JP2011193916A - 血液浄化器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の血液浄化器は、ポリスルホン系樹脂とポリビニルピロリドンとを含むポリスルホン系中空糸膜が充填された血液浄化器であって、300ppm以上のピロ亜硫酸ナトリウムを含む水溶液が充填された状態で放射線滅菌されており、前記ポリビニルピロリドンの40日間保存(窒素雰囲気下、40℃)後のK値の低下量が1未満である。
【選択図】なし
Description
300ppm以上のピロ亜硫酸ナトリウムを含む水溶液が充填された状態で放射線滅菌されており、
前記ポリビニルピロリドンの40日間保存(窒素雰囲気下、40℃)後のK値の低下量が1未満であることを特徴とする血液浄化器。
300ppm以上のピロ亜硫酸ナトリウムを含む水溶液が充填された状態で放射線滅菌されており、
前記ポリビニルピロリドンの40日間保存(空気雰囲気下、40℃)後のK値の低下量が2未満であることを特徴とする血液浄化器。
前記N−ビニル−2−ピロリドンが、γ−ブチロラクトンとモノエタノールアミンとを液相で分子間脱水反応させてN−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンに転化した後、該N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンを気相分子内脱水反応させることにより得られることを特徴とする[1]または[2]に記載の血液浄化器。
本実施の形態に係る血液浄化器は、特定のポリスルホン系中空糸膜が充填された血液浄化器である。
本実施の形態に用いるポリスルホン系中空糸膜は、ポリスルホン系樹脂とポリビニルピロリドンとを含む。
本実施の形態に用いるポリスルホン系樹脂としては、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリルエーテルスルホン等が挙げられる。これらのポリスルホン系樹脂は、製膜性や強度の点から好ましく、更に放射線に対する滅菌耐性に優れ、かつ低透水型から高透水型までの幅広い孔径制御に優れることからも好ましい。当該ポリスルホン系樹脂の代表的な構造単位を下記式(1)および下記式(2)に示す。
本実施の形態に用いるポリビニルピロリドン(以下「PVP」とも記す。)は、N−ビニル−2−ピロリドンのホモポリマーであることが好ましい。
本実施の形態に用いるポリスルホン系中空糸膜は、上記ポリスルホン系樹脂と上記ポリビニルピロリドンと溶剤とを含む原液(以下、単に「製膜原液」ともいう。)を攪拌し、攪拌後の製膜原液を、内部液とともに2重環状ノズルから凝固浴中に同時に吐出させ、凝固させることにより製造することができる。
%であるが、用いるポリビニルピロリドンの分子量により最適濃度が決定される。
(1)持続的血液濾過器のミニモジュールを作製
ポリスルホン(P−1700:ソルベイ社製)18重量部とポリビニルピロリドン(以下「PVP」とも記す。)(K−85N:日本触媒社製。日本触媒社製のK−85Nは、窒素雰囲気下、40℃で40日間保存した後のK値の低下量が1未満であった。)6.5重量部とを、ジメチルアセトアミド(以下「DMAC」とも記す。)75.5重量部に溶解し、10時間攪拌して紡糸原液を得た。得られた紡糸原液を、内部液(20重量%のDMAC水溶液)とともに、70℃の状態で同時に二重紡口から押し出し、10cmの空走部を経て、55℃の水からなる凝固浴に導いた後、カセ状に巻き取り、ポリスルホン系中空糸膜を得た。
このミニモジュールを用いて、以下の生体適合性試験を2回行った。
滅菌する際のピロ亜硫酸ナトリウム水溶液の濃度を500ppmとした以外は実施例1と同様の方法でミニモジュールを作製し、該ミニモジュールの生体適合性試験を行った。結果を表1に示す。
滅菌する際のピロ亜硫酸ナトリウム水溶液の濃度を400ppmとした以外は実施例1と同様の方法でミニモジュールを作製し、該ミニモジュールの生体適合性試験を行った。結果を表1に示す。
