JP2011222983A - 半導体レーザ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リング共振器における光損失の増加を抑制しつつ、リング共振器の共振波長間隔(FSR)を大きくすることが可能な半導体レーザ装置を提供する。
【解決手段】半導体レーザ素子1Aは、利得導波路を含む利得領域10aと、回折格子が形成された可変DBR領域10bと、利得領域10aを挟んで可変DBR領域10bと対向する光反射端面4bと、環状導波路及び光カプラを含む第1及び第2のリング共振器10d、10fと、光反射端面4bに一端が光結合され所定の光軸方向に沿って延びる光導波路3とを備える。第1および第2のリング共振器10d,10fは、光カプラを介してそれぞれ光導波路3と光学的に結合しており、可変DBR領域10b、利得領域10a、及び光反射端面4bとで、レーザ共振器を構成する。第1のリング共振器10dのFSRと第2のリング共振器10fのFSRとは互いに異なる。
【選択図】図1
【解決手段】半導体レーザ素子1Aは、利得導波路を含む利得領域10aと、回折格子が形成された可変DBR領域10bと、利得領域10aを挟んで可変DBR領域10bと対向する光反射端面4bと、環状導波路及び光カプラを含む第1及び第2のリング共振器10d、10fと、光反射端面4bに一端が光結合され所定の光軸方向に沿って延びる光導波路3とを備える。第1および第2のリング共振器10d,10fは、光カプラを介してそれぞれ光導波路3と光学的に結合しており、可変DBR領域10b、利得領域10a、及び光反射端面4bとで、レーザ共振器を構成する。第1のリング共振器10dのFSRと第2のリング共振器10fのFSRとは互いに異なる。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体レーザ装置に関するものである。
特許文献1には、半導体波長可変レーザが記載されている。この半導体波長可変レーザは、互いに異なる共振波長間隔(FSR)を有する複数のリング共振器と、該複数のリング共振器に光結合されたゲイン領域とを備える。具体的には、ゲイン領域の両端がそれぞれ別個のリング共振器の入力ポートに光結合されており、これらのリング共振器のドロップポートは光出射端面に光結合されている。
波長可変型の発光デバイスとして、上述した特許文献1に記載された半導体波長可変レーザのように、互いに異なるFSRを有する複数のリング共振器によるバーニア効果を利用するものがある。しかしながら、バーニア効果を有効に得るためには、一方のリング共振器のFSRを大きくする必要があるが、そのためにはリング状導波路の光路長を短くする必要があり、リング状導波路の曲げ半径が小さくなる。これにより曲げ損失が増大すると、当該リング共振器における光損失が著しく増加してしまう。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、リング共振器における光損失の増加を抑制しつつ、リング共振器のFSRを大きくすることが可能な波長可変型の半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明による半導体レーザ装置は、利得導波路を含む利得領域と、回折格子が形成されたDBR領域と、利得領域を挟んでDBR領域と対向する光反射端面と、第1の環状導波路及び第1の光カプラを含む第1のリング共振器と、第2の環状導波路及び第2の光カプラを含む第2のリング共振器と、光反射端面に一端が光結合され、所定の光軸方向に沿って延びる光導波路とを備える。第1及び第2のリング共振器は、第1及び第2の光カプラをそれぞれ介して光導波路と光学的に結合しており、DBR領域、利得領域、及び光反射端面とがレーザ共振器を構成する。また、第1のリング共振器の共振波長間隔(FSR)と、第2のリング共振器の共振波長間隔(FSR)とが互いに異なることを特徴とする。
また、半導体レーザ装置は、光導波路と第1の光カプラとは、第1のリング共振器の入射ポート、及び該入射ポートに対してスルーポート側に位置する出力ポートにおいて互いに結合されており、光導波路と第2の光カプラとは、第2のリング共振器の入射ポート、及び該入射ポートに対してスルーポート側に位置する出力ポートにおいて互いに結合されており、第1のリング共振器と第2のリング共振器とが、光導波路を介して、互いに直列に接続されていることを特徴としてもよい。
この半導体レーザ装置においては、光出射端面に一端が光結合され、所定の光軸方向に沿って延びる光導波路に、第1、第2の環状導波路が第1及び第2の光カプラを介して、それぞれ結合されることによって構成されている。リング共振器には一つの入力ポートに対して二種類の出力ポート(ドロップポート及びスルーポート)が存在するが、この半導体レーザ装置では、光導波路と第1の光カプラ及び第2の光カプラとが、それぞれ、第1のリング共振器及び第2のリング共振器の入射ポートと、該入射ポートに対してスルーポート側に位置する出力ポートにおいて互いに結合され、第1のリング共振器と第2のリング共振器とが、光導波路を介して、互いに直列に接続されている。したがって、各リング共振器のスルーポートから出力される光が光導波路内を伝搬し、光導波路に光結合された利得領域で増幅されるとともに、DBR領域及び光反射端面によって反射されることでレーザ発振が生じる。この場合、光導波路によって結合されたDBR領域、利得領域、及び光反射端面とでレーザ共振器が構成される。回折格子が形成されたDBR領域は、レーザ共振器の一方の反射ミラーとして機能し、光反射端面は、他方の反射ミラーとして機能する。
スルーポートから出力される光は、ドロップポートから出力される光と比較して、環状導波路の曲げ損失による影響が小さい。このことから、リング状導波路の曲率半径を小さくしても、リング共振器の光損失の影響を低減することができる。すなわち、上記半導体レーザ装置によれば、リング状導波路の長さを、より短くすることが可能である。この結果、リング共振器のFSRを大きくすることができる。すなわち、リング共振器における光損失の増加を抑制しつつ、リング共振器のFSRを大きくすることが可能となる。
また、リング共振器から出力される光の波長−透過率特性は、一定の周期でピーク(山)とボトム(谷)とを繰り返す波形となる。上述した半導体レーザ装置では、波長−透過率特性の繰り返し周期(すなわちFSR)が互いに異なる第1及び第2のリング共振器が直列に設けられているので、これらの波長−透過率特性が重ね合わされ、より鋭いピーク波形を有する波長−透過率特性を得ることができる。したがって、レーザ光の発振波長幅(スペクトル幅)がより狭い、単一波長のレーザ光を得ることができる。
