JP5599506B2 - 銅および銅合金のマイクロエッチングのための組成物および方法 - Google Patents

銅および銅合金のマイクロエッチングのための組成物および方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、プリント配線板の製造の間の銅または銅合金のマイクロエッチングのための組成物および前記組成物の適用方法に関する。
背景技術
プリント配線板(PCB)の形状の複雑性、および製造において使用される銅および銅合金基材の種類の増加に伴い、イメージングレジスト、例えばフォトレジスト、およびはんだマスクの良好な付着は決定的な問題となってきている。鉛を含まない製品の要求がより厳しくなっていることにもより、PCB表面仕上げ工程、例えばスズ浸漬、銀浸漬およびENIG(lectroless ickel/mmersion old(無電解ニッケル/金浸漬))によって引き起こされる、前記銅または銅合金表面の化学的な侵食に耐えることが必要になってきている。従って、イメージングレジストまたははんだマスクの優れた付着性は、今や、イメージング膜またははんだマスクの付着性が乏しいことによって引き起こされる欠陥を阻止するために必須の前提条件である。
銅または銅合金表面上でのイメージングレジストまたははんだマスクの付着性の向上は、イメージングレジストまたははんだマスクを施与する前に、銅または銅合金表面をマイクロエッチングすることにより達成できる。前記マイクロエッチングの目的のための1つの一般的なタイプの組成物は、EP0757118号内に開示されている。かかる水性マイクロエッチング組成物は、第二銅イオン源、または有機酸およびハライドイオン源を含む。
文献EP0855454号は、ポリアミド鎖またはカチオン基、またはその両方を含有するポリマー化合物をさらに含む同様の組成物を開示している。
先行技術から公知の銅および銅合金表面のためのマイクロエッチング組成物は、前記表面に均質且つ制御可能なマイクロレベルの粗さをもたらすが、しかし、イメージングレジストおよびはんだマスクを、技術水準のプリント配線板の生産のために要求されるように充分に付着させることには失敗している。特に、例えば≦100μmの大きさを有するはんだマスクのスポット、または、ラインアンドスペースの寸法が≦100μmである微細なラインのイメージングレジストのパターンについては、上述のマイクロエッチング組成物によってもたらされる付着性はもはや充分ではない(本発明の例を参照)。
発明の課題
従って、本発明の課題は、プリント配線板の製造において、銅および銅合金表面上でのイメージングレジストまたははんだマスクのいずれかの付着を促進するための、銅および銅合金表面のマイクロエッチングのために有用な組成物および方法を提供することである。
発明の詳細な説明
銅または銅合金表面と、イメージングレジストまたははんだマスクとの間での良好な付着性を提供するマイクロエッチング組成物は、第一に、
(i) 少なくとも1つのCu2+イオン源、
(ii) フッ化物、塩化物および臭化物から選択される、少なくとも1つのハライドイオン源
(iii) 少なくとも1つの酸、および
(iv) 少なくとも1つの有機酸塩、
(v) および、式Iによる少なくとも1つのエッチングリファイナー(etch refiner)
Figure 0005599506
[式中、
R1は、水素、C1〜C5−アルキルまたは置換アリールまたはアルキル基からなる群から選択される、
R2は、水素、C1〜C5−アルキルまたはC1〜C5−アルコキシからなる群から選択され、且つ5または6位に結合されている
R3は、水素およびC1〜C5−アルキルからなる群から選択される、
R4は、水素およびC1〜C5−アルキルからなる群から選択される、
その際、R3とR4とは同一である、
-は、ハロゲン化物、擬ハロゲン化物、およびメタンスルホン酸からなる群から選択される適したアニオンである]
から構成される。
好ましくは、R1は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、フェニルおよびベンジルからなる群から選択される。
好ましくは、R2は、水素、メチル、エチル、n−プロピルおよびイソプロピルからなる群から選択される。
好ましくは、R3およびR4は同一であり、且つ、水素、メチル、エチル、n−プロピルおよびイソプロピルからなる群から選択される。
より好ましくは、R1は水素およびC1〜C2−アルキル、アリール、およびアルカリール(alkaryl)基から選択される。
より好ましくは、R2は水素、C1〜C2−アルキルおよびC1〜C2−アルコキシからなる群から選択される。
より好ましくは、R3およびR4は同一であり、且つ、水素およびC1〜C2−アルキルからなる群から選択される。
