JP2011210953A - フラックスピン,フラックス転写装置及びフラックス転写方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フラックスピン,フラックス転写装置及びフラックス転写方法に関し、フラックスの転写精度を向上させる
【解決手段】物体表面にフラックスを転写する軸状のフラックスピンの先端に凹部1aを形成し、該凹部1aと該フラックスピンの周面8aとを連通する連通路1cを設ける。該連通路1cとして、該先端を該軸方向に切り込んだ切り込み部1bを形成することが好ましい。
【選択図】図4

Description

本件は、フラックスを転写するフラックスピン,フラックス転写装置及びフラックス転写方法に関する。
従来、二つの部材間又は電極間の接続技術において、半田接合がなされる基板パッドや半田バンプにフラックスを転写するフラックス転写装置が利用されている(下記特許文献1)。フラックスとは、金属表面や半田表面の酸化膜を化学的に除去する液状材料である。電子部品が実装される回路基板やFPC(Flexible Printed Circuits,フレキシブルプリント基板)には、半田付けがなされる金属表面に対して予めフラックスが塗布され、そのフラックス上に半田が接合される。
フラックスの塗布手法としては、半田バンプの下端をフラックス槽に浸漬することによってフラックスを直接的に付着させる手法や、先端にフラックスが塗布された針状の転写ピンを半田接合部に接触させることによってフラックスを転写する手法等が挙げられる。
特開2004−47874号公報
しかしながら、前者の手法では、フラックスの付着量がフラックス槽に対する半田バンプの浸漬量に依存するため、正確な分量でフラックスを転写することが難しい。また、前者の手法は、半田バンプの形成時におけるフラックスの転写、すなわち、半田ボールと基板との接合時のフラックス転写に適用することができない。一方、後者の手法では、微細な転写ピンを用いることによって位置精度を確保することも考えられるものの、フラックスの転写形状や厚みの制御が困難であるという課題がある。
例えば、転写ピンが転写対象物に接触する際には、図8(a)に示すように、転写ピンの先端と転写対象物との間からフラックスが水平方向に押し出されるため、転写量の分布がドーナツ状となる。つまり、転写面積が増大しやすいだけでなく、転写厚に偏りが生じる。また、フラックスの粘度によっては、図8(b)に示すように、転写ピンが転写対象物から離れる際に中央部付近が転写ピンに引き寄せられ、転写量の分布がさらに乱される場合もある。
このように、転写ピンを用いたフラックスの転写では、フラックスの分布形状の適正化や厚みの均一化が困難であり、その後の工程における半田付けの品質に影響を与えるおそれがある。
本件の目的の一つは、このような課題に鑑み創案されたもので、フラックスの転写精度を向上させることである。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
このため、開示のフラックスピンは、物体表面にフラックスを転写する軸状のフラックスピンであって、先端で軸方向に凹設された凹部と、該凹部と該フラックスピンの周面とを連通する連通路とを備える。
また、開示のフラックス転写装置は、液状のフラックスを貯留するトレイと、上記のフラックスピンとを備える。また、該トレイに貯留された該フラックスが該フラックスピンの先端に付着する第一位置と、該フラックスピンの先端に付着した該フラックスが該物体の表面に転写される第二位置との間で該フラックスピンを駆動する駆動装置を備える。
また、開示のフラックス転写方法は、上記のトレイ及びフラックスピンを用いて、液状のフラックスを物体の表面に転写するフラックス転写方法である。少なくとも該連通路の該周面における開口部が該フラックスの液面よりも上方に位置するように、該フラックスピンの該先端を該フラックスの液中に浸漬させる第一工程を備える。さらに、該フラックスピンの該先端に付着した該フラックスを該物体の表面に転写する第二工程を備える。
