JP2011193803A - ゼリー状食品 - Google Patents

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純子 松井
Hiroshi Tsukurida
浩史 造田
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一洋 大西
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直紀 岡田
Makoto Ikeda
誠 池田
Yoshiro Norihisa
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Abstract

【課題】介護食、離乳食、病院食等に供することができる栄養補助食品または健康・美容増進にもなる食材としてのゼリー状食品に関し、食材とゲル化物とが任意の位置できれいに切断、分割でき、それによって老人や幼児等、食事に介護が必要な使用者や自力で食事を飲み込みにくい使用者が食する作業を容易にし、また食べさせようとする介護者の作業も容易にすることができ、食する際の外観体裁を損なうこともないゼリー状食品を提供することを課題とする。
【解決手段】食材とゲル化物とが一体となってゼリー成形体をなすゼリー状食品であって、前記ゼリー成形体を任意の位置で切断した際に、食材がゲル化物と分離されずに一体となって切断されるように、食材が予め軟化処理されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゼリー状食品、さらに詳しくは、介護食、離乳食、病院食等に供することができる「やわらか食材」であって、栄養補助食品または健康・美容増進にもなる食材としてのゼリー状食品に関するものである。
従来から、果物入りゼリー等、食材とゲル化物とが一体となってゼリー成形体をなす各種のゼリーが製造され、市販されている。しかし、その多くは単なるデザート、風味のある食材、嗜好的な食材等、主に菓子類として市場に供されているもので、食材の栄養について考慮されたものは少ないのが現状である。
そこで、野菜を食材としてゲル化物と一体化させた野菜入りゼリーのようなものも開発され、そのような特許出願として、たとえば下記特許文献1及び特許文献2のような特許出願がなされている。特許文献1に係る発明は、当該特許文献1の請求項1にも記載されているように、野菜とゲル化剤を用いて野菜ゼリーの製造するに際し、甘味料としてパラチノースを用い、さらに野菜臭隠ぺい剤を添加することを特徴とする野菜ゼリーの製造方法である。
また特許文献2に係る発明は、当該特許文献2の請求項1にも記載されているように、別個に調製した2種類の原料液のうち、ゲル化剤を含有する原料液の温度をそのゲル化剤のゲル化温度を超える温度に調整し、両原料液を混合し、この混合液を冷却し、固化し、ゼリーを製造する方法において、(a)カラギナン、ファーセルランおよび寒天からなるゲル化剤の群より選択される少なくとも一種類以上のゲル化剤、並びに低メトキシルペクチンおよびジェランガムからなる増粘多糖類の群より選択される少なくとも一種類以上の増粘多糖類を含有する原料液Aを調製すること、(b)カルシウムを含有する液に、野菜、果実、藻類およびそれらの加工品からなる固形物の群より選択される少なくとも一種類以上の野菜・果実等固形物を分散させて分散液を調製するとともに、この分散液とは別に、低メトキシルペクチンおよびジェランガムからなる増粘多糖類の群より選択される少なくとも一種類以上の増粘多糖類を溶解させた溶解液を調製し、この溶解液と前記分散液とを混合して原料液Bを調製すること、および、(c)原料液Aの温度を、そのゲル化剤のゲル化温度を超える温度に調整し、原料液Aと原料液Bとを混合し、この混合液を冷却し、固化すること、を特徴とする野菜・果実等含有ゼリーの製造方法である。
しかしながら、このようなゼリーを食する場合であって、食材とゲル化物とが一体化されたゼリー成形体を切断する際に、食材が存在する位置で切断しようとすると食材が好適に切断、分割されず、その結果、食材がゲル化物から分離されてしまうこととなっていた。これは、一般に食材の強度がゼリーよりも強いためであり、特に野菜の場合には強度が強く、また種類によって繊維質のものがあるので、スプーンなどで切断がするのが容易ではなく、切断位置で分割されずに野菜とゲル化物とが分離されることとなる。
