JP2008016611A - 異径ボール搭載用治具及び異径ボール搭載方法 - Google Patents

異径ボール搭載用治具及び異径ボール搭載方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、大きさの異なる微小ボールを、ウエハや基板等被搭載体の電極等被搭載部に信頼性及び精度高く搭載するとともに、熱負荷を受けることのない治具及び搭載方法を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明の異径ボール搭載用治具は、直径の異なるボールを一括して被搭載体の所定位置に搭載するための異径ボール搭載用治具であって、ボールを保持するための有底の凹部が形成された治具本体と、治具本体に当接され貫通孔を介してボールを凹部に振込むマスクとを備え、前記凹部は、一括搭載すべきボールの配列と直径に合わせて形成されるとともに、保持された全ボールの頂部が同一高さになるようにボールの直径に合わせた深さに形成されていることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、異径ボールを被搭載体の所定箇所に搭載するための治具及び搭載方法に係わり、特に電子部品のバンプ形成に用いられる微小な半田ボールに対し好適な治具及び搭載方法に関する。
近年、携帯端末機器やノート型パソコンなどの電子機器は、高速化と高機能化及び軽量化、小型化と薄型化が進み、それらに内蔵される半導体部品や半導体部品を実装する基板に対しては、その小型化、薄型化と接続端子数の増加という相反する性能が要求されている。その要求に応ずるものとして、電極に半田ボールを搭載して接続端子(以下半田バンプとも言う)を形成したBGA(Ball Grid Array)型又はFC(Flip Chip)型の半導体部品や半導体部品実装用の基板がある。一般に前記半田バンプは、電極に半田ペーストもしくはフラックスを印刷する印刷工程と、半田ペーストもしくはフラックスが印刷された電極に半田ボールを搭載する半田ボール搭載工程と、その半田ボールを加熱し溶解するリフロー工程を経て形成される。
BGA型又はFC型の半導体部品は、ウエハ上に多数形成された状態で前記処理が行なわれた後切出して提供されることが多く、一般にチップと呼ばれている。生産性を高めるためウエハのサイズは年々大きくなっており、1枚のウエハから得られるチップの数は数万個にも及ぶ場合がある。しかし、チップの種類も多種であり、1枚のウエハから同一仕様のチップだけを多数製造するよりも、異なった仕様のチップを各々所定数製造する方がチップ製造上効率的となる場合がある。また、同一チップ上に大きさの異なった半田バンプを形成することが要求される場合もある。このためには、1枚のウエハに大きさの異なった2種以上の半田ボールを所定の配列となるように搭載することが望まれる。
これに係わる技術としては、特許文献1に示すものが開示されている。これは、大きさの異なる2種以上の半田ボールをプリント板に供給する方法であって、大半田ボールと小半田ボールをそれぞれ位置決めする大パッド用孔と小パッド用孔を有し、大パッド用孔の周囲に小半田ボールが大半田ボール用孔に入るのを防ぐ畝部又は段部を形成したマスクを用い、このマスクをプリント板上の所定位置に載せて、小半田ボールを小半田ボール用孔に供給した後、小パッド用孔に対応する位置に設けたガス抜き孔と前記畝部又は段部をよけて設けた抜き孔とを有するマスクカバーで前記マスクを覆い、大半田ボールを抜き孔を介して大パッド用孔に供給する、というものである。
特開平2−238693号公報(特許請求の範囲)
