JP2008131695A - ステッピングモータの制御装置および制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】巻線電流値を用いることなく、ステッピングモータの正確なトルクを容易に算出することができるステッピングモータの制御装置を提供する。
【解決手段】このステッピングモータの制御装置100は、電力供給部からステッピングモータSMへの入力電流を検出する入力電流検出手段30と、ステッピングモータSMの駆動時の駆動パルス周波数を抽出する駆動パルス周波数抽出手段50と、前記検出入力電流と前記抽出駆動パルス周波数とに基づいて、予め求めておいた入力電流と駆動パルス周波数と出力トルクとの関係からステッピングモータの駆動時の出力トルクを算出するトルク演算手段61と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】このステッピングモータの制御装置100は、電力供給部からステッピングモータSMへの入力電流を検出する入力電流検出手段30と、ステッピングモータSMの駆動時の駆動パルス周波数を抽出する駆動パルス周波数抽出手段50と、前記検出入力電流と前記抽出駆動パルス周波数とに基づいて、予め求めておいた入力電流と駆動パルス周波数と出力トルクとの関係からステッピングモータの駆動時の出力トルクを算出するトルク演算手段61と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置の搬送ローラ等に用いられるステッピングモータの制御装置および制御方法に関する。
ステッピングモータは、外部入力信号に同期して回転するので開ループ制御で駆動することができ、駆動方式として1相励磁、2相励磁、1−2相励磁方式等がある。また、これらの駆動方式において、安定した出力トルクが得られる駆動回路として、励磁する巻線に流れる電流を一定とする定電流制御を用いた駆動回路が知られている。
ところで、ステッピングモータは、開ループ制御で安定した出力トルクを得られるが、回転を維持するための閉ループ系を持たないので、負荷トルクがステッピングモータの発生トルクを上回ると脱調を生じる。一度脱調してしまうと駆動信号をリセットしなければ復帰できない。また、個体差や経時変化で負荷トルクがステッピングモータの発生トルクを上回ってしまうと回転不能となる。
このような事情から、ステッピングモータは、取り付ける製品の負荷トルクに対してトルクマージンを設けてモータの発生トルクを設計する。この場合、トルクマージンを大きくすると、モータのサイズアップや巻線電流値の増加により、コスト、サイズ、消費電力が増加し、低負荷時にはトルク余りによる振動、騒音が発生する。
従って、トルクマージンは、負荷トルクを正確に測定し、予めあらゆる要因による負荷トルク変動範囲も正確に把握して決定することが望ましいが、現実には困難である。具体的にはステッピングモータを製品に実装したときの負荷トルクをトルク測定器を用いて測定するとき、トルク測定器は軸のねじれ量からトルクを測定している。そのため、モータと負荷との間に、製品から軸を引き出すダミーモータとトルク測定器とを取り付ける必要がある。このため、厳密にはステッピングモータの実装状態で負荷トルクの測定は困難である。
また、トルク測定器の測定原理上、定常状態のトルクは計測できるが過渡応答については正確に測定できず、負荷トルクの変動範囲の把握もプリンタのような紙搬送などに用いる製品では過渡的な負荷変動の把握が難しい。
そこで、製品にステッピングモータが実装された状態でトルクを測定する方法として、巻線電流、又は巻線電流とモータに取り付けたエンコーダからの情報とからトルクを求める方法が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
特開平5‐332857号公報
特開2001‐255220号公報
上記特許文献1および2では、巻線電流値からステッピングモータのトルクを求めるようにしているが、巻線電流値から発生トルクを求める計算は誘起電圧の変化や、巻線インダクタンスの変化を正確に導出することが困難であることから、近似が必要となる。このため、精度良くトルクを求めることが難しい。
また、誘起電圧による巻線電流の形状の変化や、ある期間の積分量の変化等、特徴量に着目してトルクの変化を算出するか、或いはルックアップテーブル等を用いてトルクを導出する手法があるが、場合分け等の複雑な計算を必要とする。
