JP2011207165A - タイヤの製造方法及びタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ骨格部材とトレッドとを接合する際に、クッションゴムの幅方向端部が流れ出すのを防止する。
【解決手段】シート状のクッションゴム14にキャンバス100が配置されており、トレッドゴム16と、シート状のクッションゴム14と、少なくともタイヤ骨格部材12のトレッドゴム側とをエンベロープで覆って仮組品を構成し、仮組品を容器内に収容し、容器内の加熱を行いトレッドゴム16をタイヤ骨格部材12に接着する際に、キャンバス100によって、クッションゴム14の幅方向端部14Aがタイヤ幅方向外側方向へ流れ出すのを防止できるようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤの製造方法及びタイヤに関する。
従来、乗用車等の車両には、ゴム、有機繊維材料、スチール部材等から構成された空気入りタイヤが用いられている。また、近年では、タイヤ骨格部材に成形の容易性、タイヤの製造に必要なエネルギーのカット、軽量化等から樹脂材料を、特に、リサイクルのし易さから、熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂等の熱可塑性材料を用いることが求められている。例えば、特許文献1には、熱可塑性の高分子材料を用いて形成された空気入りタイヤが開示されており、この特許文献1ではポリエステル系のエラストマーを金型に注入することにより製造したタイヤ骨格部材(ケース)とゴム製のトレッドとを一体化している。
また、使用済みタイヤからトレッドゴムを除去して台タイヤ(タイヤ骨格部材)とし、この台タイヤのクラウン部に、予め踏面側にトレッドパターンが形成された加硫済みのトレッドゴムを配置し、エンベローブ内で減圧しながらトレッドゴムを台タイヤに押し付けて接着する、所謂、更生タイヤを得る技術が知られている。例えば、特許文献2では、トレッド素材の接着面に加硫前から剥離容易な帆布層を付着し、この帆布層を付着したまま加硫することでプレキュアトレッドを構成し、プレキュアトレッドを台タイヤへ接着する際に帆布層を剥離することで、プレキュアとレッドの台タイヤへの接着性を向上させている。
特開03−143701号公報 特開2000−79641号公報
しかしながら、加硫済みトレッドを用いる場合には(Cold加硫)、タイヤ骨格部材とトレッドとを一体化する際に金型を使用しない。また、曲面となっているタイヤ骨格部材の外周上に未加硫ゴムや接着剤を配置し、その上にトレッドを配置し、さらに、タイヤ骨格部材とトレッドとを加硫によって接合する。この際、未加硫ゴムには溶融時の流動性が良いゴムを使用する。このため、エンベロープ内で未加硫ゴムの幅方向端部が幅方向外側へ流れ出てしまい、加硫後の仕上げ加工で流れ出したゴムを取り除く必要がある。なお、前記特許文献2における帆布層はプレキュアとレッドの台タイヤへの接着性を向上させているが、未加硫ゴムの幅方向外側への流れ出しは防止できない。また、樹脂を用いてタイヤ骨格部材を成形する場合には、仕上げ加工で流れ出したゴムを取り除く際に、タイヤ骨格部材が破損し易い。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、タイヤ骨格部材とトレッドとを接合する際に、未加硫ゴムの幅方向端部が流れ出すのを防止することが目的である。
請求項1の発明(タイヤの製造方法)は、タイヤ骨格部材を形成し、前記タイヤ骨格部材の外周面に、繊維層を少なくとも幅方向端部に有するシート状の未加硫ゴムを配置し、更に該未加硫ゴムのタイヤ直径方向外側に、加硫済み又は半加硫状態のトレッドゴムを配置し、前記トレッドゴムと、前記未加硫ゴムと、少なくとも前記タイヤ骨格部材の該トレッドゴム側とをエンベロープで覆って仮組品を構成し、該仮組品を容器内に収容し、該容器内の加熱を行うことで、前記トレッドゴムを前記タイヤ骨格部材に接着する。
請求項1に記載のタイヤの製造方法では、タイヤ骨格部材とタイヤ用トレッドとを一体化するにあたり、タイヤ骨格部材の外周面に、繊維層を少なくとも幅方向端部に有するシート状の未加硫ゴムを配置する。このため、トレッドゴムと、未加硫ゴムと、少なくともタイヤ骨格部材のトレッドゴム側とをエンベロープで覆って仮組品を構成し、仮組品を容器内に収容し、容器内の加熱を行いトレッドゴムをタイヤ骨格部材に接着する際に、未加硫ゴムの幅方向端部が流れ出すのを少なくとも幅方向端部に設けた繊維層によって防止できる。このため、加硫後に仕上げ加工で流れ出したゴムを取り除く必要がない。
請求項2の発明は、請求項1に記載のタイヤの製造方法において、前記繊維層は前記未加硫ゴムによって全面をコーティングされている。
請求項2に記載のタイヤの製造方法では、未加硫ゴムによって繊維層の全面がコーティングされているため、未加硫ゴムによってタイヤ骨格部材の外周面及びトレッドゴムとの接着性能が確保される。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のタイヤの製造方法において、前記繊維層は前記未加硫ゴムの全域にタイヤ幅方向に沿って連続的又は断続的に配置されている。
