JP2005207482A - 摺動部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】使い勝手を向上した摺動部材を提供する。
【解決手段】耐熱性および衝撃吸収性などに優れたカーボンナノファイバおよびカーボンナノチューブの少なくともいずれか一方をフッ素樹脂に充填してキャンドモータポンプの軸受5を形成することで、耐熱性、耐薬品性、衝撃吸収性および機械的強度を向上できるとともに、カーボンナノファイバ、あるいはカーボンナノチューブが有する自己潤滑性により使用寿命を向上でき、かつカーボンナノファイバ、あるいはカーボンナノチューブが有する熱伝導性により摺動熱による形状変化を抑制できるなど、使い勝手を向上できる。
【選択図】図1
【解決手段】耐熱性および衝撃吸収性などに優れたカーボンナノファイバおよびカーボンナノチューブの少なくともいずれか一方をフッ素樹脂に充填してキャンドモータポンプの軸受5を形成することで、耐熱性、耐薬品性、衝撃吸収性および機械的強度を向上できるとともに、カーボンナノファイバ、あるいはカーボンナノチューブが有する自己潤滑性により使用寿命を向上でき、かつカーボンナノファイバ、あるいはカーボンナノチューブが有する熱伝導性により摺動熱による形状変化を抑制できるなど、使い勝手を向上できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、液体中で使用される摺動部材に関する。
従来、歯車および支持部材を含む輪列装置において、熱可塑性樹脂を母材としカーボンフィラを充填材として配合した摺動部材が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
そして、キャンドモータポンプ、キャンド攪拌機、あるいはマグネットポンプなどの、いわゆるシールレスポンプ及び攪拌機などの内部の液体中で、軸受、あるいはシール部に使用される摺動部材としては、フッ素樹脂を主体とする部材と、金属表面を硬化処理したもの、超硬合金、あるいはセラミックなどのいずれかを主体とする部材とを組み合わせたものが使用されている。
一般に、フッ素樹脂単体では、耐摩耗性、圧縮強さ、あるいは耐クリープ性などの特性が充分でないため、これら特性を向上するために充填材が配合される。例えば、四フッ化エチレン樹脂を母材とし、この四フッ化エチレン樹脂に炭素繊維、グラファイト、窒化ボロン、二硫化モリブデン、あるいは二硫化タングステンなどを充填材として充填した摺動部材が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003−194970号公報(第4−6頁)
特開2003−21144号公報(第3−5頁)
しかしながら、最近、製品の製造プロセスが多様化にあたり、摺動部材に対して過酷な使用条件を課することが増加している。その際には、対象とする液体として腐食性が高い薬品、あるいは高温の液体などが指定されることが多く、耐食性、耐熱性などの面に対してより一層の改善が要求されている。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、使い勝手を向上した摺動部材を提供することを目的とする。
請求項1記載の摺動部材は、液体中で使用される摺動部材であって、第1の部材と、この第1の部材に対して相対的に摺動する第2の部材とを具備し、前記第1の部材および第2の部材の少なくともいずれか一方は、フッ素樹脂にカーボンナノファイバおよびカーボンナノチューブの少なくともいずれか一方を充填して形成されているものである。
そして、耐熱性および衝撃吸収性などに優れたカーボンナノファイバおよびカーボンナノチューブの少なくともいずれか一方をフッ素樹脂に充填して第1の部材および第2の部材の少なくともいずれか一方を形成することで、耐熱性、耐薬品性、衝撃吸収性および機械的強度が向上するとともに、カーボンナノファイバ、あるいはカーボンナノチューブが有する自己潤滑性により使用寿命が向上し、かつカーボンナノファイバ、あるいはカーボンナノチューブが有する熱伝導性により摺動熱による形状変化を抑制することが可能になるなど、使い勝手が向上する。
本発明によれば、カーボンナノファイバおよびカーボンナノチューブの少なくともいずれか一方をフッ素樹脂に充填して第1の部材および第2の部材の少なくともいずれか一方を形成することで、耐熱性、耐薬品性、衝撃吸収性および機械的強度を向上できるとともに、カーボンナノファイバ、あるいはカーボンナノチューブが有する自己潤滑性により使用寿命を向上でき、かつカーボンナノファイバ、あるいはカーボンナノチューブが有する熱伝導性により摺動熱による形状変化を抑制できるなど、使い勝手を向上できる。
以下、本発明の摺動部材の一実施の形態を図1および図2を参照して説明する。
図1は、図2に示すキャンドモータポンプ11に本発明を適用した一実施の形態を示し、図中同一構成要素は同一符号を付してその説明を省略する。