このように、ゼリーを食する場合に所望の位置で切断、分割されず、食材とゲル化物とが分離されてしまう。ところが、ゼリーは食材とゲル化物とを複合化させた上で味覚や食感などが設計され作成されているため、当該分離された状態になると美観のみならず、ゼリー全体としての味や食感が損なわれる結果となる。一般の健常人にとっても、総合的に判断すると支障が生じる結果となる。
さらに、たとえば老人や幼児等、食事に介護が必要な使用者や、自力で食事を飲み込みにくい使用者が、このようなゼリー成形体を食する場合に食材とゲル化物とが分離されると、食する作業自体が煩雑となり、また食べさせようとする介護者の作業も煩雑となる。
しかるに、我国では急速な高齢社会の進展に伴い、要介護下の生活を送る高齢者の割合が増加する傾向にあり、高齢者の摂食・嚥下障害等が一種の社会問題とされている。このような現状に鑑みると、本来柔らかい食品であるゼリーを食する場合であっても上記のような食材とゲル化物の分離による問題が生じることは、決して無視できないものである。
特公平6−61224号公報 特許3411144号公報
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、食材とゲル化物とが任意の位置できれいに切断、分割でき、それによって老人や幼児等、食事に介護が必要な使用者や自力で食事を飲み込みにくい使用者が食する作業を容易にし、また食べさせようとする介護者の作業も容易にすることができ、食する際の外観体裁を損なうこともないゼリー状食品を提供することを課題とする。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、食材とゲル化物とが一体となってゼリー成形体をなすゼリー状食品であって、前記ゼリー成形体を任意の位置で切断した際に、食材がゲル化物と分離されずに一体となって切断されるように、食材が予め軟化処理されていることを特徴とするゼリー状食品を提供するものである。
食材を軟化処理する手段としては、たとえば酵素によって軟化処理する手段が例示される。酵素としては、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、α−アミラーゼ、グルカナーゼ、β−グルコシダーゼ、マンナーゼ、キシラナーゼ、アラバナーゼ、アルギン酸リアーゼ、キトサナーゼ、キチナーゼ、プロテアーゼ、ペプチターゼの少なくとも1種以上のものを使用することができる。
また食材としては、野菜類、藻類、穀類、でん粉類、豆類、種実類、果実類、きのこ類、又はこれらの2種以上の混合物等が例示される。
また本発明は、上記ゼリー状食品を冷凍加工、又はチルド加工したことを特徴とするゼリー状加工食品を提供するものである。
本発明は、上述のように、食材とゲル化物とが一体となってゼリー成形体をなすゼリー状食品であって、前記ゼリー成形体を任意の位置で切断した際に、食材がゲル化物と分離されずに一体となって切断されるように、食材が予め軟化処理されているものであるため、このようなゼリー状食品を食する場合にゼリー成形体を任意の位置で切断する際、食材はゲル化物と分離されずに一体となって切断されることとなり、食する際の外観体裁を損なうことがないという効果がある。
しかも、ゼリー成形体を切断する際に食材はゲル化物と分離されることがないので、たとえば老人や幼児等、食事に介護が必要な使用者や自力で食事を飲み込みにくい使用者が食する作業を容易にし、また食べさせようとする介護者の作業も容易にすることができるという効果がある。
一実施例のゼリーを凍結した後に、解凍した状態を示す写真。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明のゼリー状食品は、上述のように、食材とゲル化物とが一体となってゼリー成形体をなすゼリー状食品であって、前記ゼリー成形体を任意の位置で切断した際に、食材がゲル化物と分離されずに一体となって切断されるように、食材が予め軟化処理されているものである。
食材の種類は特に限定されるものではなく、野菜類、藻類、穀類、でん粉類、豆類、種実類、果実類、きのこ類等の植物性加工物を用いることができ、また肉類や魚介類等の動物性加工物を用いることもできる。
