JP6439270B2 - リソグラフィー用重合体の製造方法、レジスト組成物の製造方法、およびパターンが形成された基板の製造方法 - Google Patents

リソグラフィー用重合体の製造方法、レジスト組成物の製造方法、およびパターンが形成された基板の製造方法 Download PDF

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本発明はリソグラフィー用重合体の製造方法、該製造方法で得られるリソグラフィー用重合体を用いてレジスト組成物を製造する方法、および該レジスト組成物を用いて、パターンが形成された基板を製造する方法に関する。
近年、半導体素子、液晶素子等の製造工程において形成されるレジストパターンは、リソグラフィー技術の進歩により急速に微細化が進んでいる。微細化の手法としては、照射光の短波長化がある。具体的には、従来のg線(波長:438nm)、i線(波長:365nm)に代表される紫外線から、より短波長のDUV(Deep Ultra Violet)へと照射光が短波長化してきている。
最近では、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)リソグラフィー技術が導入され、さらなる短波長化を図ったArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー技術およびEUV(波長:13.5nm)リソグラフィー技術が研究されている。さらに、これらの液浸リソグラフィー技術も研究されている。また、これらとは異なるタイプのリソグラフィー技術として、電子線リソグラフィー技術についても精力的に研究されている。
該短波長の照射光または電子線を用いたレジストパターンの形成に用いられる高感度のレジスト組成物として、光酸発生剤を含有する「化学増幅型レジスト組成物」が提唱され、現在、該化学増幅型レジスト組成物の改良および開発が進められている。
例えば、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて用いられる化学増幅型レジスト用重合体として、波長193nmの光に対して透明なアクリル系重合体が注目されている。該アクリル系重合体としては、例えば、エステル部にアダマンタン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとエステル部にラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとの重合体が提案されている(特許文献1等)。
また、露光時に基板からの反射を防ぐ役割を果たすため、露光光に対する光線透過率が低い反射防止膜の開発が進められており、アクリル系重合体を用いた反射防止膜が提案されている(特許文献2、3等)。
特許文献4には、重合過程で生成する微量の超高分子量体成分が、リソグラフィー用重合体のレジスト用溶媒への溶解性の低下、またはアルカリ現像性への溶解性の低下の原因となり、その結果レジスト組成物の感度が低下することが記載されている。また共重合体を構成する単量体単位の比率(共重合組成)にばらつきがあると、溶媒への溶解性が低くなりやすく、得られるレジスト組成物の感度が不充分となりやすいことが記載されている。
特許文献5には、リソグラフィー用重合体に含まれる未反応の単量体や反応で副生する不純物等を効率的に除去するために、重合反応を停止させた後の樹脂溶液を、樹脂の良溶媒で希釈した後、重合反応時に用いた溶媒とは異なる溶媒中に添加して樹脂を析出させ、次いで樹脂が析出したスラリーを加熱した後に濾過する方法が記載されている。
特開平10−319595号公報 特開2003−295456号公報 特開2004−31569号公報 国際公開第2011/004840号 特開2002−201210号公報
近年、レジストパターンの微細化が進み、優れたレジストパターンプロファイルを得るためには、リソグラフィー用重合体の溶媒への溶解性を向上させ、レジスト組成物の感度を向上させることが求められるが、従来の製造方法では必ずしも充分とは言えない。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、リソグラフィー用重合体の溶媒への溶解性を向上させることができ、レジスト組成物に用いたときに感度を向上させることができる、リソグラフィー用重合体の製造方法、該製造方法で得られるリソグラフィー用重合体を用いてレジスト組成物を製造する方法、および該レジスト組成物を用いて、パターンが形成された基板を製造する方法を提供することを目的とする。
上記課題は下記[1]〜[7]の本発明で解決される。
[1]重合溶媒の存在下で、重合開始剤を使用して単量体をラジカル重合させ、生成した重合体(P)を含む重合反応溶液を得る重合工程と、得られた重合反応溶液を冷却して重合反応を停止させる冷却工程を有し、前記冷却工程において、前記重合反応溶液の温度が35℃以上の状態で、該重合反応溶液を希釈溶媒と混合して希釈後溶液とする希釈工程を有し、前記希釈溶媒が、重合体(P)に対する貧溶媒を含む、リソグラフィー用重合体の製造方法。
[2]重合溶媒の存在下で、重合開始剤を使用して単量体をラジカル重合させ、生成した重合体(P)を含む重合反応溶液を得る重合工程と、得られた重合反応溶液を冷却して重合反応を停止させる冷却工程を有し、前記冷却工程において、前記重合反応溶液の温度が35℃以上の状態で、該重合反応溶液を希釈溶媒と混合して希釈後溶液とする希釈工程を有し、前記希釈工程において、前記35℃以上の重合反応溶液を温度t℃(0≦t≦30)の希釈溶媒と混合して希釈後溶液とし、該希釈後溶液の温度をt℃以下に低下させて反応を停止させる、リソグラフィー用重合体の製造方法。
[3]前記希釈溶媒が、重合体(P)に対する貧溶媒を含む、[2]記載のリソグラフィー用重合体の製造方法。
[4]前記希釈溶媒が、前記重合体(P)に対する貧溶媒としてアルコールを含む、[1]または[3]記載のリソグラフィー用重合体の製造方法。
[5]前記冷却工程の後、得られた希釈後溶液を、前記重合体(P)に対する貧溶媒と混合することにより重合体(P)を析出させる工程を有する、[1]〜[4]のいずれか一項に記載のリソグラフィー用重合体の製造方法。
[6][1]〜[5]のいずれか一項に記載の製造方法によりリソグラフィー用重合体を製造する工程と、得られたリソグラフィー用重合体と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物とを混合する工程を有する、レジスト組成物の製造方法。
[7][6]に記載の製造方法によりレジスト組成物を製造する工程と、得られたレジスト組成物を基板の被加工面上に塗布してレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜に対して、露光する工程と、露光されたレジスト膜を現像液を用いて現像する工程とを含む、パターンが形成された基板の製造方法。
本発明のリソグラフィー用重合体の製造方法によれば、リソグラフィー用重合体の溶媒への溶解性を向上させることができ、レジスト組成物に用いたときに感度を向上させることができるリソグラフィー用重合体が得られる。
本発明のレジスト組成物の製造方法によれば、本発明の製造方法で製造したリソグラフィー用重合体を含み、感度に優れたレジスト組成物が得られる。
本発明の基板の製造方法によれば、感度に優れたレジスト組成物を用いて、高精度の微細レジストパターンを安定して形成できる。
