JP6520054B2 - 半導体リソグラフィー用重合体の精製方法および製造方法、レジスト組成物の製造方法、ならびにパターンが形成された基板の製造方法 - Google Patents

半導体リソグラフィー用重合体の精製方法および製造方法、レジスト組成物の製造方法、ならびにパターンが形成された基板の製造方法 Download PDF

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本発明は半導体リソグラフィー用重合体の精製方法、該精製方法を用いた半導体リソグラフィー用重合体の製造方法、レジスト組成物の製造方法、およびパターンが形成された基板の製造方法に関する。
近年、半導体素子、液晶素子等の製造工程において形成されるレジストパターンは、リソグラフィー技術の進歩により急速に微細化が進んでいる。微細化の手法としては、照射光の短波長化がある。具体的には、従来のg線(波長:438nm)、i線(波長:365nm)に代表される紫外線から、より短波長のDUV(Deep Ultra Violet)へと照射光が短波長化してきている。
最近では、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)リソグラフィー技術が導入され、さらなる短波長化を図ったArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー技術およびEUV(波長:13.5nm)リソグラフィー技術が研究されている。さらに、これらの液浸リソグラフィー技術も研究されている。また、これらとは異なるタイプのリソグラフィー技術として、電子線リソグラフィー技術についても精力的に研究されている。
該短波長の照射光または電子線を用いたレジストパターンの形成に用いられる高感度のレジスト組成物として、光酸発生剤を含有する「化学増幅型レジスト組成物」が提唱され、現在、該化学増幅型レジスト組成物の改良および開発が進められている。
例えば、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて用いられる化学増幅型レジスト用重合体として、波長193nmの光に対して透明なアクリル系重合体が注目されている。該アクリル系重合体としては、例えば、エステル部にアダマンタン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとエステル部にラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとの重合体が提案されている(特許文献1等)。
また、露光時に基板からの反射を防ぐ役割を果たすため、露光光に対する光線透過率が低い反射防止膜の開発が進められており、アクリル系重合体を用いた反射防止膜が提案されている(特許文献2、3等)。
特許文献4、5には、レジスト用重合体溶液の異物経時特性を向上させ、レジストパターン形成時のパターン欠陥を低減させる方法として特定の重合体固形分に調整した重合体溶液をフィルターに通液させてレジスト用重合体を精製する製造方法が提案されている。
特開平10−319595号公報 特開2003−295456号公報 特開2004−31569号公報 特開2005−189789号公報 特開2006−83214号公報
近年、レジストパターンの微細化が進み、優れたレジストパターンプロファイルを得るためには、半導体リソグラフィー用重合体溶液中の異物を高度に除去することが求められるが、従来の方法では必ずしも充分とは言えない。
例えば、半導体リソグラフィー用重合体に含まれる、溶解性に乏しい成分が、重合体溶液にしたときに析出すると、レジストパターンを形成したときに欠陥の原因となる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、半導体リソグラフィー用重合体に含まれる、溶解性に乏しい成分を高度に除去することができ、重合体溶液にしたときに溶解性の経時安定性に優れる重合体が得られる、半導体リソグラフィー用重合体の精製方法、および半導体リソグラフィー用重合体の製造方法を提供する。
また本発明は、半導体リソグラフィー用重合体に含まれる、溶解性に乏しい成分が高度に除去され、欠陥の少ないレジストパターンを安定して形成できるレジスト組成物を製造する方法を提供する。
