JP5272859B2 - 半導体レーザ素子 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体レーザ素子に関するものである。
特許文献1及び非特許文献1には、光を発する利得領域の両端に反射領域を配置した構成を備える波長可変型の半導体レーザ素子が開示されている。
特許文献1に記載された半導体レーザ素子において、一方の反射領域は、光導波方向に格子間隔が変化するチャープ回折格子と、光導波方向に複数並置された電極とを有しており、これらの電極に対し選択的に電流を流すことで所望の波長の光を反射させる。また、他方の反射領域は、回折格子を有しており所定の波長間隔でもって周期的に変化する波長−反射率特性を有する。この半導体レーザ素子では、二つの反射領域における反射特性のピークを重畳させて、ピークが重なった(一致した)波長でのみ発振させることにより、所望の発振波長に調整可能な波長可変型レーザを実現している。
また、非特許文献1に記載された半導体レーザ素子では、双方の反射領域がサンプルドグレーティング構造を有しており、所定の波長間隔でもって周期的に変化する波長−反射率特性を有する。この半導体レーザ素子では、二つの反射領域のそれぞれに流れる電流を制御することによって、発振波長を任意に変化させることができる。
特表2004−537863号公報 Yuliya A. Akulova et al.,"Widery Tunable Electroabsorption Modulated Sampled-Grating DBR LaserTransmitter", IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics, Vol.8, No.6,pp.1349-1357 (2002)
しかしながら、波長可変型の半導体レーザ素子の構成として、上述した特許文献1及び非特許文献1に記載された構成を採用すると、利得領域の他に二つの反射領域が必要であり、半導体レーザ素子の全長が長くなってしまう。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、素子の全長をより短くできる波長可変型の半導体レーザ素子を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明による半導体レーザ素子は、レーザ発振波長を変更可能な半導体レーザ素子であって、半導体基板上に設けられ光を発生すると共に一端面が光反射端面となっている利得領域と、利得領域と並んで半導体基板上に設けられ、所定の波長間隔でもって周期的に変化する波長−反射率特性を有し、利得領域の一端面と光学的に結合されて利得領域から到達した光を反射する反射領域とを備え、利得領域は、電流注入により光を発生する活性層と、活性層に沿って設けられ、格子間隔が光導波方向に変化する回折格子を有しており活性層において発生した光に損失を生じさせる回折格子層と、活性層と回折格子層との間に設けられ、電流注入により屈折率が変化する屈折率変化層と、活性層に電流を注入するための利得用電極と、活性層とは独立して屈折率変化層に電流を注入するために光導波方向に並設された複数の屈折率制御用電極とを有することを特徴とする。
この半導体レーザ素子においては、利得領域の回折格子層が有する回折格子が、利得領域内を導波する光に対して損失として作用する。この回折格子の格子間隔は光導波方向に変化しているので、最も短い格子間隔に対応する波長から最も長い格子間隔に対応する波長までの広い波長帯域にわたって、この回折格子が損失として作用する。なお、このような回折格子は、一般的にブラッグ反射のために使用される回折格子と比較して低い光反射率を有しており、その光反射率は例えば2%以上10%以下であることが好ましい。
このような回折格子層と活性層との間には屈折率変化層が設けられており、またこの屈折率変化層に電流を注入するために、複数の屈折率制御用電極が光導波方向に並設されている。このような構成において、何れか一つの屈折率制御用電極から屈折率変化層に電流を注入すると、当該屈折率制御用電極の直下に相当する屈折率変化層の部分のみ屈折率が変化する。そして、当該部分の屈折率を回折格子の屈折率に近づけると、当該部分に対応する回折格子の光反射率が低下し、当該波長域の光が損失を殆ど受けずに導波する。すなわち、複数の屈折率制御用電極のうち何れかに対し選択的に電流を供給することで、利得領域内を導波する光の主要な波長域を任意に制御することができる。
一方、利得領域の一端面には反射領域が光結合されており、この反射領域は、所定の波長間隔でもって周期的に変化する波長−反射率特性を有している。したがって、利得領域において導波する光の波長域と、反射領域における反射特性のピークとを重畳させることにより、所望の波長のレーザ光を発振させることが可能となる。
このように、本発明による半導体レーザ素子によれば、光を発生する利得領域と一つの反射領域とによって波長可変型の構成を実現できるので、二つの反射領域が必要な従来の波長可変型半導体レーザ素子と比較して、素子の全長をより短くすることができる。
また、半導体レーザ素子は、利得領域の回折格子層が有する回折格子が、格子間隔が連続的に変化するチャープ回折格子であることを特徴としてもよい。或いは、半導体レーザ素子は、利得領域の回折格子層が有する回折格子の格子間隔が断続的に変化することを特徴としてもよい。これらのうち何れかの構成によって、本発明の回折格子を好適に実現できる。
また、半導体レーザ素子は、一つの屈折率制御用電極への電流供給に伴う屈折率変化層の屈折率変化によって回折格子層の回折格子の光反射率が変化する波長域の幅と、上記所定の波長間隔とが互いに等しいことを特徴としてもよい。これによって、複数の屈折率制御用電極のそれぞれに対応して屈折率変化層の光屈折率が低下する各波長域と、反射領域の周期的な波長−反射率特性におけるピークとが一対一で対応するので、これらを好適に重ね合わせることができる。
また、半導体レーザ素子は、利得領域が、利得用電極と対になる電極と、複数の屈折率制御用電極と対になる一又は複数の電極とを更に有することを特徴としてもよい。これにより、活性層及び屈折率変化層のそれぞれに対する個別の電流注入を好適に実現できる。
また、半導体レーザ素子は、半導体基板が第1導電型の半導体から成り、利得領域は、半導体基板の裏面上に設けられた電極と、活性層上に設けられた第2導電型の光閉じ込め層と、活性層及び光閉じ込め層の光導波方向に沿った両側面を埋め込む第1の半絶縁性領域と、光閉じ込め層上から一方の第1の半絶縁性領域上にわたって設けられた第2導電型の利得用コンタクト層と、利得用コンタクト層のうち第1の半絶縁性領域上に位置する部分上に設けられた利得用電極としての電極と、利得用コンタクト層のうち光閉じ込め層上に位置する部分上から他方の第1の半絶縁性領域上にわたって設けられた第1の半絶縁層と、第1の半絶縁層上に設けられた第1導電型半導体層と、利得領域の第1導電型半導体層のうち第1の半絶縁性領域上に位置する部分上に設けられた電極と、利得領域の第1導電型半導体層のうち光閉じ込め層上に位置する部分上に設けられた屈折率変化層と、屈折率変化層上に設けられた回折格子層と、回折格子層上に設けられた第2導電型のクラッド層と、クラッド層上に設けられた第2導電型の屈折率制御用コンタクト層と、屈折率制御用コンタクト層上において、互いに所定の間隔をあけて光導波方向に並設された屈折率制御用電極としての複数の電極とを有することを特徴としてもよい。利得領域がこのような構成を有することにより、上述した利得領域を好適に実現できる。
また、半導体レーザ素子は、反射領域から利得領域への光反射率が50%以上90%以下であることを特徴としてもよい。反射領域がこのような光反射率を有することにより、利得領域と反射領域との間でレーザ光を好適に発振させることができる。
また、半導体レーザ素子は、屈折率変化層及び回折格子層の各バンドギャップ波長が、活性層のバンドギャップ波長より短いことを特徴としてもよい。これにより、活性層を中心として光を効果的に閉じ込めることができる。
また、半導体レーザ素子は、反射領域が、利得領域の一端面と光学的に結合された光導波路と、光導波路に沿って設けられた超周期回折格子構造とを有することを特徴としてもよい。これにより、所定の波長間隔でもって周期的に変化する波長−反射率特性を有する反射領域を好適に実現できる。
この場合、半導体レーザ素子は、半導体基板が第1導電型の半導体から成り、反射領域が、半導体基板上に設けられ、利得領域の活性層よりバンドギャップ波長が短い半導体からなり光導波路を構成する反射用光導波層と、反射用光導波層の光導波方向に沿った両側面を埋め込む第2の半絶縁性領域と、反射用光導波層上から少なくとも一方の第2の半絶縁性領域上にわたって設けられた第2の半絶縁層と、第2の半絶縁層上に設けられた第1導電型半導体層と、反射領域の第1導電型半導体層のうち第2の半絶縁性領域上に位置する部分上に設けられた電極と、反射領域の第1導電型半導体層のうち反射用光導波層上に位置する部分上に設けられた反射用屈折率変化層と、反射用屈折率変化層上に設けられ、超周期回折格子構造を含む反射用回折格子層と、反射用回折格子層上に設けられた第2導電型の反射用クラッド層と、反射用クラッド層上に設けられた第2導電型の反射用コンタクト層と、反射用コンタクト層上に設けられた電極とを有することを特徴としてもよい。これにより、上述した超周期回折格子構造を有する反射領域を好適に実現できる。
また、この場合、半導体レーザ素子は、反射用屈折率変化層及び反射用回折格子層の各バンドギャップ波長が、反射用光導波層のバンドギャップ波長より短いことを特徴としてもよい。これにより、反射用光導波層を中心として光を効果的に閉じ込めることができる。
また、半導体レーザ素子は、反射領域が、一端において利得領域の一端面と光学的に結合されたリング共振器と、リング共振器の他端に設けられた誘電体多層膜とを有することを特徴としてもよい。これにより、所定の波長間隔でもって周期的に変化する波長−反射率特性を有する反射領域を好適に実現できる。
また、半導体レーザ素子は、半導体基板が第1導電型の半導体から成り、リング共振器は、半導体基板の裏面上に設けられた電極と、半導体基板上に設けられ光導波路を構成する光変調層と、光変調層上に設けられた第2導電型の反射用クラッド層と、反射用クラッド層上に設けられた第2導電型の反射用コンタクト層と、反射用コンタクト層上に設けられた電極とを有することを特徴としてもよい。これにより、上述したリング共振器を好適に実現できる。
また、半導体レーザ素子は、利得領域と反射領域との間の光路長を能動的に制御するために利得領域と反射領域との間に設けられた位相調整領域を更に備えることを特徴としてもよい。このような位相調整領域が利得領域と反射領域との間に設けられることにより、利得領域の一端面と反射領域との間を共振する光の縦モードを、利得領域および反射領域によって制御される発振波長に近づけることができるので、連続的にレーザ発振波長を選択することが可能となる。
また、半導体レーザ素子は、半導体基板が第1導電型の半導体から成り、位相調整領域は、半導体基板上に設けられ、利得領域の活性層よりバンドギャップ波長が短い半導体からなる位相調整用光導波層と、位相調整用光導波層の光導波方向に沿った両側面を埋め込む第3の半絶縁性領域と、位相調整用光導波層上から少なくとも一方の第3の半絶縁性領域上にわたって設けられた第3の半絶縁層と、第3の半絶縁層上に設けられた第1導電型半導体層と、位相調整領域の第1導電型半導体層のうち第3の半絶縁性領域上に位置する部分上に設けられた電極と、位相調整領域の第1導電型半導体層のうち位相調整用光導波層上に位置する部分上に設けられた位相調整用屈折率変化層と、位相調整用屈折率変化層上に設けられた第2導電型の位相調整用クラッド層と、位相調整用クラッド層上に設けられた第2導電型の位相調整用コンタクト層と、位相調整用コンタクト層上に設けられた電極とを有することを特徴としてもよい。これにより、上述した位相調整領域を好適に実現できる。
本発明による半導体レーザ素子によれば、波長可変型の半導体レーザ素子の全長をより短くできる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体レーザ素子1Aの構成を示す平面図である。 図2は、図1に示した半導体レーザ素子1AのII−II線に沿った断面、すなわち半導体レーザ素子1Aの光導波方向に沿った断面を示す図である。 図3は、図1に示した半導体レーザ素子1AのIII−III線に沿った断面、すなわち半導体レーザ素子1Aの利得領域10の光導波方向と直交する断面を示す図である。 図4は、図1に示した半導体レーザ素子1AのIV−IV線に沿った断面、すなわち半導体レーザ素子1Aの反射領域20の光導波方向と直交する断面を示す図である。 図5は、図1に示した半導体レーザ素子1AのV−V線に沿った断面、すなわち半導体レーザ素子1Aの位相調整領域30の光導波方向と直交する断面を示す図である。 図6は、縦軸に光強度、横軸に波長をとり、活性層101にて発生する光のスペクトルの一例を示したグラフである。 図7は、回折格子110aの反射特性を示すグラフであり、実線で示されるグラフG1はチャープ回折格子の反射特性を示しており、破線で示されるグラフG2は階段状回折格子の反射特性を示している。 図8は、複数のアノード電極114の各々に対応する回折格子層110内の各部分領域毎の反射スペクトルの一例を示すグラフである。 図9は、任意の一つのアノード電極114に電流を流すことにより、回折格子110aの一部の反射率が低下した様子を示している。 図10は、超周期回折格子構造210aの設計例を示すグラフである。 図11は、超周期回折格子構造210aを備える反射領域20の反射スペクトルの一例を示すグラフである。 図12は、活性層101にて発生する光のスペクトルと、複数のアノード電極114の各々に対応する回折格子層110内の各部分領域毎の反射スペクトルと、反射領域20の反射スペクトルとを合成したグラフである。 図13は、本発明の第2実施形態に係る半導体レーザ素子1Bの光導波方向に沿った断面を示す図である。 図14は、図13に示した半導体レーザ素子1BのXIV−XIV線に沿った断面、すなわち半導体レーザ素子1Bのレーザ光軸を通る平面断面図である。 図14に示した半導体レーザ素子1BのXV−XV線に沿った断面、すなわち半導体レーザ1Bの反射領域40の光導波方向と直交する断面を示す図である。 図16は、反射領域40の反射スペクトルの一例を示すグラフである。 図17は、活性層101にて発生する光のスペクトルと、複数のアノード電極114の各々に対応する回折格子層110内の各部分領域毎の反射スペクトルと、反射領域40の反射スペクトルとを合成したグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明による半導体レーザ素子の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
第1実施形態に係る半導体レーザ素子1Aは、レーザ発振波長を変更可能な半導体レーザ素子である。図1及び図2を参照すると、本実施形態に係る半導体レーザ素子1Aは、利得領域10、反射領域20、及び位相調整領域30を備えている。利得領域10は、レーザ光を発生する領域である。反射領域20は、利得領域10から到達したレーザ光を反射する領域である。位相調整領域30は、利得領域10と反射領域20との間の光路長を能動的に制御するための領域である。利得領域10、反射領域20及び位相調整領域30は、図2に示すように互いに共通の半導体基板3上に形成されており、光導波方向に沿って利得領域10、位相調整領域30及び反射領域20の順に並んでいる。なお、半導体基板3は、第1導電型の半導体、例えばn型InPから成る。
まず、図1〜図3を参照して、利得領域10の構成について説明する。図1〜図3に示すように、利得領域10は、活性層101、光閉じ込め層102、半絶縁性領域103a及び103b、コンタクト層104、カソード電極105、並びにアノード電極106を有する。また、利得領域10は、半絶縁層107、第1導電型半導体層108、屈折率変化層109、回折格子層110、クラッド層111、コンタクト層112、カソード電極113、及び複数のアノード電極114を有する。
活性層101は、例えば、多重量子井戸構造を有するように、交互に積層された複数の井戸層と複数のバリア層とを含んで構成され、電流注入により光を発生する。この量子井戸構造を構成する井戸層及びバリア層は各々組成が異なるInGaAsPからなり、多重量子井戸全体の層厚は例えば115[nm]である。この活性層101からの発光波長は、例えば1.55[μm]である。
光閉じ込め層102は、活性層101上に設けられており、第2導電型の半導体、例えばp型InGaAsPから成る。この光閉じ込め層102のバンドギャップ波長(バンドギャップに相当する波長)は、活性層101のバンドギャップ波長より短く、例えば1.2[μm]以下である。この光閉じ込め層102の層厚は、例えば85[nm]である。
なお、活性層101及び光閉じ込め層102は、半導体基板3の主面3a上において、光導波に適した幅にエッチングされて所定の光導波方向に延びるストライプメサ構造を呈している。光導波方向と交差する方向における活性層101及び光閉じ込め層102の幅は、例えば1.8[μm]である。また、光導波方向における活性層101及び光閉じ込め層102の長さは、例えば570[μm]である。