本明細書において、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸またはメタクリル酸を意味し、「(メタ)アクリロイルオキシ」は、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシを意味する。
<リソグラフィー用重合体>
本発明におけるリソグラフィー用重合体(以下、単に重合体、または重合体(P)ということもある。)は、リソグラフィー工程に用いられる重合体であれば、特に限定されずに適用することができる。例えば、レジスト膜の形成に用いられるレジスト用重合体、レジスト膜の上層に形成される反射防止膜(TARC)、またはレジスト膜の下層に形成される反射防止膜(BARC)の形成に用いられる反射防止膜用重合体、ギャップフィル膜の形成に用いられるギャップフィル膜重合体、トップコート膜の形成に用いられるトップコート膜用重合体が挙げられる。
レジスト用重合体の例としては、酸脱離性基を有する構成単位の1種以上と、極性基を有する構成単位の1種以上とを含む共重合体が挙げられる。
反射防止膜用重合体の例としては、吸光性基を有する構成単位と、レジスト膜と混合を避けるため、硬化剤などと反応して硬化可能なアミノ基、アミド基、ヒドロキシル基、エポキシ基等の反応性官能基を有する構成単位とを含む共重合体が挙げられる。吸光性基とは、レジスト組成物中の感光成分が感度を有する波長領域の光に対して、高い吸収性能を有する基であり、具体例としては、アントラセン環、ナフタレン環、ベンゼン環、キノリン環、キノキサリン環、チアゾール環等の環構造(任意の置換基を有していてもよい。)を有する基が挙げられる。特に、照射光として、KrFレーザ光が用いられる場合には、アントラセン環又は任意の置換基を有するアントラセン環が好ましく、ArFレーザ光が用いられる場合には、ベンゼン環又は任意の置換基を有するベンゼン環が好ましい。
上記任意の置換基としては、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、カルボキシ基、カルボニル基、エステル基、アミノ基、又はアミド基等が挙げられる。これらのうち、吸光性基として、保護された又は保護されていないフェノール性水酸基を有するものが、良好な現像性・高解像性の観点から好ましい。上記吸光性基を有する構成単位・単量体として、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ギャップフィル膜用重合体の例としては、狭いギャップに流れ込むための適度な粘度を有し、レジスト膜や反射防止膜との混合を避けるため、硬化剤などと反応して硬化可能な反応性官能基を有する構成単位を含む共重合体、具体的にはヒドロキシスチレンと、スチレン、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の
単量体との共重合体が挙げられる。
液浸リソグラフィーに用いられるトップコート膜用重合体の例としては、カルボキシル基を有する構成単位を含む共重合体、水酸基が置換したフッ素含有基を有する構成単位を含む共重合体等が挙げられる。
以下、リソグラフィー用重合体がレジスト用重合体である場合に、好適に用いられる構成単位およびそれに対応する単量体について説明する。
[極性基を有する構成単位]
レジスト用重合体は、極性基を有する構成単位を有することが好ましい。
「極性基」とは、極性を持つ官能基または極性を持つ原子団を有する基であり、具体例としては、ヒドロキシ基、シアノ基、アルコキシ基、カルボキシ基、アミノ基、カルボニル基、フッ素原子を含む基、硫黄原子を含む基、ラクトン骨格を含む基、アセタール構造を含む基、エーテル結合を含む基などが挙げられる。
これらのうちで、波長250nm以下の光で露光するパターン形成方法に適用されるレジスト用重合体は、極性基を有する構成単位として、ラクトン骨格を有する構成単位を有することが好ましく、さらに後述の親水性基を有する構成単位を有することが好ましい。
(ラクトン骨格を有する構成単位・単量体)
ラクトン骨格としては、例えば、4〜20員環程度のラクトン骨格が挙げられる。ラクトン骨格は、ラクトン環のみの単環であってもよく、ラクトン環に脂肪族または芳香族の炭素環または複素環が縮合していてもよい。
重合体がラクトン骨格を有する構成単位を含む場合、その含有量は、基板等への密着性の点から、全構成単位(100モル%)のうち、20モル%以上が好ましく、25モル%以上がより好ましい。また、感度および解像度の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
ラクトン骨格を有する単量体としては、基板等への密着性に優れる点から、置換あるいは無置換のδ−バレロラクトン環を有する(メタ)アクリル酸エステル、置換あるいは無置換のγ−ブチロラクトン環を有する単量体からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、無置換のγ−ブチロラクトン環を有する単量体が特に好ましい。
ラクトン骨格を有する単量体の具体例としては、β−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メチル−δ−バレロラクトン、4,4−ジメチル−2−メチレン−γ−ブチロラクトン、β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、β−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メチル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、2−(1−(メタ)アクリロイルオキシ)エチル−4−ブタノリド、(メタ)アクリル酸パントイルラクトン、5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン、8−メタクリロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6 ]デカン−3−オン、9−メタクリロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6 ]デカン−3−オン等が挙げられる。また、類似構造を持つ単量体として、メタクリロイルオキシこはく酸無水物等も挙げられる。
ラクトン骨格を有する単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(親水性基を有する構成単位・単量体)
本明細書における「親水性基」とは、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、カルボキシ基およびアミノ基の少なくとも1種である。
これらのうちで、波長250nm以下の光で露光するパターン形成方法に適用されるレジスト用重合体は、親水性基としてヒドロキシ基またはシアノ基を有することが好ましい。
重合体における親水性基を有する構成単位の含有量は、レジストパターン矩形性の点から、全構成単位(100モル%)のうち、5〜30モル%が好ましく、10〜25モル%がより好ましい。
