JP2010037431A - 溶剤型再剥離用粘着剤組成物および再剥離用粘着製品 - Google Patents

溶剤型再剥離用粘着剤組成物および再剥離用粘着製品 Download PDF

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Nobuhiro Kobayashi
信弘 小林
Nobuhiko Saito
允彦 齊藤
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

【課題】光学部材用表面保護フィルムに適用することを目的として、相反する特性である
高速剥離性となじみ性が両立でき、さらに低速粘着力にも優れた粘着剤層を形成し得る溶剤型再剥離用粘着剤組成物を見出し、良好な特性の再剥離用粘着製品を提供する。
【解決手段】
粘着剤ポリマー(A)と、ポリイソシアネート化合物(B)を含む溶剤型再剥離用粘着剤組成物であって、このポリイソシアネート化合物(B)が、芳香族ポリイソシアネート化合物と脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物の混合物であって、その混合比が重量比で10/90〜90/10であることを特徴とする溶剤型再剥離用粘着剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、被着体に貼着した後、再度剥離される再剥離用であって、高速剥離でも優れ
た剥離性を示す再剥離用粘着製品と、この粘着製品を製造するための溶剤型の粘着剤組成
物に関する。より詳細には、光学用偏光板(TAC)、位相差板、EMI(電磁波)シー
ルドフィルム、防眩(アンチグレア)フィルム、反射防止フィルム等といった光学部材の
表面を保護するための再剥離用粘着製品に関するものである。
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等には、種々の機能を有する光学用フィルム
、例えば、光学用偏光板(TAC)、位相差板、EMI(電磁波)シールドフィルム、防
眩フィルム、反射防止フィルム等が積層されて用いられている。これらの光学用フィルム
は、ディスプレイの製造工程中や性能検査段階での表面の損傷を防止するために、その表
面に保護フィルムが貼着されており、最終的に機能複合フィルム製造時や液晶パネル組み
立て工程で剥離除去される。
表面保護フィルムとしては、性能検査を妨害しない透明性、気泡等を噛み込むことなく
被着体に速やかに貼ることのできる「なじみ性」(濡れ性、貼り付け性)が必要であると
共に、被着体への貼付後の粘着力増加や被着体への被着体汚染がないこと等が重要である
。さらに、最近では、ディスプレイの大型化に伴って保護フィルムも大面積化してきたた
め、剥離工程が機械化され、その結果、機械による高速剥離が簡単に行えることも重要な
要求特性となっている。
この高速剥離性を確保するために、単純に粘着剤ポリマーのTgを高めると、低速剥離
時の粘着力やなじみ性が低下してしまい、実用的ではない。低速剥離時の粘着力が低いと
、例えば偏光板の製造工程においては、打ち抜き加工、検査、位相、パネル組み立て等の
各工程中に、表面保護フィルムが剥がれてしまうという不都合が起こる。また、なじみ性
が悪いと、偏光板表面と表面保護フィルムとの間に気泡が入り、特にオートクレーブ処理
やエージング処理を行うことでフクレやトンネリングを発生し、検査工程の支障となる。
例えば特許文献1には、濡れ性と高速剥離性とを両立させるために、アルキレンオキサ
イド鎖を有する(メタ)アクリル系モノマーを共重合した(メタ)アクリル系ポリマーを
適度に架橋する技術が開示されている。また、特許文献2には、濡れ性と再剥離性を両立
させるため、炭素数16〜22の長鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを
共重合した(メタ)アクリル系ポリマーを架橋する技術が開示されている。これらについ
て検討したところ、アルキレンオキサイド鎖や長鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル
系モノマーの使用量が多くなると、高速剥離性や濡れ性は良好となるが、低速剥離粘着力
が大幅に低下してしまうことがわかった。また、低速および高速剥離性を架橋度合いによ
って調整すると、なじみ性が低下してしまい、高速剥離性、なじみ性、低速剥離時の粘着
力の全ての特性が良好な粘着剤を得ることは難しかった。
特開2005−200540号公報 特開平9−208910号公報
そこで、本発明では、光学部材用表面保護フィルム等に適用することを目的として、相
反する特性である高速剥離性となじみ性が両立でき、低速粘着力にも優れた粘着剤層を形
成し得る溶剤型再剥離用粘着剤組成物を見出し、良好な特性の再剥離用粘着製品を提供す
ることを課題として掲げた。
本発明は、粘着剤ポリマー(A)と、ポリイソシアネート化合物(B)を含む溶剤型再剥離用粘着剤組成物であって、このポリイソシアネート化合物(B)が、芳香族ポリイソシアネート化合物と脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物の混合物であって、その混合比が質量比で10/90〜90/10であることに特徴を有する。
上記粘着剤ポリマー(A)は、ガラス転移温度が0℃以上のポリマー構造を側鎖に有するグラフトポリマーであることが好ましく、このとき、このグラフトポリマーは、ガラス転移温度が0℃以上のポリマー構造を有するマクロモノマー(d)を共重合したものであることが好ましい。また、上記ガラス転移温度が0℃以上のポリマー構造の重量平均分子量は、15000〜10万であることが好ましい。
原料モノマー成分100質量%中、上記炭素数4〜12アルキル基を有する(メタ)アクリレート(a)が42〜96.7質量%、上記官能基含有モノマー(b)が0.3〜8質量%、上記その他のモノマー(c)が0〜10質量%、上記マクロモノマー(d)が3〜40質量%であることは、本発明の好ましい実施態様である。
本発明の溶剤型再剥離用粘着剤組成物から得られた厚み20μmの粘着剤層が厚み38
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材上に形成されている粘着製品を作製し、
この粘着製品の23℃、相対湿度65%における市販フラット偏向板に対する180゜粘着力を測定したときに、0.3m/分の低速剥離では0.08N/25mm以上、30m/分の高速剥離では1.2N/25mm以下となり、かつ高速剥離における粘着力を低速剥離における粘着力で除した値が13以下となることが好ましい。
また、上記と同様にして粘着製品を作製し、4cm角の試料を切り出して、凹凸高低差
が5〜6μmである表面を有する被着体上に載置したときに、該試料の全面が被着体に対
して濡れるまでの時間が40秒以下であることも好ましい実施態様である。
なお、本発明には、本発明の溶剤型再剥離用粘着剤組成物から得られた粘着剤層が支持
基材の少なくとも片面に形成されている再剥離用粘着製品および光学部材用表面保護フィ
ルムに用いられる再剥離用粘着製品も含まれる。
本発明で用いる粘着剤組成物は、ガラス転移温度(Tg)が0℃以上のポリマー構造
と、粘着特性やなじみ性を向上させ得るポリマー構造とを有するグラフトおよび/または
ブロックポリマーと、これを芳香族ポリイソシアネート化合物と脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物からなる架橋剤で架橋させることにより、高速剥離性、低速での粘着力、被着体に対するなじみ性の全てに優れた粘着剤層を形成し得る再剥離用粘着剤組成物を提供することができた。従って、各種ディスプレーや偏光板等の光学用フィルムの表面保護のために好適な再剥離用粘着製品を提供することができた。特に、アンチグレア(AG)処理偏光板のような表面に微小凹凸を有する被着体に好適である。
