JP2011224992A - ドア構造モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】ドア構造モジュールを提供する。
【解決手段】本発明は、少なくとも1つのパネルプロフィールが、少なくとも2つの異なるプラスチック構成要素に結合していて、2つのプラスチック構成要素が、二重射出成形(bi−injection−moulding)プロセスにより同時に射出成形される異なるプラスチック材料で構成されていて、この結果、これらのメルトフロントが、互いに接触すると、互いに溶融して、同時に、パネルプロフィールと固定ボンドされる、金属−プラスチック−複合設計(ハイブリッド技術)のドア構造モジュール、好ましくは、自動車のドア構造モジュール、特に好ましくは、自動車ドアまたは自動車テールゲートに関する。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも1つのパネルプロフィールが、少なくとも2つの異なるプラスチック構成要素に結合していて、2つのプラスチック構成要素が、二重射出成形(bi-injection-moulding)プロセスにより同時に射出成形される異なるプラスチック材料で構成されていて、この結果、これらのメルトフロントが、互いに接触すると、互いに溶融して、同時に、パネルプロフィールと固定ボンドされる、金属−プラスチック−複合設計(ハイブリッド技術)のドア構造モジュール、好ましくは、自動車のドア構造モジュール、特に好ましくは、自動車ドアまたは自動車テールゲートに関する。
(特許文献1)には、金属部品と、補強リブを有し、金属部品に成形されたプラスチック部品とから形成され、金属部品が、環状でU形断面を有し、プラスチック部品のリブがこの断面の内部に成形されている、シートを含む車両車体の開口部構成要素が開示されている。
(特許文献2)には、ドアに側方衝撃が加わった際には、一方の管が他方より前に変形するように、互いに側方に分離された一対の管を有する自動車ドアの補強構造が開示されている。
(特許文献3)には、自動車のドアモジュールが記載されており、ドア構造は、内側と外側を備え、内側が自動車の客室に面するよう設計されている、ドアクラッドと、ドアクラッドの外側に取り付けられ、ドア構造を閉鎖位置で解放可能に固定するために作動できるロックシステムと、ドアクラッドの外側に取り付けられ、ロックシステムロックを選択的に作動させるためにロックシステムと相互作用するロックとを有している。
(特許文献4)には、支持フレームが、ドア設備の受け部を形成する下部プラスチック部品と、窓が動くチャネルとして作用する中空上部金属部品とで構成され、2つの部品が、互いに共成形により結合している、自動車ドアが記載されている。
(特許文献5)には、補強構成部材が本体側部の一方に適用され、ガラス窓が動くチャネルが、本体の他方の側に適用され、開放プロフィールを有する2つの側部を有する本体でできており、さらなる構成部材を射出成形により本体に追加することのできる、ドアモジュールが記載されている。
(非特許文献1)には、特に、ハイブリッド支持構造を備えたテールゲートを製造する多成分射出成形に、ポリカーボネートを用いることが開示されている。
(特許文献6)には、少なくとも2つの金属成形品でできていて、成形品の重なり領域において、接着剤により、粘着ボンドが形成され、熱可塑材への成形により、互いに接続されていて、成形品が、互いに何ら直接接触しておらず、接着剤が、成形品間の絶縁層を形成している、プラスチック−金属複合体構成部材が記載されている。
(特許文献7)は、ドアケースを備えた車両ドアに関し、このタイプのドアを製造するプロセスにも関わり、プラスチック支持部品が、外側ドアスキンに面する側のドア内側パネルに成形されている。
自動車ドア構造モジュールに関する先行技術に記載された解決策の全てに共通する特徴は、1つのみのプラスチック構成部材が、金属構成要素、あるいは、パネルまたはパネルプロフィールのそれぞれに追加されていることである。
そのタイプの設計の結果、プラスチックは、設計要件に適合するよう、その荷重限界に従って選択される。例を挙げると、高荷重を受けるプラスチック構造は、比較的多いガラス繊維含量で補強されており、これは、用いるプラスチックが比較的高密度であるということを意味している。しかしながら、この高強度プラスチックはまた、より荷重の小さい、または機械的荷重のないプラスチック領域/配置を生成するのにも用いられる。比較的高密度/ガラス繊維含量のために、重量の最適化されない設計となり、材料コストおよび構成要素コストも増大する。
先行技術に記載された自動車ドア構造モジュールの他の欠点は、必要な機能が異なっていても、単一プラスチックを用いた機能性構成要素がドア構造モジュールに成形されるという事実である。例を挙げると、(特許文献5)において、単一プラスチック、ポリプロピレンは、本体ばかりでなく、エアダクト、窓モータ固定具、地図ポケット、スピーカボックス等のその他可能な構成部材の成形部品、同じく、本体にこれらを結合するものとしても機能する。単一のプラスチックだと、荷重を受ける機能ばかりでなく、車両動作中に荷重のかからない機能も仮定される。
構成部材が様々な荷重を受けることを考慮する1つのやり方は、多成分技術を用いることである。様々なタイプの多成分技術がある。
・二重射出、すなわち、射出成形プロセス中、同じキャビティへの2つ以上の成分の同時射出(非特許文献2)参照)
・コア−バックプロセス、すなわち、2つ以上の成分を連続して射出し、遮断機のようなバーを取り去ることで、第2の成分のキャビティが、利用可能となる。
・移動プロセス、すなわち、第2の成分を射出する前に、第2のキャビティまたは第2の機器へ移動するプレフォームを用いる。
・サンドイッチプロセス、すなわち、外側スキン/コアを備えた層構造であり、層が連続して射出される。
国際公開第90/09902A1号パンフレット 国際公開第92/12871A1号パンフレット 国際公開第97/45283A1号パンフレット 欧州特許出願公開第0 992 380A1号明細書 国際公開第2007/111782A1号パンフレット 独国特許出願公開第103 01 520A1号明細書 欧州特許出願公開第1 187 734 A1号明細書