親水性基を有する単量体としては、例えば、末端ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリ酸エステル;単量体の親水性基上にアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基等の置換基を有する誘導体;環式炭化水素基を有する単量体(例えば(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンチル、(メタ)アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル等。)が置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基等の親水性基を有するもの;が挙げられる。
親水性基を有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンチル、2−または3−シアノ−5−ノルボルニル(メタ)アクリレート、2−シアノメチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。基板等に対する密着性の点から、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンチル、(メタ)アクリル酸3,5−ジヒドロキシアダマンチル、2−または3−シアノ−5−ノルボルニル(メタ)アクリレート、2−シアノメチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート等が好ましい。
親水性基を有する単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[酸脱離性基を有する構成単位]
レジスト用重合体は、レジスト用途に用いるために上述した極性基を有する構成単位以外に酸脱離性基を有する構成単位を有することが好ましく、この他に、必要に応じて公知の構成単位を有していてもよい。
「酸脱離性基」とは、酸により開裂する結合を有する基であり、該結合の開裂により酸脱離性基の一部または全部が重合体の主鎖から脱離する基である。
レジスト用組成物において、酸脱離性基を有する構成単位を有する重合体は、酸成分と反応してアルカリ性溶液に可溶となり、レジストパターン形成を可能とする作用を奏する。
酸脱離性基を有する構成単位の割合は、感度および解像度の点から、重合体を構成する全構成単位(100モル%)のうち、20モル%以上が好ましく、25モル%以上がより好ましい。また、基板等への密着性の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
酸脱離性基を有する単量体は、酸脱離性基および重合性多重結合を有する化合物であればよく、公知のものを使用できる。重合性多重結合とは重合反応時に開裂して共重合鎖を形成する多重結合であり、エチレン性二重結合が好ましい。
酸脱離性基を有する単量体の具体例として、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有し、かつ酸脱離性基を有している(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。該脂環式炭化水素基は、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子と直接結合していてもよく、アルキレン基等の連結基を介して結合していてもよい。
該(メタ)アクリル酸エステルには、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有するとともに、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する(メタ)アクリル酸エステル、または、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有するとともに、該脂環式炭化水素基に−COOR基(Rは置換基を有していてもよい第3級炭化水素基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、またはオキセパニル基を表す。)が直接または連結基を介して結合している(メタ)アクリル酸エステルが含まれる。
特に、波長250nm以下の光で露光するパターン形成方法に適用されるレジスト組成物を製造する場合には、酸脱離性基を有する単量体の好ましい例として、例えば、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、1−(1’−アダマンチル)−1−メチルエチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、イソプロピルアダマンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロオクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
酸脱離性基を有する単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<重合溶媒>
本発明において用いられる重合溶媒としては、例えば、下記のものが挙げられる。
エーテル類:鎖状エーテル(ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等。)、環状エーテル(テトラヒドロフラン(以下、「THF」と記す。)、1,4−ジオキサン等。)等。
エステル類:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」と記す。)、γ−ブチロラクトン等。
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトン(以下、「MEK」と記す。)、メチルイソブチルケトン(以下、「MIBK」と記す。)、シクロヘキサノン等。
アミド類:N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等。
スルホキシド類:ジメチルスルホキシド等。
芳香族炭化水素:ベンゼン、トルエン、キシレン等。
脂肪族炭化水素:ヘキサン等。
脂環式炭化水素:シクロヘキサン等。
有機溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<重合開始剤>
本発明において用いられる重合開始剤としては、熱により効率的にラジカルを発生するものが好ましい。例えば、アゾ化合物(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等。)、有機過酸化物(2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等。)等が挙げられる。
これらの重合開始剤の、分解温度に応じた使用適性温度は50〜150℃の範囲内にある。
<重合体の製造方法>
本発明では、重合方法としては、重合溶媒の存在下で、重合開始剤を使用して単量体をラジカル重合させる溶液重合法を用いる。
すなわち本発明の重合体の製造方法は、重合溶媒の存在下で、重合開始剤を使用して単量体をラジカル重合させ、生成した重合体(P)を含む重合反応溶液を得る重合工程と、得られた重合反応溶液を冷却して重合反応を停止させる冷却工程を有する。
[重合工程]
重合工程では、重合容器内に重合溶媒、重合開始剤、および単量体を供給し、所定の重合温度に保持してラジカル重合反応を行う。