野菜類としては、たとえばアーティーチョーク、アサツキ、アシタバ、アスパラガス、インゲンマメ、ウド、ヤマウド、エダマメ、エンダイブ、トウミョウ、サヤエンドウ、スナップエンドウ、グリンピース、オオサカシロナ、オカヒジキ、オクラ、カブ、ニホンカボチャ、セイヨウカボチャ、ソウメンカボチャ、カラシナ、カリフラワー、カンピョウ、キクナ、キャベツ、グリーンボール、レッドキャベツ、キュウリ、ギョウジャニンニク、キョウナ、キンサイ、クレソン、クワイ、ケール、コールラビ、コゴミ、ゴボウ、コマツナ、ザーサイ、サツマイモ、サトイモ、サントウサイ、サヤエンドウ、シカクマメ、シシトウガラシ、シソ、ジャガイモ、ジュウロクササゲ、シュンギク、ジュンサイ、ハショウガ、ショウガ、シロウリ、ズイキ、スグキナ、ズッキーニ、セリ、セロリー、ゼンマイ、ソラマメ、タアサイ、カイワレダイコン、ハダイコン、ダイコン、キリボシダイコン、ツマミナ、タイサイ、タカナ、タケノコ、タマネギ、アカタマネギ、タラノツメ、チコリー、チンゲンサイ、ツクシ、ツルナ、ツルムラサキ、ツワブキ、トウガラシ、トウガン、スイートコーン、ヤングコーン、トマト、ミニトマト、トレビス、トンブリ、ナガサキハクサイ、ナス、ベイナス、ナズナ、ワシュナバナ、ヨウシュナバナ、ニガウリ、ニラ、ニンジン、ハナニラ、キニラ、ハニンジン、キントン、ミニキャロット、ニンニク、クキニンニク、ネブカネギ、ハネギ、コネギ、ノザワナ、ノビル、ハクサイ、パクチョイ、バジル、パセリ、ハツカダイコン、ハヤトウリ、ビート、アオピーマン、アカピーマン、キピーマン、トマピー、ヒノナ、ヒロシマナ、フキ、フキノトウ、フジマメ、フダンソウ、ブロッコリー、ヘチマ、ホウレンソウ、ホスラディッシュ、マコモ、マンバ、ミズカケナ、キリミツバ、ネミツバ、イトミツバ、ミョウガ・ミョガタケ・ムカゴ・メキャベツ・メタデ・アルファルモヤシ・ダイズモヤシ、ブラックマッペモヤシ、リョクトウモヤシ、モロヘイヤ、ヤマイモ、ヤマゴボウ、ユリネ、ヨウサイ、ヨメナ、ヨモギ、ラッカセイ、ラッキョウ、エシャロット、リーキ、ルバーブ、レタス、サラダナ、リーフレタス、サニーレタス、コスレタス、レンコン、ロコットサラダ、ワケギ、ワサビ、ワラビ等が例示される。
また藻類としては、たとえばアオサ、アオノリ、アマノリ、アラメ、イワノリ、エゴノリ、オゴノリ、カワノリ、クビレヅタ、エナガオニコンブ、ガゴメコンブ、ナガコンブ、ホソメコンブ、マコンブ、ミツイシコンブ、リシリコンブ、キザミコンブ、ケズリコンブ、シオコンブ、ツクダニ、スイゼンジノリ、テングサ、トサカノリ、ヒジキ、ヒトエグサ、フノリ、マツモ、ムカデノリ、オキナワモズク、モズク、ワカメ等が例示される。
さらに穀類としては、米、オオムギ、コムギ、ライムギ、ハトムギ、トウモロコシ、そば、アワ、ヒエ、キビ等が例示される。
さらに豆類としては、たとえばアズキ、インゲンマメ、エンドウ、ササゲ、ソラマメ、ダイズ、ブドウマメ、タケアズキ、ヒヨコマメ、ベニバナインゲン、ライマメ、リョクトウ、レンズマメ等が例示される。
また種実類としては、たとえばアーモンド、アサ、エゴマ、カシューナッツ、カボチャ、カヤ、ギンナン、ニホングリ、チュウゴクグリ、クルミ、ケシ、ココナッツ、ゴマ、シイ、スイカ、トチ、ハス、ヒシ、ピスタチオ、ヒマワリ、ブラジルナッツ、ヘーゼルナッツ、ペカン、マカダミアナッツ、マツ、ラッカセイ等が例示される。
さらに果実類としては、たとえばアケビ、アセロラ、アテモヤ、アボガド、アンズ、イチゴ、イチジク、イヨカン、ウメ、ウンシュウミカン、オリーブ、ネーブル、バレンシアオレンジ、オロブランコ、カキ、カボス、カリン、キウイフルーツ、キワノ、キンカン、グァバ、グズベリー、グミ、グレープフルーツ、ココナッツ、ゴレンシ、サクランボ、ザクロ、サンボウカン、シイクワシャー、スイカ、スダチ、ニホンスモモ、プルーン、ダイダイ、タンゴール、タンゼロ、チェリモヤ、ドリアン、ニホンナシ、チュウゴクナシ、セイヨウナシ、ナツミカン、ナツメ、ナツメヤシ、パインアップル、ハスカップ、ハッサク、パッションフルーツ、バナナ、パパイア、ピタヤ、ヒュウガナツ、ビワ、ブドウ、ブルーベリー、ブンタン、ホワイトサポテ、ポンカン、マクワウリ、マルメロ、マンゴー、マンゴスチン、メロン、モモ、ネクタリン、ヤマモモ、ユズ、ライチー、ライム、ラズベリー、リュウガン、リンゴ、レモン等が例示される。