本発明者らは、再剥離用粘着剤組成物に用いるポリイソシアネート架橋剤について研究を重ねた結果、なじみ性に課題のある芳香族系ポリイソシアネート架橋剤と、低速剥離粘着力と高速剥離粘着力のバランスに課題のある脂肪族や脂環族系ポリイソシアネート架橋剤をある比率で混合したものを用いることで、低速剥離粘着力と高速剥離粘着力のバランスに優れ、かつなじみ性にも優れることを見出し、本発明を完成した。
また本発明者らは、以前から再剥離用の粘着剤ポリマーについて研究を重ねており、高Tgポリマーをブロック構造としたブロックポリマーやグラフトポリマーを粘着剤ポリマーとして用いることで、低速剥離粘着力と高速剥離粘着力のバランスに優れ、かつなじみ性にも優れたものになることを見出し、既に出願している(特願2008−072224)。
本発明で用いられる粘着剤ポリマーは特に限定を受けないが、前記の高Tgポリマーをブロック構造としたブロックポリマーやグラフトポリマーを用いるとさらに粘着特性のバランスが向上するため好ましい形態である。
以下、このグラフトポリマーを代表として、本発明を詳細に説明するが、ブロックポリマーでも同様の効果が得られる。なお、本発明における「ポリマー」には、ホモポリマーはもとより、コポリマーや三元以上の共重合体も含まれるものとする。本発明の「モノマー」は、いずれも付加重合型モノマーである。
本発明の溶剤型再剥離用粘着剤組成物に用いられる粘着剤ポリマーの主鎖を得るための
第1の必須モノマー成分は、炭素数4〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アク
リレート(a)であり、これにより粘着力が確保できる。粘着特性の観点からは、アルキ
ル基の炭素数は4〜10が好ましく、より好ましくは4〜9である。上記炭素数が4未満
(3以下)であるか、または、12を超える(13以上)と、粘着力が低下するおそれが
ある。
アルキル(メタ)アクリレート(a)のみから得られるポリマーのTgを考えた場合、
側鎖(枝ポリマー)のTg(0℃以上)よりも低いことが粘着特性の点から必要であり、
このTgが0℃未満になるように、アルキル(メタ)アクリレート(a)を選択すること
が好ましい。アルキル(メタ)アクリレート(a)のみから得られるポリマーのTgは−
20℃以下がより好ましく、−35℃以下がさらに好ましい。ただし、Tgが−80℃よ
り低くなると、凝集力が低下して、被着体汚染が起こりやすくなる傾向にあるため好まし
くない。ホモポリマーのTgは「POLYMERHANDBOOK第3版」(John Wiley & Sons, Inc.発行)中の値など、一般に公開されている掲載値を用いればよい。また、コポリマーのTgは、各種ホモポリマーのTgn(K)と、モノマーの質量分率(Wn)とから下記式によって求めることができる。
Figure 2010037431
ここで Wn ;各単量体の質量分率
Tgn;各単量体のホモポリマーのTg(K)
アルキル(メタ)アクリレート(a)の具体例としては、n−ブチル(メタ)アクリレ
ート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、ter
t−ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)ア
クリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ヘ
プチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、
イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アク
リレート等が挙げられ、なかでもブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート
、オクチルアクリレートおよびイソノニルアクリレートが好ましい。これらは、1種のみ
用いてもよいし2種以上を併用してもよく、限定はされない。
アルキル(メタ)アクリレート(a)は、粘着剤ポリマーの原料モノマー成分100質
量%中、42〜96.7質量%の範囲で用いることが好ましい。アルキル(メタ)アクリレート(a)の使用量がこの範囲内であれば、得られる粘着剤は、高速剥離性、低速での粘着力およびなじみ性のバランスが、良好となる。上記範囲外になると、結果として、他の必須モノマー成分が多すぎたり、少なすぎることになるため、低速での粘着力やなじみ性が不足したり、高速粘着力が大きくなり過ぎるおそれがある。アルキル(メタ)アクリレート(a)の使用量は、60〜90質量%がより好ましい。なお、粘着剤ポリマーの原料モノマー成分100質量%の中には、枝ポリマー用の原料モノマーも含まれる。
本発明の粘着剤ポリマーの主鎖を構成するための第2の必須モノマー成分は、架橋点となる官能基含有モノマー(b)である。別添の架橋剤と粘着剤ポリマーを架橋反応させることで、高速剥離性、なじみ性、低速での粘着力の3つをバランスよく高めることができるからである。官能基含有モノマー(b)の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(
メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート、α−(ヒド
ロキシメチル)アクリル酸メチル、α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、フタル
酸とプロピレングリコールとから得られるポリエステルジオールのモノ(メタ)アクリレ
ート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル酸、ケイ皮酸お
よびクロトン酸等の不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびシ
トラコン酸等の不飽和ジカルボン酸;これら不飽和ジカルボン酸のモノエステル等のカル
ボキシル基含有モノマー;アミノ基、アミド基、エポキシ基等のいずれかを有する(メタ
)アクリレート類等が挙げられる。
上記の中でも、官能基としてヒドロキシル基を有するヒドロキシル基含有(メタ)アク
リレート類が好ましい。特に、ヒドロキシル基が(メタ)アクリロイル基から離間したと
ころにある方が、架橋反応性やなじみ性がよくなるので、架橋剤量を少なくしたい場合や
被着体に対するなじみ性が特に重要視される場合は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートよりも、炭素数の大きなアルキル基(プロピル基以上)にヒドロキシル基が結合
している(メタ)アクリレート(例えば、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等
)を用いることが好ましい。
これらの官能基含有モノマー(b)は、粘着剤ポリマーの原料モノマー成分100質量
%中、0.1〜10質量%とすることが好ましい。官能基含有モノマー(b)の使用量が
0.1質量%未満では、粘着剤ポリマー中の官能基量が少なくなって、粘着剤の架橋度や
凝集力が不足して、粘着力が大きくなり過ぎたり、糊残りが発生するおそれがある。また
、10質量%を超えると、なじみ性が低下したり、低速剥離時の粘着力が小さくなるおそ
れがあるため好ましくない。官能基含有モノマー(b)の使用量は、0.3〜8質量%が
より好ましく、0.5〜6質量%がさらに好ましい。
本発明の溶剤型再剥離用粘着剤組成物における粘着剤ポリマーの合成に当たっては、そ
の他のモノマー(c)を共重合させても良い。その他のモノマー(c)とは、上記必須モ
ノマー成分(a)、(b)と共重合することができ、かつこれら以外のモノマーである。
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等の前記アルキル(メタ