単量体および重合開始剤の重合容器への供給は、連続供給であってもよく、滴下供給であってもよい。製造ロットの違いによる平均分子量、分子量分布等のばらつきが小さく、再現性のある重合体が簡便に得られる点から、単量体および重合開始剤を重合容器内に滴下する滴下重合法が好ましい。
滴下重合法においては、重合容器内を所定の重合温度まで加熱した後、単量体および重合開始剤を、それぞれ独立に、または任意の組み合わせで、重合容器内に滴下する。
単量体は、単量体のみで滴下してもよく、単量体を重合溶媒に溶解させた単量体溶液として滴下してもよい。
重合溶媒及び/又は単量体をあらかじめ重合容器に仕込んでもよい。
重合開始剤は、単量体に直接に溶解させてもよく、単量体溶液に溶解させてもよく、重合溶媒のみに溶解させてもよい。
単量体および重合開始剤は、同じ貯槽内で混合した後、重合容器中に滴下してもよく;それぞれ独立した貯槽から重合容器中に滴下してもよく;それぞれ独立した貯槽から重合容器に供給する直前で混合し、重合容器中に滴下してもよい。
単量体および重合開始剤は、一方を先に滴下した後、遅れて他方を滴下してもよく、両方を同じタイミングで滴下してもよい。
滴下速度は、滴下終了まで一定であってもよく、単量体または重合開始剤の消費速度に応じて、多段階に変化させてもよい。
滴下は、連続的に行ってもよく、間欠的に行ってもよい。
重合温度は、重合開始剤の使用適性温度の範囲内に設定することが好ましい。例えば50〜150℃が好ましい。
溶液重合法において、重合反応が行われる反応液の粘度は、単量体の重合反応が進むにしたがって上昇する。反応液の粘度が高くなりすぎると、重合反応が急速に進行する、いわゆる暴走反応が生じるおそれがある。
本明細書において、重合溶媒の存在下に重合開始剤を使用して単量体を重合反応させた状態の反応液を、重合反応溶液という。重合反応溶液には重合反応により生成した重合体(P)が含まれる。
重合反応溶液の粘度は、重合反応に用いる重合溶媒の量が多いと低くなり、重合溶媒の使用量が少ないと高くなる。重合反応に用いる重合溶媒の量は、上記の暴走反応が生じない程度に反応液の粘度が低くなるように設定すればよく、重合溶媒の使用量が多いほど製造効率が悪くなる。
重合反応溶液の25℃における粘度は、製造効率の点からは100mPa・s以上が好ましく、150mPa・s以上がより好ましく、200mPa・s以上、更には250mPa・s以上が特に好ましい。該重合反応溶液の粘度の上限は、前記暴走反応が生じない範囲であればよく、例えば10,000mPa・s以下が好ましく、9,000mPa・s以下がより好ましい。
[冷却工程]
重合工程において予め設定された重合時間だけ所定の重合温度に保持してラジカル重合反応を行った後、得られた重合反応溶液を冷却して重合反応を停止させる。
ラジカル重合反応は、開始反応、生長反応、停止反応、連鎖移動反応の4つの素反応からなる連鎖機構で重合が進行し、生成する重合体(P)の分子量は各素反応の速度と機構によって決められる。生長反応速度は単量体濃度およびラジカル濃度の積に比例し、停止反応はラジカル濃度の2乗に比例する。
本発明において「重合反応を停止させる」とは、重合開始剤の分解によるラジカルの発生量が、開始反応および生長反応を引き起こさない程度に充分少なくなる温度に冷却することを意味する。
冷却工程を下記(i)、(ii)または(iii)の方法で行うことにより、リソグラフィー用重合体の溶媒への溶解性を向上させることができ、レジスト組成物に用いたときに感度を向上させることができる。
(i)重合反応溶液の温度が35℃以上の状態で、該重合反応溶液を希釈溶媒と混合して希釈後溶液とする希釈工程を行うとともに、希釈溶媒として、重合体(P)に対する貧溶媒を含む溶媒を用いる。重合反応溶液および/または希釈後溶液を冷却して重合反応を停止させる。
(ii)重合反応溶液の温度が35℃以上の状態で、温度t℃(0≦t≦30)の希釈溶媒と混合して希釈後溶液とし、該希釈後溶液の温度をt℃以下に低下させて反応を停止させる。
(iii)上記(i)、(ii)の両方を行う。すなわち、重合体(P)に対する貧溶媒を含み、かつ温度がt℃(0≦t≦30)である希釈溶媒を、35℃以上の状態にある重合反応溶液と混合して希釈後溶液とし、該希釈後溶液の温度をt℃以下に低下させて反応を停止させる。
リソグラフィー用重合体は、一般的に共重合体であり、重合工程において重合反応速度が比較的速い単量体が先に消費され、重合工程の後期または冷却工程において、重合反応速度が比較的遅い単量体が、目的の共重合体における共重合組成よりも多い比率で存在する状態となることがある。通常、このような状態で重合反応が進行すると、目的の共重合組成とは違う重合体、すなわち共重合組成の偏った重合体が生成する。
上記(i)の場合、冷却工程において重合反応溶液に希釈溶媒を混合して希釈後溶液とするため、単量体濃度が低下する。単量体濃度が低下すると生長反応速度が低下するため、単量体の消費速度が遅くなり、冷却工程において共重合組成が偏った重合体が生成されるのを抑制することができる。単量体の消費速度が遅くなるため未反応の単量体の残存量は多くなるが、未反応の単量体は精製工程において容易に除去することができる
また希釈溶媒が貧溶媒を含むと、冷却工程において高分子量体および共重合組成の偏った重合体の生成をより低減することができる。これは重合反応溶液中の重合体鎖の運動自由度が低下するためと考えられる。
また、希釈溶媒に用いる貧溶媒がアルコール性溶媒の場合、アルコール性溶媒のヒドロキシ基が重合反応の成長末端ラジカルと反応することで停止反応を引き起こし冷却工程において共重合組成が偏った重合体が生成されるのをより抑制することができる点で好ましい。アルコール性溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールがより好ましい。
このように高分子量体および共重合組成の偏った重合体の残存量が低減された重合体(P)は、リソグラフィー用重合体として用いたときに溶媒への溶解性に優れ、さらにレジスト組成物に用いたときに良好な感度が得られる。
重合反応溶液または希釈後溶液の冷却方法は特に限定されないが、例えば冷媒を重合容器と接触させて熱交換する方法等を用いることができる。
上記(ii)の場合、重合反応溶液の温度が35℃以上の状態で、該重合反応溶液を温度t℃(0≦t≦30)の希釈溶媒と混合して希釈後溶液とする。重合反応溶液に希釈溶媒を一括的に混合することが好ましい。
希釈溶媒と重合反応溶液とを混合した直後の混合液(希釈後溶液)の温度はt℃よりも高くなるため、該希釈後溶液の温度がt℃以下となるように、さらに冷却する。
重合反応溶液の冷却方法または希釈後溶液の冷却方法は特に限定されないが、例えばt℃以下に温度制御された冷媒を重合容器と接触させて熱交換する方法等を用いることができる。
このように、重合反応溶液の温度が35℃以上の状態で、30℃以下の希釈溶媒と混合することによって、下記の理由により、最終的に得られる重合体(P)に含まれる、目的の分子量よりも高い分子量をもつ重合体(高分子量体)を低減することができる。また重合体(P)が共重合体である場合は、さらに、最終的に得られる重合体(P)に含まれる、共重合組成の偏った重合体を低減することができる。
高分子量体および共重合組成の偏った重合体の残存量が低減された重合体(P)は、リソグラフィー用重合体として用いたときに溶媒への溶解性に優れ、さらにレジスト組成物に用いたときに良好な感度が得られる。
