JP2011195937A - 銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法 - Google Patents

銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属層表面に微小な凹みが無い銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法を提供し、金属層表面の凹みや配線パターニング時に欠陥を減少させる。
【解決手段】 ポリイミドフィルムを1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液に浸漬させて洗浄する。洗浄するタイミングは、導体となる銅層を形成する前であれば、乾式法で1次金属層を形成する前でも良く、後でも良い。乾式法で1次金属層を形成する前後の2回処理することも有効である。
【選択図】なし

Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板に用いられる銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法に関するものである。
銅被覆ポリイミドフィルムはフレキシブルプリント配線板として使用され、電子機器内の配線材料として広く採用されている。近年電子部品の軽薄短小化に伴い、配線の細線化や狭ピッチ化の要求が高まっている。銅被覆ポリイミドフィルム表面の銅層に微小な凹みが存在すると、微細配線を形成する際に断線等の不良となるため、銅被覆ポリイミドフィルム表面はできる限り平滑で微小な凹みの無いことが望まれている。
銅被覆ポリイミドフィルム表面に微小な凹みが存在する要因の一つに、ポリイミドフィルム表面に付着したゴミ、埃等のパーティクルが考えられる。従来はこのようなパーティクルを除去する手段として、粘着ゴムローラーや放電、ブラスト洗浄などにより除去する方法が一般的に行われている(例えば、特許文献1乃至特許文献3参照。)。
しかし、これらの除去方法では、一旦除去したパーティクルの再付着やフィルム表面の変質が激しいなどの問題があった。
特開2003−181945号公報 特開平8−12782号公報 特開平9−48864号公報
本発明の目的は、金属層表面の微小な凹みの少ない銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法を提供する事にある。
上記課題を解決するために、銅被覆ポリイミドフィルム基板の金属層表面の微小な凹みが少ないフィルムの製造方法を鋭意研究した結果、ポリイミドフィルムを1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液に浸漬させて洗浄することが、銅被覆ポリイミドフィルム基板の金属層表面の凹みや配線パターニング時の欠陥を減少させることに効果があることを確認し、本発明に至った。
すなわち、本発明の銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法は、ポリイミドフィルムに乾式めっき法により下地層となる1次金属層を形成し、その後湿式めっき法により導電体となる銅層を2次金属層として積層する銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法において、湿式めっき法により2次金属層である銅層を積層するより前に、ポリイミドフィルムを1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液中に浸漬させ、しかる後湿式めっき法で2次金属層である銅層を積層することとした。
本発明においては、ポリイミドフィルムを1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液中に浸漬させるタイミングは、2次金属層である銅層を積層するより前であればいつでも良く、例えば、乾式めっき法により下地層となる1次金属層を形成する前や、1次金属層を形成した後でも良い。あるいは、乾式めっき法により下地層となる1次金属層を形成する前及び後の2回行っても良い。
なお、ポリイミドフィルムの1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液中への浸漬を、乾式法で1次金属層を形成する前に行う場合は、室温真空により乾燥を行うことが好ましい。加熱乾燥ではポリイミドフィルム表面に異物を生成させてしまい、浸漬の効果が得られない。また、乾燥が不十分であると、乾式法で形成した1次金属層が酸化してしまい、配線加工時に溶け残り絶縁性を保てないという不具合が発生する。
本発明においては、前記1級アミド化合物の分子量は30〜100であることが好ましく、1級アミド化合物含有水溶液が0.1〜1.0mol/Lの1級アミド化合物を含有していることが好ましい。そして1級アミド化合物としてホルムアミド、メタクリルアミドのいずれかまたは混合物を用いることが好ましい。
また本発明においては、上記のポリアルキレングリコールはスチレン換算平均分子量が600〜20000であることが好ましく、ポリアルキレングリコール含有水溶液中に0.01〜0.1重量部のポリアルキレングリコールが含まれていることが好ましい。
さらに、1級アミド化合物及びポリアルキレングリコール含有水溶液の浸漬時の温度は35〜60℃であることが好ましく、前記1級アミド化合物及びポリアルキレングリコール含有水溶液中への浸漬時間は1〜10分間であることが好ましい。
本発明により、導電体をなす銅金属層表面の微小な凹みが少ない銅被覆ポリイミドフィルム基板を得ることが可能となる。本発明の製造方法によって得られる銅被覆ポリイミドフィルム基板は、ファインピッチ化に対応できるものであり工業的価値が極めて大きい。
本発明の銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法を実施する形態について詳細に説明する。