さらに、きのこ類としては、たとえばエノキタケ、アラゲキクラゲ、キクラゲ、シロキクラゲ、クロアワビタケ、シイタケ、ハタケシメジ、ナガシメジ、ニホンシメジ、タモギタケ、ナメコ、ヌメリスギタケ、ウスヒラタケ、エリンギ、ヒラタケ、マイタケ、マッシュルーム、マツタケ、ヤナギマツタケ等が例示される。
さらに、肉類や魚介類としては、鶏肉、エビ、カニ、ホタテ貝等が例示される。
一方、ゲル化物としては、たとえば寒天、カラギーナン、ファーセレラン、ジェランガム、ローストビーンガム、キサンタンガム、グァーガム等が例示される。
さらに、食材を軟化処理する手段としては、たとえば酵素により軟化処理する手段が例示される。その場合の酵素としては、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、α−アミラーゼ、グルカナーゼ、β−グルコシダーゼ、マンナーゼ、キシラナーゼ、アラバナーゼ、アルギン酸リアーゼ、キトサナーゼ、キチナーゼ、プロテアーゼ、ペプチターゼ等を用いることができ、またこれらの2種以上を混合して用いることができる。
食材とゲル化物との混合比は、ゲル化物が食材のバインダー的役割を有する必要性から、また食感、外観、その他総合的な見地から30〜90重量%であることが好ましい。ゲル化物が少なすぎると食材同士が分離してしまい、多すぎるとゲル化物のみの印象が強くなるからである。
食材とゲル化物は、マイナス40度程度で急速凍結を行い、マイナス18度以下で保存することが衛生上好ましい。さらに、一片が約10g程度のブロック状に加工することが好ましい。ブロックの重量が10g程度に設定され、また、そのブロックに含有されている食材の種類、重量等を設定することによって、ブロック毎の栄養価を算出することができる。従って、ブロックの種類や個数を適宜選定することによって栄養価の量を制御して食することが可能となる。
また、食する際には、そのようなブロックを電子レンジ、湯による加温、冷蔵庫内、あるいは室温で解凍することができる。この解凍物は、ナイフ、フォーク、スプーン、楊子、箸、その他の器具類で簡単に分割、あるいはブロックの任意の位置の一部を分割して取り出すことができる。このことは、歯の弱い老人、あるいは歯の少ない乳幼児においても容易に食すことが可能であり、また食べさせる介護者等の負担も減らせることとなる。
さらに、食材やゲル化物が有していない栄養価の成分、あるいは嗜好的成分を適宜混合して、総合栄養補助食品的あるいは美容食品的な効能を有するゼリー状食品を製造することも可能である。
さらに、加工方法も特に限定されるものではなく、上記酵素等の軟化処理手段を用いて軟化処理した植物性加工物等の食材と、液化したゲル化物とを混合し、続いて冷却、冷凍する。そのような冷凍物は、約10g毎の大きさのブロックに分割して冷凍保存される。
食材が藻類の場合は、その藻類を水溶性あるいは親水性に加工する。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
鍋に調味液255g(水246.5g、和風だし〔商品名和風だしあわせ:株式会社ミツカン社製〕88.5g、トレハロース〔株式会社林原社製〕25g、凝固剤〔商品名イナゲル:伊那食品工業株式会社製〕10gを入れて加熱し、重量が200gになるまで煮詰める。次に軟化処理用の酵素であるペクチナーゼ(マセロチーム2A(ヤクルト薬品工業株式会社製))で軟化処理した食材300g(ブロッコリー、大豆、グリンピース、キャベツ、人参、昆布、ワカメ)を煮詰めた調味液に投入し、軽く混ぜ合わせる。調味液中にブロッコリーを分散させた状態で、耐熱耐冷容器(ゼリー1個が約10gの型で、サイズがW35mm×D23mm×H18mm)に移す。スチームモードで予め100℃に予熱したニチワ電機株式会社製のスチームコンベクションオーブン(SCOS-10RSSP)に上記耐熱耐冷容器を入れて100℃で5分間加熱した後に、福島工業社製のブラストフリーザー(QXF-006SF5)に入れてマイナス40℃にて急速凍結させた。
(実施例2)
凍結させたゼリーを容器(型)から取り出して、23℃の室温下にて2時間放置して解凍させた。解凍後のゼリーを図1に示す。テクスチャーアナライザー(Stable Micro Systems社,TA-X1 Plus)を用いて解凍後のゼリーの硬さ測定を行った。測定には直径20mmのプランジャーで圧縮速度10mm/sec、クリアランスを試料の厚さの30%として測定した。硬さの測定結果、及び官能検査結果を表1に示す。