ATZ 11/2005、107巻、1010−1016頁「Polycarbonat und seine Blends fuer Karosseriebauteile」[Polycarbonate and its blends for bodywork components] Handbuch Spritzgieβen[Injection moulding handbook]、Friedrich Johannaber,Walter Michaeli,Carl Hanser Verlag2004、特に、6.5章、488−491頁
従って、本発明の目的は、上述した先行技術に比べて、さらなる重量減少およびコスト削減を達成することであった。同時に意図されることは、実際に改善されていない場合には、剛性特性ばかりでなく、衝突性能も保持することである。
剛性要件は、特に、ドアの過圧、ドアねじれ、ドア落下および湾曲に係り、衝突要件は、特に、前方衝突および側方衝撃に係り、許容最大値を超える変形は許されず、構造は、何ら永久変形を生じずに、所定の最大荷重まで耐えなければならない。
この目的は、本発明により提供される、少なくとも1つのパネルプロフィールが、少なくとも2つの異なるプラスチック構成要素に結合していて、2つのプラスチック構成要素が、二重射出成形プロセスにより同時に射出成形される異なるプラスチック材料で構成されていて、この結果、これらのメルトフロントが、互いに接触すると、互いに溶融して、同時に、パネルプロフィールと固定ボンドされる、金属−プラスチック−複合設計(ハイブリッド技術)のドア構造モジュール、好ましくは、自動車のドア構造モジュール、特に好ましくは、車両ドアまたは車両テールゲートにより達成される。ドア構造モジュールは、好ましくは、フレームの形態を採る、または環状である。
好ましい一実施形態において、本発明は、プラスチック−金属−ハイブリッド設計で、少なくとも1つのパネルプロフィールでできた、好ましくは、金属または高強度プラスチック材料でできた少なくとも1つの本体であって、本体が、フレームの形態を採る、または環状の構造構成要素として、ヒンジ領域をロック領域に接続するプラスチックに局所的に囲まれている、少なくとも1つの本体を有する自動車ドア構造モジュールを提供し、少なくとも2つの異なるプラスチックを用いることにより、構造構成要素のさらなる結合構成要素が成形され、様々なプラスチック材料が様々なプラスチック部品間に固定ボンドを与えることができ、様々なプラスチック材料またはこれらのメルトフロントが、二重射出成形プロセス中に互いに接触するとき、それらが互いに溶融して、同時に、パネルプロフィールと固定ボンドされることを特徴としている。
本発明によれば、二重射出成形とは、少なくとも2つのプラスチック成分を同時に射出することを単に意味している。ここで明白な特徴は、射出成形されるプラスチックのメルトフロントの両方、または全てが、それらが互いに接触したときに、固化されないこと、そして、その広がりが、成形プロセスの何らかの技術的な特徴、例えば、スライドまたは成形コアによって制限されないことである。
意外にも、本発明に従って製造された、二重射出成形プロセスによりプラスチック成分の同時射出により製造されたドア構造モジュールは、単一プラスチックで構成される従来の成分のフローライン強度と少なくとも同じ位高い、両方または全てのプラスチックの合流ゾーンの強度を示す。
ボンド強度は、先行技術を基準として予測されるよりも大幅に大きく、さらに、金型の構造が、個別の作動を必要とする金型コアまたはスライドを何ら必要としないため、より単純である。この代わりに、プラスチック成分の「接触ゾーン」が得られ、これは、成形プロセスの技術的因子によっては何ら精密な制限を受けないが、その代わりに様々な成分の出し入れの相対位置により、そしてプロセスパラメータにより決まる。2つの射出組立体は、例を挙げると、成分の一方の方をより多く、または成分の他方の方をより多く射出するために、異なる速度あるいは時間的推移で射出することができ、「接触ゾーン」の制御された変位となる。メルトフロントが互いに接触するとき、それらは溶融状態である。
本出願において、パネルプロフィールは、以下の金属、鋼、アルミニウムまたはマグネシウムでできた構造構成要素であるのが好ましい。
しかしながら、本発明によれば、パネルプロフィールという表現にはまた、パネルインサートまたは単にパネルのみという表現も含まれる。
さらに、本発明による変形の好ましい実施形態において、パネルプロフィールという表現にはまた、オルガノパネルとして知られている高強度のプラスチック材料も含まれる。オルガノパネルは、基本的に、繊維補強プラスチックでできたシートの形態を採る半製品であり、これらは、成形金型を介して、オルガノパネルプロフィールを与える。例を挙げると、独国特許出願公開第10 2006 013 685A1号明細書または独国特許出願公開第10 2004 060 009A1号明細書には、本発明により用いられるオルガノパネル、およびその製造方法も記載されている。
意外にも、本発明による金属多成分プラスチック複合体設計のドア構造モジュールは、剛性要件、かつ衝突要件にも適合し、10%〜33%軽量化される。
好ましい一実施形態において、射出成形手順で製造されたドア構造モジュールは、用いる少なくとも2つの異なるプラスチックの1つでできた補強リブを含む。この補強リブの位置は、スクリュースレッドを用いて、ドアヒンジ(フレームの形態を採る構造構成要素における)を取り付ける領域、フレームの形態を採る構造構成要素からチャネルストリップまでの遷移領域(前部と後部)、あるいは、フレーム(前部と後部)の形態を採る構造構成要素への側方支持の結合位置の領域にあるのが好ましい。以下のものがまた、補強リブを介して、ドア構造モジュール内に固定されている。窓昇降装置のためのドライブおよびデフレクタローラ、同じく内側ドアパネル。
他の好ましい実施形態において、フレームの形態を採る構造構成要素で言及されなかった領域、チャネルストリップ、および側方衝撃支持においても、第2の、好ましくは、強度の小さめのプラスチックでできたさらなる支持リブがあり、その支持機能を基準として、それらは、強度の小さめのプラスチックで設計されているため、壁の薄いパネルを強化して、荷重下での早期の崩壊/座屈を防ぐ。
補強リブおよび支持リブは、順に、パネルプロフィールの穿孔により、別個の接続部位で、パネルプロフィールに固定されているのが好ましく、プラスチックが、これらの穿孔を通して、穿孔の領域を超えて延在している。
好ましい一実施形態において、ドア構造モジュールは、リングの形態の金属プレートと、成形プラスチック部品とで構成されている。二者は併せて、ドア構造モジュールの内部構造の構成要素を形成し、そこでは、プラスチック部品は、内部設計と開口部構成要素の処理のための経路を提供するばかりでなく、適切、同時かつ付随の成形機能デバイスにより、機能構成要素の結合も可能にする。この概念によって、構造的に均質な配列、完全な漏れ防止システム、また同時に1つ以上の追加の機能を担う可能性も得られる。
本発明は、好ましくは、金属部品と、補強構造を有し、金属部品に成形されたプラスチック部品とから形成されたドア構造モジュールを提供し、金属部品とプラスチック部品は、ドア構造モジュールの内部構造構成要素を形成し、外部シートが、前記内部構造構成要素に適用されており、金属部品が、開口部を定め、U形断面を有する環状形状を有し、補強リブが、前記部品の内部に成形されていて、これらのリブが、金属部品に提供された固定点を介して保持され、開口部構成要素の内側から目視される金属部品の開口部を閉鎖するプレートをプラスチック部品が有することを特徴としている。
好ましい一実施形態によれば、金属部品は、等脚台形の形状を有し、大きな底辺近くの直角を、逆側に接続する内腕を有する。
本発明による他の好ましい特性によれば、プラスチック部品に溶接された、熱可塑性材料でできた、金属部品の外形をカバーする役割を果たす内部構造がある。
さらなる特性および利点は、例としてのみ機能する、以下の図面の詳細の説明から明白である。
発明を、添付の図面に基づいて、全くの例として、以下に説明する。
Aに、適切な断面図を用いて、オーバーモールドを必要とするパネルインサートを示す、Bに、成形プラスチックリブを備えた完成オーバーモールドドア構造モジュールの外面図を示し、Cに、その内面図を示す。 追加部品およびクラッド部品はなく、内部ドアハンドル1、ドアオープナー2、ドアロック締め具3、アームレスト4、地図ポケット/ドア小物入れ5、スピーカ受け部6および窓昇降装置およびミラー調節機能7を備えた内側からの車両の図を示す。 車両用の本発明によるドア構造モジュールの外面図を示す。 締結を必要とする追加部品および機能性構成要素について、以下の適切な保持デバイスは、射出成形プロセス中に、既に、システムに同時成形されている。8=三角ミラー/外部ミラーの締結部9=補強/上部ドアヒンジのスクリュースレッドシステム10=補強/下部ドアヒンジのスクリュースレッドシステム11=窓昇降装置ガイドシステムの締結部12=窓昇降装置モータ受け部13=側方衝撃支持受け部14=窓昇降装置ガイドシステムの締結部 完成ドア構造モジュールの2つの断面(A−AおよびB−B)の外面図を示す。同時成形地図ポケット領域か、アームレストおよびドアプルハンドルのいずれにも、追加のクラッド構成要素は必要なく、好適な表面グレーニングが提供される。 黒色矢印は、60%ガラス繊維補強ナイロン−6の供給位置を示す。白色矢印は、30%ガラス繊維補強ナイロン−6の供給位置を示す。 黒色背景(白色で描かれた線のある)の領域は、60%ガラス繊維補強ナイロン−6でできた補強リブおよび機能性構成要素が成形されたパネルインサートの領域を示す。それらには、・ ドアヒンジのスクリュースレッドシステムの領域・ フレームの形態を採る構造構成要素からチャネルストリップまでの遷移領域(前部と後部)・ フレーム(前部と後部)の形態を採る構造構成要素への側方支持の結合位置の領域・ 外部ミラーの締結位置の三角ミラー・ ドアロックの受け部がある。白色背景(黒色で描かれた線のある)の領域は、30%ガラス繊維補強ナイロン−6でできた補強リブおよび機能性構成要素が成形されたパネルインサートの領域を示す。 黒色背景(白色で描かれた線のある)の領域は、60%ガラス繊維補強ナイロン−6でできた補強リブおよび機能性構成要素が成形されたパネルインサートの領域を示す。それらには、・ ドアヒンジのスクリュースレッドシステムの領域・ フレームの形態を採る構造構成要素からチャネルストリップまでの遷移領域(前部と後部)・ フレーム(前部と後部)の形態を採る構造構成要素への側方支持の結合位置の領域・ 外部ミラーの締結位置の三角ミラー・ ドアロックの受け部がある。白色背景(黒色で描かれた線のある)の領域は、30%ガラス繊維補強ナイロン−6でできた補強リブおよび機能性構成要素が成形されたパネルインサートの領域を示す。
本発明の好ましい一実施形態において、ドア構造モジュールおよび/または金属部品に用いるパネルプロフィールを、接着促進剤または接着剤によりコートする。本発明により用いられる接着促進剤は、独国特許出願公開第10 2006 025 745A1号明細書に開示されており、これに関して、その全内容が、本出願に、参考文献として援用される。接着促進剤または接着剤は、2つの連続工程で、好ましくは、熱活性化により、完全に架橋する2段接着促進剤が好ましい。接着促進剤または接着剤は、打ち抜きおよび/または成形プロセス等の前に、パネルプロフィールまたは金属材料に適用することができる。この種の適用は、コイル−コーティングプロセスとして知られているものにより、パネルプロフィールに、それに機械的操作を行う前に行うのが好ましい。このプロセスは、特に費用効率が高い。しかしながら、接着促進剤または接着剤は、粉末スプレーまたはその他スプレープロセス、またはディップコーティング等により適用することもできる。それが、パネルプロフィールおよび/または金属管にいったん適用されると、第1の工程でそれは部分的に架橋され、形成された表面が、触れると乾いていて、取扱いにより生じる損傷に対して適切な耐性を有するようにする。接着促進剤または接着剤は、プラスチックの成形中または後に完全に架橋し、このようにして、その最終特性が得られる。接着促進剤の架橋の第2のフェーズのために必要な活性エネルギーを得るために、プラスチック金型および/またはパネルプロフィールインサートまたは金属本体、好ましくは、金属管を加熱する、かつ/またはプラスチック材料を、架橋させるために、十分に高温で、射出成形金型に射出すると有利であり得る。他の可能性によれば、成形プロセス後、加熱調整により、完全な架橋がなされる。
プラスチックと金属部品間に密着結合を与える接着促進剤または接着剤は、好ましくは、ポリウレタン系またはエポキシ系、特に好ましくは、ビスフェノールAおよび/またはビスフェノールBおよび/またはビスフェノールCおよび/またはビスフェノールFに基づくエポキシ樹脂である。
本発明により用いられるプラスチック材料用の好ましい接着促進剤系または接着剤は、特に、1,3−ブタジエンの共重合による供給結合および/またはゴムの添加による物理的結合を有するエラストマー変性エポキシ接着剤に基づくものである。
変形の好ましい実施形態において、別個のプロセス工程において、オーバーモールドプロセスの後になってはじめて、パネルプロフィールは、プラスチック構造に、高温リベット締め、またはその他の種のリベット締め、ピンチング、接着ボンディングまたはスクリュースレッド方法により接続され、この接続は、パネルプロフィールを含み、射出成形手順から常に得られるボンドに付加される。
本発明によるドア構造モジュールは、プラスチックから成形された少なくとも1つの受け部または機能性構成要素の少なくとも1つの結合構成要素を有する。射出成形により本発明に従って提供される結合構成要素は、好ましくは、内側ドアハンドル、ドアオープナー、ドアロック、窓昇降装置モータ、地図ポケット、換気ダクト、窓昇降装置およびミラー調節機能のための操作ユニット、外部ミラー/三角ミラーの保持具、内部ドアクラッディング、外部パネルのための締結システム、側方衝撃支持体、サイドエアバッグ、ニープロテクタ、スピーカ用受け部の群からの機能性構成要素を保持する機能を果たす。言及した機能構成要素は、単なる少数の例に過ぎない。言及した受け部または結合構成要素の全てについて、それらは、変形成形したり、または、一体型システムでドア構造モジュールに、互いに任意の所望の組み合わせとすることができ、様々な運転席構成要素の装着が促される。しかしながら、本発明によれば、リブ補強に用いるプラスチック以外のプラスチックから成形される。本発明によれば、様々な機能性構成要素は、それ自体、異なるプラスチックから製造することもできる。
さらなる機能的特性および利点は、例としてのみ機能する、図面の詳細な説明から明らかである。
リブ構造、同じく、結合構成要素を得るのに用いるプラスチックは、好ましくは、ポリマー成形組成物の形態の熱可塑性ポリマーを含む。
本発明によれば、少なくとも2つの異なるプラスチックが、本体と互いの両方に、二重射出成形プロセスにより、射出成形を介して、同時に固定ボンドされる。二重射出成形プロセスは、当業者に知られている。自動車製造に二重射出成形プロセスを用いる例を挙げると、国際公開第2006/003 325A1号パンフレットを参考にすることができる。
明瞭にするために、以下の説明では、2つの熱可塑材を想定しているが、本発明に数多くのプラスチックの組み合わせが含まれることを排除するものではない。
本発明は、好ましくは、二重射出成形プロセス中、2つのプラスチックが、互いに接触するキャビティ内で溶解する、ドア構造モジュールを提供する。
射出成形されるプラスチックは、好ましくは、熱可塑性ポリマー、特に好ましくは、ポリアミドまたはポリエステルまたはポリプロピレンの群からの熱可塑性ポリマーおよび上述したポリマーの任意の可能な混合物である。
本発明において、数多くのプラスチックという表現または異なるプラスチックという表現は、少なくとも2つの異なるプラスチックを意味し、異なるプラスチックという表現は、上述した群からのポリマー、および同じポリマーに基づくが、フィラーおよび/または補強材料の異なる含量のプラスチックを意味する。
本発明により用いられる熱可塑材を製造するプロセスは、当業者に知られている。得られる効果は、ハイブリッド技術を用いる上に挙げた先行技術から知られた全ての変形について等しく明らかであり、プラスチック部品が、欧州特許出願公開第1 380 493A2号明細書の場合のように、金属部品を完全に被覆しているか、またはそれを単に囲んでいるかに係らず、そして、プラスチック部品が、後の接着ボンディングにより組み込まれるか、または、例えば、国際公開第2004/071741号パンフレットにあるように、金属部品へのレーザーによりボンドされるかに係らず、プラスチック部品および金属部品は、追加の操作において、確実な連結ボンドが得られる。
本発明において、「様々な熱可塑材」は、その化学構造の異なる単なるプラスチックだけでなく、同じポリマーに基づくプラスチックでもあるが、フィラーまたは補強材料の含量の少ないもの、およびフィラーまたは補強材料の含量の多いものがある。
従って、本発明の一実施形態はまた、上述したやり方で、第1のプラスチック部品のプラスチック材料が、フィラーおよび/または補強材料の含量の点で、第2のプラスチック部品のプラスチックとは異なる、ドア支持モジュールも提供する。しかしながら、本発明によれば、上述したポリマーのいずれにもフィラーおよび/または補強材料を与えることができる。
いずれの場合においても、同じポリマーを用いる場合には、用いるプラスチックのおけるフィラーの量は異なる。しかしながら、異なるポリマーを用いる場合、2つのプラスチックに存在する定量的な割合は、確実に同一とすることができる。
同じ熱可塑材を両プラスチックに用いる場合には、2つの熱可塑材のフィラー含量の差は、0:70〜70:0重量部、好ましくは、15:65〜65:15重量部、特に好ましくは、30:60〜60:30重量部である。
本発明により好ましく用いられるポリアミドは、半結晶ポリアミド(PA)であり、ジアミン、ジカルボン酸および/または少なくとも5員環のラクタム、または対応のアミノ酸から出発して製造することができる。この目的で用いることのできる出発材料は、脂肪族および/または芳香族ジカルボン酸、例えば、アジピン酸、2,2,4−および2,4,4−トリメチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、脂肪族および/または芳香族ジアミン、例えば、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,9−ノナンジアミン、2,2,4−および2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、イソマージアミノジシクロヘキシルメタン、ジアミノジシクロヘキシルプロパン、ビスアミノメチルシクロヘキサン、フェニレンジアミン、キシレンジアミン、アミノカルボン酸、例えば、アミノカプロン酸、ならびに、それぞれ、対応のラクタムである。材料には、言及した数多くのモノマーでできたコポリアミドが含まれる。