滅菌する際のピロ亜硫酸ナトリウム水溶液の濃度を300ppmとした以外は実施例1と同様の方法でミニモジュールを作製し、該ミニモジュールの生体適合性試験を行った。結果を表1に示す。
滅菌する際のピロ亜硫酸ナトリウム水溶液の濃度を200ppmとした以外は実施例1と同様の方法でミニモジュールを作製し、該ミニモジュールの生体適合性試験を行った。結果を表1に示す。
滅菌する際のピロ亜硫酸ナトリウム水溶液の濃度を100ppmとした以外は実施例1と同様の方法でミニモジュールを作製し、該ミニモジュールの生体適合性試験を行った。結果を表1に示す。
紡糸原液として、ポリスルホン(P−1700:ソルベイ社製)18重量部とポリビニルピロリドン(K−90:K−90は、窒素雰囲気下、40℃で40日間保存した後のK値の低下量が3であった。)6.5重量部とを、DMAC75.5重量部に溶解し、10時間攪拌して得られた液を用いた以外は実施例1と同様の方法でミニモジュールを作製し、該ミニモジュールの生体適合性試験を行った。結果を表1に示す。
滅菌する際のピロ亜硫酸ナトリウム水溶液の濃度を500ppmとした以外は比較例3と同様の方法でミニモジュールを作製し、該ミニモジュールの生体適合性試験を行った。結果を表1に示す。
滅菌する際のピロ亜硫酸ナトリウム水溶液の濃度を400ppmとした以外は比較例3と同様の方法でミニモジュールを作製し、該ミニモジュールの生体適合性試験を行った。結果を表1に示す。
滅菌する際のピロ亜硫酸ナトリウム水溶液の濃度を300ppmとした以外は比較例3と同様の方法でミニモジュールを作製し、該ミニモジュールの生体適合性試験を行った。結果を表1に示す。
滅菌する際のピロ亜硫酸ナトリウム水溶液の濃度を200ppmとした以外は比較例3と同様の方法でミニモジュールを作製し、該ミニモジュールの生体適合性試験を行った。結果を表1に示す。
滅菌する際のピロ亜硫酸ナトリウム水溶液の濃度を100ppmとした以外は比較例3と同様の方法でミニモジュールを作製し、該ミニモジュールの生体適合性試験を行った。結果を表1に示す。
A :従来の製造方法で得られたポリビニルピロリドンのK値の変化
B :従来の製造方法で得られたポリビニルピロリドンのK値の変化
Claims (5)
- ポリスルホン系樹脂とポリビニルピロリドンとを含むポリスルホン系中空糸膜が充填された血液浄化器であって、
300ppm以上のピロ亜硫酸ナトリウムを含む水溶液が充填された状態で放射線滅菌されており、
前記ポリビニルピロリドンの40日間保存(窒素雰囲気下、40℃)後のK値の低下量が1未満であることを特徴とする血液浄化器。 - ポリスルホン系樹脂とポリビニルピロリドンとを含むポリスルホン系中空糸膜が充填された血液浄化器であって、
300ppm以上のピロ亜硫酸ナトリウムを含む水溶液が充填された状態で放射線滅菌されており、
前記ポリビニルピロリドンの40日間保存(空気雰囲気下、40℃)後のK値の低下量が2未満であることを特徴とする血液浄化器。 - 前記ポリビニルピロリドンがN−ビニル−2−ピロリドンのホモポリマーであり、
前記N−ビニル−2−ピロリドンが、γ−ブチロラクトンとモノエタノールアミンとを液相で分子間脱水反応させてN−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンに転化した後、該N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンを気相分子内脱水反応させることにより得られることを特徴とする請求項1または2に記載の血液浄化器。 - 前記N−ビニル−2−ピロリドンをガスクロマトグラフィーで分析したときに観測されるピークの数が2個以下であることを特徴とする請求項3に記載の血液浄化器。
- 前記血液浄化器が持続的血液濾過器であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の血液浄化器。
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