開示の技術によれば、フラックスのフラックスピンからの液離れ性を向上させることができ、フラックスの転写精度を向上させることができる。
実施形態に係るフラックスピンを備えたフラックス転写装置の構成を例示する斜視図である。 図1のフラックスピンを固定するヘッド部材の例示であり、(a)はその三面図、(b)はその要部拡大側面図である。 図1のフラックスピンの内部構造を例示する側断面図である。 図1のフラックスピンの先端を拡大して例示する図であり、(a)はその斜視図、(b),(d)はその側面図、(c)はその端面図である。 図1のフラックス転写装置におけるフラックス転写手順を例示するフローチャートである。 図1のフラックスピンによるフラックスの転写状態の例示であり、(a)はフラックスピンの先端をパッドに接触させた状態、(b)は(a)の状態を経てフラックスピンの先端をパッドから離間させた状態を示す。 変形例としてのフラックスピンの構造を示す図であり、(a)は凹部及び連通路を有するものを示す縦断面図、(b)は切り込み部の切り込み深さが凹部の凹み深さよりも大きいものを示す縦断面図、(c)はトレイのくぼみ部の深さを変更したものを示す断面図である。 従来の転写ピンによるフラックスの転写状態の例示であり、(a)は転写ピンを対象物に接触させた状態、(b)は転写ピンを対象物から離間させた状態を示す。
以下、図面を参照して本フラックスピン,フラックス転写装置及びフラックス転写方法に係る実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも例示に過ぎず、以下に示す実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(実施形態及び各変形例を組み合わせる等)して実施することができる。
[1.フラックス転写装置]
図1は、一実施形態に係るフラックス転写装置10の一例を示す斜視図である。このフラックス転写装置10には、トレイ3,作業台5,転写ヘッド2及び駆動装置4が設けられる。
トレイ3は、液状のフラックスを貯留する水平に配置された板状の部材である。トレイ3の上面3bには、くぼみ部3aが凹設される。トレイ3の上面からくぼみ部3aの底面までの深さはtであり、水平方向の位置に関わらず一定である。くぼみ部3aの内部には、転写前のフラックスが膜状に貯留される。
作業台5は、フラックスの転写対象物6が水平に固定される部材である。図1に示す例では、作業台5に固定される転写対象物6のパッド6a上にフラックスが転写される。
転写ヘッド2は、トレイ3上のフラックスを転写対象物6のパッド6a上に転写するものであり、その先端に複数のフラックスピン1を有する。これらのフラックスピン1の形状は軸状である。転写ヘッド2は、トレイ3の上面3bに対して垂直に配向された状態でフラックスピン1を固定する。以下、トレイ3上のフラックスがフラックスピン1の先端に付着するときのフラックスピン1の位置を第一位置と呼ぶ。また、フラックスピン1の先端が作業台5上の転写対象物6に転写されるときのフラックスピン1の位置を第二位置と呼ぶ。
駆動装置4は、転写ヘッド2を駆動してフラックスピン1を第一位置と第二位置との間で往復移動させる装置である。駆動装置4には、図示しないモータ,電源装置,操作装置,制御装置等が併せて設けられる。なお、駆動装置4による転写ヘッド2の駆動方式は任意であり、例えば予め設定された動作手順に従って作動する自動方式としてもよく、あるいは操作者によってマニュアル操作される手動方式としてもよい。また、図示しない有線又は無線装置を用いた遠隔操作方式としてもよい。
[2.フラックスピン]
図2(a),(b)に示すように、複数のフラックスピン1は、転写ヘッド2の先端に列をなして配置される。これらのフラックスピン1の転写ヘッド2の下面からの突出寸法Aは全て同一であり、各フラックスピン1の下端の位置は水平方向に揃う。複数のフラックスピン1の数は、それぞれのフラックスピン1によって異なる位置にフラックスが同時に転写される箇所数に対応する。
