JP2011202266A - 嵌合型接続部品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面被覆層として複数の平行線として観察されるSn被覆層群Xを含み、該Sn被覆層群Xを構成する個々のSn被覆層1a〜1dの両側にCu−Sn合金被覆層2が隣接して存在する。部品挿入方向の最大高さ粗さRzが10μm以下である。銅板材の打抜き加工時にプレス加工により表面粗化処理を行い、銅板材表面に複数の平行線として観察される凹部を形成し、次いで銅板材にCuめっき及びSnめっきを行い、リフロー処理して製造する。
【選択図】図1
Description
特許文献7の発明では、端子成形加工時に嵌合部分のみ表面粗度を大きくし、Niめっき層、Cuめっき層及びSnめっき層をこの順に、又はCuめっき層及びSnめっき層をこの順に、あるいはSnめっき層のみを形成し、Snめっき層をリフロー処理して、Cuめっき層とSnめっき層から、あるいは銅合金母材とSnめっき層からCu−Sn合金層を形成するとともに、リフロー処理により平滑化したSnめっき層の間からCu−Sn合金層の一部を表面に露出させる(母材表面に形成された凹凸の凸の部分でCu−Sn合金層の一部が露出する)。この際、めっき厚は全面同じとする。嵌合部においては、最表面にCu−Sn合金層とSn層が形成され(Cu−Sn合金層が表面に露出)ているため、はんだ濡れ性に問題があるが、嵌合部以外は凹凸が無いためCu−Sn合金層が露出しておらず(最表面にSn層のみ)、はんだ濡れ性は良好である。
従来、Sn被覆層及びCu−Sn被覆層の露出形態の指標として、Cu−Sn合金被覆層の露出面積率と平均露出間隔(特許文献1,2)、及びSn被覆層の最大内接円直径及び最大外接円直径(特許文献3)が規定されている。
従って、本発明は、適正で制御可能な平面視形状を有するSn被覆層又はCu−Sn合金被覆層を有し、端子の小型化にも対応可能な嵌合型接続部品を提供することを目的とする。
(1)前記Sn被覆層は複数の平行線として観察されるSn被覆層群を含み、前記Sn被覆層群を構成する個々のSn被覆層の両側に前記Cu−Sn合金被覆層が隣接して存在し、前記表面の部品挿入方向の最大高さ粗さRzが10μm以下であること、又は、
(2)前記Sn被覆層は複数の平行線として観察されるSn被覆層群と、同じく複数の平行線として観察される別のSn被覆層群を1又は2以上含み、各Sn被覆層群は格子状に交差し、各Sn被覆層群を構成する個々のSn被覆層の両側にCu−Sn合金被覆層が隣接して存在し、前記表面の端子挿入方向の最大高さ粗さRzが10μm以下であること。
なお、各Sn被覆層群に属する個々のSn被覆層は、上記のとおり、相手側部品との接触(摺動)側最表面において、複数の平行線として観察されるものをいうが、個々のSn被覆層は必ずしも数学的な意味で平行線状である必要はない。各Sn被覆層群に属する個々のSn被覆層が、ほぼ同形状で湾曲、波打ち、あるいは屈曲している場合も本発明に含まれる。
上記嵌合型接続部品の表面被覆層の一部として、銅板材(母材)の表面と前記Cu−Sn合金被覆層の間にNi被覆層が形成されていてもよく、また、前記Ni被覆層と前記Cu−Sn合金被覆層の間にさらにCu被覆層が形成されていてもよい。さらに、前記接続部品用銅板材の表面とNi被覆層の間にCu被覆層が形成されていてもよい。
なお、本発明において、Sn被覆層、Ni被覆層及びCu被覆層は、それぞれSn、Ni、Cu金属のほか、Sn合金、Ni合金及びCu合金を含む。
本発明で規定されたSn被覆層及びCu−Sn合金被覆層の平面視形状は、端子の小型化にも対応可能であり、かつ銅板材の表面粗化処理を適正に行うことでその平面視形状の制御を容易に行うことができる。
本発明の嵌合型接続部品は、所定形状に打抜き加工した銅板材に後めっき及びリフロー処理して製造されるもので、相手側部品との接触側最表面にCu−Sn合金被覆層とSn被覆層が混在し、Sn被覆層がリフロー処理により平滑化されている。Cu−Sn合金被覆層とSn被覆層からなる表面被覆層について、より具体的な形態をいえば、銅板材(母材)の表面にCu−Sn合金被覆層とSn被覆層がこの順に形成され、リフロー処理により平滑化されたSn被覆層の間から、Cu−Sn合金被覆層の一部が最表面に露出している。相手側部品との接触(摺動)側最表面に硬いCu−Sn合金被覆層が露出することにより、端子挿入力が低減する。
最表面に露出したCu−Sn合金被覆層は、JISB0601に基づく粗さ曲線の山として測定され、この山が最大高さ粗さRzの大きさに反映される。
(1)複数の平行線として観察されるSn被覆層群を含み、該Sn被覆層群を構成する個々のSn被覆層(このSn被覆層を、特に平行Sn被覆層という場合がある)の両側にCu−Sn合金被覆層が隣接して存在する。
(2)複数の平行線として観察されるSn被覆層群と、同じく複数の平行線として観察される別のSn被覆層群を1又は2以上含み、各Sn被覆層群は格子状に交差し、各Sn被覆層群を構成する個々のSn被覆層(このSn被覆層を、特に平行Sn被覆層という場合がある)の両側にCu−Sn合金被覆層が隣接して存在する。
まず、図1(a),(b)は、上記(1)の形態の典型例を示す。図1(a)に示す例では、所定幅を有する複数の平行Sn被覆層1a〜1d(まとめて平行Sn被覆層1という場合がある)が略等間隔で平行線状に形成され、各平行Sn被覆層1a〜1dの両側にCu−Sn合金被覆層2が隣接して存在する。Cu−Sn合金被覆層2も所定幅を有し、同じく略等間隔で平行線状に形成されている。平行線状に形成された複数の平行Sn被覆層1a〜1dにより、本発明でいうSn被覆層群Xが構成される。
なお、図1(b)において島状に存在するSn被覆層3が連続して、Cu−Sn合金被覆層2が分断される場合、あるいはSn被覆層3の中にさらにCu−Sn合金被覆層が小さく島状に存在する場合等、種々の他の形態が生じ得る。
なお、図2(b)において島状に存在するSn被覆層3の中にさらにCu−Sn合金被覆層が小さく島状に存在する場合等、種々の他の形態が生じ得る。
図3において、銅板材(母材)5には、比較的深い凹部6が略等間隔で形成され、凹部6の両側に凸部7が形成され、凹部6を挟まない隣接する凸部7,7間は比較的平らである。このような表面構造はプラトー構造といわれている。凹部6は、銅板材5の表面に複数の平行線として観察される。
図3(b)は図1(b)(又は図2(b))に対応するもので、銅板材5の表面全体にCu−Sn合金被覆層2が形成され、前記凹部6においてCu−Sn合金被覆層2の上に平行Sn被覆層1が形成されている。プラトー部でもCu−Sn合金被覆層2の上にSn被覆層3が形成されている。この凹部6に形成された平行Sn被覆層1が、図1(b)又は図2(b)において平行線状に観察された平行Sn被覆層1a〜1d(又は平行Sn被覆層4a〜4d)に相当し、プラトー部に形成されたSn被覆層3が、図1(b)又は図2(b)において島状に観察されたSn被覆層3に相当する。
部品形状に打抜き後、又は打抜き前あるいは打抜きと同時に、銅板材5に対しプレス加工による表面粗化処理が施される。この表面粗化処理は、図4(a)に示すように、押圧面にごく細かい凹凸がほぼ一定ピッチで形成された金型8をプレス機にセットし、該金型8で銅板材5の表面をプレスすることで行われる。このプレス加工により、銅板材5の表面に金型8の押圧面の凸部(刃先)が押し込まれ、銅板材5の表面に凹部6が平行線状に転写され、同時に、凹部6から押し出された材料が凹部6の両側に盛り上がり、必然的に凸部7が形成される。凹部6を間に挟まない隣接する凸部7,7間の銅板材表面は、仕上げ圧延のままの比較的平ら(プラトー)な状態を保っている。
なお、本発明に関しては、リフロー処理後の表面被覆層を構成する各層について「被覆層」と表現し、リフロー処理前の表面めっき層を構成する各層について「めっき層」と表現している。
リフロー処理後に残留するSn量が比較的多ければ、銅合金板表面のプラトー部に前記Sn被覆層3が形成され(図1(b),図2(b),図3(b)参照)、あるいは前記Sn被覆層3の被覆エリアが増える。図3(b)に示すように、Sn被覆層3は平行Sn被覆層1に比べて薄肉である。
また、隣接する平行Sn被覆層同士の間隔を1μm以上とするのは、銅板材の表面粗化処理に困難が伴うためである。一方、隣接する平行Sn被覆層同士の間隔が大きくなりすぎると、当初のSnめっき層の厚さによって、相手側端子とCu−Sn合金被覆層との接触面積が大きくなりすぎるか、小さくなりすぎる傾向があり、その場合、いずれにしても挿入力の上昇(低挿入力効果の低下)を招く。従って、隣接する平行Sn被覆層同士の間隔は2000μm以下とする。近年の端子の小型化を考慮すると、平行Sn被覆層の幅は1000μm以下が望ましく、250μm以下がより望ましい。平行Sn被覆層の幅、及び隣接する平行Sn被覆層同士の間隔はほぼ一定であることが望ましいが、それは必須ではない。
本発明では、部品(端子)挿入方向の最大高さ粗さRzが10μm以下(0μmを含む)と規定されている。この最大高さ粗さRzが大きいと、最表面に露出するCu−Sn合金被覆層の表面積が広くなり、部品表面の耐食性が低下して酸化物量などが増え、接触抵抗が増加しやすく、電気的信頼性を維持することが困難となる。また、銅板材の表面粗化処理において銅板材5に凹部6を幅広く深く形成すると、最大高さ粗さRzが大きくなるが、これは銅板材5の変形を伴いやすい。従って、最大高さ粗さRzは10μm以下とし、望ましくは0超(多少とも突出している)〜5μm以下である。
3群以上のSn被覆層群を格子状に交差させることも本発明に含まれる。この場合も、各Sn被覆層群を構成する平行Sn被覆層は、幅が1〜500μm、同じSn被覆層群に含まれる隣接する平行Sn被覆層同士の間隔が1〜2000μmに設定される。同じく、各Sn被覆層群の交差角度は望ましくは10〜90°とする。
Ni被覆層は金属Ni又はNi合金からなる。Ni合金の場合、合金元素としてCu、P、Coなどが挙げられ、Cuは40質量%以下、P、Coは10質量%以下が望ましい。Ni被覆層の平均厚さは0.1〜10μmが望ましい。また、Cu被覆層は金属Cu又はCu合金からなる。Cu合金の場合、合金元素としてSn、Znなどが挙げられ、Snは50質量%未満、他の元素は5質量%以下が望ましい。Cu被覆層の平均厚さは3.0μm以下が望ましい。
表面粗化処理方法として、特許文献1〜3には、イオンエッチング等の物理的方法、エッチングや電解研磨等の化学的方法、圧延(研磨やショットブラスト等により粗面化したワークロールを使用)、研磨、ショットブラスト等の機械的方法が開示されている。しかし、このような方法で、上記のような複数の平行線として観察されるSn被覆層群と、その両側に隣接するCu−Sn合金被覆層を形成することはできない。
一方、特許文献7,8には、端子形状加工時に銅板材表面を表面粗化処理する技術が記載されている。すなわち、銅板材に打抜き加工を施し端子素材が帯状の連結部を介して長さ方向に連鎖状に連なった銅板材を形成するとともに、前記打抜き加工と同時にあるいは打抜き加工の前又は後に、前記銅板材にプレス加工を施し、端子素材板面(銅板材表面)の表面粗さを増大させる、というものである。しかし、特許文献7,8にはプレス加工の具体的手段についての記載はない。
本発明では、表面粗化処理として、先に図4を参照して説明したように、押圧面にごく細かい凹凸が平行線状に形成された金型をプレス機にセットし、該金型で銅板材の表面をプレスし、凸部(刃先)を銅板材表面に打ち込む、という方法が適用できる。この方法であれば、本発明で規定するCu−Sn合金被覆層又はSn被覆層の露出形態を実現可能であり、Sn被覆層の幅、Sn被覆層同士の間隔についても自在に制御可能である。
なお、金型1の押圧面に細かい凹凸を付ける方法は、放電加工、研削加工、レーザー加工などがあり、必要とする寸法精度、加工形状により任意に選択できる。凸部の形状、形成ピッチは一定である必要はない。
後めっきは、必要に応じてNiめっきを行った後、Cuめっき層と、Snめっき層をこの順に形成した後、リフロー処理を行うことにより製造することができる。また、必要に応じてNiめっき層の下に、Niめっきの密着性改善のため、Cuめっき層を形成することもできる。あるいは、銅板材表面に直接Snめっき層のみを形成してもよい。
なお、本発明において、Cuめっき層、Snめっき層及びNiめっき層は、それぞれCu、Sn、Ni金属のほか、Cu合金、Sn合金及びNi合金を含む。Cuめっき層、Snめっき層及びNiめっき層が、Cu合金、Sn合金及びNi合金の場合、各合金の合金元素は、Cu被覆層、Sn被覆層及びNi被覆層の各合金と同じでよい。
本実施例においては、Cu中に1.8質量%のNi、0.40質量%のSi、1.1質量%のZn、0.10質量%のSnを含有し、ビッカース硬さ180、厚さ0.25mmtの銅合金条を製作した。
上記銅合金条から100mm×40mm(圧延長手方向×直角方向)の試験片を切り出し、ピン端子を成形する順送金型内の所定位置(ピン端子成形加工後の位置)に、押圧面に所定凹凸を付けたパーツを取り付け、1mmw×22mmLのピン端子形状を5mmピッチで成形加工すると同時に、各ピン端子の1mmw×10mmLの範囲に表面粗化処理を行った。成形加工及び表面粗化処理後の銅板材の概略図を図5に示す。図5において11が銅板材、12がピン端子部、両矢印の範囲が表面粗化処理した部分である。凹凸形状の異なるパーツを用いたり、複数回打ちを行うこと等により、種々の表面形態を得ることができる。
No.1の表面SEM(組成像)を図6に示す。図中の白色部がSn被覆層、黒色部がCu−Sn合金被覆層である。Sn被覆層には、それぞれ複数の平行線として観察される2つのSn被覆層群が含まれ、一方のSn被覆層群と他方のSn被覆層群は90°の角度で交差し、全体として格子状をなしている。なお、この例において表面粗化処理後、めっき前のピン端子表面には、複数の平行線として観察される細かい溝(谷)が90°の角度で交差して形成され、これらの溝が全体として格子状をなしている。
接触式粗さ計(株式会社東京精密製;サーフコム1400)を用いて、JIS B0601:2001に基づいて測定した。表面粗さ測定条件は、カットオフ値を0.8mm、基準長さを0.8mm、評価長さを4.0mm、測定速度を0.3mm/s、接触針先端半径を5μmRとして、測定はピン端子挿入方向に複数箇所で行い、得られた各粗さ曲線から最大高さ粗さRzを求め、その最大値を試験片の最大高さ粗さRzとした。なお、最大高さ粗さRzはどの測定箇所でもほぼ同じ値が得られた。図6にNo.1で測定した粗さ曲線の一例を示す。
試験片の表面を操作電子顕微鏡を用いて観察し、その組成像からSn被覆層(X,Y)の幅、直線X,Yの間隔を測定した。なお、X,Yの交差角度、Xと挿入方向交差角度は表面粗化処理の段階で設定した。
[被覆層厚さ]
試験片を平行線状に観察されるSn被覆層に垂直な断面で切断し、その断面の中央部を走査型電子顕微鏡を用いて観察し、その組成像を画像解析処理してNi被覆層、Cu−Sn合金被覆層及びSn被覆層の平均厚さを算出した。いずれもCu被覆層は消滅していた。
嵌合型接続部品における電気接点のインデント部の形状を模擬し、図7に示すような装置を用いて評価した。まず、各試験材(No.1〜16)から切り出したピン端子形状のオス試験片14を水平な台15に固定し、その上に、表面粗化処理を行っていない銅板材にめっき加工(Cu:0.15μm、Sn:1.0μm、リフロー処理)した材料から切り出した半球加工材(内径をφ1.5mm及びφ1.0mmとした)又は舌片に成形したメス試験片16をおいて被覆層同士を接触させた。続いて、メス試験片6に3.0Nの荷重(錘17)をかけてオス試験片14を押さえ、横型荷重測定器(アイコーエンジニアリング株式会社;Model−2152)を用いて、オス試験片14を端子挿入方向に水平方向に引っ張り(摺動速度を80mm/minとした)、摺動距離5mmまでの最大摩擦力F(単位:N)を測定した。摩擦係数を下記式(1)により求めた。なお、18はロードセル、矢印は摺動方向である。