特許文献1の技術は、リフロー工程が一回で済み、プリント板に対する熱履歴を減少することができるという効果がある。ところで、半田ボールを電極に供給する方法として、吸着方式と振込み方式が知られている。特許文献1には供給方法は明示されていないが、マスクを用いることから振込方式であることがわかる。振込み方式は、マスク上に供給された半田ボールを、スキージを移動させたりマスクを傾斜させたりして移動させ、マスク表面に形成された貫通孔に落下させる方式であり、吸着方式のようにボールを吸引力で保持しないため、吸引に係わるミッシングトラブルがなく、かつ吸引回路等複雑な設備構成も不要であり、多数の微小なボールを高密度で供給するには優れた方式である。しかし、特許文献1の方法は、小半田ボールを小パッド用孔に供給するためにマスク上を移動させる時、大パッド用孔周囲に畝部又は段部(約0.4mm程度と説明されている)が形成されていても、大パッド用孔は開口したままであり、小半田ボールが段部を乗越えて入ってしまう可能性が大きく、半田ボール供給の信頼性に問題がある。
また、マスク及びマスクカバーは、ガス抜き孔が形成されていることやパッドにはフラックスが塗布されていないことから、リフロー時には装着されたままであることがわかり、熱負荷を受けて変形や破損し易い。特に、半田ボールが例えば直径100μm以下というように微小となると、マスクやマスクカバーの厚さは数十μmと極めて薄くなり、熱変形が避け難い。このため、パッド用孔位置がずれたり、プリント板等と密接できなくなったりし、半田ボールを位置精度良く供給することができなくなる。
本発明は、大きさの異なる微小ボールを、ウエハや基板等被搭載体の電極等被搭載部に信頼性及び精度高く搭載するとともに、熱負荷を受けることのない治具及び搭載方法を提供することを目的としている。
本発明者は、マスクを用いた振込み方式による微小ボールの供給について長年研究開発を行ない、対象とするボールの直径とマスクの厚さ及び貫通孔の関係について知見を得、特許出願も行なっている。本発明はその知見をふまえてなしたものである。
本発明の異径ボール搭載用治具は、直径の異なるボールを一括して被搭載体の所定位置に搭載するための異径ボール搭載用治具であって、ボールを保持するための有底の凹部が形成された治具本体と、治具本体に当接され貫通孔を介してボールを凹部に振込むマスクとを備え、前記凹部は、一括搭載すべきボールの配列と直径に合わせて形成されるとともに、保持された全ボールの頂部が同一高さになるようにボールの直径に合わせた深さに形成されていることを特徴としている。本発明の異径ボール搭載用治具は、保持したボールを被搭載体に当接して転写、搭載するもので、前記凹部及び貫通孔は対応する被搭載部のパターンと裏表が逆のパターンになるように形成される。
前記本発明において、前記凹部は、保持されたボールの頂部が治具本体表面より突出する深さに形成されていることを特徴としている。
また、前記本発明において、前記マスクの厚さは、凹部に保持されたボールの治具本体表面からの突出寸法と略同一寸法であることが望ましい。前記凹部において、直径が最小のボールを保持する凹部を、保持された最小ボールの上半球以上が突出するように浅く形成すると、その分マスク厚さを大きくすることができて好ましい。
また、前記本発明において、前記マスクは、ボール直径に合わせたものが用意されており、後からの振込みに使用されるマスクは、前に振込まれたボールが接触しない逃げ孔が形成されているようにすることができる。
また、前記本発明において、さらに、マスク上に配設されて、振込み対象のボール用貫通孔以外の貫通孔を塞ぐ薄板状の蓋を備えるようにしてもよい。
また、前記本発明において、前記治具本体は、保持したボールを被搭載体に搭載する際に、ボールを被搭載体に押付ける押付け手段が配設されるようにしてもよい。これにより、ボールを被搭載部に確実に当接することができる。押付け力として磁力を用いることができ、治具本体の反凹部形成面に磁性部材を固着するとともに、ボール転写時に、被搭載体を挟んでマグネットが配置されるような装置構成とするとよい。この場合、治具本体は非磁性材料で形成される。