半絶縁性領域103a及び103bは、本実施形態における第1の半絶縁性領域である。半絶縁性領域103a及び103bは、半絶縁性(高抵抗)の半導体、例えばFeがドープされたInPから成る。半絶縁性領域103a及び103bは、半導体基板3の主面3aのうち利得領域10が占める領域において、活性層101及び光閉じ込め層102が設けられた領域を除いた領域上に設けられており、活性層101及び光閉じ込め層102の光導波方向(すなわち、ストライプメサ構造の長手方向)に沿った両側面を埋め込んでいる。
コンタクト層104は、本実施形態における利得用コンタクト層である。コンタクト層104は、第2導電型の半導体、例えばp型InGaAsから成る。コンタクト層104は、活性層101への電流経路を確保する為に、光閉じ込め層102上から半絶縁性領域103a上にわたって設けられている。このコンタクト層104の層厚は、例えば50[nm]である。
アノード電極106は、本実施形態における利得用電極であり、コンタクト層104のうち半絶縁性領域103a上に位置する部分上に設けられている。アノード電極106は、例えばAuZnを含んで構成され、コンタクト層104との間でオーミック接触を実現する。また、カソード電極105は、アノード電極106と対になる電極であり、半導体基板3の裏面3b上に設けられている。カソード電極105は、アノード電極106と協働して活性層101に電流を注入する。カソード電極105は、例えばAuGeを含んで構成され、半導体基板3との間でオーミック接触を実現する。カソード電極105及びアノード電極106の厚さは、例えば0.5[μm]である。
半絶縁層107は、本実施形態における第1の半絶縁層である。半絶縁層107は、半絶縁性(高抵抗)の半導体、例えばFeがドープされたInPから成る。半絶縁層107は、コンタクト層104のうち光閉じ込め層102上に位置する部分上から、半絶縁性領域103b上にわたって設けられており、後述する第1導電型半導体層108とコンタクト層104とを電気的に分離している。この半絶縁層107の層厚は、例えば50[nm]である。
第1導電型半導体層108は、例えばn型InPから成り、半絶縁層107上に設けられている。具体的には、第1導電型半導体層108は、光閉じ込め層102上に位置する半絶縁層107の部分上から、半絶縁性領域103b上に位置する半絶縁層107の部分上にわたって設けられている。この第1導電型半導体層108の層厚は、例えば50[nm]である。
屈折率変化層109は、電流注入により屈折率が変化する層であり、活性層101と回折格子層110との間、より具体的には第1導電型半導体層108のうち光閉じ込め層102上に位置する部分と回折格子層110との間に設けられている。屈折率変化層109は、例えばアンドープInGaAsPから成る。また、この屈折率変化層109の層厚は、例えば250[nm]である。
回折格子層110は、所定の光導波方向に延びる活性層101に沿って設けられる層である。本実施形態では、回折格子層110は屈折率変化層109上に設けられている。回折格子層110の層厚は、例えば50[nm]である。回折格子層110は、例えばp型InGaAsP及びp型InPから成り、格子間隔が光導波方向に変化する回折格子110a(図2参照)を有することによって、活性層101において発生し利得領域10内を導波する光に対して損失(内部ロス)として作用する。このような性質を備える回折格子110aは、一般的にブラッグ反射のために使用される回折格子と比較して低い光反射率を有しており、屈折率変化層109に電流が注入されていない場合の光反射率は例えば2%以上10%以下である。これにより、活性層101との結合係数κは、80[cm−1]以下となっている。
また、回折格子110aの格子間隔は一定ではなく、光導波方向に変化している。一例として、回折格子110aは、格子間隔が光導波方向に連続的に変化するチャープ回折格子によって好適に構成される。或いは、回折格子110aは、その格子間隔が断続的に変化するような構成、具体的には、回折格子110aを光導波方向に沿って複数の区間A〜Aに分けた場合に、各区間A〜Aの格子間隔a〜aは各区間毎に一定であり、且つa<a<…<a(或いはa>a>…>a)を満たすような構成(以下、階段状回折格子という)を有する。
このように、回折格子110aの格子間隔は光導波方向に変化しているので、最も短い格子間隔に対応する波長から最も長い格子間隔に対応する波長までの広い波長帯域にわたって、この回折格子110aが損失として作用することとなる。
なお、活性層101を中心として光を効果的に閉じ込める為に、屈折率変化層109のバンドギャップ波長は活性層101のバンドギャップ波長より短いことが好ましく、例えば1.3[μm]以下であるとよい。更に、回折格子層110のp型InGaAsPのバンドギャップ波長は活性層101のバンドギャップ波長より短いことが好ましく、例えば1.2[μm]以下であるとよい。
クラッド層111は、第2導電型の半導体、例えばp型InPから成り、回折格子層110上に設けられている。クラッド層111のバンドギャップ波長は屈折率変化層109及び回折格子層110のバンドギャップ波長より短く、その層厚は例えば1[μm]である。
コンタクト層112は、本実施形態における屈折率制御用コンタクト層であり、図2に示すように、クラッド層111上において、互いに所定の間隔をあけて光導波方向に分割されている。この間隔は、後述する複数のアノード電極114の間隔と等しく設定される。コンタクト層112は、第2導電型の半導体、例えばp型InGaAsから成り、その層厚は例えば0.2[μm]である。
上述した屈折率変化層109、回折格子層110、クラッド層111、及びコンタクト層112は、活性層101及び光閉じ込め層102と同様に、光導波に適した幅にエッチングされて所定の光導波方向に延びるストライプメサ構造を呈している。そして、その上面及び両側面は、例えばSiOから成る絶縁膜115によって保護されている。絶縁膜115は、このストライプメサ構造の一方の側面から、第1導電型半導体層108のうち半絶縁性領域103b上に位置する部分上にわたって設けられており、また、ストライプメサ構造の他方の側面から、コンタクト層104のうち半絶縁性領域103a上に位置する部分上にわたって設けられている。なお、絶縁膜115のうちコンタクト層104上に設けられた部分には、アノード電極106の為の開口が形成されている。絶縁膜115の膜厚は、例えば0.3[μm]である。
また、絶縁膜115のうち第1導電型半導体層108上に設けられた部分には、カソード電極113の為の開口が形成されており、また、コンタクト層112上に設けられた部分には、複数のアノード電極114の為の複数の開口が形成されている。複数のアノード電極114は、本実施形態における屈折率制御用電極であり、コンタクト層112上において、互いに所定の間隔をあけて光導波方向に並設されている。複数のアノード電極114は、例えばAuZnを含んで構成され、コンタクト層112との間でオーミック接触を実現する。カソード電極113は、複数のアノード電極114と対になる電極であり、第1導電型半導体層108のうち半絶縁性領域103b上に位置する部分上に設けられている。カソード電極113は、複数のアノード電極114と協働して、活性層101とは独立して屈折率変化層109に電流を注入する。カソード電極113は、例えばAuGeを含んで構成され、第1導電型半導体層108との間でオーミック接触を実現する。カソード電極113及びアノード電極114の厚さは、例えば0.5[μm]である。
絶縁膜115上には、ストライプメサ構造の一側面に沿って樹脂層116が設けられている。複数のアノード電極114は、樹脂層116の上まで延びており、図1に示すように樹脂層116上において対応する複数の電極パッド117と配線を介して接続されている。樹脂層116は、例えばBCB(ベンゾシクロブテン)樹脂から成り、その層厚は例えば1[μm]〜2[μm]である。
なお、本実施形態では複数のアノード電極114に対し一つのカソード電極113を設けているが、複数のアノード電極114に対応する複数のカソード電極を設けてもよい。
図1及び図2に示すように、光導波方向における利得領域10の端面10aには誘電体多層膜118が設けられており、端面10aがレーザ発振における光反射端面となっている。この誘電体多層膜118の反射率は例えば30%である。なお、このような反射率を実現できる構成であれば端面10aが他の反射構造を有してもよく、例えば端面10aは劈開面であってもよい。
