JP2011196319A - エンジンのブリーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンのコンパクト化を妨げることなく一方向弁の取り付けが可能で,しかも構造が簡単で安価なエンジンのブリーザ装置を提供する。
【解決手段】エンジン本体Eaに,クランク室5を外部に開放するブリーザ通路87を形成し,これらクランク室5及びブリーザ通路87間には,クランク室5からブリーザ通路87側への一方向の気体の流れを許容する一方向弁63を介装してなる,エンジンのブリーザ装置において,前記一方向弁63を圧力応動型に構成して,この一方向弁63をエンジン本体Eaの,シリンダスリーブ2a周りの側壁62に取り付けた。
【選択図】 図2

Description

本発明は,エンジン本体に,クランク室を外部に開放するブリーザ通路を形成し,これらクランク室及びブリーザ通路間には,クランク室からブリーザ通路側への一方向の気体の流れを許容する一方向弁を介装してなる,エンジンのブリーザ装置の改良に関する。
かゝるエンジンのブリーザ装置において,前記一方向弁を,クランク軸に連動して回転するバランサ軸を利用してロータリー型に構成したものが,例えば下記特許文献1に開示されるように,既に知られている。
特許第4175816号公報
ところで,上記のようなエンジンのブリーザ装置では,ロータリー型一方向弁の設置に比較的大きなスペースが必要であり,また回転弁と協働する固定の弁筒が特別に必要であり,このためエンジンのコンパクト化が損なわれるのみならず,構造が複雑でコストの低減が困難となる。
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,エンジンのコンパクト化を妨げることなく一方向弁の取り付けが可能で,しかも構造が簡単で安価なエンジンのブリーザ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,エンジン本体に,クランク室を外部に開放するブリーザ通路を形成し,これらクランク室及びブリーザ通路間には,クランク室からブリーザ通路側への一方向の気体の流れを許容する一方向弁を介装してなる,エンジンのブリーザ装置において,前記一方向弁を圧力応動型に構成して,この一方向弁をエンジン本体の,シリンダスリーブ周りの側壁に取り付けたことを第1の特徴とする。
また本発明は,第1の特徴に加えて,エンジン本体を構成するクランクケース及びシリンダブロックに亙り,動弁用のタイミング伝動装置を収容するタイミング伝動室を前記シリンダスリーブに隣接して形成し,このタイミング伝動室を前記ブリーザ通路の一部に兼用すべく,このタイミング伝動室及びクランク室間に介在するクランクケースの側壁に前記一方向弁を取り付けたことを第2の特徴とする。
さらに本発明は,第2の特徴に加えて,前記シリンダスリーブの下端部をシリンダブロックからクランクケース側に突出させて,そのシリンダスリーブの下端部外周面と,それに対向するクランクケースの内周面との間にクランク室と連通する通気溝を形成し,この通気溝及びブリーザ通路間に介在するクランクケースの側壁に,前記通気溝側からブリーザ通路側への一方向の気体の流れを許容する前記一方向弁を取り付けたことを第3の特徴とする。
さらにまた本発明は,第2又は第3の特徴に加えて,前記一方向弁を,弁孔を有するベース板と,この弁板に一端を固着されて前記弁孔の閉じ方向の弾性力を持つリード弁板とを備えて,肉厚が前記側壁の肉厚より小なるリード弁型に構成し,この一方向弁の全体を前記側壁中に収めたことを第4の特徴とする。
さらにまた本発明は,第4の特徴に加えて,前記側壁に,その上端面側から前記一方向弁の装着を可能にする取り付け窓を設け,この取り付け窓への前記一方向弁の装着位置を,前記側壁の上端面に接合されるシリンダブロックにより保持するようにしたことを第5の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば,比較的小型で構造が簡単な圧力応動型の一方向弁を,シリンダスリーブ周りの比較的デッドボリュウムを有するエンジン本体の側壁を利用して容易に取り付けることが可能になり,ブリーザ装置の構造の簡素化及びコンパクト化,延いてはエンジンのコンパクト化に寄与し,またコストの低減をも図ることができる。
本発明の第2の特徴によれば,タイミング伝動室をブリーザ通路の一部に兼用することから,エンジン本体内に専用のブリーザ通路を形成する必要が全くなく,ブリーザ装置の構造簡素化に寄与し得る。
本発明の第3の特徴によれば,シリンダスリーブの下端部外周面と,それに対向するクランクケースの内周面との間にクランク室と連通する通気溝を形成し,一方向弁を,この通気溝及びタイミング伝動室間に介在するクランクケースの側壁に取り付けたことで,クランク室で飛散するオイル飛沫が比較的狭い前記通気溝には侵入し難くなり,これによりオイル飛沫の一方向弁での通過を極力抑えることができる。
本発明の第4の特徴によれば,一方向弁を,圧力応動型の一形式のリード弁型に,且つ肉厚が前記側壁の肉厚より小なるように構成し,その弁全体を前記側壁中に収めたことで,比較的薄肉のクランクケースの側壁に一方向弁を容易に取り付けることが可能になり,エンジンのコンパクト化に大いに寄与し得る。
本発明の第5の特徴によれば,前記側壁の取り付け窓への一方向弁の装着位置を保持する特別な保持手段が不要であり,一方向弁の取り付け構造の簡素化に寄与し得る。
自動二輪車用エンジンの一部を破断した側面図。 図1の2−2線断面図。 図1の3−3線断面図。 図1の4−4線断面図。 同エンジンのクランクケースの一部を構成する左ケース本体の斜視図。 同エンジンのクランクケースの一部を構成する左ケースカバーの斜視図。 同エンジンのクランクケースの一部を構成する右ケース本体の斜視図。 図1の8−8線断面図。
以下,本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
先ず,図1及び図2において,自動二輪車に搭載されるエンジンEのエンジン本体Eaは,クランクケース1,このクランクケース1の上面にボルト接合されて起立するシリンダブロック2及び,このシリンダブロック2の上端面にボルト接合されるシリンダヘッド3より構成され,シリンダヘッド3の上端面にはヘッドカバー4がボルト接合される。尚,以下の説明において,前後左右とは,このエンジンEを搭載する自動二輪車の前後左右方向に対応する。
また上記クランクケース1は,互いにボルト接合される左ケース本体1a及び右ケース本体1bと,左ケース本体1aの外端面にボルト接合される左ケースカバー1cと,右ケース本体1bの外端面にボルト接合される右ケースカバー1d(図4参照)とで構成される。
左右のケース本体1a,1b間にはクランク室5と,その後方に隔壁を挟んで隣接する変速室6とが画成され,クランク室5には,左右のケース本体1a,1bに両端部を支承されるクランク軸7が収容され,変速室6には,左右のケース本体1a,1bに両端部を支承される入力軸8及び出力軸9を備える変速機10が収容される。変速室6の底部は,クランク室5よりも深く形成され,潤滑オイル12を一定量貯留するオイル溜め11とされる。
図1〜図3に示すように,左ケース本体1a及び左ケースカバー1c間には補機室13,右ケース本体1b及び右ケースカバー1d間には1次伝動室14がそれぞれ画成される。補機室13には,図1及び図3に示すように,クランク軸7により駆動される発電機15と,クランクケース1の上部外壁に取り付けられる始動モータ16の出力軸16a及びクランク軸7間を連結する始動ギヤ機構17とが収容され,1次伝動室14には,入力軸8に取り付けられる湿式多板クラッチ18と,このクラッチ18の入力部材たるクラッチアウタ18a及びクランク軸7間を連結する1次伝動ギヤ列19とが収容される。
図1及び図4に示すように,前記変速機10は,前記入力軸8から出力軸9に亙り配設されて確立を選択される複数段の変速ギヤ列20a〜20e,これら変速ギヤ列20a〜20eの確立を選択操作する複数のシフトフォーク72,これらシフトフォーク72を駆動するシフトドラム73及び,このシフトドラム73を回動操作するチェンジスピンドル74より公知の多段式に構成される。
再び図1及び図2において,前記シリンダブロック2にはシリンダスリーブ2aが鋳包るまれており,これにクランク軸7にコンロッド22を介して連接するピストン23が嵌装される。シリンダスリーブ2aの右側に隣接して1次伝動室14に連なるタイミング伝動室21とがクランクケース1及びシリンダブロック2に亙り形成される。
前記シリンダヘッド3には,シリンダスリーブ2a内に連なる燃焼室24と,この燃焼室24に,その後側から開口する吸気ポート25及びその前側から開口する排気ポート26とが形成される。したがって,吸気ポート25の上流端はシリンダヘッド3の背面に開口し,その上流端に連通する吸気道81を有するスロットルボディ80がシリンダヘッド3の背面に取り付けられる。このスロットルボディ80には,吸気道81を開閉するスロットル弁82と,吸気ポート25に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁83とが設けられる。一方,排気ポート26の下流端はシリンダヘッド3の前面に開口し,その下流端に連なる排気管(図示せず)がシリンダヘッド3の前面に取り付けられる。
またシリンダヘッド3には各電極を燃焼室24に臨ませる一対の点火プラグ29a,29bが螺着される。
前記シリンダヘッド3及びヘッドカバー4間には,前記タイミング伝動室21に連なる動弁室30が画成され,この動弁室30に,吸気及び排気弁27,28を開閉駆動する動弁機構31が収容され,この動弁機構31のカム軸32にクランク軸7を伝動連結するチェーン式のタイミング伝動装置33が前記タイミング伝動室21に収容される。
前記発電機15は,クランク軸7の左端部にテーパ嵌合してキー58とボルト59により固着される円筒状のアウタロータ35と,左ケースカバー1cの内壁にボルト結合されてアウタロータ35内に配置されるステータ36とよりアウタロータ式に構成される。
図1及び図3に示すように,前記始動ギヤ機構17は,始動モータ16の出力軸16aにより駆動されるトルクリミッタ37を備えており,このトルクリミッタ37の出力ギヤ38は,クランク軸7に回転自在に支承されるリングギヤ39に中間ギヤ40を介して噛合される。リングギヤ39は,ニードルベアリング41を介してクランク軸7に回転自在に支承されるハブ39aを有しており,このハブ39aと,このハブ39aを同心状に囲繞するアウタリング42が前記アウタロータ35にボルト43で固着され,これらハブ39a及びアウタリング42と,それらの間に介装される多数のスプラグ44とで,リングギヤ39の正回転(クランク軸7の回転方向A,図1参照)時のみ接続状態となるワンウェイクラッチ45が構成される。したがって,始動モータ16の作動によりリングギヤ39を正回転させると,その回転トルクはワンウェイクラッチ45を介してアウタロータ35,クランク軸7へと伝達してクランキングし,エンジンEを始動することができる。エンジン始動後は,ワンウェイクラッチ45の遮断状態によりクランク軸7からリングギヤ39への回転伝達は生じない。
図1,図5及び図6に示すように,補機室13の内周面の少なくとも下部は,アウタロータ35の外周面に一定間隙S1を存して対向するように円弧状に形成される。また補機室13の内周面の後部には,前記オイル溜め11の油面12aの位置を挟んで上下方向に延びる凹部48と,この凹部48の入口側で凹部48の底面から起立する堰49とが補機室13の左右方向全幅に亙り形成され,この堰49により,凹部48の下部に一定深さの堰溝50が画成される。堰49は,補機室13の下部の円弧状内周面と同様に,アウタロータ35の外周面に一定間隙S1を存して対向するよう円弧状をなすと共に,その上端が前記オイル溜め11の油面12aの位置より一定距離高い位置を占めるように形成される。
一方,変速室6及び補機室13間の隔壁51には,変速室6の底部のオイル溜め11の油面12aを臨ませて変速室6及び前記凹部48間を連通するオイル戻し孔52が設けられる。このオイル戻し孔52は,堰溝50から前記油面12aの位置を超えて凹部48の上下方向中間部に亙り長孔状に形成される。
