JP2011219621A - 発泡性樹脂組成物および樹脂発泡体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上記発泡性樹脂組成物を、熱硬化性樹脂、硬化剤、発泡剤、及びグリコール系化合物を含有するシリコーン系界面活性剤とからなるものとする。(B)、(C)及び(D)成分の配合割合は、(A)成分100質量部に対し、それぞれ1〜30質量部、0.1〜10質量部及び1〜15質量部であるのがよい。
【選択図】なし
Description
しかし、このような発泡体、特にフラン樹脂を使用した発泡体は、独立気泡率が小さく、所望の断熱性能を得るのは困難であった。
また、本発明の樹脂発泡体は、独立気泡率が高く、断熱性能に優れるという利点を有する。
本発明の発泡性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂、硬化剤、発泡剤、及びグリコール系化合物を含有するシリコーン系界面活性剤、および必要に応じて、可塑剤、無機質充填材、その他の添加剤を含むものである。
上記フラン系樹脂としては、フルフラール縮合体、フルフラール−フェノール縮合体、フルフラール−ケトン縮合体、フルフリルアルコール縮合体、フルフリルアルコール−フェノール縮合体などが挙げられる。
上記液状レゾール型フェノール樹脂としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、パラアルキルフェノール、パラフェニルフェノール、レゾルシン等のフェノール類及びその変性物と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、アセトアルデヒド等のアルデヒド類とを、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリを触媒量添加し、反応させて得られるフェノール樹脂であるが、これらに限定されるものではない。フェノール類とアルデヒド類の使用割合については特に限定はないが、通常モル比で1.0:1.5〜1.0:3.0程度、好ましくは1.0:1.8〜1.0:2.5である。
また、熱硬化性樹脂にホルムアルデヒドが含有される場合にはホルムアルデヒドキャッチャー剤として尿素を用いてもよい。
上記硬化剤の配合量は、熱硬化性樹脂100質量部に対して、通常1〜30質量部、好ましくは3〜20質量部である。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
上記(D)成分のグリコール系化合物を含有するシリコーン系界面活性剤としては例えば東レ・ダウコーニング社製、品番「SRX295」、などが挙げられる。
グリコール系化合物は、それとシリコーン系界面活性剤との合計量に対し、通常0.1〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%の範囲で用いられる。
上記(D)成分の配合量は、前記熱硬化性樹脂100質量部に対して、通常1〜15質量部、好ましくは2〜10質量部である。
上記可塑剤としては、例えばポリエチレングリコールや、フタル酸とジエチレングリコールの反応生成物等のポリエステルポリオールや、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジオクチルフタレート等の二塩基酸エステルなどが用いられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
可塑剤を用いる場合、その用量は、前記熱硬化性樹脂100質量部に対して、通常1〜15質量部、好ましくは2〜6質量部である。
充填材を用いる場合、その用量は、前記熱硬化性樹脂100質量部に対して、通常0.5〜30質量部、好ましくは1〜15質量部である。
上記酸化防止剤としては、特に限定されず、例えば、フェノール系抗酸化剤等が挙げられる。
上記熱安定剤としては、特に限定されず、例えば、有機錫系熱安定剤、鉛系熱安定剤、金属石けん系熱安定剤、カルシウム−亜鉛系熱安定剤、バリウム−亜鉛系熱安定剤、バリウム−カドミウム系熱安定剤等が挙げられる。
有機錫系熱安定剤の例としては、ジメチル錫メルカプチド、ジブチル錫メルカプチド、ジオクチル錫メルカプチド、ジブチル錫マレート、ジブチル錫マレートポリマー、ジオクチル錫マレート、ジオクチル錫マレートポリマー、ジブチル錫ラウレート等が挙げられる。
鉛系熱安定剤には鉛塩系熱安定剤や鉛系石けん等があり、鉛塩系熱安定剤の例としては鉛白、三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜燐酸鉛、三塩基性マレイン酸鉛、二塩基性フタル酸鉛、ケイ酸鉛等が、鉛系石けんの例としてはステアリン酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛等が、それぞれ挙げられる。
金属石けん系熱安定剤の例としては、ステアリン酸亜鉛のような亜鉛系石けん、ステアリン酸バリウムのようなバリウム系石けん、ステアリン酸カルシウムのようなカルシウム系石けん等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。上記熱安定剤の量は多すぎると長期物性などに悪影響を与えるので、樹脂成分に対し10質量%以下、中でも5質量%を超えない量比とするのが好ましい。
上記安定化助剤としては、特に限定されず、例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化テトラヒドロフタレート、エポキシ化ポリブタジエン、リン酸エステル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記滑剤としては、特に限定されず、例えば、脂肪族炭化水素系滑剤、脂肪酸エステル系滑剤、高級脂肪族アルコール系滑剤、高級脂肪酸系滑剤、脂肪酸アミド系滑剤、および金属石けん系滑剤等が挙げられる。
脂肪族炭化水素系滑剤の例としては、ポリエチレンワックス、モンタン酸ワックス、パラフィンワックス等が挙げられる。
脂肪酸エステル系滑剤の例としては、トリグリセリド、ステアリン酸ブチル等が挙げられる。
高級脂肪族アルコール系滑剤の例としては、ステアリルアルコール、セチルアルコール等が挙げられる。
高級脂肪酸系滑剤の例としては、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、パルミチン酸等が挙げられる。