転写ヘッド2の上部には、転写ヘッド2を駆動装置4に対して固定するための穿孔2aが設けられる。転写ヘッド2は、穿孔2aに挿通される任意の締結具や固定具等を介して駆動装置4に固定される。
図3に示すように、フラックスピン1は外筒7,中芯8及びスプリング9を有する。
外筒7は中空の筒状に形成され、内部に棒状の中芯8を遊挿されてなる。外筒7の筒軸と中芯8の軸心Cは一致し、中芯8の少なくとも一端が外筒7の下端から突出するように設けられる。また、外筒7の内部には中芯8を弾性的に支持するスプリング9が内挿され、中芯8を外筒7に対して往復動動自在に支持する。スプリング9の一端は中芯8に固定され、他端は外筒7に固定される。なお、スプリング9の代替手段として板バネやゴム等といった任意の弾性部材を用いてもよい。あるいは、外筒7及びスプリング9を省略してもよい。
図4(a)〜(d)に示すように、中芯8の先端には軸心方向内側へ向かって凹むように形成された凹部1aと、軸心方向内側へ向かって切り込まれた形状の切り込み部1bとが設けられる。
本実施形態では、中芯8をその軸心方向から見て中央に凹部1aが配置され、凹部1aの周囲から放射方向外側に向かって切り込み部1bが四ヶ所に形成されたものが示されている。例えば、図4(c)に示すように、凹部1aの形状は正方形の面状であり、軸心Cに対して垂直に配向される。また、凹部1aをなす四辺のそれぞれに隣接して、矩形の平面1dが凹部1aに対して傾斜して設けられる。
各平面1dは、図4(b)に示すように、側面視において凹部1aよりも軸心方向の先端側の周面8aと凹部1aとを接続する平面である。つまり、平面1dをなす四辺のうち、凹部1aに接続された辺に対向する辺が、中芯8の最先端部となる。
また、各平面1dの四辺のうち、凹部1aに接続された辺に対して垂直な二辺が稜線をなすように、各平面1d間がV字型の溝状に刻設され、切り込み部1bが形成される。切り込み部1bにおけるV字型の溝の底辺をなす線は軸心Cに対して垂直であり、凹部1aと周面8aとを連通する連通路1cとして機能する。以下、連通路1cの周面8a側の端部を指して開口部1eと呼ぶ。
中芯8の先端形状は、凹部1aの周囲を囲むように配置された四つの矢尻状の突起と、これらの突起の間に配置された連通路1cとが設けられたものと捉えることもできる。この場合、矢尻状の突起は、中芯8の周面8a,平面1d及び平面1dの両脇に位置する切り込み部1bによって囲まれる部位となる。
なお、図4(d)に示す中芯8の側面図は、図4(b)に示す中芯8を筒軸C周りに45°回転させたものである。切り込み部1bは側面視において開口部1eを頂点とした三角形状に切り込まれた部位であり、連通路1cは開口部1eから凹部1aに向かって軸心Cに対して垂直に配置された部位である。
ここで、凹部1aの先端からの凹み深さを寸法h1とおくと、切り込み部1bの切り込み深さh2は凹み深さh1と同一である。好ましくは、切り込み深さh2を凹み深さh1以上(h1≦h2)とする。
なお、本実施形態では、切り込み部1bの切り込み深さh2が、前述のくぼみ部3aの深さtよりも大きな値に設定される。好ましくは、深さt及び切り込み深さh2のそれぞれの値が不等式h2>at(ただし、1.3≦a≦1.5)を満たすように設定する。
[3.フローチャート]
図5は、フラックス転写装置10によるフラックス転写方法の一例を説明するフローチャートである。
ステップA1では、トレイ3のくぼみ部3aに液状のフラックスが投入される。またステップA2では、スキージ等によってフラックスの表面がトレイ3の上面3bに沿って均される。くぼみ部3aの内部にはフラックスの薄膜(厚さt)が形成される。
ステップA3(第一工程)では、転写ヘッド2がトレイ3のくぼみ部3aの上部まで駆動される。フラックスピン1は、くぼみ部3aに向かって垂直に下ろされて第一位置まで移動し、フラックス液中に浸漬される。くぼみ部3aの底面にフラックスピン1の先端が当接したとき、凹部1a及び開口部1eがフラックスの液面よりも上方に位置し、切り込み部1bの上部が液面から露出する。