さらに補機室13の内周面の後部には,前記凹部48の入口側で凹部48の天井面から垂下するオイル返し53が補機室13の左右方向全幅に亙り形成される。このオイル返し53とアウタロータ35の外周面との対向間隙S2は,堰49とアウタロータ35の外周面との対向間隙S1より小さく設定される。上記凹部48,堰49及びオイル返し53は左ケース本体1a及び左ケースカバー1cに亙り一体に形成される。
さらにまた補機室13には,上記オイル返し53の上方において,前記変速室6の上部に形成される変速室ブリーザ通路(図示せず)に連通する通気路55が開口する。上記変速室ブリーザ通路は,変速室6の上壁に付設されるチューブジョイント57に連通し,このチューブジョイント57には大気開放のブリーザチューブ56が接続される。
而して,エンジンEの運転中,前記オイル溜め11に貯留するオイルは,図示しないオイルポンプにより吸い上げれてエンジンEの各部に供給され,その一部が図示しないオイルノズル46から補機室13に供給され,発電機15及びワンウェイクラッチ45の潤滑及び冷却に供される。そして補機室13の底部に貯留したオイルは,クランク軸7により回転駆動される発電機15のアウタロータ35の,主に外周面によって堰49側へ掻き上げられ,その堰49を越えたオイルが堰溝50に落下した後,オイル戻し孔52を通して変速室6のオイル溜め11へと戻され,オイル戻し孔52側から補機室13側へのオイルの逆流は堰49により阻止される。その結果,補機室13には,常に,発電機15及びワンウェイクラッチ45の潤滑及び冷却に必要な量のオイルしか残らないので,オイルとアウタロータ35との摩擦を最小限度に抑え,その摩擦による動力損失を減少することができる。
しかも,堰49とオイル戻し孔52との間に堰溝50が存在することで,オイル溜め11の油面が波立っても,その波は堰溝50で減衰されるため,波立ったオイルが堰49を補機室13側に越えるのを防ぐことができる。
またアウタロータ35の外周面により堰49の上方へ勢いよく掻き上げられたオイルは,堰49の上方に配置されるオイル返し53に捕捉され,凹部48の天井面へ誘導され,そして勢いを失って堰溝50へ流下し,オイル戻し孔52からオイル溜め11へと戻ることになる。したがって,アウタロータ35の外周面により堰49の上方へ勢いよく掻き上げられたオイルが補機室13に舞い戻ることを防ぐことができ,オイルとアウタロータ35との無用な摩擦をより効果的に防ぐことができる。
また補機室13は,通気路55を介して変速室6上部の変速室ブリーザ通路に連通するので,補機室13で温度変化に伴なう圧力変動が生じても,それに応じて補機室13は変速室ブリーザ通路を利用して呼吸し,その内部を常に大気圧に保持し,各所シール部からのオイルリークを確実に防ぐことができる。また通気路55の補機室13への開口部は,オイル返し53の上方に設けられるので,アウタロータ35により掻き上げられたオイルがオイル返し53により前述のように捕捉されることで,補機室13から通気路55への飛散オイルの無用な移行を極力防ぐことができる。
また前記堰49及びオイル返し53は,クランクケース1,即ち左ケース本体1a及び左ケースカバー1cに一体に形成されるので,エンジンEの部品点数の増加を伴わずに済み,コストの低減に寄与し得る。
再び図2において,シリンダブロック2に鋳包まれるシリンダスリーブ2aは,その下端部がシリンダブロック2及びクランクケース1の接合面を越えてクランク室5側に突出しするように形成され,このシリンダスリーブ2aの下端部と,その外周面に対向するクランクケース1の内周面との間には,下端をクランク室5に開放する環状の通気溝61が形成される。そしてこの通気溝61と,前記タイミング伝動室21との間に介在するクランクケース1の側壁62に,クランク室5の圧力脈動に応じて通気溝61側からタイミング伝動室21側への一方向への気体の流れを許容する圧力応動型の一方向弁63が取り付けられる。
この一方向弁63及びその取り付け構造について,図2及び図8により説明する。
