JP2011207110A - 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】帯状のアルミニウムウェブWを、カソード電解槽1において酸性水溶液中でカソード反応を行い、次にアノード電解槽2において酸性水溶液中でアノード反応を行った後、交流電解槽3において酸性水溶液中で交番波形電流により連続的に交流電解粗面化処理を行なう。
【選択図】図1
Description
本実施形態のアルミニウムウェブとして使用されるアルミニウム板は、寸度的に安定なアルミニウムを主成分とする金属の連続した帯状のシート材又は板材である。アルミニウム板には、既述したように、アルミニウム合金板も含まれており、以下、これらを総称してアルミニウム板という。
機械的粗面化処理は、電解粗面化処理の前に行うのが好ましい。機械的粗面化処理は、一般に、円柱状の胴の表面に、ナイロン(登録商標)、プロピレン、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂からなる合成樹脂毛等のブラシ毛を多数植設したローラ状ブラシを用い、回転するローラ状ブラシに研磨剤を含有するスラリー液を噴きかけながら、上記アルミニウムウェブの表面の一方又は両方を擦ることにより行う。研磨剤は例えば、パミストン、ケイ砂、水酸化アルミニウム、アルミナ粉、火山灰、カーボランダム、金剛砂等の研磨剤、又はこれらの混合物を用いることができる。また、機械的粗面化処理においては、まず、ブラシグレイニングを行うに先立ち、所望により、アルミニウムウェブの表面の圧延油を除去するための脱脂処理、例えば、界面活性剤、有機溶剤、アルカリ性水溶液等による脱脂処理が行われてもよい。
第1アルカリエッチング処理は、上記アルミニウムウェブをアルカリ溶液に接触させることにより、エッチングを行う。アルミニウムウェブをアルカリ溶液に接触させる方法としては、例えば、アルカリ溶液を入れた槽の中にアルミニウムウェブを通過させる方法、アルカリ溶液を入れた槽の中にアルミニウムウェブを浸漬させる方法、アルカリ溶液をアルミニウムウェブの表面に噴き付ける方法等が挙げられる。エッチング量は、次の工程で電解粗面化処理を施す面については、1〜15g/m2 であるのが好ましく、電解粗面化処理を施さない面については、0.1〜5g/m2 (電解粗面化処理を施す面の約10〜40%)であるのが好ましい。アルカリ溶液に用いられるアルカリとしては、例えば、カセイソーダ、カセイカリが挙げられる。
第1デスマット処理は、例えば、上記アルミニウムウェブを塩酸、硝酸、硫酸等の濃度0.5〜30質量%の酸性溶液(アルミニウムイオン0.01〜5質量%を含有する。)に接触させることにより行う。
ここでは、本発明に係る前記した電解粗面化の前処理すなわち、酸性水溶液中でカソード反応を行い、次に酸性水溶液中でアノード反応を行う処理を実施する。
前記の前処理を行なった後、チャターマークを発生することなく、電解粗面化処理が行なわれる。
第2アルカリエッチング処理は、上記アルミニウムウェブをアルカリ溶液に接触させることにより、エッチングを行う。アルカリの種類、アルミニウムウェブをアルカリ溶液に接触させる方法は、第1アルカリエッチング処理の場合と同様のものが挙げられる。エッチング量は、0.001〜5g/m2であるのが好ましく、0.01〜3g/m2であることがより好ましく、0.05〜2g/m2であることがさらに好ましい。
第2デスマット処理は、例えば、上記アルミニウムウェブをリン酸、塩酸、硝酸、硫酸等の濃度0.5〜30質量%の酸性溶液(アルミニウムイオン0.01〜5質量%を含有する。)に接触させることにより行う。
上記の如く処理されたアルミニウムウェブには、更に、陽極酸化処理が施されるのが好ましい。陽極酸化処理は酸性水溶液の中で、アルミニウムウェブに直流、脈流又は交流を流すことで、アルミニウムウェブの表面に陽極酸化皮膜を形成する。
陽極酸化処理後又は封孔処理後、ケイ酸ソーダ、ケイ酸カリ等のアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液に浸せきさせる方法、親水性ビニルポリマー又は親水性化合物を塗布して親水性の下塗り層を形成させる方法等により、親水化処理を行うのが好ましい。
上記の親水化処理した平版印刷版用支持体、あるいは親水化処理後さらに酸性水溶液処理した平版印刷版用支持体の上に直接感光層を設けることができるが、必要に応じて、上記各支持体上に中間層を設け、該中間層上に感光層を設けることもできる。
上記中間層が形成される前の平版印刷版用支持体又は上記中間層が形成された平版印刷版用支持体に感光層を設けることにより、平版印刷版原版を得ることができる。
厚み0.24mm、巾1030mmのJISA1050アルミウエブをライン速度50m/分で搬送しつつ、苛性ソーダを用いて化学的溶解処理を溶解量5g/m2で行い、次に50℃の1%硝酸液に20秒浸漬してデスマット処理した。
本発明の電解反応槽を、図2に示すようなカソード反応とアノード反応とを共通の槽とした処理装置を用いた以外は、実施例1と同様の条件でアルミニウムウェブを処理し、上記のような評価を行なった。その結果、実施例2のアルミニウムウェブにおいては、チャターマークが全く見られなかった。
カソード反応の電解水溶液とアノード反応の電解水溶液とをいずれも塩酸1%、アルミニウムイオン0.5%を含む液とした以外は、実施例1と同様の条件でアルミニウムウェブを処理し、上記のような評価を行なった。その結果、実施例3のアルミニウムウェブにおいては、チャターマークが全く見られなかった。
カソード反応の電流とアノード反応の電流とを、いずれも直流からパルス波形に変えた以外は、実施例1と同様の条件でアルミニウムウェブを処理し、上記のような評価を行なった。その結果、実施例4のアルミニウムウェブにおいては、チャターマークが全く見られなかった。
カソード反応およびアノード反応を行わずに電解粗面化を行なった以外は、実施例1と同様の条件でアルミニウムウェブを処理し、上記のような評価を行なった。その結果、比較例1のアルミニウムウェブにおいては、強いチャターマークが見られた。
カソード反応を行わずにアノード反応を行ってから電解粗面化を行なった以外は、実施例1と同様の条件でアルミニウムウェブを処理し、上記のような評価を行なった。その結果、比較例2のアルミニウムウェブにおいては、弱いチャターマークが見られた。
Claims (5)
- 帯状のアルミニウム板を、カソード電解槽において酸性水溶液中でカソード反応を行い、次にアノード電解槽において酸性水溶液中でアノード反応を行った後、交流電解槽において酸性水溶液中で交番波形電流により連続的に交流電解粗面化処理を行なうことを特徴とする平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法。
- 前記カソード電解槽の酸性水溶液中とアノード電解槽の酸性水溶液中とがどちらも硝酸水溶液であることを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法。
- 前記交流電解槽中の酸性水溶液とカソード電解槽の酸性水溶液中とアノード電解槽の酸性水溶液中とがいずれも同一組成の硝酸水溶液であることを特徴とする請求項2に記載の平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法。
- 前記カソード反応を行う電流とアノード反応を行う電流とでは、前者の方が絶対値が高い電流密度にて反応が行われることを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法。
- 前記カソード反応を行う電流とアノード反応を行う電流とは、いずれも直流電流であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1に記載の平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法。
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