請求項3に記載のタイヤの製造方法では、未加硫ゴムの全域にタイヤ幅方向に沿って繊維層が連続的又は断続的に配置されているため、製品化されたタイヤにおいて、繊維層がタイヤ骨格部材の外周面のプロテクタとして作用することで、タイヤの損傷を防止し、耐久性を向上させることができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のタイヤの製造方法において、前記繊維層はキャンバスである。
請求項4に記載のタイヤの製造方法では、繊維層がキャンバスであるため、タイヤ骨格部材の外周面における幅方向端部の湾曲形状に応じて変形し易く、且つ、未加硫ゴムの流れ出しを抑制する効果も大きい。
請求項5の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のタイヤの製造方法において、前記繊維層は不織布である。
請求項5に記載のタイヤの製造方法では、繊維層は不織布であるであるため、タイヤ骨格部材の外周面における幅方向端部の湾曲形状に応じて変形し易く、且つ、未加硫ゴムの流れ出しを抑制する効果も大きい。
請求項6の発明は、請求項1〜5の何れか1項に記載のタイヤの製造方法において、前記タイヤ骨格部材を樹脂材料を用いて形成する。
請求項6に記載のタイヤの製造方法では、タイヤ骨格部材を樹脂材料を用いて形成するため、製造されるタイヤの軽量化を図ることができる。また、樹脂材料はゴムと比較して成形が容易な場合が多く、製造に必要なエネルギーを少なくすることもできる。
請求項7の発明は、請求項6に記載のタイヤの製造方法において、前記タイヤ骨格部材を熱可塑性樹脂材料を用いて形成する。
請求項7に記載のタイヤの製造方法では、タイヤ骨格部材を構成する熱可塑性樹脂材料として、例えば、熱硬化性樹脂等を用いることも可能であるが、特に熱可塑性樹脂を用いることで、再利用(リサイクル)が容易になる。
請求項8の発明は、請求項6又は請求項7に記載のタイヤの製造方法において、前記タイヤ骨格部材の外周面に接着剤を塗布した。
請求項8に記載のタイヤの製造方法では、タイヤ骨格部材の外周面に塗布した接着剤によって、タイヤ骨格部材の外周面に未加硫ゴムを接着できる。
請求項9の発明(タイヤ)は、タイヤ骨格部材を形成し、前記タイヤ骨格部材の外周面に、繊維層を少なくとも幅方向端部に有するシート状の未加硫ゴムを配置し、更に該未加硫ゴムのタイヤ直径方向外側に、加硫済み又は半加硫状態のトレッドゴムを配置し、前記トレッドゴムと、前記未加硫ゴムと、少なくとも前記タイヤ骨格部材の該トレッドゴム側とをエンベロープで覆った状態で加熱を行うことで、前記トレッドゴムが前記タイヤ骨格部材に接着されている。
請求項9に記載のタイヤは、タイヤ骨格部材とタイヤ用トレッドとを一体化するにあたり、タイヤ骨格部材の外周面に、繊維層を少なくとも幅方向端部に有するシート状の未加硫ゴムを配置する。このため、トレッドゴムと、未加硫ゴムと、少なくともタイヤ骨格部材のトレッドゴム側とをエンベロープで覆って仮組品を構成し、仮組品を容器内に収容し、容器内の加熱を行いトレッドゴムをタイヤ骨格部材に接着する際に、未加硫ゴムの幅方向端部が流れ出すのを少なくとも幅方向端部に設けた繊維層によって防止できる。このため、加硫後に仕上げ加工で流れ出したゴムを取り除く必要がない。
請求項10の発明は、請求項9に記載のタイヤにおいて、前記繊維層は前記未加硫ゴムによって全面をコーティングされている。
請求項10に記載のタイヤでは、未加硫ゴムによって繊維層の全面がコーティングされているため、未加硫ゴムによってタイヤ骨格部材の外周面及びトレッドゴムとの接着性能が確保される。
請求項11の発明は、請求項9又は請求項10に記載のタイヤにおいて、前記繊維層は前記タイヤ骨格部材の外周面の全域にタイヤ幅方向に沿って連続的又は断続的に配置されている。
請求項11に記載のタイヤでは、タイヤ骨格部材の外周面の全域にタイヤ幅方向に沿って繊維層が連続的又は断続的に配置されているため、繊維層がタイヤ骨格部材の外周面のプロテクタとして作用することで、タイヤの損傷を防止し、耐久性を向上させることができる。
請求項12の発明は、請求項9〜11の何れか1項に記載のタイヤにおいて、前記繊維層はキャンバスである。
請求項12に記載のタイヤの製造方法では、繊維層がキャンバスであるため、タイヤ骨格部材の外周面における幅方向端部の湾曲形状に応じて変形し易く、且つ、未加硫ゴムの流れ出しを抑制する効果も大きい。
請求項13の発明は、請求項9〜11の何れか1項に記載のタイヤにおいて、前記繊維層は不織布である。
請求項13に記載のタイヤでは、繊維層は不織布であるであるため、タイヤ骨格部材の外周面における幅方向端部の湾曲形状に応じて変形し易く、且つ、未加硫ゴムの流れ出しを抑制する効果も大きい。
請求項14の発明は、請求項9〜13の何れか1項に記載のタイヤにおいて、前記タイヤ骨格部材を樹脂材料を用いて形成する。
