JP2011207983A - 重合体の分子量の制御方法 - Google Patents
重合体の分子量の制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011207983A JP2011207983A JP2010076056A JP2010076056A JP2011207983A JP 2011207983 A JP2011207983 A JP 2011207983A JP 2010076056 A JP2010076056 A JP 2010076056A JP 2010076056 A JP2010076056 A JP 2010076056A JP 2011207983 A JP2011207983 A JP 2011207983A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- molecular weight
- meth
- monomer component
- acrylate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
【解決手段】連鎖移動剤としてメルカプト化合物の存在下で単量体成分を重合させる際に、生成する重合体の分子量を制御するための方法であって、単量体成分を重合させる際に当該単量体成分の酸価を0.01〜20mgKOH/gに調整することにより、生成する重合体の分子量を制御することを特徴とする重合体の分子量の制御方法、および分子量が制御された重合体の製造方法であって、連鎖移動剤としてメルカプト化合物の存在下で単量体成分を重合させる際に、当該単量体成分の酸価を0.01〜20mgKOH/gに調整した後、当該単量体成分を重合させることを特徴とする分子量が制御された重合体の製造方法。
【選択図】なし
Description
〔1〕 連鎖移動剤としてメルカプト化合物の存在下で単量体成分を重合させる際に、生成する重合体の分子量を制御するための方法であって、単量体成分を重合させる際に当該単量体成分の酸価を0.01〜20mgKOH/gに調整することにより、生成する重合体の分子量を制御することを特徴とする重合体の分子量の制御方法、
〔2〕 単量体成分が、酸基を有しない単量体からなる前記〔1〕に記載の重合体の分子量の制御方法、
〔3〕 炭素数1〜8の飽和脂肪族カルボン酸を用いて単量体成分の酸価を調整する前記〔1〕または〔2〕に記載の重合体の分子量の制御方法、
〔4〕 分子量が制御された重合体の製造方法であって、連鎖移動剤としてメルカプト化合物の存在下で単量体成分を重合させる際に、当該単量体成分の酸価を0.01〜20mgKOH/gに調整した後、当該単量体成分を重合させることを特徴とする分子量が制御された重合体の製造方法、および
〔5〕 単量体成分が、酸基を有しない単量体からなる前記〔4〕に記載の重合体の製造方法、
〔6〕 炭素数1〜8の飽和脂肪族カルボン酸を用いて単量体の酸価を調整する前記〔4〕または〔5〕に記載の重合体の製造方法、および
〔7〕 前記〔4〕〜〔6〕のいずれかに記載の製造方法によって得られた重合体を含有してなる粘着剤組成物
に関する。
HO−R1−SH (I)
(式中、R1は、炭素数1〜8のアルキレン基またはフェニレン基を示す)
で表わされる水酸基含有メルカプト化合物が好ましく、前記式(I)において、R1が炭素数1〜6のアルキレンまたはフェニレン基である水酸基含有メルカプト化合物がより好ましく、R1が炭素数1〜4のアルキレンまたはフェニレン基である水酸基含有メルカプト化合物がさらに好ましい。式(I)で表わされる水酸基含有メルカプト化合物の好適な例としては、例えば、2−メルカプトエタノール、1−チオグリセロール、p−メルカプトフェノールなどが挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸価を有するように調整される。
・ギ酸の分子量:46.025
・酢酸の分子量:60.052
・プロピオン酸の分子量:74.079
単量体成分として、2−エチルへキシルアクリレート208部(質量部、以下同じ)、ブチルアクリレート20部、メトキシトリエチレングリコールアクリレート〔共栄社化学(株)製、商品名:ライトアクリレートMTG−A〕160部および2−ヒドロキシエチルアクリレート12部、表1に示すメルカプト化合物、表1に示す酸成分および溶媒として酢酸エチル384部を十分に混合した後、得られた混合物を、温度計、撹拌機、不活性ガス導入管および還流冷却器を備えたフラスコ内に添加した。
(A)期待値
重合体の重量平均分子量の期待値を式:
[重合体の重量平均分子量の期待値]
=[〔(メルカプト化合物の分子量)×(メルカプト化合物1分子中のチオール基の個数)〕
÷〔単量体成分100部あたりのメルカプト化合物の量(部)〕]×100
に基づいて求めた。
(B)実測値
得られた重合体の重量平均分子量は、以下の測定方法に基づいて測定した。
〔重量平均分子量の測定方法〕
ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)の測定装置として、東ソー(株)製、品番:HLC−8220GPCを用い、以下の測定条件で測定し、標準ポリスチレン〔東ソー(株)製〕による換算値を重量平均分子量とした。
(測定条件)
・分離カラム:東ソー(株)製、品番:TSKgel Super HZM−M
・溶出溶媒:テトラヒドロフラン
・流量:0.35mL/min
・注入量:10μL/回
・試料濃度:0.2質量%
[分子量制御の安定性]
=(重合体の重量平均分子量の実測値)÷(重合体の重量平均分子量の理論値)
に基づいて分子量制御の安定性を求め、以下の評価基準に基づいて評価した。
〔評価基準〕
○:分子量制御の安定性が0.8〜1.2の範囲内である。
×:分子量制御の安定性が0.8〜1.2の範囲外であるか、または測定不能である。
重合体溶液約0.5gを直径50mm程度のアルミニウム箔製の平底皿で秤量し、酢酸エチル約1gで希釈したものを150℃の熱風循環式乾燥機で15分間乾燥させた後の質量を秤量し、乾燥後の質量を乾燥前の質量で除した値に100を乗じた値を不揮発分量(質量%)とした。
粘度は、B型粘度計を用い、重合体溶液の温度を25℃に調整し、ローター番号と回転数を測定粘度ごとに最適な条件となるように設定することによって測定した。