また本発明は、半導体リソグラフィー用重合体に含まれる、溶解性に乏しい成分が高度に除去され、欠陥の少ないレジストパターンを安定して形成できる、パターンが形成された基板を製造する方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の半導体リソグラフィー用重合体の精製方法は、極性基を有する構成単位を有する半導体リソグラフィー用重合体(ただし、フルオロアルキル基を有する共重合体を除く。)を、重合工程から半導体リソグラフィー用組成物の製造に使用される前までの製造工程中に精製する方法であって、前記半導体リソグラフィー用重合体を含む溶液を、定格ろ過精度が0.1μm以下のフィルターに、ろ過前後の差圧を250kPa以下に維持しながら、通液させる工程を有することを特徴とする。
前記半導体リソグラフィー用重合体を含む溶液を、前記フィルターに通液を開始した時点から、ろ過される溶液の90質量%の通液が終了する時点までの、ろ過前後の差圧を、通液を開始した時点のろ過前後の差圧の±50kPa以内に維持することが好ましい。
本発明は、極性基を有する構成単位を有する半導体リソグラフィー用重合体を含む溶液を製造する工程と、本発明の精製方法を行う工程を含む半導体リソグラフィー用重合体の製造方法を提供する。
本発明は、本発明のリソグラフィー用重合体の製造方法によりリソグラフィー用重合体を製造する工程と、得られたリソグラフィー用重合体と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物とを混合する工程を有する、レジスト組成物の製造方法を提供する。
本発明は、本発明のレジスト組成物の製造方法によりレジスト組成物を製造する工程と、得られたレジスト組成物を基板の被加工面上に塗布してレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜に対して露光する工程と、露光されたレジスト膜を現像液を用いて現像する工程とを含む、パターンが形成された基板の製造方法を提供する。
本発明のリソグラフィー用重合体の精製方法によれば、リソグラフィー用重合体に含まれる溶解性に乏しい成分を高度に除去することができ、溶解性の安定性に優れ、レジスト組成物に用いたときに欠陥の少ないレジストパターンを常に形成することができるリソグラフィー用重合体に精製することができる。
本発明のリソグラフィー用重合体の製造方法によれば、溶解性に乏しい成分が高度に除去され、溶解性の安定性に優れ、レジスト組成物に用いたときに欠陥の少ないレジストパターンを常に形成することができるリソグラフィー用重合体が得られる。
本発明のレジスト組成物の製造方法によれば、本発明の製造方法で製造したリソグラフィー用重合体を含み、欠陥の少ないレジストパターンを安定して形成することができるレジスト組成物が得られる。
本発明の基板の製造方法によれば、欠陥の少ないレジストパターンを安定して形成できるレジスト組成物を用いて、高精度の微細レジストパターンを安定して形成できる。
本明細書において、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸またはメタクリル酸を意味し、「(メタ)アクリロイルオキシ」は、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシを意味する。
<半導体リソグラフィー用重合体>
本発明における半導体リソグラフィー用重合体(以下、単にリソグラフィー用重合体ということもある。)は、リソグラフィー工程に用いられる重合体であり、少なくとも極性基を有する構成単位を有する。
「極性基」とは、極性を持つ官能基または極性を持つ原子団を有する基であり、具体例としては、ヒドロキシ基、シアノ基、アルコキシ基、カルボキシ基、アミノ基、カルボニル基、フッ素原子を含む基、硫黄原子を含む基、ラクトン骨格を含む基、アセタール構造を含む基、エーテル結合を含む基などが挙げられる。
リソグラフィー用重合体の用途は、リソグラフィー工程に用いられるものであれば特に限定されない。例えば、レジスト膜の形成に用いられるレジスト用重合体、レジスト膜の上層に形成される反射防止膜(TARC)、またはレジスト膜の下層に形成される反射防止膜(BARC)の形成に用いられる反射防止膜用重合体、ギャップフィル膜の形成に用いられるギャップフィル膜重合体、トップコート膜の形成に用いられるトップコート膜用重合体が挙げられる。
反射防止膜用重合体の例としては、吸光性基を有する構成単位と、レジスト膜と混合を避けるため、硬化剤などと反応して硬化可能なアミノ基、アミド基、ヒドロキシ基、エポキシ基等の反応性官能基を有する構成単位とを含む共重合体が挙げられる。吸光性基とは、レジスト組成物中の感光成分が感度を有する波長領域の光に対して、高い吸収性能を有する基であり、具体例としては、アントラセン環、ナフタレン環、ベンゼン環、キノリン環、キノキサリン環、チアゾール環等の環構造(任意の置換基を有していてもよい。)を有する基が挙げられる。特に、照射光として、KrFレーザ光が用いられる場合には、アントラセン環又は任意の置換基を有するアントラセン環が好ましく、ArFレーザ光が用いられる場合には、ベンゼン環又は任意の置換基を有するベンゼン環が好ましい。