好ましいエッチングリファイナー化合物は、4−(6−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−6−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3,6−ジメチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−5−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3,5−ジメチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3−メチル−6−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3−メチル−5−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−5−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチル(emthyl)アニリンクロリド、4−(3−ベンジル−5−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(6−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−6−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3,6−ジメチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−5−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3,5−ジメチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−メチル−6−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−メチル−5−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−5−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−5−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリドおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
少なくとも1つのエッチングリファイナーの濃度は、0.01〜100mg/l、より好ましくは0.05〜20mg/lに及ぶ。
適した銅イオン源は、CuCl2、酢酸銅、ギ酸銅、酒石酸銅、炭酸銅、CuBr2、CuO、Cu(OH)2、CuSO4、メタンスルホン酸銅およびそれらの混合物を含む群から選択される。本発明の組成物中での銅イオンの量は、1〜300g/l、より好ましくは10〜50g/l、および最も好ましくは20〜40g/lにわたる。
ハライドイオンは、塩化物イオン、臭化物イオンおよびフッ化物イオンからなる群から選択される。塩化物イオンが最も好ましい。添加されるハライドイオンの量は、好ましくは、0.5〜100g/l、より好ましくは1〜20g/lにわたる。ハライドイオン源は、NaF、KF、NH4F、NaCl、KCl、NH4Cl、NaBr、KBr、NH4Brおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明の組成物中に存在する少なくとも1つの酸は、好ましくは有機酸である。該有機酸は、好ましくはカルボン酸であり、且つ、モノカルボン酸、ジカルボン酸、ポリカルボン酸およびヒドロキシルカルボン酸から選択される。さらにより好ましくは、カルボン酸はギ酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸およびそれらの混合物を含む群から選択される。しかしながら、無機酸、例えばHCl、H3PO4およびH2SO4を有機酸の代用としてもよく、または、少なくとも1つの有機酸と組み合わせて使用することができる。本発明の組成物中に存在する酸の総量は、0.1〜200g/l、より好ましくは1〜50g/lにわたる。
本願に開示されるマイクロエッチング組成物の性能特性は、少なくとも1つの有機酸と少なくとも1つの有機酸塩とからなる緩衝系が使用される場合に向上され得る。有機酸塩は、ギ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、クエン酸ナトリウムおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
例えば、有機酸としてギ酸を含み、且つ相応の塩としてギ酸ナトリウムを含む組成物は、優れたマイクロエッチング特性および付着特性を示す。有機酸塩のための適したカチオンは、ナトリウム、カリウムおよびアンモニウムを含む群から選択される。本発明の組成物中に存在する少なくとも1つの有機酸塩の全体の濃度は、0.1〜200g/l、より好ましくは1〜50g/lにわたる。
良好な緩衝能を達成するために、酸の塩に対する比は、10:1〜1:1の間にわたるべきである。緩衝溶液についての例は、ギ酸/ギ酸ナトリウム、酒石酸/酒石酸ナトリウムカリウム、クエン酸/クエン酸ナトリウム、酢酸/酢酸ナトリウム、およびシュウ酸/シュウ酸ナトリウムおよびそれらの混合物を含む。
エッチングリファイナーと組み合わせた緩衝液は、エッチング速度に影響を及ぼすだけでなく、さらには、処理された銅または銅合金基材の表面粗さを大々的に高める。エッチングリファイナー化合物が、銅表面に吸着し、従ってサブミクロンスケールでエッチング速度に影響を及ぼすと考えられる。これは、かかるエッチングリファイナーを用いない場合より数倍大きな粗さの付与をもたらす。該エッチングリファイナーは、銅または銅合金の粒界へのエッチング工程にも関わり、結果として、粒界から離れたところでのエッチング速度と比較して境界部でのエッチングが大々的に増加される。
イメージングレジストは、液体または乾燥膜のいずれかとして適用される感光性ポリマー系である。はんだマスクは、PCBの銅または銅合金表面のための永続的な保護コーティングを提供するポリマー材料堆積物である。
さらに、銅または銅合金表面に施与されるべきイメージングレジストまたははんだマスクの付着性を強化するための、上述の組成物を使用した銅または銅合金表面のマイクロエッチング方法が開示される。
本発明による方法は、銅または銅合金表面を上述の組成物と接触させることによって行われる。基材を溶液に浸してもよいし、または溶液を基材の銅または銅合金表面上に噴霧してもよい。このために、通常の水平または垂直式装置を使用できる。
噴霧器を使用して、銅または銅合金表面を有する基材上に、溶液を圧力1〜10barで噴霧する。
両方の方法(噴霧または溶液)について、該方法は温度20〜60℃で好ましく行われる。処理時間は15〜300秒の間で変化し得る。
銅または銅合金表面をそのように処理した後、銅または銅合金表面を水、例えば脱イオン水で濯ぎ、その後、例えば熱風で乾燥させる。
濯ぎの後、随意に、エッチングされた銅または銅合金表面を5〜300秒、希釈酸、好ましくは10容積%の塩酸で処理してもよい。酸での処理後、銅表面を、好ましくは脱イオン水で再度濯ぐ。
該試料を、好ましくは本発明によるエッチング組成物を該試料上に噴霧することによって処理する。該組成物を、所望の装置に依存して、垂直方式または水平方式で噴霧してよい。選択的に、該試料をエッチング組成物中に浸漬してもよい。噴霧と比較して同等の粗さの値を得るために、例えばバブリングにより通気することによって、組成物に酸素を通す必要がある。
実施例
ここで、本発明を以下の限定されない例を参照して説明する。
本発明による組成物および当該技術分野で公知の組成物を用いてマイクロエッチングされた銅表面の粗さ性能(performance roughness)の値は、原子間力顕微鏡を使用して測定された。銅張積層板基材(CCI)を、実験1〜3を通じて使用し、直流電解銅プロセス(DC)を用いて堆積された銅表面を有する基材を、実験4〜6を通じてそれぞれ使用した。
実験1〜6を通じて使用されたプロセスの流れは以下のとおりであった:
1. 銅表面を洗浄する (Softclean UC 181、Atotech Deutschland GmbHの製品、t=20秒、T=35℃)、
2. 銅基材上にマイクロエッチング組成物を噴霧することによって銅表面をマイクロエッチングする、
3. マイクロエッチングされた銅表面を、10容積%の塩酸溶液と、35℃で15秒間接触させる、
4. マイクロエッチングされた銅表面を乾燥させる、
5. 銅表面の粗さを原子間力顕微鏡(AFM)で測定する。
例1〜6において、銅表面のマイクロエッチング深さを1μmに調節した。
例1〜6から得られた粗さ性能の値の結果を、表1に要約する(下記参照)。
例1および4(比較)
EP0757118号内に開示されるマイクロエッチング組成物を、CCIタイプの基材とDCタイプの基材との両方と、40秒間、温度35℃で接触させる。該マイクロエッチング組成物は、
ギ酸銅 50g/l
ギ酸 20g/l
塩化アンモニウム 80g/l
からなる。
例2および5(比較例)
EP0855454号内の例5として開示されるマイクロエッチング組成物を、CCIタイプの基材とDCタイプの基材との両方と、40秒間、温度35℃で接触させる。該マイクロエッチング組成物は、
CuCl2 40g/l
HCl 20g/l
Lugalvan G 15000 0.02g/l
(BASF SEの製品)
からなる。
例3および6
本発明によるマイクロエッチング組成物を、CCIタイプの基材とDCタイプの基材との両方と、40秒間、温度35℃で接触させる。該マイクロエッチング組成物は、
CuCl2 55g/l
NaCl 41g/l
ギ酸 28g/l
ギ酸ナトリウム 95g/l
グルコン酸ナトリウム 10g/l
4−(3,6−ジメチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド 10mg/l
からなる。
例13および14
本発明によるマイクロエッチング組成物を、CCIタイプの基材とDCタイプの基材との両方と、15秒間、温度30℃で接触させる。該マイクロエッチング組成物は、
CuCl2 40g/l
HCl (37%) 20ml/l
ギ酸ナトリウム 20g/l
NaCl 30g/l
4−(3,6−ジメチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド 10mg/l
からなる。
表1: 例1〜6、および13、14からそれぞれ得られた銅表面の粗さ性能の値
Figure 0005599506
*a = 絶対値の算術平均
**RSAI = 相対的な表面積の増加
***max = ピーク/バレー間の最大高さ
銅表面の粗さを示す、原子間力顕微鏡によって得られたパラメータRa、RSAIおよびRmaxは、従来技術から公知の組成物(例1、2、4および5)と比較して、例3、6、13および14による本発明の組成物について最大の値を示す。