)アクリレート以外のアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート等
の芳香環含有(メタ)アクリレート;エチレンおよびブタジエン等の脂肪族不飽和炭化水
素類ならびに塩化ビニル等の脂肪族不飽和炭化水素類のハロゲン置換体;スチレンおよび
α−メチルスチレン等の芳香族不飽和炭化水素類;ビニルエーテル類;アリルアルコール
と各種有機酸とのエステル類;アリルアルコールと各種アルコールとのエーテル類;アク
リロニトリル等の不飽和シアン化化合物;酢酸ビニル等が挙げられる。これらは、1種の
み用いてもよいし2種以上を併用してもよく、限定はされない。上記その他のモノマー(
c)は、粘着剤ポリマーの原料モノマー成分100質量%中、10質量%以内に抑えるこ
とが好ましい。10質量%を超えると、結果的に、必須モノマー成分(a)、(b)の量
が少なくなるため、所望の粘着特性が得られない。
本発明の粘着剤ポリマーは、Tgが0℃以上のポリマー構造を側鎖(枝部)に有するも
のである。Tgが0℃以上のポリマー構造が側鎖にグラフトされているため、粘着剤層の
変形を抑制して、高速剥離時の粘着力の低減を達成している。
この側鎖になる部分のポリマー(以下、単に、「枝ポリマー」ということがある)のT
gは0℃以上でなければならないが、高速剥離性をより一層改善するには、枝ポリマーの
Tgは10℃以上が好ましく、20℃以上がより好ましく、30℃以上がさらに好ましい
。ただし、枝ポリマーのTgが高すぎると、低速剥離時の粘着力が不充分となることがあ
るので、160℃以下が好ましく、150℃以下がさらに好ましい。
枝ポリマーに用い得るモノマーの具体例としては、酢酸ビニル(Tg=30.0℃)、
メチルアクリレート(Tg=10.0℃)、アクリル酸(Tg106.0℃)、メチルメ
タクリレート(Tg=104.9℃)、シクロヘキシルメタクリレート(Tg=65.9
℃)、ベンジルアクリレート(Tg=6.0℃)、イソボルニルアクリレート(Tg=9
4.0℃)、イソボルニルメタクリレート(Tg=145.0℃)、アクリロニトリル(
Tg=95.0℃)、スチレン(Tg=100.0℃)等が挙げられ、これらは単独で、
または2種以上を混合して用いることができる。また、前記の計算式で計算されるコポリマーのTgが0℃以上になるのであれば、枝ポリマーを得る際に、モノマー(a)〜(c)として例示した各種モノマーを使用しても構わない。枝ポリマーは、枝ポリマー用の原料モノマーを100質量%したときに、酢酸ビニルおよび/またはメチルアクリレートを50質量%以上含有するモノマー成分からなるものがより好ましい。
枝ポリマーの分子量は、重量平均分子量(Mw)で15000〜10万程度が好ましい
。この枝ポリマーは、粘着剤層にミクロドメイン構造(微細な島)を形成する。これによ
り剥離時の粘着剤層の変形が抑制され、高速剥離時の粘着力を低減することができるが、
枝ポリマーのMwが大きすぎると、ミクロドメイン構造を形成しにくくなり、高速剥離時
の粘着力低減作用が低下する。従って、Mwは上記の範囲が好ましく、2万〜9万程度が
より好ましい。
枝ポリマーの質量は、粘着剤ポリマー全体の3〜40質量%程度が好ましい。従って、
粘着剤ポリマーの原料モノマー成分100質量%中、枝ポリマー用のモノマーは3〜40
質量%とすることが好ましい。3質量%より少ないと、高速剥離性が不充分となるおそれ
がある。40質量%より多いと、低速での粘着力が低くなったり、なじみ性が低下するお
それがあるため好ましくない。より好ましい枝ポリマー用のモノマーの使用量は5〜35
質量%である。
グラフトポリマーの合成方法としては、マクロモノマー法、イオン重合法、高分子反応
により枝ポリマーの導入方法等が知られている。本発明のグラフトポリマーを合成するに
は、主鎖ポリマーおよび枝ポリマーの分子量制御、ホモポリマー生成の抑制および主鎖ポ
リマーと枝ポリマーの連結等が容易に行えるマクロモノマー法が好適である。具体的には
、Tgが0℃以上のポリマー構造を有するマクロモノマー(d)を用いて、本発明の粘着
剤ポリマーを合成する方法が好ましい。
マクロモノマー(d)は、上記枝ポリマーの末端にラジカル重合性二重結合が導入され
たモノマーである。マクロモノマーの合成方法には種々の方法があるが、官能基を有する
連鎖移動剤を使用して枝ポリマーを重合し、枝ポリマー末端に連鎖移動剤由来の官能基を
導入して、この官能基と反応し得る官能基とラジカル重合性二重結合とを有するモノマー
を、枝ポリマー末端の上記官能基に化学反応させることにより得る方法が、比較的簡便で
ある。
本発明では、連鎖移動剤として、同一分子内にカルボキシル基および/またはヒドロキ
シル基と、少なくとも1個のチオール基とを有する化合物を用いることが好ましく、例え
ば、チオグリコール酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チ
オリンゴ酸、メルカプトステアリン酸、メルカプト酢酸、メルカプト酪酸、メルカプトオ
クタン酸、メルカプト安息香酸、メルカプトニコチン酸、システイン、N−アセチルシス
テイン、メルカプトチアゾール酢酸等のカルボキシル基含有メルカプト化合物や、メルカ
プトエタノール等のヒドロキシル基含有メルカプト化合物等が挙げられる。これらの連鎖
移動剤は、枝ポリマー用のモノマー100質量部に対し、0.05〜1質量部程度が好適
である。
メルカプト化合物がカルボキシル基を有する場合は、グリシジル(メタ)アクリレート
、アリルグリシジルエーテル、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル等
の脂肪族エポキシ系モノマー;3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレ
ート等の脂環式エポキシ系モノマー;2−(ビニロキシエトキシ)エチル(メタ)アクリ
レート;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン;N−(メタ)アクリロイルアジリジン
;3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン等を反応させることにより、枝ポリマーに
連鎖移動剤を介してこれらのモノマーが結合し、マクロモノマー(E)が得られる。また
、メルカプト化合物がヒドロキシル基を有する場合は、(メタ)アクリロイルイソシアネ
ート;(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート、(メタ)アクリロイルプロピルイソ
シアネート等の(メタ)アクリロイルアルキルイソシアネート;2−(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルイソシアネート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソシアネー
ト等の(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネート;3−イソプロペニル−α,
α’−ジメチルベンジルイソシアネート等のイソシアネート系モノマーや、2−(ビニロ
キシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート等を反応させればよい。以下、枝ポリマーの
末端に二重結合を導入するためのこれらのモノマーを、マクロモノマー(d)用モノマー
(d’)ということがある。
マクロモノマー(d)用枝ポリマーの重合は公知の方法を用いれば良く、特に、重合熱
の除去が容易な溶液重合が好ましい。重合溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の脂肪族エステル類;シクロヘキサン等