一方向弁63は,圧力応動型の一形式であるリード弁型に構成される。即ち,一方向弁63は,弁孔65を有するベース板64と,このベース板64の一側面に弁孔65を覆うように重ねられる薄肉のリード弁板66と,このリード弁板66の一端をベース板64に挟持固定しながらリード弁板66の開弁姿勢を規制するストッパ板67とで構成され,ストッパ板67のベース板64への固定にはリベット68が用いれられる。その際,この一方向弁63は,その肉厚が前記側壁62の肉厚より小となるように構成される。
一方,前記通気溝61及びタイミング伝動室21間の側壁62の上端面,即ちクランクケース1の上端面にはシリンダブロック2の下面が接合されるようになっており,この側壁62には,その上端面側からU字状に切欠いて通気溝61及びタイミング伝動室21間を連通させる取り付け窓69が設けられ,この取り付け窓69の内周面には,前記一方向弁63の外周縁部が係合し得る係合溝70が形成される。
而して,一方向弁63の取り付けに当たっては,ベース板64を通気溝61側に向けて一方向弁63の外周縁部を取り付け窓69の係合溝70に挿入する。このとき,一方向弁63の上端面は,クランクケース1の上端面と略面一に並ぶようになっている。そこで,クランクケース1にシリンダブロック2を接合すると,取り付け窓69の上方開放面がシリンダブロック2の下端面によって閉鎖されると共に,その下端面によって一方向弁63の上端面が押えられ,一方向弁63の取り付け窓69へに取り付けは完了する。
図1に示すように,前記ヘッドカバー4には,動弁室30に連通するチューブジョイント85が付設され,このチューブジョイント85には,前記スロットルボディ80の上流側に接続されるエアクリーナ(図示せず)に連通するブリーザチューブ86が接続される。このブリーザチューブ86,動弁室30及びタイミング伝動室21は,前記一方向弁63の出口側を外部に連通するブリーザ通路87を構成する。
エンジンEの運転中,ピストン23の上下往復動によりクランク室5の圧力が正負を繰り返すように脈動すると,正圧の発生時には,クランク室5内のブローバイガスを含む気体がクランク室5から通気溝61を経て一方向弁63の弁孔65を,リード弁板66を押し開けながら通過し,そしてタイミング伝動室21及び動弁室30,ブリーザパイプ86を順次経て吸気系の図示しないエアクリーナへと流出し,混合気と共にエンジンEに吸入され,燃焼処理される。また負圧の発生時には,一方向弁63のリード弁板66は,自己の弾性閉弁力と,弁孔65からリード弁板66に作用する負圧により閉弁力とで弁孔65を閉じるので,タイミング伝動室21側から通気溝61側,即ちクランク室5側への気体の逆流を防ぐことができる。したがって,タイミング伝動室21及び動弁室30は,一方向弁63の出口側を外部に開放するブリーザ通路87の一部を構成することになる。
而して,一方向弁63は圧力応動型に構成され,そしてクランクケース1の,シリンダスリーブ2a周りの側壁62に取り付けられるので,比較的小型で構造が簡単な圧力応動型の一方向弁63は,シリンダスリーブ2a周りの比較的デッドボリュウムを有するクランクケース1の側壁62を利用して容易に取り付けることが可能になり,ブリーザ装置の構造の簡素化及びコンパクト化,延いてはエンジンEのコンパクト化に寄与し,またコストの低減をも図ることができる。
またクランクケース1及びシリンダブロック2に亙りタイミング伝動室21をシリンダスリーブ2aに隣接して形成し,このタイミング伝動室21をブリーザ通路87の一部に兼用すべく,このタイミング伝動室21及びクランク室5間に介在するクランクケース1の側壁62に一方向弁63は取り付けられるので,エンジン本体Ea内に専用のブリーザ通路を形成する必要が全くなく,ブリーザ装置の構造簡素化に寄与し得る。
さらにシリンダスリーブ2aの,クランクケース1側に突出した下端部外周面と,それに対向するクランクケース1の内周面との間にクランク室5と連通する通気溝61を形成し,一方向弁63は,この通気溝61及びタイミング伝動室21間に介在するクランクケース1の側壁62に取り付けられるので,クランク室5で飛散するオイル飛沫が比較的狭い前記通気溝には侵入し難いことから,オイル飛沫の一方向弁63での通過を極力抑えることができる。