重合体100部(不揮発分量)と、架橋促進剤としてジブチル錫ジラウレート2.5×10-4部および架橘剤としてトリレンジイソシアネート〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートL−55E、3官能アダクト体〕2.6部(不揮発分量)とを十分に混合することにより、粘着剤組成物を得た。
前記(4)粘着力において、粘着力を調べるために支持基材に粘着剤組成物を塗布する際の塗工性を調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
〔評価基準〕
○:粘度が十分に低く、塗工性が良好である。
×:粘度が高く、塗工性が良好でないか、または塗工性が良好であっても塗膜が荒れている。
重量平均分子量が期待どおりの値であるときの粘着力の実測値を基準とし、重量平均分子量が前記基準とした粘着力の実測値から振れているかどうかを調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
〔評価基準〕
○:粘着力が触れておらず、安定している。
×:粘着力が振れており、安定していない。
MP:p−メルカプトフェノール
AT:2−アミノチオフェノール
TG:1−チオグリセロール
ME:2−メルカプトエタノール
MPA:3−メルカプトプロピオン酸
Claims (7)
- 連鎖移動剤としてメルカプト化合物の存在下で単量体成分を重合させる際に、生成する重合体の分子量を制御するための方法であって、単量体成分を重合させる際に当該単量体成分の酸価を0.01〜20mgKOH/gに調整することにより、生成する重合体の分子量を制御することを特徴とする重合体の分子量の制御方法。
- 単量体成分が、酸基を有しない単量体からなる請求項1に記載の重合体の分子量の制御方法。
- 炭素数1〜8の飽和脂肪族カルボン酸を用いて単量体成分の酸価を調整する請求項1または2に記載の重合体の分子量の制御方法。
- 分子量が制御された重合体の製造方法であって、連鎖移動剤としてメルカプト化合物の存在下で単量体成分を重合させる際に、当該単量体成分の酸価を0.01〜20mgKOH/gに調整した後、当該単量体成分を重合させることを特徴とする分子量が制御された重合体の製造方法。
- 単量体成分が、酸基を有しない単量体からなる請求項4に記載の重合体の製造方法。
- 炭素数1〜8の飽和脂肪族カルボン酸を用いて単量体の酸価を調整する請求項4または5に記載の重合体の製造方法。
- 請求項4〜6のいずれかに記載の製造方法によって得られた重合体を含有してなる粘着剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010076056A JP5442512B2 (ja) | 2010-03-29 | 2010-03-29 | 重合体の分子量の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010076056A JP5442512B2 (ja) | 2010-03-29 | 2010-03-29 | 重合体の分子量の制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011207983A true JP2011207983A (ja) | 2011-10-20 |
JP5442512B2 JP5442512B2 (ja) | 2014-03-12 |
Family
ID=44939379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010076056A Active JP5442512B2 (ja) | 2010-03-29 | 2010-03-29 | 重合体の分子量の制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5442512B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020084100A (ja) * | 2018-11-29 | 2020-06-04 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | (メタ)アクリレート重合体の製造方法、(メタ)アクリレート重合体、ブロック共重合体、およびグラフト共重合体 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4311224B1 (ja) * | 1963-08-06 | 1968-05-11 | ||
JPS62235302A (ja) * | 1986-04-07 | 1987-10-15 | Nippon Steel Corp | カルボキシル基末端を有するポリスチレンの製造方法 |
JPH0457802A (ja) * | 1990-06-27 | 1992-02-25 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 低粘度共重合体ラテックスの製造方法 |
JPH05209160A (ja) * | 1991-10-11 | 1993-08-20 | Sekisui Chem Co Ltd | 水溶性粘着剤組成物、ハンダマスク剤、粘着テープ及び粘着テープの製造方法 |
JPH09145925A (ja) * | 1995-09-22 | 1997-06-06 | Sekisui Chem Co Ltd | 粘着型偏光板 |
JPH09316136A (ja) * | 1996-05-29 | 1997-12-09 | Toagosei Co Ltd | マクロモノマー分散液の製造方法 |
JP2001233919A (ja) * | 1999-12-13 | 2001-08-28 | Nippon Shokubai Co Ltd | 透明性耐熱樹脂およびその製造方法 |
JP2009227737A (ja) * | 2008-03-19 | 2009-10-08 | Nippon Shokubai Co Ltd | 溶剤型再剥離用粘着剤組成物および再剥離用粘着製品 |
-
2010