そこで、本発明は、巻線電流値を用いることなく、ステッピングモータの正確なトルクを容易に算出することができるステッピングモータの制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のステッピングモータの制御装置は、ステッピングモータを駆動する駆動回路を備えたステッピングモータの制御装置において、電力供給部からステッピングモータへの入力電流を検出する入力電流検出手段と、ステッピングモータの駆動時の駆動パルス周波数を抽出する駆動パルス周波数抽出手段と、入力電流と駆動パルス周波数と出力トルクとの関係を示すデータを記憶する記憶手段と、前記入力電流検出手段により検出された入力電流と前記駆動パルス周波数抽出手段により抽出された抽出駆動パルス周波数と前記記憶手段のデータとに基づいて、ステッピングモータの駆動時の出力トルクを算出するトルク演算手段と、を備えることを特徴とする。
本発明のステッピングモータの制御方法は、ステッピングモータを駆動する駆動回路を備えたステッピングモータの制御方法において、電力供給部からステッピングモータへの入力電流を検出する入力電流検出ステップと、ステッピングモータの駆動時の駆動パルス周波数を抽出する駆動パルス周波数抽出ステップと、前記検出入力電流と前記抽出駆動パルス周波数とに基づいて、予め求めておいた入力電流と駆動パルス周波数と出力トルクとの関係からステッピングモータの駆動時の出力トルクを算出するトルク演算ステップと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ステッピングモータの発生トルクが入力電流と駆動パルス周波数とに応じて変化する特性を利用して、モータ駆動時の出力トルクを算出しているので、巻線電流値を用いることなく、正確なトルクを容易に算出することができる。また、ステッピングモータの正確なトルクが得られることから、過大なトルクマージンを設ける必要がないため、脱調を回避しつつ、消費電力や振動、騒音の低減が可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施形態であるステッピングモータの制御装置を説明するための制御ブロック図である。図2はトルク測定装置で、実装時と同回路のステッピングモータ制御装置にて駆動した場合のステッピングモータの入力電流と駆動パルス周波数と発生トルクとの関係を示すグラフ図である。図3はトルク測定装置を示す概略図、図4は図3に示すトルク測定装置によって測定した駆動パルス周波数ごとの入力電流−トルク特性の傾きと切片とを示す図である。
本発明の第1の実施形態であるステッピングモータの制御装置100は、ステッピングモータSMのユニポーラ駆動回路100a、入力電流検出回路30、駆動パルス周波数抽出回路50、および演算装置60を備える。
ステッピングモータSMは、二相ハイブリット型とされており、固定子巻線LA、LA*、LB、LB*を有している。
駆動回路100aは、相励磁パターン生成回路10、および定電流制御回路20を有している。相励磁パターン生成回路10は、上位のコントローラ(不図示)からの駆動パルス信号に基づいて、モータSMを回転するための予め定めた相励磁パターン信号を出力する。定電流制御回路20は、巻線電流検出回路21、基準電圧発生回路22、およびPWM制御回路23、24を有する。PWM制御回路23、24は、基準電圧発生回路22が出力した電圧レベルと巻線電流検出回路21が出力した電圧レベルとに応じて半導体スイッチ素子Q1〜Q4の導通期間を制御することによって、巻線電流を所定の電流に制御する。
入力電流検出回路(入力電流検出手段)30は、電力供給部からステッピングモータSMへの入力電流を検出する回路である。入力電流検出回路30のステッピングモータSM側には、ローパスフィルタを構成するコイルLinとコンデンサCinとが配置されており、従って、入力電流検出回路30で検出された電流は駆動回路100aへ入力される平均電流となる。
駆動パルス周波数抽出回路(駆動パルス周波数抽出手段)50は、駆動パルス信号、もしくは相励磁パターン生成回路10によって生成された相励磁パターン信号から駆動パルス周波数を抽出する。なお、駆動パルス周波数抽出回路50は、駆動パルス周波数を生成する上位コントローラ側に配置してもよい。
演算装置60は、トルク演算部(トルク演算手段)61、およびメモリ(記憶手段)62を有するディジタル演算器である。トルク演算部61には、入力電流検出回路30で検出された入力電流がA/D変換器40を介して入力されるとともに、駆動パルス周波数抽出手段50で抽出された駆動パルス周波数が入力される。なお、演算装置60は、定電流制御回路20を構成する基板上にマイコンやDSPとして配置するか、上位コントローラに内蔵することもできる。