これにより、凹部1aの上端側への通気が確保された状態で、凹部1aの下端側にフラックスが充填される。フラックスの充填量は、例えばフラックスピン1のフラックス液中への浸漬深さに応じたものとなる。フラックスピン1のくぼみ部3aの底面への当接時に生じうる荷重は、フラックスピン1の外筒7に内挿されたスプリング9によって吸収される。
ステップA4では、転写ヘッド2がくぼみ部3aから上方に持ち上げられる。凹部1a内のフラックスは、下方に突出した平面1d及び切り込み部1bに付着した状態で保持される。また、ステップA5では、転写ヘッド2が作業台5に固定された転写対象物6の上部まで駆動される。
ステップA6(第二工程)では、転写ヘッド2が転写対象物6のパッド6aに向かって垂直に下ろされ、フラックスピン1が第二位置まで運搬される。フラックスピン1の先端がパッド6aに当接すると、図6(a)に示すように、フラックスがパッド6aの表面に転写される。フラックスピン1とパッド6aとの当接時に生じうる荷重は、フラックスピン1の外筒7に内挿されたスプリング9によって吸収される。
フラックスの転写位置は、フラックスピン1の直下方を中心とした所定範囲となる。また、フラックスピン1とパッド6aとの接触面積が小さいため、フラックスはパッド6aの表面に沿って押し出されることがなく、定点(所定範囲内)に転写される。フラックスピン1の先端に付着したフラックスの上部には、切り込み部1bを介した通気が確保される。
フラックスピン1とパッド6aとの接触状態が所定時間保持された後、ステップA7へ進み、転写ヘッド2が転写対象物6から上方に持ち上げられる。このとき、切り込み部1bの連通路1cから凹部1aへと空気が流入するため、パッド6a表面に転写されたフラックスの液離れ性が向上する。これにより、図6(b)に示すように、一定の厚みのフラックスがパッド6a上に転写される。フラックスの転写は、転写対象物6上の複数のパッド6aに対して同時に行われる。
上記の工程を経て、フラックスが転写対象物6のパッド6aに転写される。なお、次工程ではパッド6aに転写されたフラックスの上に例えば半田ボールが載置される。パッド6a上のフラックスの厚みが均一であるため、半田ボールはフラックス上から転落することがなく、フラックスの粘着性によってパッド6a上の所定位置にキャッチされる。その後、任意の加熱手段により半田ボールが溶融され、パッド6a上に半球状の半田バンプが成形される。半田バンプの成形位置はフラックスの転写位置に倣ったものとなる。
また、この半田バンプを利用して他の基板等に接合する際には、他の基板側のパッド又は半田バンプ表面にフラックスが転写される。両者の位置を一致させた状態で半田バンプを加熱して再溶融させると、両者が接合される。
[4.効果]
[4−1.フラックス転写時]
図6(a)に示すように、フラックスピン1の先端形状は、転写対象物6のパッド6aに当接したときにフラックスの上部に通気が確保される形状である。つまり、フラックスピン1の先端に付着したフラックスの上部に切り込み部1bを介して通気が確保されるため、フラックスをフラックスピン1から液離れしやすくすることができる。これにより、転写されたフラックスの断面形状に起伏が生じにくくなり、フラックスの厚みを均一化することができる。また、液離れにかかる速度が上昇するため、作業工程でのタクトタイムを短縮することができる。
また、フラックスピン1の先端の凹部1aにより、フラックスがフラックスピン1によってパッド6aの表面に沿って押し出されることがない。つまり、フラックスの転写形状が水平方向に拡散されにくくなる。したがって、フラックスを定点(所望の範囲内)に高精度で転写することができ、すなわちフラックスの分布形状の適正化を図ることができる。また、フラックスの転写精度が向上することで、後工程における半田バンプの仕上がり(例えば、半田バンプの位置精度やバンプ高さ精度といった寸法精度)が改善され、製品の歩留まりを向上させることができる。