また、半導体レーザ装置は、第1のリング共振器の共振波長間隔(FSR)が、第2のリング共振器の共振波長間隔(FSR)の2倍以上であることが好ましい。更に、第1のリング共振器の共振波長間隔λ1が、第2のリング共振器の共振波長間隔λ2の2n倍(nは自然数)であることが尚好ましい。これにより、第1及び第2のリング共振器の波長−透過率特性の透過ピーク波長を適切に重ね合わせ、鋭いピーク波形を得ることができる。特に、第2のリング共振器の波長−透過率特性における複数のピーク波長λp2のうち、波長(λ2×2n)置きに存在するピーク波長λp2と、第1のリング共振器の波長−透過率特性におけるピーク波長λp1との差がλ2/2以下であれば、第1,第2のリング共振器それぞれの波長−透過率特性におけるピークが互いに効果的に重なり合い、より鋭いピーク波形を得ることができる。
また、半導体レーザ装置は、第1及び第2の光カプラが多モード干渉カプラであることが好ましい。
また、半導体レーザ装置は、第1及び第2の光カプラにおいて、光導波路から第1又は第2の環状導波路への分岐比が、光導波路自体への分岐比より大きいことを特徴としてもよい。これにより、第1及び第2のリング共振器それぞれの波長−透過率特性におけるピーク及びボトムを良好に形成できる。
また、半導体レーザ装置は、DBR領域と光反射端面との間にさらに位相調整領域を備えることを特徴としてもよい。また、DBR領域に形成された回折格子がチャープ回折格子であることが好ましい。
また、本発明による別の半導体レーザ装置は、利得導波路を含み、光出射端面から光反射端面まで延びる光導波路と、利得導波路を除く光導波路の一部と光カプラを介して結合された第1の環状導波路を含む第1のリング共振器と、利得導波路を除く光導波路の一部と光カプラを介して結合された第2の環状導波路を含む第2のリング共振器とを備え、第1のリング共振器の波長−透過率特性の繰り返し周期と、第2のリング共振器の波長−透過率特性の繰り返し周期とが互いに異なることを特徴とする。
本発明に係る半導体レーザ装置によれば、リング共振器における光損失の増加を抑制しつつ、リング共振器のFSRを大きくすることができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明による半導体レーザ装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る半導体レーザ装置の一実施形態として、半導体レーザ素子1Aの構成を示す平面図である。また、図2は、図1に示した半導体レーザ素子1AのII−II線に沿った側断面図である。半導体レーザ素子1Aは、いわゆる波長可変型の半導体レーザ素子であり、任意の波長のレーザ光を発生する。
図1は、本発明に係る半導体レーザ装置の一実施形態として、半導体レーザ素子1Aの構成を示す平面図である。また、図2は、図1に示した半導体レーザ素子1AのII−II線に沿った側断面図である。半導体レーザ素子1Aは、いわゆる波長可変型の半導体レーザ素子であり、任意の波長のレーザ光を発生する。
図1及び図2を参照すると、半導体レーザ素子1Aは、利得領域10a、可変DBR領域10b、増幅領域10c、第1のリング共振器領域10d、位相調整領域(位相調整部)10e、及び第2のリング共振器領域10fを含んでいる。これらの領域10a〜10fは、図2に示すように互いに共通の半導体基板8上に形成されており、所定の光導波方向に並んで設けられている。なお、これらの領域10a〜10fの並び順については特に制約はなく、図1に示した並び順以外にも多様な順序が可能である。また、半導体レーザ素子1Aは、光出射端面4aから光反射端面4bまで直線状に延びる光導波路3を備えている。光導波方向における半導体レーザ素子1Aの好適な長さは、例えば1500μmである。
半導体基板8は、例えばn型InPから成り、半導体レーザ素子1Aにおいて下部クラッドとして機能する。半導体基板8の裏面側には、後述するカソード電極9を挟んで冷却構造物30が設けられている。冷却構造物30は、例えばヒートシンクとして機能する一対の金属板と、該一対の金属板間に設けられて熱の移動を行うペルチェ素子とを含んで構成され、半導体基板8及びその主面上の積層構造の温度を一定に維持する。
図3(a)は、図2に示される半導体レーザ素子1AのIIIa−IIIa線に沿った断面図であり、利得領域10a及び増幅領域10cの構造を示している。また、図3(b)は、図2に示される半導体レーザ素子1AのIIIb−IIIb線に沿った断面図であり、可変DBR領域10bの構造を示している。なお、図3(a)及び図3(b)では、冷却構造物30(図2)の図示を省略している。
図2及び図3(a)に示すように、利得領域10a及び増幅領域10cは、半導体基板8上に設けられた光導波層110と、光導波層110上に設けられた上部クラッド層112及びコンタクト層113とを備えている。光導波層110は、図1に示した光導波路3の一部を構成しており、特に利得領域10aの光導波層110は、本実施形態における利得導波路に相当する。光導波層110は、半導体基板8よりバンドギャップ波長が長い(すなわちバンドギャップが小さい)半導体によって構成され、半導体基板8の主面に沿った光導波方向に延在している。光導波層110は、例えば半導体基板8上に設けられた下部光閉じ込め層と、下部光閉じ込め層上に設けられた活性層と、活性層上に設けられた上部光閉じ込め層とを含んで構成される。
一実施例では、下部光閉じ込め層及び上部光閉じ込め層はアンドープGaInAsPから成り、活性層はGaInAsP多重量子井戸(MQW)構造を有する。活性層の組成は、例えば1.52μm〜1.57μmの光を発生(または増幅)するように調整される。ここで、図4(a)は、利得領域10aの発光スペクトルの一例を示すグラフである。図4(a)において、縦軸は光強度を示し、横軸は波長を示している。図4(a)に示すように、利得領域10aは比較的広い波長域にわたって光を発生させる。光導波層110の厚さは、例えば0.3μmである。
また、上部クラッド層112はp型InPから成り、コンタクト層113はp型GaInAsから成る。上部クラッド層112及びコンタクト層113の厚さは、例えばそれぞれ2μm及び0.2μmである。