図2に、入力電流と駆動パルス周波数と発生トルクとの関係データを示す。この関係データは、本実施形態のステッピングモータ制御装置と同種の駆動方法、同種の駆動回路を用いて製品実装前にトルク測定装置で測定したデータである。
図3に、トルク測定装置の一例を示す。
このトルク測定装置は、トルク測定器71の軸の両端部にそれぞれカップリング73を介して負荷トルク発生器72およびステッピングモータSMが連結されている。このステッピングモータSMは本実施形態と同種の駆動回路100aにより駆動され、電源供給部からの入力電流は入力電流検出回路30によって検出される。
負荷トルク発生器72は、入力電流の大きさに対応した摩擦トルクを発生するパウダーブレーキを用いている。そして、製品実装前に、負荷トルクと駆動パルス周波数とを変化させて入力電流と出力トルクを測定することで図2のデータを得ている。なお、駆動パルス信号は、パルスジェネレータなどで発生すればよい。
なお、トルク測定精度を上げたい場合は、製品に実装するステッピングモータで測定するべきであるが、モータの個体差のばらつき、温度による定数変化を誤差範囲としてトルクマージンに見積もることで製品実装するステッピングモータと同種のモータを用いても良い。
図2に示すように、各々の駆動パルス周波数でのトルクと入力電流とは、ほぼ線形の関係にあることがわかる。この結果より、測定した駆動パルス周波数ごとの入力電流と発生トルクとの関係を一次関数とし、傾きと切片とを求め、メモリ62に格納しておく。
図4に、各々の駆動パルス周波数での入力電流と発生トルクとの関係の傾きと切片とを示す。ここでは、実用的な駆動パルス周波数の範囲として500pps〜3500ppsまでの範囲で7点分を記録したが、使用する駆動パルス周波数の範囲により、記録する駆動パルス周波数の範囲は変更する。精度を上げるためには、記録する駆動パルス周波数の間隔は小さくしたほうがよい。
次に、本発明の第1の実施形態であるステッピングモータの制御装置100の動作の一例を説明する。なお、この制御は図2に示すデータをメモリ62に記憶した後で行われる。
駆動パルスが入力されると、相励磁パターン生成回路10において、予め決められた回転方向、または回転方向指示信号(不図示)によって、ステッピングモータSMの各相に対する相励磁パターン信号(A、A*、B、B*)が生成される。
この相励磁パターン信号によって指定される巻線に対して、定電流制御回路20により半導体スイッチ素子Q1〜Q4のオン・オフが制御されることによって、基準電圧Vrefに応じた一定電流になるように巻線電流が制御される。
次に、入力電流検出回路30で検出した入力電流値をA/D変換器40でディジタル信号に変換した値を演算装置60のトルク演算部61に取り込む。更に、相励磁パターン生成回路10により生成される相励磁パターンまたは駆動パルスDpより駆動パルス周波数抽出回路50で駆動パルス周波数f1を抽出して、抽出された駆動パルス周波数f1をトルク演算部61に取り込む。
次に、トルク演算部61は、抽出した駆動パルス周波数f1を基に、メモリ62に格納された予め測定された駆動パルス周波数のうち、f1より小さいものの中で最大の駆動パルス周波数f2と、f1より大きいもので最小の駆動パルス周波数f3を読み出す。また、更に、f2とf3とについて、入力電流と発生トルクとの関係を示した一次関数の傾き、および切片のデータを読み出す。
そして、読み出した傾き及び切片のデータと駆動パルス周波数f1とに基づいて、トルク演算部61で線形補間することにより、駆動パルス周波数f1での入力電流と発生トルクとの関係式を導出し、導出した関係式に入力電流値を代入してトルクを算出する。
具体的には、次式(1)〜(3)により導出することができる。
af1=(f1−f2)/(f3−f2)×(af3−af2)+af2 …(1)
bf1=(f1−f2)/(f3−f2)×(bf3−bf2)+af2 …(2)
T=af1×I+bf1 …(3)
ここで、
f1:駆動パルス周波数
f2:メモリ62に格納されたデータの中でf1より小さい最大の駆動パルス周波数
f3:メモリ62に格納されたデータの中でf1より大きい最小の駆動パルス周波数
afx:駆動パルス周波数fxでの入力電流−発生トルク特性の傾き(x=1,2,3)
bfx:駆動パルス周波数fxでの入力電流−発生トルク特性の切片(x=1,2,3)
T:発生トルク
I:入力電流値
上記(1)〜(3)式により算出された出力トルク値Tはディジタル表示器で観測したり、不図示のD/A変換器を通してアナログ出力として測定器に取り込んだり、上位コントローラの観測信号として用いることができる。
af1=(f1−f2)/(f3−f2)×(af3−af2)+af2 …(1)
bf1=(f1−f2)/(f3−f2)×(bf3−bf2)+af2 …(2)
T=af1×I+bf1 …(3)
ここで、
f1:駆動パルス周波数
f2:メモリ62に格納されたデータの中でf1より小さい最大の駆動パルス周波数
f3:メモリ62に格納されたデータの中でf1より大きい最小の駆動パルス周波数
afx:駆動パルス周波数fxでの入力電流−発生トルク特性の傾き(x=1,2,3)
bfx:駆動パルス周波数fxでの入力電流−発生トルク特性の切片(x=1,2,3)
T:発生トルク
I:入力電流値
上記(1)〜(3)式により算出された出力トルク値Tはディジタル表示器で観測したり、不図示のD/A変換器を通してアナログ出力として測定器に取り込んだり、上位コントローラの観測信号として用いることができる。
以上説明したように、この実施形態では、ステッピングモータSMの発生トルクが入力電流と駆動パルス周波数とに応じて変化する特性を利用して、モータ駆動時の出力トルクを算出しているので、巻線電流値を用いることなく、正確なトルクを容易に算出することができる。また、ステッピングモータSMの正確なトルクが得られることから、過大なトルクマージンを設ける必要がないため、脱調を回避しつつ、消費電力や振動、騒音の低減が可能となる。
次に、図5〜図8を参照して、本発明の第2の実施形態であるステッピングモータの制御装置を説明する。
図5は本発明の第2の実施形態であるステッピングモータの制御装置を説明するための制御ブロック図、図6は本発明の第2の実施形態であるステッピングモータの制御装置のブロック線図である。図7(a)は駆動パルス周波数のタイムチャート図、図7(b)は従来の負荷トルクとトルクマージンとのタイムチャート図、図7(c)は本発明例の負荷トルクとトルクマージンとのタイムチャート図である。なお、上記第1の実施形態と重複する部分については、図に同一符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、本発明の第2の実施形態であるステッピングモータの制御装置200は、上記第1の実施形態に対して、演算装置60に、トルクマージン演算部(トルクマージン演算手段)63、および基準電圧制御部(基準電圧制御手段)64が追加されている。
そして、トルクマージン演算部63が、上記第1の実施形態と同様にしてトルク演算部61で算出された出力トルクとステッピングモータのプルアウトトルク特性を用いてトルクマージンを算出する。なお、プルアウトトルクとは、ステッピングモータが脱調せずに回転する負荷トルクのことである。また、基準電圧制御部64が、算出されたトルクマージンに基づき基準電圧Vrefを駆動回路100aの基準電圧発生回路22に出力してステッピングモータSMを制御する。
具体的には、トルクマージン演算部63では、巻線電流設定値および駆動パルス周波数より、メモリ62に格納されたステッピングモータ巻線電流設定値と、駆動パルス周波数と、プルアウトトルクとの特性を関連付けたデータからプルアウトトルクを読み出す。なお、この関連付けデータは、ルックアップテーブルとしてメモリ62に保持すればよい。
プルアウトトルクの特性は、ステッピングモータを製品に実装する前に、上記第1の実施形態と同様に、図3に示すトルク測定装置により、巻線電流設定値と駆動パルス周波数と負荷トルクとを変化させて、プルアウトトルクの特性を測定したものを用いる。
トルク演算部61で算出した出力トルクとメモリ62から読み出したプルアウトトルクとから、トルクマージン演算部63でトルクマージンを算出する。ここでは、トルクマージンをプルアウトトルクの20%とすると、出力トルク/プルアウトトルク=0.8となり、このトルクマージンに基づいて基準電圧制御部64から基準電圧Vrefが出力される。
このときのブロック線図を図6に示す。図の制御対象81は、入力を基準電圧発生回路22に与えられる基準電圧Vrefとし、出力を電源部入力電流とするステッピングモータ制御装置200である。制御器82は、図5における基準電圧制御部64に対応し、この制御器ではPI制御等を用いればよい。
このようにモータの個体差のばらつきや、温度特性、負荷トルクが急変したときの過渡応答性も考慮するとトルクマージンを必要とすることになる。
ここで、本発明と従来の定電流制御でのトルクマージンとの違いを明確にしておくと、従来ではトルク測定によって得られた最大トルク値に対し、数十%のトルクマージンを設けていた。これに対し、本発明では、リアルタイムに変化する負荷トルク値に対してトルクマージンを設けている。