の脂環族炭化水素類;ヘキサン、ペンタン等の脂肪族炭化水素類等が挙げられるが、上記
重合反応を阻害しなければ、特に限定されない。これらの溶媒は、1種類のみを用いても
よく、2種類以上を適宜混合して用いることもできる。溶媒の使用量は、適宜決定すれば
よい。
重合反応温度や反応時間等の反応条件は、前記した適正量の連鎖移動剤を用いる限り特
に限定されず、例えば、モノマーの組成や量等に応じて適宜設定すればよい。また、反応
圧力も特に限定されるものではなく、常圧(大気圧)、減圧、加圧のいずれであってもよ
い。なお、重合反応は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが望ましい。
重合触媒(重合開始剤)も特に限定はされず、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベ
ンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド
、クメンハイドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオ
クトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、商品名「ナイパーBMT−K40」(
日本油脂社製;m−トルオイルパーオキサイドとベンゾイルパーオキサイドの混合物)等
の有機過酸化物や、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(日本ヒドラジン工業社製;
「ABN−R」)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(日本ヒドラジン
工業社製;「ABN−E」)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
(日本ヒドラジン工業社製;「ABN−V」)等のアゾ系化合物等が挙げられる。
上記方法により、枝ポリマーの生成に用いた連鎖移動剤由来のカルボキシル基またはヒ
ドロキシル基を片末端に有する枝ポリマーが得られる。枝ポリマーを得た後は、続けてラ
ジカル重合性二重結合の導入反応を行う。枝ポリマーの片末端のカルボキシル基またはヒ
ドロキシル基との反応性を有する前記マクロモノマー(d)用モノマー(d’)を、例え
ば、重合後の枝ポリマー溶液に、直接、または溶媒等で希釈して添加すればよい。また、
必要に応じて、各反応に適した触媒を適宜選択して使用することができる。
例えば、カルボキシル基を有する連鎖移動剤を使用して枝ポリマーを合成し、グリシジ
ル基を有する前記マクロモノマー(d)用モノマー(d’)を用いてラジカル重合性二重
結合を導入する場合は、反応を迅速に進行させるためにエステル化触媒を用いることがで
きる。エステル化触媒としては、トリエチルアミン等のアミン類;テトラエチルアンモニ
ウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;トリフェニルホスフィン等のリン化合物等、
通常エステル化触媒としてよく用いられるものでよい。反応温度は70〜120℃程度、
反応時間は2〜10時間程度が好ましい。反応の終点は酸価測定等で決定することができ
る。
また、ヒドロキシル基を有する連鎖移動剤を使用して枝ポリマーを合成し、イソシアネ
ート基を有する前記マクロモノマー(d)用モノマー(d’)を用いてラジカル重合性二
重結合を導入する場合は、反応促進のため、公知の金属系触媒やアミン系触媒が利用でき
る。金属系触媒としては、ジブチル錫ジラウレート、オクトエ酸錫、ジブチル錫ジ(2−
エチルヘキサノエート)、2−エチルヘキサノエート鉛、チタン酸2−エチルヘキシル、
2−エチルヘキサノエート鉄、2−エチルヘキサノエートコバルト、ナフテン酸亜鉛、ナ
フテン酸コバルト、テトラ−n−ブチル錫等が挙げられる。アミン系触媒としては、テト
ラメチルブタンジアミン等の3級アミンが挙げられる。反応は、50〜100℃程度で3
0分〜10時間程度行うのが好ましい。反応の終点は、IR測定によるNCO基由来の2
270cm-1付近のピーク消失で確認することができる。
上記のラジカル重合性二重結合導入反応は、必要に応じて重合禁止剤を添加して行って
もよい。重合禁止剤の具体例としては、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、t−ブ
チルハイドロキノン、p−メトキシフェノール等が挙げられるが、特に限定されない。
反応比率としては、枝ポリマー末端の連鎖移動剤由来の官能基、例えばカルボキシル基
またはヒドロキシル基に対して、0.8〜1(モル比)が好ましい。
マクロモノマー(d)は、粘着剤ポリマーを得るための原料モノマー成分100質量%
中、3〜40質量%程度が好ましい。3質量%より少ないと、高速剥離性が不充分となる
おそれがある。40質量%より多いと、低速での粘着力が低くなったり、なじみ性が低下
するおそれがあるため好ましくない。より好ましいマクロモノマー(d)の使用量は5〜
35質量%である。
本発明の粘着剤ポリマーの最も好ましい実施態様は、モノマー(a)がブチルアクリレ
ートおよび/または2−エチルヘキシルアクリレートであり、官能基含有モノマー(b)が2−ヒドロキシエチルアクリレートおよび/または4−ヒドロキシブチルアクリレートであり、マクロモノマー(d)のポリマー構造がポリメチルアクリレートであるモノマー成分から得られたポリマーである。
上記粘着剤ポリマーは、公知の重合方法によって得ることができ、溶剤型再剥離用粘着
剤組成物を簡単に得ることができる点では、溶液重合法で重合することが好ましい。溶液
重合で用いられる溶媒としては、マクロモノマー(d)用の枝ポリマーの重合に際して例
示した溶媒がいずれも使用できる。本発明の溶剤型再剥離用粘着剤組成物は、溶剤を必須
成分とするが、重合溶媒と同じ溶剤を用いることが好ましい。重合終了によって得られた
ものをそのまま溶剤型再剥離用粘着剤組成物原料として使用することができる。
重合反応温度や反応時間等の反応条件は、例えば、モノマーの組成や量等に応じて、適
宜設定すればよく、特に限定されない。また、反応圧力も特に限定されるものではなく、
常圧(大気圧)、減圧、加圧のいずれであってもよい。なお、重合反応は、窒素ガス等の
不活性ガス雰囲気下で行うことが望ましい。重合触媒(重合開始剤)も、枝ポリマーのグ
ラフトに際して例示した開始剤がいずれも使用できる。粘着剤ポリマーの重合の際は、官
能基含有連鎖移動剤を用いる必要はないので、ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類
に代表される公知の分子量調節剤を用いることができる。
上記粘着剤ポリマーの質量平均分子量(Mw)は、10〜80万が好ましい。この範囲
であれば、再剥離工程での粘着力が過大になることがなく、特に被着体に貼付後にオート
クレーブ等による加熱処理を行ったときに、光学部材の損傷や液晶セルからの光学部材の
剥離等のトラブルを起こすことなく、表面保護フィルムを剥離することができる。Mwが
10万よりも小さいと、加熱処理後の粘着力上昇が起こるおそれがあり、好ましくない。
また、Mwが80万を超えると、粘着剤の流動性が低下して、防眩(AG)処理等を施し
た凹凸のある偏光板を被着体とする場合、粘着剤が偏光板表面を充分に濡らすことができ
なくなるおそれがある。より好ましいMwの範囲は12万〜60万である。
上記粘着剤ポリマーのTgは、主鎖を構成するポリマーのTgが低いため、枝ポリマー
のTgが0℃以上でも、低くなる。具体的には、−20℃以下が好ましく、−35℃以下
がさらに好ましい。ただし、Tgが−80℃より低くなると、凝集力が低下して、被着体
汚染が起こりやすくなる傾向にあるため好ましくない。
本発明の粘着剤組成物には、粘着剤ポリマーに加えて、凝集力や架橋密度を制御するた
