JP2011221170A - 共焦点光スキャナ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のマイクロレンズとピンホールが同一パターンでそれぞれアレイ状に配置され一体化されたマイクロレンズディスク1およびニポウディスク2と、これら2枚のディスクを回転する回転手段3と、前記2枚のディスクの間に挿入されたビームスプリッタ7を備え、前記ディスクを回転させ、前記ピンホ−ルディスクを通過した照射光を試料に対して走査する共焦点光スキャナにおいて、前記ビームスプリッタは、斜面同士が空隙を介して対向する2個の直角プリズムと、少なくともいずれかの一方の前記直角プリズムの斜面であって前記空隙との境界に形成されるビームスプリッタ膜を、備える。
【選択図】図1
Description
これらの問題点を鑑みて発明されたのが特開平9−26545号公報(特許文献2)の発明である。
この共焦点光スキャナでは、ビームスプリッタ6として「プレート型」のビームスプリッタを使用し、マイクロレンズに入射する入射光の光軸をマイクロレンズの垂直入射軸に対して傾け、マイクロレンズに入射した光が当該マイクロレンズに対応した位置の微小開口に集束するようにしている。
これによりプレート型のビームスプリッタによって生じる光軸のずれをキャンセルし、マイクロレンズへの入射光を対応する微小開口部に集束することができる。また、一般的に市販されている性能の良いプレート型のビームスプリッタを用いることができる。
具体的には、従来の共焦点光スキャナでは、キューブ型のダイクロイックミラー4では、膜の前後が共にガラスであり、屈折率が同一であるため、片側が空気で屈折率差を大きくとれるプレート型のダイクロイックミラーに比べて励起と蛍光の分離がシャープな特性を得にくいという問題点があった。
複数のマイクロレンズとピンホールが同一パターンでそれぞれアレイ状に配置され一体化されたマイクロレンズディスクおよびニポウディスクと、これら2枚のディスクを回転する回転手段と、前記2枚のディスクの間に挿入されたビームスプリッタを備え、前記ディスクを回転させ、前記ピンホ−ルディスクを通過した照射光を試料に対して走査する共焦点光スキャナにおいて、
前記ビームスプリッタは、
斜面同士が空隙を介して対向する2個の直角プリズムと、
少なくともいずれかの一方の前記直角プリズムの斜面であって前記空隙との境界に形成されるビームスプリッタ膜を、備えることを特徴とする共焦点光スキャナである。
前記ビームスプリッタは、
斜面に前記ビームスプリッタ膜が形成される第1の直角プリズムと、
斜面が前記第1の直角プリズムの斜面と対向する第2の直角プリズムと、
対向する前記第1及び第2の直角プリズムの斜面の間に前記空隙を形成するスペーサ手段を備え、
前記スペーサ手段が、
前記ビームスプリッタ内に前記空隙を形成するための中空部を有し、
一方側の面が前記第1の直角プリズムの斜面と接合され、他方側の面が前記第2の直角プリズムの斜面と接合されることにより、前記中空部の開口部を塞いで前記空隙を形成することを特徴とする。
前記ビームスプリッタ膜は、
前記マイクロレンズからの照射光を透過して当該マイクロレンズに対応した位置の前記ピンホールに入射させ、
前記試料からの戻り光が前記ピンホ−ルディスクを通過して入射されると、前記マイクロレンズディスクから入射された前記照射光の光軸方向と異なる方向にその光路を反射して出射することを特徴とする。
前記ビームスプリッタ膜は、
特定の波長を透過するダイクロイック膜であることを特徴とする。
前記第2の直角プリズムの斜面は、
前記試料が反射した光を通過する面であって、特定波長のみを選択的に透過させるフィルタ膜が形成されることを特徴とする。
図1は、本発明に係る共焦点光スキャナの一実施例の構成図であり、(A)は構成ブロック図、(B)は(A)を模式的に示した斜視図である。図12において、図3、図4と共通する部分には同一の符号を付けて適宜説明を省略する。
図3、図4との相違点は、主に、ビームスプリッタが、斜面同士が対向し、対向面の間に空隙を形成した2個の直角プリズムと、少なくともいずれかの一方の直角プリズムの斜面であって空隙との境界に形成されるビームスプリッタ膜を備えた点である。このような構成にすることにより、波長による分離性能が優れたものとなり、光軸を傾ける必要が無く組立調整が容易になる点で有効である。