これにより、従来法に比較し、消費電力を抑え、トルク余りによる振動を抑制したステッピングモータSMの駆動が可能となる。図7に、このことを模式的に示す。
図7(a)は、ステッピングモータを台形駆動したときの駆動パルス周波数の推移である。図7(b)および図7(c)は、このときの負荷トルクとステッピングモータの発生トルクとの関係を示したものである。図7(b)は従来法の定電流制御で発生できるトルクの推移で、図7(c)が本発明法で発生できるトルクの推移である。
図から明らかなように、本発明法では、従来法に比較し、過剰なエネルギー供給を抑えることができることがわかる。ここで、励磁ホールド状態から加速運転状態に移る際は、図7(c)に示すように、最大トルクに対してトルクマージンを計算した値を初期値Vrefとして用いている。その他の構成および作用効果は、上記第1の実施形態と同様である。
次に、図8〜図10を参照して、本発明の第3の実施形態であるステッピングモータの制御装置について説明する。
図8は本発明の第3の実施形態であるステッピングモータの制御装置を説明するための制御ブロック図、図9は本発明の第3の実施形態であるステッピングモータの制御装置のブロック線図である。図10(a)は駆動パルス周波数のタイムチャート図、図10(b)は負荷トルクとトルクマージンとのタイムチャート図である。なお、上記第2の実施形態と重複する部分については、図に同一符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように、本発明の第3の実施形態であるステッピングモータの制御装置300は、上記第2の実施形態に対して、フィードフォワード制御機能をトルクマージン演算部63に付加している。また、フィードフォワード制御を行うために予測されるトルク変動値をメモリ62に保持している。
ここで、予測されるトルク変動値とは、画像形成シーケンスで予め確定している速度変動によるトルク変化や一定周期で繰り返し変化する負荷トルクの変動等、変化することが予め判っているトルク変動値を指す。そして、上位のコントローラは、予め確定しているトルク変動タイミングに合わせてトルク変動信号をトルクマージン演算部63に出力する。トルク変動信号は、トルク変動が起こることを示す信号である。トルクマージン演算部63では、現時点のトルク値にトルク変動値を加算した値に対しトルクマージンを算出し、基準電圧制御部64より基準電圧Vrefを出力する。図9にこの過程をブロック図で示す。
この制御を行うことにより、複雑な駆動パターンや搬送する紙の突入による急激な負荷トルク変動に対しても安定したトルクマージンを得られる。
また、図10に示すように、駆動パルス周波数が変化する時間より早い時間でトルク変動信号を発生することにより、安定した駆動を実現することができる。その他の構成および作用効果については、上記第2の実施形態と同様である。
100,200,300 ステッピングモータ制御装置
SM ステッピングモータ
10 相励磁パターン生成回路
20 定電流制御回路
21 巻線電流検出回路
22 基準電圧発生回路
23,24 PWM制御回路
30 入力電流検出回路(入力電流検出手段)
40 A/D変換器
50 駆動パルス周波数抽出回路(駆動パルス周波数抽出手段)
60 演算装置
61 トルク演算部(トルク演算手段)
62 メモリ(記憶手段)
63 トルクマージン演算部(トルクマージン演算手段)
64 基準電圧制御部(基準電圧制御手段)
SM ステッピングモータ
10 相励磁パターン生成回路
20 定電流制御回路
21 巻線電流検出回路
22 基準電圧発生回路
23,24 PWM制御回路
30 入力電流検出回路(入力電流検出手段)
40 A/D変換器
50 駆動パルス周波数抽出回路(駆動パルス周波数抽出手段)
60 演算装置
61 トルク演算部(トルク演算手段)
62 メモリ(記憶手段)
63 トルクマージン演算部(トルクマージン演算手段)
64 基準電圧制御部(基準電圧制御手段)
Claims (9)
- ステッピングモータを駆動する駆動回路を備えたステッピングモータの制御装置において、
電力供給部からステッピングモータへの入力電流を検出する入力電流検出手段と、
ステッピングモータの駆動時の駆動パルス周波数を抽出する駆動パルス周波数抽出手段と、
入力電流と駆動パルス周波数と出力トルクとの関係を示すデータを記憶する記憶手段と、