請求項14に記載のタイヤでは、タイヤ骨格部材を樹脂材料を用いて形成するため、製造されるタイヤの軽量化を図ることができる。また、樹脂材料はゴムと比較して成形が容易な場合が多く、製造に必要なエネルギーを少なくすることもできる。
請求項15の発明は、請求項14に記載のタイヤにおいて、前記タイヤ骨格部材を熱可塑性樹脂材料を用いて形成する。
請求項15に記載のタイヤでは、タイヤ骨格部材を構成する熱可塑性樹脂材料として、例えば、熱硬化性樹脂等を用いることも可能であるが、特に熱可塑性樹脂を用いることで、再利用(リサイクル)が容易になる。
請求項16の発明は、請求項14又は請求項15に記載のタイヤにおいて、前記タイヤ骨格部材の外周面に接着剤を塗布した。
請求項16に記載のタイヤは、タイヤ骨格部材の外周面に塗布した接着剤によって、タイヤ骨格部材の外周面に未加硫ゴムを接着できる。
以上説明したように、本発明に係るタイヤの製造方法及びタイヤによれば、タイヤ骨格部材とトレッドとの接合する際に、未加硫ゴムの幅方向端部が流れ出すのを防止できるという優れた効果が得られる。
タイヤ骨格部材、接着剤、繊維層を有するクッションゴム、ゴムセメント組成物及びトレッドゴムを示す分解断面図である。 タイヤ骨格部材の外周面に配置されたクッションゴムを示す一部を断面とした斜視図である。 タイヤ骨格部材の外周面にトレッドゴムが接着された状態を示す断面図である。 タイヤ骨格部材、接着剤、サイド部に繊維層が配置されたクッションゴム、ゴムセメント組成物及びトレッドゴムを示す分解断面図である。 タイヤ骨格部材、接着剤、間隔を開けて繊維層が配置されたクッションゴム、ゴムセメント組成物及びトレッドゴムを示す分解断面図である。 帯状のトレッドゴムを、タイヤ骨格部材の外周面に配置されたクッションゴムの外周に巻き付ける工程を示す斜視図である。 図6において、クッションゴムの外周に巻き付けた帯状のトレッドゴムの端部同士を突き合わせて円環状とした状態を示す斜視図である。 (A)トレッドゴムの継目において、タイヤ半径方向に沿った端面がタイヤ周方向に対向している例を示す、図7における8A−8A矢視拡大断面図である。(B)トレッドゴムの継目において、タイヤ半径方向に対して傾斜した端面が略平行に対向している例を示す8B−8B矢視拡大断面図である。 治具により、円環状のトレッドゴムを拡径している状態を示す斜視図である。 拡径されたトレッドゴムの内周側に、タイヤ骨格部材を配置した状態を示す斜視図である。 トレッドゴムがクッションゴムのタイヤ直径方向外側に配置された状態を示す斜視図である。 クッションゴムの外周を帯状拘束部材で覆う工程を示す斜視図である。 クッションゴムの外周を帯状拘束部材で覆った仮組品を示す斜視図である。 加硫用の容器内において、仮組品を支持部材で支持した例を模式的に示す断面図である。 台車上の支持部材により支持した仮組品を、該台車ごと加硫用の容器内に配置した例を模式的に示す断面図である。 タイヤ骨格部材にトレッドゴムが接着されたタイヤを示す断面図である。 タイヤ骨格部材として3列のチューブ体を用いたタイヤを示す断面図である。 チューブ体を示す断面図である。 タイヤ骨格部材として単列のチューブ体を用いたタイヤを示す断面図である。 ゴム製のタイヤ骨格部材、接着剤、クッションゴム、ゴムセメント組成物及びトレッドゴムを示す分解断面図である。 ゴム製のタイヤ骨格部材にトレッドゴムが接着されたタイヤを示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。図1から図16において、本実施形態に係るタイヤの製造方法は、タイヤ骨格部材12を形成し、該タイヤ骨格部材12の外周面12Aに、未加硫ゴムの一例たるクッションゴム14を配置し、更に該クッションゴム14のタイヤ直径方向外側に、加硫済み又は半加硫状態のトレッドゴム16を配置し、トレッドゴム16をタイヤ骨格部材12側に押し付けるように、トレッドゴム16の外周を帯状拘束部材18で覆って仮組品20を構成し、該仮組品20を容器22内に収容し、該容器22内の例えば加熱及び加圧を行って加硫を行うことで、トレッドゴム16をタイヤ骨格部材12に接着する、というものである。
(タイヤ骨格部材)
図1に示されるように、タイヤ骨格部材12は、樹脂材料を用いて、例えばタイヤ10のクラウン部24に対応した形状と、該クラウン部24のタイヤ軸方向両側から夫々タイヤ径方向内側に連なるサイド部26に対応した形状と、該サイド部26のタイヤ径方向内側に連なるビード部28に対応した形状とを有するように成型される。ビード部28には、ビードコア30が埋設される。このビードコア30の材料には、例えば金属、有機繊維、有機繊維を樹脂で被覆したもの、又は硬質樹脂が用いられる。なお、ビード部28の剛性が確保され、リム(図示せず)との嵌合に問題がなければ、ビードコア30を省略してもよい。
なお、タイヤ骨格部材を構成する樹脂材料としては、ゴム様の弾性を有する熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー(TPE)等を用いることができるが、走行時に必要とされる弾性や製造時の成形性等を考慮すると、熱可塑性エラストマーを用いることが望ましい。