通常、銅被覆ポリイミドフィルム基板は、ポリイミドフィルム表面に蒸着法もしくはスパッタ法等の乾式めっき法で第1次金属層を形成し、その上に第2次金属層である銅層を電気めっき法、無電解めっき法もしくは両者を組み合わせた湿式めっき法で積層する。金属層はポリイミドフィルムの片面のみに形成しても良いし、ポリイミドフィルムの両面に形成することもできる。
ここで、銅被覆ポリイミドフィルム基板表面金属層である銅層の凹みの多くは、金属層形成前のポリイミドフィルム表面のパーティクル(異物)が、この第1次、第2次金属層を積層する過程において欠陥(めっき阻害)を引き起こしたものであることを見出した。よって、ポリイミドフィルム表面の異物を低減することが銅被覆ポリイミドフィルム基板の表面金属層の凹みを大幅に低減することとなる。
ポリイミドフィルム表面の異物を低減させるには、まず素材であるポリイミドフィルムを清浄にしておくことが最も重要である。したがって、ポリイミドフィルムに乾式めっき法により1次金属層を形成する前に、ポリイミドフィルムを1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液中に浸漬させるのが最も有効である。
ポリイミドフィルムを1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液に浸漬するのは、湿式めっき法により銅層を積層する前であればよく、したがって1次金属層を形成する前に限らず、1次金属層を形成後でも良い。
通常、1次金属層は薄いので1次金属層を形成した後でも、1次金属層を形成したポリイミドフィルムを1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液中に浸漬させることにより、表面に付着した異物を取り除くことが可能である。特にこの場合には、成膜装置内面から剥離落下して沈着した異物も取り除くことが可能である。
さらに、1次金属層を形成する前及び1次金属層を形成した後の両方において浸漬させれば、より完全な異物除去ができる。
なお、ポリイミドフィルムの1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液中への浸漬を、乾式法で1次金属層を形成する前に行う場合は、前記の理由から、真空乾燥機を用いた室温真空雰囲気での乾燥を行うことが好ましい。
本発明で使用する1級アミド化合物は弱アルカリ性であり、アンモニア(NH)またはアミン(RNH)の1個の水素原子(H)とカルボン基(RCOOH)の1個の水酸基(OH)が脱水縮合したものである。例えば代表的なものはホルムアミド(HCONH)、アセトアミド(CHCONH)、アクリルアミド(CH=CHCONH)、メタクリルアミド(CH=C(CH)CONH)、ポリアクリルアミド−((CH(CONH)CH)n−)などが挙げられる。アンモニアの2個以上の窒素原子に水素以外の官能基が付与された2級,3級アミド化合物では反応性の低下から効果を得にくい。1級アミド化合物のうちアセトアミド、アクリルアミドは実験動物において発がん性が確認されており、ポリアクリルアミドは高価であるため、安全性と生産性の点からホルムアミド、メタクリルアミドが特に望ましい。
前記1級アミド化合物は分子量が大きくなると水に難溶になるため、分子量が30〜100であることが望ましい。
前記1級アミド化合物含有水溶液は0.1〜1.0mol/Lの1級アミド化合物を含有していることが望ましい。0.1mol/L未満の場合は効果が少なく、1.0mol/Lより濃い場合は排水の環境への負荷が大きくなるため好ましくない。
また、前記ポリアルキレングリコールは、スチレン換算平均分子量が600〜20000であることが望ましい。スチレン換算平均分子量が600未満または20000より大きな値であると界面活性剤としての効果が低く、効果が得られない。
前記ポリアルキレングリコール含有水溶液中には0.01〜0.1重量部のポリアルキレングリコールが含まれていることが望ましい。0.01重量部未満の場合は界面活性剤としての効果が低くなり、0.1重量部を超えると排水の環境への負荷が大きくなるため好ましくない。
前記1級アミド化合物及びポリアルキレングリコール含有水溶液は、洗浄時の温度が35〜60℃であることが望ましい。35℃未満ではポリイミドフィルム浸漬による銅被覆ポリイミドフィルム基板の金属層表面の凹みや、配線パターニング時に欠陥を減少させる効果が得られず、60℃より高い温度では水の蒸発による消耗が多くなるので実用的ではない。
また、ポリイミドフィルムの浸漬時間は1〜10分間であることが望ましい。1分未満ではポリイミドフィルム浸漬による銅被覆ポリイミドフィルム基板の金属層表面の凹みや配線パターニング時に欠陥を減少させる効果が得られず、10分より長い時間では生産性が落ちるため実用的ではない。
ポリイミドフィルムの浸漬方法は生産性の点から、リールツーリールで実施可能な搬送機を用いることが望ましい。
ポリイミドフィルムを浸漬後、高圧水等で1級アミド化合物及びポリアルキレングリコール含有水溶液をポリイミドフィルム表面から落とした後は、通常の方法でポリイミドフィルム上への銅被覆を行う。
すなわち、ポリイミドフィルム上に蒸着法やスパッタ法等の乾式法を用いてNi、Cr、Cuなどの1次金属層を形成した後、電気めっき法もしくは無電解めっき法及び両者を組み合わせた湿式法を用いて、2次金属層である銅層を厚く形成する。
乾式法とは蒸着法やイオンプレーティング、スパッタ法等の物理的蒸着法(PVD法)や、化学反応による化学蒸着法(CVD法)を適宜用いることができるが、通常は蒸着法やスパッタ法が多く用いられる。
湿式法とは電気めっき法や無電界めっき法もしくは両者を適宜組み合わせた方法を用いることができる。
金属層の厚みは、銅被覆ポリイミドフィルム基板の用途により、適宜決定すればよいが、通常、前記第1次金属層はポリイミドフィルムと銅導電層とを強固に接合させる役割を担うものであり、数オングストローム(Å)から数千オングストローム(Å)と薄くて良い。
