JP2011199969A - 画像形成装置および画像形成装置におけるステッピングモータの制御方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成装置におけるステッピングモータの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】実際に必要な負荷トルクに応じて、ステッピングモータへ供給する電流を適切な大きさに設定することのできる画像形成装置およびそのためのステッピングモータの制御方法を提供する。
【解決手段】ステッピングモータに対して供給されているモータ駆動電流実績値とステッピングモータの負荷トルクとの関係に基づいて、各演算周期におけるステッピングモータが負っている負荷トルクを推定する。そして、この推定された負荷トルクに対して、適切なマージンを有する値を目標負荷トルクに決定する。さらに、この決定した目標負荷トルクを生じることのできる電流値を新たなモータ駆動電流設定値として出力する。
【選択図】図7

Description

本発明は、ステッピングモータを有する画像形成装置およびそのステッピングモータの制御方法に関する。
従来から、プリンタや複合機などの画像形成装置においては、用紙を搬送するための手段としてステッピングモータが採用されることが多い。これは、ステッピングモータでは、回転センサなどが不要な、いわゆるオープンループの位置制御が可能であるという利点を有するからである。このオープンループの位置制御が可能である半面、ステッピングモータでは、最大出力トルク以上の負荷トルクが一瞬でも印加されると脱調という現象を起こして停止してしまうため、この脱調を防止するように制御する必要がある。
そのため、たとえば、画像形成装置の用紙搬送に用いられるステッピングモータでは、装置のばらつき、環境温度、装置耐久などを考慮して、予めピーク負荷トルクを想定し、その想定したピーク負荷トルクに対して所定のマージンを設けた最大出力トルクを発揮できるように、ステッピングモータへ供給する駆動電流の大きさを設定することで、脱調を防止するという方法が一般的に採用されている。
このような脱調を防止しながらステッピングモータを駆動する方法としては、以下のような技術が知られている。
特開2001−262938(特許文献1)には、位置センサを付加したステッピングモータに対して、指令パルスとモータ移動量との偏差量に応じて、モータ駆動電流を可変とする構成が開示されている。
特開平6−133593号公報(特許文献2)には、印加パルスの立ち上がり時と立ち下がり時の中央部の負荷電流と、立ち下がり時直前の負荷電流の差に基づいて、ステッピングモータの速度制御を行なう構成が開示されている。
特開2000−341994号公報(特許文献3)には、励磁電流傾きの変化によりステッピングモータのロータのステップ移行状態を検出して、ロータがステータと一致したタイミングで、供給励磁電流が装置の最大負荷に対応した予め設定されているチョッピング定電流値を該供給励磁電流まで下げる構成が開示されている。
特開2002−10689(特許文献4)には、電流検知回路により1ステップ毎の駆動電流を監視し、常に必要十分な電流が流れる様に可変電源によって駆動電圧を変化させることにより、パルスモータの駆動電流波形の立ち上がり時間を必要トルクによって変化させる構成が開示されている。
特開2002−64996(特許文献5)には、ステッピングモータの駆動電流の変化を検出して負荷を判断して信号を発生することで、現在正常に回転しているか、脱調を起こす危険があるか等の判断を行なう構成が開示されている。
特開2004−104888(特許文献6)には、ステッピングモータの駆動使用量が設定値以上のとき、ドライバに与える電流目標値を順次に変更してモータの脱調臨界の電流目標値を検索する構成が開示されている。
特開2001−262938号公報 特開平6−133593号公報 特開2000−341994号公報 特開2002−10689号公報 特開2002−64996号公報 特開2004−104888号公報
しかしながら、上述した従来のステッピングモータの制御方法および上記の各特許文献については、以下のような課題がある。
上述した従来の制御方法のように、予め想定したピーク負荷トルクに応じた大きさの駆動電流を設定する場合には、本来必要なトルクより過剰なトルクを発生させることとなり、DCブラシレスモータといった他の搬送手段に比較して、効率が悪いという課題があった。また、ある程度のマージンを考慮してステッピングモータへの供給電流を多くするため、ステッピングモータやそれを駆動するドライバ(特に、その中のスイッチング素子)の温度上昇が大きくなり、耐熱性を高めるために定格サイズをより大きくしたり、冷却用の措置を施す必要が生じたりする。さらに、軽負荷時などにトルク過大で振動が発生するという課題や、想定外の用紙を使用した場合などの負荷変動に対応することが難しいという課題があった。
また、特許文献1に開示された制御方法では、ステッピングモータに位置センサが必要であり、オープンループの位置制御が可能という本来の利点が失われてしまう。また、常に偏差を監視して励磁を制御するための高速な演算装置が必要となり、コストアップの問題が生じ得る。
また、特許文献2に開示された制御方法では、ステッピングモータの回転速度が変化してしまうので、画像形成装置のように、用紙を予め定められた搬送速度で搬送する構成には適していない。また、パルスレート(数kHz〜数10kHz程度)と同程度の演算周期で制御演算を実行しなければならず、コストアップの問題が生じ得る。さらに、1−2相励磁より多くの励磁形式のステッピングモータには適用が困難であるという課題もある。
また、特許文献3に開示された制御方法では、パルスレートよりも十分に短い演算周期で制御演算を実行しなければならず、演算装置に起因するコストアップの問題が生じ得る。
また、特許文献4に開示された制御方法では、電源電圧自体を制御する必要があり、比較的高価な電源装置(レギュレータ)などが必要となり、コストアップの問題が生じ得る。
また、特許文献5に開示された制御方法では、パルスレートと同程度の演算周期で制御演算を実行しなければならず、コストアップの問題が生じ得る。
また、特許文献6に開示された制御方法では、瞬間的な負荷変動に対応することができないという課題がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、実際に必要な負荷トルクに応じて、ステッピングモータへ供給する電流を適切な大きさに設定することのできる画像形成装置およびそのためのステッピングモータの制御方法を提供するものである。
この発明のある局面に従う画像形成装置は、ステッピングモータと、ステッピングモータを駆動するためのドライバと、ステッピングモータの駆動を行なうためのドライバの電流の大きさである電流実績値を検出するための電流検出部と、電流実績値に基づいて、ドライバに対して、ステッピングモータへ供給すべき電流の大きさを設定するための電流設定値を所定の演算周期毎に与える制御部とを有する。制御部は、電流設定値についての、電流実績値とステッピングモータの負荷トルクとの関係を参照して、前回の演算周期における電流設定値および今回の演算周期における電流実績値に対応する負荷トルクを推定負荷トルクとして決定する手段と、推定負荷トルクからステッピングモータに出力させるべきトルクである目標負荷トルクを決定する手段と、ステッピングモータの最大出力トルクとステッピングモータへ供給される電流の大きさとの関係を参照して、目標負荷トルクの大きさに対応する電流値を電流設定値に決定する手段とを含む。
好ましくは、制御部は、複数の異なる大きさの電流設定値の別に、電流実績値とステッピングモータの出力トルクとの関係を複数格納する手段と、複数の電流実績値とステッピングモータの出力トルクとの関係のうち、前回の演算周期における電流設定値に関連する2つ以上の関係を用いて、前回の演算周期における電流設定値についての、電流実績値とステッピングモータの出力トルクとの関係を決定する手段とをさらに含む。
好ましくは、制御部は、ドライバに対して、ステッピングモータの回転速度を設定するための手段と、複数の異なる大きさの電流設定値の別に、ステッピングモータの回転速度とステッピングモータの最大出力トルクとの関係を複数格納する手段と、複数のステッピングモータの回転速度とステッピングモータの最大出力トルクとの関係から、ステッピングモータに設定されている回転速度に対応するステッピングモータの最大出力トルクをそれぞれ取得することで、ステッピングモータに設定されている回転速度についての、ステッピングモータの最大出力トルクとステッピングモータへ供給される電流の大きさとの関係を決定する手段とを含む。
好ましくは、電流検出部は、生の電流検出値に含まれる高周波成分をフィルタリングするためのローパスフィルタを含む。
好ましくは、目標負荷トルクを決定する手段は、推定負荷トルクに対する目標負荷トルクの比率が1を越えるように、目標負荷トルクの大きさを決定する。
さらに好ましくは、目標負荷トルクを決定する手段は、連続する画像形成処理において、推定負荷トルクに対する目標負荷トルクの比率を先に大きく設定しておき、画像形成処理が実行される毎に、当該比率を減じる。
好ましくは、ステッピングモータは、画像形成に用いる用紙の搬送経路に配置され、制御部は、画像形成処理の進行に応じて、ステッピングモータに設定する回転速度を変更する。
好ましくは、制御部は、画像形成処理の期間を複数の演算周期に分割し、各演算周期におけるステッピングモータの駆動を行なうためのドライバの電流の大きさの代表値を電流実績値として取得する手段をさらに含む。
さらに好ましくは、制御部は、各画像形成処理における目標負荷トルクの決定に、先の画像形成処理において取得された電流実績値に基づいて推定された負荷トルクの時間変化を用いる。
さらに好ましくは、制御部は、複数の先の画像形成処理においてそれぞれ推定された複数の負荷トルクの時間変化を統計的処理することで、各画像形成処理における推定された負荷トルクの時間変化を決定するための手段をさらに含む。
さらに好ましくは、本画像形成装置は、電流検出部の出力側に設けられた少なくとも1つのピークホールド回路をさらに有し、制御部は、各演算周期の境界タイミングで、ピークホールド回路に対するリセット信号を出力する。