続いて、図1、図2および図4を参照して、反射領域20の構成について説明する。これらの図に示すように、反射領域20は、光導波層201、半絶縁性領域203a及び203bを有する。また、反射領域20は、半絶縁層207、第1導電型半導体層208、屈折率変化層209、回折格子層210、クラッド層211、コンタクト層212、カソード電極213、及びアノード電極214を有する。
光導波層201は、本実施形態における反射用光導波層である。光導波層201は、反射領域20における光導波路を構成しており、利得領域10の端面10aとは反対側の端面における活性層101及び光閉じ込め層102と、後述する位相調整領域30を介して光学的に結合されている。本実施形態の光導波層201は、半導体基板3の主面3a上に設けられ、例えばアンドープInGaAsPから成る。光導波層201のバンドギャップ波長は、利得領域10の活性層101のバンドギャップ波長より短く、例えば1.3[μm]以下である。この光導波層201の層厚は、例えば250[nm]である。なお、光導波層201は、半導体基板3の主面3a上において、光導波に適した幅にエッチングされて所定の光導波方向に延びるストライプメサ構造を呈している。光導波方向と交差する方向における光導波層201の幅は、例えば1.8[μm]である。
半絶縁性領域203a及び203bは、本実施形態における第2の半絶縁性領域である。半絶縁性領域203a及び203bは、半絶縁性(高抵抗)の半導体、例えばFeがドープされたInPから成る。半絶縁性領域203a及び203bは、半導体基板3の主面3aのうち反射領域20が占める領域において、光導波層201が設けられた領域を除いた領域上に設けられており、光導波層201の光導波方向(すなわち、ストライプメサ構造の長手方向)に沿った両側面を埋め込んでいる。
半絶縁層207は、本実施形態における第2の半絶縁層である。半絶縁層207は、半絶縁性(高抵抗)の半導体、例えばFeがドープされたInPから成る。半絶縁層207は、光導波層201上から半絶縁性領域203b上にわたって設けられており、後述する第1導電型半導体層208と光導波層201とを電気的に分離している。この半絶縁層207の層厚は、例えば50[nm]である。
第1導電型半導体層208は、例えばn型InPから成り、半絶縁層207上に設けられている。具体的には、第1導電型半導体層208は、光導波層201上に位置する半絶縁層207の部分上から、半絶縁性領域203b上に位置する半絶縁層207の部分上にわたって設けられている。この第1導電型半導体層208の層厚は、例えば50[nm]である。
屈折率変化層209は、本実施形態における反射用屈折率変化層である。屈折率変化層209は、カソード電極213及びアノード電極214との間に注入される電流の大きさに応じて、その屈折率が変化する。この屈折率変化層209は、光導波層201と回折格子層210との間、より具体的には第1導電型半導体層208のうち光導波層201上に位置する部分と回折格子層210との間に設けられている。屈折率変化層209は、例えばアンドープInGaAsPから成る。また、この屈折率変化層209の層厚は、例えば250[nm]である。
回折格子層210は、本実施形態における反射用回折格子層である。回折格子層210は、所定の光導波方向に延びる光導波層201に沿って設けられる。本実施形態では、回折格子層210は屈折率変化層209上に設けられている。回折格子層210の層厚は、例えば50[nm]である。回折格子層210は、例えばp型InGaAsP及びp型InPから成り、超周期回折格子構造(SSG:Super Structured Grating)210a(図2参照)を有することによって、反射スペクトルが所定の波長間隔でもって周期的に変化し、離散的な反射率ピーク波長を有する波長−反射率特性を備えるものとなっている。また、回折格子層210の反射率ピーク波長は、カソード電極213とアノード電極214との間に流れる電流の大きさに応じて屈折率変化層209の屈折率が変化することによってシフトする。
この回折格子層210の作用により、利得領域10から反射領域20へ到達した光のうち上記反射率ピーク波長に相当する波長成分が、利得領域10へ向けて反射される。利得領域10と反射領域20との間でレーザ光を好適に発振させるために、反射領域20から利得領域10への反射率は、50%以上90%以下であることが好ましい。
また、光導波層201を中心として光を効果的に閉じ込める為に、屈折率変化層209のバンドギャップ波長は、例えば1.3[μm]より小さく、光導波層201のバンドギャップ波長より短いことが好ましい。更に、回折格子層210のp型InGaAsPのバンドギャップ波長は光導波層201のバンドギャップ波長より短いことが好ましく、例えば1.2[μm]以下であるとよい。
また、回折格子層210は、超周期回折格子構造210aに代えて、屈折率変調の振幅が相対的に大きな領域と、屈折率変調の振幅が相対的に小さな領域とが一定の周期で交互に配列されたサンプルドグレーティング(SG:Sampled Grating)構造を有してもよい。
クラッド層211は、本実施形態における反射用クラッド層である。クラッド層211は、第2導電型の半導体、例えばp型InPから成り、回折格子層210上に設けられている。クラッド層211のバンドギャップ波長は屈折率変化層209及び回折格子層210のバンドギャップ波長より短く、その層厚は例えば1[μm]である。
コンタクト層212は、本実施形態における反射用コンタクト層であり、クラッド層211上に設けられている。コンタクト層212は、第2導電型の半導体、例えばp型InGaAsから成り、その層厚は例えば0.2[μm]である。
上述した屈折率変化層209、回折格子層210、クラッド層211、及びコンタクト層212は、利得領域10の屈折率変化層109、回折格子層110、クラッド層111、及びコンタクト層112と同様に、光導波に適した幅にエッチングされて所定の光導波方向に延びるストライプメサ構造を呈している。そして、その上面及び両側面は、例えばSiOから成る絶縁膜215によって保護されている。絶縁膜215は、このストライプメサ構造の一方の側面から、第1導電型半導体層208のうち半絶縁性領域203b上に位置する部分上にわたって設けられており、また、ストライプメサ構造の他方の側面から半絶縁性領域203a上にわたって設けられている。絶縁膜215の膜厚は、例えば0.3[μm]である。
また、絶縁膜215のうち第1導電型半導体層208上に設けられた部分には、カソード電極213の為の開口が形成されており、また、コンタクト層212上に設けられた部分には、アノード電極214の為の開口が形成されている。アノード電極214は、コンタクト層212上に設けられており、例えばAuZnを含んで構成され、コンタクト層212との間でオーミック接触を実現する。カソード電極213は、アノード電極214と対になる電極であり、第1導電型半導体層208のうち半絶縁性領域203b上に位置する部分上に設けられている。カソード電極213は、アノード電極214と協働して、屈折率変化層209に電流を注入する。カソード電極213は、例えばAuGeを含んで構成され、第1導電型半導体層208との間でオーミック接触を実現する。カソード電極213及びアノード電極214の厚さは、例えば0.5[μm]である。
絶縁膜215上には、ストライプメサ構造の一側面に沿って樹脂層216が設けられている。アノード電極214は、樹脂層216の上まで延びており、一つの電極パッドを構成する。樹脂層216は、例えばBCB樹脂から成り、その層厚は例えば1[μm]〜2[μm]である。
なお、上述した半絶縁性領域203a,203b、半絶縁層207、第1導電型半導体層208、屈折率変化層209、クラッド層211、絶縁膜215、及び樹脂層216は、それぞれ利得領域10の半絶縁性領域103a,103b、半絶縁層107、第1導電型半導体層108、屈折率変化層109、クラッド層111、絶縁膜115、及び樹脂層116と一体のものとして形成されてもよい。
続いて、図1、図2および図5を参照して、位相調整領域30の構成について説明する。位相調整領域30は、利得領域10と反射領域20との間の光路長を能動的に制御するために、利得領域10と反射領域20との間に設けられている。図2及び図5に示すように、位相調整領域30は、光導波層301、半絶縁性領域303a及び303bを有する。また、位相調整領域30は、半絶縁層307、第1導電型半導体層308、屈折率変化層309及び310、クラッド層311、コンタクト層312、カソード電極313、及びアノード電極314を有する。
光導波層301は、本実施形態における位相調整用光導波層である。光導波層301は、位相調整領域30における光導波路を構成しており、その一端は利得領域10の活性層101及び光閉じ込め層102と光学的に結合されており、その他端は反射領域20の光導波層201と光学的に結合されている。本実施形態の光導波層301は、半導体基板3の主面3a上に設けられ、例えばアンドープInGaAsPから成る。光導波層301のバンドギャップ波長は、利得領域10の活性層101のバンドギャップ波長より短く、例えば1.3[μm]以下である。この光導波層301の層厚は、例えば250[nm]である。なお、光導波層301は、半導体基板3の主面3a上において、光導波に適した幅にエッチングされて所定の光導波方向に延びるストライプメサ構造を呈している。光導波方向と交差する方向における光導波層301の幅は、例えば1.8[μm]である。
半絶縁性領域303a及び303bは、本実施形態における第3の半絶縁性領域である。半絶縁性領域303a及び303bは、半絶縁性(高抵抗)の半導体、例えばFeがドープされたInPから成る。半絶縁性領域303a及び303bは、半導体基板3の主面3aのうち位相調整領域30が占める領域において、光導波層301が設けられた領域を除いた領域上に設けられており、光導波層301の光導波方向(すなわち、ストライプメサ構造の長手方向)に沿った両側面を埋め込んでいる。
半絶縁層307は、本実施形態における第3の半絶縁層である。半絶縁層307は、半絶縁性(高抵抗)の半導体、例えばFeがドープされたInPから成る。半絶縁層307は、光導波層301上から半絶縁性領域303b上にわたって設けられており、後述する第1導電型半導体層308と光導波層301とを電気的に分離している。この半絶縁層307の層厚は、例えば50[nm]である。
第1導電型半導体層308は、例えばn型InPから成り、半絶縁層307上に設けられている。具体的には、第1導電型半導体層308は、光導波層301上に位置する半絶縁層307の部分上から、半絶縁性領域303b上に位置する半絶縁層307の部分上にわたって設けられている。この第1導電型半導体層308の層厚は、例えば50[nm]である。
屈折率変化層309及び310は、本実施形態における位相調整用屈折率変化層である。屈折率変化層309及び310は、カソード電極313及びアノード電極314との間に注入される電流の大きさに応じて、その屈折率が変化する。これら屈折率変化層309及び310は、第1導電型半導体層308のうち光導波層301上に位置する部分とクラッド層311との間に積層されている。この屈折率変化層309,310の屈折率が変化することにより、位相調整領域30における光路長が変化し、ひいては当該半導体レーザ素子1Aの共振器長が変化する。したがって、屈折率変化層309及び310への電流注入量を調節することで、半導体レーザ素子1Aの縦モードを調整することができる。
屈折率変化層309は、例えばアンドープInGaAsPから成り、そのバンドギャップ波長は例えば1.3[μm]より小さく、光導波層301のバンドギャップ波長より短いことが好ましい。また、屈折率変化層310は、例えばp型InGaAsPから成り、そのバンドギャップ波長は屈折率変化層309のバンドギャップ波長より短く、例えば1.2[μm]以下である。屈折率変化層309,310の層厚は、例えばそれぞれ250[nm],50[nm]である。
クラッド層311は、本実施形態における位相調整用クラッド層である。クラッド層311は、第2導電型の半導体、例えばp型InPから成り、屈折率変化層310上に設けられている。クラッド層311のバンドギャップ波長は屈折率変化層309,310のバンドギャップ波長より短く、その層厚は例えば1[μm]である。
コンタクト層312は、本実施形態における位相調整用コンタクト層であり、クラッド層311上に設けられている。コンタクト層312は、第2導電型の半導体、例えばp型InGaAsから成り、その層厚は例えば0.2[μm]である。
上述した屈折率変化層309及び310、クラッド層311、並びにコンタクト層312は、利得領域10の屈折率変化層109、回折格子層110、クラッド層111、及びコンタクト層112と同様に、光導波に適した幅にエッチングされて所定の光導波方向に延びるストライプメサ構造を呈している。そして、その上面及び両側面は、例えばSiOから成る絶縁膜315によって保護されている。絶縁膜315は、このストライプメサ構造の一方の側面から、第1導電型半導体層308のうち半絶縁性領域303b上に位置する部分上にわたって設けられており、また、ストライプメサ構造の他方の側面から半絶縁性領域303a上にわたって設けられている。絶縁膜315の膜厚は、例えば0.3[μm]である。
また、絶縁膜315のうち第1導電型半導体層308上に設けられた部分には、カソード電極313の為の開口が形成されており、また、コンタクト層312上に設けられた部分には、アノード電極314の為の開口が形成されている。アノード電極314は、コンタクト層312上に設けられており、例えばAuZnを含んで構成され、コンタクト層312との間でオーミック接触を実現する。カソード電極313は、アノード電極314と対になる電極であり、第1導電型半導体層308のうち半絶縁性領域303b上に位置する部分上に設けられている。カソード電極313は、アノード電極314と協働して、屈折率変化層309,310に電流を注入する。カソード電極313は、例えばAuGeを含んで構成され、第1導電型半導体層308との間でオーミック接触を実現する。カソード電極313及びアノード電極314の厚さは、例えば0.5[μm]である。
絶縁膜315上には、ストライプメサ構造の一側面に沿って樹脂層316が設けられている。アノード電極314は、樹脂層316の上まで延びており、一つの電極パッドを構成する。樹脂層316は、例えばBCB樹脂から成り、その層厚は例えば1[μm]〜2[μm]である。
なお、上述した半絶縁性領域303a,303b、半絶縁層307、第1導電型半導体層308、屈折率変化層309、クラッド層311、絶縁膜315、及び樹脂層316は、それぞれ利得領域10の半絶縁性領域103a,103b、半絶縁層107、第1導電型半導体層108、屈折率変化層109、クラッド層111、絶縁膜115、及び樹脂層116と一体のものとして形成されてもよい。
以下、上記構成を備える半導体レーザ素子1Aの動作及び作用について述べる。
まず、利得領域10においては、利得用電極としてのカソード電極105及びアノード電極106と、屈折率制御用電極としてのカソード電極113及びアノード電極114とがそれぞれ独立して設けられているので、活性層101及び屈折率変化層109のそれぞれに個別に電流を注入することができる。
利得用電極としてのカソード電極105及びアノード電極106に電流(キャリア)が注入されると、活性層101のフォトルミネッセンス波長に応じた光が生じる。例えば、活性層101に40〜200[mA]の電流を注入すると、50[nm]程度の波長範囲にわたる光が活性層101にて発生する。図6は、縦軸に光強度、横軸に波長をとり、活性層101にて発生する光のスペクトルの一例を示したグラフである。
一方、回折格子層110の回折格子110aは、例えば20[nm]〜40[nm]の波長範囲にわたる光を反射することができる。カソード電極113及びアノード電極114を介して屈折率変化層109に電流が注入されていない場合(すなわち屈折率変化層109の屈折率が初期状態である場合)、その反射率は前述したように2〜10[%]であり、好ましくは当該波長範囲にわたってほぼ均一の反射率を有する。
また、前述したように、回折格子110aの格子間隔(格子ピッチ)は光導波方向に変化しており、光導波方向の位置に応じて異なる波長の反射に寄与する。すなわち、回折格子110aは、格子間隔が光導波方向に連続的に変化するチャープ回折格子か、或いは格子間隔が光導波方向に断続的に変化する階段状回折格子によって構成されている。図7は、回折格子110aの反射特性を示すグラフであり、実線で示されるグラフG1はチャープ回折格子の反射特性を示しており、破線で示されるグラフG2は階段状回折格子の反射特性を示している。
なお、図7の縦軸は回折波長である。図7の横軸は、光導波方向の位置であって、利得領域10の光反射端面(端面10a)の位置を0としている。また、図7には、光導波方向に配置された複数のアノード電極114の位置が併せて示されている。この例では、各アノード電極114の光導波方向の長さは80[μm]であり、アノード電極114同士の間隔は10[μm]である。また、光反射端面寄りに位置するアノード電極114と光反射端面との間隔は5[μm]である。また、図7において、光反射端面に最も近いアノード電極114の直下に位置する回折格子110aの格子間隔は213.6[nm](図中のB1部分)であり、光反射端面から最も遠いアノード電極114の直下に位置する回折格子110aの格子間隔は220.6[nm](図中のB2部分)である。
また、図8は、複数のアノード電極114の各々に対応する回折格子層110内の各部分領域毎の反射スペクトルの一例を示すグラフである。図8の縦軸は反射率、横軸は波長である。この図8に示す例では、Cバンドを6つに分割している。なお、図8に示す縦軸の反射率は、本実施形態では光損失(内部ロス)を意味する。
このような光学特性を備える回折格子110aは、屈折率変化層109に電流が注入されることにより屈折率変化層109の屈折率が変化すると、その反射率が低下する。そして、本実施形態では複数のアノード電極114のそれぞれに独立して電流を流すことができるので、任意の一つのアノード電極114に電流を流すことにより、そのアノード電極114の直下に位置する屈折率変化層109の部分領域の屈折率のみを回折格子層110に近づけることができる。
図9は、任意の一つのアノード電極114に電流を流すことにより、回折格子110aの一部の反射率が低下した様子を示している。具体的には、複数のアノード電極114のうち光反射端面から遠い側から数えて3個目のアノード電極114に電流を供給することにより、該アノード電極114の直下に位置する回折格子110aの反射スペクトル(図中のグラフG3)に相当する幅約2〜10[nm]の波長範囲Aにおいて光強度が低下している。アノード電極114への電流供給量は、例えば0.5〜10[mA]である。
屈折率変化層109の一部に電流を注入することにより回折格子110aの当該部分の反射率が低下する現象について、更に詳しく説明する。一般的に、回折格子の回折波長λは以下の式
λ=2nΛ…(1)
によって定まる(但し、Λは回折格子のピッチ、nは実効屈折率)。屈折率変化層109の一部に電流が注入されると、屈折率変化層109の当該部分の屈折率がキャリアプラズマ効果によって低下し、それによって導波モードの実効屈折率nが変化する。そして、実効屈折率nが変化した当該部分の回折波長λは、上式(1)に従って短波長側へシフトする。これに伴い、電流注入前に当該部分が反射していた波長範囲の反射率が低下することとなる。
利得領域10の光導波路内部での回折格子110aによる反射は、その反射率が比較的小さいことから光損失(内部ロス)αとして作用する。すなわち、屈折率変化層109の一部への電流注入により反射率が低下した波長範囲では光損失αが低下するので、レーザ発振のためのモード利得(ΓG−α)が増加することとなる(但し、Γは光閉じ込め係数、Gは利得係数)。したがって、この特定の波長範囲の光がレーザ発振し易くなる。
なお、屈折率変化層109に電流が注入されていない場合の光反射率(初期反射率)が2%以上であることによって、電流注入の際の利得増加作用が十分に大きくなり、利得領域10の上述した波長選択機能を好適に得ることができる。また、屈折率変化層109の初期反射率が10%以下であることによって、回折格子110aの外部共振器としての作用が抑制され、利得領域10の上述した波長選択機能を好適に得ることができる。
次に、反射領域20においては、前述したように回折格子層210が超周期回折格子構造210aを有することによって、反射スペクトルが所定の波長間隔でもって周期的に変化し、離散的な反射率ピーク波長を有する波長−反射率特性を備えるものとなっている。ここで、図10は、超周期回折格子構造210aの設計例を示すグラフである。図10において、縦軸は波長を示し、横軸は光導波方向の位置を示している。超周期回折格子構造210aは、反射波長が光導波方向に連続的に変化する複数の領域が一定の周期で配列された構造を有しており、その周期は例えば92.6[μm]である。また、一周期内で反射波長が最も短い箇所、及び最も長い箇所の格子間隔は、例えばそれぞれ213.6[nm]及び220.5[nm]である。また、図11は、このような超周期回折格子構造210aを備える反射領域20の反射スペクトルの一例を示すグラフである。図11において、縦軸は反射率を示し、横軸は波長を示している。図11に示すように、反射領域20は、例えば波長幅1〜3[nm]の反射ピークPを複数有し、その間隔は例えば8[nm]である。また、各反射ピークPのピーク反射率は例えば50%以上90%以下である。
図12は、活性層101にて発生する光のスペクトル(図6参照)と、複数のアノード電極114の各々に対応する回折格子層110内の各部分領域毎の反射スペクトル(図9参照)と、反射領域20の反射スペクトル(図11参照)とを合成したグラフである。なお、図12において、縦軸は反射率もしくは光強度を示し、横軸は波長を示している。本実施形態の半導体レーザ素子1Aにおいてレーザ発振が生じる波長とは、活性層101にて発生する光の波長範囲のうち、利得領域10において任意のアノード電極114に電流を供給することで光損失(内部ロス)が低下された波長範囲Aと、反射領域20のいずれかの反射ピークPの波長域とが重なる波長(図中のλ)であって、且つ半導体レーザ素子1A全体の光導波路の縦モードに一致する波長である。
なお、上述した波長範囲Aの幅と、反射ピークP同士の波長間隔(図中のΔλ)とは、互いに等しいことが好ましい。これにより、複数のアノード電極114のそれぞれに対応して光損失が低下する各波長範囲と反射ピークPとが一対一で対応するので、これらを好適に重ね合わせることができる。
また、各反射ピークPの中心波長は、カソード電極213とアノード電極214との間に流れる電流の大きさに応じて屈折率変化層209の屈折率が変化することによってシフトすることができる。したがって、アノード電極114への電流注入に対応して光損失が低下する波長範囲Aといった波長範囲内において、屈折率変化層209への電流注入により反射ピークPの中心波長を連続的に移動させることができる。これにより、当該波長範囲に含まれる縦モードの波長の光を任意にレーザ発振させることが可能となる。なお、屈折率変化層209への電流注入量は、例えば0〜50[mA]が好適である。
また、位相調整領域30においては、前述したように、屈折率変化層309及び310の屈折率が、カソード電極313及びアノード電極314との間に注入される電流の大きさに応じて変化する。これにより、位相調整領域30における光路長が変化し、ひいては当該半導体レーザ素子1Aの共振器長が変化する。すなわち、屈折率変化層309及び310への電流注入量を調節することで、半導体レーザ素子1Aの共振器長を能動的に制御し、縦モードを調整することができる。したがって、利得領域10のアノード電極114への電流注入に対応して光損失が低下する波長範囲A(図12参照)といった波長範囲内において、レーザ発振波長を連続的に選択することが可能となる。
以上に説明した半導体レーザ素子1Aによれば、光を発生する利得領域10と一つの反射領域20とによって波長可変型の構成を実現できるので、二つの反射領域が必要な従来の半導体レーザ素子と比較して、素子の全長をより短くすることができる。
(第2の実施の形態)
第2実施形態に係る半導体レーザ素子1Bもまた、レーザ発振波長を変更可能な半導体レーザ素子である。図13及び図14を参照すると、本実施形態に係る半導体レーザ素子1Bは、利得領域10、位相調整領域30、及び反射領域40を備えている。利得領域10は、レーザ光を発生する領域である。反射領域40は、利得領域10から到達したレーザ光を反射する領域である。位相調整領域30は、利得領域10と反射領域40との間の光路長を能動的に制御するための領域である。利得領域10、位相調整領域30及び反射領域40は、図13に示すように互いに共通の半導体基板3上に形成されており、光導波方向に沿って利得領域10、位相調整領域30及び反射領域40の順に並んでいる。なお、利得領域10、位相調整領域30、及び半導体基板3の構成および動作(作用)については、既述した第1実施形態のものと同一なので、詳細な説明を省略する。
図13、図14および図15を参照して、反射領域40の構成について説明する。反射領域40は、いわゆるリング共振器といった構成を有しており、光変調層401、クラッド層411、コンタクト層412、アノード電極414、及び誘電体多層膜418を有する。なお、半導体基板3の裏面上に設けられたカソード電極105は、反射領域40のカソード電極としても使用される。
光変調層401は、反射領域40における光導波路を構成している。光変調層401の一端は、利得領域10の端面10aとは反対側の端面における活性層101及び光閉じ込め層102に対し、位相調整領域30を介して光学的に結合されている。光変調層401は、カソード電極105及びアノード電極414との間に注入される電流の大きさに応じて、その屈折率が変化する。本実施形態の光変調層401は、半導体基板3の主面3a上に設けられ、例えばアンドープInGaAsPから成る。光変調層401のバンドギャップ波長は、利得領域10の活性層101のバンドギャップ波長より短く、例えば1.3[μm]以下である。この光変調層401の層厚は、例えば300[nm]であり、光導波方向と交差する方向の幅は、例えば1.2[μm]である。
光変調層401は、半導体基板3の主面3a上において光導波に適した幅にエッチングされており、図14に示すように、活性層101等のレーザ光軸上に延設された導波路部分401aと、該導波路部分401aと多モード干渉型(MMI)カプラによって結合されたリング状部分401bと、該リング状部分401bとMMIカプラによって結合された導波路部分401cとを含む。リング状部分401bの直径は例えば10[μm]であり、リング状部分401bと導波路部分401a及び401cとを結合するMMIカプラ長は例えば45[μm]である。導波路部分401cの一端(すなわちリング共振器の他端)は、反射領域40の端面に設けられた誘電体多層膜418と光学的に結合されている。
また、導波路部分401aはモード変換のための構成を有する。すなわち、光導波方向と交差する方向における導波路部分401aの幅(導波路幅)が光導波方向に変化しており、位相調整領域30寄りの導波路部分401aの導波路幅は例えば2.4[μm]であり、リング状部分401b寄りの導波路部分401aの導波路幅は例えば1.2[μm]である。そして、これらの境界部分は導波路幅が直線的に変化するテーパ状導波路となっており、そのテーパ状導波路の長さは例えば70[μm]である。
このように、光変調層401がリング共振器の構成を備えることによって、反射スペクトルが所定の波長間隔でもって周期的に変化し、離散的な反射率ピーク波長を有する波長−反射率特性が実現される。また、このリング共振器の反射率ピーク波長は、カソード電極105とアノード電極414との間に流れる電流の大きさに応じて光変調層401の屈折率が変化することによってシフトする。
このリング共振器の作用により、利得領域10から反射領域40へ到達した光のうち上記反射率ピーク波長に相当する波長成分が、利得領域10へ向けて反射される。なお、利得領域10と反射領域40との間でレーザ光を好適に発振させるために、反射領域40から利得領域10への反射率は、50%以上90%以下であることが好ましい。
クラッド層411は、本実施形態における反射用クラッド層である。クラッド層411は、第2導電型の半導体、例えばp型InPから成り、光変調層401上に設けられている。クラッド層411のバンドギャップ波長は光変調層401のバンドギャップ波長より短く、その層厚は例えば3[μm]である。
コンタクト層412は、本実施形態における反射用コンタクト層であり、クラッド層411上に設けられている。コンタクト層412は、第2導電型の半導体、例えばp型InGaAsから成り、その層厚は例えば0.2[μm]である。
上述した光変調層401、クラッド層411、及びコンタクト層412は、光導波に適した幅にエッチングされてメサ構造を呈している。そして、その上面及び両側面は、例えばSiOから成る絶縁膜415によって保護されている。絶縁膜415は、このメサ構造の両側面から半導体基板3の主面3a上にわたって設けられている。絶縁膜415の膜厚は、例えば0.3[μm]である。
絶縁膜415のうちコンタクト層412上に設けられた部分には、アノード電極414の為の開口が形成されている。アノード電極414は、コンタクト層412上に設けられており、例えばAuZnを含んで構成され、コンタクト層412との間でオーミック接触を実現する。アノード電極414は、カソード電極105と協働して、光変調層401に電流を注入する。アノード電極414の厚さは、例えば0.5[μm]である。
絶縁膜415上には、メサ構造の一側面に沿って樹脂層416が設けられている。アノード電極414は、樹脂層416の上まで延びており、一つの電極パッドを構成する。樹脂層416は、例えばBCB樹脂から成り、その層厚は例えば1[μm]〜2[μm]である。
なお、上述したクラッド層411の一部、絶縁膜415、及び樹脂層416は、それぞれ利得領域10のクラッド層111、絶縁膜115、及び樹脂層116と一体のものとして形成されてもよい。
以上に説明した反射領域40においては、前述したように光変調層401がリング共振器構造を有することによって、反射スペクトルが所定の波長間隔でもって周期的に変化し、離散的な反射率ピーク波長を有する波長−反射率特性が実現されている。ここで、図16は、反射領域40の反射スペクトルの一例を示すグラフである。図16において、縦軸は反射率を示し、横軸は波長を示している。図16に示すように、反射領域40の反射スペクトルは反射ピークPを複数有しており、その間隔は例えば4.4[nm]である。また、各反射ピークPのピーク反射率は例えば50%以上90%以下である。
図17は、活性層101にて発生する光のスペクトル(図6参照)と、複数のアノード電極114の各々に対応する回折格子層110内の各部分領域毎の反射スペクトル(図9参照)と、反射領域40の反射スペクトル(図16参照)とを合成したグラフである。なお、図17において、縦軸は反射率もしくは光強度を示し、横軸は波長を示している。本実施形態の半導体レーザ素子1Bにおいてレーザ発振が生じる波長とは、活性層101にて発生する光の波長範囲のうち、利得領域10において任意のアノード電極114に電流を供給することで光損失(内部ロス)が低下された波長範囲Aと、反射領域40のいずれかの反射ピークPの波長域とが重なる波長(図中のλ)であって、且つ半導体レーザ素子1B全体の光導波路の縦モードに一致する波長である。
なお、本実施形態においても、上述した波長範囲Aの幅と、反射ピークP同士の波長間隔(図中のΔλ)とは、互いに等しいことが好ましい。これにより、複数のアノード電極114のそれぞれに対応して光損失が低下する各波長範囲と反射ピークPとが一対一で対応するので、これらを好適に重ね合わせることができる。
また、各反射ピークPの中心波長は、カソード電極105とアノード電極414との間に流れる電流の大きさに応じて光変調層401の屈折率が変化することによってシフトすることができる。したがって、アノード電極114への電流注入に対応して光損失が低下する波長範囲Aといった波長範囲内において、光変調層401への電流注入により反射ピークPの中心波長を連続的に移動させることができる。これにより、当該波長範囲に含まれる縦モードの波長の光を任意にレーザ発振させることが可能となる。
以上に説明した半導体レーザ素子1Bによれば、光を発生する利得領域10と一つの反射領域40とによって波長可変型の構成を実現できるので、二つの反射領域が必要な従来の半導体レーザ素子と比較して、素子の全長をより短くすることができる。
本発明による半導体レーザ素子は、上記した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記各実施形態では反射領域の具体的構成として超周期回折格子構造(SSG)、サンプルドグレーティング構造(SG)及びリング共振器を例示したが、所定の波長間隔でもって周期的に変化する波長−反射率特性を実現し得る構造であれば、他の構造を適用してもよい。
また、利得領域における半導体層構造および電極配置についても上記実施形態に限られるものではなく、活性層及び屈折率変化層の各々に独立して電流を注入できる構造であれば、他の様々な構造を適用できる。
1A,1B…半導体レーザ素子、3…半導体基板、3a…主面、10…利得領域、20,40…反射領域、30…位相調整領域、101…活性層、102…光閉じ込め層、103a,103b,203a,203b,303a,303b…半絶縁性領域、104,112,212,312,412…コンタクト層、105,113,213,313…カソード電極、106,114,214,314,414…アノード電極、107,207,307…半絶縁層、108,208,308…第1導電型半導体層、109,209,309,310…屈折率変化層、110,210…回折格子層、110a…回折格子、111,211,311,411…クラッド層、115,215,315,415…絶縁膜、116,216,316,416…樹脂層、118,418…誘電体多層膜、201,301…光導波層、210a…超周期回折格子構造、309,310…屈折率変化層、401…光変調層。

Claims (16)

  1. レーザ発振波長を変更可能な半導体レーザ素子であって、
    半導体基板上に設けられ光を発生すると共に一端面が光反射端面となっている利得領域と、
