長可能である。
フランジプリーツ156は、上述したひだ部形成工程(図6(b)示)において、複数のプリーツ155を板材Pの上下端部を繋ぐように形成し、その後、鍔部形成工程(図7(a)示)において、リング体Rの軸方向の端部をプレスして、形成したプリーツ155を折り曲げながら鍔部Tを形成することにより、取付フランジ152A上に容易に形成することができる。
本実施形態によれば、ステータリング15Aの軸方向端部に形成された取付フランジ152Aに屈曲したフランジプリーツ156が形成され、フランジプリーツ156は、円周方向に伸張可能としたことにより、取付フランジ152Aに接続された円筒部151の軸方向端部付近も、半径方向に拡張することができる。したがって、コア体16の端面に位置する電磁鋼板がステータリング15Aから受ける面圧をさらに低下させることができる。
ステータ14をモータハウジング11に取り付けるための取付フランジ152Aは、モータハウジング11に固定されているため、円筒部151の軸方向端部を半径方向に拡張させることに対する阻害要因と成り得た。本実施形態によれば、取付フランジ152Aにも屈曲したフランジプリーツ156を形成したため、フランジプリーツ156の伸張により、円筒部151の軸方向端部付近も半径方向に拡張することができる。
電動モータ1がモータハウジング11に取り付けられた状態において、取付フランジ152Aの取付穴154の周囲は、モータハウジング11に固定されているため移動不能である。しかしながら、フランジプリーツ156を挟んで取付穴154の反対側に位置する取付フランジ152Aの円周方向の両端部は自由端であるため、フランジプリーツ156が円周方向に伸長することにより、円周方向に移動可能である。これにより、取付フランジ152Aが妨げとなることなく、円筒部151の軸方向端部付近は半径方向に拡張することができる。
<他の実施形態>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。
ステータリング15の円筒部151に形成されたプリーツ155は、半径方向外方に屈曲していてもよい。
また、プリーツ155およびフランジプリーツ156の断面形状は、略三角形状でなければならないわけではなく、例えば、矩形状あるいは波状といった屈曲部位が伸長可能なものであれば、どのような形状であってもよい。
また、プリーツ155およびフランジプリーツ156の形成個数は、円筒部151あるいは取付フランジ152Aにおいて必要な拡張量を考慮して、適宜決めればよい。
また、本発明による電動モータ1は、同期モータ、誘導モータ、直流モータあるいはそれ以外のあらゆる回転電機に適用可能である。
図面中、1は電動モータ(回転電機)、11はモータハウジング(ハウジング)、13はロータ、14はステータ、15,15Aはステータリング(保持リング)、16はコア体(コア)、151は円筒部、152,152Aは取付フランジ、155はプリーツ(ひだ部)、156はフランジプリーツ(フランジひだ部)、161bは凹部、164はコイル、Pは板材、Rはリング体、Tは鍔部を示している。

Claims (4)

  1. ハウジングに取り付けられたステータと、
    前記ステータと半径方向に対向して設けられ、前記ステータに対し回転可能なロータと、
    を備え、
    前記ステータは、
    円筒部を有する保持リングと、
    各々コイルが巻回されるとともに、円環状に並んだ状態で前記円筒部の内周面に圧入または焼き嵌めにより取り付けられた複数のコアと、
    により形成された回転電機において、
    前記保持リングの前記円筒部には、
    半径方向に屈曲するとともに回転軸方向に延びたひだ部が形成され、
    前記ひだ部が伸張することにより、前記円筒部は半径方向に拡張可能であることを特徴とする回転電機。
  2. 前記ひだ部は、
    前記円筒部において、半径方向内方に突出するように形成され、
    前記円筒部と対向する前記コアの外周面において、円周方向の中央部には、
    前記ひだ部を収容する凹部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  3. 前記保持リングの軸方向端部には、
    前記ハウジングに固定されるために、半径方向外方に延びた取付フランジが形成されており、
    前記取付フランジには、
    円周方向において、前記ひだ部と一致する位置に屈曲したフランジひだ部が形成され、
    前記フランジひだ部は、円周方向に伸張可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 請求項3に記載された回転電機に含まれる保持リングを製造する方法であって、
    金属製の板材をプレス加工し、前記板材上において複数の前記ひだ部を互いに平行に並ぶように形成するひだ部形成工程と、
    前記ひだ部が形成された前記板材の端部同士を溶接し、前記ひだ部が円筒状の側面において軸方向に延びるリング体を形成するリング体形成工程と、
    前記リング体の軸方向端部をプレス加工し、前記リング体の端部から半径方向外方へと延びた円板状の鍔部を形成する鍔部形成工程と、
    前記鍔部を切り欠いて、前記取付フランジを形成する取付フランジ形成工程と、
    を備えたことを特徴とする回転電機のステータに使用される保持リングの製造方法。
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