光導波層110、上部クラッド層112及びコンタクト層113は、半導体基板8上において、光導波に適した幅にエッチングされて所定の光導波方向に延びるストライプメサ構造を呈している(図3(a)を参照)。光導波方向と交差する方向におけるストライプメサ構造の横幅は、例えば1.5μmである。そして、このストライプメサ構造の両側面には、半絶縁性領域102が設けられている。半絶縁性領域102は、半絶縁性(高抵抗)の半導体、例えばFeがドープされたInPから成る。半絶縁性領域102は、半導体基板8のうち上記ストライプメサ構造を除いた領域上に設けられており、上記ストライプメサ構造の両側面を埋め込んでいる。
利得領域10aのコンタクト層113上にはアノード電極114が設けられており、増幅領域10cのコンタクト層113上にはアノード電極115が設けられている。アノード電極114及び115は、例えばTi/Pt/Auによって構成され、コンタクト層113との間でオーミック接触を実現する。また、半導体基板8の裏面上には、カソード電極9が設けられている。カソード電極9は、例えばAuGeを含んで構成され、半導体基板8との間でオーミック接触を実現する。アノード電極114及び115とカソード電極9とは、協働して光導波層110に電流を注入する。なお、利得領域10a及び増幅領域10cの上面のうちアノード電極114,115を除く領域は、例えばSiO2から成る絶縁膜11によって保護されている。絶縁膜11の厚さは、例えば0.35μmである。
図1及び図2に示すように、光導波方向における増幅領域10cの端面(すなわち半導体レーザ素子1Aの光出射端面4a)には、反射防止(AR:Anti Reflection)膜105が設けられている。このAR膜105の反射率は、例えば0.1%である。
図2及び図3(b)に示すように、可変DBR領域10bは、利得領域10aの光導波層110の一端側に設けられており、後述するように可変DBR領域10b内に設けられた回折格子の周期で決定される反射帯域および波長−反射率特性を有する。可変DBR領域10bは、半導体基板8上に設けられた光導波層120と、光導波層120上に設けられた回折格子層121、上部クラッド層122及びコンタクト層123とを備えている。光導波層120は、図1に示した光導波路3の一部を構成する。光導波層120のバンドギャップ波長は、利得領域10aの活性層のバンドギャップ波長より短く、例えば1.3μm以下である。この光導波層120は、カソード電極9とアノード電極124との間に注入される電流の大きさに応じて、その屈折率が変化する。光導波層120は、半導体基板8よりバンドギャップ波長が長い半導体によって構成され、半導体基板8の主面に沿った光導波方向に延在し、その一端は利得領域10aの光導波層110に結合され、他端は増幅領域10cの光導波層110に結合されている。
回折格子層121は、光導波層120に沿って設けられる。本実施形態では、回折格子層121は光導波層120の直上に設けられている。光導波層120を中心として光を効果的に閉じ込める為に、回折格子層121のバンドギャップ波長は、光導波層120のバンドギャップ波長より短いことが好ましく、例えば1.2μmである。
回折格子層121と上部クラッド層122との界面には、回折格子121a(図2を参照)が形成されている。回折格子121aは、光導波層120に沿って形成されており、その格子間隔が光導波層120の光導波方向に変化する、いわゆるチャープ回折格子である。
一実施例では、光導波層120及び回折格子層121はアンドープGaInAsPから成り、光導波層120及び回折格子層121の厚さは、例えばそれぞれ0.3μm、50nmである。また、上部クラッド層122はp型InPから成り、コンタクト層123はp型GaInAsから成る。上部クラッド層122及びコンタクト層123の厚さは、例えばそれぞれ2μm及び0.2μmである。
光導波層120、上部クラッド層122及びコンタクト層123は、利得領域10a及び増幅領域10cの光導波層110等と同様、半導体基板8上において、光導波に適した幅にエッチングされて所定の光導波方向に延びるストライプメサ構造を呈している(図3(b)を参照)。光導波方向と交差する方向におけるストライプメサ構造の横幅は、利得領域10a及び増幅領域10cのストライプメサ構造と同じである。そして、このストライプメサ構造の両側面は、利得領域10a及び増幅領域10cと共通の半絶縁性領域102によって埋め込まれている。
コンタクト層123上には、複数のアノード電極124が設けられている。複数のアノード電極124は、コンタクト層123上において、互いに所定の間隔をあけて光導波方向に並設されている。複数のアノード電極124は、例えばTi/Pt/Auによって構成され、コンタクト層123との間でオーミック接触を実現する。各アノード電極124は、半導体基板8の裏面上に設けられたカソード電極9と協働して、各アノード電極124に対応する光導波層120の部分に電流を注入する。なお、可変DBR領域10bの上面のうち複数のアノード電極124を除く領域は、利得領域10a及び増幅領域10cと共通の絶縁膜11によって保護されている。
図4(b)に示すグラフG1は、複数のアノード電極124の一つから光導波層120及び回折格子層121へ電流を供給した場合における、可変DBR領域10bの反射スペクトルの一例を示すグラフである。図4(b)の縦軸は反射率、横軸は波長である。なお、図4(b)に破線で表されたグラフG2は、複数のアノード電極124の何れにも電流が供給されない場合を示している。
複数のアノード電極124の一つに電流が供給されると、当該アノード電極124の直下における光導波層120及び回折格子層121への電流注入により、屈折率が小さくなるため、回折格子の反射率ピークが短波長側に変化する。また、屈折率が変化しない他の部分では、回折格子121aの反射波長は変化しない。したがって、図4(b)に示すように、可変DBR領域10bの反射スペクトルにおいては、電流が供給されたアノード電極124の直下に位置する回折格子121aの格子間隔に対応する波長域(図中のA部分)の反射率が選択的に高くなる。本実施形態では複数のアノード電極124のそれぞれに独立して電流を流すことができるので、任意の一つのアノード電極124に電流を流すことにより、所望の波長域での反射率を高め、レーザ発振波長を当該波長域内に制限することができる。なお、同時に電流が供給されるアノード電極124は一つとは限らず、二つ以上のアノード電極124に電流が供給されてもよい。
続いて、図1,図2及び図5を参照して、半導体レーザ素子1Aが有する第1のリング共振器領域10d、位相調整領域10e、及び第2のリング共振器領域10fの構成について説明する。図5は、半導体レーザ素子1AのV−V線に沿った断面図であり、リング共振器領域10d及び10f、並びに位相調整領域10eに共通する構造を示している。なお、図5においても、冷却構造物30(図2)の図示を省略している。
第1及び第2のリング共振器領域10d及び10fは、利得領域10aの光導波層110の他端側において互いに直列に設けられており、それぞれ所定の波長間隔でもって周期的に変化する波長−透過率特性を有する。位相調整領域10eは、光導波路3の光路長を能動的に制御するための領域であり、第1のリング共振器領域10dと第2のリング共振器領域10fとの間に設けられている。
リング共振器領域10d,10f及び位相調整領域10eは、図5に示すように、半導体基板8上に順に積層された、光導波層131、上部クラッド層132、及びコンタクト層133を有する。更に、リング共振器領域10d,10fはそれぞれアノード電極134,138を有し、位相調整領域10eはアノード電極135を有する。なお、半導体基板8の裏面上に設けられたカソード電極9は、リング共振器領域10d,10f及び位相調整領域10eのカソード電極としても使用される。また、光導波層131と上部クラッド層132との間には、可変DBR領域10bの回折格子層121と同じ組成の半導体層136が存在しているが、この半導体層136と上部クラッド層132との界面は平坦であり、回折格子は形成されていない。
光導波層131は、半導体基板8の主面上に設けられ、リング共振器領域10d,10f及び位相調整領域10eにおける光導波路として機能し、半導体レーザ素子1Aの光導波路3の一部を構成している。リング共振器領域10dの光導波層131の一端は、利得領域10aの光導波層110と光学的に結合されている。位相調整領域10eの光導波層131の一端は、リング共振器領域10dの光導波層131の他端と光学的に結合されている。リング共振器領域10fの光導波層131の一端は、位相調整領域10eの光導波層131の他端と光学的に結合されている。これらの光導波層131は、カソード電極9とアノード電極134,135又は138との間に注入される電流の大きさに応じて、その屈折率が変化する。
図1及び図2に示すように、光導波方向におけるリング共振器領域10fの端面(すなわち半導体レーザ素子1Aの光反射端面4b)には、高反射(HR:High Reflection)膜106が設けられている。このHR膜106の反射率は、例えば90%以上である。リング共振器領域10fの光導波層131の他端は、このHR膜106と光学的に結合されている。
一実施例では、光導波層131及び半導体層136はアンドープGaInAsPから成り、これらの厚さは、例えばそれぞれ0.3μm、50nmである。光導波層131のバンドギャップ波長は、利得領域10aの活性層のバンドギャップ波長より短く、例えば1.3μm以下である。また、上部クラッド層132はp型InPから成り、コンタクト層133はp型GaInAsから成る。上部クラッド層132及びコンタクト層133の厚さは、例えばそれぞれ2μm及び0.2μmである。
光導波層131、上部クラッド層132、及びコンタクト層133は、光導波に適した幅にエッチングされてメサ構造を呈している。そして、その上面及び両側面は、例えばSiO2から成る絶縁膜13によって保護されている。絶縁膜13は、このメサ構造の両側面から半導体基板8の主面上にわたって設けられている。絶縁膜13の膜厚は、例えば0.35μmである。
絶縁膜13上には、メサ構造の両側面に沿って樹脂層15が設けられている。樹脂層15は、例えばベンゾシクロブテン(BCB)樹脂から成り、その層厚は例えば1μm〜2μmである。
アノード電極134、135及び138は、コンタクト層133上に設けられており、例えばAuZnを含んで構成され、コンタクト層133との間でオーミック接触を実現する。アノード電極134、135及び138は、カソード電極9と協働して、それぞれリング共振器領域10d、位相調整領域10e、リング共振器領域10fの各光導波層131に電流を注入する。
位相調整領域10eの光導波層131は、カソード電極9とアノード電極135との間に注入される電流の大きさに応じて、その屈折率が変化する。この光導波層131の屈折率変化により、位相調整領域10eにおける光路長が変化し、ひいては半導体レーザ素子1Aの光導波路3全体の共振器長が変化する。したがって、位相調整領域10eの光導波層131への電流注入量を調節することで、半導体レーザ素子1Aの縦モードを調整することができる。
図6は、リング共振器領域10d及び10fの光導波層131の平面形状を拡大して示す図である。リング共振器領域10dの光導波層131は、光導波路3の一部を構成する直線状の導波路部分131aと、該導波路部分131aと光カプラ131bを介して結合された環状導波路部分(第1の環状導波路)131cとを含む。同様に、リング共振器領域10fの光導波層131は、光導波路3の別の一部を構成する直線状の導波路部分131dと、該導波路部分131dと光カプラ131eを介して結合された環状導波路部分(第2の環状導波路)131fとを含む。光カプラ131b及び131eは、例えば多モード干渉型(MMI)カプラによって好適に実現される。
このように、リング共振器領域10d及び10fのリング共振器は、半導体レーザ素子1Aの光出射端面4aから光反射端面4bまで延びる光導波路3の一部に、環状導波路部分131c,131fがそれぞれ結合されることによって構成されている。リング共振器には一つの入力ポートに対して二種類の出力ポート(ドロップポート及びスルーポート)が存在するが、この半導体レーザ素子1Aでは、光導波路3が各リング共振器の入力ポート及びスルーポートを構成する。したがって、各リング共振器のスルーポートから出力される光が、光導波路3の内部を共振することとなる。すなわち、本実施形態の半導体レーザ素子1Aは、リング共振器領域10d及び10fの各リング共振器のスルーポートが互いに直列に接続された構成を備えている。各リング共振器では、透過スペクトルが所定の波長間隔(共振波長間隔、FSR)でもって周期的に変化し、離散的な透過率ピーク波長を有する波長−透過率特性が実現される。
また、リング共振器領域10dの環状導波路部分131cの一周当たりの光路長と、リング共振器領域10fの環状導波路部分131cの一周当たりの光路長とは互いに異なっている。これにより、リング共振器領域10dのリング共振器の波長−透過率特性の繰り返し周期(FSR)と、リング共振器領域10fのリング共振器の波長−透過率特性の繰り返し周期(FSR)とが互いに異なっている。本実施形態では、図6に示すように環状導波路部分131cの光路長が環状導波路部分131fの光路長より短い。これにより、リング共振器領域10dのリング共振器のFSRが、リング共振器領域10fのリング共振器のFSRより大きい。