    前記利得領域と並んで前記半導体基板上に設けられ、所定の波長間隔でもって周期的に変化する波長−反射率特性を有し、前記利得領域の他端面と光学的に結合されて前記利得領域から到達した光を反射する反射領域とを備え、
    前記利得領域は、
    電流注入により光を発生する活性層と、
    前記活性層上に設けられた第2導電型の光閉じ込め層と、
    前記活性層に沿って前記光閉じ込め層上に設けられ、格子間隔が光導波方向に変化する回折格子を有しており前記活性層において発生した光に損失を生じさせる回折格子層と、
    前記光閉じ込め層と前記回折格子層との間に設けられ、電流注入により屈折率が変化する屈折率変化層と、
    前記活性層に電流を注入するための利得用電極と、
    前記活性層とは独立して前記屈折率変化層に電流を注入するために光導波方向に並設された複数の屈折率制御用電極とを有し、
    前記反射領域は、前記利得領域の前記活性層及び前記光閉じ込め層と光学的に結合された光導波路を有する
    ことを特徴とする、半導体レーザ素子。
  2. 前記利得領域の前記回折格子層が有する回折格子は、格子間隔が連続的に変化するチャープ回折格子であることを特徴とする、請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  3. 前記利得領域の前記回折格子層が有する回折格子の格子間隔が断続的に変化することを特徴とする、請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  4. 前記利得領域の前記回折格子層が有する回折格子の光反射率が2%以上10%以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子。
  5. 一つの前記屈折率制御用電極への電流供給に伴う前記屈折率変化層の屈折率変化によって前記回折格子層の回折格子の光反射率が変化する波長域の幅と、前記所定の波長間隔とが互いに等しいことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子。
  6. 前記利得領域は、
    前記利得用電極と対になる電極と、
    前記複数の屈折率制御用電極と対になる一又は複数の電極とを更に有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子。
  7. 前記半導体基板が第1導電型の半導体から成り、
    前記利得領域は、
    前記半導体基板の裏面上に設けられた電極と、
    前記活性層及び前記光閉じ込め層の光導波方向に沿った両側面を埋め込む第1の半絶縁性領域と、
    記光閉じ込め層上から一方の前記第1の半絶縁性領域上にわたって設けられた第2導電型の利得用コンタクト層と、
    前記利得用コンタクト層のうち前記第1の半絶縁性領域上に位置する部分上に設けられた前記利得用電極としての電極と、
    前記利得用コンタクト層のうち前記光閉じ込め層上に位置する部分上から他方の前記第1の半絶縁性領域上にわたって設けられた第1の半絶縁層と、
    前記第1の半絶縁層上に設けられた第1導電型半導体層と、
    前記利得領域の前記第1導電型半導体層のうち前記第1の半絶縁性領域上に位置する部分上に設けられた電極と、
    前記利得領域の前記第1導電型半導体層のうち前記光閉じ込め層上に位置する部分上に設けられた前記屈折率変化層と、
    前記屈折率変化層上に設けられた前記回折格子層と、
    前記回折格子層上に設けられた第2導電型のクラッド層と、
    前記クラッド層上に設けられた第2導電型の屈折率制御用コンタクト層と、
    前記屈折率制御用コンタクト層上において、互いに所定の間隔をあけて光導波方向に並設された前記屈折率制御用電極としての複数の電極とを有する
    ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子。
  8. 前記反射領域から前記利得領域への光反射率が50%以上90%以下であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子。
  9. 前記屈折率変化層及び前記回折格子層の各バンドギャップ波長が、前記活性層のバンドギャップ波長より短いことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子。
  10. 前記反射領域は、前記光導波路に沿って設けられた超周期回折格子構造を有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子。
  11. 前記半導体基板が第1導電型の半導体から成り、
    前記反射領域は、
    前記半導体基板上に設けられ、前記利得領域の前記活性層よりバンドギャップ波長が短い半導体からなり前記光導波路を構成する反射用光導波層と、
    前記反射用光導波層の光導波方向に沿った両側面を埋め込む第2の半絶縁性領域と、
    前記反射用光導波層上から少なくとも一方の前記第2の半絶縁性領域上にわたって設けられた第2の半絶縁層と、
    前記第2の半絶縁層上に設けられた第1導電型半導体層と、
    前記反射領域の前記第1導電型半導体層のうち前記第2の半絶縁性領域上に位置する部分上に設けられた電極と、
    前記反射領域の前記第1導電型半導体層のうち前記反射用光導波層上に位置する部分上に設けられた反射用屈折率変化層と、
    前記反射用屈折率変化層上に設けられ、前記超周期回折格子構造を含む反射用回折格子層と、
    前記反射用回折格子層上に設けられた第2導電型の反射用クラッド層と、
    前記反射用クラッド層上に設けられた第2導電型の反射用コンタクト層と、
    前記反射用コンタクト層上に設けられた電極とを有する
    ことを特徴とする、請求項10に記載の半導体レーザ素子。
  12. 前記反射用屈折率変化層及び前記反射用回折格子層の各バンドギャップ波長が、前記反射用光導波層のバンドギャップ波長より短いことを特徴とする、請求項11に記載の半導体レーザ素子。
  13. 前記反射領域は、
    一端において前記利得領域の前記一端面と光学的に結合されたリング共振器と、
    前記リング共振器の他端に設けられた誘電体多層膜とを有し、
    前記リング共振器が、前記利得領域の前記活性層及び前記光閉じ込め層と光学的に結合されている
    ことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子。
  14. 前記半導体基板が第1導電型の半導体から成り、
    前記リング共振器は、
    前記半導体基板の裏面上に設けられた電極と、
    前記半導体基板上に設けられ前記光導波路を構成する光変調層と、
    前記光変調層上に設けられた第2導電型の反射用クラッド層と、
    前記反射用クラッド層上に設けられた第2導電型の反射用コンタクト層と、
    前記反射用コンタクト層上に設けられた電極とを有する
    ことを特徴とする、請求項13に記載の半導体レーザ素子。
  15. 前記利得領域と前記反射領域との間の光路長を能動的に制御するために前記利得領域と前記反射領域との間に設けられた位相調整領域を更に備える
    ことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子。
  16. 前記半導体基板が第1導電型の半導体から成り、
    前記位相調整領域は、
    前記半導体基板上に設けられ、前記利得領域の前記活性層よりバンドギャップ波長が短い半導体からなる位相調整用光導波層と、
    前記位相調整用光導波層の光導波方向に沿った両側面を埋め込む第3の半絶縁性領域と、
    前記位相調整用光導波層上から少なくとも一方の前記第3の半絶縁性領域上にわたって設けられた第3の半絶縁層と、
    前記第3の半絶縁層上に設けられた第1導電型半導体層と、
    前記位相調整領域の前記第1導電型半導体層のうち前記第3の半絶縁性領域上に位置する部分上に設けられた電極と、
    前記位相調整領域の前記第1導電型半導体層のうち前記位相調整用光導波層上に位置する部分上に設けられた位相調整用屈折率変化層と、
    前記位相調整用屈折率変化層上に設けられた第2導電型の位相調整用クラッド層と、
    前記位相調整用クラッド層上に設けられた第2導電型の位相調整用コンタクト層と、
    前記位相調整用コンタクト層上に設けられた電極とを有する
    ことを特徴とする、請求項15に記載の半導体レーザ素子。
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