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、JIS K6418に規定されるアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、エステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、熱可塑性ゴム架橋体(TPV)、若しくはその他の熱可塑性エラストマー(TPZ)等が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
更にこれらの熱可塑性材料としては、例えば、ISO75−2又はASTM D648に規定される荷重たわみ温度(0.45MPa荷重時)が78℃以上、JIS K7113に規定される引張降伏強さが10MPa以上、同じくJIS K7113に規定される引張降伏点伸びが10%以上、同じくJIS K7113に規定される引張破壊伸びが50%以上、JIS K7206に規定されるビカット軟化温度(A法)が130℃以上であるものを用いることができる。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
また、加硫済みとは、最終製品として必要とされる加硫度に至っている状態をいい、半加硫状態とは、未加硫の状態よりは加硫度が高いが、最終製品として必要とされる加硫度には至っていない状態をいう。
このタイヤ骨格部材12は、まず、例えばタイヤ10のタイヤ幅方向の中心部、即ちタイヤ赤道面CL、又はその近傍面を中心とした半割り形状に成型され、クラウン部24の端部同士を接合することにより構成される。この接合には、例えば同種又は異種の熱可塑性材料や接着剤等の接合部材34が用いられる。
クラウン部24には、補強用のコード32が例えば螺旋状に巻回されている。このコード32としては、例えばスチールコードや、金属繊維や有機繊維等のモノフィラメント(単線)又はこれらの繊維を撚ったマルチフィラメント(撚り線)を用いるとよい。コード32としてスチールコードを用いる場合、例えばクラウン部24のタイヤ直径方向外側に、熱可塑性材料からなるシート(図示せず)を貼り付けておき、コード32を加熱しながら、該シートに対してタイヤ周方向に螺旋巻きして埋設して行くことができる。このとき、コード32とシートの双方を加熱するようにしてもよい。
このように、クラウン部24に対して、補強用のコード32を、タイヤ周方向に螺旋巻きすることで、該クラウン部24のタイヤ周方向の剛性を向上させると共に、該クラウン部24の耐破壊性を向上させることができる。またこれによって、タイヤ10のクラウン部24における耐パンク性を高めることができる。なお、クラウン部24を補強するに際し、コード32をタイヤ周方向に螺旋状に巻回することが、製造上容易であるため好ましいが、該コード32をタイヤ幅方向において不連続としてもよい。またタイヤ骨格部材12(例えば、ビード部28、サイド部26、クラウン部24等)に、更なる補強材(高分子材料や金属製の繊維、コード、不織布、織布)を埋設配置し、該補強材でタイヤ骨格部材12を補強してもよい。
タイヤ骨格部材12のビード部28のうち、リム(図示せず)に嵌合する部位には、シール層36が設けられる。これにより、ビード部28のリムフィット性を高めることができる。このシール層36としては、タイヤ骨格部材12に用いられる熱可塑性材料よりもシール性の高い、ゴムや樹脂、エラストマー等を用いることができる。なお、タイヤ骨格部材12に用いられる熱可塑性材料のみでリムとの間のシール性が確保できれば、該シール層36を省略してもよい。
なお、タイヤ骨格部材12の外周面12Aには、例えば予め凹凸部を設けておき、クッションゴム14(図1)が加硫後に該凹凸部と嵌まり合うようにすることが好ましい。この凹凸部は、金型により容易に形成することが可能である。クッションゴム14は、加熱により流動するので、該凹凸部に対して隙間なく接合することができる。
(クッションゴム及びトレッドゴムの配置)
図1に示されるように、クッションゴム14の幅方向全域には繊維層100が連続的に配置されている。また、繊維層100の外周部の全面には、溶融時の流動性が良いゴムクッションゴム14が所定の厚さでコーティングされているため、ゴムクッションゴム14によって、タイヤ骨格部材12の外周面12A及びトレッドゴム16との接着性能が確保されるようになっている。
なお、繊維層100の素材は、天然繊維又は化学繊維(天然繊維を原料にして製造される再生繊維、天然高分子を改質して製造する半合成繊維、純合成的に有機高分子化合物を製造する合繊繊維、そして無機化合物からなる無機繊維)であり、一例としては、ポリアミド系、ポリエステル系レーヨン、ビニロン、アラミド繊維等の有機繊維及びこれらを混合して用いたものである。