上記任意の置換基としては、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、カルボキシ基、カルボニル基、エステル基、アミノ基、又はアミド基等が挙げられる。これらのうち、吸光性基として、保護された又は保護されていないフェノール性水酸基を有するものが、良好な現像性・高解像性の観点から好ましい。上記吸光性基を有する構成単位・単量体として、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ギャップフィル膜用重合体の例としては、狭いギャップに流れ込むための適度な粘度を有し、レジスト膜や反射防止膜との混合を避けるため、硬化剤などと反応して硬化可能な反応性官能基を有する構成単位を含む共重合体、具体的にはスチレン、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の単量体と、ヒドロキシスチレンとの共重合体が挙げられる。
液浸リソグラフィーに用いられるトップコート膜用重合体の例としては、カルボキシル基を有する構成単位を含む共重合体、水酸基が置換したフッ素含有基を有する構成単位を含む共重合体等が挙げられる。
[レジスト用重合体]
レジスト用重合体の例としては、酸脱離性基を有する構成単位の1種以上と、極性基を有する構成単位の1種以上とを含む共重合体が挙げられる。
これらのうちで、波長250nm以下の光で露光するパターン形成方法に適用されるレジスト用重合体は、極性基を有する構成単位として、ラクトン骨格を有する構成単位を有することが好ましく、さらに後述の親水性基を有する構成単位を有することが好ましい。
(ラクトン骨格を有する構成単位・単量体)
ラクトン骨格としては、例えば、4〜20員環程度のラクトン骨格が挙げられる。ラクトン骨格は、ラクトン環のみの単環であってもよく、ラクトン環に脂肪族または芳香族の炭素環または複素環が縮合していてもよい。
重合体がラクトン骨格を有する構成単位を含む場合、その含有量は、基板等への密着性の点から、全構成単位(100モル%)のうち、20モル%以上が好ましく、25モル%以上がより好ましい。また、感度および解像度の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
ラクトン骨格を有する単量体としては、基板等への密着性に優れる点から、置換あるいは無置換のδ−バレロラクトン環を有する(メタ)アクリル酸エステル、置換あるいは無置換のγ−ブチロラクトン環を有する単量体からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、無置換のγ−ブチロラクトン環を有する単量体が特に好ましい。
ラクトン骨格を有する単量体の具体例としては、β−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メチル−δ−バレロラクトン、4,4−ジメチル−2−メチレン−γ−ブチロラクトン、β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、β−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メチル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、2−(1−(メタ)アクリロイルオキシ)エチル−4−ブタノリド、(メタ)アクリル酸パントイルラクトン、5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン、8−メタクリロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、9−メタクリロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン等が挙げられる。また、類似構造を持つ単量体として、メタクリロイルオキシこはく酸無水物等も挙げられる。
ラクトン骨格を有する単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(親水性基を有する構成単位・単量体)
本明細書における「親水性基」とは、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、カルボキシ基およびアミノ基の少なくとも1種である。
これらのうちで、波長250nm以下の光で露光するパターン形成方法に適用されるレジスト用重合体は、親水性基としてヒドロキシ基またはシアノ基を有することが好ましい。
レジスト用重合体における親水性基を有する構成単位の含有量は、レジストパターン矩形性の点から、全構成単位(100モル%)のうち、5〜30モル%が好ましく、10〜25モル%がより好ましい。
親水性基を有する単量体としては、例えば、末端ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリ酸エステル;単量体の親水性基上にアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基等の置換基を有する誘導体;環式炭化水素基を有する単量体(例えば(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンチル、(メタ)アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル等。)が置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基等の親水性基を有するもの;が挙げられる。
親水性基を有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンチル、2−または3−シアノ−5−ノルボルニル(メタ)アクリレート、2−シアノメチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。基板等に対する密着性の点から、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンチル、(メタ)アクリル酸3,5−ジヒドロキシアダマンチル、2−または3−シアノ−5−ノルボルニル(メタ)アクリレート、2−シアノメチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート等が好ましい。
親水性基を有する単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[酸脱離性基を有する構成単位]
レジスト用重合体は、レジスト用途に用いるために上述した極性基を有する構成単位以外に酸脱離性基を有する構成単位を有することが好ましく、この他に、必要に応じて公知の構成単位を有していてもよい。
「酸脱離性基」とは、酸により開裂する結合を有する基であり、該結合の開裂により酸脱離性基の一部または全部が重合体の主鎖から脱離する基である。
レジスト用組成物において、酸脱離性基を有する構成単位を有する重合体は、酸成分と反応してアルカリ性溶液に可溶となり、レジストパターン形成を可能とする作用を奏する。
酸脱離性基を有する構成単位の割合は、感度および解像度の点から、重合体を構成する全構成単位(100モル%)のうち、20モル%以上が好ましく、25モル%以上がより好ましい。また、基板等への密着性の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
酸脱離性基を有する単量体は、酸脱離性基および重合性多重結合を有する化合物であればよく、公知のものを使用できる。重合性多重結合とは重合反応時に開裂して共重合鎖を形成する多重結合であり、エチレン性二重結合が好ましい。
酸脱離性基を有する単量体の具体例として、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有し、かつ酸脱離性基を有している(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。該脂環式炭化水素基は、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子と直接結合していてもよく、アルキレン基等の連結基を介して結合していてもよい。
該(メタ)アクリル酸エステルには、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有するとともに、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する(メタ)アクリル酸エステル、または、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有するとともに、該脂環式炭化水素基に−COOR基(Rは置換基を有していてもよい第3級炭化水素基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、またはオキセパニル基を表す。)が直接または連結基を介して結合している(メタ)アクリル酸エステルが含まれる。
特に、波長250nm以下の光で露光するパターン形成方法に適用されるレジスト組成物を製造する場合には、酸脱離性基を有する単量体の好ましい例として、例えば、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、1−(1’−アダマンチル)−1−メチルエチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、イソプロピルアダマンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロオクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
酸脱離性基を有する単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<重合体の製造方法>
本発明においてリソグラフィー用重合体の製造方法は特に限定されない。公知の重合方法を用いることができる。例えば、重合溶媒の存在下で、重合開始剤を使用して単量体をラジカル重合させる溶液重合法を好適に用いることができる。
<重合溶媒>
溶液重合法において用いられる重合溶媒としては、例えば、下記のものが挙げられる。
エーテル類:鎖状エーテル(ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、「PGME」と記す。)等。)、環状エーテル(テトラヒドロフラン(以下、「THF」と記す。)、1,4−ジオキサン等。)等。
エステル類:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」と記す。)、γ−ブチロラクトン等。
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトン(以下、「MEK」と記す。)、メチルイソブチルケトン(以下、「MIBK」と記す。)、シクロヘキサノン等。
アミド類:N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等。
スルホキシド類:ジメチルスルホキシド等。
芳香族炭化水素:ベンゼン、トルエン、キシレン等。
脂肪族炭化水素:ヘキサン等。
脂環式炭化水素:シクロヘキサン等。
有機溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<重合開始剤>
重合開始剤としては、熱により効率的にラジカルを発生するものが好ましい。例えば、アゾ化合物(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等。)、有機過酸化物(2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等。)等が挙げられる。
これらの重合開始剤の、分解温度に応じた使用適性温度は50〜150℃の範囲内にある。
[重合工程]
溶液重合法の重合工程では、重合容器内に重合溶媒、重合開始剤、および単量体を供給し、所定の重合温度に保持してラジカル重合反応を行う。
単量体および重合開始剤の重合容器への供給は、連続供給であってもよく、滴下供給であってもよい。製造ロットの違いによる平均分子量、分子量分布等のばらつきが小さく、再現性のある重合体が簡便に得られる点から、単量体および重合開始剤を重合容器内に滴下する滴下重合法が好ましい。
滴下重合法においては、重合容器内を所定の重合温度まで温調した後、単量体および重合開始剤を、それぞれ独立に、または任意の組み合わせで、重合容器内に滴下する。
単量体は、単量体のみで滴下してもよく、単量体を重合溶媒に溶解させた単量体溶液として滴下してもよい。
重合溶媒及び/又は単量体をあらかじめ重合容器に仕込んでもよい。
重合開始剤は、単量体に直接に溶解させてもよく、単量体溶液に溶解させてもよく、重合溶媒のみに溶解させてもよい。
単量体および重合開始剤は、同じ貯槽内で混合した後、重合容器中に滴下してもよく;それぞれ独立した貯槽から重合容器中に滴下してもよく;それぞれ独立した貯槽から重合容器に供給する直前で混合し、重合容器中に滴下してもよい。
単量体および重合開始剤は、一方を先に滴下した後、遅れて他方を滴下してもよく、両方を同じタイミングで滴下してもよい。
滴下速度は、滴下終了まで一定であってもよく、単量体または重合開始剤の消費速度に応じて、多段階に変化させてもよい。
滴下は、連続的に行ってもよく、間欠的に行ってもよい。
重合温度は、重合開始剤の使用適性温度の範囲内に設定することが好ましい。例えば50〜150℃が好ましい。
溶液重合法において、重合反応が行われる反応液の粘度は、単量体の重合反応が進むにしたがって上昇する。反応液の粘度が高くなりすぎると、重合反応が急速に進行する、いわゆる暴走反応が生じるおそれがある。
本明細書において、重合溶媒の存在下に重合開始剤を使用して単量体を重合反応させた状態の反応液を、重合反応溶液という。重合反応溶液には重合反応により生成した重合体が含まれる。
重合反応溶液の粘度は、重合反応に用いる重合溶媒の量が多いと低くなり、重合溶媒の使用量が少ないと高くなる。重合反応に用いる重合溶媒の量は、上記の暴走反応が生じない程度に反応液の粘度が低くなるように設定すればよく、重合溶媒の使用量が多いほど製造効率が悪くなる。
また、重合反応溶液の粘度は溶媒を用いて希釈することで任意の粘度に調整することができる。希釈溶媒の具体例としては1,4−ジオキサン、アセトン、THF、MEK、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、MIBK、γ−ブチロラクトン、PGMEA、PGME、乳酸エチル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、水、ヘキサン、ヘプタン、ジイソプロピルエーテル、またはそれらの混合溶媒等を挙げることができる。
重合反応溶液の25℃における粘度は、製造効率の点からは25mPa・s以上が好ましく、50mPa・s以上がより好ましく、100mPa・s以上、更には150mPa・s以上が特に好ましい。該重合反応溶液の粘度の上限は、前記暴走反応が生じない範囲であればよく、例えば10,000mPa・s以下が好ましく、9,000mPa・s以下がより好ましい。
溶媒による希釈は重合工程中に行うことができ、後述する停止工程中に行うこともできる。
[停止工程]
重合工程において予め設定された重合時間だけ所定の重合温度に保持してラジカル重合反応を行った後、得られた重合反応溶液の重合反応を停止させる。
ラジカル重合反応は、開始反応、生長反応、停止反応、連鎖移動反応の4つの素反応からなる連鎖機構で重合が進行し、生成する重合体の分子量は各素反応の速度と機構によって決められる。生長反応速度は単量体濃度およびラジカル濃度の積に比例し、停止反応はラジカル濃度の2乗に比例する。
本発明において「重合反応を停止させる」とは、重合開始剤の分解によるラジカルの発生量が、開始反応および生長反応を引き起こさない程度に充分少なくなる状態にすることを意味する。
重合反応を停止させる手法は反応液を冷却させる工程が一般的に用いられるが、重合禁止剤や酸素といったラジカル捕捉剤を投入することによって停止させることもできる。
[再沈殿工程]
本発明の重合体の製造方法では、保存工程を経て得られた重合反応溶液を、貧溶媒と混合し(好ましくは貧溶媒中に滴下し)、重合反応溶液中の重合体を析出させてもよい。この工程は、再沈殿と呼ばれ、重合体溶液中に残存する未反応単量体、重合開始剤等の不純物を取り除くために非常に有効である。未反応単量体は、そのまま残存しているとレジスト組成物として用いた場合に感度が低下するため、できるだけ取り除くことが好ましい。
希釈後溶液を貧溶媒中に滴下する際の貧溶媒の量は、特に限定されないが、未反応単量体をより低減しやすい点で、希釈後溶液と同体積以上が好ましく、体積基準で3倍以上が好ましく、4倍以上がより好ましく、5倍以上がさらに好ましく、6倍以上が特に好ましい。上限は、使用する貧溶媒の量が多過ぎず、生産性を低下させない点で、体積基準で15倍以下が好ましい。
その後、貧溶媒中の析出物をろ別することにより、目的の重合体が湿粉の状態で得られる。
[後工程]
貧溶媒中の析出物をろ別して得られる湿粉を乾燥させることにより、目的の重合体の乾燥粉末が得られる。
または、ろ別した湿粉を再び貧溶媒に分散させて重合体分散液とした後に、ろ別する操作を繰り返すこともできる。この工程は、再溶解工程(リスラリ工程)と呼ばれ、重合体湿粉中に残存する未反応の単量体、重合開始剤等の不純物をより低減させるために有効である。
重合体を高い生産性を維持したまま取得できる点では、再溶解工程を行わず、再沈殿工程のみで精製を行うことが好ましい。
また、湿粉は、乾燥せずに湿粉のまま適当な溶媒に溶解させてリソグラフィー用組成物として用いてもよく、濃縮して低沸点化合物を除去してからリソグラフィー用組成物として用いてもよい。その際、保存安定剤等の添加剤を適宜添加してもよい。
または、湿粉を乾燥させた後に適当な溶媒に溶解させ、さらに濃縮して低沸点化合物を除去してからリソグラフィー用組成物として用いてもよい。その際も、保存安定剤等の添加剤を適宜添加してもよい。