また、本発明の異径ボール搭載方法は、直径の異なるボールを一括して被搭載体の所定位置に搭載するための異径ボール搭載方法であって、同一径のボールを該ボール振込み用貫通孔を有するマスクを用いて治具本体の所定部に振込む作業を直径の異なるボール毎に行う振込み工程と、治具本体の所定部に保持されたボールと被搭載体の対応する被搭載部とを当接する工程と、治具本体と被搭載体を分離して治具本体に保持されていた全ボールを被搭載体に一括して転写する工程と、を有することを特徴としている。
また、本発明の異径ボール搭載方法は、前記振込み工程の前に、治具本体のボール保持部に仮固定剤を塗布する工程を有するようにすることが好ましい。これにより、振込まれたボールが離脱することを防止することができる。
本発明によれば、多数の大きさの異なる2種以上のボールを短時間に信頼性高く被搭載体に搭載することができる。
(実施の形態1)
以下、微小な半田ボール(以下、ボールと総称する)を、被搭載体としてのウエハに搭載する場合を例にして説明する。本ウエハ9は、1枚のウエハから半田バンプの大きさが異なる2種類のチップを切出し形成するためのもので、小径ボール31と大径ボール32が所定の電極上に搭載されるとする。図5にウエハ9上に搭載された小径ボール31と大径ボール32の配置を例示する。本発明の搭載用治具は、小径ボール31と大径ボール32を一括してウエハ9に搭載するためのもので、小径ボール31と大径ボール32を所定配列に保持するための治具本体1と、小径ボール31と大径ボール32を治具本体1に振込むためのマスク2を備えている。図1は、治具本体1にマスク2が装着されている状態を示す縦断面図で、図1(a)は小径ボール31を振込む場合を、図1(b)は大径ボール32を振込む場合を示している。
治具本体1は、ウエハ9と略同形状の平板状部材で、ガラス、シリコン、ニッケル合金又は銅合金等の電鋳板などを用いることができる。ウエハ9上に搭載されるべき小径ボール31と大径ボール32の配置パターンに対し、表裏が逆のパターンで所定の小径ボール31及び大径ボール32を保持すべく略円柱状或いは略球状、又はこの組合せ形状とされた有底の凹部4が形成されている。凹部4の深さGは、保持された小径ボール31と大径ボール32の頂部高さがほぼ一致するように形成される。当然ながら、小径ボール用凹部41の深さG1は大径ボール用凹部42の深さG2より浅くなる。各凹部4はエッチングで形成するとよく、表面開口部の直径はボールの直径をもとに深さGに応じて設定することができる。例えば、凹部深さG寸法がボール3の半径以上ある場合は、開口部の直径はボールの直径より大きく設定することになるが、直径の(1.1〜1.3)倍程度とするとよい。
マスク2は、ウエハ9と略同形状の電鋳法で形成したニッケル合金又は銅合金製の平板状部材で、前記治具本体1に形成した凹部4にボール3を振込むための貫通孔5が形成されており、小径ボール用と大径ボール用のものが準備される。マスク2は、治具本体1の凹部4形成面に当接するように装着されるが、マスク2の厚さTは、ボールの直径をdとすると、(T+G)=(0.9〜1.2)dを満足するような値に形成される。すなわち、装着時のマスク2の表面は凹部4に振込まれたボール3の頂部とほぼ一致するようにされる。また、貫通孔5の直径は、(1.1〜1.3)dとなるように形成される。このような寸法関係にすると、凹部4に対象とするボール3を1個だけ信頼性高く振込むことができる。
マスク2の厚さTと凹部4の深さGは、前述したように、その合計値がボール直径dをもとにした所定値を満足する限り適宜な値に設定することができるが、マスク2は厚い方が取り扱い易く、また凹部の深さも浅い方が加工し易いことから、一番深さの浅い凹部すなわち小径ボール用凹部41の深さG1を決め、それを基にしてマスク2の厚さTを決めるとよい。小径ボール用凹部41の深さG1は、小径ボール直径d1に対し(0.2〜0.5)d1程度とするとよい。これは、G1が0.2d1より浅くなると、何らかの接触や衝撃等で小径ボール31が跳び出す危険性があるからである。この時、大径ボール用凹部42の深さG2は、G2−G1=d2−d1の関係を満足するような寸法となる。ここで、d2は大径ボール32の直径である。