また、繊維層としては、キャンバス、不織布等の柔軟性がありタイヤ骨格部材12の外周面12Aにおける幅方向端部の湾曲形状に応じて変形し易く、且つ、クッションゴム14の流れを抑制するものが好ましく、数枚重ねて埋設してもよい。
このように、クッションゴム14の全域に繊維層100を配置することによって、トレッドゴム16と、クッションゴム14と、タイヤ骨格部材12とをエンベロープで覆って仮組品を構成し、仮組品を容器内に収容し、加熱を行いトレッドゴム16をタイヤ骨格部材12に接着する際に、エンベロープ内でクッションゴム14の幅方向端部14Aがタイヤ幅方向外側方向(図3の矢印W方向)へ流れ出すのを防止し、図3に二点鎖線で示すようなゴムの流れ出しGが発生しないようにしている。
また、図16に示されるように、製品化されたタイヤ10においては、繊維層100がタイヤ骨格部材12の外周面12Aのプロテクタとして作用することで、タイヤ10の損傷を防止し、耐久性を向上させることができるようになっている。
なお、図4に示されるように、タイヤ10の軽量化のために繊維層100をクッションゴム14の幅方向両端部14Aのみに配置してもよい。
また、図5に示されるように、プロテクタ機能と軽量化との双方を考慮して、繊維層100を、クッションゴム14の幅方向に沿って所定の間隔で断続的に複数配置してもよい。
(クッションゴム及びトレッドゴムの配置)
図1に示されるように、タイヤ骨格部材12の外周面12Aにクッションゴム14を配置する際、該外周面12Aに例えば1層又は2層の接着剤40を塗布することが好ましい。この接着剤40の塗布は、湿度70%以下の雰囲気で行うことが好ましい。接着剤40は、特定の種類に限定されるものではないが、例えばトリアジンチオール系のものを用いることができ、他には塩化ゴム系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、イソシアネート系接着剤、ハロゲン化ゴム系接着剤等も用いることができる。
加硫済み又は半加硫状態のトレッドゴム16を、クッションゴム14のタイヤ直径方向外側に配置する際には、該トレッドゴム16の裏面側や該クッションゴム14の外周面側に、粘着性を有する例えばゴムセメント組成物42を塗布しておくことが好ましい。トレッドゴム16がクッションゴム14に貼り付くことで仮止め状態となり、作業性が向上するからである。
トレッドゴム16の材質として、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)を用いる場合には、ゴムセメント組成物42として、例えばSBR系のスプライスセメントを用いることが好ましい。また、トレッドゴム16の材質として、NR(天然ゴム)の配合比の高いSBR系ゴムを用いる場合には、SBR系のスプライスセメントにBR(ブタジエンゴム)を配合したものを用いることが好ましい。この他、ゴムセメント組成物42として、液状BR等の液状エラストマーを配合した無溶剤セメントや、IR(イソプレンゴム)−SBRのブレンドを主成分とするセメントを用いることが可能である。
トレッドゴム16は、予め踏面16A側に主溝等のトレッドパターンが形成されたPCT(Pre-Cured Tread)である。トレッドパターンを形成するため、未加硫ゴムをPCT用金型内で加硫して、トレッドゴム16を成型する。このとき、トレッドゴム16は、最終製品として必要とされる加硫度に至った加硫済み状態、又は未加硫の状態よりは加硫度が高いが、最終製品として必要とされる加硫度には至っていない半加硫状態とされる。
トレッドゴム16をクッションゴム14の外周に配置するに際しては、図6から図8に示されるように、帯状のトレッドゴム16をクッションゴム14の外周に円環状に巻き付けるようにしてもよいし、また図9から図11に示されるように、予め円環状に形成されたトレッドゴム16を用いてもよい。
ここで、図6から図8において、帯状のトレッドゴム16をクッションゴム14の直径方向外側に円環状に巻き付ける方法について簡単に説明する。この方法では、図6に示されるように、外周面12Aにクッションゴム14が配置されたタイヤ骨格部材12を、例えば円盤状の支持部材44により支持し、該支持部材44の中心に設けられた支持軸46を中心としてタイヤ骨格部材12を矢印A方向に回転させ、タイヤ軸方向と直交する方向から供給されるトレッドゴム16を、タイヤ骨格部材12の外周面12Aに配置されたクッションゴム14の外周に、1周分巻き付けて切断する。そして、図7に示されるように、端部同士を突き合わせて円環状とする。図8(A)、(B)において、その端部同士の継目48には、例えば未加硫ゴム50を配置しておき、後述する加硫工程において端部同士を加硫接着する。継目48の断面形状は、図8(A)に示されるような、タイヤ半径方向に沿った端面がタイヤ周方向に対向する単なる突合せでもよいし、また図8(B)に示されるように、タイヤ半径方向に対して傾斜した端面が略平行に対向する突合せであってもよい。
