JP2011212903A - 剥離フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】易滑性に優れ、擦れたときにも脱落し難い帯電防止層を備えた剥離フィルムを提供する。
【解決手段】基材11と、基材11の一方の面に形成された剥離剤層12と、基材11の他方の面に形成された帯電防止層13とを備えた剥離フィルム1であって、帯電防止層13は、易滑性添加剤を1〜50質量%含有する。この帯電防止層13は、易滑性添加剤の他に、導電性高分子、光硬化型のバインダーおよび光開始剤を含有する光硬化型コーティング剤を光硬化してなる層であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、剥離フィルムに関するものであり、特に、セラミックグリーンシートの成型用に好適な剥離フィルムに関するものである。
近年、ICチップ等の部品は、小型化・薄膜化が進んでおり、したがって、これらの部品を実装する配線基板も小型化・薄型化が望まれている。基板内に内部電極等を配したセラミック多層基板は、要求される高密度配線が可能となり、かつ薄型化が可能なことから、携帯電話等の移動体通信端末の分野などにおいて、アンテナスイッチモジュール、PAモジュール基板、フィルタ、チップアンテナ等の種々の電子部品を構成するのに広く用いられている。
上記セラミック多層基板は、以下のようにして形成される。
最初に、低温焼成セラミック材料からなるセラミックスラリーを剥離フィルム上に塗布し、セラミックグリーンシートを成型する。その後、剥離フィルムと共に所定サイズに裁断し、ビア穴加工を行う。そのビア穴に導電性材料を充填し、シート表面に回路を構成する電極パターンを印刷成型した後、これらのセラミックグリーンシートを複数枚積層して、圧着することで、未焼成のセラミック多層基板を形成する。そして最後に、当該未焼成のセラミック多層基板を焼成する。
上記セラミックグリーンシートは、剥離フィルムの剥離処理面上に、セラミックスラリーをドクターブレード等にて塗布することによって成型される。このとき、塗布されるセラミックスラリーは高い塗布厚み精度が要求されるが、剥離フィルムの厚みばらつきや加熱収縮による皺・弛みが当該塗布厚み精度に大きく影響するため、剥離フィルム搬送時のガイドロール間に、剥離フィルム支持用の平坦な金属板を設けて、その金属板に剥離フィルムを這わせ、剥離フィルムに生じる皺・弛みを抑制する等の工法が採用されている。
その際、剥離フィルムの裏面が金属板に接触して擦れることにより、剥離フィルムが帯電し、ガイドロールに巻き付く等の搬送不良が起こるため、剥離フィルムには帯電防止性が要求される。また、セラミックグリーンシートが成型された剥離フィルム(以下「グリーンシート付き剥離フィルム」という。)は、所定サイズに裁断された後、積層された状態で保管され、次工程のビア穴加工時に、当該積層された状態から個々のグリーンシート付き剥離フィルムが搬出されるが、帯電によりグリーンシート付き剥離フィルム同士が吸着し、搬送不良が生じるため、キャリアフィルムとなる剥離フィルムには帯電防止性が不可欠である。
従来、剥離フィルムに帯電防止性を付与するために、剥離フィルムの基材に対し、アルキルアンモニウム塩等を基材製膜時にインラインコートにより塗布して帯電防止層を形成したものが用いられてきた(特許文献1,2)。しかしながら、この帯電防止層の被膜強度が低く、また当該帯電防止層の表面が滑り難いことから、剥離剤塗工時や裁断時におけるガイドロール等への接触により帯電防止層が脱落し易く、またそれにより異物が発生するという問題があった。このように剥離フィルムから発生した異物は、セラミックスラリー塗工時の工程内に堆積し、セラミックスラリー塗工不良の原因となっていた。
そこで、帯電防止層の被膜強度を向上する目的で、酸化ケイ素等のハードコート性を有する帯電防止剤を用いることが提案された。しかしながら、かかる帯電防止層が十分な被膜強度を発現するためには高温処理が必要となり、基材フィルムの熱収縮に起因して皺・弛みが発生するという問題があった。また、酸化ケイ素を含有する帯電防止層は、酸化ケイ素自体が滑り難いため、上記の帯電防止層の脱落という問題は解消されなかった。すなわち、酸化ケイ素を含有する帯電防止層は、セラミックスラリー塗工時にフィルム支持用金属板と接触したときに擦れにより脱落し、それに起因して異物が発生するという問題が依然としてあった。
