JP2011191448A - レジスト用重合体組成物、レジスト組成物、およびパターンが形成された基板の製造方法 - Google Patents

レジスト用重合体組成物、レジスト組成物、およびパターンが形成された基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高いドライエッチング耐性を有するレジストパターンを形成できるレジスト用重合体組成物およびレジスト組成物を製造する方法を提供する。
【解決手段】酸脱離性基を有する構成単位(a)を有する重合体(A)と、重合体(A)100質量部に対して3質量部以上のラジカル捕捉剤(B)を含有する、レジスト用重合体組成物。前記重合体(A)、ラジカル捕捉剤(B)のほかに、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する光酸発生剤(C)、および溶媒を含有し、重合体(A)の100質量部に対して、前記ラジカル捕捉剤(B)の含有量が3〜40質量部、前記化合物(C)の含有量が0.1〜20質量部である、レジスト組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、レジスト用重合体組成物、レジスト組成物、および該レジスト組成物を用いて、パターンが形成された基板を製造する方法に関する。
近年、半導体素子、液晶素子等の製造工程において形成されるレジストパターンは、リソグラフィー技術の進歩により急速に微細化が進んでいる。微細化の手法としては、照射光の短波長化がある。具体的には、従来のg線(波長:438nm)、i線(波長:365nm)に代表される紫外線から、より短波長のDUV(Deep Ultra Violet)へと照射光が短波長化してきている。
最近では、DUVリソグラフィーとして、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)リソグラフィー技術が導入され、さらなる短波長化を図ったArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー技術およびEUV(波長:13.5nm)リソグラフィー技術が研究されている。さらに、これらの液浸リソグラフィー技術も研究されている。また、これらとは異なるタイプのリソグラフィー技術として、電子線リソグラフィー技術についても精力的に研究されている。
DUVリソグラフィーまたは電子線リソグラフィーによるレジストパターンの形成に用いられる高感度のレジスト組成物として、光酸発生剤を含有する「化学増幅型レジスト組成物」が提唱され、現在、該化学増幅型レジスト組成物の改良および開発が進められている。
例えば、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて用いられる化学増幅型レジスト用重合体として、波長193nmの光に対して透明なアクリル系重合体が注目されている。該アクリル系重合体としては、例えば、エステル部にアダマンタン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとエステル部にラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとの重合体が提案されている(特許文献1、2等)。
特開平10−319595号公報 特開平10−274852号公報
化学増幅型とすることによって、レジスト組成物の感度を高くすることはできるが、従来の化学増幅型レジスト組成物では、レジストパターンのドライエッチング耐性が未だ不充分であり、その改善が求められている。
本発明の目的は、高いドライエッチング耐性を有するレジストパターンを形成できるレジスト用重合体組成物およびレジスト組成物、ならびに該レジスト組成物を用いて、パターンが形成された基板を製造する方法を提供することにある。
本発明者等は、レジストパターンのドライエッチング耐性を向上させることを目的として鋭意検討した結果、レジストパターン中にラジカル捕捉剤を存在させることにより、ドライエッチングに対するエッチング耐性が向上することを見出し本発明に至った。レジストパターンのエッチング耐性の向上は、エッチングにより形成される微細パターンの表面ラフネス低減に寄与する。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[3]の発明である。
[1]酸脱離性基を有する構成単位(a1)を有する重合体(A)と、重合体(A)100質量部に対して3質量部以上のラジカル捕捉剤(B)を含有する、レジスト用重合体組成物。
[2]酸脱離性基を有する構成単位(a1)を有する重合体(A)、ラジカル捕捉剤(B)、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する光酸発生剤(C)、および溶媒を含有し、重合体(A)の100質量部に対して、前記ラジカル捕捉剤(B)の含有量が3〜40質量部、前記光酸発生剤(C)の含有量が0.1〜20質量部である、レジスト組成物。
[3][2]のレジスト組成物を、被加工基板の表面上に塗布してレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜に対して露光を行う工程と、露光されたレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程と、該レジストパターンをマスクにしてドライエッチングを行う工程を含む、パターンが形成された基板の製造方法。