また、リング共振器領域10d,10fの各リング共振器の透過ピーク波長は、カソード電極9とアノード電極134,138との間に流れる電流の大きさに応じて光導波層131の屈折率が変化することによってシフトする。
以上の構成を備える半導体レーザ素子1Aの動作について説明する。図7は、半導体レーザ素子1Aを動作させるための制御回路構成を示す図である。図7に示すように、半導体レーザ素子1Aは、増幅制御回路81、DBR制御回路82、利得制御回路83、第1のリング共振器制御回路84、位相制御回路85、及び第2のリング共振器制御回路86によって駆動される。
増幅制御回路81は、増幅領域10cのアノード電極115とカソード電極9との間に電流を供給するとともに、所望の大きさのレーザ光出力を得るために該電流量を調整するための回路である。DBR制御回路82は、複数のアノード電極124のいずれか一つ、或いは二つ以上を選択してカソード電極9との間に電流を供給し、所望の波長域での反射率を高め、レーザ発振波長を当該波長域内に制限する。利得制御回路83は、利得領域10aのアノード電極114とカソード電極9とを介して利得導波路に電流を供給し、光を発生させる。第1のリング共振器制御回路84は、アノード電極134とカソード電極9との間に電流を供給するとともに、該電流量を調整することにより、リング共振器領域10dのリング共振器の透過ピーク波長を好適な波長にシフトさせる。同様に、第2のリング共振器制御回路86は、アノード電極138とカソード電極9との間に電流を供給するとともに、該電流量を調整することにより、リング共振器領域10fのリング共振器の透過ピーク波長を好適な波長にシフトさせる。位相制御回路85は、アノード電極135とカソード電極9との間に電流を供給するとともに、該電流量を調整することにより、位相調整領域10eにおける光路長を変化させ、半導体レーザ素子1Aの発振波長(縦モード)を調整する。なお、上記回路81〜86から供給される電流の大きさは、レーザ発振波長に応じて予め定められる。
利得領域10aに電流が供給されると、利得導波路(利得領域10aの光導波層110)において光が発生する。この光は、光導波路3内部を導波し、光反射端面4bと、利得領域10aと、DBR領域10bとで構成されるレーザ共振器内を往復する。利得領域10aに発振しきい値電流以上の電流を注入することで、レーザ発振が得られる。レーザ光の一部は、可変DBR領域10bを通過し、増幅領域10cにおいて所望の強度に増幅されたのち、光出射端面4aからAR膜105を通って出力される。
ここで、図8(a)は、リング共振器領域10d及び10fのそれぞれが有するリング共振器の透過スペクトル特性の一例を示すグラフである。図8(a)において、グラフG3は第1のリング共振器領域10dの透過スペクトル特性であり、グラフG4は第2のリング共振器領域10fの透過スペクトル特性である。図8(a)において、縦軸は光損失(光透過率)を示し、横軸は波長を示している。なお、図8(a)に示した透過スペクトル特性を実現するためのリング共振器領域10d,10fのカプラ分岐比(スルー側:クロス側)、結合長(図6に示した長さL)、曲げ半径(図6に示した半径R)、リング一周当たりの光減衰率、光導波層131の屈折率、FSR、及び初期電流は、以下の表1のとおりである。なお、リング一周当たりの光減衰率は、損失がないときを1として表している。
本実施形態では、各リング共振器のスルーポートを通過した光を利用するため、図8(a)に示すように、各リング共振器の波長−透過率特性におけるピーク波形の半値幅が比較的大きくなる。
また、前述したように、リング共振器領域10dのリング共振器のFSRは、リング共振器領域10fのリング共振器のFSRより大きい。図8(a)に示した例では、リング共振器領域10d(グラフG3)のFSRは、リング共振器領域10f(グラフG4)のFSRの4倍となっている。そして、本実施形態では、これらのリング共振器が光導波路3において直列に配置されており、光導波路3を共振する光に対し、リング共振器領域10d及び10fの透過スペクトル特性が合成されて作用する。
この合成された透過スペクトル特性を図8(b)に示す。図8(b)において、縦軸は光損失(光透過率)を示し、横軸は波長を示している。図8(b)に示すように、合成された透過スペクトル特性においては、リング共振器領域10dの透過スペクトル特性における透過ピーク波形(図8(a)に示す部分P1)と、リング共振器領域10fの透過スペクトル特性における透過ピーク波形(図8(a)に示す部分P2)とが重なり合い、透過ピーク波形P3を形成している。この透過ピーク波形P3のFSRは、リング共振器領域10d(図8(a)のグラフG3)の透過ピーク波形P1のFSRと同じである。一方、透過ピーク波形P3の尖鋭さ、または半値全幅FWHMは、リング共振器領域10f(図8(a)のグラフG4)の透過ピーク波形P2の尖鋭さ、または半値全幅FWHMとほぼ同じである。
このように、本実施形態の半導体レーザ素子1Aでは、FSRが互いに異なる2つのリング共振器が直列に設けられているので、これらの透過スペクトル特性が重ね合わされ、大きなFSRでより鋭いピーク波形P3を有する透過スペクトル特性を得ることができる。したがって、レーザ光の発振波長幅をより狭くし、リング共振器のドロップポートを利用した場合の発振波長幅に好適に近づけることができる。
図9は、光導波路3内部を共振する光の波長が制限されるしくみを説明するための図である。図9(a)は2つのリング共振器領域10d及び10fによる合成透過スペクトル特性を示しており、上述した図8(b)と同じグラフである。図9(b)は可変DBR領域10bにおける波長−反射率特性を示しており、波形D1〜D5は、それぞれ一つまたは複数のアノード電極124に対応しており、各アノード電極124の直下に位置するチャープ回折格子121a(図2参照)の反射波長域での反射率を示している。例えば、図9(b)は、チャープ回折格子121aのうち反射波長が1538nm〜1548nmの領域上に設けられたアノード電極124に電流が供給された場合を示している。
光導波路3の内部を導波する光の波長は、図9(a)に示される合成透過スペクトル特性の透過ピーク波長に制限されると同時に、図9(b)の反射率が高い波長域に制限される。したがって、図9(a)及び図9(b)に示した特性の場合には、図9(c)に示すように、図9(a)の透過ピーク波長と、図9(b)の高反射率波長域(波形D2)とが重なった波長の光のみが、レーザ共振器内で選択され、発振することができる。
また、前述したように、リング共振器領域10d,10fの各リング共振器の透過ピーク波長は、アノード電極134,138に供給される電流によってシフトする。次の数式(1),(2)は、リング共振器領域10dのアノード電極134に供給すべき電流I1と、リング共振器領域10fのアノード電極138に供給すべき電流I2とを算出するための式である。なお、I01及びI02は、それぞれアノード電極134及び138に供給される初期電流値である。
I1=I01+ΔId×(環状導波路部分131cの長さ)×(導波路幅)…(1)
I2=I02+ΔId×(環状導波路部分131fの長さ)×(導波路幅)…(2)
I1=I01+ΔId×(環状導波路部分131cの長さ)×(導波路幅)…(1)
I2=I02+ΔId×(環状導波路部分131fの長さ)×(導波路幅)…(2)
ΔIdと透過率ピーク波長との関係は、各リング共振器と同様の材料および構造からなるリング共振器を用いて、あらかじめ求めることができる。図10は、上記数式(1)及び(2)のΔIdと透過ピーク波長との関係を示すグラフの一例である。図10において、グラフG11〜G15は、それぞれ異なる透過ピーク波形P3(図8(b)参照)の透過ピーク波長を示している。上式(1)及び(2)に示すように、増加電流密度ΔIdを電流I1,I2で同じ値とすることによって、図8(a)に示した透過ピーク波形P1及びP2相互の位置関係を損なうことなくこれらをシフトすることができ、図10に示すように透過ピーク波形P3の透過ピーク波長を好適にシフトすることができる。故に、本実施形態の半導体レーザ素子1Aでは、複数のリング共振器によるバーニア効果を利用せずに、波長可変レーザを実現することができる。
図11(a)は、リング共振器領域10d及び10fのそれぞれが有するリング共振器の透過スペクトル特性の他の例を示すグラフである。図11(a)において、グラフG5は第1のリング共振器領域10dの透過スペクトル特性であり、グラフG6は第2のリング共振器領域10fの透過スペクトル特性である。なお、図11(a)に示した透過スペクトル特性を実現するためのリング共振器領域10d,10fのカプラ分岐比(スルー側:クロス側)、結合長(図6に示した長さL)、曲げ半径(図6に示した半径R)、リング一周当たりの光減衰率、光導波層131の屈折率、及びFSRは、以下の表2のとおりである。
この例では、リング共振器領域10d(グラフG5)のFSRは、波長に換算して、リング共振器領域10f(グラフG6)のFSRの2倍となっている。そして、光導波路3を共振する光に対し、これらの透過スペクトル特性が合成されて作用する。
この合成された透過スペクトル特性を図11(b)に示す。図11(b)に示すように、合成された透過スペクトル特性においては、リング共振器領域10dの透過スペクトル特性における透過ピーク波形(図11(a)に示す部分P4)と、リング共振器領域10fの透過スペクトル特性における透過ピーク波形(図11(a)に示す部分P5)とが重なり合い、透過ピーク波形P6を形成している。この透過ピーク波形P6のFSRは、リング共振器領域10d(図11(a)のグラフG5)の透過ピーク波形P4のFSRと同じである。一方、透過ピーク波形P6の尖鋭さ、またはピーク半値全幅FWHMは、リング共振器領域10f(図11(a)のグラフG6)の透過ピーク波形P5の尖鋭さ、またはピーク半値膳幅FWHMとほぼ同じである。
ここで、リング共振器領域10d及び10fの各リング共振器の透過スペクトル特性について更に考察する。本実施形態では、図8(a)及び図11(a)に示したように、リング共振器領域10dの透過ピーク波形P1及びP4と、リング共振器領域10fの透過ピーク波形P2及びP5とが互いに重なっており、これによって図8(b)及び図11(b)に示すより狭いFWHMを有する尖鋭な透過ピーク波形P3及びP6が形成されている。リング共振器領域10d,10fの透過ピーク波形をこのような関係に設定するためには、リング共振器領域10dのFSR(以下λ1とする)が、リング共振器領域10fのFSR(以下λ2とする)の2倍以上であることが好ましく、λ1がλ2の2n倍(nは自然数)であることが尚好ましい。例えば、図8(a)に示した例ではλ1はλ2の4倍(すなわちn=2)であり、図11(a)に示した例ではλ1はλ2の2倍(すなわちn=1)である。
また、リング共振器領域10d,10fのリング共振器の透過スペクトル特性におけるピーク波長をそれぞれλp1,λp2とすると、リング共振器領域10d及び10fの透過ピーク波形が効果的に重なり合うためには、λp1と、波長(λ2×2n)置きに存在するλp2との差|λp1−λp2|が、λ2/2以下であることが好ましい。換言すれば、リング共振器領域10fの透過スペクトル特性に含まれる複数の透過ピーク波形のうち2n個置きに現れる透過ピーク波形(上述の例では透過ピーク波形P2及びP5に相当)の中心波長と、リング共振器領域10dの透過スペクトル特性に含まれる透過ピーク波形(上述の例では透過ピーク波形P1及びP4に相当)の中心波長との差が、リング共振器領域10fのFSRの1/2以下であることが好ましい。
続いて、リング共振器領域10d,10fが有する光カプラ131b,131e(図6参照)の分岐比について考察する。ここで分岐比とは、直線状導波路131a,131dを伝搬する光のうち、環状導波路部分131c,131fへ向けて分岐される光の強度(クロス側)と、環状導波路部分131c,131fへは入射せずに直線状導波路131a,131d自体(すなわちスルーポート)へ向けて分岐される光の強度(スルー側)との比をいう。
図12(a)は、MMI光カプラからなる光カプラ131b,131eの結合長Lと、クロス側およびスルー側それぞれの規格化された光強度との関係を示すグラフである。ここで、縦軸の規格化光強度は、光カプラに入力される全光強度に対するクロスポートおよびスルーポートに分岐される光強度を示す。図12(a)において、グラフG21はクロス側を示しており、グラフG22はスルー側を示している。図12(b)は、図12(a)のグラフを作成する際の光カプラのモデルを示しており、本実施例ではギャップGAP=0.5μm、導波路幅W=1.2μmである。