特開平6−172562号公報 特公平7−68388号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、易滑性に優れ、擦れたときにも脱落し難い帯電防止層を備えた剥離フィルムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、基材と、前記基材の一方の面に形成された剥離剤層と、前記基材の他方の面に形成された帯電防止層とを備えた剥離フィルムであって、前記帯電防止層は、易滑性添加剤を1〜50質量%含有することを特徴とする剥離フィルムを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)に係る剥離フィルムにおける帯電防止層は、易滑性添加剤を1〜50質量%含有することで、帯電防止性および塗膜強度を損なうことなく、易滑性に優れたものとなっている。そのため、帯電防止層を形成した基材に剥離剤を塗工する時や、当該剥離フィルムを例えばセラミックグリーンシートの成型に使用した際における巻き出し時、裁断時、スラリー塗工工程中の搬送時等において、当該帯電防止層が脱落することが効果的に防止される。
上記発明(発明1)において、前記帯電防止層は、前記易滑性添加剤の他に、導電性高分子、光硬化型のバインダーおよび光開始剤を含有する光硬化型コーティング剤を光硬化してなる層であることが好ましい(発明2)。
上記発明(発明2)において、前記導電性高分子は、ポリチオフェン系導電性高分子、ポリアニリン系導電性高分子およびポリピロール系導電性高分子からなる群から選ばれる少なくとも1種からなることが好ましい(発明3)。
上記発明(発明2,3)において、前記帯電防止層は、前記導電性高分子を1〜30質量%含有することが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1〜4)において、前記易滑性添加剤は、ポリシロキサンおよび/またはポリアクリルを主成分とすることが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1〜5)においては、前記帯電防止層の表面抵抗率が1×10〜1×1012Ω/□であることが好ましい(発明6)。
上記発明(発明1〜6)において、前記剥離剤層は、シリコーン樹脂、特に付加反応型シリコーン樹脂を主成分とする剥離剤からなることが好ましいが(発明7)、アルキド樹脂系、オレフィン樹脂系、アクリル系、長鎖アルキル基含有化合物系またはゴム系の剥離剤からなってもよい(発明8)。
本発明に係る剥離フィルムにおける帯電防止層は、帯電防止性および塗膜強度を損なうことなく、易滑性に優れるものである。したがって、帯電防止層を形成した基材に剥離剤を塗工する時や、当該剥離フィルムを例えばセラミックグリーンシートの成型に使用した際における巻き出し時、裁断時、スラリー塗工工程中の搬送時等において、当該帯電防止層が脱落することが防止される。そのため、帯電防止層脱落による異物の発生がなく、当該異物に起因するセラミックスラリー塗工不良を防止することができる。
本発明の一実施形態に係る剥離フィルムの断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る剥離フィルム1は、基材11と、基材11の一方の面(図1では上面)に形成された剥離剤層12と、基材11の他方の面(図1では下面)に形成された帯電防止層13とを備えて構成される。なお、本実施形態における剥離フィルム1は、セラミックグリーンシートを成型するのに使用することを前提とするものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
基材11としては、特に制限はなく、剥離フィルム1の使用目的に応じて、従来公知のものの中から任意のものを適宜選択して用いることができる。このような基材11としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリプロピレンやポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニルなどのプラスチックからなるフィルムが挙げられ、単層であってもよいし、同種又は異種の2層以上の多層であってもよい。これらの中でもポリエステルフィルムが好ましく、特にポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく、さらには二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。ポリエチレンテレフタレートフィルムは、加工時、使用時等において、埃等が発生しにくいため、例えば、埃等によるセラミックスラリー塗工不良等を効果的に防止することができる。
また、この基材11においては、その表面に設けられる剥離剤層12および帯電防止層13との密着性を向上させる目的で、所望により片面または両面に、酸化法や凹凸化法などによる表面処理、あるいはプライマー処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ放電処理、クロム酸化処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン、紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶射処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は、基材フィルムの種類に応じて適宜選ばれるが、一般にコロナ放電処理法が効果および操作性の面から好ましく用いられる。