本発明により好ましいポリアミドは、カプロラクタム、非常に特に好ましくは、ε−カプロラクタムから生成されたもの、同じく、主に、PA6、PA66、他の脂肪族および/または芳香族ポリアミド、または、それぞれ、コポリアミドに基づく配合材料であり、これらの配合材料は、ポリマー鎖の各ポリアミド基に3〜11のメチレン基を有している。
本発明により用いられる半結晶ポリアミドはまた、他のポリアミドおよび/または他のポリマーとの混合物にも用いることができる。
通常の添加剤、好ましくは、離型剤、安定剤および/または流動助剤を、ポリアミドとの溶融物に混合する、またはポリアミドの表面に適用することができる。
本発明により同等に好ましく用いられるポリマーは、芳香族ジカルボン酸および脂肪族または芳香族ジヒドロキシ化合物に基づくポリエステルである。
好ましいポリエステルの第1の群は、ポリアルキレンテレフタレート、特に、アルコール部分に2〜10個の炭素原子を有するものにより提供される。
これらのポリアルキレンテレフタレートは、文献に記載されている。それらは、主鎖に芳香族環を含み、この環は、芳香族ジカルボン酸から誘導される。芳香族環は、置換基、好ましくは、ハロゲン、特に、塩素および臭素による、またはC〜C−アルキル基、特に、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチルまたはtert−ブチル基によるものを有することができる。
これらのポリアルキレンテレフタレートは、任意の公知のやり方で、芳香族ジカルボン酸、それらのエステルまたはその他エステル形成誘導体と、脂肪族ジヒドロキシ化合物との反応により生成することができる。
言及される好ましいジカルボン酸は、2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸およびこれらの混合物である。30モル%以下、好ましくは、10モル%以下の芳香族ジカルボン酸は、脂肪族または脂環式ジカルボン酸、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸およびシクロヘキサンジカルボン酸に置換することができる。
脂肪族ジヒドロキシ化合物の中でも、2〜6個の炭素原子を有するジオール、特に、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコールおよびこれらの混合物が好ましい。
用いるのに非常に特に好ましいポリエステルは、2〜6個の炭素原子を有するアルカンジオールから誘導されたポリアルキレンテレフタレートである。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)およびこれらの混合物が特に好ましい。他のモノマー単位として、1重量%以下、好ましくは0.75重量%以下の1,6−ヘキサンジオールおよび/または2−メチル−1,5−ペンタンジオールを含むPETおよび/またはPBTも好ましい。
本発明により用いるのが好ましいポリエステルの粘度の値は、ISO1628に従って、概して、50〜220、好ましくは、8〜160(1:1の重量比のフェノール/o−ジクロロベンゼン混合物中、重量基準で0.5%強度の溶液、25℃で測定)の範囲である。
特に好ましいのは、カルボキシ末端基含量が、100meq/kg以下のポリエステル、50meq/kg以下のポリエステル、特に、40meq/kg以下のポリエステルである。この種のポリエステルは、例えば、独国特許出願公開第44 01 055A号明細書のプロセスにより調製することができる。カルボキシ末端基含量は、通常、滴定法(例えば、電位差測定法)により求められる。
ポリエステル混合物を用いる場合、成形組成物は、PBTとは異なる追加のポリエステル、一例を挙げると、ポリエチレンテレフタレート(PET)であるポリエステルで構成された混合物を含む。
有利に用いられるその他材料は、再生品、例えば、PA再生品またはPET再生品(スクラップPETとも呼ばれる)であり、適切な場合、PBT等のポリアルキレンテレフタレートとの混合である。
再生品は、概して、
1)後工業再生品として知られているもの。それらは、縮重合中の生産廃棄物、処理中に得られた射出成形からのスプルー、射出成形または押出しからの出発材料、あるいは押出しシートまたはホイルからのエッジトリムである。
2)使用済み再生品:最終消費者に利用された後に集められ処理されたプラスチック品である。ミネラルウォーター、ソフトドリンクおよびジュースのブロー成形PET瓶は、品質の点で、容易な主要品である。
再生品の両種は、研削材料か、ペレットの形態のいずれかで用いることができる。後者の場合、粗再生品が分離および精製されてから、溶融し、押出し機を用いてペレット化される。これによって、通常、処理のさらなる工程における取扱い、フリーフローおよび計量が促される。
用いる再生品は、ペレット化されるか、または粉砕再生材料の形態のいずれかとすることができる。エッジ長さは、10mm以下でなければならず、好ましくは、8mm未満である。
ポリエステルは、処理中に加水分解されるため(微量の水分のために)、再生品を予備乾燥するのが望ましい。乾燥後の残留水分含量は、好ましくは、<0.2%、特に、<0.05%である。
用いるのが好ましいポリエステルで言及される他の群は、芳香族ジカルボン酸および芳香族ジヒドロキシ化合物から誘導される全芳香族ポリエステルである。
好適な芳香族ジカルボン酸は、ポリアルキレンテレフタレートで前述した化合物である。好ましく用いられる混合物は、5〜100モル%のイソフタル酸と0〜95モル%のテレフタル酸の混合物、特に、約80%のテレフタル酸と20%のイソフタル酸の混合物から略等量までのこれら2つの酸の混合物で構成される。
芳香族ジヒドロキシ化合物は、好ましくは、一般式(I)を有する。
式中、
Zは、8個以下の炭素原子を有するアルキレンまたはシクロアルキレン基、12個の炭素原子以下のアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素または硫黄原子または化学結合であり、mは0〜2である。
化合物のフェニレン基はまた、C〜C−アルキルまたは−アルコキシ基およびフッ素、塩素または臭素により置換されていてもよい。