本発明のレジスト用重合体組成物は、これを用いてレジスト組成物を調製し、該レジスト組成物を用いてレジストパターンを形成することにより、ドライエッチングに対して高いエッチング耐性を有するレジストパターンが得られる。
本発明のレジスト組成物は、これを用いてレジストパターンを形成することにより、ドライエッチングに対して高いエッチング耐性を有するレジストパターンが得られる。また本発明のレジスト組成物は化学増幅型レジスト組成物であり、DUVリソグラフィーまたは電子線リソグラフィーに好適である。
本発明の、パターンが形成された基板の製造方法によれば、表面ラフネスの少ない高精度の微細パターンが形成された基板を生産性よく製造できる。
実施例にかかるエッチング耐性の評価結果を示すグラフである。
本明細書においては、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸またはメタクリル酸を意味し、「(メタ)アクリロイルオキシ」は、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシを意味する。
<ラジカル捕捉剤(B)>
本発明のレジスト用重合体組成物は、ラジカル捕捉剤(B)を含有する。ラジカルとは一つまたはそれ以上の不対電子を有する原子あるいは分子であり、ラジカル捕捉剤とはラジカル反応で生成する短寿命のラジカルと直ちに反応して不活性な物質に変えるものである。
ラジカル捕捉剤としては特に限定されるものではなく、公知のものを使用することができる。例えばフェノール系水酸基含有化合物、キノン類、N−オキシド化合物類、ピペリジン 1−オキシル フリーラジカル化合物類、ピロリジン 1−オキシル フリーラジカル化合物類、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン類、カチオン染料類、などの化合物を挙げることができる。
中でも、本発明の効果の点から好ましいものとして、ハロイドキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、レゾルシノール、カテコール、t−ブチルカテコール、ハイドロキノン、ベンゾキノン、4,4−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジンおよびその誘導体、ジ−t−ブチルニトロキシド、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシドおよびその誘導体等、ピペリジン 1−オキシル フリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル フリーラジカル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル フリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル フリーラジカル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル フリーラジカル、4−マレイミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル フリーラジカル、4−ホスホノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル フリーラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン 1−オキシル フリーラジカル、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン第一セリウム塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩、等が挙げられる。
ラジカル捕捉剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において、ラジカル捕捉剤(B)は重合体(A)の100質量部に対して3質量部以上の含有量で用いられる。ラジカル捕捉剤(B)が3質量部未満では、エッチング耐性の向上効果が不充分であり、ラジカル捕捉剤(B)を添加しない場合に比べてエッチング速度において明確な差が生じない。
ラジカル捕捉剤(B)の添加量が多いほど、エッチング耐性の向上効果およびエッチング後の微細パターンの表面ラフネスの低減効果は大きくなる。したがって、ラジカル捕捉剤(B)の含有量は重合体(A)の100質量部に対して4質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましく、6質量部以上がさらに好ましい。
一方、ラジカル捕捉剤(B)の含有量の上限は、レジスト組成物として使用できる感度が得られ、解像性を損なわない点で、重合体(A)の100質量部に対して40質量部以下が好ましく、30質量部以下がより好ましく、20質量部以下がさらに好ましい。
<重合体(A)>
[酸脱離性基を有する構成単位(a1)]
本発明における重合体(A)は、酸脱離性基を有する構成単位(a1)を有する。「酸脱離性基」とは、酸により開裂する結合を有する基であり、該結合の開裂により酸脱離性基の一部または全部が重合体の主鎖から脱離する基である。
ポジ型のレジスト組成物においては、酸脱離性基を有する構成単位(a1)を有する重合体(A)は、酸成分と反応してアルカリ性溶液に可溶となり、レジストパターン形成を可能とする作用を奏する。