脂肪酸アミド系滑剤の例としては、ステアロアミド、オキシステアロアミド、オレイルアミド、エルシルアミド、ラウリルアミド、パルミチルアミド、ベヘンアミド等の高級脂肪酸モノアミド、メチロールアミド、エチロールアミド等の変性モノアミド、ステアリルオレイルアミド、N−ステアリルエルクアミド等の複合型アミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド等のビスアミド等が挙げられる。
金属石けん系滑剤の例としては、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛・ステアリン酸バリウム複合体、ステアリン酸亜鉛・ステアリン酸カルシウム複合体等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。上記滑剤の量は多すぎると長期物性などに悪影響を与えるので、樹脂成分に対し10質量%以下、中でも5質量%を超えない量比とするのが好ましい。
上記加工助剤としては、特に限定されず、例えば、平均重合度10万〜200万のアルキルアクリレート/アルキルメタクリレート共重合体であるアクリル系加工助剤が挙げられ、具体例としては、n−ブチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体、2−エチルヘキシルアクリレート/メチルメタクリレート/ブチルメタクリレート共重合体等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。上記加工助剤の量は多すぎると長期物性などに悪影響を与えるので、樹脂成分に対し10質量%以下、中でも5質量%を超えない量比とするのが好ましい。
上記光安定剤としては、特に限定されず、例えば、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤、あるいはヒンダードアミン系の光安定剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記顔料としては、特に限定されず、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、スレン系、染料レーキ系等の有機顔料、酸化物系、クロム酸モリブデン系、硫化物・セレン化物系、フェロシアン化物系等の無機顔料等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
JIS A9511により密度を測定した。
JIS K7138により独立気泡率を測定した。
フルフラール縮合物(日立化成社製、商品名「ヒタフラン」品番:VF−302)100質量部に、パラトルエンスルホン酸10質量部、炭酸水素ナトリウム1質量部、プロピレングリコールメチルエーテルを含有するシリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング社製、品番「SRX295」)6質量部を加え、攪拌、混合して、発泡性樹脂組成物を調製した。
プロピレングリコールメチルエーテルを含有するシリコーン系界面活性剤に変えて、オクタメチルシクロテトラシロキサンを含有するシリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング社製、品番「SZ1718」)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして発泡性樹脂組成物を調製した。
プロピレングリコールメチルエーテルを含有するシリコーン系界面活性剤に変えて、オクタメチルシクロテトラシロキサンを含有するシリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング社製、品番「SH1931」)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして発泡性樹脂組成物を調製した。
プロピレングリコールメチルエーテルを含有するシリコーン系界面活性剤に変えて、オクタメチルシクロテトラシロキサンを含有するシリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング社製、品番「SF2937F」を用いたこと以外は、実施例1と同様にして発泡性樹脂組成物を調製した。
上記実施例1及び各比較例の発泡性樹脂組成物を、それぞれ20×20×150mmの金型に供給し、70℃で30分間放置して、発泡、硬化させ、各樹脂発泡体を得た。
得られた各樹脂発泡体の物性を表1(比較例4〜6は比較例1〜3に順に対応)に示す。
Claims (12)
- (A)熱硬化性樹脂、(B)硬化剤、(C)発泡剤、及び(D)グリコール系化合物を含有するシリコーン系界面活性剤を含んでなることを特徴とする発泡性樹脂組成物。
- (B)、(C)及び(D)成分の配合割合が、(A)成分100質量部に対し、それぞれ1〜30質量部、0.1〜10質量部及び1〜15質量部であることを特徴とする請求項1記載の発泡性樹脂組成物。
- グリコール系化合物がアルキレングリコールアルキルエーテルであることを特徴とする請求項1又は2記載の発泡性樹脂組成物。
- アルキレングリコールアルキルエーテルがプロピレングリコールメチルエーテルであることを特徴とする請求項3記載の発泡性樹脂組成物。
- 熱硬化性樹脂が、酸で硬化される熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発泡性樹脂組成物。
- 酸で硬化される熱硬化性樹脂が、フラン系樹脂であることを特徴とする請求項5記載の発泡性樹脂組成物。
- フラン系樹脂が、フルフラール樹脂であることを特徴とする請求項6記載の発泡性樹脂組成物。
- 硬化剤がスルホン酸系のものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の発泡性樹脂組成物。
- 発泡剤が無機化合物系のものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の発泡性樹脂組成物。
- さらに可塑剤を含んでなることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の発泡性樹脂組成物。
- さらに無機質充填材を含んでなることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の発泡性樹脂組成物。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の発泡性樹脂組成物を加熱、発泡させてなることを特徴とする樹脂発泡体。
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