これらの化合物の親化合物としては、ジヒドロキシビフェニル、ジ(ヒドロキシフェニル)アルカン、ジ(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ジ(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ジ(ヒドロキシフェニル)エーテル、ジ(ヒドロキシフェニル)ケトン、ジ(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、α,α’−ジ(ヒドロキシフェニル)ジアルキルベンゼン、ジ(ヒドロキシフェニル)スルホン、ジ(ヒドロキシフェニル)ベンゼン、レゾルシノールおよびヒドロキノン、同じく、これらの環アルキル化および環ハロゲン化誘導体が例示される。
中でも、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,4−ジ(4’−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、α,α’−ジ(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ジ(3’−メチル−4’−ヒドロキシ−フェニル)プロパンおよび2,2−ジ(3’−クロロ−4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、特に、2,2−ジ(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ジフェノン4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよび2,2−ジ(3’,5’−ジメチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロパンおよびこれらの混合物が好ましい。
当然のことながら、ポリアルキレンテレフタレートと全芳香族ポリエステルの混合物を用いることもできる。これらは、概して、20〜98重量%のポリアルキレンテレフタレートおよび2〜80重量%の全芳香族ポリエステルを含む。
当然のことながら、ポリエステルブロックコポリマー、例えば、コポリエーテルエステルも用いることもできる。この種の生成物は公知であり、文献、例えば、米国特許第3651014A号明細書に記載されている。対応の生成物は、例えば、Hytrel(登録商標)(DuPont)として、市販もされている。
本発明によれば、ハロゲンフリーのポリカーボネートも用いられる材料であり、ポリエステルが好ましい。好適なハロゲンフリーのポリカーボネートとしては、一般式(II)のジフェノールに基づくものが例示される。
式中、Qは、一重結合、C〜C−アルキレン、C〜C−アルキリデンまたはC〜C−シクロアルキリデン基またはC〜C12−アルーレン基、または−O−、−S−または−SO−、mは0〜2の整数である。
ジフェノールのフェニレンラジカルはまた、C〜C−アルキルまたはC−C−アルコキシ等の置換基も有していてよい。
式(II)の好ましいジフェノールとしては、ヒドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジ−ヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタンおよび1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンが例示される。特に好ましいのは、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、同じく、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが特に好ましい。
ホモポリカーボネートか、コポリカーボネートのいずれかが好適であり、ビスフェノールAのコポリカーボネートおよびビスフェノールAホモポリマーが好ましい。
好適なポリカーボネートは、具体的かつ好ましくは、用いるジフェノールの合計を基準として、0.05〜2.0モル%の少なくとも三官能性化合物、例えば、3つ以上のフェノールOH基を有するものを組み込むことにより、公知のやり方で分岐させてよい。
特に好適なことが分かっているポリカーボネートは、1.10〜1.50、特に、1.25〜1.40の相対粘度ηrelを有する。これは、10000〜200000g/モル、好ましくは、20000〜80000g/モルの平均モル質量Mw(重量平均)に対応する。
一般式のジフェノールは公知である、または公知のプロセスにより調製することができる。
ポリカーボネートは、例えば、ジフェノールを、界面プロセスにおいてホスゲンと、または均一相プロセス(ピリジンプロセスとして知られている)においてホスゲンと反応させることにより調製してよく、いずれの場合においても、適正量の公知の連鎖停止剤を用いることにより、所望の分子量が公知のやり方で得られる。(ポリジオルガノシロキサン含有ポリカーボネートに関しては、例えば、独国特許出願公開第33 34 782号明細書を参照のこと)。
好適な連鎖停止剤としては、フェノール、p−tert−ブチルフェノールその他長鎖アルキルフェノール、例えば、独国特許出願公開第28 42 005A号明細書のような4−(1,3−テトラメチルブチル)フェノール、独国特許出願公開第35 06 472A号明細書のようなアルキル置換基に合計で8〜20個の炭素原子を有するモノアルキルフェノールまたはジアルキルフェノール、例えば、p−ノニルフェノール、3,5−ジ−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノールおよび4−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノールが例示される。
本発明において、ハロゲンフリーポリカーボネートは、ハロゲンフリージフェノール、ハロゲンフリー連鎖停止剤および、用いる場合には、ハロゲンフリー分岐剤であり、例えば界面プロセス中のホスゲンによるポリカーボネートの調製から得られたppmレベルの加水分解性塩素での下位量の含量は、本発明において、ハロゲン含有という用語に値するとは見なされない。含量がppmレベルの加水分解性塩素を含むこの種のポリカーボネートは、本発明においてハロゲンフリーのポリカーボネートである。