なお、光源200とマイクロレンズディスク1との間には、励起光を平行光へと変換してマイクロレンズディスク1に照射するコリメートレンズ140が設置される。
また、共焦点光スキャナユニット100の内部にはビームスプリッタ7で反射された試料からの蛍光を集光してカメラ8に光を結像させる結像レンズであるレンズ130が配置される。
本発明の共焦点光スキャナは、主に、ビームスプリッタ7の構成に特徴がある。
図1のビームスプリッタ7は、キューブ型のダイクロイックミラーであり、斜面同士が対向し、対向面の間に空隙を形成した2個の直角プリズムと、少なくともいずれかの一方の直角プリズムの斜面であって空隙との境界に形成されるビームスプリッタ膜を備えている。
図2において、ビームスプリッタ7は、キューブ型のダイクロイックミラーであり、主に、ビームスプリッタ膜73が形成される第1の直角プリズム71と、斜面が第1の直角プリズム71の斜面と対向する第2の直角プリズム72と、第1の直角プリズム71および第2の直角プリズム72とを対向させ、対向面の間に空隙(エアギャップ)74を形成するスペーサ手段75、を備える。
具体的には、ビームスプリッタ膜73は、波長に応じて選択的に反射及び透過を行うような波長特性を有するダイクロイック膜であり、顕微鏡300を介して入射される試料が発する蛍光を反射して、レンズ130を介してカメラ8に入射させる。
またスペーサ手段75は、平面が第1の直角プリズム71および第2の直角プリズム72の斜面とほぼ同形状の長方形である形状を有し、その内部には空隙74を形成するための平面が長方形の中空部75aを有する。
共焦点光スキャナユニット100には、試料を励起させるための励起光を出射する光源200(レーザ光源)が連結されている。この光源200は、光ファイバの端面などの微細な点光源200であることが望ましい。
また、共焦点光スキャナユニット100には光源200からの光をコリメートするコリメートレンズ140が配置されている。
これらマイクロレンズ11は、光源200からの励起光を集光してニポウディスク2のピンホール21に照射する。
この複数のピンホール21は、マイクロレンズディスク1の各マイクロレンズ11の配置と同様な形状のマイクロレンズ列を形成するように設けられている。たとえば、図1に示すように扇状やアルキメデス螺旋状の複数個のピンホール列を形成するように設けられている。
また、ピンホール21は対物レンズ110により集光された試料200からの(戻り)蛍光が入射される。
顕微鏡300は、ビームスプリッタ7で透過され、ニポウディスク2のピンホール21を通過した励起光を、チューブレンズ310および対物レンズ320を介して集光し、試料に照射する。
また、顕微鏡300は、照射された励起光により発光した試料からの蛍光を、対物レンズ320およびチューブレンズ310を介してビームスプリッタ7に入射させる。
ここで、本発明の共焦点光スキャナの配置・接続関係を説明する。
光源200(レーザ光源)からの励起光は、共焦点光スキャナユニット100に入射し、共焦点光スキャナユニット100からの出射光は顕微鏡300に入射する。また顕微鏡300からの出射光は試料に入射する。
具体的には、光源200からの励起光は、共焦点光スキャナユニット100のマイクロレンズディスク1のマイクロレンズ11、ビームスプリッタ7、ニポウディスク2のピンホール21を介して顕微鏡300に入射する。この励起光は、顕微鏡300のチューブレンズ310と対物レンズ320を介して集光され、試料に入射する。
共焦点光スキャナユニット100からの出射光はレンズ130(カメラ8に光を結像させる結像レンズ)を介してカメラ8に入射する。
具体的には、照射された励起光により発光した試料からの蛍光は、対物レンズ320とチューブレンズ310とを介してビームスプリッタ7に入射し、ビームスプリッタ7の第1の直角プリズム71の斜面71aに形成されたビームスプリッタ膜73により反射される。ビームスプリッタ膜73により反射された光は、レンズ130により集光されてカメラ8に入射する。
このような構成で本発明の共焦点光スキャナは、次の動作を行ない以下の作用効果を有する。
光源200から試料に対して照射される励起光(照射光)は、コリメートレンズ140により平行光と変換され、マイクロレンズディスク1に導かれる。
マイクロレンズディスク1の各マイクロレンズ11は、コリメートレンズ140からの励起光を個別の光束に集光してビームスプリッタ7に照射する。
いいかえれば、ビームスプリッタ7のビームスプリッタ膜73は、マイクロレンズ11から入射される入射光を透過して、当該マイクロレンズ11に対応した位置のピンホール11に出射する。
チューブレンズ310は、ピンホールディスク21を通過した光をピンホール21に対応する傾きを有する平行光に変換して対物レンズ320に入射させる。
顕微鏡300の対物レンズ320およびチューブレンズ310は、試料からの蛍光をニポウディスク2の各ピンホール21に集光する。
図1では、光軸中心の光を実線で示し、光軸からずれた光線の例を破線で示す。図1のように、焦点面(ステージ400)上の焦点に蛍光を発する試料(対象物)が存在すると、光は同じ光路を通って再び同じピンホール21を通過する。
具体的には、ピンホ−ルディスク2のピンホール21を通過した試料からの蛍光は、ビームスプリッタ7のビームスプリッタ膜73によって反射される。
つまり、ビームスプリッタ7のビームスプリッタ膜73は、試料からの蛍光(戻り光)を、ピンホ−ルディスク2を通過した後にマイクロレンズディスク1を介して入射された励起光(照射光)の光軸方向と直角方向(異なる方向)にその光路を反射して出射する。
すなわち、第2の直角プリズム72のフィルタ膜76を通過した光のみが、リレーレンズ130を介してカメラ8に入射することになる。
2 ニポウディスク
3 回転手段
31 回転軸
7 ビームスプリッタ
71 第1の直角スプリッタ
72 第2の直角スプリッタ
73 ビームスプリッタ膜(ダイクロイック膜)
74 空隙(エアギャップ)
75 スペーサ手段
76 フィルタ膜
8 カメラ
400 ステージ(試料)
Claims (5)
- 複数のマイクロレンズとピンホールが同一パターンでそれぞれアレイ状に配置され一体化されたマイクロレンズディスクおよびニポウディスクと、これら2枚のディスクを回転する回転手段と、前記2枚のディスクの間に挿入されたビームスプリッタを備え、前記ディスクを回転させ、前記ピンホ−ルディスクを通過した照射光を試料に対して走査する共焦点光スキャナにおいて、
前記ビームスプリッタは、
斜面同士が空隙を介して対向する2個の直角プリズムと、
少なくともいずれかの一方の前記直角プリズムの斜面であって前記空隙との境界に形成されるビームスプリッタ膜を、備えることを特徴とする共焦点光スキャナ。 - 前記ビームスプリッタは、
斜面に前記ビームスプリッタ膜が形成される第1の直角プリズムと、
斜面が前記第1の直角プリズムの斜面と対向する第2の直角プリズムと、
対向する前記第1及び第2の直角プリズムの斜面の間に前記空隙を形成するスペーサ手段を備え、
前記スペーサ手段が、
前記ビームスプリッタ内に前記空隙を形成するための中空部を有し、
一方側の面が前記第1の直角プリズムの斜面と接合され、他方側の面が前記第2の直角プリズムの斜面と接合されることにより、前記中空部の開口部を塞いで前記空隙を形成することを特徴とする共焦点光スキャナ。 - 前記ビームスプリッタ膜は、
前記マイクロレンズからの照射光を透過して当該マイクロレンズに対応した位置の前記ピンホールに入射させ、
前記試料からの戻り光が前記ピンホ−ルディスクを通過して入射されると、前記マイクロレンズディスクから入射された前記照射光の光軸方向と異なる方向にその光路を反射して出射することを特徴とする請求項1または2に記載の共焦点光スキャナ。 - 前記ビームスプリッタ膜は、
特定の波長を透過するダイクロイック膜であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の共焦点光スキャナ。 - 前記第2の直角プリズムの斜面は、
前記試料が反射した光を通過する面であって、特定波長のみを選択的に透過させるフィルタ膜が形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の共焦点光スキャナ。
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-
2010
- 2010-04-07 JP JP2010088582A patent/JP2011221170A/ja active Pending
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