また、図4(a)に示すように、フラックスピン1の先端に切り込み部1bを形成するという簡素な加工形状で凹部1aへの通気性を確保することができ、製造コストの高騰を抑制しつつ確実に液離れ性を向上させることができる。また、切り込み部1bの切り込み深さh2を凹部1aの凹み深さh1と同一にすることで、転写時におけるフラックスの上部への通気を確保することができる。
なお、フラックスピン1に内挿されたスプリング9によってフラックスの転写時に作用しうる荷重が吸収されるため、転写時におけるフラックスピン1の先端形状の変形を防止することができる。また、パッド6aの高さ方向の寸法誤差をフラックスピン1の内部で吸収することができ、フラックスピン1とパッド6aとの接触状態を安定して保持することができる。したがって、パッド6aの高さ方向の寸法誤差に関わらず、フラックスの転写精度を向上させることができる。
[4−2.フラックス充填時]
フラックスピン1の切り込み部1bの切り込み深さh2がくぼみ部3aの深さtよりも大きいため、図3に示すように、フラックスをフラックスピン1の先端に充填する際に、フラックスピン1の先端に付着したフラックスの上部に隙間が形成される。つまり、フラックスピン1に付着するフラックスを凹部1aの下端側(先端側)に偏在させることができる。これにより、転写時に液離れしやすいようにフラックスを充填することができる。
また、フラックスの充填時においても凹部1aと周面8aとが連通するため、凹部1aの内部にたまった空気によって充填が妨げられるようなことがない。つまり、凹部1aから外部への通気を確保することにより、フラックスの充填性を高めることができる。
また、フラックスピン1の内部のスプリング9は、フラックスの転写時だけでなく、フラックスの充填時に作用しうる荷重をも吸収する。したがって、充填時におけるフラックスピン1の先端形状の変形を防止することができる。
また、トレイ3及びくぼみ部3aの高さ方向の寸法誤差をフラックスピン1の内部で吸収することができ、フラックスピン1とくぼみ部3aの底面との接触状態を安定して保持することができる。これにより、トレイ3及びくぼみ部3aの寸法誤差に関わらず、フラックスピン1がフラックス液中に浸漬される深さを一定にすることができ、トレイ3からフラックスピン1へのフラックスの充填量の誤差を低減させることができる。
上記の通り、開示のフラックスピン,フラックス転写装置及びフラックス転写方法によれば、フラックスの転写面積を増大させることなく、転写量の分布を均一にすることができ、フラックスの転写精度を向上させることができる。
なお近年では、半田接合部が高集積化,高密度化しており、フラックスの転写面積,転写厚に対して高い精度が要求されているという実情がある。一方、開示のフラックスピン,フラックス転写装置及びフラックス転写方法によれば、このようなニーズにも応えることができる。
[5.変形例]
開示の実施形態の一例に関わらず、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成及び各処理は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
上述の実施形態では、パッド6a上にフラックスを転写するものを例示したが、フラックスの転写対象となる物体表面はこれに限定されない。ここでいう物体表面とは、半田接合に係る金属表面を意味する。例えば、基板上に半田バンプを形成する際に半田ボールが載置される基板上の金属パッド表面を含み、あるいは基板上に形成された半田バンプの表面を含む。すなわち、フラックスの転写対象物は半田及び金属パッド表面の何れでもよい。
また、フラックスピン1の先端形状は、少なくとも凹部1a及び連通路1cを有するものであればよい。例えば、図7(a)に示すように、中芯8の先端を円錐台状に切除して凹部1aを形成し、その上底面と周面8aとを連通する連通路1cを設けたものが考えられる。この場合、好ましくは、中芯8の先端から連通路1cにおける周面8a側の端部の開口部1eまでの距離h3を凹部1aの凹み深さh1以上(h1≦h3)とする。
これにより、フラックスピン1の先端に付着したフラックスの上部への通気を確保することができ、上述の実施形態と同様の効果を奏するものとなる。また、中芯8の先端の切り込み部1bが不要となるため、先端の剛性確保が容易となる。さらに、距離h3を凹み深さh1以上に設定した場合には、凹部1aの全体にフラックスを充填することができ、かつ、そのフラックスを確実に液離れさせて転写することができる。
また、上述の実施形態では、切り込み部1bの切り込み深さh2が凹部1aの凹み深さh1と同一寸法であるものを例示したが、切り込み深さh2を凹み深さh1よりも大きく設定してもよい。この場合、図7(b)に示すように、連通路1cが凹部1aよりも中芯8の基端側に向かって延設されるため、より通気性を確保しやすくすることができる。
なお、これらの図7(a),(b)に記載されたような構造の場合には、凹部1aの内部全体にフラックスが充填されたとしても、転写時の通性性を確保することができるというメリットがある。
また、上述の実施形態では、トレイ3のくぼみ部3aの深さtが切り込み部1bの切り込み深さh2よりも小さく設定されたものを例示したが、くぼみ部3aの深さtは任意に設定することが可能である。仮に、くぼみ部3aが切り込み部1bの切り込み深さh2よりも大きい場合であっても、図7(c)に示すように、フラックスピン1の先端のフラックスのへの浸漬深さdを切り込み部1bの切り込み深さh2よりも小さく設定すれば、上述の実施形態と同様の効果を奏するものとなる。
1 フラックスピン
1a 凹部
1b 切り込み部
1c 連通路
1d 平面
1e 開口部
2 転写ヘッド
3 トレイ
3a くぼみ部
6 転写対象物
6a パッド
8 中芯
8a 周面
10 フラックス転写装置

Claims (7)

  1. 物体表面にフラックスを転写する軸状のフラックスピンであって、
    先端で軸方向に凹設された凹部と、
    該凹部と該フラックスピンの周面とを連通する連通路とを備えた
    ことを特徴とする、フラックスピン。
  2. 該先端を該軸方向に切り込まれた形状を有し、該連通路をなす切り込み部を備えた
    ことを特徴とする、請求項1記載のフラックスピン。
  3. 該切り込み部の該先端からの切り込み深さが、該凹部の該先端からの凹み深さ以上の寸法である
    ことを特徴とする、請求項2記載のフラックスピン。
  4. 液状のフラックスを貯留するトレイと、
    該フラックスの転写対象である物体の表面に該フラックスを転写するフラックスピンと、
    該トレイに貯留された該フラックスが該フラックスピンの先端に付着する第一位置と、該フラックスピンの先端に付着した該フラックスが該物体の表面に転写される第二位置との間で該フラックスピンを駆動する駆動装置とを備え、
    該フラックスピンが、先端で軸方向に凹設された凹部と、該凹部と該フラックスピンの周面とを連通する連通路とを有する
    ことを特徴とする、フラックス転写装置。
  5. 該フラックスピンが、該先端を該軸方向に切り込まれた形状を有し、該連通路をなす切り込み部を備えた
    ことを特徴とする、請求項4記載のフラックス転写装置。
  6. 該切り込み部の該先端からの切り込み深さが、該凹部の該先端からの凹み深さ以上の寸法である
    ことを特徴とする、請求項5記載のフラックス転写装置。
  7. 先端で軸方向に凹設された凹部と、該凹部と該フラックスピンの周面とを連通する連通路とを有するフラックスピンを用いて、液状のフラックスが貯留されたトレイから該フラックスの転写対象である物体の表面に該フラックスを転写するフラックス転写方法であって、
    少なくとも該連通路の該周面における開口部が該フラックスの液面よりも上方に位置するように、該フラックスピンの該先端を該フラックスの液中に浸漬させる第一工程と、
    該フラックスピンの該先端に付着した該フラックスを該物体の表面に転写する第二工程とを備えた
    ことを特徴とする、フラックス転写方法。
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