図12(a)に示すように、光カプラ131b,131eにおいては、結合長Lを変化させることで、光カプラの分岐比を変更することができる。例えば結合長Lが20μmである場合に、分岐比は(スルー側:クロス側)=(0.12:0.85)となる。なお、分岐比(スルー側:クロス側)は、スルーポート側の規格化光強度:クロスポート側の規格化光強度を表すものとする。また、例えば結合長Lが42μmである場合に、分岐比は(スルー側:クロス側)=(0.49:0.49)となる。例えば、図8(a)に示した透過スペクトル特性は、分岐比が(スルー側:クロス側)=(0.12:0.85)である場合のものであり、図8(b)に示したような良好な合成透過スペクトル特性を得ることができる。
図13は、分岐比が(スルー側:クロス側)=(0.49:0.49)である場合における、合成透過スペクトル特性を示すグラフである。図13に示した合成透過スペクトル特性を実現するためのリング共振器領域10d,10fのカプラ分岐比(スルー側:クロス側)、結合長L、曲げ半径R、リング一周当たりの光減衰率、光導波層131の屈折率、及びFSRは、以下の表3のとおりである。
また、図14は、分岐比が(スルー側:クロス側)=(0.7:0.2)である場合における、合成透過スペクトル特性を示すグラフである。図14に示した合成透過スペクトル特性を実現するためのリング共振器領域10d,10fのカプラ分岐比(スルー側:クロス側)、結合長L、曲げ半径R、リング一周当たりの光減衰率、光導波層131の屈折率、及びFSRは、以下の表4のとおりである。
図13及び図14に示すように、スルーポートの光強度が、クロスポートの光強度と同程度、または、クロスポートの光強度より大きくなるような分岐比では、合成透過スペクトル特性における主な透過率ピーク波形(メインピーク波形)P7と、メインピーク波形P7の周囲に位置しており透過率が低い透過率ピーク波形(サブピーク波形)P8とが互いに近接し、メインピークとサブピークとの差を大きくとることができない。したがって、第1および第2のリング共振器領域10d,10fの各リング共振器の透過率ピーク波形やボトム波形を良好に形成し、レーザ発振波長をメインピーク波形の中心波長(透過率ピーク波長)とより正確に一致させるためには、クロスポートの光強度が、スルーポートの光強度より大きくなるように、光カプラの分岐比を設定することが好ましい。
また、本実施形態のように光カプラ131b,131eがMMIカプラからなる場合、図12(a)に示したように、結合長Lを変化させることにより、分岐比を変えることができる。一方、リング共振器のFSRは、リング共振器の光路長によって変化するので、結合長Lを変えることにより、リング共振器領域のFSRも変化することになる。すなわち、結合長Lを大きくすることにより、リング共振器領域10dのスルー側の分岐比を上げ、クロス側の分岐比を下げた場合、リング共振器領域10dのFSRが小さくなる。例えば、リング共振器の環状光導波路部分の曲げ半径Rが5μmのリング共振器において、結合長Lが58μmの場合、第1のリング共振器領域10dの分岐比は、0.7:0.2であり、このときの第1のリング共振器領域10dのFSRは、573GHzである(表4参照)。一方、結合長Lが20μmの場合、第1のリング共振器領域10dの分岐比は、0.12:0.85であり、このときの第1のリング共振器領域10dのFSRは1186GHzである(表1参照)。また、結合長Lが42μmの場合、第1のリング共振器領域10dの分岐比は、0.49:0.49であり、このときの第1のリング共振器領域10dのFSRは728GHzである(表3参照)。このように結合長Lを大きくすることにより、分岐比も変化すると同時に、リング共振器領域のFSRが小さくなる。レーザ発振を得るためには、可変DBR領域10bの反射帯域とリング共振器の透過スペクトルが互いに重なる必要がある。そのため、第1のリング共振器領域10dのFSRが小さくなることに伴って、可変DBR領域10bの回折格子121aの反射波長帯域の一単位を短くする。具体的には、アノード電極124の長さを短くし、個数を増やすようにする。
また、図15は、分岐比が(スルー側:クロス側)=(0.02:0.86)といったように、スルー側の分岐比が極めて小さい場合における、合成透過スペクトル特性を示すグラフである。図15に示した合成透過スペクトル特性を実現するためのリング共振器領域10d,10fのカプラ分岐比(スルー側:クロス側)、結合長L、曲げ半径R、リング一周当たりの光減衰率、光導波層131の屈折率、及びFSRは、以下の表5のとおりである。
図15に示すように、クロス側への分岐比がスルー側への分岐比より大きい場合であっても、スルー側の分岐比が極めて小さい場合、すなわち導波損が大きい場合には、透過ピーク波長におけるピーク透過率が小さくなり、レーザ発振閾値が大きくなってしまう。したがって、スルーポートの規格化された光強度は、0.1以上であることが好ましい。(図12A参照)
以上に説明した、本実施形態に係る半導体レーザ素子1Aが奏する効果について述べる。この半導体レーザ素子1Aにおいては、リング共振器領域10d及び10fの各リング共振器が、光出射端面4aから光反射端面4bまで延びる光導波路3の一部である導波路部分131a及び131dに、環状導波路部分131c及び131fがそれぞれ結合されることによって構成されている。すなわち、光導波路3が各リング共振器の入力ポート及びスルーポートを構成するので、各リング共振器のスルーポートから出力される光が光導波路3の内部を共振することとなる。
ここで、スルーポートから出力される光は、ドロップポートから出力される光と比較して、環状導波路部分131c及び131fの曲げ損失による影響が小さい。このため、本実施形態の半導体レーザ素子1Aによれば、環状光導波路の曲げ半径Rがより小さいリング共振器を用いることが可能となる。この結果、環状導波路部分131c及び131fの長さが短くなるので、FSRを大きくすることができる。すなわち、リング共振器における光損失の増加を抑制しつつ、リング共振器のFSRを大きくすることが可能となる。
続いて、半導体レーザ素子1Aの作製方法の一例について説明する。まず、半導体基板8となるn型InP等の半導体ウェハ上に、光導波層120及び131となる半導体層と、回折格子層121及び半導体層136となる半導体層とをMOCVD法によりエピタキシャル成長させる。次に、電子ビーム露光によりレジストに回折格子パターンを描画し、このレジストをマスクとして回折格子層121の表面にドライエッチングを施すことにより、回折格子121aを形成する。レジストを除去した後、MOCVD法によりp型InP層を回折格子121aを埋め込むように成長させて、上部クラッド層122及び132を形成する。