小径ボール用マスク21は、小径ボール用貫通孔51が、小径ボール用凹部41に相対した位置に、直径が(1.1〜1.3)d1となるように形成される。また、厚さT1は(0.9〜1.2)d1−G1を満足するような値とされる。大径ボール用マスク22は、大径ボール用貫通孔52が、大径ボール用凹部42に相対した位置に、直径が(1.1〜1.3)d2となるように形成されるが、さらに、小径ボール用凹部41に既に保持されている小径ボール31と接触しないように逃げ孔6が形成される。これは、後述するように大径ボール32の振込みを小径ボール31が振込まれた後から行うようにしたためである。逃げ孔6は、前記小径ボール用貫通孔51と同仕様の孔とすればよいが、大径ボール32が引っ掛かったり、小径ボール31が跳び出さない限り大きくしてもよい。厚さT2は(0.9〜1.2)d2−G2を満足するような値とされる。厚さT2は前記厚さT1と同一にする必要はないが、同一とした方が製作面では効率的である。
次に、前記搭載治具を使用した異径ボールの搭載方法を図2、3をもとに説明する。
図2(a)に示すように、治具本体1の表面に小径ボール用マスク21を接触させて位置決め装着する。これにより小径ボール用凹部41と小径ボール用貫通孔51はほぼ一致する。次に、図2(b)に示すように、小径ボール用マスク21上に小径ボール31を供給し、ブラシで掃くことにより小径ボール31を移動させ、小径ボール用貫通孔51を介して小径ボール用凹部41に振込む。次に、図2(c)に示すように、ブラシで掃く等により残った小径ボール31を小径ボール用マスク1上から除去し、小径ボール用マスク21を取外す。これにより、治具本体1には小径ボール用凹部41だけに小径ボール31が保持される。
次に、図2(d)に示すように、治具本体1の表面に大径ボール用マスク22を接触させて位置決め装着する。これにより大径ボール用凹部42と大径ボール用貫通孔52はほぼ一致するとともに、小径ボール用凹部41に保持されている小径ボール31は、逃げ孔6により大径ボール用マスク22と接触することはない。次に、図2(e)に示すように、大径ボール用マスク22上に大径ボール32を供給し、ブラシで掃くことにより大径ボール32を移動させ、大径ボール用貫通孔52を介して大径ボール用凹部42に振込む。この時、移動する大径ボール32が既に保持されている小径ボール31と接触することもあるが、小径ボール31は小径ボール用凹部41に収まっており、さらに大径ボール用マスク22の逃げ孔6で頂部高さまで囲まれているので、小径ボール31が跳び出すことはほとんどない。次いで、図2(f)に示すように、ブラシで掃く等により残った大径ボール32を大径ボール用マスク22上から除去し、大径ボールマスク22を取外す。これにより、治具本体1には小径ボール用凹部41に小径ボール31が、大径ボール用凹部42に大径ボール32が保持され、保持された小径ボール31と大径ボール32の頂部はほぼ同一レベルLとなっている。
次に、図3(a)に示すように、電極91にフラックス92が塗布されたウエハ9を、前記小径ボール31と大径ボール32が保持された治具本体1に対面させ、電極91を対応するボールに合致させるように位置合わせし、矢印方向に移動して当接する。この時、治具本体1に保持されている小径ボール31及び大径ボール32は、頂部がほぼ同一レベルLに揃っているので、全てのボールの頂部はフラックス92と接触することになる。次いで、図3(b)に示すように、治具本体1とウエハ9を当接した状態のまま上下に180度反転した後、治具本体1を矢印で示すように相対的に上昇させ、治具本体1に収まっていたボール3を一括してウエハ9の電極上に転写する。ボール3は、自重及びフラックス92の粘着力により凹部4から信頼性高く分離される。その後、リフローで小径ボール31及び大径ボール32を同時に加熱し半田バンプを形成する。その後、ウエハ9を図5の破線で示すように切断して所定サイズのチップに分離し、1枚のウエハから所定数の2種類のチップを得る。