言及されるその他の好適な熱可塑性ポリマーは、アモルファスポリエステルカーボネートであり、調製プロセス中、ホスゲンは、イソフタル酸および/またはテレフタル酸単位等の芳香族ジカルボン酸単位で置換されている。この点で、さらに詳細については、欧州特許出願公開第0 711 810A号明細書を参照するとよい。
欧州特許出願公開第0 365 916A号明細書には、モノマー単位としてシクロアルキルラジカルを有するその他の好適なコポリカーボネートが記載されている。
ビスフェノールAを、ビスフェノールTMCに代えることも可能である。この種のポリカーボネートは、Bayer AGよりAPEC HT(登録商標)という商標で入手可能である。
本発明の他の好ましい実施形態において、用いるポリマーまたはポリマー成形組成物の少なくとも1つは、0.001〜75重量部、好ましくは、10〜70重量部、特に好ましくは、20〜65重量部、特に好ましくは、30〜65重量部のフィラーまたは補強材料を含む。
用いるフィラーまたは補強材料はまた、好ましくは、タルク、マイカ、シリケート、石英、二酸化チタン、珪灰石、カオリン、アモルファスシリカ、炭酸マグネシウム、白亜、長石、硫酸バリウム、ガラスビーズおよび/または繊維状フィラーおよび/またはカーボン繊維および/またはガラス繊維に基づく補強材料に基づく2つ以上の異なるフィラーおよび/または補強材料の混合物も含むことができる。タルク、マイカ、シリケート、石英、二酸化チタン、珪灰石、カオリン、アモルファスシリカ、炭酸マグネシウム、白亜、長石、硫酸バリウムおよび/またはガラス繊維に基づく鉱物微粒子フィラーを用いるのが好ましい。タルク、珪灰石、カオリンおよび/またはガラス繊維に基づく鉱物微粒子フィラーを用いるのが特に好ましく、非常に特に好ましくは、ガラス繊維である。
さらに、特に好ましいのは、針状鉱物フィラーの使用である。本発明によれば、針状鉱物フィラーという用語は、顕著な針状特性を有する鉱物フィラーを意味する。好ましくは言及されるものとしては、針状珪灰石、特に、長さ:直径比が2:1〜35:1、特に好ましくは、3:1〜19:1、特に好ましくは、4:1〜12:1のものである。CILAS GRANULOMETERを用いて求められる、用いる針状鉱物の平均粒子サイズは、好ましくは、20μmより小さい、特に好ましくは、15μmより小さい、特に好ましくは、10μmより小さい。
フィラーおよび/または補強材料は、適切な場合、例えば、シランに基づく、接着促進剤または接着促進剤系により、例えば表面変性しておくことができる。しかしながら、この予備処理は必須でない。しかしながら、特に、ガラス繊維を用いるときは、シランに加えて、ポリマー分散液、膜形成剤、分岐剤および/またはガラス繊維処理助剤を用いることも可能である。
本発明により用いるのが特に好ましいガラス繊維は、連続−フィラメント繊維の形態、またはチョップドまたは粉砕ガラス繊維の形態で添加され、それらの繊維直径は、概して、7〜18μm、好ましくは、9〜15μmである。繊維は、好適なサイズシステム、接着促進剤または接着促進剤系とし、例えば、シランに基づくものとすることができる。
シランに基づき、予備処理に一般的に用いられるカップリング剤は、シラン化合物、好ましくは、一般式(III)(X−(CH−Si−(O−C2r+14−kのシラン化合物である。
式中、Xは、NH−、HO−または
であり、
qは2〜10、好ましくは3〜4の整数であり、
rは1〜5、好ましくは1〜2の整数であり、
kは1〜3、好ましくは1の整数である。
さらに好ましいカップリング剤は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノブチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノブチルトリエトキシシランおよびグリシジル基を置換基Xとして有する対応のシランの群からのシラン化合物である。
フィラーの変性のための表面コーティングでシラン化合物を用いる量は、概して、鉱物フィラーに基づいて、0.05〜2重量%、好ましくは、0.25〜1.5重量%、特に、0.5〜1重量%である。
成形組成物を与える、または成形の処理の結果として、微粒子フィラーのd97値またはd50値は、元々用いたフィラーにおけるよりも成形組成物または成形において小さくなり得る。成形組成物を与える、または成形の処理の結果として、成形組成物または成形におけるガラス繊維の長さ分布は、元々用いたものよりも短くすることができる。
異なるプラスチックを用いる場合、0.001〜70重要部、好ましくは、15〜65重量部、特に好ましくは、30〜60重量部、特に好ましくは、30〜65重量部のフィラーを個々に、またはその他フィラー/補強材料との混合物で、それぞれ含むことができる。
いずれの場合においても、同じポリマーを用いる場合には、用いるプラスチック中のフィラーの量は異なる。しかしながら、異なるポリマーを用いる場合には、2つのプラスチックに存在する定量的な割合は、確実に同一とすることができる。
同じ熱可塑性ポリマーを両プラスチックに用いる場合には、2つの熱可塑性ポリマーのフィラー含量における差は、0:70〜70:0重量部、好ましくは、15:65〜65:15重量部、特に好ましくは、30:60〜60:30重量部である。
用いるプラスチックが、様々な熱可塑性ポリマーを含む場合には、PA−PBTおよびPA−PPのシリーズからの組み合わせが好ましく、PAはポリアミド、PBTはポリブチレンテレフタレートおよびPPはポリプロピレンである。好ましい一実施形態において、本発明は、ドア構造モジュールの製造に、少なくとも2つの異なる熱可塑性ポリマーを使用するものである。
好ましい一実施形態において、用いる熱可塑性ポリマーは、少なくとも1つの相溶剤、物理手順により、必須の材料のボンディングを与える構成要素材料、例えば、ポリプロピレンとポリアミドまたはその逆を含むことができる。本発明により用いる好ましい相溶剤は、例えば、独国特許出願公開第4 206 191A1号明細書または米国特許第6541571B1号明細書に記載されている。
射出成形により生成物を生成する本発明によるプロセスは、230〜330℃、好ましくは250〜300℃の範囲の溶融温度、また、任意で、最大で2500バールの圧力、好ましくは、最大で2000バールの圧力、特に好ましくは、最大で1500バールの圧力、非常に特に好ましくは、最大で750バールの圧力で操作される。