次に、図9から図11において、円環状のトレッドゴム16をクッションゴム14のタイヤ直径方向外側に配置する方法について簡単に説明する。この方法では、図9に示されるように、環状のトレッドゴム16を治具52によって拡径し、拡径したトレッドゴム16の内周側に、タイヤ骨格部材12を配置する。図示は省略するが、タイヤ骨格部材12の外周面12Aには、クッションゴム14が配置されている。
治具52は円盤状の台座54の上面に、円形に配置された複数(本実施形態では合計で8つ)の移動ブロック56を備えている。これらの移動ブロック56は、シリンダやねじ等の送り手段(図示省略)により台座54の直径方向内側(矢印E方向)と直径方向外側(矢印F方向)に同期して移動可能に構成されている。また、各移動ブロック56には、それぞれ複数(本実施形態では合計で2つ)のピン58が立設されている。台座54におけるピン58の内周側には、複数のピン60が円形に沿って配置されている。
なお、すべてのピン58は、円形に沿った位置に配置されており、各移動ブロック56の移動によって、台座54の直径方向内側(矢印E方向)と直径方向外側(矢印F方向)へ移動させるようになっている。
従って、環状のトレッドゴム16を各ピン58の外周側に配置し、各移動ブロック56を台座54の直径方向外側(矢印F方向)へ移動させることでトレッドゴム16を拡径する。その後、図10に示されるように、該トレッドゴム16の内周側に、タイヤ骨格部材12を配置する。このとき、タイヤ骨格部材12は、該ピン58と、ピン60との間に配置された状態となる。
その後、すべてのピン58、60を、トレッドゴム16とタイヤ骨格部材12との間から引き抜くことで、図11に示されるように、該トレッドゴム16がクッションゴム14(図示せず)のタイヤ直径方向外側に配置された状態となる。このとき、拡径された環状のトレッドゴム16の張力により、タイヤ骨格部材12の外周面12Aとトレッドゴム16との間にクッションゴム14が挟み込まれた状態となる。
タイヤ骨格部材12がチューブ体である場合には、該チューブ体に内圧を付与した状態で、帯状のトレッドゴム16をタイヤ円周方向に連続して螺旋状に巻回してもよい。またビード付のタイヤ骨格部材12の場合において、該タイヤ骨格部材12をリム組みして、該リムに設けられたバルブ(図示せず)を通じて内圧を付与した状態で、トレッドゴム16を配置してもよい。
(仮組品の組立て及び加硫)
次に、図12に示されるように、トレッドゴム16の外周を帯状拘束部材18で覆って仮組品20(図13)を構成する。帯状拘束部材18は、綿、脂肪族ポリアミド等を用いて構成されている。クッションゴム14を介してトレッドゴム16が配置されたタイヤ骨格部材12を、例えば円盤状の支持部材44により支持し、該支持部材44の中心に設けられた支持軸46を中心としてタイヤ骨格部材12を矢印A方向に回転させることで、少なくともトレッドゴム16の外周に、帯状拘束部材18を巻回する。図示の例では、トレッドゴム16の幅に対応した幅広の帯状拘束部材18を巻回しているが、帯状拘束部材18をより細幅に構成して、少なくともトレッドゴム16の外周にタイヤ周方向に螺旋状に巻回するようにしてもよい。このように帯状拘束部材18を巻回して締め付けることにより、トレッドゴム16をタイヤ骨格部材12側に押し付けることができる。
タイヤ骨格部材12の剛性が、帯状拘束部材18による締付けにより変形しない程度の十分な剛性を有している場合には、トレッドゴム16の外周を帯状拘束部材18で覆った状態で加硫を行うことができる。またタイヤ骨格部材12の剛性が若干少なく、帯状拘束部材18による締付け時にタイヤ骨格部材12の変形が生じる場合には、タイヤ骨格部材12のビード部28を例えば円盤状の支持部材44(図13参照)で支持するとよい。更にタイヤ骨格部材12の剛性が少ない場合には、タイヤ半径方向に移動可能な内駒をタイヤ周方向に複数配置した固定治具(図示せず)を用いることができる。各々の内駒をタイヤ半径方向外側に移動させることで、タイヤ骨格部材12のクラウン部24を内面側から支持して、該クラウン部24の形状を保持する。この固定治具は、その分解・組立てが容易であることが好ましい。
そして、図14、図15に示されるように、この仮組品20を容器22内に収容し、該容器22内の加熱及び加圧を行って加硫を行う。この容器22は、所謂加硫缶であるが、仮組品20を収容する容量を有し、加硫時の加熱及び加圧に耐えうる容器であればよく、形式は問わない。加硫条件は、例えば温度が120℃、圧力が2026hPa(2気圧)、時間が1時間である。
トレッドゴム16等の変形を防ぐ観点から、容器22内に仮組品20を収納する際には、該仮組品20の外周部が容器22の内壁等に当接しないようにすることが望ましい。そのための手段としては、例えば、図14に示されるように、単数又は複数の仮組品20を支持部材72により支持する方式や、図15に示されるように、単数又は複数の仮組品20を、台車76上に設けられた支持部材74により支持し、仮組品20を該台車76ごと容器22内に配置する方式が考えられる。
ここで、加硫促進剤としては、硫黄若しくはパーオキサイドを用いることができる。またクッションゴム14の補強剤には、カーボンブラック又はシリカを用いることができ、シリカがより好ましい。更に、カップリング剤には、アミノシラン又はポリスルフィドを用いることができる。