- 2010-03-29 JP JP2010076056A patent/JP5442512B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4311224B1 (ja) * | 1963-08-06 | 1968-05-11 | ||
JPS62235302A (ja) * | 1986-04-07 | 1987-10-15 | Nippon Steel Corp | カルボキシル基末端を有するポリスチレンの製造方法 |
JPH0457802A (ja) * | 1990-06-27 | 1992-02-25 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 低粘度共重合体ラテックスの製造方法 |
JPH05209160A (ja) * | 1991-10-11 | 1993-08-20 | Sekisui Chem Co Ltd | 水溶性粘着剤組成物、ハンダマスク剤、粘着テープ及び粘着テープの製造方法 |
JPH09145925A (ja) * | 1995-09-22 | 1997-06-06 | Sekisui Chem Co Ltd | 粘着型偏光板 |
JPH09316136A (ja) * | 1996-05-29 | 1997-12-09 | Toagosei Co Ltd | マクロモノマー分散液の製造方法 |
JP2001233919A (ja) * | 1999-12-13 | 2001-08-28 | Nippon Shokubai Co Ltd | 透明性耐熱樹脂およびその製造方法 |
JP2009227737A (ja) * | 2008-03-19 | 2009-10-08 | Nippon Shokubai Co Ltd | 溶剤型再剥離用粘着剤組成物および再剥離用粘着製品 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020084100A (ja) * | 2018-11-29 | 2020-06-04 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | (メタ)アクリレート重合体の製造方法、(メタ)アクリレート重合体、ブロック共重合体、およびグラフト共重合体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5442512B2 (ja) | 2014-03-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN110249015B (zh) | 增强薄膜 | |
JP6737585B2 (ja) | 粘着剤組成物、粘着シートおよび画像表示装置 | |
JP2010037431A (ja) | 溶剤型再剥離用粘着剤組成物および再剥離用粘着製品 | |
JP5496583B2 (ja) | 溶剤型再剥離用粘着剤組成物および再剥離用粘着製品 | |
JP2010132755A (ja) | 電離放射線硬化性再剥離粘着剤組成物 | |
JP5474452B2 (ja) | 溶剤型再剥離用粘着剤組成物 | |
JP6767112B2 (ja) | 粘着剤組成物および粘着シート | |
JP2009179781A (ja) | 電離放射線硬化性再剥離用粘着剤組成物及びその用途 | |
JP5490370B2 (ja) | 溶剤型再剥離用粘着剤組成物および再剥離用粘着製品 | |
US20110212328A1 (en) | Releasable adhesive sheet and method for protecting incompletely cured coating film | |
WO2010092995A1 (ja) | 光学部材用放射線硬化型粘着剤組成物および粘着型光学部材 | |
KR102245657B1 (ko) | 활성 에너지선 경화성 점착제 조성물, 이를 포함하는 점착제, 및 점착 시트 | |
JP2010185016A (ja) | 溶剤型再剥離用粘着剤組成物および再剥離用粘着製品 | |
JP2018100403A (ja) | 紫外線硬化型粘着剤、硬化物、及び粘着シート | |
JP5349019B2 (ja) | 光学部材用粘着剤組成物、光学部材用粘着剤及び粘着剤層付き光学部材 | |
US20200291269A1 (en) | Reinforcing film | |
JP5420956B2 (ja) | 電離放射線硬化性再剥離粘着剤組成物 | |
JP2012229375A (ja) | 粘着シート | |
CN116018265A (zh) | 增强薄膜、带增强薄膜的装置及其制造方法 | |
JP6395575B2 (ja) | 粘着剤組成物 | |
JP2010043184A (ja) | 再剥離粘着フィルムの製造方法 | |
JP5442512B2 (ja) | 重合体の分子量の制御方法 | |
JP6673078B2 (ja) | 粘着剤組成物、および粘着シート | |
JP5230879B2 (ja) | 粘着製品 | |
JP6497476B1 (ja) | 粘着剤および粘着シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120923 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131002 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131008 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131123 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131217 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131218 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5442512 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |