JP7320904B2 - 咀嚼嚥下困難者用食品ブロック - Google Patents
咀嚼嚥下困難者用食品ブロック Download PDFInfo
- Publication number
- JP7320904B2 JP7320904B2 JP2018209221A JP2018209221A JP7320904B2 JP 7320904 B2 JP7320904 B2 JP 7320904B2 JP 2018209221 A JP2018209221 A JP 2018209221A JP 2018209221 A JP2018209221 A JP 2018209221A JP 7320904 B2 JP7320904 B2 JP 7320904B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- food
- chewing
- swallowing
- difficulty
- people
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
- Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
Description
(a)上記咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの栄養価データを記憶した栄養価記憶装置を備える栄養価管理システムに、提供する咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの種類と、提供重量又は個数とを入力する工程;
(b)提供する咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの栄養価の合計が、前記栄養価記憶装置の情報に基づいて前記栄養価管理システムが備える前記栄養価計算装置で計算され、前記栄養価管理システムの表示装置に示される工程;
(a2)上記咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの栄養価データを記憶した栄養価記憶装置を備える栄養価管理システムに、加熱によって形状を保持しない非耐熱性咀嚼嚥下困難者用食品の種類、提供量、又は栄養価を入力する工程;
(b2)提供する咀嚼嚥下困難者用食品ブロックと非耐熱性咀嚼嚥下困難者用食品の栄養価の合計が、前記栄養価記憶装置の情報に基づいて前記栄養価管理システムが備える前記栄養価計算装置で計算され、前記栄養価管理システムが備える表示装置に示される工程;
(1)じゃがいもブロック
表1の配合により、じゃがいもブロックを製造した。じゃがいもはあらかじめ茹でて押しつぶし、マッシュポテト状にしたものを「じゃがいもペースト」として用いた。また、カードラン(MCフードスペシャリティーズ社製)と加工デンプン(ヒドロキシプロピル化リン酸架橋でん粉、日澱化學社製)は、あらかじめ出汁に混合し、よく撹拌して準備した。上記じゃがいもペーストにカードラン、加工でんぷんを懸濁した出汁を加え、ミキサーで混合したものを直方体のシリコン型に5g程度ずつ充填し、スチームコンベクションオーブンのスチームモードで中心温度85℃となるよう加熱した。加熱後、型のまま冷凍し、完全に冷凍されたのち型から取り出した。取り出した咀嚼嚥下困難者用じゃがいもブロックは5.0~5.5g/個に調整されていた。
(2)他の野菜ペーストを含むブロック
表1の配合により、にんじん、玉ねぎ、ピーマン、小松菜の咀嚼嚥下困難者用ブロックを製造した。いずれの野菜も、あらかじめ茹でてミキサーにかけペースト状としたものを用いた。食品ペーストを変更した以外は、じゃがいもブロックと同様の手順で咀嚼嚥下困難者用食品ブロックを製造した。得られた咀嚼嚥下困難者用ブロックはいずれも5.0~5.5g/個に調整されていた。
(3)豚肉ブロック
表1の配合により、豚肉ブロックを製造した。豚挽き肉はあらかじめ芯温80℃以上に加熱し、冷却したものを準備した。準備したひき肉にカードラン、加工でんぷんを懸濁した出汁を加え、ミキサーで混合しペーストとした。以降の手順は、じゃがいもブロックと同様にして咀嚼嚥下困難者用豚肉ブロックを得た。得られた咀嚼嚥下困難者用ブロックはいずれも5.0~5.5g/個に調整されていた。
(4)だし巻き卵ブロック
卵を溶きほぐし、カードラン、加工でんぷんを懸濁した出汁、その他の卵焼きに従来用いられる調味料(砂糖、みりん、しょうゆ)を加えてミキサーで混合した。以降の手順は、じゃがいもブロックと同様にして咀嚼嚥下困難者用だし巻きたまごブロックを得た。得られた咀嚼嚥下困難者用だし巻きたまごブロックは5~5.5gに調整されていた。
実施例1において製造した食品ブロックを、表2に示した組み合わせにより、咀嚼嚥下困難者用食品ブロックのキットを製造した。さらに咀嚼嚥下困難者用食品ブロックのキットを用いて、食事の1種となるおかずを作製した。
(1)カレーキット
組み合わされた咀嚼嚥下困難者用食品ブロックのカレーキットを耐熱性の容器に載せ、非耐熱性咀嚼嚥下困難者用食品として市販のカレー固形ルウ(こくまろ甘口、ハウス社製)をお湯に溶かし、とろみ剤(トロミダイヤ、三菱商事フードテック社製)で調整したルウを一緒に盛り付け、蓋をして、再加熱カートにセットし、120℃、35分加熱した。得られた食品の咀嚼嚥下困難者用食品ブロックは、加熱後も溶けたり崩れたりすることなく加熱前の形状を維持しており、全体として咀嚼嚥下困難者用食品のカレールウとして、咀嚼困難者用白飯とともに盛り付けてカレーとして提供できるものであった。
(2)酢豚キット
組み合わされた咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの酢豚キットを耐熱性の容器に載せ、非耐熱性咀嚼嚥下困難者用食品として市販の酢豚のたれ(酢豚ソース、MCフードスペシャリティーズ社製)を一緒に盛り付け、電子レンジ600Wで1分加熱した。得られた食品の咀嚼嚥下困難者用食品ブロックは、加熱後も溶けたり崩れたりすることなく加熱前の形状を維持しており、全体として咀嚼嚥下困難者用のおかずの酢豚として提供できるものであった。
(3)肉じゃがキット
非耐熱性咀嚼嚥下困難者用食品として市販の(煮物のたれ、マルハチ村松社製)をお湯に溶かし、とろみ剤(トロミダイヤ、三菱商事フードテック社製)でとろみをつけ、組み合わされた咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの肉じゃがキットとともに耐熱性の容器に盛り付けて、スチームコンベクションオーブンのスチームモードで、100℃、15分加熱した。得られた食品の咀嚼嚥下困難者用食品ブロックは、加熱後も溶けたり崩れたりすることなく加熱前の形状を維持しており、全体として咀嚼嚥下困難者用のおかずの肉じゃがとして提供できるものであった。
実施例2の(1)~(3)で製造した咀嚼嚥下困難者用食品について、栄養管理ソフトを用いて栄養価を確認した。
実施例1で製造した咀嚼嚥下困難者用食品ブロックについて、パソコンを入力装置として、各咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの単一重量5gあたりの栄養価を、記憶装置であるパソコン上の栄養管理ソフトのデータベースに入力した。ここで入力した栄養価は、カロリー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量である。同様に、市販カレー固形ルウ、市販煮物たれ、市販酢豚たれについても、市販品の表示をもとに100gあたりの栄養価を入力した。
パソコン上の栄養管理ソフト(エクセル栄養君、健帛社製)上の栄養価計算画面で、実施例2(1)のカレーキットに用いた咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの種類と個数を、表2に従って入力した。さらに非耐熱性咀嚼嚥下困難者用食品である市販のカレー固形ルウについても使用量を入力した。
その結果、提供した咀嚼嚥下困難者用食品ブロック及び非耐熱性咀嚼嚥下困難者用食品の栄養価の合計はカロリー50kcal、たんぱく質5g、脂質0.4g、炭水化物6.1g、食塩相当量0.4gであった。
以上のように、本発明の咀嚼嚥下困難者用食品ブロックを用いることで、簡便に咀嚼嚥下困難者に食事が提供でき、また栄養価の計算も効率的に行うことができた。
Claims (8)
- 食品ペーストとβ-1,3-グルカンを含む冷凍耐性のある咀嚼嚥下困難者用食品ブロックにおいて、前記食品ペーストが異なる種類のものであるブロックが2種類以上組み合わされており、さらに加熱によって形状を保持しない非耐熱性咀嚼嚥下困難者用食品が組み合わされている咀嚼嚥下困難者用食品のキットであって、
前記咀嚼嚥下困難者用食品ブロックが単一の重量に調整されており、該咀嚼嚥下困難者用食品ブロック中の食品ペースト含有量が20~80%、単一重量が3~10gである咀嚼嚥下困難者用食品キット。 - 咀嚼嚥下困難者用食品ブロックが、加工デンプンをさらに含むことを特徴とする、請求項1記載の咀嚼嚥下困難者用食品キット。
- 咀嚼嚥下困難者用食品ブロックが加熱によっても形状を保持することを特徴とする、請求項1又は2に記載の咀嚼嚥下困難者用食品キット。
- 食品ペーストとβ-1,3-グルカンを含む冷凍耐性のある咀嚼嚥下困難者用食品ブロックであって、該咀嚼嚥下困難者用食品ブロックが単一の重量に調整されており、該咀嚼嚥下困難者用食品ブロック中の食品ペースト含有量が20~80%、単一重量が3~10g/個である咀嚼嚥下困難者用食品ブロックを使用した、咀嚼嚥下困難者用食品の提供方法であって、
前記咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの栄養価データを記憶した栄養価記憶装置を備える栄養価管理システムに、提供する咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの種類と、提供重量又は個数を入力する工程(a)、
提供する咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの栄養価の合計が、前記栄養価記憶装置の情報に基づいて前記栄養価管理システムが備える栄養価計算装置で計算され、前記栄養価管理システムの表示装置に示される工程(b)、
を含む、前記咀嚼嚥下困難者用食品の提供方法。 - 請求項1~3のいずれか記載の咀嚼嚥下困難者用食品キットを使用した、咀嚼嚥下困難者用食品の提供方法であって、
食品ペーストとβ-1,3-グルカンを含む冷凍耐性のある咀嚼嚥下困難者用食品ブロックであり、前記食品ペーストが異なる種類のものであるブロックが2種類以上組み合わされており、前記咀嚼嚥下困難者用食品ブロックが単一の重量に調整されており、該咀嚼嚥下困難者用食品ブロック中の食品ペースト含有量が20~80%、単一重量が3~10g/個である咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの栄養価データを記憶した栄養価記憶装置を備える栄養価管理システムに、提供する咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの種類と、提供重量又は個数を入力する工程(a)、
提供する咀嚼嚥下困難者用食品ブロックの栄養価の合計が、前記栄養価記憶装置の情報に基づいて前記栄養価管理システムが備える栄養価計算装置で計算され、前記栄養価管理システムの表示装置に示される工程(b)、
を含む、前記咀嚼嚥下困難者用食品の提供方法。 - 咀嚼嚥下困難者用食品ブロックが加工デンプンをさらに含むことを特徴とする、請求項4又は5記載の咀嚼嚥下困難者用食品の提供方法。
- 栄養価管理システムに、加熱によって形状を保持しない非耐熱性咀嚼嚥下困難者用食品の種類、提供量、又は栄養価を入力する工程(a2)を含み、
提供する咀嚼嚥下困難者用食品ブロックと非耐熱性咀嚼嚥下困難者用食品の栄養価の合計が、前記栄養価記憶装置の情報に基づいて前記栄養価管理システムが備える前記栄養価計算装置で計算され、前記栄養価管理システムが備える表示装置に示される工程(b2)を含む請求項4~6のいずれかに記載の咀嚼嚥下困難者用食品の提供方法。 - 工程(b)又は工程(b2)で計算される栄養価が、カロリー、塩分、タンパク質量、脂質、及び炭水化物のいずれか1種以上であることを含む、請求項4~7のいずれか記載の咀嚼嚥下困難者用食品の提供方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018209221A JP7320904B2 (ja) | 2018-11-06 | 2018-11-06 | 咀嚼嚥下困難者用食品ブロック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018209221A JP7320904B2 (ja) | 2018-11-06 | 2018-11-06 | 咀嚼嚥下困難者用食品ブロック |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020074700A JP2020074700A (ja) | 2020-05-21 |
JP7320904B2 true JP7320904B2 (ja) | 2023-08-04 |
Family
ID=70723004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018209221A Active JP7320904B2 (ja) | 2018-11-06 | 2018-11-06 | 咀嚼嚥下困難者用食品ブロック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7320904B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6997853B1 (ja) * | 2020-12-24 | 2022-02-14 | 株式会社ヤヨイサンフーズ | 自己保形性食品組成物およびその製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011193803A (ja) | 2010-03-19 | 2011-10-06 | Food Research:Kk | ゼリー状食品 |
WO2017017953A1 (ja) | 2015-07-27 | 2017-02-02 | 三菱商事フードテック株式会社 | 冷蔵・冷凍耐性を有し、加熱調理のできる咀嚼困難者用食品 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03168052A (ja) * | 1989-11-27 | 1991-07-19 | Kenro Motoda | 食品による栄養状態の管理方法とこの管理方法に適した食品 |
-
2018
- 2018-11-06 JP JP2018209221A patent/JP7320904B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011193803A (ja) | 2010-03-19 | 2011-10-06 | Food Research:Kk | ゼリー状食品 |
WO2017017953A1 (ja) | 2015-07-27 | 2017-02-02 | 三菱商事フードテック株式会社 | 冷蔵・冷凍耐性を有し、加熱調理のできる咀嚼困難者用食品 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020074700A (ja) | 2020-05-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6676986B1 (en) | Method of making formed food puree products | |
AU2022100004B4 (en) | A texture modified food product | |
Adams | Nutritive value of foods | |
CN108813401A (zh) | 一种夹心肠及其加工方法 | |
Pattarapon et al. | Application potential of 3D food printing to improve the oral intake for immunocompromised patients: A review | |
JP2015159753A (ja) | 加工食品およびその製造方法 | |
JP7320904B2 (ja) | 咀嚼嚥下困難者用食品ブロック | |
CN108851035A (zh) | 加工食物的方法及其产品 | |
JP2013208103A (ja) | 常食風ゼリーインゼリー | |
JP7148676B2 (ja) | 調味用組成物及びその使用 | |
JP5879958B2 (ja) | 嚥下困難者用食肉加工食品及び、嚥下困難者用食肉加工食品の製造法 | |
Facts | Low Cholesterol Diet | |
CN101524157B (zh) | 榴莲炖鸡的制作方法 | |
JP3061776B2 (ja) | 咀嚼・嚥下機能低下者用食品 | |
KR20010044230A (ko) | 양념간장소스로 가공한 돼지족발 | |
JP6952588B2 (ja) | 食品からのゲルの流出を抑制するための剤 | |
JPH10215797A (ja) | ゲル化食品及びその製造法 | |
JP4307285B2 (ja) | 高栄養ゼリー状食品 | |
KR20070081788A (ko) | 닭 가슴살 양념슬라이스 및 그 제조방법 | |
JPS6119467A (ja) | 低カロリ−肉製品の製造法 | |
RU2530152C2 (ru) | Способ приготовления геродиетического продукта | |
Abd Majid | Breast Cancer Survivor Cookbook (UM Press) | |
JP5762614B1 (ja) | 咀嚼容易なイカ冷凍食品 | |
JP2021061811A (ja) | ペースト状食品及びその固形化食品 | |
Peterkin et al. | Nutrition Labeling: Tools for its use |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20190517 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211026 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221013 |
|
A603 | Late request for extension of time limit during examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A603 Effective date: 20230130 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230417 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230609 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230626 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230720 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7320904 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |