JP2011201795A - アルキルアリールカルバメートの製造方法およびイソシアネートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芳香族アミンとアルキルアリールカーボネートとをカルボン酸の存在下で反応させてアルキルアリールカルバメートを製造し、得られたアルキルアリールカルバメートを熱分解してイソシアネートを製造する。この方法によりアルキルアリールカルバメートを製造すれば、毒性の強い金属化合物を配合することなく、工業的に、さらには、煩雑な後処理工程も必要としないので、作業性および生産性よく、アルキルアリールカルバメートを製造することができる。また、この方法によりイソシアネートを製造すれば、ポリウレタンの原料として工業的に用いられるポリイソシアネートを、簡易かつ効率的に製造することができる。
【選択図】なし
Description
(式中、R1はアルキル基を、R2は置換基を有していてもよいアリール基を示す。)
また、本発明のアルキルアリールカルバメートの製造方法では、カルボン酸が、芳香族カルボン酸であることが好適である。
(式中、R1はアルキル基を、R2は置換基を有していてもよいアリール基を示す。)
本発明で用いられる芳香族アミンは、芳香環に直接結合した1級または2級のアミノ基を1つ以上有するアミノ基含有有機化合物である。
(式中、R1はアルキル基を、R2は置換基を有していてもよいアリール基を示す。)
上記式(1)中、R1で示されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシルなどの炭素数1〜8の直鎖状または分岐状の脂肪族飽和炭化水素基、例えば、シクロヘキシル、シクロドデシルなどの炭素数5〜10の脂環族飽和炭化水素基などが挙げられる。
(R1OCONH)nR3 (2)
(式中、R1は、上記式(1)のR1と同意義を、R3は、芳香族アミン残基を、nは、芳香族アミンのアミノ基の数を示す。)
副生物である下記一般式(3)で示されるアリールアルコールが含まれる。
(式中、R2は、上記式(1)のR2と同意義を示す。)
そして、必要により、アルカリで洗浄し、さらに、これら過剰(未反応)のアルキルアリールカーボネート、カルボン酸、反応溶媒、アリールアルコールを、蒸留分離するなどして回収することによって、生成したアルキルアリールカルバメートを容易に分離することができる。また、この反応では、得られたアルキルアリールカルバメートは、必要により、洗浄、中和、再結晶、蒸留、昇華またはカラムクロマトグラフィーなどによってさらに精製することができる。
R3−(NCO)n (4)
(式中、R3は、上記式(2)のR3と同意義を、nは、上記式(2)のnと同意義を示す。)
副生物である下記一般式(5)で示されるアルキルアルコールを生成させる。
(式中、R1は、上記式(1)のR1と同意義を示す。)
この熱分解は、特に限定されず、例えば、液相法、気相法などの公知の分解法を用いることができる。好ましくは、液相法、より好ましくは、この熱分解において副生するアルキルアルコールを系外に分離させる反応蒸留方式により実施する。
ガラス製反応容器内において、メチルフェニルカーボネート45.6g(0.30mol)、2,4−トリレンジアミン(2,4−TDA)12.2g(0.10mol)、ピバル酸2.04g(0.02mol)およびトルエン58.3gを配合し、常圧下において、90℃で8時間反応させた。
表1に示す各成分条件および反応条件において、実施例1と同様の操作により、ジカルバメートおよびモノカルバメートを得た。なお、比較例1においては、カルボン酸を配合しなかった。
ガラス製反応容器内において、メチルフェニルカーボネート13.7g(0.09mol)、4,4’−ジフェニルメタンジアミン(4,4’−MDA)5.95g(0.03mol)、ピバル酸0.61g(0.006mol)およびトルエン39.4gを配合し、常圧下において、90℃で8時間反応させた。
表2に示す各成分条件および反応条件において、実施例8と同様の操作により、ジカルバメートおよびモノカルバメートを得た。なお、比較例2においては、カルボン酸を配合しなかった。
冷却管を備えた精留塔、キャピラリーおよび温度計を付けた500mLフラスコを反応器として用いた。冷却器には60℃の温水を流し、受器は冷エタノールで冷却したコールドトラップを通して真空ラインに連結した。フラスコに、実施例9で得られた4,4’−ビス(メチルオキシカルボニルアミノ)ジフェニルメタン(ジカルバメート)の反応液を移し、オイルバス内に設置した。フラスコ内を常圧〜0.67kPaに徐々に減圧し、オイルバスを150℃まで昇温させ、未反応のメチルフェニルカーボネート、副生物であるフェノール、触媒である安息香酸などの蒸発分を留去した。
Claims (6)
- 芳香族アミンと、下記一般式(1)で示されるアルキルアリールカーボネートとを、カルボン酸の存在下で反応させることを特徴とする、アルキルアリールカルバメートの製造方法。
R1OCOOR2 (1)
(式中、R1はアルキル基を、R2は置換基を有していてもよいアリール基を示す。) - カルボン酸が、芳香族カルボン酸であることを特徴とする、請求項1に記載のアルキルアリールカルバメートの製造方法。
- 芳香族アミンが、4,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,2’−ジフェニルメタンジアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1または2に記載のアルキルアリールカルバメートの製造方法。
- アルキルアリールカーボネートが、メチルフェニルカーボネートであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のアルキルアリールカルバメートの製造方法。
- アルキルアリールカーボネートとして、アルキルアリールカーボネートを40質量%以上含む粗原料が用いられることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のアルキルアリールカルバメートの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のアルキルアリールカルバメートの製造方法によって、アルキルアリールカルバメートを製造する工程と、
得られたアルキルアリールカルバメートを熱分解してイソシアネートを製造する工程と
を備えていることを特徴とする、イソシアネートの製造方法。
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