JP2011192415A - ヘッドライト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】単一の光源を用いつつ、あたかも左右のそれぞれの領域において複数の光源をもっているかのように見せかけることができるヘッドライト装置を提供する。
【解決手段】ヘッドライト装置10は、光源94と、第1反射部100及び第2反射部102を左右にそれぞれ有し、光源94から照射された光を反射する第1リフレクタ98と、光源94の前方に配置されたレンズ90と、正面視で光源94を覆うように構成された遮光部96と、光源94から放射された光を第2反射部102側に反射させる第2リフレクタ95と、を備える。第1反射部100は、光源94からの直接光を反射するように構成される。第2反射部102は、第2リフレクタ95からの光源94の反射光を反射するように構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両に搭載するヘッドライト装置に関する。
自動二輪車などの車両では、ハンドルの前方など、車両の前部にヘッドライト装置が設けられる。このようなヘッドライト装置に関して、複数のヘッドライトバルブ(以下、バルブという)を用いる構造が知られている。当該ヘッドライト装置は、リフレクタとレンズとを含む2つの灯体が車幅方向に沿って並べて配設され、各灯体の略中央にバルブがそれぞれ取り付けられる。
このような複数のバルブを用いたヘッドライト装置に対し、下記特許文献1には、単一のバルブを有し、そのバルブの正面位置に遮光壁を備えるとともに、当該バルブの左右にリフレクタを備えることで、単一のバルブを用いつつ、あたかも左右に2つのバルブを持っているかのように見せるヘッドライト装置が開示されている。
特開2008−91178号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたヘッドライト装置では、左右それぞれの領域において、さらに複数のバルブを有しているように見せかけることはできない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、単一の光源を用いながらも、あたかも左右のそれぞれの領域において複数の光源をもっているかのように見せかけることができるヘッドライト装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、光源(94)と、前記光源(94)から照射された光を反射する第1リフレクタ(98)と、前記光源(94)の前方に配置されたレンズ(90)と、正面視で前記光源(94)を覆うように構成された遮光部(96)と、を有するヘッドライト装置において、前記光源(94)から放射された光を前記第1リフレクタ(98)側に反射させる第2リフレクタ(95)を備え、前記第1リフレクタ(98)は、第1反射部(100)及び第2反射部(102)を備え、前記第1反射部(100)は、前記光源(94)からの直接光を反射するように構成され、前記第2反射部(102)は、前記第2リフレクタ(95)からの前記光源(94)の反射光を反射するように構成される、ことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、光源から放射された光の一部は、左右の第1反射部で直接反射して車両前方に照射され、光源から放射された光の他の一部は、第2リフレクタ及び左右の第2反射部の順で反射するので、左右の第1反射部と第2反射部の各々に光源があるかのように視認される。このため、単一の光源を用いながらも、あたかも第1リフレクタの左側及び右側のそれぞれにおいて複数の光源をもっているかのように見せかけることができるので、外観性を向上できるとともに、照射範囲を広げることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のヘッドライト装置において、前記第2リフレクタ(95)の反射面は、左右方向内側に凹状に形成される、ことを特徴とする。
請求項2に係る発明によれば、光源からの光を効率よく集光して第2反射部に反射するので、第2リフレクタの小型化・幅狭化を図ることができ、結果として、ヘッドライト装置の小型化・幅狭化を図ることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載のヘッドライト装置において、前記第2リフレクタ(95)の少なくとも一部は、正面視で前記遮光部(96)によって覆われる、ことを特徴とする。
請求項3に係る発明によれば、第2リフレクタの少なくとも一部が遮光部により隠されるので、外観性を向上できる。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッドライト装置において、前記第2リフレクタ(95)は、前記光源(94)と前記遮光部(96)との間に配置される、ことを特徴とする。
請求項4に係る発明によれば、外観性を一層向上できる。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のヘッドライト装置において、前記第2反射部(102)は、前記第1反射部(100)よりも上側に配置される、ことを特徴とする。
請求項5に係る発明によれば、上下2段に光源が配置されているように視認させることでき、また、照射範囲を広げることで配光特性を向上させることができる。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のヘッドライト装置において、前記第1反射部(100)の上部は、前方に延在し、前記第2リフレクタ(95)の下端部(95a)は、前記第1反射部(100)の上部先端(100a)に近接する、ことを特徴とする。
請求項6に係る発明によれば、第1リフレクタの上部先端と、第2リフレクタの下端部とを近接させることで、第1反射部で反射した光と、第2反射部で反射した光とが混ざりにくくなる。このため、第1反射部と第2反射部とをはっきりと区別して視認させることができる。
請求項7に係る発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のヘッドライト装置において、前記第2反射部(102)の面積は、前記第1反射部(100)の面積よりも小さい、ことを特徴とする。
請求項7に係る発明によれば、メインとなる第1反射部の照射領域を大きく見せることができるとともに、ヘッドライト装置を不要に大きくしなくて済む。
請求項8に係る発明は、請求項1〜7記載のヘッドライト装置において、前記第2反射部(102)は、前記第1反射部(100)よりも幅方向外側に設けられる、ことを特徴とする。
請求項8に係る発明によれば、第1反射部と第2反射部の幅方向の位置のずれにより、外観性を向上できるとともに、左右方向の照射範囲を広げることができる。
本発明に係るヘッドライト装置によれば、単一の光源を用いつつ、あたかも左右のそれぞれの領域において複数の光源をもっているかのように見せかけることができる。
本発明の一実施形態に係るヘッドライト装置を搭載した自動二輪車の側面図である。 図2Aは、自動二輪車のハンドルカバー及びその周辺部位を示す一部省略正面図であり、図2Bは、自動二輪車のハンドルカバー及びその周辺部位を示す一部省略側面図である。 図3Aは、自動二輪車のリアコンビライトを示す背面図であり、図3Bは、当該リアコンビライトの側面図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドライト装置の一部省略正面図である。 図5Aは、本発明の一実施形態に係るヘッドライト装置の一部省略斜視図であり、図5Bは、第2リフレクタの斜視図である。 図4におけるVI−VI線による断面図である。 図4におけるVII−VII線による断面図である。
以下、本発明に係るヘッドライト装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るヘッドライト装置10を搭載した鞍乗り型車両としての自動二輪車12の側面図である。以下の説明において、左右方向とは、自動二輪車の車幅方向と同義である。各図において、Frは車両前方を示し、Rrは車両後方を示し、Lは左方を示し、Rは右方を示す。
一構成例に係る自動二輪車12は、中型の自動二輪車として構成されている。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、他の各種の自動二輪車、例えば、スクータ型、オンロード型、オフロード型等に適用可能である。
図1に示すように、自動二輪車12の前輪14は、左右一対のフロントフォーク16の下端部に軸支される。左右のフロントフォーク16は、前輪14よりも上方の位置でブリッジ部材18により支持されている。ブリッジ部材18の左右方向中央部に連結及び固定されたステアリング軸20が、車体フレーム13の前端部を構成するヘッドパイプ21に軸支されており、上記のステアリング軸20の上部には、前輪14を転舵するためのハンドル22が取り付けられる。
ハンドル22は、ハンドルカバー24によって覆われている。図2Aは、ハンドルカバー24及びその周辺部位を示す一部省略正面図であり、図2Bは、ハンドルカバー24及びその周辺部位を示す一部省略側面図である。
図2A及び図2Bに示すように、ハンドルカバー24は、トップカバー26、フロントカバー28及びリアカバー30から構成され、正面視で全体として略T字状を呈し、その左右両端からは、ハンドルバー42の両端部に設けられたグリップ32が突出している。トップカバー26は、前方に向かって下方に斜めに延在し、且つ、前方に向かって先細りの形状(正面視で逆三角形状)に形成されている。
フロントカバー28の前部上縁部において、左右方向の中央部近傍箇所に左右方向に沿って間隔を置いて2つの第1切欠き部34が設けられている。第1切欠き部34とトップカバー26とにより2つの孔部36が構成されている。フロントカバー28の内部における、孔部36の後方箇所には、ホーン(警笛装置)38が配置されている。ホーン38は、ブラケット40を介してハンドルバー42に固定されている。なお、第1切欠き部34は、フロントカバー28の前部上縁部の、車幅方向の中央部に1つだけ設けられてもよい。
また、フロントカバー28の前部上縁部において、第1切欠き部34よりも左右方向の外側に2つの第2切欠き部44が設けられている。第2切欠き部44とトップカバー26とにより、左右方向外側に向かって上方に斜めに延在する2つの孔部46が構成されている。フロントカバー28の内側には、左右一対のポジションライト48が各孔部46から露出するように取り付けられている。
図2A及び図2Bに示した構成では、ハンドルカバー24の左右にポジションライト48を配置し、そのポジションライト48の間にホーンを配置している。また、フロントカバー28とトップカバー26とにより形成された孔部36の奥側にホーン38を配置している。このため、限られたハンドルカバー24内のスペースに、左右のポジションライト48とホーン38を効率よく配置し、ホーン38の音圧の確保とポジションライト48の視認性を両立できる。
図1に示すように、自動二輪車12の骨格を構成する車体フレーム13は、ヘッドパイプ21から車両後方に向かって斜め下方に延出する左右一対のメインフレーム52と、メインフレーム52の途中位置から車両後方に向かって斜め上方に延出するシートフレーム54と、メインフレーム52の後端部に連なるピボットフレーム56とを有する。
このメインフレーム52の下方には、後輪72を回転駆動するためのエンジン58が搭載される。一構成例に係るエンジン58は、変速機60が一体的に設けられた構成であり、メインフレーム52とピボットフレーム56に固定され、前後に長くほぼ水平に配置されている。エンジン58に設けられたシリンダヘッド62には、サイレンサ64aを有する排気装置64が接続されている。
ピボットフレーム56には、スイングアーム66の前端部が揺動可能に支持されるとともに、メインスタンド68が取り付けられている。スイングアーム66は、後輪72を回転可能に軸支している。エンジン58の駆動力は、チェーン70を介して後輪72に伝達され、これにより後輪72が回転駆動される。スイングアーム66の後端部には、リアサスペンション74の下端部が連結されている。リアサスペンション74の上端部は、シートフレーム54に連結されている。後輪72の上方にはリアフェンダー73が配置されている。
シートフレーム54には、ボディカバー77及び図示しない燃料タンクが取り付けられている。ボディカバー77には、乗員シート75が取り付けられている。燃料タンクは乗員シート75の下方でボディカバー77によって覆われている。ボディカバー77の後端部には、テールランプ(ライセンスライト)、ブレーキランプ及びリアウインカとして機能するリアコンビライト76が配置される。
図3Aは、リアコンビライト76の背面図であり、図3Bは、リアコンビライトの側面図である。図3A及び図3Bに示すように、リアコンビライト76は、テールランプ部78と、ブレーキランプ部80と、リアウインカ部82とを有する。また、リアコンビライト76は、全体を覆う透明なレンズ84を有する。
テールランプ部78は、リアコンビライト76の後部の左右方向(車幅方向)の中央に配置されている。テールランプ部78の下方には反射板79が設けられている。ブレーキランプ部80は、テールランプ部78の上方に位置し、リアコンビライト76の後部から左右外側に広がり、左右両側の上部に沿って前方に延在する。レンズ84の、テールランプ部78、反射板79及びブレーキランプ部80に対応する箇所は、赤色レンズとして構成されている。点々のハッチングを施した部分は、赤色レンズの範囲を示している。赤色レンズは、背面視で、上向き矢印形状をしている。
リアウインカ部82は、テールランプ部78の左右両側で、テールランプ部78よりもやや前方で、且つ、ブレーキランプ部80の下方に配置されている。レンズ84の、リアウインカ部82に対応する箇所は、左右外側の斜め下方に凸形状の橙色レンズとして構成されている。上記のように構成されたリアコンビライト76では、ブレーキランプ部80を上段に、リアウインカ部82を下段に配置しているので、赤色灯と橙色灯の視認性を向上できる。
自動二輪車12の前部において、ハンドル22と前輪14との間には、フロントフェンダ86、フロントカウル88及びヘッドライト装置10が配置されている。フロントフェンダ86は、前輪14が跳ね上げる泥や石を遮断するための部品であり、フロントフォーク16における前輪14の上方箇所に取り付けられている。フロントフェンダ86は、フロントフォーク16の上方に配置されており、ヘッドパイプ21を覆うとともに、フロントフェンダ86の後方でフロントフェンダ86の下端近傍まで下方に延在するように構成されている。
ヘッドライト装置10は、フロントフェンダ86の前面に配置され、車両側面視で、フロントフェンダ86の上端部の上方から車両後方に向けて上に傾斜している。図4は、本実施の形態に係るヘッドライト装置10の一部省略正面図であり、図5Aは、ヘッドライト装置10の一部省略斜視図であり、図5Bは、ヘッドライト装置10の一部を構成する第2リフレクタの斜視図であり、図6は、図4におけるVI−VI線による断面図であり、図7は、図4におけるVII−VII線による断面図である。
図4〜図7に示すように、ヘッドライト装置10は、前面を構成するレンズ90と、第1リフレクタ98を含むヘッドライトボディ92と、ヘッドライトボディ92に取り付けられた光源であるヘッドライトバルブ94(以下、バルブという)と、ヘッドライトボディ92に取り付けられた第2リフレクタ95と、ヘッドライトボディ92に取り付けられた遮光部96とを有する。なお、理解の容易のために、図4及び図5では、レンズ90の右半分の図示を省略している。
レンズ90は、透明な合成樹脂製であり、ヘッドライトボディ92の前面を覆うように構成されている。具体的には、レンズ90は、第1リフレクタ98及びウインカリフレクタ107を一体的に覆うように構成されている。バルブ94が放射する光は、レンズ90を透過して自動二輪車12の前方を照射する。つまり、レンズ90は、図6及び図7に示すように、自動二輪車12に搭載された状態でバルブ94よりも前方に配置される。
ヘッドライトボディ92は、バルブ94から放射された直接光及び反射光を反射する第1リフレクタ98を有する。第1リフレクタ98は、バルブ94から放射された光を直接反射する左右の第1反射部100と、バルブ94から放射された光の反射光を反射する左右の第2反射部102とを有する。
左右の第1反射部100は、ヘッドライトボディ92の下部側で左右方向中央寄りの箇所に設けられている。左右の第1反射部100の間にバルブ94が配置されている。第1反射部100の反射面は、左右方向外側に向かうに従って前方に移行する湾曲形状に形成され、また、図7に示すように、縦断面が後方に向かって窪む湾曲形状に形成されている。第1反射部100の上部は前方に突出している。バルブ94から放射された光の一部(図5A中、B1で示す)は、第1反射部100で直接反射され、その反射光はレンズ90を透過して車両前方に照射される。
第2反射部102は、第2リフレクタ95からのバルブ94の反射光を反射するように構成されている。図4及び図5に示すように、一構成例に係る第2反射部102は、第1反射部100よりも上方且つ第1反射部100の左右方向外側の位置に設けられ、左右方向外側の反射面が前方に延在している。第2反射部102の面積は、第1反射部100の面積よりも小さい。また、図4及び図5Aに示すように、第1反射部100と第2反射部102との間には壁部103が設けられ、この壁部103によって、第1反射部100と第2反射部102とが仕切られている。なお、図5Aでは、理解の容易のため、壁部103の部分に点線のハッチングを施している。
ヘッドライトボディ92において、第2反射部102の左右方向外側で、且つ、第2反射部102のやや後方には左右一対のフロントウインカ部104が設けられている。各フロントウインカ部104は、進行方向を変更する際等に点滅するウインカバルブ106と、ウインカバルブ106の周囲に設けられたウインカリフレクタ107とから構成される。
第2リフレクタ95は、バルブ94から放射された光を左右の第2反射部102に向けて反射するものであり、ヘッドライトボディ92に取り付けられている。一構成例に係る第2リフレクタ95は、左右方向に水平に延在する部材であり、バルブ94の上方且つやや前方に配置され、バルブ94から放射された光を左右の第2反射部102に向けて反射するための左右の反射面95a(図5B及び図7参照)を有する。左右の反射面95aは、車幅方向の中心を通る鉛直線に対して線対称形状であり、左右方向内側に凹状且つ上方に凹状の湾曲形状に形成されている。
図7に示すように、第2リフレクタ95の下端部95bは、第1反射部100の上部先端100aに近接する。第2リフレクタ95の下端部95bと、第1反射部100の上部先端100aとの距離Lは、バルブ94から放射された光を第2反射部102側に十分に反射させることができ、且つ、第1反射部100で反射した光と第2反射部102で反射した光とがなるべく混ざらないように設定されるのがよい。
第2反射部102及び第2リフレクタ95は上記のように構成されているので、バルブ94から放射された光の一部(図5A中、B2で示す)は、第2リフレクタ95により左右の第2反射部102に向けて(図示例では、左右方向外側に)反射され、その反射光は各第2反射部102でもう一度反射され、その反射光はレンズ90を透過して車両前方に照射される。
遮光部96は、正面視でバルブ94を覆うように構成されている。具体的には、遮光部96は、バルブ94の正面位置で、レンズ90と第1リフレクタ98との間に配置され、且つ、レンズ90とバルブ94との間に配置される。図示した構成例では、遮光部96は、正面視で、バルブ94を完全に遮蔽する。また、本実施の形態では、遮光部96は、第2リフレクタ95の前方に配置されており、正面視で、第2リフレクタ95の少なくとも一部を覆うように構成されている。遮光部96は、バルブ94が発する熱に耐える耐熱性を有する部材で構成され、例えば、PBT樹脂で構成される。
遮光部96は、ヘッドライトボディ92の前部の左右方向の略中央に配置され、遮光部96の上端は、ヘッドライトボディ92の上縁部近傍(具体的には、第2反射部102の上部)まで達し、遮光部96の下端は、ヘッドライトボディ92の先端下部まで達する。
また、遮光部96は、上方側ほど幅広に構成されている。具体的には、遮光部96のうち、第1反射部100と略同じ高さ範囲の部位は、正面視でバルブ94を視覚的に遮蔽するのに必要十分な幅を有するが、第1反射部100より高い範囲、つまり第2リフレクタ95を覆う範囲の部位は、第2リフレクタ95の大部分を覆うことができるように幅広に構成されている。
本実施の形態に係るヘッドライト装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果について説明する。
上述した本実施の形態に係るヘッドライト装置10によれば、バルブ94から放射された光の一部は、左右の第1反射部100で直接反射して車両前方に照射され、バルブ94から放射された光の他の一部は、第2リフレクタ95及び左右の第2反射部102の順で反射して車両前方に照射させるので、左右の第1反射部100と第2反射部102の各々に光源があるかのように視認される。このため、単一のバルブ94を用いながら、あたかも第1リフレクタ98の左側及び右側のそれぞれにおいて複数の光源をもっているかのように見せかけることができるので、外観性を向上できるとともに、照射範囲を広げることができる。
また、本実施の形態に係るヘッドライト装置10によれば、第2リフレクタ95の反射面は、左右方向内側に凹状に形成されるので、バルブ94からの光を効率よく集光して第2反射部102に反射する。このため、第2リフレクタ95の小型化・幅狭化を図ることができ、結果として、ヘッドライト装置10の小型化・幅狭化を図ることができる。
さらに、本実施の形態に係るヘッドライト装置10によれば、正面視で、第2リフレクタ95の少なくとも一部が遮光部96によって覆われて視覚的に遮蔽されるので、ヘッドライト装置10の外観性を向上できる。また、第2リフレクタ95は、バルブ94と遮光部96との間に配置されるので、ヘッドライト装置10の外観性を一層向上できる。
さらにまた、本実施の形態に係るヘッドライト装置10によれば、第2反射部102は、第1反射部100よりも上側に配置されるので、上下2段に光源が配置されているように視認させることでき、また、照射範囲を広げることで配光特性を向上させることができる。
またさらに、本実施の形態に係るヘッドライト装置10によれば、第1リフレクタ98の上部先端と、第2リフレクタ95の下端部とを近接させることで、第1反射部100で反射した光と、第2反射部102で反射した光とが混ざりにくくなる。このため、第1反射部100と第2反射部102とをはっきりと区別して視認させることができる。
本実施の形態に係るヘッドライト装置10によれば、第2反射部102の面積が第1反射部100の面積よりも小さいので、メインとなる第1反射部100の照射領域を大きく見せることができるとともに、ヘッドライト装置10を不要に大きくしなくて済む。
本実施の形態に係るヘッドライト装置10によれば、第2反射部102が第1反射部100よりも幅方向外側に設けられるので、第1反射部100と第2反射部102の幅方向の位置のずれにより、外観性を向上できるとともに、左右方向の照射範囲を広げることができる。
上述した実施形態において、第1反射部100と第2反射部102の配置及び大きさは一例であり、自動二輪車12の種類やヘッドライト装置10の形状に応じて、第1反射部100と第2反射部102の配置及び大きさを変更してもよい。例えば、第2反射部102を第1反射部100よりも低い位置に配置してもよく、あるいは、第1反射部100と第2反射部102を同じ高さに配置してもよい。また、第1反射部100と第2反射部102を左右方向の同じ位置に配置してもよく、第1反射部100の面積と第2反射部102の面積を同じ大きさに設定してもよい。
上述した実施形態では、ヘッドライト装置10にフロントウインカ部104を設けた場合を説明したが、フロントウインカ部104をヘッドライト装置10とは独立して設けてもよい。すなわち、フロントカウル88のヘッドライト装置10が設けられた箇所以外の箇所にフロントウインカ部104を設けてもよく、あるいは、ハンドルカバー24の左右の箇所にフロントウインカ部104を設けてもよい。
上述した実施形態では、自動二輪車12のフロントカウル88の前面にヘッドライト装置10を設けた場合を説明したが、自動二輪車12の車種によっては、ハンドルカバー24の前面にヘッドライト装置10を設けてもよい。
上記において、本発明について好適な実施の形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10…ヘッドライト装置 12…自動二輪車
90…レンズ 92…ヘッドライトボディ
94…バルブ(光源) 95…第2リフレクタ
96…遮光部 98…第1リフレクタ
100…第1反射部 102…第2反射部

Claims (8)

  1. 光源(94)と、
    前記光源(94)から照射された光を反射する第1リフレクタ(98)と、
    前記光源(94)の前方に配置されたレンズ(90)と、
    正面視で前記光源(94)を覆うように構成された遮光部(96)と、
    を有するヘッドライト装置において、
    前記光源(94)から放射された光を前記第1リフレクタ(98)側に反射させる第2リフレクタ(95)を備え、
    前記第1リフレクタ(98)は、第1反射部(100)及び第2反射部(102)を備え、
    前記第1反射部(100)は、前記光源(94)からの直接光を反射するように構成され、
    前記第2反射部(102)は、前記第2リフレクタ(95)からの前記光源(94)の反射光を反射するように構成される、
    ことを特徴とするヘッドライト装置。
  2. 請求項1記載のヘッドライト装置において、
    前記第2リフレクタ(95)の反射面は、左右方向内側に凹状に形成される、
    ことを特徴とするヘッドライト装置。
  3. 請求項1又は2記載のヘッドライト装置において、
    前記第2リフレクタ(95)の少なくとも一部は、正面視で前記遮光部(96)によって覆われる、
    ことを特徴とするヘッドライト装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッドライト装置において、
    前記第2リフレクタ(95)は、前記光源(94)と前記遮光部(96)との間に配置される、
    ことを特徴とするヘッドライト装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のヘッドライト装置において、
    前記第2反射部(102)は、前記第1反射部(100)よりも上側に配置される、
    ことを特徴とするヘッドライト装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のヘッドライト装置において、
    前記第1反射部(100)の上部は、前方に延在し、
    前記第2リフレクタ(95)の下端部(95a)は、前記第1反射部(100)の上部先端(100a)に近接する、
    ことを特徴とするヘッドライト装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のヘッドライト装置において、
    前記第2反射部(102)の面積は、前記第1反射部(100)の面積よりも小さい、
    ことを特徴とするヘッドライト装置。
  8. 請求項1〜7記載のヘッドライト装置において、
    前記第2反射部(102)は、前記第1反射部(100)よりも幅方向外側に設けられる、
    ことを特徴とするヘッドライト装置。
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