また圧力応動型の一方向弁63は,弁孔65を有するベース板64と,弁孔65を開閉するリード弁板66及びストッパ板67を重ねてなるリード弁型に,且つ肉厚が前記側壁62の肉厚より小なるように構成され,その弁全体が前記側壁62中に収められるので,比較的薄肉のクランクケース1の側壁62に一方向弁63を容易に取り付けることが可能になり,エンジンEのコンパクト化に大いに寄与し得る。
さらにまた前記側壁62に,その上端面側から前記一方向弁63の装着を可能にする取り付け窓69を設け,この取り付け窓69への一方向弁63の装着位置は,前記側壁62の上端面に接合されるシリンダブロック2により保持されるので,取り付け窓69への一方向弁63の装着位置を保持する特別な保持手段が不要であり,一方向弁の取り付け構造の簡素化に寄与し得る。
以上,本発明の実施形態について説明したが,本発明は上記実施形態に限定されるものではなく,本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことができる。
E・・・・・・・エンジン
Ea・・・・・・エンジン本体
1・・・・・・・クランクケース
2・・・・・・・シリンダブロック
2a・・・・・・シリンダスリーブ
5・・・・・・・クランク室
33・・・・・・タイミング伝動室
61・・・・・・通気溝
52・・・・・・側壁
63・・・・・・一方向弁
64・・・・・・ベース板
65・・・・・・弁孔
66・・・・・・リード弁板
87・・・・・・ブリーザ通路

Claims (5)

  1. エンジン本体(Ea)に,クランク室(5)を外部に開放するブリーザ通路(87)を形成し,これらクランク室(5)及びブリーザ通路(87)間には,クランク室(5)からブリーザ通路(87)側への一方向の気体の流れを許容する一方向弁(63)を介装してなる,エンジンのブリーザ装置において,
    前記一方向弁(63)を圧力応動型に構成して,この一方向弁(63)をエンジン本体(Ea)の,シリンダスリーブ(2a)周りの側壁(62)に取り付けたことを特徴とする,エンジンのブリーザ装置。
  2. 請求項1記載のエンジンのブリーザ装置において,
    エンジン本体(Ea)を構成するクランクケース(1)及びシリンダブロック(2)に亙り,動弁用のタイミング伝動装置(33)を収容するタイミング伝動室(21)を前記シリンダスリーブ(2a)に隣接して形成し,このタイミング伝動室(21)を前記ブリーザ通路(87)の一部に兼用すべく,このタイミング伝動室(21)及びクランク室(5)間に介在するクランクケース(1)の側壁(62)に前記一方向弁(63)を取り付けたことを特徴とする,エンジンのブリーザ装置。
  3. 請求項2記載のエンジンのブリーザ装置において,
    前記シリンダスリーブ(2a)の下端部をシリンダブロック(2)からクランクケース(1)側に突出させて,そのシリンダスリーブ(2a)の下端部外周面と,それに対向するクランクケース(1)の内周面との間にクランク室(5)と連通する通気溝(61)を形成し,この通気溝(61)及びブリーザ通路(87)間に介在するクランクケース(1)の側壁(62)に,前記通気溝(61)及びブリーザ通路(87)間の連通,遮断を制御する前記一方向弁(63)を取り付けたことを特徴とする,エンジンのブリーザ装置。
  4. 請求項2又は3記載のエンジンのブリーザ装置において,
    前記一方向弁(63)を,弁孔(65)を有するベース板(64)と,この弁板(66)に一端を固着されて前記弁孔(65)の閉じ方向の弾性力を持つリード弁板(66)とを備えて,肉厚が前記側壁(62)の肉厚より小なるリード弁型に構成し,この一方向弁(63)の全体を前記側壁(62)中に収めたことを特徴とする,エンジンのブリーザ装置。
  5. 請求項4記載のエンジンのブリーザ装置において,
    前記側壁(62)に,その上端面側から前記一方向弁(63)の装着を可能にする取り付け窓(69)を設け,この取り付け窓(69)への前記一方向弁(63)の装着位置を,前記側壁(62)の上端面に接合されるシリンダブロック(2)により保持するようにしたことを特徴とする,エンジンのブリーザ装置。
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