摩擦係数=F/3.0 …(1)
各試験材に対し、大気中にて160℃×500hrの熱処理を行った後、接触抵抗を四端子法により、開放電圧20mV、電流10mA、無摺動の条件にて測定した。160℃×500hr加熱後の接触抵抗が1.0mΩ未満のものを耐熱性がよい(○)、1.0mΩ以上のものを耐熱性が劣る(×)と評価した。
2 Cu−Sn合金被覆層
3 Sn被覆層
4,4a〜4d 平行Sn被覆層
5 銅板材
6 凹部
7 凸部
8 金型
11 銅板材
12 ピン端子部
Claims (11)
- 所定形状に打抜き加工した銅板材に後めっき及びリフロー処理して製造され、相手側部品との接触側最表面にCu−Sn合金被覆層とSn被覆層が混在し、前記Sn被覆層がリフロー処理により平滑化されている嵌合型接続部品において、前記Sn被覆層は複数の平行線として観察されるSn被覆層群を含み、前記Sn被覆層群を構成する個々のSn被覆層の両側に前記Cu−Sn合金被覆層が隣接して存在し、部品挿入方向の最大高さ粗さRzが10μm以下であることを特徴とする嵌合型接続部品。
- 前記Sn被覆層群に属するSn被覆層の幅が1〜500μm、前記Sn被覆層群に属するSn被覆層のうち隣接するSn被覆層同士の間隔が1〜2000μmであることを特徴とする請求項1に記載された嵌合型接続部品。
- 所定形状に打抜き加工した銅板材に後めっき及びリフロー処理して製造され、相手側端子との接触側最表面にCu−Sn合金被覆層とSn被覆層が混在し、前記Sn被覆層がリフロー処理により平滑化されている嵌合型接続部品において、前記Sn被覆層は複数の平行線として観察されるSn被覆層群と、同じく複数の平行線として観察される別のSn被覆層群を1又は2以上含み、各Sn被覆層群は格子状に交差し、各Sn被覆層群を構成する個々のSn被覆層の両側にCu−Sn合金被覆層が隣接して存在し、部品挿入方向の最大高さ粗さRzが10μm以下であることを特徴とする嵌合型接続部品。
- 前記Sn被覆層群に属するSn被覆層の幅が1〜500μm、同じSn被覆層群に属するSn被覆層のうち隣接するSn被覆層同士の間隔が1〜2000μmであることを特徴とする請求項3に記載された嵌合型接続部品。
- 前記銅板材は後めっきの前に表面粗化処理が行われており、表面に複数の平行線として観察される凹部がプレス加工で形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載された嵌合型接続部品。
- 前記銅板材表面に、表面めっき層として前記Cu−Sn合金被覆層とSn被覆層がこの順に形成され、前記Cu−Sn合金被覆層の一部が最表面に露出していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載された嵌合型接続部品。
- 前記Cu−Sn合金被覆層の平均厚さが0.1〜3μm、前記Sn被覆層の平均厚さが0.2〜5.0μmであることを特徴とする請求項6に記載された嵌合型接続部品。
- 前記銅板材の表面と前記Cu−Sn合金被覆層の間にNi被覆層を有することを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載された嵌合型接続部品。
- 前記Ni被覆層と前記Cu−Sn合金被覆層の間にさらにCu被覆層を有することを特徴とする請求項8に記載された嵌合型接続部品。
- 前記銅板材の表面と前記Ni被覆層の間にさらにCu被覆層を有することを特徴とする請求項8又は9に記載された嵌合型接続部品。
- 銅板材を打抜き加工すると同時に又はその前後に、前記銅板材の表面にプレス加工により表面粗化処理を行って複数の平行線として観察される凹部を形成し、続いて表面粗化処理を行った銅板材の表面に後めっきを行い、さらにリフロー処理を行うことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載された嵌合型接続部品の製造方法。
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