一方、前記2次金属層は電子回路の導電を担うものであり、所望の電流容量により厚さは数μmから数百μmまでの厚さに形成する。また、前記2次金属層を形成する方法として、通常は電気銅めっき法が用いられる。
ポリイミドフィルムに1次金属層をスパッタ法で形成し、その後電気めっき法で銅層を積層する銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法において、1次金属層を形成する前のポリイミドフィルムを、ホルムアミド0.5mol/L及びスチレン換算平均分子量1000のポリエチレングリコール0.05重量部を含有する50℃の水溶液に5分間浸漬させた。
次いで、高圧水で水洗、真空乾燥機による室温真空雰囲気で乾燥した後、ポリイミドフィルム上にスパッタ法を用いた乾式法で1次金属層としてNiCr合金を500Å、Cuを1000Åの厚さに形成した。続いて電気めっき法を用いて、第2次金属層である銅層を8μmの厚さに形成した。
任意のめっき層表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.3個であった。
実施例1のホルムアミド濃度を0.1mol/Lに変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.5個であった。
実施例1のホルムアミド濃度を1.0mol/Lに変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.3個であった。
実施例1のホルムアミド及びポリエチレングリコール含有水溶液の温度を35℃に変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.4個であった。
実施例1のホルムアミド及びポリエチレングリコール含有水溶液へのポリイミド浸漬時間を1分間に変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.5個であった。
実施例1のホルムアミド及びポリエチレングリコール含有水溶液へのポリイミド浸漬時間を10分間に変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.3個であった。
実施例1のポリエチレングリコールのポリスチレン換算平均分子量を600に変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.4個であった。
実施例1のポリエチレングリコールのポリスチレン換算平均分子量を10000に変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.4個であった。
実施例1のポリエチレングリコールのポリスチレン換算平均分子量を20000に変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.4個であった。
実施例1のポリエチレングリコールの濃度を0.01重量部に変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.4個であった。
実施例1のポリエチレングリコールの濃度を0.1重量部に変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.3個であった。
実施例1のポリエチレングリコールをスチレン換算平均分子量2000のポリプロピレングリコールに変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.4個であった。
実施例1のホルムアミドをメタクリルアミドに変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.3個であった。
実施例1のホルムアミド0.5mol/Lを、ホルムアミド0.25mol/L及びメタクリルアミド0.25mol/Lの混合水溶液に変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.3個であった。
実施例1のポリイミドをホルムアミド及びポリエチレングリコール含有水溶液へ浸漬させるタイミングを一次金属層形成後に変更して同様の試験を行った。浸漬後は乾燥を実施せず高圧水で水洗した後に第2次金属層を形成した。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.5個であった。
実施例1のポリイミドをホルムアミド及びポリエチレングリコール含有水溶液へ浸漬させるタイミングを1次金属層形成前、及びスパッタ法による1次金属層形成後に変更して同様の試験を行った。1次金属層形成前の浸漬後は高圧水で水洗した後に真空乾燥機による室温真空雰囲気で乾燥した。1次金属層形成後の浸漬後は乾燥を実施せず高圧水で水洗した後に第2次金属層を形成した。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.3個であった。
(比較例1)
実施例1のホルムアミド及びポリエチレングリコール含有水溶液へのポリイミド浸漬を行わず同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、1.0個であった。
(比較例2)
実施例1のホルムアミド濃度を0.08mol/Lに変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.9個であった。
(比較例3)
実施例1のポリエチレングリコールの濃度を0.008重量部に変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.9個であった。
(比較例4)
実施例1のホルムアミド及びポリエチレングリコール含有水溶液の温度を25℃に変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.9個であった。
(比較例5)