ラジカル重合反応において、重合反応溶液の冷却工程の重合反応が停止していない状態で、重合反応溶液の温度が低下して重合開始剤の分解によるラジカルの発生量が低下すると、生長反応速度の低下よりも停止反応速度の低下の方が大きくなり、分子量が高い重合体が生成しやすい。
本発明では、このような重合反応が停止していない状態で重合反応溶液の温度が低下するときに、低温(30℃以下)の希釈溶媒を加えて混合することにより、重合反応を停止させるまでの冷却時間を短縮することができ、冷却工程において目的の分子量よりも分子量が高い重合体(高分子量体)が生成されるのを抑制できる。
上記(iii)の場合は、上記(i)による作用効果と(ii)による作用効果の両方が得られ、冷却工程において、目的の分子量よりも分子量が高い重合体(高分子量体)および共重合組成が偏った重合体が生成されるのを抑制することができる。
冷却工程において、重合反応溶液と希釈溶媒とを混合する直前の、重合反応溶液の温度(以下、希釈開始時の温度ということもある。)は35℃以上である。希釈開始時の重合反応溶液の温度が高いほど、冷却工程における高分子量体の生成をより抑制できる。希釈開始時の重合反応溶液の温度が35℃以上であると、冷却工程において希釈溶媒と混合することによる効果が充分に得られやすい。該希釈開始時の重合反応溶液の温度は40℃以上が好ましく、45℃以上がより好ましく、50℃以上がさらに好ましい。
該希釈開始時の重合反応溶液の温度は、重合工程における重合温度以下であればよいが、重合体(P)を再現性良く安定に製造できる点で、希釈溶媒の沸点未満の温度であることが好ましい。
上記(ii)または(iii)において、重合反応溶液と混合する希釈溶媒の温度(t℃)は30℃以下であり、混合後の希釈後溶液の温度を該希釈溶媒の温度(t℃)以下まで低下させる。希釈後溶液の温度が、希釈溶媒の温度(t℃)と同じ温度まで低下し、冷却工程の終了まで該温度(t℃)に保持されるように温度制御することが好ましい。
希釈後溶液の温度が30℃以下であると、該希釈後溶液中における重合開始剤の分解によるラジカルの発生量が充分に少なくなり、高分子量体および共重合組成の偏った重合体の生成を充分に抑えて所期の効果を得ることができる。
希釈溶媒の温度(t℃)が低いほど、重合反応を停止させるまでの冷却時間を短縮することができ、冷却工程における高分子量体および共重合組成の偏った重合体の生成をより低減させることができる。該希釈溶媒の温度(t℃)は25℃以下が好ましく、20℃以下がより好ましい。
一方、希釈溶媒の温度(t℃)の下限は凝固点以上であればよく0℃以上である。希釈溶媒の温度制御が容易である点では5℃以上が好ましく、8℃以上がより好ましい。
希釈溶媒の温度(t℃)は、希釈後溶液をこの温度(t℃)まで低下させたときに重合反応が停止する温度であることが好ましい。希釈溶媒の温度(t℃)が重合反応を停止させる温度でない場合は、冷却工程において、混合後の希釈後溶液の温度をt℃まで低下させた後、さらに重合反応が停止する温度以下まで希釈後溶液を冷却することが好ましい。
重合反応溶液と混合する希釈溶媒(温度t℃)の使用量は、重合反応溶液と希釈溶媒との混合開始時(希釈開始時)から希釈後溶液の温度がt℃になるまでの冷却時間が60分間以内となるように設定することが好ましい。該冷却時間が60分間以内であると、高分子量体の生成を充分に抑えて、所期の効果が充分に得られやすい。該冷却時間は50分間以内がより好ましい。該冷却時間の下限値は、大容量の冷却設備を必ずしも必要としない点で5分間以上が好ましく、10分間以上がより好ましい。
[希釈溶媒]
上記(ii)における希釈溶媒は重合反応溶液中の成分と反応しない液体であればよい。上記(i)または(iii)における希釈溶媒は重合体(P)に対する貧溶媒を含む。
後述の再沈殿工程を行う場合、希釈溶媒の一部または全部として重合体(P)に対する貧溶媒を用いると、後述する再沈殿工程における貧溶媒との溶解度パラメーターの差が小さくなり効率的に単量体を除去できる。
希釈溶媒として用いることができる貧溶媒の例は後述する。希釈溶媒として用いることができる貧溶媒以外の溶媒の例としては、前述した重合溶媒の例と同じものを挙げることができる。重合反応溶液中の重合溶媒と、該重合反応溶液と混合する希釈溶媒とが同じであってもよく、異なっていてもよい。
希釈溶媒が貧溶媒を含む場合、希釈溶媒(100質量%)中の貧溶媒の割合は前記溶解度パラメーターの差が小さくなる点で20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましい。上限は特に限定されず、100質量%でもよいが、希釈後溶液において重合体(P)が析出しないことが好ましい。
[貧溶媒]
本発明において重合体(P)に対する貧溶媒とは、重合体(P)を溶解させる能力が小さくて、重合体(P)が析出し得る溶媒である。重合体(P)の組成に応じて、公知のものを適宜選択して使用できる。リソグラフィー用重合体に用いられる未反応の単量体、重合開始剤、金属不純物等を効率的に取り除くことができる点で、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール、イソブタノール等のアルコール類;ジイソプロピルエーテル、n−ヘプタン、または水が好ましい。
特に、希釈溶媒が貧溶媒としてアルコール類を含むと、ヒドロキシ基の持つラジカル捕捉能や連鎖移動能の効果で、高分子量体の生成をより抑制できる点で好ましい。
希釈溶媒の具体例としては1,4−ジオキサン、アセトン、THF、MEK、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、MIBK、γ−ブチロラクトン、PGMEA、PGME、乳酸エチル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、水、ヘキサン、ヘプタン、ジイソプロピルエーテル、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができる。
本発明の効果をより発揮する点でラジカル捕捉能を持つ溶媒を希釈溶媒として好適に用いることができる。
希釈後溶液中の溶媒(重合溶媒と希釈溶媒の混合物)の溶解度パラメーター(以下、SP値とも記す。)と、再沈殿に用いられる貧溶媒のSP値の差は、希釈後溶液の良好な分散性が得られやすく、効率的に単量体を除去できる点で、小さい方が好ましい。
溶媒のSP値は、例えば、「ポリマーハンドブック(Polymer Handbook)」、第4版、VII−675頁〜VII−711頁に記載の方法により求めることができ、具体的には、表1(VII−683頁)、表7〜8(VII−688頁〜VII−711頁)に記載されている。また、複数の溶媒の混合溶媒におけるSP値は、公知の方法により求めることができる。例えば、混合溶媒のSP値は、加成性が成立するとして、各溶媒のSP値と体積分率との積の総和として求めることができる。
[再沈殿工程]
本発明の重合体の製造方法では、重合反応溶液を希釈溶媒で希釈して得られた希釈後溶液を、貧溶媒と混合し(好ましくは貧溶媒中に滴下し)、重合反応溶液中の重合体を析出させてもよい。この工程は、再沈殿と呼ばれ、重合体溶液中に残存する未反応単量体、重合開始剤等の不純物を取り除くために非常に有効である。未反応単量体は、そのまま残存しているとレジスト組成物として用いた場合に感度が低下するため、できるだけ取り除くことが好ましい。