酸脱離性基を有する構成単位(a1)の割合は、感度および解像度の点から、重合体(A)を構成する全構成単位(100モル%)のうち、20モル%以上が好ましく、25モル%以上がより好ましい。また、基板等への密着性の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
酸脱離性基を有する構成単位(a1)は、酸脱離性基を有する単量体(a1’)の重合反応により形成される。
酸脱離性基を有する単量体(a1’)は、酸脱離性基および重合性多重結合を有する化合物であればよく、公知のものを使用できる。重合性多重結合とは重合反応時に開裂して共重合鎖を形成する多重結合であり、エチレン性二重結合が好ましい。
酸脱離性基を有する単量体(a1’)の具体例として、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有し、かつ酸脱離性基を有している(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。該脂環式炭化水素基は、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子と直接結合していてもよく、アルキレン基等の連結基を介して結合していてもよい。
該(メタ)アクリル酸エステルには、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有するとともに、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する(メタ)アクリル酸エステル、または、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有するとともに、該脂環式炭化水素基に−COOR基(Rは置換基を有していてもよい第3級炭化水素基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、またはオキセパニル基を表す。)が直接または連結基を介して結合している(メタ)アクリル酸エステルが含まれる。
特に、DUVリソグラフィーまたは電子線リソグラフィーによるパターン形成方法に適用されるレジスト組成物を製造する場合の、酸脱離性基を有する単量体(a1’)の好ましい例として、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、1−(1’−アダマンチル)−1−メチルエチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、イソプロピルアダマンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロオクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
酸脱離性基を有する単量体(a1’)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[極性基を有する構成単位(a2)]
本発明の重合体(A)は、レジスト用途に用いるために上述した酸脱離性基を有する構成単位(a1)以外に極性基を有する構成単位(a2)を有することが好ましく、この他に、必要に応じて公知の構成単位を有していてもよい。
「極性基」とは、極性を持つ官能基または極性を持つ原子団を有する基であり、具体例としては、ヒドロキシ基、シアノ基、アルコキシ基、カルボキシ基、アミノ基、カルボニル基、フッ素原子を含む基、硫黄原子を含む基、ラクトン骨格を含む基、アセタール構造を含む基、エーテル結合を含む基などが挙げられる。
これらのうちで、DUVリソグラフィーまたは電子線リソグラフィーによるパターン形成方法に適用されるレジスト用重合体は、極性基を有する構成単位(a2)として、ラクトン骨格を有する構成単位(a2−1)を有することが好ましく、さらに後述の親水性基を有する構成単位(a3)を有することが好ましい。
[ラクトン骨格を有する構成単位(a2−1)]
ラクトン骨格としては、例えば、4〜20員環程度のラクトン骨格が挙げられる。ラクトン骨格は、ラクトン環のみの単環であってもよく、ラクトン環に脂肪族または芳香族の炭素環または複素環が縮合していてもよい。
共重合体がラクトン骨格を有する構成単位(a2−1)を含む場合、その含有量は、基板等への密着性の点から、全構成単位(100モル%)のうち、20モル%以上が好ましく、35モル%以上がより好ましい。また、感度および解像度の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
ラクトン骨格を有する構成単位(a2−1)は、ラクトン骨格を有する単量体(a2’−1)の重合反応により形成される。
ラクトン骨格を有する単量体(a2’−1)の具体例としては、β−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メチル−δ−バレロラクトン、4,4−ジメチル−2−メチレン−γ−ブチロラクトン、β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、β−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メチル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、2−(1−(メタ)アクリロイルオキシ)エチル−4−ブタノリド、(メタ)アクリル酸パントイルラクトン、5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン、8−メタクリロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6 ]デカン−3−オン、9−メタクリロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6 ]デカン−3−オン等が挙げられる。また、類似構造を持つ単量体として、メタクリロイルオキシこはく酸無水物等も挙げられる。