容器22内の加熱及び加圧は、飽和水蒸気を用いて行ってもよいし、加熱した乾いた空気を送り込んで加圧してもよい。容器22の圧力は、好ましくは1519.5hPa以上8104hPa以下(1.5気圧以上8気圧以下)であり、より好ましくは2026hPa以上6078hPa以下(2気圧以上6気圧以下)である。
加硫温度は100℃以上160℃未満であることが好ましい。160℃以上であると、タイヤ骨格部材12に用いられる熱可塑性材料の熱収縮により、コード32により補強されたクラウン部24が座屈してしまう可能性があるからである。また100℃未満であると、クッションゴム14の加硫度が不十分となる場合があるからである。
このように容器22内の温度を設定すると共に、容器22内の圧力を加硫に適した圧力に設定し、所定時間加硫を行うことで、クッションゴム14が加硫される。これにより、図16に示されるように、トレッドゴム16とタイヤ骨格部材12の外周面12Aとが加硫接着されて、タイヤ10(空気入りタイヤ)となる。半加硫状態のトレッドゴム16を用いた場合には、該トレッドゴム16も更に加硫されて最終製品の加硫度に至る。図8(A)、(B)に示されるように、帯状のトレッドゴム16を用い、その継目48に未加硫ゴム50を配置しておいた場合には、該未加硫ゴム50が加硫されて、トレッドゴム16の継目48も加硫接着される。
なお、容器22内の加圧は、必ずしも必須ではなく。加熱だけでも加硫を行うことは可能である。しかしながら、容器22内の加圧を行うことで、タイヤ骨格部材12に対するトレッドゴム16の接着性をより高めることができる。
このように、本実施形態では、シート状のクッションゴム14の全域に繊維層100が配置されている(図1参照)。このため、繊維層100によって、トレッドゴム16と、シート状のクッションゴム14と、少なくともタイヤ骨格部材12のトレッドゴム側とをエンベロープで覆って仮組品を構成し、仮組品を容器内に収容し、容器内の加熱を行いトレッドゴム16をタイヤ骨格部材12に接着する際に、クッションゴム14の幅方向端部14Aがタイヤ幅方向外側方向(図3の矢印W方向)へ流れ出すのを防止できる。この結果、図3に二点鎖線で示すようなゴムの流れ出しGが発生しないので、加硫後の仕上げ加工で流れ出したゴムGを取り除く必要がなく、生産性が向上する。また、繊維層100の外周部には、溶融時の流動性が良いゴムクッションゴム14が所定の厚さでコーティングされているため、タイヤ骨格部材12の外周面12A及びトレッドゴム16との接着性能も確保される。
また、本実施形態では、図16に示すように、製品化されたタイヤ10において、タイヤ骨格部材12の外周面12Aに配置したキャンバス100がプロテクタとして作用する。このため、タイヤ10の損傷を防止し、タイヤ10の耐久性を向上させることができる。
また、図4に示すように、繊維層100をクッションゴム14の幅方向両端部14Aのみに配置した場合には、タイヤ10の軽量化が可能となると共に、図5に示すように、繊維層100を、クッションゴム14の幅方向に沿って所定の間隔で複数仕配置した場合には、プロテクタ機能と軽量化との双方が可能となる
なお、本実施形態の繊維層100をキャンバスや不織布とした場合には、タイヤ骨格部材12の外周面12Aにおける幅方向端部の湾曲形状に応じて変形し易く、且つ、ゴムクッションゴム14の流れ出しを抑制する効果も大きい。
本実施形態に係るタイヤの製造方法における工程の順序は、適宜変更することが可能である。
また、上記実施形態に係るタイヤ10は、ビードコア30付きのタイヤ骨格部材12を用いたチューブレスタイプのタイヤであったが、タイヤ10の構成はこれに限られるものではない。図17に示されるように、熱可塑性材料を用いたタイヤ骨格部材12として、タイヤ周方向に円環状に形成され、リム80の外周部に配置される中空のチューブ体78を用いてもよい。このチューブ体78は、タイヤ幅方向において、複列(図17)又は単列(図19)に配置することができる。
図17に示される例では、タイヤ骨格部材12として、3本のチューブ体78がリム80の外周部に配置されている。これらのチューブ体78の外周部分には、例えば補強用のベルト層82が埋設されたトレッドゴム16が、例えばクッションゴム14を介して跨って配置され、加硫接着されている。
図18に示されるように、チューブ体78は、断面半円形状のチューブ半体78Aを互いに向き合わせて溶接用熱可塑性材料86で溶接したり、図示はしないが溶着シートで接合して成形することができる。
また、図19に示される例では、タイヤ骨格部材12として、2つのチューブ半体78Aからなる1本のチューブ体78が、リム80の外周部に配置されている。このチューブ体78の外周部分には、例えば補強用のベルト層82が埋設されたトレッドゴム16が、例えばクッションゴム14を介して配置され、加硫接着されている。