基材11の厚さは、通常10〜300μmであればよく、好ましくは15〜200μmであり、特に好ましくは20〜125μmである。
剥離剤層12を構成する剥離剤としては、例えば、シリコーン樹脂系剥離剤の他、アルキド樹脂系、オレフィン樹脂系、アクリル系、長鎖アルキル基含有化合物系、ゴム系等の非シリコーン樹脂系剥離剤が挙げられる。
シリコーン樹脂系剥離剤としては、溶剤型および無溶剤型のものがある。溶剤型シリコーン樹脂は、溶剤希釈して塗工液とするため、高分子量・高粘度のポリマーから低粘度の低分子量ポリマー(オリゴマー)まで、幅広く使用することができる。そのため、無溶剤型と比較して、剥離性の制御が容易であり、要求される性能(品質)に合わせた設計がし易い。また、シリコーン樹脂系剥離剤としては、付加反応型、縮合反応型、紫外線硬化型、電子線硬化型等のものがある。付加反応型シリコーン樹脂は、反応性が高く生産性に優れ、縮合反応型と比較すると、製造後の剥離力の変化が小さい、硬化収縮が無い等のメリットがある。
付加反応型シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、様々なものを用いることができる。例えば、従来の熱硬化付加反応型シリコーン樹脂剥離剤として慣用されているものを用いることができる。この付加反応型シリコーン樹脂としては、例えば、分子中に官能基として、ビニル基等のアルケニル基、フェニル基等のアリール基を有するポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。
このシリコーン樹脂系剥離剤には、必要に応じて、シリカ、シリコーンレジン、帯電防止剤、染料、顔料その他の添加剤を添加してもよい。
塗工した剥離剤の塗工液を硬化させるには、塗工機のオーブンで加熱処理するか、加熱処理した後に紫外線照射を併用するか、いずれでもよいが、後者の方が基材フィルムの熱収縮しわの発生防止、シリコーンの硬化性、基材フィルムへの剥離剤の密着性の点で好ましい。
なお、塗工液の硬化に紫外線照射を併用する場合は、剥離剤に光開始剤を添加することが望ましい。光開始剤としては特に制限は無く、従来紫外線照射樹脂として慣用されているものの中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。この光開始剤としては、例えばベンゾイン類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、α−ヒドロキシケトン類、α−アミノケン類、α−ジケトン、α−ジケトンジアルキルアセタール類、アントラキノン類、チオキサントン類等が挙げられる。
アルキド樹脂系剥離剤としては、一般に架橋構造を有するアルキド樹脂が用いられる。架橋構造を有するアルキド樹脂層の形成は、例えばアルキド樹脂、架橋剤および所望により硬化触媒を含む熱硬化性樹脂組成物からなる層を加熱硬化させる方法を用いることができる。また、アルキド系樹脂は、長鎖アルキル変性アルキド樹脂、シリコーン変性アルキド樹脂等の変性物であってもよい。
オレフィン樹脂系剥離剤としては、結晶性オレフィン系樹脂が用いられる。この結晶性オレフィン系樹脂としては、ポリエチレンや結晶性ポリプロピレン系樹脂などが好適である。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低蜜度ポリエチレンなどが挙げられる。結晶性ポリプロピレン系樹脂としては、アイソタクチック構造又はシンジオタクチック構造を有するプロピレン単独重合体や、プロピレン−α−オレフィン共重合体などが挙げられる。これらの結晶性オレフィン系樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アクリル系剥離剤としては、一般に架橋構造を有するアクリル系樹脂が用いられる。
長鎖アルキル基含有化合物系剥離剤としては、例えば、ポリビニルアルコール系重合体に炭素数8〜30の長鎖アルキルイソシアネートを反応させて得られたポリビニルカーバメートや、ポリエチレンイミンに炭素数8〜30の長鎖アルキルイソシアネートを反応させて得られたアルキル尿素誘導体などが用いられる。
ゴム系剥離剤としては、例えば、天然ゴム系樹脂、およびブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、メチルメタクリレート−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等の合成ゴム系樹脂などが用いられる。