実施例1のホルムアミド及びポリエチレングリコール含有水溶液へのポリイミド浸漬時間を0.5分に変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.9個であった。
(比較例6)
実施例1のポリエチレングリコールをスチレン換算平均分子量400のポリエチレングリコールに変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.9個であった。
(比較例7)
実施例1のポリエチレングリコールをスチレン換算平均分子量35000のポリエチレングリコールに変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.9個であった。
(比較例8)
実施例1の乾燥条件を、大気150℃雰囲気に変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.8個であった。
(比較例9)
実施例1のホルムアミドをN,N‘−ジメチルホルムアミドに変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.8個であった。
(比較例10)
実施例1のホルムアミドをベンズアミドに変更して同様の試験を行った。任意のめっき表面を観察し100cmあたりに発生している20μm以上の凹みの個数を算出したところ、0.8個であった。
これら各実施例の浸漬条件を表1に比較例の浸漬条件を表2に示し、めっき層表面100cm当たりに発生している20μm以下の凹みの個数を表3に示す。
Figure 2011195937
Figure 2011195937
Figure 2011195937
表3の結果から、本発明の製造方法に従って得られた実施例では、外観が平滑で凹みが少ない良好な銅被覆ポリイミドフィルム基板が得られていることがわかる。これに対して比較例では、金属層表面の凹み数が1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液に浸漬を行っていない比較例1のものと差がないことがわかる。

Claims (12)

  1. ポリイミドフィルムに乾式めっき法により金属層を形成し、その後湿式めっき法で銅を積層する銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法において、湿式めっき法により銅を積層する前に、該ポリイミドフィルムを1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液中に浸漬することを特徴とする銅被覆ポリイミドフィルムの製造方法。
  2. 前記ポリイミドフィルムの1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液中への浸漬を、乾式法で1次金属層を形成する前に行うことを特徴とする請求項1に記載の銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法。
  3. 前記ポリイミドフィルムの1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液中への浸漬を、乾式法で1次金属層を形成した後に行うことを特徴とする請求項1に記載の銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法。
  4. 前記ポリイミドフィルムの1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液中への浸漬を、乾式法で1次金属層を形成する前及び1次金属層を形成した後の2回行うことを特徴とする請求項1に記載の銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法。
  5. 前記乾式法で1次金属層を形成する前にポリイミドフィルムを1級アミド化合物及びポリアルキレングリコールを含有する水溶液中へ浸漬するに際し、浸漬したポリイミドフィリムを室温真空雰囲気で乾燥を行うことを特徴とする請求項2または4に記載の銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法。
  6. 前記1級アミド化合物の分子量が30〜100であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法。
  7. 前記1級アミド化合物含有水溶液が0.1〜1.0mol/Lの1級アミド化合物を含有していることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法。
  8. 前記1級アミド化合物がホルムアミド、メタクリルアミドのいずれかまたは混合物であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法。
  9. 前記ポリアルキレングリコールのスチレン換算平均分子量が600〜20000であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法。
  10. 前記ポリアルキレングリコール含有水溶液中に0.01〜0.1重量部のポリアルキレングリコールが含まれていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法。
  11. 前記1級アミド化合物及びポリアルキレングリコール含有水溶液の浸漬時の温度が35〜60℃であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法。
  12. 前記1級アミド化合物及びポリアルキレングリコール含有水溶液中への浸漬時間が1〜10分であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の銅被覆ポリイミドフィルム基板の製造方法。
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