射出成形プロセスの特徴によると、好ましくはペレットの形態のポリマーを、加熱円柱キャビティで溶融(可塑化)し、加圧下、温度制御キャビティ内で射出成形組成物の形態で射出される。組成物を冷却(固化)した後、射出成形から離型する。
異なる段階は、
1.可塑化/溶融、
2.成形相(充填手順)、
3.保持圧相(結晶化中の熱収縮のため)、
4.離型、である。
射出成形機は、クランプユニット、射出ユニット、ドライブおよびコントロールシステムで構成される。クランプユニット内には、金型の固定および可動プラテン、エンドプレート、同じく、可動金型プラテンのためのタイバーおよびドライブがある。(連結式レバーまたは油圧式クランプユニット)。
射出ユニットは、電気的に加熱可能なシリンダ、スクリューのためのドライブ(モータ、ギアボックス)およびスクリューおよび射出ユニットの変位のための油圧式システムを含む。射出ユニットの機能は、粉末またはペレットの溶融、それらの計量および射出、ならびにそれらの圧力を保持する(収縮のために)ことからなる。スクリュー内の溶融物の逆流(漏れ流れ)の問題は、逆止め弁により解決される。
射出金型内で、溶融物は分離および冷却され、必要な構成要素がこのようにして製造される。このためには、2つの半分の金型が常に必要とされる。射出成形プロセスに用いる様々な機能システムは次のとおりである。
−供給システム
−成形インサート
−脱気システム
−機械装着および力の取り込み
−離型システムおよび運動の伝達
−温度制御
本発明に従って用いられる二重射出成形プロセスは、機械および金型技術の点で、二成分射出成形プロセスの最も単純な変形例である。射出成形される2つの成分が、2つの独立した射出点により、キャビティに射出され、それらは、キャビティ内で、異なる定義の程度で、互いに接触する。金型を閉じると、2つのユニットが、キャビティに材料を充填し始める。異なるスクリュー速度[cm/s]を用いて、接触ゾーン、すなわち、用いる少なくとも2つのプラスチック成分のメルトフロントが互いに接触する部位の位置を定めることができる。
材料の金型への対照な充填はまた、同一容積の流量を設定することによっても達成することができる。
明瞭にするために、本発明の範囲には、上記した全ての定義およびパラメータが、一般的な条件か、好ましい範囲内のいずれかで、任意の所望の組み合わせで含まれるということに注意する。
1 内部ドアハンドル
2 ドアオープナー
3 ドアロック締め具
4 アームレスト
5 地図ポケット
6 スピーカ受け部
7 窓昇降装置およびミラー調節機能
8 三角ミラー/外部ミラーの締結部
9 補強/上部ドアヒンジのスクリュースレッドシステム
10 補強/下部ドアヒンジのスクリュースレッドシステム
11 窓昇降装置ガイドシステムの締結部
12 窓昇降装置モータ受け部
13 側方衝撃支持受け部
14 窓昇降装置ガイドシステムの締結部

Claims (12)

  1. 金属−プラスチック−複合設計(ハイブリッド技術)であり、少なくとも1つのパネルプロフィールが、少なくとも2つの異なるプラスチック構成要素に結合しているドア構造モジュールであって、前記2つのプラスチック構成要素が、二重射出成形(bi−injection−moulding)プロセスにより同時に射出成形される異なるプラスチック材料で構成されていて、この結果、これらのメルトフロントが、互いに接触すると、互いに溶融して、同時に、前記パネルプロフィールと固定ボンドされることを特徴とする、ドア構造モジュール。
  2. フレームの形態を採る、または環状であることを特徴とする、請求項1に記載のドア構造モジュール。
  3. プラスチック構造が、補強リブを有することを特徴とする、請求項1または2に記載のドア構造モジュール。
  4. 前記補強リブが、前記パネルプロフィールの穿孔により、別個の接続部位で、前記パネルプロフィールに固定ボンドされていて、前記プラスチックが、これらの穿孔を通して、前記穿孔の領域を超えて延在していることを特徴とする、請求項3に記載のドア構造モジュール。
  5. 用いる前記プラスチックが、熱可塑性ポリマーを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のドア構造モジュール。
  6. 用いる熱可塑性ポリマーは、ポリアミドまたはポリエステルまたはポリプロピレンおよび上述したポリマーの任意の可能な混合物の群からのものを含むことを特徴とする、請求項5に記載のドア構造モジュール。
  7. 前記熱可塑性ポリマーの少なくとも1つが、0.001〜75重量部のフィラーまたは補強材料を含むことを特徴とする、請求項5または6に記載のドア構造モジュール。
  8. 前記パネルプロフィールが、オルガノパネルであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のドア構造モジュール。
  9. 前記パネルプロフィールおよび/または本体が、接着促進剤または接着剤でコートされていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のドア構造モジュール。
  10. 別個のプロセス工程において、オーバーモールドプロセスの後になってはじめて、前記パネルプロフィールは、前記プラスチック構造に、高温リベット締め、またはその他の種のリベット締め、ピンチング、接着ボンディングまたはスクリュースレッド方法により接続され、この接続は、前記パネルプロフィールを含み、前記射出成形手順から常に得られるボンドに付加されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のドア構造モジュール。
  11. これは、プラスチックから成形された少なくとも1つの受け部または機能性構成要素の少なくとも1つの結合構成要素を有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載のドア構造モジュール。
  12. 自動車ドアにおける請求項1〜11のいずれか一項に記載のドア構造モジュールの使用。
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