続いて、利得領域10aとなる領域上、及び増幅領域10cとなる領域上に成長した半導体層をドライエッチングにより除去する。そして、半導体層が除去された半導体ウェハの領域上に、下部光閉じ込め層、多重量子井戸構造による活性層、及び上部光閉じ込め層から成る光導波層110と、上部クラッド層112とをバットジョイント法によって成長させる。
続いて、上部クラッド層112を形成し、引き続きコンタクト層113,123,及び133となる半導体層をMOCVD法により成長させる。その後、アノード電極と接触する部分だけ残してコンタクト層を除去し、各領域を電気的に分離する。
続いて、リング共振器領域10d、位相調整領域10e、及びリング共振器領域10fに相当する領域をマスクで覆い、利得領域10a、可変DBR領域10b、及び増幅領域10cに相当する領域に対し、光導波路3となる部分だけ残して半導体ウェハに達する深さまでドライエッチングを施し、メサ構造を形成する。その後、このメサ構造の両側面を半絶縁性領域102で埋め込み、マスクを除去する。
続いて、利得領域10a、DBR領域10b、及び増幅領域10cに相当する領域をマスクで覆い、リング共振器領域10d、位相調整領域10e、及びリング共振器領域10fに相当する領域に対し、光導波路3となる部分だけ残して半導体ウェハに達する深さまでドライエッチングを施し、メサ構造を形成する。その後、このメサ構造の両側面にSiO2といった絶縁材料をCVDにより堆積して絶縁膜13を形成したのち、その上からBCB樹脂をスピンコートで塗布・硬化させて樹脂層15を形成し、マスクを除去する。
続いて、アノード電極が配置される部分の絶縁膜13及び樹脂層15を除去し、アノード電極114,115,124,134,135,及び138をリフトオフ法により形成する。このとき、素子上の配線および電極パッドを併せて形成する。また、半導体ウェハの裏面上にカソード電極9を蒸着する。
最後に、半導体ウェハを棒状に劈開し、その劈開面の一方にAR膜105を、他方にHR膜106をそれぞれコーティングし、これをチップ状に分割して冷却構造物30上に実装する。こうして、半導体レーザ素子1Aが完成する。
本発明による半導体レーザ装置は、上記実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態では半導体基板及び各半導体層としてInP系化合物半導体を例示したが、他のIII−V族化合物半導体や、その他の半導体であっても本発明の構成を好適に実現できる。また、上記各実施形態では光導波路の構成としてメサストライプ構造のものを例示したが、リッジ型等、他の構造の光導波路であっても本発明の効果を好適に得ることができる。
1A…半導体レーザ素子、3…光導波路、4a…光出射端面、4b…光反射端面、8…半導体基板、9…カソード電極、10a…利得領域、10b…可変DBR領域、10c…増幅領域、10d…第1のリング共振器領域、10e…位相調整領域、10f…第2のリング共振器領域、11,13…絶縁膜、15…樹脂層、30…冷却構造物、102…半絶縁性領域、105…AR膜、106…HR膜、110,131…光導波層、112,122,132…上部クラッド層、113,123,133…コンタクト層、114,115,124,134,135,138…アノード電極、120…光導波層、121…回折格子層、121a…回折格子、131a,131d…(直線状)導波路部分、131b,131e…光カプラ、131c,131f…環状導波路部分。
Claims (9)
- 利得導波路を含む利得領域と、
回折格子が形成されたDBR領域と、
前記利得領域を挟んで前記DBR領域と対向する光反射端面と、
第1の環状導波路及び第1の光カプラを含む第1のリング共振器と、
第2の環状導波路及び第2の光カプラを含む第2のリング共振器と、
前記光反射端面に一端が光結合され、所定の光軸方向に沿って延びる光導波路と
を備え、
前記第1及び第2のリング共振器は、前記第1及び第2の光カプラをそれぞれ介して前記光導波路と光学的に結合しており、
前記DBR領域、前記利得領域、及び前記光反射端面とがレーザ共振器を構成し、
前記第1のリング共振器の共振波長間隔と、前記第2のリング共振器の共振波長間隔とが互いに異なることを特徴とする、半導体レーザ装置。 - 前記光導波路と前記第1の光カプラとは、前記第1のリング共振器の入射ポート、及び該入射ポートに対してスルーポート側に位置する出力ポートにおいて互いに結合されており、
前記光導波路と前記第2の光カプラとは、前記第2のリング共振器の入射ポート、及び該入射ポートに対してスルーポート側に位置する出力ポートにおいて互いに結合されており、
前記第1のリング共振器と前記第2のリング共振器とが、前記光導波路を介して、互いに直列に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の半導体レーザ装置。 - 前記第1のリング共振器の共振波長間隔が、前記第2のリング共振器の共振波長間隔の2倍以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の半導体レーザ装置。
- 前記第1のリング共振器の共振波長間隔λ1が、前記第2のリング共振器の共振波長間隔λ2の2n倍(nは自然数)であることを特徴とする、請求項3に記載の半導体レーザ装置。
- 前記第2のリング共振器の波長−透過率特性における複数のピーク波長λp2のうち、波長(λ2×2n)置きに存在するピーク波長λp2と、前記第1のリング共振器の波長−透過率特性におけるピーク波長λp1との差がλ2/2以下であることを特徴とする、請求項4に記載の半導体レーザ装置。
- 前記第1及び第2の光カプラが多モード干渉カプラであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体レーザ装置。
- 前記第1及び第2の光カプラにおいて、前記光導波路から前記第1又は第2の環状導波路への分岐比が、前記光導波路自体への分岐比より大きいことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体レーザ装置。
- 前記DBR領域と前記光反射端面との間にさらに位相調整領域を備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体レーザ装置。
- 前記DBR領域に形成された前記回折格子がチャープ回折格子であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の半導体レーザ装置。
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