例1〜3、および13、14を通じて使用されたマイクロエッチング組成物を、付着性能試験のためにも使用し、その際、ドットサイズ50μm、75μm、100μm、および125μmを有するはんだマスク(Elpemer SG 2467、Petersの製品)を、マイクロエッチングされた銅表面に取り付ける。ここでもまた、CCIおよびDCタイプの銅基材を使用する。付着性能は、IPC−TM−650による8/97 改訂版Dからのテープ試験の適用前後に残っているはんだマスクのドットの%での値で示される。例7〜12を通じて、銅表面のマイクロエッチング深さを1μmに調節する。例1のマイクロエッチング組成物を、例7および10のために使用し、例2のものを例8および11のために使用し、且つ、例3を例9および12のためにそれぞれ使用する。例13のマイクロエッチング組成物を、例15および16のために使用する。実験7〜12、および15、16から得られた結果を、表2〜5に要約する(下記参照)。
表2: 例7〜12から得られたはんだマスクのドットの付着強度の評価結果 (はんだマスクのドットサイズ=50μm)
Figure 0005599506
表2からの結果は、ドットサイズ50μmを有するはんだマスクが、本発明による組成物で処理された銅表面上で、基材を濯いだ直後(「テープ試験前に残っているはんだマスクのドット」の値)、および、濯ぎおよびテープ試験の適用後に(「テープ試験後に残っているはんだマスクのドット」の値)、優れた付着性を有することを明らかに示す。本発明による組成物で処理された基材上には、50μmのサイズを有する全てのはんだマスクのドットが、テープ試験の前後で残っている。従来技術から公知の2つの組成物で処理された基材には、テープ試験の後に、はんだマスクが残っていない。
表3: 例7〜12および15、16から得られたはんだマスクのドットの付着強度の評価結果 (はんだマスクのドットサイズ=75μm)
Figure 0005599506
表3からの結果は、従来技術から公知の組成物の1つで処理された基材表面上には、75μmのサイズを有するはんだマスクのドットが残っていないのに対して、本発明による組成物で処理された基材上には、全てのはんだマスクのスポットが、テープ試験の後であっても残っていることを示す。
表4: 例7〜12および15〜18から得られたはんだマスクのドットの付着強度の評価結果 (はんだマスクのドットサイズ=100μm)
Figure 0005599506
表4からの結果は、100μmのサイズを有するはんだマスクのドットの付着性が、全ての場合(濯ぎ後、およびテープ試験後の基材材料)において、本発明による組成物で処理された基材の場合において優れていることを示す。
表5: 例7〜12および15、16から得られたはんだマスクのドットの付着強度の評価結果 (はんだマスクのドットサイズ=125μm)
Figure 0005599506
125μmのサイズを有するはんだマスクのドットについて、表5に要約された結果も、本発明による組成物で処理された基材の優れた付着特性を示す。
マイクロエッチングされた銅表面上のはんだマスクのドットの付着試験から得られた結果は、従来技術から公知の組成物(例7、8、10および11)の性能と比較して、本発明のマイクロエッチング組成物(例9、12および15、16)の優れた性能を示す。本発明のマイクロエッチング組成物のはんだマスク付着性能が優れていることは、特に、テープ試験の適用後、且つ、一般に、はんだマスクのドットサイズ100μm未満において、明らかである。

Claims (13)

  1. 銅または銅合金表面のマイクロエッチングのための組成物であって、
    i) 少なくとも1つのCu2+イオン源
    ii) 少なくとも1つのハライドイオン源、ここで、ハライドイオンはフッ化物イオン、塩化物イオン、および臭化物イオンから選択される、
    iii) 少なくとも1つの酸、
    iv) 少なくとも1つの有機酸塩、および
    v) 式I
    Figure 0005599506
    [式中、
    R1は、水素、C1〜C5−アルキル、または置換アリールまたはアルカリール基からなる群から選択される、
    R2は、5または6位にあり、且つ、水素、C1〜C5−アルキルまたはC1〜C5−アルコキシ基からなる群から選択される、
    R3およびR4は、同一であり、且つ、水素およびC1〜C5−アルキルからなる群から選択される、且つ、
    -、アニオンである]
    による、少なくとも1つのエッチングリファイナー
    を含む、前記組成物。
  2. 前記R1が、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、フェニル、およびベンジルからなる群から選択され、
    前記R2が、水素、メチル、エチル、n−プロピル、およびイソプロピルからなる群から選択され、