希釈後溶液を貧溶媒中に滴下する際の貧溶媒の量は、特に限定されないが、未反応単量体をより低減しやすい点で、希釈後溶液と同質量以上が好ましく、質量基準で3倍以上が好ましく、4倍以上がより好ましく、5倍以上がさらに好ましく、6倍以上が特に好ましい。上限は、使用する貧溶媒の量が多過ぎず、生産性を低下させない点で、質量基準で10倍以下が好ましい。
その後、貧溶媒中の析出物をろ別することにより、目的の重合体が湿粉の状態で得られる。重合体中の単量体含有量は少ないほど好ましい。
[後工程]
貧溶媒中の析出物をろ別して得られる湿粉を乾燥させることにより、目的の重合体の乾燥粉末が得られる。
または、ろ別した湿粉を再び貧溶媒に分散させて重合体分散液とした後にろ別する操作を繰り返すこともできる。この工程は、リスラリ工程と呼ばれ、重合体湿粉中に残存する未反応の単量体、重合開始剤等の不純物をより低減させるために有効である。
重合体を高い生産性を維持したまま取得できる点では、リスラリ工程を行わず、再沈殿工程のみで精製を行うことが好ましい。
また、湿粉は、乾燥せずに湿粉のまま適当な溶媒に溶解させてリソグラフィー用組成物として用いてもよく、濃縮して低沸点化合物を除去してからリソグラフィー用組成物として用いてもよい。その際、保存安定剤等の添加剤を適宜添加してもよい。
または、湿粉を乾燥させた後に適当な溶媒に溶解させ、さらに濃縮して低沸点化合物を除去してからリソグラフィー用組成物として用いてもよい。その際も、保存安定剤等の添加剤を適宜添加してもよい。
<レジスト組成物の製造方法>
こうして得られる重合体と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を混合してレジスト組成物を製造する。該レジスト組成物は化学増幅型のレジスト組成物である。好ましくはレジスト溶媒に、該重合体と活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を溶解する。
[レジスト溶媒]
レジスト溶媒としては、上記に重合溶媒として挙げた溶媒を用いることができる。
[活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物]
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物は、化学増幅型レジスト組成物の光酸発生剤として使用可能なものの中から任意に選択できる。光酸発生剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光酸発生剤としては、例えば、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、キノンジアジド化合物、ジアゾメタン化合物等が挙げられる。
光酸発生剤の使用量は、重合体100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。
[含窒素化合物]
化学増幅型レジスト組成物は、含窒素化合物を含んでいてもよい。含窒素化合物を含むことにより、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等がさらに向上する。つまり、レジストパターンの断面形状が矩形により近くなり、また、レジスト膜に光を照射し、ついでベーク(PEB)した後、次の現像処理までの間に数時間放置されることが半導体素子の量産ラインではあるが、そのような放置(経時)したときにレジストパターンの断面形状の劣化の発生がより抑制される。
含窒素化合物としては、アミンが好ましく、第2級低級脂肪族アミン、第3級低級脂肪族アミンがより好ましい。
含窒素化合物の量は、重合体100質量部に対して、0.01〜2質量部が好ましい。
[有機カルボン酸、リンのオキソ酸またはその誘導体]
化学増幅型レジスト組成物は、有機カルボン酸、リンのオキソ酸またはその誘導体(以下、これらをまとめて酸化合物と記す。)を含んでいてもよい。酸化合物を含むことにより、含窒素化合物の配合による感度劣化を抑えることができ、また、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等がさらに向上する。
有機カルボン酸としては、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸等が挙げられる。
リンのオキソ酸またはその誘導体としては、リン酸またはその誘導体、ホスホン酸またはその誘導体、ホスフィン酸またはその誘導体等が挙げられる。
酸化合物の量は、重合体100質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましい。
[添加剤]
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、界面活性剤、その他のクエンチャー、増感剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。該添加剤は、当該分野で公知のものであればいずれも使用可能である。また、これら添加剤の量は、特に限定されず、適宜決めればよい。
<微細パターンが形成された基板の製造方法>
本発明の、微細パターンが形成された基板の製造方法の一例について説明する。
まず、所望の微細パターンを形成しようとするシリコンウエハー等の被加工基板の表面に、本発明の製造方法で得られるレジスト組成物をスピンコート等により塗布する。そして、該レジスト組成物が塗布された被加工基板を、ベーキング処理(プリベーク)等で乾燥することにより、基板上にレジスト膜を形成する。
ついで、レジスト膜に、フォトマスクを介して、250nm以下の波長の光を照射して潜像を形成する(露光)。照射光としては、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUVエキシマレーザーが好ましく、ArFエキシマレーザーが特に好ましい。また、電子線を照射してもよい。
また、該レジスト膜と露光装置の最終レンズとの間に、純水、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロトリアルキルアミン等の高屈折率液体を介在させた状態で光を照射する液浸露光を行ってもよい。
露光後、適宜熱処理(露光後ベーク、PEB)し、レジスト膜にアルカリ現像液を接触させ、露光部分を現像液に溶解させ、除去する(現像)。アルカリ現像液としては、公知のものが挙げられる。
現像後、基板を純水等で適宜リンス処理する。このようにして被加工基板上にレジストパターンが形成される。
レジストパターンが形成された基板は、適宜熱処理(ポストベーク)してレジストを強化し、レジストのない部分を選択的にエッチングする。
エッチング後、レジストを剥離剤によって除去することによって、微細パターンが形成された基板が得られる。
本発明によれば、後述の実施例に示すように、溶媒への溶解性に優れ、レジスト組成物に用いたときに良好な感度を示すリソグラフィー用重合体が得られる。
これは、冷却工程において重合反応溶液の温度が35℃以上の状態で、上記(i)〜(iii)のいずれかの方法で希釈溶媒と混合することによって、冷却中に生成する高分子量体および共重合組成の偏った重合体が低減されたためと考えられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、各実施例、比較例中「部」とあるのは、特に断りのない限り「質量部」を示す。測定方法および評価方法は以下の方法を用いた。