めに、ポリイソシアネート化合物(B)からなる架橋剤を配合する。ポリイソシアネート化合物(B)としては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多官能ポリイソシアネート化合物が好ましい。また、多官能ポリイソシアネート化合物に加えて多官能エポキシ化合物等を併用することも可能である。
多官能エポキシ化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル
、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシ
レンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N
,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン等が挙げられる。
本発明では、ポリイソシアネート化合物として、芳香族ポリイソシアネート化合物と脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物の混合物を用いる。
芳香族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート類;これらのイソシアネート化合物とジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン等の多価アルコールを反応させて得られるアダクト化合物;これらイソシアネート化合物の2量体もしくは3量体であるウレトジオン化合物、ビウレット化合物、イソシアヌレート化合物等が挙げられる。
より具体的には、例えば、「コロネートL」、「コロネート2030」、「ミリオネートMR−100」、「ミリオネート200」(これらはいずれも日本ポリウレタン社製;「コロネート」、「ミリオネート」は登録商標);;「デスモジュールE1240」、「デスモジュールM100」(住化バイエルウレタン社製;「デスモジュール」は登録商標);「タケネート500」、「タケネートD−110N」、「コスモネート ND」(三井化学ポリウレタン社製;「タケネート」、「コスモネート」は登録商標)等が市販されており、入手可能である。これらは、単独で使用し得るほか、2種以上を併用することもできる。
これらの中では、特にトリレンジイソシアネート系のポリイソシアネート化合物が低速剥離粘着力と高速剥離粘着力のバランスに優れている点で好適である。
脂肪族または脂環族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、前記芳香族ポリイソシアネートの水素添加物等の脂肪族または脂環族ポリイソシアネート類;これらのイソシアネート化合物とジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン等の多価アルコールを反応させて得られるアダクト化合物;これらイソシアネート化合物の2量体もしくは3量体であるウレトジオン化合物、ビウレット化合物、イソシアヌレート化合物等が挙げられる。
より具体的には、例えば、「コロネートHX」、「コロネートHL」、「コロネート2234」(これらはいずれも日本ポリウレタン社製;「コロネート」は登録商標);「デスモジュールN3400」、「デスモジュールZ4470 BA」(住化バイエルウレタン社製;「デスモジュール」は登録商標);「タケネート600」、「タケネート700」、「タケネートD−120N」、「コスモネート NBDI」(三井化学ポリウレタン社製;「タケネート」、「コスモネート」は登録商標);「デュラネートD−201」、「デュラネート24A−100」、「デュラネートTSE−100」(旭化成社製;「デュラネート」は登録商標)等が市販されており、入手可能である。
これらの中では、特にヘキサメチレンジイソシアネート系のポリイソシアネート化合物がなじみ性と高速剥離粘着力のバランスに優れている点で好適である。
本発明では、ポリイソシアネート化合物(B)として、芳香族ポリイソシアネート化合物と脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物の混合物を用いるが、その混合比は質量比で10/90〜90/10の範囲が好ましく、より好ましくは15/85〜85/15、さらに好ましくは20/80〜80/20である。混合比がこの範囲を外れると、芳香族ポリイソシアネート化合物もしくは、脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物を単独で使用した場合の粘着特性に近くなり、低速剥離粘着力と高速剥離粘着力のバランスに優れ、かつなじみ性にも優れるという本発明の特徴が出なくなるおそれがある。
これらのポリイソシアネート化合物の混合物は、粘着剤ポリマーが有する官能基の合計を1当量としたときに、0.1〜2当量となるように添加することが好ましい。添加量が0.1当量より少ないと、凝集力が不足して高速剥離粘着力が大きくなり過ぎることがある。また2当量を超えると、なじみ性(濡れ性)が極端に低下するため好ましくない。より好ましい架橋剤量は0.2〜1.5当量である。
本発明の溶剤型再剥離用粘着剤組成物の不揮発分は、特に限定はされないが、例えば、
10〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜70質量%、さらに好ま
しくは25〜60質量%である。特に、不揮発分を20〜50質量%に調整するのが、塗
布作業の点からは好適である。上記不揮発分が10質量%未満であると、塗布した後等の
乾燥が長時間となり、生産性が低下するおそれがある。また、80質量%を超えると、組
成物全体の粘度が高くなり、ハンドリング性および塗布性に欠け、実用性に乏しくなるお
それがある。粘着剤組成物の溶剤は、前記した重合溶媒がいずれも使用可能であり、前記
したように重合溶媒と同じ溶剤が好ましい。
本発明の粘着剤組成物には、公知の架橋促進剤、粘着付与剤、改質剤、顔料、着色剤、
充填剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、帯電防止剤等の添加剤を、本発明の
目的を阻害しない範囲で加えてもよい。
帯電防止剤としては、例えば、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、1級、2級ま
たは3級アミノ基等のカチオン性官能基を有するカチオン型帯電防止剤;スルホン酸塩、
硫酸エステル塩、ホスホン酸塩、リン酸エステル塩等のアニオン性官能基を有するアニオ
ン型帯電防止剤;アルキルベタインおよびその誘導体、イミダゾリンおよびその誘導体、
アラニンおよびその誘導体等の両性型帯電防止剤;アミノアルコールおよびその誘導体、
グリセリンおよびその誘導体、ポリエチレングリコールおよびその誘導体等のノニオン型
帯電防止剤;これらのカチオン型、アニオン型、両性イオン型のイオン導電性基を有する
単量体を(共)重合してなるイオン導電性重合体等が挙げられる。これらの帯電防止剤は
、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
カチオン型帯電防止剤の具体例としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アシロ
イルアミドプロピルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、アルキルベンジルメチル
アンモニウム塩、アシル塩化コリン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート等の4級
アンモニウム基を有する(メタ)アクリレート共重合体、ポリビニルベンジルトリメチル
アンモニウムクロライド等の4級アンモニウム基を有するスチレン共重合体、ポリジアリ
ルジメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム基を有するジアリルアミン共重
合体等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用しても
よい。市販品の例としては、「エリーク(登録商標)SEI−52」(ポリアミン脂肪酸
アミド4級エン;吉村油化学社製)、「エソカード(登録商標)C/25」(ポリアルキ
レンオキシ化アルキルアンモニウム塩;ライオン・アクゾ社製)等が挙げられる。
アニオン型の帯電防止剤の具体例としては、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼン
スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエトキシ硫酸エステル塩、アルキルリ
ン酸エステル塩、スルホン酸基含有スチレン共重合体等が挙げられる。これらは、単独で
使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。市販品の例としては、「プライサ
ーフ(登録商標)A12C」(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル;第
一工業製薬社製)、「フォスファノール(登録商標)」シリーズ(ポリオキシエチレンア
ルキルエーテルリン酸塩;東邦化学工業社製)等が挙げられる。
両性イオン型帯電防止剤の具体例としては、アルキルベタイン、アルキルイミダゾリウ
ムベタイン、カルボベタイングラフト共重合体が挙げられる。これらは、単独で使用して
もよく、2種以上を混合して使用してもよい。
ノニオン型帯電防止剤の具体例としては、脂肪酸アルキロールアミド、ジ(2−ヒドロ
キシエチル)アルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、脂肪酸グリセリンエ
ステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンジア
ミン、ポリエーテルとポリエステルとポリアミドからなる共重合体、メトキシポリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、
2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の粘着剤組成物は、再剥離用粘着製品の製造に用いられる。基材あるいは離型紙
の上に粘着剤組成物を塗布し、その乾燥塗膜を形成することによって、基材の片面に粘着
剤層が形成されている粘着製品(粘着テープまたはシート)、基材の両面に粘着剤層が形
成されている粘着製品、基材を有しない粘着剤層のみの粘着製品を得ることができる。紙
基材の粘着製品を製造する場合は、離型紙の上に粘着剤組成物を塗布し、粘着剤層を形成
した後、紙基材に転写する方法も、採用できる。粘着剤層の形成にあたっては、溶剤が飛
散する条件(例えば50〜120℃で30〜180秒程度)での加熱乾燥を行うことが望
ましい。
基材としては、上質紙、クラフト紙、クレープ紙、グラシン紙等の従来公知の紙類;ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリ塩化ビニル、セロファン等のプラスチック;織布、不織布等の繊維製品;これら
の積層体等が利用できる。光学用フィルムの表面保護に用いる場合には、基材は、ポリエ
チレンテレフタレート等の透明フィルムが好ましい。基材の厚さは、一般には、200μ
m以下が好ましく、より好ましくは5〜100μm、さらに好ましくは10〜50μm程
度である。これらの基材の片面または両面には、剥離時の帯電防止のため、帯電防止層が
設けられていてもよい。また、粘着剤層との密着性を向上させるため、粘着剤層形成面に
、コロナ放電処理等の公知の易接着化処理を行ってもよい。
粘着剤組成物を基材に塗布する方法は、特に限定されるものではなく、ロールコーティ
ング法、スプレーコーティング法、ディッピング法等の公知の方法を採用することができ
る。この場合、粘着剤組成物を基材に直接塗布する方法、離型紙等に粘着剤組成物を塗布
した後、この塗布物を基材上に転写する方法等いずれも採用可能である。粘着剤組成物を
塗布した後、乾燥させることにより、基材上に粘着剤層が形成される。
基材上に形成された粘着剤の表面には、例えば、離型紙を貼着してもよい。粘着剤表面
を好適に保護・保存することができる。剥離紙は、粘着製品を使用する際に、粘着剤表面
から引き剥がされる。なお、シート状やテープ状等の基材の片面に粘着剤面が形成されて
いる場合は、この基材の背面に公知の離型剤を塗布して離型剤層を形成しておけば、粘着
剤層を内側にして、粘着シート(テープ)をロール状に巻くことにより、粘着剤層は、基
材背面の離型材層と当接することとなるので、粘着剤表面が保護・保存される。
本発明の粘着剤組成物は、この粘着剤組成物から得られた厚み20μmの粘着剤層が厚
み38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材上に形成されている粘着製品を作
製し、この粘着製品の23℃、相対湿度65%における市販フラット偏光板被着体〔ケニス株式会社製偏向フィルム(品名コード3−115−821)を3mm厚アクリル板に両面テープで固定したもの〕に対する180゜粘着力を測定したときに、23℃での180゜粘着力が、剥離速度0.3m/分(低速剥離)では0.08N/25mm以上であることが好ましく、より好ましくは0.09N/25mm以上、さらに好ましくは0.10N/25mm以上である。低速剥離時の粘着力が0.08N/25mm未満であると、保護フィルムの端部のめくれやずれが発生し易いので好ましくない。一方、剥離速度30m/分(高速剥離)では、上記180゜粘着力は1.2N/25mm以下が好ましく、より好ましくは1.1N/25mm以下、さらに好ましくは1.0N/25mm以下である。なお、上記単位「N/25mm」において、「/25mm」の部分は、被着体に圧着させた粘着シートの幅を意味する。
また、低速剥離粘着力と高速剥離粘着力のバランスを表わす数値として剥離速度依存性がある。剥離速度依存性は、高速剥離粘着力の数値を低速剥離粘着力の数値で除したものであるが、低速剥離粘着力はできるだけ高く、逆に高速剥離粘着力はできるだけ低くすることが望ましいため、剥離速度依存性はできるだけ小さくすることが望ましい。具体的には13以下にすることが望ましく、より好ましくは12以下、さらに好ましくは11以下である。
また、本発明の粘着剤組成物は、上記と同様に粘着製品を作製し、4cm角の試料を切
り出して、凹凸高低差が5〜6μmである表面を有する被着体上に載置したときに、試料
の全面が被着体に対して濡れるまでの時間(なじみ時間)が40秒以下であることが好ま
しく、20秒以内であるとさらに好ましい。なじむまでの時間は短ければ短いほど、なじ
み性に優れているからである。なじみ時間の測定に際しては、試料を被着体上に載置する
前に、予め、試料の一辺から1〜2mm程度を手で被着体に貼り合わせておいてから、な
じみ時間を測定する。なお、「試料の全面が濡れる」とは、粘着製品試料と被着体表面と
の間に存在していた空気が抜けて、試料が被着体表面の凹凸に密着した状態を指す。具体
的には、空気が抜けて、被着体表面に粘着製品試料が密着していくと、試料が透き通って
見えるようになるため、目視で密着状態を観察することができる。また、凹凸高低差とは
、被着体の表面を、例えばレーザー顕微鏡で解析したときに、最大山の頂点と最大谷の底
との距離として表される。
本発明の再剥離用粘着製品は、光学部材用表面保護フィルムに用いることがあるため、
上記なじみ時間測定の際に用いる被着体として、光学部材の中でもなじみにくいフィルム
の代表例であるアンチグレアフィルムを用いることが好ましい。アンチグレアフィルムと