1は摺動部材で、この摺動部材1は、回転軸2に一体的に取り付けられた第1の部材としての可動側部材であるスリーブ3およびスラストカラー4と、回転軸2の回転によりスラストカラー4に対して相対的に摺動する第2の部材としての静止側部材である軸受5とを備えている。
回転軸2は、例えばステンレス鋼などを主体として略円柱状に形成されている。この回転軸2は、例えば金属表面を硬化処理したもの、超硬合金、あるいはセラミックなどを主体として円筒状に形成されたスリーブ3および円盤状に形成されたスラストカラー4を外周面に備えている。これらスリーブ3およびスラストカラー4は、回転軸2の外周面に圧入されて回転軸2と一体的となっている。そして、回転軸2は、スリーブ3およびスラストカラー4とともに軸受5内に挿通され、回転可能に軸支されている。すなわち、スリーブ3の外周面は、第1の摺動面6aとなっている。
また、軸受5は、フッ素樹脂を母材とし、この母材にカーボンナノファイバ(Carbon nano fiber)を充填材として充填して形成されている。
なお、軸受5は、キャンドモータポンプ11で取り扱う液体の性質、例えば温度、腐食性、あるいは磨耗性などを考慮し、これら性質に適合した配合率でカーボンナノファイバをフッ素樹脂に充填したものを選択して使用する。
さらに、軸受5の内部には、回転軸2の回転により第1の摺動面6aに対して相対的に摺動する断面円形状の第2の摺動面8aが形成されている。
また、キャンドモータポンプ11の運転条件によっては、回転子23の位置が前後に移動し、スラストカラー4が軸受5と摺動することがある。このため、スラストカラー4の軸受5に対向する面は、第1の摺動面6bとなっているとともに、軸受5のスラストカラー4に対向する面が、第1の摺動面6bに対して相対的に摺動する第2の摺動面8bとなっている。
また、キャンドモータポンプ11は、ポンプ12と半径方向空隙型のキャンドモータ13とが液密に一体に結合されて構成されている。
キャンドモータ13は、固定子鉄心14の固定子溝15に固定子巻線16が巻回されて構成される固定子17が固定子枠18に挿着され、固定子17の内周面にステンレスなどの非磁性体で薄肉円筒状に形成された固定子キャン19が密着挿入されてその両端縁が固定子枠18に液密に溶着され、また、回転子鉄心20の回転子溝21に回転子導体22が装着されて構成される回転子23に回転軸2が挿着され、回転子23の外周面にステンレスなどの非磁性体で薄肉円筒状に形成された回転子キャン25が被着され、さらに、固定子17に回転子23が固定子キャン19と回転子キャン25とのキャン隙間26を介して対向配設され、回転軸2が軸受箱27に装着したすべり軸受である軸受5にてスリーブ3およびスラストカラー4を介して軸支されて構成されている。すなわち、回転軸2、スリーブ3、スラストカラー4および軸受5は、それぞれキャンドモータ13の内部を通過する液体中に位置している。
固定子鉄心14には固定子鉄心14の軸心に対して空間角で180度離しかつ固定子鉄心14の1つの歯部全体に巻回するように一対の半径方向位置検出コイルC1,C2が配設されている。
キャンドモータ13には固定子枠18の一部からその固定子枠18内に連通する端子箱33が突設され、この端子箱33の上部には、ガラス製の覗き窓の付いた防爆構造対応の密閉容器35が設置されている。この密閉容器35内にキャンドモータ13の運転監視装置に含まれる軸受摩耗検出装置の一部が収納されている。
また、ポンプ12は、キャンドモータ13の固定子枠18に液密に取り付けられたケーシング37、およびこのケーシング37内で回転軸2に取り付けられた羽根車38を有している。ポンプ12内の羽根車38はスリーブ3を介して軸受5に支持された回転子23によって回転駆動され、軸方向にはスラストカラー4と軸受5とによって動きが制限されている。
このように、上記一実施の形態では、耐食性、耐熱性および衝撃吸収性などに優れたカーボンナノファイバをフッ素樹脂に充填してキャンドモータポンプ11の軸受5を形成する構成とした。
このため、例えばフッ素樹脂にグラスファイバ、あるいはカーボングラファイトなどを充填する従来の場合などと比較して、摺動部材1の耐熱性、耐薬品性および衝撃吸収性を向上できるとともに、カーボンナノファイバが繊維状であることで、このカーボンナノファイバとフッ素樹脂との結合力が向上するので、摺動部材1の機械的強度を向上できる。
また、カーボンナノファイバは自己潤滑性を有しているから、摺動部材1の摩擦係数を小さくでき、軸受5の機械的強度および衝撃吸収性の向上と併せて、摺動部材1の使用寿命を向上できる。
さらに、カーボンナノファイバが有する熱伝導性により、スリーブ3およびスラストカラー4と軸受5との摺動熱による軸受5の形状変化を抑制できる。
そして、これら軸受5の各性能の向上により、軸受5の小型化が可能になるとともに、例えば高荷重が要求される大型のポンプにこの軸受5を使用することも可能になり、製造コストを抑制できる。
この結果、摺動部材1の使い勝手を向上できる。