<重量平均分子量の測定>
重合体の重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)は、下記の条件(GPC条件)でゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより、ポリスチレン換算で求めた。
[GPC条件]
装置:東ソー社製、東ソー高速GPC装置 HLC−8220GPC(商品名)、
分離カラム:昭和電工社製、Shodex GPC K−805L(商品名)を3本直列に連結したもの、
測定温度:40℃、
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)、
試料:重合体の約20mgを5mLのTHFに溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過した溶液、
流量:1mL/分、
注入量:0.1mL、
検出器:示差屈折計。
検量線I:標準ポリスチレンの約20mgを5mLのTHFに溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過した溶液を用いて、上記の条件で分離カラムに注入し、溶出時間と分子量の関係を求めた。標準ポリスチレンは、下記の東ソー社製の標準ポリスチレン(いずれも商品名)を用いた。
F−80(Mw=706,000)、
F−20(Mw=190,000)、
F−4(Mw=37,900)、
F−1(Mw=10,200)、
A−2500(Mw=2,630)、
A−500(Mw=682、578、474、370、260の混合物)。
測定時間0〜3分:A液/B液=90体積%/10体積%。
測定時間3〜24分:A液/B液=90体積%/10体積%から、50体積%/50体積%まで。
測定時間24〜36.5分:A液/B液=50体積%/50体積%から、0体積%/100体積%まで。
測定時間36.5〜44分:A液/B液=0体積%/100体積%。
<溶解性の評価>
重合体の20部とPGMEAの80部とを混合し、25℃に保ちながら撹拌を行い、目視で判断した完全溶解するまでの時間を計測した。
<レジスト組成物の評価>
[感度、現像コントラスト測定]
レジスト組成物を、6インチシリコンウエハー上に回転塗布し、ホットプレート上で120℃、60秒間プリベーク(PAB)して、厚さ300nmの薄膜を形成した。ArFエキシマレーザー露光装置(リソテックジャパン製、商品名:VUVES−4500)を用い、露光量を変えて10mm×10mmの18ショットを露光した。次いで110℃、60秒間のポストベーク(PEB)を行った後、レジスト現像アナライザー(リソテックジャパン製。商品名:RDA−800)を用い、23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で65秒間現像し、各露光量における現像中のレジスト膜厚の経時変化を測定した。
[解析]
得られたデータを基に、露光量(mJ/cm)の対数と、初期膜厚に対する60秒間現像した時点での残存膜厚率(以下、残膜率という)(%)をプロットした曲線(以下、露光量−残膜率曲線という)を作成し、Eth感度(残膜率0%とするための必要露光量であり、感度を表す。)を以下の通り求めた。Eth感度の値が小さいほどレジスト組成物の感度が高いことを示す。
Eth感度:露光量−残膜率曲線が残膜率0%と交わる露光量(mJ/cm)。
<実施例1>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、滴下漏斗1個、及び温度計を備えた容量1LのSUS製のフラスコに、PGMEA111.1gを入れた。フラスコ内を窒素で置換し、窒素雰囲気を保ったままフラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を上げ、フラスコ内の液の温度を80℃に上げた。
その後、下記混合物1を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下し、さらに80℃の温度を3時間保持した後、湯浴の加熱を停止し、湯浴の湯を20℃の水に連続的に置換することにより該フラスコを冷却した。
フラスコ内の重合反応溶液の温度が45℃に低下した時点で、25℃の下記希釈溶媒1を滴下漏斗より一気に投入した。さらに、フラスコを20℃の水と接触させて冷却を継続し、フラスコ内の希釈後溶液の温度が25℃になるまで冷却して重合反応を停止させた。
フラスコ内の液の温度が希釈開始時の45℃から25℃(希釈後溶液)となるまでの時間は20分であった。
[混合物1]
下記式(m1)の単量体を51.00g(30mol%)、
下記式(m2)の単量体を124.00g(50mol%)、
下記式(m3)の単量体を47.20g(20mol%)、
PGMEA222.2g、
ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(和光純薬工業社製、V601(商品名))11.500g。
[希釈溶媒1]
貧溶媒であるイソプロピルアルコールの155.2gと、貧溶媒であるメタノールの30.0gとの混合物。
得られた希釈後溶液を、10倍量(体積基準、以下同様。)の貧溶媒中に、該貧溶媒を攪拌しながら滴下し、重合体(白色の析出物)を沈殿させた。貧溶媒としてはメタノールを用いた。
沈殿を濾別し、重合体湿粉を得た。重合体湿粉を減圧下40℃で約40時間乾燥して、重合体の乾燥粉末を得た。
得られた重合体の重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)を測定した。重合体の溶解性を評価した。その結果を表1に示す。
[レジスト組成物の評価]
得られた重合体の100部と、光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウムトリフレートの2部と、溶媒であるPGMEAとを、重合体濃度が12.5質量%になるように混合して均一溶液とした後、孔径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過し、レジスト組成物を得た。得られたレジスト組成物についてEth感度を測定した。結果を表1に示す。
<実施例2>
本例では、実施例1における式(m2)の単量体に代えて、下記式(m4)の単量体を用いた。
すなわち、実施例1と同じフラスコに、PGMEA114.6gを入れた。フラスコ内を窒素で置換し、窒素雰囲気を保ったままフラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を上げ、フラスコ内の液の温度を80℃に上げた。
その後、下記混合物2を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下し、さらに80℃の温度を3時間保持した後、実施例1と同様にして冷却した。
その後、50℃までフラスコ内の重合反応溶液を冷却した時点で、25℃の下記希釈溶媒2を滴下漏斗より一気に投入した。さらに実施例1と同様にして冷却を継続してフラスコ内の希釈後溶液の温度が25℃になるまで冷却して重合反応を停止させた。
フラスコ内の液の温度が希釈開始時の50℃から25℃(希釈後溶液)となるまでの時間は25分であった。
[混合物2]
下記式(m1)の単量体を51.00g(30mol%)、
下記式(m4)の単量体を131.00g(50mol%)、
下記式(m3)の単量体を47.20g(20mol%)、
PGMEA229.2g、
ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(和光純薬工業社製、V601(商品名))11.500g。
[希釈溶媒2]
貧溶媒であるメタノールの50.0gと、良溶媒であるPGMEAの141.0gの混合物。
その後は、実施例1と同様に重合体を製造し、評価した。結果を表1に示す。
<実施例3>
実施例1と同じフラスコに、PGMEA150.0gを入れた。フラスコ内を窒素で置換し、窒素雰囲気を保ったままフラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を上げ、フラスコ内の温度を85℃に上げた。
その後、下記混合物3を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下し、さらに80℃の温度を3時間保持した後、実施例1と同様にして冷却した。
その後、40℃までフラスコ内の重合反応溶液を冷却した時点で25℃の下記希釈溶媒3を滴下漏斗より一気に投入し、さらに実施例1と同様にして冷却を継続してフラスコ内の希釈後溶液の温度が25℃になるまで冷却して重合反応を停止させた。
フラスコ内の液の温度が希釈開始時の40℃から25℃(希釈後溶液)となるまでの時間は13分であった。
[混合物3]
下記式(m5)の単量体を58.80g(35mol%)、
下記式(m6)の単量体を63.99g(45mol%)、
下記式(m7)の単量体を17.22g(20mol%)、
PGMEA60.0g、
ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(和光純薬工業社製、V601(商品名))10.810g。
[希釈溶媒3]
貧溶媒であるメタノール360.8gからなる。
その後は、貧溶媒としてメタノールと水の混合溶媒(メタノール/水=50/50体積比)を用いたほかは、実施例1と同様にして、重合体の乾燥粉末を得た。
実施例1と同様に評価した。その結果を表1に示す。
参考例
本例では、希釈溶媒に良溶媒であるPGMEAの191.0gを用いた以外は実施例2
と同様に重合体の製造を行い、評価した。
フラスコ内の液の温度が希釈開始時の50℃から25℃(希釈後溶液)となるまでの時
間は26分であった。結果を表1に示す。
<実施例5>
本例では、33℃の希釈溶媒を用いた以外は実施例3と同様に重合体の製造を行い、評価した。
フラスコ内の液の温度が希釈開始時の40℃から25℃(希釈後溶液)となるまでの時間は22分であった。結果を表1に示す。
<比較例1>
重合反応溶液を30℃まで冷却した後に希釈溶媒を投入した以外は実施例1と同様に重合体の製造を行い、評価した。フラスコ内の温度が45℃(重合反応溶液の冷却途中)から25℃となるまで35分であった。結果を表1に示す。
<比較例2>
重合反応溶液を25℃まで冷却した後に希釈溶媒を投入した以外は実施例2と同様に重合体の製造を行い、評価した。フラスコ内の温度が50℃(重合反応溶液の冷却途中)から25℃となるまで45分であった。結果を表1に示す。
<比較例3>
重合反応溶液を25℃まで冷却した後に希釈溶媒を投入した以外は実施例3と同様に重合体の製造を行い、評価した。フラスコ内の温度が40℃(重合反応溶液の冷却途中)から25℃となるまで30分であった。結果を表1に示す。
<比較例4>
本例では、35℃の希釈溶媒を用いた以外は参考例と同様に重合体の製造を行い、評価
した。
フラスコ内の液の温度が希釈開始時の50℃から25℃(希釈後溶液)となるまでの時
間は36分であった。結果を表1に示す。
表1の結果に示されるように、冷却工程において、重合反応溶液の温度が35℃以上の
状態で、貧溶媒を含む希釈溶媒を用いた実施例1〜3及び実施例5は、希釈開始時の重合
反応溶液の温度が35℃より低かった比較例1〜3及び希釈溶媒に貧溶媒を含まない比較
例4のそれぞれ比べて、単量体の組成が同じであるのに平均分子量(Mw)が低い。
また、希釈溶媒に貧溶媒を含まない場合でも、重合反応溶液の温度が35℃以上の状態
で、0〜30℃の希釈溶媒を用いた参考例は、比較例2と比べて、単量体の組成が同じで
あるのに平均分子量(Mw)が低い。
これらのことから実施例1〜5で得られた重合体は、比較例1〜4で得られた重合体に比
べて、高分子量体の含有量が低減されていることがわかる。
また実施例1〜5で得られた重合体は、溶媒への溶解性に優れるとともに、レジスト組
成物に用いたときの感度に優れる。これらのことから実施例1〜5で得られた重合体は、
比較例1〜4で得られた重合体に比べて、高分子量体および共重合組成の偏った重合体の
含有量が低減されていると推測される。

Claims (6)

  1. 重合溶媒の存在下で、重合開始剤を使用して単量体をラジカル重合させ、生成した重合
    体(P)を含む重合反応溶液を得る重合工程と、得られた重合反応溶液を冷却して重合反
    応を停止させる冷却工程を有し、
    前記冷却工程において、前記重合反応溶液の温度が35℃以上の状態で、該重合反応溶
    液を希釈溶媒と混合して希釈後溶液とする希釈工程を有し、
    前記希釈溶媒が、重合体(P)に対する貧溶媒を含む、リソグラフィー用重合体の製造
    方法。
  2. 重合溶媒の存在下で、重合開始剤を使用して単量体をラジカル重合させ、生成した重合
    体(P)を含む重合反応溶液を得る重合工程と、得られた重合反応溶液を冷却して重合反
    応を停止させる冷却工程を有し、
    前記冷却工程において、前記重合反応溶液の温度が35℃以上の状態で、該重合反応溶
    液を希釈溶媒と混合して希釈後溶液とする希釈工程を有し、
    前記希釈工程において、前記35℃以上の重合反応溶液を温度t℃(0≦t≦30)の
    希釈溶媒と混合して希釈後溶液とし、該希釈後溶液の温度をt℃以下に低下させて反応を
    停止させ、
    前記希釈溶媒が、重合体(P)に対する貧溶媒を含む、リソグラフィー用重合体の製造
    方法。
  3. 前記希釈溶媒が、前記重合体(P)に対する貧溶媒としてアルコールを含む、請求項1
    または記載のリソグラフィー用重合体の製造方法。
  4. 前記冷却工程の後、得られた希釈後溶液を、前記重合体(P)に対する貧溶媒と混合す
    ることにより重合体(P)を析出させる工程を有する、請求項1〜のいずれか一項に記
    載のリソグラフィー用重合体の製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法によりリソグラフィー用重合体を製造す
    る工程と、得られたリソグラフィー用重合体と、活性光線又は放射線の照射により酸を発
    生する化合物とを混合する工程を有する、レジスト組成物の製造方法。
  6. 請求項に記載の製造方法によりレジスト組成物を製造する工程と、得られたレジスト
    組成物を基板の被加工面上に塗布してレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜に対し
    て、露光する工程と、露光されたレジスト膜を現像液を用いて現像する工程とを含む、パ
    ターンが形成された基板の製造方法。
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