上記の搭載方法の説明では、小径ボール31を治具本体1に振込んだ後で、大径ボール32を治具本体1に振込むとしたが、小径ボール31と大径ボール32との直径差があまりないような場合には、前記の説明とは逆に、大径ボール32を治具本体1に振込んだ後に小径ボール31を治具本体1に振込むようにしてもよい。この順序で行う場合は、後で振込み操作される小径ボール用マスク21に、大径ボール32用の逃げ孔6を形成しておく。この大径ボール用の逃げ孔6は、小径ボール31が入り込んだり、ブラシで除去できないほど引っ掛ることがないよう、大径ボウル用貫通孔52と同じか、やや大きい程度の直径とする。
また、前述した振込み動作に先立ち、治具本体1の凹部4に振込まれたボールを一時固定する仮固定剤を塗布しておくことが好ましい。仮固定剤を塗布することで、振込まれたボール3が凹部4から離脱することを防止することができる。すなわち、マスク2が取外される時に振込まれたボールに接触したり、先に振込まれたボールが後から振込まれるボールで衝撃を受けたりしても、振込まれたボールが凹部41から跳び出すことを防止することができる。ただし、この仮固定剤は、凹部4のボール3がウエハ9の電極上に一括して搭載される時に転写の妨げにならないものとされ、前記フラックス92より粘着力が弱く好ましくは転写時までに消滅するもの、例えばアルコールのように揮発性で低粘度の液体を用いるとよい。
以上説明したように、本発明では、特許文献1におけるような異径ボールを直接ウエハに搭載する技術に比べ、工程が増えることになるが、被搭載体への搭載時間ははるかに短い。これは、電極に塗布した全てのフラックスにほぼ同時にボールが転写されるということであり、場所によってボール搭載までの時間差が生じることがないので、フラックス形状や粘度の変化に差がなく、ボールを確実に転写させるとともに固定することができる。すなわち、リフロー時にはボールはフラックスでしっかりと被搭載体に固定されているため、本搭載治具で保持しておく必要はない。従って、本搭載用治具は熱による変形や破損などを受けることがなく、長時間にわたり精度が維持され、寿命も長い。また、異径ボールを一旦所定の配列に保持するのに、マスクを用いた振込み方式を用いているので、ボールの大きさや数量に係わらず、ボールの抜けや余分のボール付着という問題がなく、信頼性高く保持することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2の搭載治具は、前述した実施の形態1の搭載治具が小径ボール用マスク21と大径ボール用マスク22という2種類のマスクを用いるのに対し、1種類のマスク25を用いるという点で異なっている。すなわち、マスク25は、大きさ、厚さや材質は前述した小径ボール用マスク21又は大径ボール用マスク22と同一とされるが、同一面内に小径ボール用貫通孔51と大径ボール用貫通孔52が形成されており、図2(d)で示すマスク22と類似形状である。実施の形態2における搭載治具を用いる場合は、治具本体1にマスク25を装着した後、最初に大径ボール22を振込み、引き続いて小径ボール21を振込むような順序とされる。ここで、小径ボール31と大径ボール32の直径に大きな差があると、大径ボール用貫通穴52に大径ボール22が保持された状態であっても、その隙間に小径ボール21が入り込んだり、引っ掛かってブラシ等の掃引で排除できない恐れがある。逆に、小径ボール21と大径ボール22の直径にあまり差がないと、大径ボール22の下半球が小径ボール用貫通穴51に入り込んでしまう恐れがある。従って、実施の形態2は、マスクの枚数を減らすことができるが、小径ボール21と大径ボール22の大きさが適切な組合せの場合に適用できる。
(実施の形態3)