特に、摺動部材1は様々な特性を有する液体中で使用されるものであるから、上記各性能を向上することで、スラリを含んだ液体を取り扱うなどの耐摩耗性が要求されるポンプ、あるいは比較的高温の液体を取り扱うポンプなどにも上記摺動部材1を使用できるなど、取り扱い可能な液種を増加することができ、使い勝手をより向上できる。
なお、上記一実施の形態において、回転軸2、スリーブ3、スラストカラー4および軸受5は、他の様々な部材で構成することが可能である。
さらに、スリーブ3を使用せずに、軸受5にて回転軸2を直接軸支する構成、すなわち回転軸2の外周面が第1の摺動面となる構成も可能である。
そして、スラストカラー4を使用せずに、軸受5にて回転子23の端面を直接軸支する構成、すなわち回転子23の端面が第1の摺動面となる構成も可能である。
また、スリーブ3全体、スラストカラー4全体、あるいはこれらスリーブ3、スラストカラー4および軸受5のそれぞれの全体を、フッ素樹脂にカーボンナノファイバを充填して形成する構成も可能である。
さらに、摺動部材1は、キャンドモータポンプ11のみでなく、他の様々なポンプの軸受、あるいはシール部などのように、液体中で使用され、特に高温および薬品への耐性が要求される部分に好適に用いることができる。
そして、上記一実施の形態において、カーボンナノファイバに代えてカーボンナノチューブ(Carbon nano tube)を充填材として使用しても同様の作用効果を奏することが可能である。
1 摺動部材
3 第1の部材としてのスリーブ
4 第1の部材としてのスラストカラー
5 第2の部材としての軸受
3 第1の部材としてのスリーブ
4 第1の部材としてのスラストカラー
5 第2の部材としての軸受
Claims (1)
- 液体中で使用される摺動部材であって、
第1の部材と、
この第1の部材に対して相対的に摺動する第2の部材とを具備し、
前記第1の部材および第2の部材の少なくともいずれか一方は、フッ素樹脂にカーボンナノファイバおよびカーボンナノチューブの少なくともいずれか一方を充填して形成されている
ことを特徴とした摺動部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004014030A JP2005207482A (ja) | 2004-01-22 | 2004-01-22 | 摺動部材 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004014030A JP2005207482A (ja) | 2004-01-22 | 2004-01-22 | 摺動部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
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Family Applications (1)
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JP2004014030A Pending JP2005207482A (ja) | 2004-01-22 | 2004-01-22 | 摺動部材 |
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JP (1) | JP2005207482A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007028532A2 (de) * | 2005-09-08 | 2007-03-15 | Schott Ag | Aktor zur bewegung eines werkzeuges |
JP2009222208A (ja) * | 2008-03-19 | 2009-10-01 | Kubota Corp | 軸受および軸受を有するポンプ |
JP2011052249A (ja) * | 2009-08-31 | 2011-03-17 | Shinshu Univ | 金型材料 |
JP2011212903A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Lintec Corp | 剥離フィルム |
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2004
- 2004-01-22 JP JP2004014030A patent/JP2005207482A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007028532A3 (de) * | 2005-09-08 | 2007-07-05 | Schott Ag | Aktor zur bewegung eines werkzeuges |
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