ラクトン骨格を有する単量体(a2’−1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
特に、ラクトン骨格を有する単量体(a2’−1)としては、基板等への密着性に優れる点から、置換あるいは無置換のδ−バレロラクトン環を有する(メタ)アクリル酸エステル、置換あるいは無置換のγ−ブチロラクトン環を有する単量体からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、無置換のγ−ブチロラクトン環を有する単量体がより好ましい。
[親水性基を有する構成単位(a3)]
本明細書における「親水性基」とは、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、カルボキシ基およびアミノ基の少なくとも1種である。
これらのうちで、DUVリソグラフィーまたは電子線リソグラフィーによるパターン形成方法に適用されるレジスト用重合体は、親水性基としてヒドロキシ基またはシアノ基を有することが好ましい。
共重合体における親水性基を有する構成単位の含有量は、レジストパターン矩形性の点から、全構成単位(100モル%)のうち、5〜30モル%が好ましく、10〜25モル%がより好ましい。
親水性基を有する構成単位(a3)は、親水性基を有する単量体(a3’)の重合反応により形成される。
親水性基を有する単量体(a3’)としては、例えば、末端ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリ酸エステル;単量体の親水性基上にアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基等の置換基を有する誘導体;環式炭化水素基を有する単量体(例えば(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンチル、(メタ)アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル等。)が置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基等の親水性基を有するもの;が挙げられる。
親水性基を有する単量体(a3’)の具体例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンチル、2−または3−シアノ−5−ノルボルニル(メタ)アクリレート、2−シアノメチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。基板等に対する密着性の点から、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンチル、2−または3−シアノ−5−ノルボルニル(メタ)アクリレート、2−シアノメチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート等が好ましい。
親水性基を有する単量体(a3’)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[重合体(A)の製造方法]
重合体(A)は、得ようとする構成単位に対応する単量体を重合させることにより得られる。
重合方法としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合方法を用いることができる。これらのうち、光線透過率を低下させないために、重合反応終了後に残存する単量体を除去する際の操作が容易である点、重合体の分子量が比較的低くなりやすい点から、溶液重合法が好ましい。
溶液重合法においては、重合容器内で単量体および重合開始剤を反応させる。重合容器への単量体および重合開始剤の供給は、連続供給であってもよく、滴下供給(滴下重合法)であってもよい。製造ロットの違いによる平均分子量、分子量分布等のばらつきが小さく、再現性のある重合体が簡便に得られやすい点から、単量体および重合開始剤を重合容器内に滴下する滴下重合法が好ましい。
滴下重合法においては、重合容器内を所定の重合温度まで加熱した後、単量体および重合開始剤を、それぞれ独立に、または任意の組み合わせで、重合容器内に滴下する。
単量体は、単量体のみで滴下してもよく、単量体を溶媒(以下、「滴下溶媒」とも記す。)に溶解させた単量体溶液として滴下してもよい。
溶媒(以下、「仕込み溶媒」とも記す。)をあらかじめ重合容器に仕込んでもよく、仕込み溶媒をあらかじめ重合容器に仕込まなくてもよい。仕込み溶媒をあらかじめ重合容器に仕込まない場合、単量体または重合開始剤は、仕込み溶媒がない状態で重合容器中に滴下される。
重合開始剤は、単量体に直接に溶解させてもよく、単量体溶液に溶解させてもよく、滴下溶媒のみに溶解させてもよい。
単量体および重合開始剤は、同じ貯槽内で混合した後、重合容器中に滴下してもよく、それぞれ独立した貯槽から重合容器中に滴下してもよく、それぞれ独立した貯槽から重合容器に供給する直前で混合し、重合容器中に滴下してもよい。