この発明の別の局面に従えば、画像形成装置におけるステッピングモータの制御方法を提供する。本制御方法は、ステッピングモータを駆動するためのドライバの電流の大きさである電流実績値を検出するステップと、検出された電流実績値に基づいて、ドライバに対して、ステッピングモータへ供給すべき電流の大きさを設定するための電流設定値を所定の演算周期毎に与えるステップとを有する。電流設定値を所定の演算周期毎に与えるステップは、電流設定値についての、電流実績値とステッピングモータの負荷トルクとの関係を参照して、前回の演算周期における電流設定値および今回の演算周期における電流実績値に対応する負荷トルクを推定負荷トルクとして決定するステップと、推定負荷トルクからステッピングモータに出力させるべきトルクである目標負荷トルクを決定するステップと、ステッピングモータの最大出力トルクとステッピングモータへ供給される電流の大きさとの関係を参照して、目標負荷トルクの大きさに対応する電流値を電流設定値に決定するステップとを含む。
本発明によれば、実際に必要な負荷トルクに応じて、ステッピングモータへ供給する電流を適切な大きさに設定することのできる画像形成装置およびそのためのステッピングモータの制御方法を提供できる。
この発明の実施の形態1に従う画像形成装置の概略構成図である。 図1に示す制御部10の概略構成を示す図である。 図1に示す制御部10における制御構造を示す模式図である。 この発明に関連するステッピングモータ駆動用の回路構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1に従うステッピングモータ駆動用の回路構成の一例を示す図である。 図5に示す電流センサおよびローパスフィルタを用いて検出されたモータ駆動電流実績値の時間変化の一例を示す図である。 図3に示すモータ制御モジュールの処理内容を説明するためのブロック図である。 この発明の実施の形態1に従うモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係の一例を示す図である。 図6に示すモータ駆動電流実績値の時間変化に基づいて算出された推定負荷トルクの時間変化の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1に従うモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を決定するための処理を説明するための図である。 この発明の実施の形態1に従うパルスレート−プルアウトトルクの関係の一例を示す図である。 図11に示すパルスレート−プルアウトトルクの関係から算出されたプルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1に従うステッピングモータの全体処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に従うステッピングモータに対するモータ駆動電流設定値を制御するための処理を示すフローチャートである。 図7に示すブロック図を簡素化したブロック図である。 この発明の実施の形態2に従うステッピングモータ駆動用の回路構成の一例を示す図である。 図16に示すステッピングモータ駆動用の回路構成において測定されたモータ駆動電流実績値の時間変化の一例を示す図である。 図17に示すモータ駆動電流実績値のサンプル値によって算出される推定負荷トルクT^の時間変化の一例を示す。 この発明の実施の形態2に従う画像形成装置での動作について説明するための図であり。 この発明の実施の形態2に従うモータ制御モジュールの処理内容を説明するためのブロック図である。 この発明の実施の形態2に従うステッピングモータに対するモータ駆動電流設定値を制御するための処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2の変形例に従うステッピングモータ駆動用の回路構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2の変形例に従うモータ駆動電流実績値の算出処理を説明するための図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
<装置構成>
図1は、この発明の実施の形態1に従う画像形成装置の概略構成図である。図2は、図1に示す制御部10の概略構成を示す図である。
図1を参照して、本実施の形態に従う画像形成装置1は、原稿から画像情報を読取ってイメージデータを生成するためのスキャナ2と、プリント処理が可能なプリントエンジン3と、全体制御を司る制御部10とを含む。
スキャナ2は、プラテンガラスに載置された原稿に向けて光源から光を照射するとともに、原稿から反射した光を撮像素子などによって受光することで、原稿の画像情報を読取る。あるいは、スキャナ2は、連続的な原稿読取りを可能とするように、原稿給紙台、送出ローラ、レジストローラ、搬送ドラム、および排紙台などを含んでいてもよい。
プリントエンジン3は、パーソナルコンピュータから受信した印刷ジョブ、および/または、スキャナ2で読取られたイメージデータなどの画像データに基づいて、用紙S上にプリント処理を行なう。図1には、代表的に、タンデム式のカラー電子写真方式の構成を図示するが、モノクロの電子写真方式の構成、4サイクル式のカラー電子写真方式、インクジェット方式、感熱方式といった任意のプリント構成を採用することができる。
より具体的には、プリントエンジン3は、それぞれイエロー(Y),マゼンダ(M),シアン(C),黒(K)のトナー像を形成する4つのイメージングユニット(作像ユニット)20Y,20M,20C,20Kを含む。イメージングユニット20Y,20M,20C,20Kは、その順序に転写ベルト4の移動方向に配置される。各イメージングユニット20は、タイミングを同期させてこの転写ベルト4上に各色のトナー像を順次形成する。転写ベルト4は、その表面にトナー像を保持する像担持体であり、この転写ベルト4が各イメージングユニット20を一巡すると、その表面にはフルカラー(4色)のトナー像が形成される。
その後、転写ベルト4上に形成されたフルカラーのトナー像は、転写ローラ5によって用紙Sに転写される。転写ローラ5は所定電位にバイアスされており、このバイアス電位によって、帯電したトナー像に静電界による吸引力が生じる。すなわち、このトナー像に生じる吸引力を用いて、転写ベルト4から用紙Sへのトナー像の転写が行なわれる。カラーのトナー像が転写された用紙Sは、定着装置6により定着された後、排出トレーに出力される。
この用紙Sは、画像形成装置1の下部に装着されるトレー内に収納されており、画像形成処理の実行タイミングに対応して、順次搬送される。この画像形成に用いる用紙Sの搬送経路には、ステッピングモータによって駆動されるローラが複数配置されている。図1に示す例では、用紙Sが収納されているトレー側から搬送ローラ11,13,15が順に配置されている。これらの搬送ローラ11,13,15は、それぞれステッピングモータ12,14,16によって回転駆動される。また、定着装置6の定着ローラについても、ステッピングモータ18によって駆動される。
これらのステッピングモータ12,14,16,18は、それぞれ対応するドライバ(後述する)に接続されている。これらのドライバには、制御部10からステッピングモータを駆動するための設定値および/または指令値が与えられる。
すなわち、各ステッピングモータは、画像形成に用いる用紙の搬送経路に配置される。そして、制御部10は、画像形成処理の進行に応じて、各ステッピングモータに設定する回転速度を適宜変更する。
イメージングユニット20Y,20M,20C,20Kは、出力画像に応じた各色のトナー像を形成するための感光体ドラム21Y,21M,21C,21Kをそれぞれ含む。各イメージングユニット20では、感光体ドラム21の回転方向に沿って、帯電装置、露光装置、現像装置、除電装置などが配置される。感光体ドラム21は、予め帯電装置によってその表面が帯電された状態で、制御部10からの指令に従って、露光装置により露光される。露光装置が出力画像に応じて感光体ドラム21の表面をレーザー光で走査することで、感光体ドラム21の表面に出力画像に応じた静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像装置で供給されるトナーが付着することで、トナー像として現像される。そして、感光体ドラム21表面に現像されたトナー像は、各感光体ドラム21と転写ベルト4との接触によって、各感光体ドラム21から転写ベルト4に転写される。
なお、感光体ドラム21を帯電させるためのバイアス電圧が帯電グリッド高圧電源31により印可されるとともに、トナーを帯電させるためのバイアス電圧が現像バイアス高圧電源32により印可される。
また、画像形成装置1は、操作パネル7をさらに含む。操作パネル7は、各種ユーザ操作を受付ける入力部であって、かつ、各種情報をユーザに通知する表示部でもある。より具体的には、操作パネル7は、入力部の機能として、テンキーを含む各種入力キー群、およびタッチセンサなどを含むとともに、表示部の機能として、タッチセンサと一体化した液晶表示部、およびLED(Light Emitting Diode)などからなる各種インジケータを含む。
図2を参照して、制御部10は、CPU(Central Processing Unit)101と、RAM(Random Access Memory)103と、ROM(Read Only Memory)105と、EEPROM(Electrical Erasable and Programmable Read Only Memory)107と、HDD(Hard Disk Drive)109と、外部通信I/F(インターフェイス:Interface)111と、内部通信I/F113と、入力ポート115と、出力ポート117とを含む。なお、これらの部位は、内部バス119を介して互いに接続される。
制御部10では、CPU101が、ROM105などに予め格納されている各種処理を実行するためのプログラムをRAM103などに展開して実行することで、画像形成装置1が制御される。
RAM103は、揮発性メモリであり、ワークメモリとして使用される。より具体的には、RAM103には、実行されるプログラム自体に加えて、処理対象の画像データや各種変数データが一時的に格納される。EEPROM107は、典型的には不揮発性の半導体メモリであり、画像形成装置1のIPアドレスやネットワークドメインなどを各種設定値を記憶する。HDD109は、典型的には不揮発性の磁気メモリであり、画像処理装置から受信した印刷ジョブやスキャナ2によって読取ったイメージデータなどを蓄積する。