    前記R3およびR4が、同一であり、且つ、水素、メチル、エチル、n−プロピル、およびイソプロピルからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記エッチングリファイナーが、4−(6−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−6−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3,6−ジメチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−5−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3,5−ジメチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3−メチル−6−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3−メチル−5−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−5−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−5−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジメチルアニリンクロリド、4−(6−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−6−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3,6−ジメチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−5−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3,5−ジメチル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−メチル−6−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−メチル−5−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−5−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリド、4−(3−ベンジル−5−エトキシ−1,3−ベンゾチアゾール−3−イウム−2−イル)−N,N−ジエチルアニリンクロリドおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記少なくとも1つのハライドイオン源が、NaF、KF、NH4F、NaCl、KCl、NH4Cl、NaBr、KBr、NH4Br、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から3までのいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記Cu2+イオン源が、CuCl2、酢酸銅、ギ酸銅、酒石酸銅、炭酸銅、CuBr2、CuO、Cu(OH)2、CuSO4、メタンスルホン酸銅、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から4までのいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記少なくとも1つの酸が、ギ酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記少なくとも1つの酸が、HCl、H2SO4、およびH3PO4およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物。
  8. 前記有機酸塩が、ギ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、クエン酸ナトリウムおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物。
  9. 前記少なくとも1つの酸および前記少なくとも1つの有機酸塩が、ギ酸/ギ酸ナトリウム、酒石酸/酒石酸ナトリウムカリウム、クエン酸/クエン酸ナトリウム、酢酸/酢酸ナトリウム、およびシュウ酸/シュウ酸ナトリウムからなる群から選択される、請求項1からまでのいずれか1項、又は請求項8に記載の組成物。
  10. 前記エッチングリファイナー濃度が、0.01〜100mg/lである、請求項1から9までのいずれか1項に記載の組成物。
  11. 前記エッチングリファイナー濃度が、0.05〜20mg/lである、請求項1から10までのいずれか1項に記載の組成物。
  12. 銅または銅合金表面のマイクロエッチング方法であって、以下の工程:
    i) 前記表面と、洗浄剤組成物とを接触させる工程、
    ii) 前記表面と、請求項1から11までのいずれか1項に記載の組成物とを接触させる工程
    を含む前記方法。
  13. 請求項12に記載の銅または銅合金表面のマイクロエッチング方法であって、さらに
    iii) 前記表面と、塩酸を含むポストディップ組成物とを接触させる工程
    を含む前記方法。
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