単量体および重合開始剤は、一方を先に滴下した後、遅れて他方を滴下してもよく、両方を同じタイミングで滴下してもよい。
滴下速度は、滴下終了まで一定であってもよく、単量体または重合開始剤の消費速度に応じて、多段階に変化させてもよい。
滴下は、連続的に行ってもよく、間欠的に行ってもよい。
重合温度は、50〜150℃が好ましい。
滴下溶媒または仕込み溶媒として用いる溶媒は、例えば、下記のものが挙げられる。
エーテル類:鎖状エーテル(ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等。)、環状エーテル(テトラヒドロフラン(以下、「THF」と記す。)、1,4−ジオキサン等。)等。
エステル類:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」と記す。)、γ−ブチロラクトン等。
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等。
アミド類:N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等。
スルホキシド類:ジメチルスルホキシド等。
芳香族炭化水素:ベンゼン、トルエン、キシレン等。
脂肪族炭化水素:ヘキサン等。
脂環式炭化水素:シクロヘキサン等。
溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、特に半導体向けレジスト組成物として一般的に用いられており、金属不純物の少ないものを入手しやすい点で、PGMEA、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンが好ましい。
重合開始剤としては、熱により効率的にラジカルを発生するものが好ましい。該重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等。)、有機過酸化物(2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等。)等が挙げられる。
<レジスト用重合体組成物>
本発明のレジスト用重合体組成物は、重合体(A)およびラジカル捕捉剤(B)を含む。さらに溶媒を含んでいてもよい。レジスト用重合体組成物に含まれる溶媒としては、重合体(A)の製造に用いられる溶媒(滴下溶媒または仕込み溶媒)と同様のものが挙げられる。溶媒は1種を単独で用いもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のレジスト用重合体組成物は、酸脱離性基を有する構成単位(a1)を含んでおり、後述の光酸発生剤(C)と組み合わせて、化学増幅型レジスト組成物の調製に用いられる。
<レジスト組成物>
本発明のレジスト組成物は、重合体(A)、ラジカル捕捉剤(B)、光酸発生剤(C)、および溶媒を含む。該レジスト組成物はポジ型でもよく、ネガ型でもよい。
レジスト組成物に含まれる溶媒としては、重合体(A)の製造に用いられる溶媒(滴下溶媒または仕込み溶媒)と同様のものが挙げられる。溶媒は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[光酸発生剤(C)]
光酸発生剤(C)は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物であり、化学増幅型レジスト組成物の光酸発生剤として公知のものを適宜使用できる。光酸発生剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光酸発生剤(C)の例としては、例えば、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、キノンジアジド化合物、ジアゾメタン化合物等が挙げられる。
光酸発生剤(C)の含有量は、重合体(A)の100質量部に対して、0.1〜20質量部であり、0.5〜10質量部が好ましい。
[含窒素化合物]
本発明のレジスト組成物は、さらに含窒素化合物を含んでいてもよい。含窒素化合物を含むことにより、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等がさらに向上する。つまり、レジストパターンの断面形状が矩形により近くなり、また、レジスト膜に光を照射し、ついでベーク(PEB)した後、次の現像処理までの間に数時間放置されることが半導体素子の量産ラインではあるが、そのような放置(経時)したときにレジストパターンの断面形状の劣化の発生がより抑制される。
含窒素化合物としては、アミンが好ましく、第2級低級脂肪族アミン、第3級低級脂肪族アミンがより好ましい。含窒素化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
含窒素化合物の含有量は、重合体(A)の100質量部に対して、0.01〜2質量部が好ましい。
[有機カルボン酸、リンのオキソ酸またはその誘導体]
本発明のレジスト組成物が含窒素化合物を含有すル場合、さらに有機カルボン酸、リンのオキソ酸またはその誘導体(以下、これらをまとめて酸化合物と記す。)を含んでいてもよい。酸化合物を含むことにより、含窒素化合物の配合による感度劣化を抑えることができ、また、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等がさらに向上する。
有機カルボン酸としては、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸等が挙げられる。リンのオキソ酸またはその誘導体としては、リン酸またはその誘導体、ホスホン酸またはその誘導体、ホスフィン酸またはその誘導体等が挙げられる。酸化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸化合物の含有量は、重合体(A)の100質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましい。
[添加剤]
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、界面活性剤、その他のクエンチャー、増感剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。該添加剤は、当該分野で公知のものであればいずれも使用可能である。また、これら添加剤の量は、特に限定されず、適宜決めればよい。
<パターンが形成された基板の製造方法>
本発明のパターンが形成された基板の製造方法は、本発明のレジスト組成物を、被加工基板の表面上に塗布してレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜に対して露光を行う工程と、露光されたレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程と、該レジストパターンをマスクにしてドライエッチングを行う工程を含む。
以下、該製造方法の一例として、ポジ型のレジスト組成物を用いて、パターンが形成された基板を製造する方法について説明する。
まず、所望の微細パターンを形成しようとするシリコンウエハー等の被加工基板の表面に、本発明のレジスト組成物をスピンコート等により塗布する。そして、該レジスト組成物が塗布された被加工基板を、ベーキング処理(プリベーク)等で乾燥することにより、被加工基板上にレジスト膜を形成する。
次いで、レジスト膜に、フォトマスクを介して、DUV光または電子線を照射して潜像を形成する(露光)。照射光としては、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUVエキシマレーザーが好ましく、ArFエキシマレーザーが特に好ましい。
また、該レジスト膜と露光装置の最終レンズとの間に、純水、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロトリアルキルアミン等の高屈折率液体を介在させた状態で光を照射する液浸露光を行ってもよい。
露光後、適宜熱処理(露光後ベーク、PEB)し、レジスト膜にアルカリ現像液を接触させ、露光部分を現像液に溶解させ、除去する(現像)。アルカリ現像液としては、公知のものが挙げられる。
現像後、純水等で適宜リンス処理する。このようにして被加工基板上に、レジスト膜の未露光部からなるレジストパターンが形成される。
必要に応じて、適宜熱処理(ポストベーク)してレジストパターンを強化した後、該レジストパターンをマスクにしてドライエッチングを行う。これにより、被加工基板の表面のうち、レジストパターンが無い部分が選択的にエッチングされる。
ドライエッチングの中でも微細加工に適した高い精度でのエッチングが行える点で反応性イオンエッチングを好適に用いることができる。
エッチング後、レジストパターンを剥離剤によって除去することによって、表面にパターンが形成された基板が得られる。
反応性イオンエッチングとは、高周波などのプラズマ発生手段によってガスをイオン化およびラジカル化してエッチングする方法であり、公知の手法を適宜用いることができる。
一般的には、真空排気したチャンバー内に、フッ素原子や塩素原子を含む活性ガスを導入し、高周波などのプラズマ発生手段によってチャンバー内に活性ガスプラズマを発生させ、活性ガスの分離によって生成するイオンとラジカルを、電極上に置かれた基板に当てることによって、基板のエッチングを行う。エッチング条件は特に限定されないが、例えばチャンバー内の真空度は1〜100mTorr(約0.133〜13.3Pa)、高周波電界600〜1000W、プラズマ生成位置から基板までの距離8〜10cm程度とすることができる。
本発明によれば、後述の実施例に示されるように、レジスト組成物にラジカル捕捉剤(B)を含有させることによって、レジストパターンをマスクにしてドライエッチングを行う際のエッチング耐性が向上する。レジストパターンのエッチング耐性が向上することにより、エッチングにより形成される微細パターンにおける表面ラフネスが低減される。またエッチング耐性が高いとレジストパターンの微細化に伴うレジスト膜の薄膜化も可能である。
かかるエッチング耐性の向上効果が得られる理由については、以下のように考えられる。
例えば、反応性イオンエッチングにあっては、イオンによる物理的なスパッタと、ラジカルによる化学的なエッチングの相乗効果によってエッチングが行われる。このとき、マスクであるレジストパターンを構成している重合体においては、重合体中の結合エネルギーが低い結合から優先的に結合の切断が生じるとともに、結合が切断されることによって結合末端ラジカルが発生し、該結合末端ラジカルが、レジストパターンにおけるエッチング速度を加速させると推測される。
また、反応性イオンエッチング以外のドライエッチングにおいても同様に、エッチングの対象物の結合が切れてエッチングが進む際に、反応性の高い部位(ラジカル種)が発生し、該ラジカル種が、レジストパターンにおけるエッチング速度を加速させると推測される。