本実施の形態3の搭載治具は、前述した実施の形態1又は2の搭載治具において、振込み対象の貫通孔以外の貫通孔を塞ぐ薄板状の蓋を備えたものである。すなわち、実施の形態1の搭載治具における場合は、図6に示すように、大径ボール用マスク22の逃げ孔6を覆うような薄板状の蓋29が用意される。大径ボール振込み時には、治具本体1に大径ボール用マスク22を装着した後、大径ボール用マスク22上に蓋29をセットし、大径ボール32を振込むようにする。これにより、既に凹部41に保持されている小径ボール31は、大径ボール31やブラシと接触することがなく、凹部41から跳び出すことはない。なお、蓋29は、大径ボール用マスク22に予めネジ止め或いは接着剤等で取り付けられていてもよい。
また、実施の形態2の搭載治具における場合は、マスク25の小径ボール用貫通孔51を覆うような薄板状の蓋及び大径ボール用貫通孔52を覆うような薄板状の蓋が用意される。すなわち、大径ボール32を振込むに際しては、マスク25上に小径ボール用貫通孔51を覆う蓋を装着して大径ボール32の振込みを行い、小径ボール32を振込むに際しては、前記蓋を取り除いた後、マスク25に大径ボール用貫通孔52を覆う蓋を装着して小径ボール32の振込みを行う。このように、振込まれるボールに対応する貫通孔だけをマスク上に開口するので、前述したような小径ボール31と大径ボール32の直径差を気にすることなく確実に振込みを行うことができ、振込み順序も自由である。なお、小径ボール31と大径ボール32の直径差によっては、上記蓋のいずれか一方だけを用いるようにしてもよい。なお、既に凹部に保持されているボールを覆うような蓋を用いる場合、保持されているボールと蓋が接触しないように、マスク厚さと凹部深さ寸法は、合計値がボール直径より大きくなるように規定する。
(実施の形態4)
上記実施の形態1〜3は、本発明の搭載治具が治具本体1とマスク2とからなる構成例を説明したものであるが、実施の形態4は、治具本体1に収まっているボール3をウエハ9の電極上により信頼性高く転写するために、前記構成に加え、治具本体1をウエハ9に押付ける手段を備えたものである。前述したように、本発明に係わる治具本体1は、保持した全ボール3の頂部をほぼ同一レベLに揃うように凹部深さを規定しており、転写時に全てのボール3の頂部がフラックス92と接触するようになっているが、凹部4の深さ誤差やボール3の直径誤差等によっては治具本体1に保持されたボール3の頂部高さにばらつきが生じることもある。図3(a)において、このばらつきがフラックス92の厚さ範囲内であれば特に問題はなく、また厚さ範囲以上でフラックス92と接触しないようなボール3があっても、図3(b)に示すように、治具本体1とウエハ9を当接した状態のまま上下に180度反転し、治具本体1を相対的に上昇させれば、ボール3は自重でフラックス92上に落下するので問題とならない場合が多い。
しかし、ボール3が小さくなると自重よりも凹部4との付着力の方が勝ることもあり、また、転写において、必ずしも図3(b)に示すように反転させずに、図3(a)の状態から治具本体1とウエハ9を分離させるようにしてもよく、自重作用が期待できない場合も考えられる。実施の形態4の搭載治具は、このような場合にも対応できるもので、治具本体1をウエハ9側に押付けて、治具本体1に収納されているボールをフラックス92に押し当てるものである。この場合、治具本体1を縦弾性係数の小さい材質を使用したり厚さを薄くして所定の柔軟性を有するようにするとともに、治具本体1のほぼ全面に押付け力fが作用するようにすることが重要である。この構成として、例えば図4に示すように、ウエハ載置部(図示せず)に磁石8を装着し、治具本体1の反マスク装着面側のほぼ全面に平板状の磁性部材7を固着した構成をとることができる。これにより、ボール頂部の高さが低いボールがあっても、その部分の治具本体1を撓ませることができ、該ボール3もフラックス92に押し当ててより確実に転写をすることができる。また、押付け力として磁力に代えて、治具本体1の背面を多数のシリンダで支持して空気圧で押付けるようにしてもよい。また、治具本体1の背面を密閉された空気室としここに空気圧を作用させるようにしてもよいし、治具本体1の背面を多数のバネで支持するようにしてもよい。