外部通信I/F111は、典型的にはイーサネット(登録商標)といった汎用的な通信プロトコルをサポートし、ネットワークを介してパーソナルコンピュータや他の画像形成装置との間でデータ通信を提供する。
内部通信I/F113は、操作パネル7と接続され、操作パネル7に対するユーザ操作に応じた信号を受信して、CPU101へ伝送するとともに、CPU101からの命令に従って、操作パネル7にメッセージなどを表示するために必要な信号を送信する。
入力ポート115は、典型的には、A/D(Analog to Digital)変換器を含んでおり、プリントエンジン3などに含まれる各種センサなどからの値を取込む。一方、出力ポート117は、典型的には、D/A(Digital to Analog)変換器を含んでおり、CPU101による演算結果に応じた指令値などをプリントエンジン3などに含まれる各種アクチュエータへ与える。
上述の例では、演算装置の一例であるCPUを用いて制御部10を構成する例を示したが、CPUに代えて、または、CPUに加えて、DSP(Digital Signal Processor)を採用してもよい。あるいは、後述するような制御機能の一部もしくは全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェアとして実装してもよい。
<制御部における制御構造>
図3は、図1に示す制御部10における制御構造を示す模式図である。図3を参照して、制御部10は、典型的には、プリント処理制御モジュール150と、モータ制御モジュール151,152,…,15Nを含む。
プリント処理制御モジュール150は、操作パネル7などを介してユーザ操作に応答して、プリント(画像形成)処理に必要な全体処理を実行する。より具体的には、プリント処理制御モジュール150は、一連のプリント処理のシーケンスに沿って、各ステッピングモータに所定のタイミングで起動したり、プリント対象の画像データの生成を開始したりするための指令を発する。
モータ制御モジュール151,152,…,15Nの各々は、対応するドライバと関連付けられている。すなわち、モータ制御モジュール151,152,…,15Nは、それぞれドライバからモータ駆動電流実績値1,2,…Nを受信するとともに、後述する演算処理によって、対応するドライバを駆動するための制御指令である、モータ駆動パルスレート1,2,…Nおよびモータ駆動電流設定値1,2,…,Nを出力する。
<ステッピングモータ駆動回路>
図4は、この発明に関連するステッピングモータ駆動用の回路構成の一例を示す図である。図5は、この発明の実施の形態1に従うステッピングモータ駆動用の回路構成の一例を示す図である。
図4には、各ステッピングモータに生じ得る最大のピーク負荷トルクを予測し、そのピーク負荷トルクに応じたモータ駆動電流設定値を設定する方法に適した回路構成を示す。すなわち、図4に示す回路構成は、ステッピングモータ200と、ステッピングモータ200を駆動するためのドライバ210と、ドライバ210に対して、ステッピングモータ200の回転速度を設定するための制御部90とを含む。
ステッピングモータ200としては、任意の方式のステッピングモータを採用することができるが、図4には、1−2相励磁方式のステッピングモータを示す。より具体的には、ステッピングモータ200は、第1相コイル204と第2相コイル206とを有する。これらのコイル204および206は、ドライバ210からそれぞれ駆動電流(パルス電流)を供給されることで、ステッピングモータ200内に磁界磁界を発生する。このコイル204および206が発生する界磁磁界を適切なタイミングで切替えることで、ステッピングモータ200のロータが回転する。
なお、ドライバ210からコイル204および206へ供給される駆動電流の周波数、すなわち、ステッピングモータ200の回転速度は、制御部90によって与えられるモータ駆動パルスレート設定値によって定められる。典型的には、制御部90は、画像形成処理の進行に応じて、モータ駆動パルスレート設定値を適宜変更する。
また、ドライバ210からコイル204および206へ供給される駆動電流の大きさは、制御電源VCCとグランドGNDとの間に接続された分圧抵抗Rfから取り出された電圧値に応じた、モータ駆動電流設定値によって定められる。このモータ駆動電流設定値は、装置のばらつき、環境温度、装置耐久などを考慮して決定される。
これに対して、図5に示すように、本実施の形態に従うステッピングモータ駆動用の回路構成は、図4に示す回路構成に比較して、(a)ステッピングモータ200の駆動のために供される電流の大きさを検出するための構成、および、(b)ドライバ210へ与えるモータ駆動電流設定値を自在に変更するための構成、が付加されている点において相違する。
より具体的には、上記(a)の構成として、本実施の形態に従うステッピングモータ駆動用の回路構成は、電流センサ220と、ローパスフィルタ(Low Pass Filter;以下「LPF」と称す。)222とを含む。
電流センサ220は、モータ駆動電源からドライバ210へ電力を供給するための電源経路上に配置され、ステッピングモータ200が駆動されたときに、ステッピングモータ200における負荷に応じてドライバ210へ流入する電流の大きさを検出する。本実施の形態に従う画像形成装置1においては、この検出された電流の大きさによって、各演算周期におけるステッピングモータ200の負荷トルクが推定される。
なお、本実施の形態においては、1−2相励磁方式のステッピングモータを採用した関係上、ドライバ210の電源側に電流センサ220を設ける構成を示すが、ステッピングモータ200の駆動のために供される電流の大きさを検出できれば、電流センサ220はいずれの位置に設けてもよい。たとえば、ドライバ210のグランドへの流出側に電流センサ220を設けてもよい。
また、図5には、電流センサ220の一例として、コイル型の電流センサを図示するが、抵抗型(シャント)の電流センサを用いてもよい。
LPF222は、電流センサ220による生の電流検出値に含まれる高周波成分をフィルタリングする。これは、ステッピングモータ200を定電流方式で駆動する場合には、ドライバ210からステッピングモータ200へ供給される電流は、高周波のスイッチング電流となっており、電流センサ220によって検出された生の電流値のままでは、後述するようなトルク変動成分を判別することができないためである。
この電流センサ220により検出される生の信号波形には、ステッピングモータ200の回転速度によっても異なるが、周波数の高い方から、(i)スイッチング成分(低電流チョッパ制御成分)(数十k〜100kHz)、(ii)励磁ステップ成分(パルスレートの周波数;2相フルステップ励磁方式の場合には、1〜5kHzおよびその整数倍)、(iii)電気角周期の成分(励磁成分の1/4及びその整数倍成分;250Hz〜)、(iv)モータギアの噛み合いによる負荷変動成分(200Hz前後)、(v)駆動系振動成分(150〜400Hz)等が含まれる。
本実施の形態に従うステッピングモータの制御方法において、対応すべき負荷変動成分の周波数帯域は、瞬時的な変動がない場合には〜100Hz程度となり、瞬時的な変動にも対応する必要がある場合には150Hz程度が必要となる。したがって、対応すべき負荷変動成分の周波数帯域に応じて、適切なカットオフ周波数を有するLPF222が採用される。これにより、電流センサ220により検出される生の信号波形に含まれる高周波成分をカットすることで、目的とする周波数帯域の負荷変動成分だけを含むようなモータ駆動電流実績値を得ることができる。
LPF222から出力されるモータ駆動電流実績値は、制御部10へ与えられる。典型的には、制御部10の入力ポート115にLPF222からの電圧値が入力される。なお、制御部10内の入力ポート115ではなく、制御部10とは別に設けたA/D変換器を用いてデジタル値に変換した上で、制御部10へその結果を入力するようにしてもよい。
また、上述したように、LPF222には、対応すべき負荷変動成分に応じて、適切な周波数帯域(カットオフ周波数)を設定する必要があるが、その周波数帯域設定を固定値ではなく、制御部10からの指令によって変更可能なプログラマブル方式であってもよい。あるいは、LPF222を制御部10が取り込み可能な周波数帯域よりも高いカットオフ周波数を設定しておき(もしくは、対応すべき負荷変動成分以外の成分が含まれるようなより広い周波数帯域であってもよい)、制御部10の内部処理(デジタルフィルタ)を用いて、不必要な周波数帯域の成分をカットするような構成でもよい。
上述のように、電流センサ220およびLPF222を用いて検出された、モータ駆動電流実績値の時間変化の一例を図6に示す。なお、図6に示す縦軸のスケールは、換算後の値である。すなわち、実際のLPF222の信号波形は、電流センサ220のスケーリングによって適当なレンジの電圧値になっており、この電圧値が制御部10の入力ポートから取り込まれると、そのA/D変換器の分解能に応じて量子化されたデジタルデータ(バイナリ値)として扱われる。
なお、本明細書において、「モータ駆動電流実績値」とは、ステッピングモータ200の駆動のために供される電流の大きさを示す値を総称するものである。そのため、モータ駆動電源VDDからドライバ210へ供給される電流の大きさを検出した結果(図5)の他、ステッピングモータ200のコイルを流れた後にドライバ210からグランドへ流出する電流の大きさを検出した結果などを含み得る。
次に、上記(b)の構成として、本実施の形態に従う制御部10は、ドライバ210に対して、モータ駆動電流設定値を自在に設定することができる。このモータ駆動電流設定値は、ドライバ210からステッピングモータ200へ供給されるパルス電流の大きさの目標値を定める。そのため、モータ駆動電流設定値によって、ステッピングモータ200が発生するトルクを自在に制御することができる。
なお、モータ駆動電流設定値は、典型的には、電圧値として与えられる。そのため、図5に示す構成においては、制御部10の出力ポート117において、CPU101からの制御指令をD/A変換器でアナログの電圧値に変換して出力する。代替的に、制御部10とは別にD/A変換器を設けておき、そのD/A変換器を介して制御部10からモータ駆動電流設定値を設定してもよい。あるいは、制御部10とは別に設けた電子ボリュームを使用するようにしてもよい。
本明細書において、「モータ駆動電流設定値」とは、上述の「モータ駆動電流実績値」と対応する値を意味し、ドライバ210に対して与えられた「モータ駆動電流設定値」に対して、ステッピングモータ200の駆動のために供されたモータ駆動電流の大きさを示す値を総称するものが「モータ駆動電流実績値」である。
また、制御部10は、ドライバ210に対して、モータ駆動パルスレート設定値についても自在に設定することができる。このモータ駆動パルスレート設定値は、ドライバ210からステッピングモータ200へ供給されるパルス電流の周波数を定める。そのため、モータ駆動パルスレート設定値によって、ステッピングモータ200の回転速度を自在に制御することができる。そして、制御部10は、画像形成処理の進行に応じて、モータ駆動パルスレート設定値を適宜変更する。
なお、モータ駆動パルスレート設定値の出力構成についても、制御部10の出力ポート117を利用する構成に代えて、制御部10とは別にASICを設けて、そのASICを経由してモータ駆動パルスレート設定値を出力するようにしてもよい。
<ステッピングモータ制御の概要>
以下に詳細に説明するように、本実施の形態に従う画像形成装置においては、ステッピングモータ200に対して供給されているモータ駆動電流実績値とステッピングモータ200の負荷トルクとの関係に基づいて、各演算周期におけるステッピングモータ200が負っている負荷トルクを推定する。そして、この推定された負荷トルクに対して、適切なマージンを有する値を目標負荷トルクに決定する。さらに、この決定した目標負荷トルクを生じることのできる電流値を新たなモータ駆動電流設定値として出力する。
このように、本実施の形態に従う画像形成装置においては、各ステッピングモータが負っている負荷トルクに対して、適切なマージンが常に確保されるように、ドライバが制御される。これにより、負荷変動に応じて常に適切な電流値がドライバへ供給されることになる。
<演算処理ブロック>
図7は、図3に示すモータ制御モジュールの処理内容を説明するためのブロック図である。なお、図7には、モータ制御モジュール151の処理内容を示すが、他のモータ制御モジュール152,…,15Nについても同様である。
図7を参照して、モータ制御モジュール151は、マージン目標値設定部302と、割算部304,310と、掛算部306と、遅延素子308,318と、モータ駆動電流設定値算出部312と、モータ駆動パルスレート設定部314と、負荷トルク推定部316と、モータ駆動電流設定値出力部320と、モータ駆動電流実績値入力部322とを含む。各部は、所定の演算周期で動作する。そのため、各演算周期では、モータ駆動電流実績値入力部322により、今回の演算周期(現演算周期)におけるモータ駆動電流実績値ILが取得されるとともに、後述する演算処理によって算出された、当該演算周期におけるモータ駆動電流設定値I1がモータ駆動電流設定値出力部320から出力される。
負荷トルク推定部316は、モータ駆動電流実績値ILと、1演算周期前のモータ駆動電流設定値I0と、モータ駆動パルスレート設定値とに基づいて、当該演算周期における対応するステッピングモータ200が負っている負荷トルクを推定する。この負荷トルク推定部316により推定される負荷トルクを、以下では「推定負荷トルクT^」と表わす。この負荷トルク推定部316における負荷トルクの推定処理については、後述する。
マージン目標値設定部302と、割算部304,310と、掛算部306と、遅延素子308とは、推定負荷トルクT^から、ステッピングモータ200に出力させるべきトルクである目標負荷トルクT1を決定する。すなわち、これらの部位は、マージン目標値設定部302から出力される目標マージンMtについてのフィードバックループを提供する。
より具体的には、割算部310は、現演算周期において算出された推定負荷トルクT^を基準とする、1演算周期前において算出された目標負荷トルクT0の比率を算出する。すなわち、割算部310は、現演算周期のマージンMc(=T0/T^)を算出する。この現演算周期のマージンMcは、現演算周期において推定されたステッピングモータ200が負っている負荷トルクの大きさに対して、1演算周期前においてドライバ210からステッピングモータ200へ供給されている電流によってステッピングモータ200が発生できていた最大負荷トルクについてのマージン(余裕度)を示す。
マージン目標値設定部302は、画像形成装置1における画像形成処理を安定して行なうための余裕度である、目標マージンMtを出力する。この目標マージンMtは、画像形成処理の進行に伴って変化させてもよい。
割算部304は、割算部310によって算出された現演算周期のマージンMcを基準とする、目標マージンMtの比率を算出する。すなわち、割算部304は、マージンについての偏差E(=Mt/Mc)を算出する。このマージンについての偏差Eは、マージン目標値設定部302によって設定される目標マージンMtを実現しようとした場合に、1演算周期前の目標負荷トルクT0がどの程度(比率)ずれているかを示す値である。そのため、掛算部306によって、1演算周期前の目標負荷トルクT0に対してマージンについての偏差Eが乗じられることで、現演算周期の目標負荷トルクT1が算出される。
モータ駆動電流設定値算出部312は、割算部304から与えられる現演算周期の目標負荷トルクT1と、モータ駆動パルスレート設定値とに基づいて、当該演算周期における対応するステッピングモータ200へ供給すべきモータ駆動電流設定値I1を算出する。このモータ駆動電流設定値算出部312におけるモータ駆動電流設定値I1の算出処理については、後述する。そして、モータ駆動電流設定値算出部312によって算出されたモータ駆動電流設定値I1は、モータ駆動電流設定値出力部320を介して、対応するドライバ210へ与えられる。
モータ駆動パルスレート設定部314は、対応するステッピングモータ200の回転速度を制御するためのモータ駆動パルスレート設定値を出力する。なお、モータ駆動パルスレート設定部314によるモータ駆動パルスレート設定値の変更タイミングは、モータ駆動電流設定値I1の演算周期とは独立して設定されてもよい。
上述のように、図7に示すような目標マージンMtについてのフィードバックループを構成することで、ステッピングモータ200の各演算周期のマージンMcを目標マージンMtに一致させることができるので、ステッピングモータ200が実際に負っている負荷の大きさに応じて適切なマージンを確保しつつステッピングモータ200を駆動することができる。なお、図7に示す制御ループにおいては、通常、目標マージンMtは1を超える値に設定されるので、目標負荷トルクT1は、推定負荷トルクT^に対する目標負荷トルクT1の比率が1を越えるように決定される。
なお、連続的な用紙搬送の実行が要求される場合には、1枚目の用紙搬送においては、目標マージンMtを相対的に高い値に設定しておき、後続の用紙搬送においては、状況に応じて、目標マージンMtを徐々に適正レベルまで下げてもよい。すなわち、連続する画像形成処理において、推定負荷トルクT^に対する目標負荷トルクT1の比率(目標マージンMt)を先に大きく設定しておき、画像形成処理が実行される毎に、当該比率を減じるようにしてもよい。
なお、実際のソフトウェアの実装においては、各部における演算処理は、現実の物理的な単位を有する値のままではなく、定数を乗じて得られる値を用いてもよい。その場合には、浮動小数点演算ではなく、より高速に処理が可能な固定小数点演算を適用することもできる。
<推定負荷トルクの算出>
次に、図7に示す負荷トルク推定部316における推定負荷トルクT^の算出処理の詳細について説明する。
図8は、この発明の実施の形態1に従うモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係の一例を示す図である。図9は、図6に示すモータ駆動電流実績値の時間変化に基づいて算出された推定負荷トルクの時間変化の一例を示す図である。図10は、この発明の実施の形態1に従うモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を決定するための処理を説明するための図である。
DCモータやDCブラシレスモータの制御として用いられている電流換算方式は、無制御モータについては、一定電圧の条件下で電流とトルクとの関係が一意に定まり、定速制御モータについては、一定電圧の条件下で制御速度という条件毎に電流とトルクとの関係が一意に定まるという原理に基づいている。
これに対して、ステッピングモータを定電流制御方式で制御する場合においては、一定電圧の条件下で回転速度(パルスレート)が一定であっても、モータ駆動電流設定値の大きさに依存して、モータ駆動電流実績値と負荷トルクとの関係が変化してしまう。
モータ駆動電流設定値は、ステッピングモータの最大出力トルクを制御する値であるため、負荷トルクに対して適切なレベルのマージンをもった最大出力トルクを発揮するためにモータ駆動電流設定値を変えてしまうと、上述のようにモータ駆動電流実績値と負荷トルクとの関係が変わり、負荷トルクを単純に推定することができなくなる。そのため、負荷トルクの推定には、モータ駆動電設定流というパラメータを固定する必要がある。
図8には、モータ駆動電流設定値に依存して、モータ駆動電流実績値と推定負荷トルクとの関係が変換する例を示す。モータ駆動電流設定値は、制御部10によって決定されるパラメータであるので既知である。そのため、対象のモータ駆動系(ステッピングモータ200とドライバ210)について、複数の異なる大きさのモータ駆動電流設定値をそれぞれ設定し、各モータ駆動電流設定値について、モータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を実験的に取得する。
図8に示す例では、モータ駆動電流設定値を0.4A/相、0.6A/相、0.8A/相、1.0A/相の計4種類にそれぞれ設定した場合についての、モータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を示す。なお、負荷トルクとは、ある条件下において、ステッピングモータ200が実際に出力しているトルクの大きさを意味する。