は、液晶ディスプレイ(LCD)や陰極管表示装置(CRT)等の画像表示において、蛍
光灯等の外部光源から照射される光線の反射を抑制して、視認性を高めるために設けられ
るフィルムである。このため、アンチグレアフィルムの表面には細かな凹凸が形成されて
おり、反射光を拡散させ、観者が眩しいと感じることを防いでいる。アンチグレアフィル
ムは、通常、シリカや樹脂ビーズ等の光透過性拡散剤をバインダー樹脂に分散させた塗工
液をPET等の透明基材表面に塗布し、その後、熱やUV等により硬化させることで製造
されている。表面粗さ(Ra)は、大体0.05〜0.4μm程度である。
以下実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例のみに限
定されるものではない。なお以下特にことわりのない場合、「%」は「質量%」を、「部
」は「質量部」をそれぞれ示すものとする。
合成例1(マクロモノマーの合成)
まず、枝ポリマーとなるポリメチルアクリレート(PMA)を合成した。メチルアクリ
レート(MA)280部、連鎖移動剤として2-メルカプトエタノール0.9部、溶媒と
して酢酸エチル343部を、温度計、撹拌機、不活性ガス導入管、還流冷却器および滴下
ロートを備えたフラスコに添加した。撹拌下、窒素ガスを流通させながら、フラスコの内
温を80℃まで上昇させ、重合開始剤として酢酸エチル13.9部で希釈した「ABN−
E」(日本ヒドラジン工業社製;2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル))0
.14部をフラスコに投入して、重合を開始させた。
反応開始から10分経過した後、MA420部、2−メルカプトエタノール1.34部
、前記「ABN−E」0.14部および酢酸エチル14部からなる混合物を1時間に亘っ
てフラスコに滴下した。滴下終了後、酢酸エチル112部で滴下ロートを洗浄し、フラス
コに添加した。滴下終了後50分経過してから、ブースター(後添加開始剤)として、酢
酸エチル7部で希釈した「ABN−R」(日本ヒドラジン工業社製;2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル)0.07部を添加した。添加後、さらに80℃で4時間熟成し、そ
の後、酢酸エチル210部を添加して反応を終了した。
次に、上記PMAに対するラジカル重合性二重結合の導入反応を行った。上記PMA溶
液1400部、「カレンズAOI(登録商標)」(昭和電工社製;2-イソシアナトエチ
ルアクリレート)3.64部、重合禁止剤として「ANTAGE−W400」(川口化学
工業社製;2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)0
.42部、希釈・洗浄溶剤として酢酸エチル42部を、温度計、撹拌機、ガス導入管、還
流冷却器および滴下ロートを備えたフラスコに添加した。撹拌下、窒素ガスと酸素ガスの
ミックスガスを流通させながら、フラスコの内温を70℃まで上昇させ、反応触媒として
ジブチル錫ジラウレート0.28部を添加し、付加反応を始めた。フラスコの内温を70
℃に保ったまま3時間付加反応を行い、反応を終了した。得られた計算Tg10.0℃であるマクロモノマー(E1)溶液の不揮発分濃度は48.5%、Mwは4.5万であった。Mwの測定方法は後述する。
合成例2.グラフトポリマーの合成
温度計、撹拌機、不活性ガス導入管、還流冷却器および滴下ロートを備えたフラスコに
、上記マクロモノマーを66部(固形分として32部)、モノマー(a)として2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)155.2部、モノマー(b)として2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)4.8部を用い、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン0.04部と共に酢酸エチル131.2部とよく混合して、添加した。撹拌下、窒素ガスを流通させながら、フラスコの内温を89℃まで上昇させ、重合開始剤として酢酸エチル4部で希釈した「ABN−E」0.08部をフラスコに投入して、重合を開始させた。
反応開始から10分経過した後、2EHA 232.8部、HEA 7.2部、マクロモノマー 99部(固形分として48部)、n−ドデシルメルカプタン 0.06部、「ABN−E」0.04部、および酢酸エチル200部からなる混合物を1時間にわたってフラスコに滴下した。滴下終了後、酢酸エチル80部で滴下ロートを洗浄し、フラスコに添加した。
反応開始から3時間目から4時間目にかけて、ブースター(後添加開始剤)として、酢酸エチル40.8部で希釈した「ABN−R」1.2部を3度に分割して添加した。その後、さらに78℃で2時間熟成し、マクロモノマー含有率16.7%、主鎖部分の計算Tgが−69℃であるグラフトポリマーを得た。得られたグラフトポリマー溶液の不揮発分濃度は46.9%、Mwは20万であった。
実施例1
合成例2で得られたポリマー溶液に対し、ポリマー固形分100部当たり、架橋促進剤としてジブチル錫ジラウレート250ppm、架橋剤として芳香族ポリイソシアネート化合物である「コロネートL−55E」(トリレンジイソシアネート系、3官能アダクト体;日本ポリウレタン社製)を固形分として2.06部(0.40当量)、および脂肪族ポリイソシアネート化合物である「コロネートHX」(ヘキサメチレンジイソシアネート系、3官能イソシアヌレート体;日本ポリウレタン社製)0.43部(0.10当量)を加え、さらに酢酸エチルで固形分濃度を30重量%に調整し、よく攪拌して粘着剤組成物を得た。
実施例2、3
使用する架橋剤を表1記載の量に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って粘着剤組成物を得た。
比較例1
使用する架橋剤を、芳香族ポリイソシアネート化合物である「コロネートL−55E」を固形分として3.09部のみとした以外は、実施例1と同様の操作を行って粘着剤組成物を得た。
比較例2
使用する架橋剤を、脂肪族ポリイソシアネート化合物である「コロネートHX」1.72部のみとした以外は、実施例1と同様の操作を行って粘着剤組成物を得た。
実施例4,5,6
使用する脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物を、脂肪族ポリイソシアネート化合物である「デュラネート24A−100」(ヘキサメチレンジイソシアネート系、3官能ビウレット体;旭化成社製)に変更し、添加量を表1記載の量に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って粘着剤組成物を得た。
比較例3
使用する架橋剤を、脂肪族ポリイソシアネート化合物である「デュラネート24A−100」1.56部のみとした以外は、実施例1と同様の操作を行って粘着剤組成物を得た。
実施例7
使用する脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物を、脂肪族ポリイソシアネート化合物である「コロネートHL」(ヘキサメチレンジイソシアネート系、3官能アダクト体;日本ポリウレタン社製)に変更し、添加量を表1記載の量に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って粘着剤組成物を得た。
比較例4
使用する架橋剤を、脂肪族ポリイソシアネート化合物である「コロネートHL」4.31部のみとした以外は、実施例1と同様の操作を行って粘着剤組成物を得た。
実施例8,9
使用する脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物を、脂肪族ポリイソシアネート化合物である「デュラネートD−201」(ヘキサメチレンジイソシアネート系、2官能アダクト体;旭化成社製)に変更し、添加量を表1記載の量に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って粘着剤組成物を得た。
比較例5
使用する架橋剤を、脂肪族ポリイソシアネート化合物である「デュラネートD−201」3.99部のみとした以外は、実施例1と同様の操作を行って粘着剤組成物を得た。
実施例10、11
使用する脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物を、脂環族ポリイソシアネート化合物である「タケネートD−120N」(水素添加キシリレンジイソシアネート系、3官能アダクト体;三井化学ポリウレタン社製)に変更し、添加量を表1記載の量に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って粘着剤組成物を得た。
比較例6
使用する架橋剤を、脂環族ポリイソシアネート化合物である「タケネートD−120N」3.67部のみとした以外は、実施例1と同様の操作を行って粘着剤組成物を得た。
[特性評価]
各例におけるポリマー特性、粘着剤組成物を用いて特性評価を行った結果を、表1に併記した。なお、特性評価方法は以下の通りである。
[Tg]
前記計算式で計算したTgである。なお、各モノマーのホモポリマーのTgは、以下の
値を用いた。
ポリメチルアクリレート:10.0℃
ポリ2−ヒドロキシエチルアクリレート:−15.0℃
ポリ2−エチルヘキシルアクリレート:−70.0℃
[質量平均分子量(Mw)]
GPC測定装置として東ソー社製の「HLC−8220GPC」を用い、下記条件で測
定し、ポリスチレン標準試料換算値をMwとした。
カラム:東ソー社製「TSKgel Super HZM−H」×3本
溶媒:テトラヒドロフラン
流量:0.35ml/分
注入量:10μl/回
試料濃度:0.2%
[粘着剤製品(試験テープ)の作製]
各実施例、比較例で得られた粘着剤組成物を、支持基材としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社製;厚さ38μm)を用い、乾燥後の厚さが20μmとなるように塗布した後、100℃で2分間乾燥させることにより、粘着フィルムを作成した。粘着剤表面に離型処理を施したPETフィルムを貼着して保護した後、23℃の雰囲気下で1週間養生した。養生後の粘着フィルムは、23℃、相対湿度65%の雰囲気で24時間調湿した後、25mm幅で適当な長さに切断して、試験テープを作製した。なお、離型フィルムは試験を実施する際に引き剥がした。
[剥離粘着力]
市販偏光板被着体〔ケニス株式会社製偏向フィルム(品名コード3−115−821)を3mm厚アクリル板に両面テープで固定したもの〕に、23℃、相対湿度65%の雰囲気下で、上記試験テープを2kgのゴムローラで1往復させて圧着する。圧着後24時間放置した後、剥離速度を、高速剥離では30m/min、低速剥離では0.3m/minとし、23℃の雰囲気下で、JIS K 6854に準じて180゜剥離粘着力を測定した。表1には、高速剥離粘着力、低速剥離粘着力、および、高速剥離粘着力を低速剥離粘着力で除した値(剥離速度依存性として示した)を併記した。
[なじみ性]
上記試験テープから、4cm×4cmのサイズの試験片を切り出す。凹凸高低差が5.
7μm(レーザー顕微鏡:キーエンス社製「VK−9710」での測定値)である市販の
アンチグレアタイプの液晶保護フィルム(BUFFALO社製;BOF−H141S)の
粗面を被着体として用い、粗面が上に来るようにアンチグレアフィルムを平らな面の上に
水平に置く。23℃、65%の相対湿度の雰囲気下で、試験片の一辺を端部から1〜2m
m程度アンチグレアフィルムに貼り合わせてから、試験片をアンチグレアフィルムの上に
静かに置く。試験片がフィルムに濡れ始めてから、試験片全体がフィルムに完全になじむ
までの時間を測定し、以下の判定基準により判断した。
判定基準
◎:全面が20秒以内になじむ
○:全面が20〜40秒以内になじむ
△:全面が40〜60秒以内になじむ
×:全面がなじむのに60秒を超える
Figure 2010037431
表1より、芳香族ポリイソシアネート化合物のみを用いた比較例1は、剥離速度依存性が10.7と小さく、低速剥離粘着力と高速剥離粘着力のバランスに優れているものの、なじみ性が△と不十分である。また、脂肪族ポリイソシアネート化合物のみを用いた比較例2、3、4、5、および脂環族ポリイソシアネート化合物のみを用いた比較例6はいずれもなじみ性が◎と優れているものの、剥離速度依存性は13を超えており、低速剥離粘着力と高速剥離粘着力のバランスが不十分である。
一方、芳香族ポリイソシアネート化合物と脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物を併用した実施例1〜11は、低速剥離粘着力が0.08N/25mm以上、高速剥離粘着力が1.2N/25mm以下、剥離速度依存性が10.7〜12.9で、かつなじみ性が◎〜○であり、低速剥離粘着力と高速剥離粘着力のバランスに加えなじみ性とのバランスに優れていることがわかる。
本発明の粘着剤組成物は、高速剥離性、低速での粘着力、被着体に対するなじみ性の全てに優れた粘着剤層を形成し得る再剥離用粘着剤組成物を提供することができる。従って、上記粘着剤組成物を用いて得られる粘着製品は、光学用偏光板(TAC)、位相差板、EMI(電磁波)シールドフィルム、防眩フィルム、反射防止フィルム等といった光学用部材の表面を保護するための再剥離用粘着製品として利用可能である。また、その他のプラスチックや金属板の表面の保護フィルムとしても利用可能である。

Claims (7)

  1. 粘着剤ポリマー(A)と、ポリイソシアネート化合物(B)を含む溶剤型再剥離用粘着剤組成物であって、この粘着剤ポリマー(A)が、炭素数4〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a)、官能基含有モノマー(b)を必須成分として含み、必要によりその他のモノマー(c)を含む原料モノマー成分から合成されたポリマーであり、ポリイソシアネート化合物(B)が、芳香族ポリイソシアネート化合物と脂肪族および/または脂環族ポリイソシアネート化合物の混合物であって、その混合比が質量比で10/90〜90/10であることを特徴とする溶剤型再剥離用粘着剤組成物。
  2. 上記粘着剤ポリマー(A)が、ガラス転移温度が0℃以上のポリマー構造を有するグラフトおよび/またはブロックポリマーである請求項1に記載の溶剤型再剥離用粘着剤組成物。
  3. 上記粘着剤ポリマー(A)が、ガラス転移温度が0℃以上のポリマー構造を側鎖に有するグラフトポリマーである請求項1または2に記載の溶剤型再剥離用粘着剤組成物。
  4. 上記グラフトポリマーが、ガラス転移温度が0℃以上のポリマー構造を有するマクロモ
    ノマー(d)を共重合したものである請求項3に記載の溶剤型再剥離用粘着剤組成物。
  5. 上記原料モノマー成分100質量%中、上記炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレート(a)が42〜96.7質量%、上記官能基含有モノマー(b)が0.3〜8質量%、上記その他のモノマー(c)が0〜10質量%、上記マクロモノマー(d)が3〜40質量%である請求項1〜4のいずれかに記載の溶剤型再剥離用粘着剤組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の溶剤型再剥離用粘着剤組成物から得られた粘着剤層が支持基材の少なくとも片面に形成されていることを特徴とする再剥離用粘着製品。
  7. 光学部材用表面保護フィルムに用いるものである請求項6に記載の再剥離用粘着製品。
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