前記入力電流検出手段により検出された入力電流と前記駆動パルス周波数抽出手段により抽出された抽出駆動パルス周波数と前記記憶手段のデータとに基づいて、ステッピングモータの駆動時の出力トルクを算出するトルク演算手段と、を備える、
ことを特徴とするステッピングモータの制御装置。 - 入力電流と駆動パルス周波数と出力トルクとの関係を示すデータを記憶する記憶手段を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のステッピングモータ制御装置。 - 前記トルク演算手段によって算出された出力トルクを用いてトルクマージンを算出するトルクマージン演算手段を備える、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のステッピングモータの制御装置。 - 前記トルクマージン演算手段は、ステッピングモータの巻線電流設定値と前記抽出駆動パルス周波数に基づいて、予め求めておいた巻線電流設定値と駆動パルス周波数とプルアウトトルクとの関係からステッピングモータの駆動時のプルアウトトルクを取得し、
該取得したプルアウトトルクと前記トルク演算手段によって算出された出力トルクとに基づいてトルクマージンを算出する、
ことを特徴とする請求項3に記載のステッピングモータの制御装置。 - 前記記憶手段は、予め求めておいた巻線電流設定値と駆動パルス周波数とプルアウトトルクとの関係を記憶する、
ことを特徴とする請求項4に記載のステッピングモータの制御装置。 - 前記トルクマージン演算手段は、前記トルク演算手段によって算出された出力トルクに予測されるトルク変動を反映してトルクマージンを算出する、
ことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載のステッピングモータの制御装置。 - 前記記憶手段は、予測されるトルク変動値を保持するとともに、上位コントローラから出力されたトルク変動信号により前記トルク変動値を前記トルクマージン演算部に出力する、
ことを特徴とする請求項6に記載のステッピングモータの制御装置。 - 前記トルクマージン演算手段によって算出されたトルクマージンに基づいて前記駆動回路の基準電圧を制御する基準電圧制御手段を備える、
ことを特徴とする請求項3〜7のいずれか一項に記載のステッピングモータの制御装置。 - ステッピングモータを駆動する駆動回路を備えたステッピングモータの制御方法において、
電力供給部からステッピングモータへの入力電流を検出する入力電流検出ステップと、
ステッピングモータの駆動時の駆動パルス周波数を抽出する駆動パルス周波数抽出ステップと、
前記検出入力電流と前記抽出駆動パルス周波数とに基づいて、予め求めておいた入力電流と駆動パルス周波数と出力トルクとの関係からステッピングモータの駆動時の出力トルクを算出するトルク演算ステップと、を備える、
ことを特徴とするステッピングモータの制御方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006311350A JP2008131695A (ja) | 2006-11-17 | 2006-11-17 | ステッピングモータの制御装置および制御方法 |
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Cited By (3)
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KR101241282B1 (ko) | 2011-12-26 | 2013-03-15 | 한국표준과학연구원 | 전류-주파수 변환장치, 피 교정기 평가장치, 피 교정기 평가방법, 및 그 기록매체 |
CN114258632A (zh) * | 2019-07-11 | 2022-03-29 | 登士柏希罗纳有限公司 | 操作牙科工具机中的步进马达的方法 |
CN114337390A (zh) * | 2021-12-14 | 2022-04-12 | 深圳市联洲国际技术有限公司 | 脉冲驱动设备的控制方法、其控制装置以及动力系统 |
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2006
- 2006-11-17 JP JP2006311350A patent/JP2008131695A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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