ドライバ210へ与えられるモータ駆動電流設定値の大きさは、動作状態などに応じて変化するため、上述の4種類のいずれかと全く一致するとは限らない。そのため、本実施の形態に従う負荷トルク推定部316は、図8に示すような、複数の異なる大きさのモータ駆動電流目標値の別に、モータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を複数格納しておき、複数のモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係のうち、前回の演算周期におけるモータ駆動電流設定値に関連する2つ以上の関係を用いて、1周期前の演算周期における電流設定値についての、各制御周期におけるモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を決定する。
一例として、図8に示す例では、モータ駆動電流設定値が0.7A/相である場合におけるモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を前後の2つのモータ駆動電流実績値−負荷トルクとの関係から補間処理(線形補間処理)を用いて、決定する例を示す。このように、ドライバ210に設定されているモータ駆動電流設定値の大きさと連動して、モータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を逐次更新することで、各演算周期における負荷トルクをより正確に推定することができる。
すなわち、本実施の形態に従う負荷トルク推定部316は、モータ駆動電流設定値についての、モータ駆動電流実績値とステッピングモータの負荷トルクの関係を参照して、前回の演算周期におけるモータ駆動電流設定値および今回の演算周期におけるモータ駆動電流実績値に対応する負荷トルクを推定負荷トルクT^として決定する。
図6に示すモータ駆動電流実績値に対して、上述のような負荷トルクの推定処理を実行することで得られた推定負荷トルクT^の時間変化の一例を図9に示す。図9に示すように、推定負荷トルクT^は、一回の画像形成処理(用紙搬送制御)においても比較的大きく変動していることがわかる。
なお、図8に示すモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係は、ステッピングモータ200の回転速度(駆動パルスレート)にも依存して変化する。そのため、本実施の形態に従う負荷トルク推定部316は、駆動パルスレートの別に、図8に示すようなモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を複数格納しておき、各演算周期における駆動パルスレート設定値に応じて、必要なモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を選択し、あるいは、動的に生成するようにしてもよい。
より具体的には、図10(a)に示すように、パルスレート1,2,…,Nの別に、予め取得されている複数のモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係のうちから、ドライバ210に設定されているモータ駆動パルスレート設定値に対応するモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を選択する。その上で、上述したような補間処理などを用いて、ドライバ210に設定されているモータ駆動電流設定値に応じた、モータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を決定するようにしてもよい。
なお、ステッピングモータ200の立ち上げ時、立ち下げ時、変速時などには、予め取得されているパルスレートのいずれとも一致しないパルスレートでステッピングモータ200が駆動される場合もある。その場合には、図10(b)に示すような処理を採用してもよい。すなわち、図10(b)に示す処理では、パルスレート1,2,…,Nの別に、予め取得されている複数のモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係のうちから、ドライバ210に設定されているモータ駆動パルスレート設定値に関連する2つ以上の関係を用いて、モータ駆動パルスレート設定値についてのモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を決定する。この場合にも、線形補間もしくは高次補間を用いることができる。そして、目的のモータ駆動パルスレート設定値についてのモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係に対して、上述したような補間処理などをさらに適用することで、ドライバ210に設定されているモータ駆動電流設定値に応じた、モータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係が決定される。
但し、画像形成装置における一般的な用紙搬送制御では、定常状態におけるステッピングモータの回転速度は数パターンしか存在しない場合も多い。そのため、図10に示すモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係は、その定常状態に応じた数パターンだけを予め取得しておけば十分なことが多い。そのため、用紙搬送制御の定常状態においては、上述の図10(a)に示すような方法を採用する一方で、過渡状態(立ち上げ時、立ち下げ時、変速時のようなステッピングモータの回転速度が連続的に変化する状況)においては、加減速開始前の駆動パルスレートの値、または、加減速完了時の駆動パルスレートの値を利用して図10(a)に示すような方法で推定負荷トルクT^を暫定的に算出し、さらにその暫定値に加減速トルク(環境や耐久度による変動がないとした場合の値)を加味することで、推定負荷トルクT^を決定してもよい。
<モータ駆動電流設定値の算出>
次に、図7に示すモータ駆動電流設定値算出部312におけるモータ駆動電流設定値I1の算出処理の詳細について説明する。
図11は、この発明の実施の形態1に従うパルスレート−プルアウトトルクの関係の一例を示す図である。図12は、図11に示すパルスレート−プルアウトトルクの関係から算出されたプルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係の一例を示す図である。
図11に示すパルスレート−プルアウトトルクの関係は、ステッピングモータの性能を評価する際に一般的に使用される、ステッピングモータの最大出力トルク(プルアウトトルク)特性である。すなわち、モータ駆動電流値の別に、ステッピングモータ200が出力可能なトルクの最大値が示される。言い換えれば、図11に示す特性線は、対応する負荷トルクより大きな負荷トルクが印加されると、ステッピングモータ200が脱調する境界値を示す。
したがって、図11に示すようなパルスレート−プルアウトトルクの関係が予め取得されていれば、ステッピングモータ200を駆動する回転速度(駆動パルスレート)を固定することで、図12に示すようなプルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係を一意に決定することができる。図12に示すプルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係から、目標負荷トルクT1に対応する電流値をモータ駆動電流設定値として決定することができる。
図12に示すパルスレート−プルアウトトルクの関係は、図11に示すモータ駆動電流設定値の別に取得される、複数のパルスレート−プルアウトトルクの関係のうち、目的のモータ駆動パルスレート設定値にそれぞれ対応するプルアウトトルクの値を用いて算出される。典型的には、図11に示すように、モータ駆動パルスレート設定値の位置にそれぞれ対応する複数のプルアウトトルクの値を多項式近似することで、図12に示すようなプルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係を決定する。
なお、多項式近似を用いてプルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係を決定する方法に代えて、複数の異なる大きさのモータ駆動パルスレート設定値の別に、プルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係を実測しておき、補間処理を用いて、目的のモータ駆動パルスレート設定値についてのプルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係を決定してもよい。
すなわち、図7に示すモータ駆動電流設定値算出部312は、ステッピングモータ200の駆動パルスレート設定値とステッピングモータ200の最大出力トルクとの関係から、当該ステッピングモータ200に設定されている駆動パルスレート設定値に対応するステッピングモータ200の最大出力トルクをそれぞれ取得することで、ステッピングモータ200に設定されている回転速度についての、ステッピングモータ200の最大出力トルクとステッピングモータ200へ供給される電流の大きさとの関係を決定する。
なお、ステッピングモータ200の立ち上げ時、立ち下げ時、変速時などには、駆動パルスレートの値が変化するので、駆動パルスレートの変更毎に、図12に示すようなプルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係を決定する必要がある。但し、画像形成装置における一般的な用紙搬送制御では、定常状態におけるステッピングモータの回転速度は数パターンしか存在しない場合も多い。そのため、図12に示すプルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係を、その定常状態に応じた数パターンだけを予め取得しておけば十分なことが多い。
また、過渡状態(立ち上げ時、立ち下げ時、変速時のようなステッピングモータの回転速度が連続的に変化する状況)においては、加減速開始前の駆動パルスレートの値、または、加減速完了時の駆動パルスレートの値を利用して図11および図12に示すような方法でモータ駆動電流設定値を暫定的に算出し、さらにその暫定値に加減速トルク(環境や耐久度による変動がないとした場合の値)を加味することで、最終的なモータ駆動電流設定値を決定してもよい。
<その他の構成>