本発明にあっては、かかる結合末端ラジカルなどのラジカル種が、レジストパターン中に存在するラジカル捕捉剤(B)によって捕捉されるため、レジストパターンにおけるエッチング速度が低減し、エッチング耐性が向上すると考えられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、各実施例、比較例中「部」とあるのは、特に断りのない限り「質量部」を示す。測定方法および評価方法は以下の方法を用いた。
<重量平均分子量の測定>
重合体の重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)は、下記の条件(GPC条件)でゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより、ポリスチレン換算で求めた。
[GPC条件]
装置:東ソー社製、東ソー高速GPC装置 HLC−8220GPC(商品名)、
分離カラム:昭和電工社製、Shodex GPC K−805L(商品名)を3本直列に連結したもの、
測定温度:40℃、
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)、
試料:重合体の約20mgを5mLのTHFに溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過した溶液、
流量:1mL/分、
注入量:0.1mL、
検出器:示差屈折計。
検量線I:標準ポリスチレンの約20mgを5mLのTHFに溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過した溶液を用いて、上記の条件で分離カラムに注入し、溶出時間と分子量の関係を求めた。標準ポリスチレンは、下記の東ソー社製の標準ポリスチレン(いずれも商品名)を用いた。
F−80(Mw=706,000)、
F−20(Mw=190,000)、
F−4(Mw=37,900)、
F−1(Mw=10,200)、
A−2500(Mw=2,630)、
A−500(Mw=682、578、474、370、260の混合物)。
<エッチング耐性の評価方法>
2インチのシリコンウエハーを被加工基板として用い、その表面上にレジスト用重合体組成物を回転塗布し、ホットプレート上で120℃、60秒間ベークして厚さ300nmの薄膜を形成したものを試験体とした。
エッチング耐性の評価は、一般的な誘導結合プラズマを用いた反応性イオンエッチングにより行なった。すなわち、真空チャンバー内に塩素ガスを導入し、真空度を8mTorr(1.07Pa)に設定した。プラズマ生成用アンテナに13.56MHzの高周波電界600Wを印加し、プラズマ生成位置から8cm離れた位置に試験体を設置して、所定時間エッチングを行った。基板の温度は室温(25℃)に制御した。エッチング前後での膜厚の変化量(エッチング前の基板上の薄膜の膜厚−エッチング後の基板上の薄膜の膜厚)を測定した。エッチング時間を変え、同様にして膜厚の変化量を測定した。
本方法によれば、評価対象のレジスト用重合体組成物を含むポジ型レジスト組成物を用いて形成された、レジストパターン(未露光部)におけるエッチング耐性を評価できる。
具体的には、単位時間当たりの膜厚の変化量(エッチング速度)が小さい方がエッチング耐性に優れる。すなわち、エッチング時間が同じである場合、エッチング前後での膜厚の変化量が小さい方がエッチング耐性に優れる。
<レジスト組成物の感度・現像コントラストの評価方法>
レジスト組成物を、6インチのシリコンウエハー上に回転塗布し、ホットプレート上で120℃、60秒間プリベーク(PAB)して、厚さ300nmのレジスト膜を形成した。ArFエキシマレーザー露光装置(リソテックジャパン社製、製品名:VUVES−4500)を用い、露光量を変えて10mm×10mmの面積の18ショットを露光した。次いで110℃、60秒間のポストベーク(PEB)を行った後、レジスト現像アナライザー(リソテックジャパン社製、製品名:RDA−800)を用い、23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で65秒間現像し、各露光量における現像中のレジスト膜厚の経時変化をそれぞれ測定した。
こうして得られたデータを基に、露光量(mJ/cm)の対数と、初期膜厚に対する60秒間現像した時点での残存膜厚の割合(単位:%、以下、残膜率という)をプロットした曲線(以下、露光量−残膜率曲線という)を作成し、Eth感度(残膜率0%とするための必要露光量であり、感度を表す。)と、γ値(露光量−残膜率曲線の接線の傾きであり、現像コントラストを表す。)を以下の通り求めた。
Eth感度:露光量−残膜率曲線が残膜率0%と交わる露光量(mJ/cm)。
γ値:露光量−残膜率曲線の残膜率50%における露光量をE50(mJ/cm)とするとき、露光量−残膜率曲線のE50における接線が、残膜率100%の線及び残膜率0%の線と交わる露光量をそれぞれE100及びE0とする。γ値は以下の計算式で得られる値である。
γ値=1/{log(E0/E100)}
Eth感度の値が小さいほど感度に優れる。γ値が大きいほど現像コントラストに優れる。
[重合体合成例1]
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、滴下漏斗1個、及び温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、乳酸エチル243.6部を入れた。フラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。
その後、下記混合物1を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下し、さらに80℃の温度を3時間保持した。
(混合物1)
ラクトン骨格を有する単量体(a2’−1)として、下記式(m1)の単量体を95.20部、
酸脱離性基を有する単量体(a1’)として、下記式(m2)の単量体を131.04部、
親水性基を有する単量体(a3’)として、下記式(m3)の単量体を66.08部、
溶媒として、乳酸エチル438.5部、および
重合開始剤として、ジメチル-2,2’-アゾビスイソブチレート(和光純薬工業社製、V601(商品名))8.69部。
各単量体の仕込み割合(モル%)を表1に示す。
Figure 2011191448
得られた反応溶液を約10倍量のメタノール及び水の混合溶媒(メタノール/水=80/20容量比)に撹拌しながら滴下し、白色の析出物(重合体A1)の沈殿を得た。沈殿を濾別し、再度、前記と同じ量のメタノール及び水の混合溶媒(メタノール/水=90/10容量比)へ投入し、撹拌しながら沈殿の洗浄を行った。そして、洗浄後の沈殿を濾別し、重合体湿粉を得た、重合体湿粉を減圧下40℃で約40時間乾燥した。得られた重合体A1の重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)を表1に示す。
Figure 2011191448
[実施例1、2:レジスト用重合体組成物の製造例]
重合体合成例1で得られた重合体A1、ラジカル捕捉剤である4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル(東京化成社製)、および溶媒であるPGMEAを表2に示す配合比で混合して均一溶液とした後、孔径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過してレジスト用重合体組成物を調製した。
得られたレジスト用重合体組成物について、上記の方法でエッチング耐性を評価した。評価結果を表2および図1に示す。
[比較例1]
実施例1において、ラジカル捕捉剤を配合しないほかは、実施例1と同様にしてレジスト用重合体組成物を調製し、エッチング耐性を評価した。評価結果を表2および図1に示す。
Figure 2011191448
表2および図1の結果より、ラジカル捕捉剤を含有する実施例1、2のレジスト用重合体組成物は、ラジカル捕捉剤を含まない比較例1の重合体組成物と比べて、エッチング前後における膜厚変化量が小さくなっており、エッチング耐性が向上したことがわかる。
また実施例1よりも、ラジカル捕捉剤を多く含む実施例2の方が、エッチング前後における膜厚変化量が小さく、エッチング耐性に優れる。
[実施例3:レジスト組成物の製造例]
重合体合成例1で得られた重合体A1、光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウムトリフレート、ラジカル捕捉剤である4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル フリーラジカル(東京化成社製)、および溶媒であるPGMEAを表3に示す配合比で混合して均一溶液とした後、孔径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過し、レジスト組成物を得た。得られたレジスト組成物について、上記の方法で感度および現像コントラストを評価した。評価結果を表3に示す。
[比較例2]
実施例3において、ラジカル捕捉剤を配合しないほかは、実施例3と同様にしてレジスト組成物を調製し、感度および現像コントラストを評価した。評価結果を表3に示す。
Figure 2011191448
表3の結果より、ラジカル捕捉剤を含有する実施例3のレジスト組成物は、比較例2に比べて感度および現像コントラストは劣るものの、Eth感度およびγ値の値を得ることができた。このことは、実施例3のレジスト組成物が、レジスト組成物として使用できることを示す。

Claims (3)

  1. 酸脱離性基を有する構成単位(a1)を有する重合体(A)と、重合体(A)100質量部に対して3質量部以上のラジカル捕捉剤(B)を含有する、レジスト用重合体組成物。
  2. 酸脱離性基を有する構成単位(a1)を有する重合体(A)、ラジカル捕捉剤(B)、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する光酸発生剤(C)、および溶媒を含有し、重合体(A)の100質量部に対して、前記ラジカル捕捉剤(B)の含有量が3〜40質量部、前記光酸発生剤(C)の含有量が0.1〜20質量部である、レジスト組成物。
  3. 請求項2に記載のレジスト組成物を、被加工基板の表面上に塗布してレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜に対して露光を行う工程と、露光されたレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程と、該レジストパターンをマスクにしてドライエッチングを行う工程を含む、パターンが形成された基板の製造方法。
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