図17、図19に示される何れの構造のタイヤ10においても、チューブ体78の外周部分に対するトレッドゴム16の接着方法として、上記したタイヤの製造方法を用いることができる。
また、本発明は、タイヤ骨格部材として、上記の熱可塑性材料に限定されるものではない。すなわち、樹脂材料(熱硬化性材料を含む)を用いれば、軽量化を図ることが可能で、しかもタイヤ骨格部材の成形が容易であり、タイヤの製造に必要なエネルギーも少なくて済むので、製造コストも低くすることが可能である。特に熱可塑性材料をタイヤ骨格部材に用いれば、タイヤ骨格部材の再利用(リサイクル)が容易になる。
これに対し、タイヤ骨格部材がゴム製とされていてもよい。この場合、図20に示すように使用済みのゴムタイヤからトレッドを除去した状態の、いわゆる台タイヤ102を、本発明に係るタイヤ骨格部材とすることが可能である。この台タイヤ102は、必要に応じて、ビードコア104の間に配置されるカーカスプライ106や、このカーカスプライ106の径方向外側に配置されるコード108等を有している。
そして、台タイヤ102の外周面(クラウン部)にトレッドゴム16を配置して接着するが、この工程において、上記実施形態に示した工程と同様に、繊維層100が配置されたクッションゴム14を使用する。得られたタイヤ110は、図21に示すように、トレッドゴム16の変形が抑制された更生タイヤとなる。もちろん、更生タイヤに限らず、タイヤ骨格部材がゴム製とされた未使用のタイヤ(新品タイヤ)を製造する場合にも、本発明を適用可能である。
10 タイヤ
12 タイヤ骨格部材
12A 外周面
14 クッションゴム(未加硫ゴム)
16 トレッドゴム
18 帯状拘束部材
20 仮組品
22 容器
28 ビード部
30 ビードコア
32 コード
40 接着剤
42 ゴムセメント組成物
44 支持部材
100 キャンバス(繊維層)
100 タイヤ
102 台タイヤ(タイヤ骨格部材)

Claims (16)

  1. タイヤ骨格部材を形成し、
    前記タイヤ骨格部材の外周面に、繊維層を少なくとも幅方向端部に有するシート状の未加硫ゴムを配置し、
    更に該未加硫ゴムのタイヤ直径方向外側に、加硫済み又は半加硫状態のトレッドゴムを配置し、
    前記トレッドゴムと、前記未加硫ゴムと、少なくとも前記タイヤ骨格部材の該トレッドゴム側とをエンベロープで覆って仮組品を構成し、
    該仮組品を容器内に収容し、該容器内の加熱を行うことで、前記トレッドゴムを前記タイヤ骨格部材に接着するタイヤの製造方法。
  2. 前記繊維層は前記未加硫ゴムによって全面をコーティングされていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤの製造方法。
  3. 前記繊維層は前記未加硫ゴムの全域にタイヤ幅方向に沿って連続的又は断続的に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のタイヤの製造方法。
  4. 前記繊維層はキャンバスである請求項1〜3の何れか1項に記載のタイヤの製造方法。
  5. 前記繊維層は不織布である請求項1〜3の何れか1項に記載のタイヤの製造方法。
  6. 前記タイヤ骨格部材を樹脂材料を用いて形成する請求項1〜5の何れか1項に記載のタイヤの製造方法。
  7. 前記タイヤ骨格部材を熱可塑性樹脂材料を用いて形成する請求項6に記載のタイヤの製造方法。
  8. 前記タイヤ骨格部材の外周面に接着剤を塗布した請求項6又は請求項7に記載のタイヤの製造方法。
  9. タイヤ骨格部材を形成し、
    前記タイヤ骨格部材の外周面に、繊維層を少なくとも幅方向端部に有するシート状の未加硫ゴムを配置し、
    更に該未加硫ゴムのタイヤ直径方向外側に、加硫済み又は半加硫状態のトレッドゴムを配置し、
    前記トレッドゴムと、前記未加硫ゴムと、少なくとも前記タイヤ骨格部材の該トレッドゴム側とをエンベロープで覆った状態で加熱を行うことで、前記トレッドゴムが前記タイヤ骨格部材に接着されたタイヤ。
  10. 前記繊維層は前記未加硫ゴムによって全面をコーティングされていることを特徴とする請求項9に記載のタイヤ。
  11. 前記繊維層は前記タイヤ骨格部材の外周面の全域にタイヤ幅方向に沿って連続的又は断続的に配置されていることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のタイヤ。
  12. 前記繊維層はキャンバスであることを特徴とする請求項9〜11の何れか1項に記載のタイヤ。
  13. 前記繊維層は不織布であることを特徴とする請求項9〜11の何れか1項に記載のタイヤ。
  14. 前記タイヤ骨格部材を樹脂材料を用いて形成する請求項9〜13の何れか1項に記載のタイヤ。
  15. 前記タイヤ骨格部材を熱可塑性樹脂材料を用いて形成する請求項14に記載のタイヤ。
  16. 前記タイヤ骨格部材の外周面に接着剤を塗布した請求項14又は請求項15に記載のタイヤ。
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