図7に示す演算処理部ブロックにおいて、モータ駆動電流設定値I1の算出に用いる特性値、および推定負荷トルクT^の算出に用いる特性値として、トルクの値を対数軸(ログスケール)で定義しておくことで、演算処理ブロック内の乗除算は加減算を置き換えることができる。
<フローチャート>
上述の制御部10における処理手順は、図13および図14に示すようなフローチャートにまとめることができる。
図13は、この発明の実施の形態1に従うステッピングモータの全体処理を示すフローチャートである。図14は、この発明の実施の形態1に従うステッピングモータに対するモータ駆動電流設定値を制御するための処理を示すフローチャートである。
図13を参照して、CPU101(図3に示すモータ制御モジュール151)は、ステッピングモータの起動開始指令を受けて、図13に示す全体処理を開始する。なお、ステッピングモータの起動開始指令は、図3に示すプリント処理制御モジュール150によって発行される。
より具体的には、CPU101は、ドライバ210の励磁信号をオンにセットすることで、ステッピングモータ200を起動する(ステップS2)。続いて、CPU101は、ステッピングモータ200へ供給される電流を制御するための図14に示す処理を別タスクとして実行する(ステップS4)。
そして、CPU101は、ドライバ210に対して与えられるモータ駆動パルスレート設定値の大きさを所定値まで増加させる(ステップS6)。すなわち、ステッピングモータ200を立ち上げる。その後、CPU101は、画像形成処理の進行に応じて、モータ駆動パルスレート設定値を適宜変更する(ステップS8)。
その後、CPU101は、ステッピングモータ200に対する立ち下げ指令を受けたか否かを判断する(ステップS10)。ステッピングモータ200に対する立ち下げ指令を受けていない場合(ステップS10においてNOの場合)には、ステップS8の処理が繰返される。
これに対して、ステッピングモータ200に対する立ち下げ指令を受けた場合(ステップS10においてYESの場合)には、CPU101は、ドライバ210に対して与えられるモータ駆動パルスレート設定値の大きさをゼロまで低下させる(ステップS12)。すなわち、ステッピングモータ200を立ち下げる。
また、CPU101は、ステップS4において別タスクとして実行させたステッピングモータ200へ供給される電流を制御するための処理を終了する(ステップS14)。
最終的に、CPU101は、ドライバ210の励磁信号をオフにセットすることで、ステッピングモータ200を停止する(ステップS16)。
一方、図13のステップS4において、ステッピングモータ200へ供給される電流を制御するための処理の開始が指示されると、図14に示すフローチャートに沿って処理が開始される。すなわち、図14に示すように、まず、CPU101は、演算処理を実行すべきであるか否かを判断する(ステップS100)。すなわち、CPU101は、現在のタイミングが演算周期であるか否かを判断する。演算処理を実行すべきではないと判断された場合(ステップS100においてNOの場合)には、ステップS100の処理が繰返される。
一方、演算処理を実行すべきであると判断された場合(ステップS100においてYESの場合)には、CPU101は、現時点のモータ駆動電流実績値ILを取得する(ステップS102)。すなわち、モータ駆動電流実績値入力部322(図7)が新たなモータ駆動電流実績値ILを取得する。
そして、CPU101は、現時点のモータ駆動パルスレート設定値と、1演算周期前のモータ駆動電流設定値I0とに基づいて、図8に示すような、モータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を取得する(ステップS104)。続いて、CPU101は、取得したモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を参照して、現時点のモータ駆動電流実績値ILに対応する負荷トルクを、推定負荷トルクT^として算出する(ステップS106)。
そして、CPU101は、推定負荷トルクT^と、1演算周期前の目標負荷トルクT0と、目標マージンMtとに基づいて、今回の当該演算周期における目標負荷トルクT1を算出する(ステップS108)。続いて、CPU101は、パルスレート−プルアウトトルクの関係に基づいて、現時点のモータ駆動パルスレート設定値に対応する、プルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係(図12)を取得する(ステップS110)。さらに、CPU101は、プルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係を参照して、今回の当該演算周期における目標負荷トルクT1に基づいて、モータ駆動電流設定値I1を算出する(ステップS112)。最終的に、CPU101は、算出したモータ駆動電流設定値I1をドライバ210へ与える(ステップS114)。
その後、CPU101は、本処理の終了が指示されたか否かを判断する(ステップS116)。本処理の終了が指示されていなければ(ステップS116においてNOの場合)、ステップS100以下の処理が繰返し実行される。これに対して、本処理の終了が指示されると(ステップS116においてYESの場合)、処理は終了する。
<実施の形態1の変形例>
上述の実施の形態1においては、図7に示すブロック図に示すように、トルクのマージン(余裕度)に着目して、目標マージンMtについてのフィードバックループを提供する。
図7に示すブロック図では、1演算周期前において算出された目標負荷トルクT0を用いて、目標負荷トルクT1を算出することになるが、算出過程において、目標負荷トルクT0自体がキャンセルさせるため、より簡素化した構成を採用することが可能となる。
図15は、図7に示すブロック図を簡素化したブロック図である。図15に示すブロック図は、図7に示すブロック図と比較して、割算部304,310と、掛算部306と、遅延素子308とを取除いた上で、掛算部307を設けたものである。
掛算部307は、負荷トルク推定部316により算出される推定負荷トルクT^にマージン目標値設定部302から出力される目標マージンMtを乗じることで、現演算周期の目標負荷トルクT1を算出する。
それ以外の部位の処理は、図7と同様であるので、詳細な説明は繰返さない
図15に示す制御ブロックを採用することで、演算処理に必要な計算量をより低減することができる。
<作用効果>
本実施の形態によれば、ステッピングモータの実際の動作状況における負荷トルクがリアルタイムに推定できる。そのため、負荷トルクの大きさに応じて、適切なトルクマージンが確保されるように、モータ駆動電流値を適切に変化させて出力トルクを制御することができる。
その結果、トルクマージンを適切に管理できるので、過剰な出力トルクを抑制して、モータ駆動電流(消費電流)を適正化できる。したがって、省エネ、温度上昇抑制、低騒音・低振動化が可能となる。また、適切な出力トルクで運転するので、オーバスペックのステッピングモータを採用する必要がなくなり、その結果、コストアップを抑制しつつ、高精度搬送が可能な高性能のステッピングモータを採用することもできる。同時に、負荷に応じた適正サイズのステッピングモータを採用することにより、軽量化、省スペース化、低コスト化を図ることもできる。
さらに、単純にモータ駆動電流を低減させるのではないので、マージン不足による脱調リスクの増大を抑制できる。
[実施の形態2]
上述の実施の形態1においては、図5に示すようにLPF222によってフィルタリング(帯域制限)された後の負荷変動に対して制御応答が可能となるように、制御部10の演算周期をLPF222のカットオフ周波数に相当する周期より短くする必要がある。そのため、制御部10における演算量が相対的に多くなるので、安価なプロセッサ(CPU)を採用することが難しくなる。
そこで、以下に説明する実施の形態2においては、対象プロセス(本実施の形態においては、用紙搬送)に応じて演算周期を決定することが可能な構成について例示する。このような構成を採用することで、上述の実施の形態1と同程度の制御応答を提供することのできない制御部10(CPU)を採用した場合であっても、ステッピングモータ200を、実際の負荷トルクに対して出力トルクが適切となるように制御することができる。
図16は、この発明の実施の形態2に従うステッピングモータ駆動用の回路構成の一例を示す図である。図16に示す回路構成は、図5に示す実施の形態1に従うステッピングモータ駆動用の回路構成に比較して、LPF222と制御部10との間に、ピークホールド回路232をさらに設けた点のみが異なっている。すなわち、ピークホールド回路232は、電流センサ220およびLPF222の出力側に設けられる。
ピークホールド回路232は、制LPF222からの出力時間的な変化のうち、最大値を抽出して保持する。また、ピークホールド回路232による保持動作は、制御部10からのリセット信号によってリセット(ゼロクリア)される。言い換えれば、ピークホールド回路232は、直近の制御部10からのリセット信号から各時点までに入力されたLPF222の出力のうち、最大の値を出力する。そのため、制御部10が何らかのタイミングでリセット信号を順次出力すると、隣接するリセットタイミングで区切られた区間毎に、当該区間における最大値が出力される。
すなわち、画像形成処理の期間を複数の演算周期に分割し、各演算周期におけるドライバ210からステッピングモータ200へ供給される電流の大きさの代表値がモータ駆動電流実績値として取得される。
図17は、図16に示すステッピングモータ駆動用の回路構成において測定されたモータ駆動電流実績値の時間変化の一例を示す図である。図18は、図17に示すモータ駆動電流実績値のサンプル値によって算出される推定負荷トルクT^の時間変化の一例を示す。
図17には、ピークホールド回路232からの出力波形をLPF222からの出力波形(実値)と比較して示す。また、図17には、各区間(隣接する2つのリセット信号の間)の確定値(制御部10へ取込まれる値)についても、□印を付して示す。
また、図18には、図17に示す各区間の確定値に基づいて算出される推定負荷トルクT^の値を、上述の実施の形態1に示すような方法によって算出した推定負荷トルクT^の時間変化と比較して示す。
図19は、この発明の実施の形態2に従う画像形成装置での動作について説明するための図であり。図19を参照して、画像形成装置1の制御部10は、処理対象のプロセスである用紙搬送の1回分の周期を想定する。この周期を「通紙周期」とも称す。