剥離剤層12の厚さは、特に限定されないが、0.01〜3μmであるのが好ましく、0.03〜1μmであるのがより好ましい。剥離剤層12の厚さが0.01μm未満であると、剥離剤層11を構成する材料等によっては、剥離剤層としての機能が十分に発揮されない場合がある。一方、剥離剤層12の厚さが3μmを超えると、剥離フィルム1をロール状に巻き取った際に、ブロッキングが発生し、繰り出しに不具合を生じる場合がある。
剥離剤層12は、基材11の一方の面に、剥離剤および所望により硬化剤、希釈剤等からなる剥離剤溶液を塗布した後、乾燥し、硬化させることにより形成することができる。なお、塗布方法としては、例えば、グラビアコート法、バーコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ダイコート法などが使用できる。
本実施形態における帯電防止層13は、易滑性添加剤を1〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、さらに好ましくは10〜30質量%含有する。帯電防止層13は、このように技術常識を遥かに超える多量の易滑性添加剤を含有することで、優れた易滑性を示す。これにより、剥離剤層塗工工程中、裁断工程中、スラリー塗工工程中の搬送時等における帯電防止層13の脱落、それによる異物発生を抑制することができ、異物に起因する塗工不具合を効果的に抑制することができる。
ここで、易滑性添加剤の含有量が1質量%未満であると、十分な易滑性が発現しない。一方、易滑性添加剤の含有量が50質量%を超えると、帯電防止層13の表面にブリードした易滑剤成分により帯電防止性能が低下すると共に、帯電防止層13中のバインダー樹脂比率が低下し、帯電防止層13自体の塗膜強度が低下するおそれがある。すなわち、易滑性添加剤の含有量が50質量%以下であることにより、帯電防止層13の帯電防止性能および塗膜強度を必要十分な程度に維持することができる。また、易滑性添加剤の含有量が50質量%を超えると、帯電防止層13の表面からの易滑性添加剤の転着量が増大し、剥離フィルム1の剥離処理面(剥離剤層11の表面)に多く転着した易滑性添加剤がセラミックグリーンシート面に二次転移することで、セラミックグリーンシート層間の接着性が低下する場合がある。さらに、易滑性が高過ぎる為に、搬送時に蛇行が発生し易くなり、走行性に問題が生じる。
易滑性添加剤としては、ポリシロキサンまたはポリアクリルを主成分とするものが好ましい。ポリシロキサンとしては、オルガノポリシロキサンが好ましく、特にポリジメチルシロキサンが好ましい。ポリジメチルシロキサンは、種々の変性物であってもよい。そのようなポリジメチルシロキサンとしては、例えば、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、メルカプト変性ポリジメチルシロキサン、フェノール変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、脂肪酸エステル変性ポリジメチルシロキサン、(メタ)アクリレート変性ポリジメチルシロキサン、ジメチルシロキサン骨格を有するシリコーングラフトアクリル樹脂等が挙げられる。ポリシロキサンは、1種を単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの両方を意味する。他の類似用語も同様である。
ポリアクリルとしては、易滑性を得るためにシリコーンを側鎖に導入したシリコーン変性ポリアクリレート等が挙げられる。
なお、易滑性添加剤として、ポリシロキサンおよびポリアクリルの両者を使用することもできる。
易滑性添加剤は、帯電防止層13を形成する前の段階(塗工前の段階)では、主成分としての上記ポリシロキサンまたはポリアクリル以外に、例えば、キシレン、イソブタノール、ブチルセロソルブ、フェニルグリコール、フェノキシエタノール、メトキシプロピルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどの溶媒、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレートなどの分岐状炭化水素/分岐状エーテル類を含有していてもよい。ただし、これらの溶媒は、帯電防止層13を形成するときに(乾燥工程で)揮発するため、帯電防止層13中には残存しない。
帯電防止層13は、上記易滑性添加剤の他に、導電性高分子、光硬化型のバインダーおよび光開始剤を含有する光硬化型コーティング剤を光硬化してなるものであることが好ましい。
導電性高分子としては、従来公知の導電性高分子の中から、任意のものを適宜選択して用いることができるが、中でも、ポリチオフェン系、ポリアニリン系またはポリピロール系の導電性高分子が好ましい。
ポリチオフェン系の導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ(3−チオフェン−β−エタンスルホン酸)、ポリアルキレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホネートとの混合物等が挙げられる。なお、ポリアルキレンジオキシチオフェンとしては、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリプロピレンジオキシチオフェン、ポリ(エチレン/プロピレン)ジオキシチオフェン等が挙げられる。ポリアニリン系の導電性高分子としては、例えば、ポリアニリン、ポリメチルアニリン、ポリメトキシアニリン等が挙げられる。ポリピロール系の導電性高分子としては、例えば、ポリピロール、ポリ3−メチルピロール、ポリ3−オクチルピロール等が挙げられる。これらの導電性高分子化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、これらの導電性高分子は、水中に分散させて水溶液の形態で使用することが好ましい。
導電性高分子化合物の含有量は、帯電防止層13中において1〜30質量%であることが好ましく、特に5〜20質量%であることが好ましい。導電性高分子化合物の含有量が1質量%未満では、十分な帯電防止性能が得られない場合があり、導電性高分子化合物の含有量が30質量%を超えると、帯電防止層13中のバインダー樹脂比率が低下し、帯電防止層13自体の塗膜強度が低下するおそれがある。
光硬化型のバインダーとしては、光硬化型の(メタ)アクリル系モノマー又はオリゴマーが好ましく、具体的には、多官能(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートやポリエステル(メタ)アクリレート等の2官能基以上を有する多官能の光硬化型のアクリル系化合物が好ましい。
多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリアリル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーの両末端の水酸基を、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得られる。
ポリエステル(メタ)アクリレートは、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮合によって得られるポリエステルオリゴマーの両末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、または多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得られる。
また、その他のバインダーとしては、例えば、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル系モノマーや、これらのオリゴマーが挙げられる。また、(メタ)アクリル系モノマー又はオリゴマーには、スチレンやビニルピロリドン等のビニル化合物などの重合性化合物を併用してもよい。以上の光硬化型のバインダーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、上記光硬化型のバインダーは、溶媒に分散させた溶液の形態で用いることが好ましい。この溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチルなどのカルボン酸エステル;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテルなどのエーテル;イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、n−ブチルアルコールなどのアルコールなどが挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記光硬化型のバインダーが硬化してなるバインダー樹脂の帯電防止層13中における含有量は、20〜98質量%であることが好ましく、特に50〜85質量%であることが好ましい。
光開始剤としては、例えば、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルメタノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ヒドロキシジメチルアセトフェノン、ベンゾフェノン等が挙げられる。これらの光開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光開始剤の添加量は、上記光硬化型のバインダー100質量部に対して、0.01〜10質量部であることが好ましく、特に0.05〜5質量部であることが好ましい。
上記光硬化型コーティング剤は、溶媒を含有していてもよい。かかる溶媒としては、易滑性添加剤、導電性高分子、光硬化型のバインダーおよび光開始剤を溶解または分散させることができるものであればよく、好ましくは、エーテル系またはアルコール系溶媒が使用される。
帯電防止層13の厚さは、0.01〜3μmであることが好ましく、特に0.03〜1μmであることが好ましい。帯電防止層13の厚さが0.01μm未満であると、十分な塗膜強度が得られ難く、脱落が発生することがある。また、帯電防止層13の厚さが3μmを超えると、表面平坦化によるブロッキングが発生し易く、剥離フィルム1の巻き取り、巻き出し時に不具合が生じるおそれがある。
上記光硬化型コーティング剤を使用して帯電防止層13を形成するには、基材11の他方の面(剥離剤層12を形成する面の反対側の面)に、上記光硬化型コーティング剤を塗布した後、乾燥し、光照射により硬化させればよい。なお、塗布方法としては、例えば、グラビアコート法、バーコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ダイコート法などが使用できる。
光照射に使用する光としては、電子線、紫外線等が挙げられるが、紫外線が好ましい。紫外線の照射量は、光硬化型のバインダーが硬化する量であればよく、特に制限はないが、通常、紫外線ランプ等により照度50〜300mW/cm、光量30〜800mJ/cmの範囲で照射する。
帯電防止層13の表面抵抗率は、1×10〜1×1012Ω/□であることが好ましく、特に1×10〜1×1010Ω/□であることが好ましい。帯電防止層13の表面抵抗率がかかる範囲にあることにより、好ましい帯電防止性が得られ、剥離フィルム1がガイドロールに巻き付く等の搬送不良を防止することができるとともに、セラミックグリーンシートが成型された後も、重ねたグリーンシート付き剥離フィルム同士が吸着して搬送不良が生じることを防止することができる。
以上説明した剥離フィルム1によれば、帯電防止層13の帯電防止性や塗膜強度を維持しつつ、帯電防止層13に易滑性を付与することができる。したがって、帯電防止層13を形成した基材11に剥離剤を塗工する時や、当該剥離フィルム1を例えばセラミックグリーンシートの成型に使用した際における巻き出し時、裁断時、スラリー塗工工程中の搬送時等において、当該帯電防止層13が脱落することが防止される。そのため、帯電防止層13の脱落による異物の発生がなく、当該異物に起因するセラミックスラリー塗工不良を防止することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、基材1と剥離剤層12との間や、基材1と帯電防止層13との間には、他の層が介在していてもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〕
ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDT/PSS)からなる導電性高分子の水溶液と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよびN−ビニルピロリドンを含有するアクリル系モノマーと、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルメタノンからなる光開始剤と、それらを溶解するエーテル系およびアルコール系混合溶媒とからなる光硬化型樹脂組成物(出光テクノファイン社製,ELCOAT UVH−517(2)A,B)に対し、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを主成分とする易滑性添加剤(ビックケミー・ジャパン社製,BYK−310)を乾燥後の帯電防止層中における含有量が20質量%となるように混合して、これを光硬化型コーティング剤とした。
得られた光硬化型コーティング剤を、基材としての二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂社製,ダイアホイルT−100,厚さ50μm)の片面に、乾燥後の厚さが100nmとなるようにグラビアコート法にて均一に塗工した。次いで80℃の乾燥機にて1分間加熱乾燥した後、直ちに積算光量300mJ/cmとなるようにコンベヤ式紫外線照射機にて紫外線照射し、上記光硬化型コーティング剤を光硬化させて帯電防止層を形成した。
次に、熱硬化付加反応型シリコーン(信越化学工業社製,KS−847H)100質量部および硬化剤(信越化学工業社製,CAT−PL−50T)1質量部をトルエンで希釈し、固形分2.0質量%の塗工液を調製した。この塗工液を、上記基材において帯電防止層が形成された面の反対面に、乾燥後の厚さが100nmとなるようにグラビアコート法により均一に塗工した。次いで130℃の乾燥機により1分間加熱乾燥して剥離剤層を形成し、これを剥離フィルムとした。
〔実施例2〕
反応容器にトルエン25質量部を投入し、反応器内の温度を105℃まで上げた後、メチルメタクリレート32質量部、n−ブチルアクリレート5質量部、メタクリル酸0.7質量部、シクロヘキシルメタクリレート5質量部およびアゾビスイソブチロニトリル0.2質量部を混合した溶液を、上記反応器内に2時間滴下した。滴下を完了してから、反応器内の温度を110〜115℃に調整し、3時間重合反応を行った。
その後、トルエン4質量部とアズビスイソブチロニトリル0.1質量部との混合液を上記反応器内に徐々に滴下し、1時間反応させた。反応後、90℃に冷却し、トルエン31質量部を投入して希釈し、光硬化性のアクリル系バインダーを得た。得られたアクリル系バインダー3質量部(固形分41.7%)に、エチレングリコールモノエチルエーテル29.3質量部を投入し、十分に撹拌した。
次いで、上記アクリル系バインダー溶液に対して、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDT/PSS)からなる導電性高分子の水溶液(固形分:1.3質量%)14質量部、エチレングリコールモノエチルエーテル19.5質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル32質量部、N−メチルピロリドン1.7質量部、およびポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを主成分とする易滑性添加剤(ビックケミー・ジャパン社製,BYK−310)混合し、十分に撹拌して、これを光硬化型コーティング剤とした。なお、易滑性添加剤の配合量は、乾燥後の帯電防止層中における易滑性添加剤の含有量が20質量%となるように調整した。
上記光硬化型コーティング剤を使用して帯電防止層を形成する以外、実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。
〔実施例3〕
実施例1における易滑性添加剤の配合量を、乾燥後の帯電防止層中における易滑性添加剤の含有量が40質量%となるように調整した以外は、実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。
〔実施例4〕
実施例2における易滑性添加剤の配合量を、乾燥後の帯電防止層中における易滑性添加剤の含有量が40質量%となるように調整した以外は、実施例2と同様にして剥離フィルムを作製した。
〔実施例5〕
実施例1において、基材の片面に、ステアリル変性アルキド樹脂およびメチル化メラミンの混合物(日立化成ポリマー社製,テスファイン303)100質量部と、p−トルエンスルホン酸3質量部との混合物をトルエンにて固形分濃度2質量%に希釈した塗工液を、乾燥後の厚さが100nmとなるように塗布し、140℃で1分間乾燥させて剥離剤層を形成した以外は、実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。
〔実施例6〕
実施例2において、基材の片面に、ステアリル変性アルキド樹脂およびメチル化メラミンの混合物(日立化成ポリマー社製,テスファイン303)100質量部と、p−トルエンスルホン酸3質量部との混合物をトルエンにて固形分濃度2質量%に希釈した塗工液を、乾燥後の厚さが100nmとなるように塗布し、140℃で1分間乾燥させて剥離剤層を形成した以外は、実施例2と同様にして剥離フィルムを作製した。
〔実施例7〕
実施例1において、易滑性添加剤として、シリコーン変性ポリアクリルを主成分とする易滑性添加剤(ビックケミー・ジャパン社製,BYK−SILCLEAN3700)を用いる以外は、実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。
〔比較例1〕
基材製膜時においてインラインコートにより帯電防止層としてアルキルアンモニウム塩が片面に塗布された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂社製,ダイアホイルT−100G,厚さ50μm)の帯電防止層が形成された反対面に対し、実施例1と同様の方法にて剥離剤層を設け、これを剥離フィルムとした。
〔比較例2〕
実施例1において、易滑性添加剤を添加しないこと以外は実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。
〔比較例3〕
実施例2において、易滑性添加剤を添加しないこと以外は実施例2と同様にして剥離フィルムを作製した。
〔比較例4〕
実施例1における易滑性添加剤の配合量を、乾燥後の帯電防止層中における易滑性添加剤の含有量が0.5質量%となるように調整した以外は、実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。
〔比較例5〕
実施例1における易滑性添加剤の配合量を、乾燥後の帯電防止層中における易滑性添加剤の含有量が60質量%となるように調整した以外は、実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。