以上、本発明の搭載治具を、1枚のウエハに2種類の直径の異なる半田ボールを搭載する例で説明したが、3種類以上の直径の異なる半田ボールを搭載する場合でも適応できることは言うまでもない。また、1枚のウエハから1種のチップだけを形成する場合であっても、チップ内に異なった大きさの半田バンプを形成するような時には適用することができる。また、ウエハに搭載するに限らず、半導体部品を実装する基板に大きさの異なる半田ボールを搭載する場合にも適用することができる。また、ボールは半田ボールに限らず、ハンダメッキされた銅ボールや銀ボールなどを用いることができる。
本発明の異径ボール搭載用治具の一構成例を示す縦断面図。 前記異径ボール搭載用治具へのボール振込み動作を説明するための図。 前記異径ボール搭載用治具から被搭載体へボールを搭載する動作を説明する図。 実施の形態4における異径ボール搭載用治具の構成例を示す図。 大径と小径の微小ボールが配列されたウエハを示す外観略図。 実施の形態3における蓋を備えた異径ボール搭載用治具の構成例を示す図。
符号の説明
1…治具本体、 2(21,22,25)…マスク、 3(31,32)…ボール、
4(41,42)…凹部、 5(51,52)…貫通孔、 6…逃げ孔、
7…磁性部材、 29…蓋、 9…ウエハ、 G…凹部深さ、T…マスク厚さ、
d…ボール直径。

Claims (8)

  1. 直径の異なるボールを一括して被搭載体の所定位置に搭載するための異径ボール搭載用治具であって、
    ボールを保持するための有底の凹部が形成された治具本体と、治具本体に当接され貫通孔を介してボールを凹部に振込むマスクとを備え、
    前記凹部は、一括搭載すべきボールの配列と直径に合わせて形成されるとともに、保持された全ボールの頂部が同一高さになるようにボールの直径に合わせた深さに形成されている
    ことを特徴とする異径ボール搭載用治具。
  2. 前記凹部は、保持されたボールの頂部が治具本体表面より突出する深さに形成されている請求項1記載の異径ボール搭載用治具。
  3. 前記マスクの厚さは、凹部に保持されたボールの治具本体表面からの突出寸法と略同一寸法である請求項2記載の異径ボール搭載用治具。
  4. 前記マスクは、ボール直径に合わせたものが用意されており、後からの振込みに使用されるマスクは、前に振込まれたボールが接触しない逃げ孔が形成されている請求項1乃至3いずれかに記載の異径ボール搭載用治具。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の異径ボール搭載用治具に、さらに、マスク上に配設されて、振込み対象のボール用貫通孔以外の貫通孔を塞ぐ薄板状の蓋を備えていることを特徴とする異径ボール搭載用治具。
  6. 前記治具本体は、保持したボールを被搭載体に搭載する際に、ボールを被搭載体に押付ける押付け手段が配設されている請求項1乃至5のいずれかに記載の異径ボール搭載用治具。
  7. 直径の異なるボールを一括して被搭載体の所定位置に搭載するための異径ボール搭載方法であって、
    同一径のボールを該ボール振込み用貫通孔を有するマスクを用いて治具本体の所定部に振込む作業を直径の異なるボール毎に行う振込み工程と、治具本体の所定部に保持されたボールと被搭載体の対応する被搭載部とを当接する工程と、治具本体と被搭載体を分離して治具本体に保持されていた全ボールを被搭載体に一括して転写する工程と、
    を有することを特徴とする異径ボール搭載方法。
  8. 前記振込み工程の前に、治具本体のボール保持部に仮固定剤を塗布する工程を有する請求項7記載の異径ボール搭載方法。
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