まず、制御部10は、通紙周期を適当な区間に分割する。本実施の形態においては、この分割によって得られた各区間の長さが「演算周期」に相当する。この区間の時間長さが制御部10のCPU101の処理周期と同じであれば、各区間の長さを別途管理する必要がなくなり都合がよい。あるいは、各区間がCPU101の処理周期の整数倍とすれば、比較的単純のタスクで各区間の長さを管理することができ、また、より時間的に長い周期を用いることで、後述する推定負荷トルクなどを保持するためのメモリ容量が少なくて済む。
制御部10は、各区間の境界タイミングにおいてピークホールド回路232からの出力値(当該区間における電流検出値の最大値)を当該区間の確定値として取込んだ上で、ピークホールド回路232にリセット信号を与える。すなわち、各演算周期の境界タイミングで、ピークホールド回路232はリセットされる。これにより、ピークホールド回路232が直前の区間において保持していた値がゼロクリアされる。
上述のような構成を採用することで、データ取込み、および、処理周期の速度が低い制御部10(CPU101)であっても、ステッピングモータ200に与えられる負荷(たとえば、衝撃負荷)の時間的変化を適切に監視することができる。
ただし、上述のような方法を採用した場合には、演算周期が相対的に長くなるので、この演算周期のむだ時間の大きさによっては、リアルタイムでステッピングモータ200を制御することが困難となる。
ところで、画像形成装置における用紙搬送においては、同種類の用紙を連続的に搬送することが多い。たとえば、1枚の原稿に対して、複数のコピーを生成するような場合である。そのため、時間的に連続する用紙搬送の間においては、そこで生じる負荷トルク変動の傾向が互いに強い相関性を有すると考えられる。
そこで、本実施の形態においては、先行の用紙搬送制御(Job1)において取得されたモータ駆動電流実績値(区間ピーク値)に基づいて、当該用紙搬送制御における推定負荷トルクを算出しておき、この算出した推定負荷トルクを次の用紙搬送制御(Job2)において用いる。すなわち、各画像形成処理における目標負荷トルクの決定に、先の画像形成処理において取得されたモータ駆動電流実績値に基づいて推定された負荷トルクの時間変化が用いられる。
なお、図19に示すように、初めて用紙搬送制御を行なう場合には、推定負荷トルクが存在しないので、生じ得る負荷トルクに応じた推定負荷トルクが初期設定として与えられる。
図20は、この発明の実施の形態2に従うモータ制御モジュールの処理内容を説明するためのブロック図である。図20に示すモータ制御モジュールは、図7に示すモータ制御モジュールにおいて、リセット信号生成部332と、リングメモリ334とをさらに追加したものに相当する。
リセット信号生成部332は、定義された区間の時間長さに応じたタイミングで、リセット信号を出力する。すなわち、リセット信号生成部332は、用紙搬送制御に応じた区間を管理する。
リングメモリ334は、用紙搬送に対して定義された複数の区間に対応付けて領域が割当てられている。各領域のアドレスは、通紙周期で一巡するように設定される。そのため、用紙搬送制御の進行に同期して、必要なデータの読出しおよび書込みが可能となる。このリングメモリ334には、基本的には、算出された推定負荷トルクが各区間に対応付けて保存される。また、各用紙搬送制御において、前回の用紙搬送制御において算出された、対応する区間における推定負荷トルクの値が読み出されて使用される。
<フローチャート>
上述の制御部10における処理手順は、図21に示すようなフローチャートにまとめることができる。なお、本実施の形態に従うステッピングモータの全体処理については、上述の図13に示すフローチャートにおける処理手順と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
図21を参照して、まず、CPU101は、用紙搬送の通紙周期に応じて、区間分割数Nを設定するとともに、区間カウンタiを初期化する(ステップS200)。
次に、CPU101は、先の用紙搬送制御において算出された推定負荷トルクが存在するか否かを判断する(ステップS202)。すなわち、図20に示すリングメモリ334に先の用紙搬送制御の結果が保存されているか否かが判断される。
先の用紙搬送制御において算出された推定負荷トルクが存在する場合(ステップS202においてYESの場合)には、CPU101は、当該先の用紙搬送制御において算出された推定負荷トルクを読出対象に設定する(ステップS204)。
これに対して、先の用紙搬送制御において算出された推定負荷トルクが存在する場合(ステップS202においてYESの場合)には、CPU101は、予め用意されている推定負荷トルクを初期値として設定する(ステップS206)。
そして、CPU101は、ピークホールド回路232に対してリセット信号を与えて、その保持している値をリセット(ゼロクリア)する(ステップS208)。続いて、CPU101は、演算処理を実行すべきであるか否かを判断する(ステップS210)。すなわち、CPU101は、現在のタイミングが演算周期であるか否かを判断する。演算処理を実行すべきではないと判断された場合(ステップS210においてNOの場合)には、ステップS210の処理が繰返される。
一方、演算処理を実行すべきであると判断された場合(ステップS210においてYESの場合)には、CPU101は、現区間が通紙区間の先頭であるか否かを判断する(ステップS212)。すなわち、用紙搬送が連続して実行される場合に、先行の用紙搬送が完了し、次の用紙搬送が開始されたタイミングであるか否かが判断される。
現区間が通紙区間の先頭であると判断された場合(ステップS212においてYESの場合)、CPU101は、区間カウンタiを初期化する(ステップS214)。そして、処理はステップS216へ進む。
一方、現区間が通紙区間の先頭であると判断されなかった場合(ステップS212においてNOの場合)、ステップS214の処理はスキップされる。
そして、CPU101は、現時点のモータ駆動電流実績値IL(ピーク値)を取得する(ステップS216)。すなわち、モータ駆動電流実績値入力部322(図20)が新たなモータ駆動電流実績値ILを取得する。続いて、CPU101は、先の用紙搬送制御において算出された一連の推定負荷トルクのうち現区間に対応する区間の値と、1演算周期前の目標負荷トルクT0と、目標マージンMtとに基づいて、今回の当該演算周期における目標負荷トルクT1を算出する(ステップS218)。続いて、CPU101は、パルスレート−プルアウトトルクの関係に基づいて、現時点のモータ駆動パルスレート設定値に対応する、プルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係(図12)を取得する(ステップS220)。さらに、CPU101は、プルアウトトルク−モータ駆動電流設定値の関係を参照して、今回の当該演算周期における目標負荷トルクT1に基づいて、モータ駆動電流設定値I1を算出する(ステップS222)。最終的に、CPU101は、算出したモータ駆動電流設定値I1をドライバ210へ与える(ステップS224)。
その後、CPU101は、ピークホールド回路232に対してリセット信号を与えて、その保持している値をリセット(ゼロクリア)する(ステップS226)。
続いて、CPU101は、以下に示すような負荷トルクの推定処理を実行する。すなわち、CPU101は、現時点のモータ駆動パルスレート設定値と、1演算周期前(ステップS226によるリセット前)のモータ駆動電流設定値I0とに基づいて、図8に示すような、モータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を取得する(ステップS228)。続いて、CPU101は、取得したモータ駆動電流実績値−負荷トルクの関係を参照して、ステップS216において取得したモータ駆動電流実績値IL(ピーク値)に対応する負荷トルクを、推定負荷トルクT^として算出する(ステップS230)。そして、CPU101は、算出した推定負荷トルクT^を新たな推定負荷トルクT^として、現区間に対応するメモリに保存する(ステップS232)。すなわち、図20に示すリングメモリ334のうち、区間カウンタiに対応する領域の値をステップS230において算出した推定負荷トルクT^の値に更新する。そして、CPU101は、区間カウンタiをインクリメントする(ステップS234)。
その後、CPU101は、本処理の終了が指示されたか否かを判断する(ステップS236)。本処理の終了が指示されていなければ(ステップS236においてNOの場合)、ステップS210以下の処理が繰返し実行される。これに対して、本処理の終了が指示されると(ステップS236においてYESの場合)、処理は終了する。
<その他の構成>
ピークホールド回路232に対するリセット周期、すなわち演算周期は、一定としてもよいが、ピークホールド回路232に対するリセット時に瞬時的な負荷変動が生じた場合であっても、その値を適切に検出できるように、負荷変動が生じ難いタイミングを動的に決定してもよい。具体的には、用紙がローラに噛み込む瞬間などの過渡的な負荷変動が生じると予想される期間に含まれないように、リセットタイミングを変更する方法が考えられる。あるいは、区間の分割位置を連続する用紙搬送の間で異ならないようにずらしてもよい。この場合には、複数回の用紙搬送において算出された結果を統合して、推定負荷トルクを算出してもよい。
また、上述の実施の形態においては、1つの前の用紙搬送において算出された推定負荷トルクをそのまま利用する構成について例示したが、複数回の用紙搬送において算出された複数の推定負荷トルクを統計的処理(単純平均や重み付き平均など)を用いて、制御に利用する推定負荷トルクを決定してもよい。すなわち、複数の先の画像形成処理においてそれぞれ推定された複数の負荷トルクの時間変化を統計的処理することで、今回の画像形成処理における推定された負荷トルクの時間変化が決定される。
なお、連続的な用紙搬送の実行が要求される場合には、1枚目の用紙搬送においては、目標マージンMtを相対的に高い値に設定しておき、後続の用紙搬送においては、状況に応じて、目標マージンMtを徐々に適正レベルまで下げてもよい。
<実施の形態2の変形例>
さらに、リセットタイミングで瞬間的な負荷変動が生じてもそれを的確に検出できるように、リセットタイミングの異なる複数のピークホールド回路を設けてもよい。
図22は、この発明の実施の形態2の変形例に従うステッピングモータ駆動用の回路構成の一例を示す図である。図22に示す回路構成は、図16に示す実施の形態2に従うステッピングモータ駆動用の回路構成に比較して、LPF222と制御部10との間に、ピークホールド回路234をさらに設けた点のみが異なっている。
ピークホールド回路232および234に対しては、それぞれ異なるタイミングでリセット信号1および2が制御部10から与えられる。このように異なるリセットタイミングを有する複数のピークホールド回路を採用することで、モータ駆動電流実績値において瞬間的な負荷変動が生じても、その変動を適切に検出することができる。
なお、制御部10から出力ポート117を介してリセット信号を出力する構成を採用する場合には、2つのA/D変換器が必要となるため、その構成をより簡素化する観点からは、制御部10とは別に設けたマルチプレクサを用いて、ピークホールド回路232および234に対して、リセット信号をそれぞれ選択的に与えてもよい。
上述のように、複数のピークホールド回路に対して異なるリセットタイミングを与えることによって、異なるタイミングでそれぞれのピーク値が更新される。そのため、たとえば、図23に示すような方法によって、最終的なモータ駆動電流実績値を算出してもよい。
図23は、この発明の実施の形態2の変形例に従うモータ駆動電流実績値の算出処理を説明するための図である。図23を参照して、ピークホールド回路232および234からそれぞれ出力されるモータ駆動電流実績値(ピーク値)のうち、時間的に隣接する複数の値を反映して、ピークホールド回路232および234の各区間より短い区間毎に、統計値を算出してもよい。この場合、単純平均や重み付き平均、あるいは最大値などの統計的処理を採用することができる。
<作用効果>
本実施の形態によれば、データ処理能力が相対的に低い廉価な制御装置(CPU)を採用した場合であっても、上述の実施の形態1における作用効果と同様の作用効果を発揮できる。
[その他の実施の形態]
上述の実施の形態において説明したような制御を実行させるプログラムを任意の方法で提供することもできる。このようなプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記録させた状態で提供することもできる。あるいは、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
このようなプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本実施の形態に従うプログラムに含まれ得る。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 画像形成装置、2 スキャナ、3 プリントエンジン、4 転写ベルト、5 転写ローラ、6 定着装置、7 操作パネル、10 制御部、11,13,15 搬送ローラ、12,14,16,18 ステッピングモータ、20,20Y,20M,20C,20K イメージングユニット、21,21Y,21M,21C,21K 感光体ドラム、31 帯電グリッド高圧電源、32 現像バイアス高圧電源、90 制御部、101 CPU、103 RAM、105 ROM、107 EEPROM、109 HDD、111 外部通信I/F、113 内部通信I/F、115 入力ポート、117 出力ポート、119 内部バス、150 プリント処理制御モジュール、151,152, モータ制御モジュール、200 ステッピングモータ、204 第1相コイル、206 第2相コイル、210 ドライバ、220 電流センサ、222 LPF、232 ピークホールド回路、234 ピークホールド回路、302 マージン目標値設定部、304,310 割算部、306,307 掛算部、308,318 遅延素子、312 モータ駆動電流設定値算出部、314 モータ駆動パルスレート設定部、316 負荷トルク推定部、320 モータ駆動電流設定値出力部、322 モータ駆動電流実績値入力部、332 リセット信号生成部、334 リングメモリ、Rf 分圧抵抗、S 用紙、VCC 制御電源、VDD モータ駆動電源。

Claims (12)

  1. ステッピングモータと、
    前記ステッピングモータを駆動するためのドライバと、
    前記ステッピングモータの駆動を行なうための前記ドライバの電流の大きさである電流実績値を検出するための電流検出部と、
    前記電流実績値に基づいて、前記ドライバに対して、前記ステッピングモータへ供給すべき電流の大きさを設定するための電流設定値を所定の演算周期毎に与える制御部とを備え、前記制御部は、
    前記電流設定値についての、前記電流実績値と前記ステッピングモータの負荷トルクとの関係を参照して、前回の演算周期における前記電流設定値および今回の演算周期における前記電流実績値に対応する負荷トルクを推定負荷トルクとして決定する手段と、
    前記推定負荷トルクから前記ステッピングモータに出力させるべきトルクである目標負荷トルクを決定する手段と、
    前記ステッピングモータの最大出力トルクと前記ステッピングモータへ供給される電流の大きさとの関係を参照して、前記目標負荷トルクの大きさに対応する電流値を前記電流設定値に決定する手段とを含む、画像形成装置。
  2. 前記制御部は、
    複数の異なる大きさの前記電流設定値の別に、前記電流実績値と前記ステッピングモータの出力トルクとの関係を複数格納する手段と、
    複数の前記電流実績値と前記ステッピングモータの出力トルクとの関係のうち、前回の演算周期における前記電流設定値に関連する2つ以上の関係を用いて、前回の演算周期における前記電流設定値についての、前記電流実績値と前記ステッピングモータの出力トルクとの関係を決定する手段とをさらに含む、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、
    前記ドライバに対して、前記ステッピングモータの回転速度を設定するための手段と、
    複数の異なる大きさの前記電流設定値の別に、前記ステッピングモータの回転速度と前記ステッピングモータの最大出力トルクとの関係を複数格納する手段と、
    複数の前記ステッピングモータの回転速度と前記ステッピングモータの最大出力トルクとの関係から、前記ステッピングモータに設定されている回転速度に対応する前記ステッピングモータの最大出力トルクをそれぞれ取得することで、前記ステッピングモータに設定されている回転速度についての、前記ステッピングモータの最大出力トルクと前記ステッピングモータへ供給される電流の大きさとの関係を決定する手段とを含む、請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記電流検出部は、生の電流検出値に含まれる高周波成分をフィルタリングするためのローパスフィルタを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記目標負荷トルクを決定する手段は、前記推定負荷トルクに対する前記目標負荷トルクの比率が1を越えるように、前記目標負荷トルクの大きさを決定する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記目標負荷トルクを決定する手段は、連続する画像形成処理において、前記推定負荷トルクに対する前記目標負荷トルクの比率を先に大きく設定しておき、画像形成処理が実行される毎に、当該比率を減じる、請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記ステッピングモータは、画像形成に用いる用紙の搬送経路に配置され、
    前記制御部は、画像形成処理の進行に応じて、前記ステッピングモータに設定する回転速度を変更する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、前記画像形成処理の期間を複数の演算周期に分割し、各演算周期における前記ステッピングモータの駆動を行なうための前記ドライバの電流の大きさの代表値を前記電流実績値として取得する手段をさらに含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、各画像形成処理における前記目標負荷トルクの決定に、先の画像形成処理において取得された前記電流実績値に基づいて推定された負荷トルクの時間変化を用いる、請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御部は、複数の先の画像形成処理においてそれぞれ推定された複数の負荷トルクの時間変化を統計的処理することで、各画像形成処理における推定された負荷トルクの時間変化を決定するための手段をさらに含む、請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記電流検出部の出力側に設けられた少なくとも1つのピークホールド回路をさらに備え、
    前記制御部は、各演算周期の境界タイミングで、前記ピークホールド回路に対するリセット信号を出力する、請求項8〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 画像形成装置におけるステッピングモータの制御方法であって、
    前記ステッピングモータを駆動するためのドライバの電流の大きさである電流実績値を検出するステップと、
    検出された電流実績値に基づいて、前記ドライバに対して、前記ステッピングモータへ供給すべき電流の大きさを設定するための電流設定値を所定の演算周期毎に与えるステップとを備え、前記電流設定値を所定の演算周期毎に与えるステップは、
    前記電流設定値についての、前記電流実績値と前記ステッピングモータの負荷トルクとの関係を参照して、前回の演算周期における前記電流設定値および今回の演算周期における前記電流実績値に対応する負荷トルクを推定負荷トルクとして決定するステップと、
    前記推定負荷トルクから前記ステッピングモータに出力させるべきトルクである目標負荷トルクを決定するステップと、
    前記ステッピングモータの最大出力トルクと前記ステッピングモータへ供給される電流の大きさとの関係を参照して、前記目標負荷トルクの大きさに対応する電流値を前記電流設定値に決定するステップとを含む、制御方法。
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