(実施例3)
下記表3に示す3種類の試食ゲル(A)、(B)、(C)を準備し、ゲル化剤の添加量を仕上重量200gの3%(6g)とし、ゼリーの味、保形性、透明度について試験した。調味料として(A)、(B)では和風だしを用い、(C)ではコンソメ13gに水600gを添加したものを用いた。また甘味料として(A)では上白糖を用い、(B)、(C)ではトレハロースを用いた。その結果を表2に示す。表2からも明らかなように、(B)、(C)では味が良好であったのに対し、(A)は甘すぎた。また(B)、(C)では保形性がなかったのに対して、(A)では保形性が良好であった。
本発明においては、上述のように、食材とゲル化物とが一体となってゼリー成形体をなすが、そのゼリー成形体を任意の位置で切断した際に、食材がゲル化物と分離されずに一体となって切断されることが必要であるため、保形性がない方が好ましいこととなる。
このような試験結果から、以下の実施例4等では、甘味料としてトレハロースを用いた。
(実施例4)
上記実施例1の酵素により軟らかく加工処理した野菜混合物(キャベツ・白菜・レタス)をゼリーで固めた。配合割合は下記表3のとおりである。先ず、ゼリー液を混合して沸騰させゲル化剤を完全に溶かす。軟らかく加工した野菜3種を容器に入れ、その上からゼリー液を分注した後に、かき混ぜて野菜とゼリーを馴染ませる。5℃で固めてから,マイナス40℃で凍結する。調整例を表3及び表4に示す。尚、表4の野菜はいずれも軟化処理したものである。
(比較例1)
比較例として,酵素処理せずに単にボイル処理した野菜ゼリーの作製を行い、酵素処理した野菜ゼリーとの比較を行った。その調整例を表5及び表6に示す。
凍結した状態の野菜ゼリーを室温下で4時間放置して自然解凍させた。解凍前後での離水を表7に示す。
(試験結果)
酵素処理を行った実施例4の野菜ゼリーでは離水が解凍前の4%であり、比較例1の野菜ゼリーに比べて離水が少なかった。比較例1では野菜の鮮やかな緑が失われ、茶色く変色しているのに対して、実施例4では鮮やかな色彩が保たれていた。また,味の点でも比較例1には甘みが無いのに対して実施例4では自然な甘みが感じられると共に、野菜特有の青臭さが大幅に低減されており殆ど気にならない程度まで抑えられている。
比較例1はスプーンでゼリーをカットしようとした際に、野菜がゼリーに比べて硬く、容易にスプーンでカットできないばかりか、ゼリーが崩れてしまい見た目が非常に悪くなる。これに対して、実施例4ではゼリーと野菜が一体化しており、スプーンでカットした際に野菜とゼリーが一緒に切断されカット面も非常に美しい。
さらに、他の官能検査として香りと味の検査を行った。香りに関しては、比較例1では野菜特有の香りのクセが残存していたが、実施例4では、野菜特有の香りのクセは残存していなかった。また、味に関しては、比較例1では野菜特有のエグミ(野菜のアクなどに起因する苦みや渋みなどの不快な味覚)が感じられたが、実施例4では、適度な甘味が感じられた。

Claims (5)

  1. 食材とゲル化物とが一体となってゼリー成形体をなすゼリー状食品であって、前記ゼリー成形体を任意の位置で切断した際に、食材がゲル化物と分離されずに一体となって切断されるように、食材が予め軟化処理されていることを特徴とするゼリー状食品。
  2. 食材が酵素によって軟化処理されている請求項1記載のゼリー状食品。
  3. 酵素が、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、α−アミラーゼ、グルカナーゼ、β−グルコシダーゼ、マンナーゼ、キシラナーゼ、アルギン酸リアーゼ、キトサナーゼ、キチナーゼ、プロテアーゼ、ペプチターゼの少なくとも1種以上のものである請求項2記載のゼリー状食品。
  4. 食材が、野菜類、藻類、穀類、でん粉類、豆類、種実類、果実類、きのこ類、又はこれらの2種以上の混合物である請求項1乃至3のいずれかに記載のゼリー状食品。
  5. 請求項1乃至4記載のゼリー状食品を冷凍加工、又はチルド加工したことを特徴とするゼリー状加工食品。
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