〔比較例6〕
実施例2における易滑性添加剤の配合量を、乾燥後の帯電防止層中における易滑性添加剤の含有量が60質量%となるように調整した以外は、実施例2と同様にして剥離フィルムを作製した。
〔試験例1〕(表面抵抗率評価)
実施例および比較例で得られた剥離フィルムを100mm×100mmに裁断し、これをサンプルとした。サンプルを23℃、50%R.H.の条件下で24時間調湿した後、帯電防止層の表面の抵抗値を、JIS K6911(1995)に準拠して測定した。結果を表1に示す。
〔試験例2〕(走行性評価)
実施例および比較例で得られた剥離フィルムをロール状に巻き取り、当該巻き取った剥離フィルムをセラミックスラリー塗工機に投入し、30m/minの速度で剥離フィルムを1000m搬送した。ガイドロール上の剥離フィルム端部が通る部分にマーキングし、端部の移動幅を目視にて確認した。マーキングからの端部最大移動幅が20mm未満の場合を正常に搬送できているもの(○)とし、20mm以上の場合は蛇行によるキズ混入の危険性があるため搬送不良(×)と判断した。結果を表1に示す。
○:端部移動幅20mm未満、蛇行無し
×:端部移動幅20mm以上、蛇行発生
〔試験例3〕(塗膜強度評価)
実施例および比較例で得られた剥離フィルムをロール状に巻き取り、当該巻き取った剥離フィルムをセラミックスラリー塗工機に投入し、30m/minの速度でフィルムを1000m搬送し、帯電防止層が接触したガイドロールやフィルム支持用金属板に堆積する異物の発生状況を目視にて確認した。評価は下記に従って行った。結果を表1に示す。
○:堆積異物無し
×:堆積異物発生(実用上問題有り)
〔試験例4〕(剥離力評価)
実施例および比較例で得られた剥離フィルムの剥離剤層表面に、基材がポリエステルからなる粘着テープ(日東電工社製,31Bテープ)を貼り合せた。23℃、50%R.H.の条件下で24時間養生した後、長さ150mm、幅20mmに裁断し、引っ張り試験機を用いて180°の角度で0.3m/分の速度で剥離フィルム側を剥離し、剥離するに必要な力(剥離力;mN/20mm)を測定した。結果を表1に示す。なお、本実施形態におけるセラミックグリーンシート用の剥離フィルムとして好ましい剥離力は、30〜1500mN/20mmの範囲内である。
Figure 2011212903
表1から明らかなように、実施例で得られた剥離フィルムは、好ましい表面抵抗率(帯電防止性)および十分な塗膜強度を有するとともに、走行性に問題がなく、したがって優れた易滑性を有するものであった。
本発明の剥離フィルムは、セラミックグリーンシート成型用の剥離フィルム(工程フィルム)として好適である。
1…剥離フィルム
11…基材
12…剥離剤層
13…帯電防止層

Claims (8)

  1. 基材と、
    前記基材の一方の面に形成された剥離剤層と、
    前記基材の他方の面に形成された帯電防止層と
    を備えた剥離フィルムであって、
    前記帯電防止層は、易滑性添加剤を1〜50質量%含有する
    ことを特徴とする剥離フィルム。
  2. 前記帯電防止層は、前記易滑性添加剤の他に、導電性高分子、光硬化型のバインダーおよび光開始剤を含有する光硬化型コーティング剤を光硬化してなる層であることを特徴とする請求項1に記載の剥離フィルム。
  3. 前記導電性高分子は、ポリチオフェン系導電性高分子、ポリアニリン系導電性高分子およびポリピロール系導電性高分子からなる群から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項2に記載の剥離フィルム。
  4. 前記帯電防止層は、前記導電性高分子を1〜30質量%含有することを特徴とする請求項2または3に記載の剥離フィルム。
  5. 前記易滑性添加剤は、ポリシロキサンおよび/またはポリアクリルを主成分とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の剥離フィルム。
  6. 前記帯電防止層の表面抵抗率が1×10〜1×1012Ω/□であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の剥離フィルム。
  7. 前記剥離剤層は、付加反応型シリコーン樹脂を主成分とする剥離剤からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の剥離フィルム。
  8. 前記剥離剤層は、アルキド樹脂系、オレフィン樹脂系、アクリル系、長鎖アルキル基含有化合物系またはゴム系の剥離剤からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の剥離フィルム。
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