[精製方法]
本発明の半導体リソグラフィー用重合体の精製方法は、半導体リソグラフィー用重合体を含む溶液(以下、「被精製溶液」ということもある。)を特定の条件でフィルターに通液してろ過する。
本発明の精製方法を用いた半導体リソグラフィー用重合体溶液の精製工程は、重合体の製造工程中で目的の重合体が溶液状態にあるところで適用する。なお、重合体の製造工程とは重合工程から半導体リソグラフィー用組成物として使用されるまで間のことであり、後工程後の半導体リソグラフィー用重合体溶液を容器に入れて保管する工程も含む。
具体的に、被精製溶液は、溶液重合で重合反応を行った重合反応溶液、後工程で湿粉を再溶解させた溶液、後工程で湿粉を再溶解させた溶液を濃縮して低沸点化合物を除去した溶液、後工程で湿粉を乾燥させた後に適当な溶媒に溶解させた溶液、後工程で湿粉を乾燥させた後に適当な溶媒に溶解させた溶液を濃縮して低沸点化合物を除去した溶液、および後工程後の重合体溶液からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
重合反応で副生した、目的とする重量平均分子量よりも高分子量の重合体や共重合組成の偏った溶解性に乏しい重合体を効率的に除去することができる点で、乾燥や濃縮等の熱履歴のかかる工程で得られた溶液を被精製溶液として、精製工程を行うことが好ましい。
被精製溶液のろ過は、定格ろ過精度が0.1μm以下のフィルターで行い、ろ過前後の差圧が250kPa以下となるように維持させながら通液させる。定格ろ過精度とは、ろ過効率が99.9%以上になる粒子径のことであり、ろ過効率とは、下記式(1)で求められる値のことである。
(ろ過前の粒子数−ろ過後の粒子数)/ろ過前の粒子数×100 ・・・ (1)
定格ろ過精度が小さいほど、フィルターの目が細かいことを示す。
ろ過前後の差圧とは、フィルターに通液する被精製溶液の、ろ過膜に通液する前の重合体溶液にかかる圧力から通液後の重合体溶液にかかる圧力の値を引いた値のことである。通常、ろ過膜の通過抵抗があり通液する前の圧力が高くなるのでろ過前後の差圧は正の数値となる。
被精製溶液を定格ろ過精度が0.1μm以下のフィルターでろ過することで、重合反応で副生した、目的とする重量平均分子量よりも高分子量の重合体や共重合組成の偏った溶解性に乏しい重合体を除去することができる。
かかる高分子量の重合体や共重合組成の偏った重合体は、被精製溶液中でゲル状物質となっていることが多く、熱や応力の影響でその形状を一定に保たずに変形する。したがって、安定したろ過効率を保ったまま精製を行うために、ろ過前後の差圧が250kPa以下となるように維持させながらろ過する。250kPa以下に維持しながらろ過する、とはろ過の開始時点(フィルターに通液を開始した時点)から、ろ過される溶液(フィルターに通液する被精製溶液)の90質量%の通液が終了する時点までの、ろ過前後の差圧が250kPaを超えないことを意味する。
該ろ過前後の差圧の下限は特に制限されないが、ろ過速度が遅くなって生産性が落ちる点で10kPa以上を維持することが好ましく、20kPa以上を維持することがより好ましい。
ろ過効率を高い状態で維持するために、ろ過開始時点のろ過前後の差圧を190kPa以下に制御するのが好ましく、140kPa以下に制御するのがより好ましく、90kPa以下に制御するのが最も好ましい。
また、ろ過の開始時点(フィルターに通液を開始した時点)から、ろ過される溶液(フィルターに通液する被精製溶液)の90質量%の通液が終了する時点までの、ろ過前後の差圧を、常にろ過開始時点のろ過前後の差圧の±50kPa以内に保持しながらろ過することが好ましい。
具体的に、ろ過前後の差圧を所定の範囲内に維持する方法は、被精製溶液を一定圧力に加圧し、ろ過開始後に差圧が変動する場合はその差圧が一定となるように被精製溶液にかける圧力を制御する。被精製溶液を加圧する方法はポンプを用いて送液する方法や、圧縮気体を用いて加圧する方法等を挙げることができる。
ろ過される溶液(フィルターに通液する被精製溶液)の質量は、フィルターの通液を一回行う場合は、被精製溶液の質量そのものとなる。後述する循環ろ過により、例えば2回ろ過する場合は、被精製溶液の質量の2倍量が、ろ過される溶液(フィルターに通液する被精製溶液)の質量となる。
ろ過中の前記差圧を、ろ過開始時点の±50kPa以内に保持することでろ過中のろ過精度を一定に保ったままろ過することができ、安定した溶解性を示す半導体用リソグラフィー重合体溶液を得ることができる。該差圧を±40kPa以内に保持することが好ましく、±30kPa以内に保持することがより好ましい。
被精製溶液を精製する際に、定格ろ過精度が0.1μmより大きなフィルターを用いると、除去したい高分子量の重合体や共重合組成の偏った重合体を、効率的に除去することができなくなる恐れがある。
該精製に用いるフィルターの定格ろ過精度は0.1μm以下であり、0.05μm以下が好ましく、0.04μm以下がより好ましく、0.02μm以下がさらに好ましく、0.01μm以下が特に好ましく、0.005μm以下が最も好ましい。
フィルター(ろ過膜)の材質は、極性基を有する重合体を含むことが好ましい。例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素重合体;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン重合体;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド重合体等を含む重合体組成物からなる、ろ過膜が好ましい。
重合反応で副生した、目的とする重量平均分子量よりも高分子量の重合体や共重合組成の偏った重合体を効率的に除去することができる点で、極性基としてアミド結合を有するポリアミド重合体を含むろ過膜を有するフィルターを用いることが好ましい。
フィルターの形状は公知のものを用いることができ、例えば、ディスクタイプ、カートリッジタイプ等の容器内にろ過膜が収納されたものを使用することができる。フィルターは同一、もしくは異なる材質のろ過膜を複数有していてもよい。
フィルターの表面積、重合体溶液の温度、および通液させる際の流速は、ろ過される溶液(フィルターに通液する被精製溶液)の量、粘度等により適宜調整することが好ましい。
フィルターに通液される被精製溶液の温度は、通液の開始から終了までほぼ一定に保たれることが好ましい。例えばx±3℃(xは0〜35℃)の範囲内に保持されることが好ましい。被精製溶液の温度が上記範囲の上限値を超えると安定したろ過効率を保ったまま精製を行うことができなくおそれがあり、下限値未満であると溶液粘度が高くなりろ過速度が遅くなって生産性が落ちやすい点で好ましくない。前記xは5〜30℃がより好ましく、10〜30℃がさらに好ましい。
本発明の精製方法では、定格ろ過精度が0.1μm以下のフィルターのろ過を二段階以上に分けてろ過することができる。また、一度ろ過した被精製溶液を再び同じフィルターに繰り返し通液させてろ過することもできる。
ろ過を二段階以上に分けて行う場合、第一段階のろ過と第二段階以上のろ過では、フィルターの定格ろ過精度と材質を任意の組み合わせで用いることができる。フィルターの目詰まりによるろ過性の低下を防ぐ点で、第一段階のろ過フィルターとして、定格ろ過精度が最も大きいフィルターを用い、第二段階以降に進むにつれ、ろ過フィルターの定格ろ過精度が漸次小さくなることが好ましい。
定格ろ過精度が0.1μm以下のフィルターを二段階以上に分けてろ過を行う場合、最初の定格ろ過精度が0.1μm以下のフィルターの通液前の重合体溶液にかかる圧力と、最後の定格ろ過精度が0.1μm以下のフィルターの通液後の重合体溶液にかかる圧力との差が250kPa以下となっていればよい。
一度ろ過した半導体リソグラフィー用重合体溶液を再び同じフィルターに繰り返し通液させる循環ろ過を行う場合、ろ過効率が高くなる点で循環ろ過回数は3回以上行うことが好ましく、4回以上行うことがより好ましく、5回以上行うことがさらに好ましい。
<レジスト組成物の製造方法>
本発明の精製方法で精製を行う工程(精製工程)を経て、半導体リソグラフィー用重合体を得、得られた重合体と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物とを混合してレジスト組成物を製造することができる。好ましくはレジスト溶媒に、該重合体と活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を溶解する。
[レジスト溶媒]
レジスト溶媒としては、上記に重合溶媒として挙げた溶媒を用いることができる。
[活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物]
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物は、化学増幅型レジスト組成物の光酸発生剤として使用可能なものの中から任意に選択できる。光酸発生剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光酸発生剤としては、例えば、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、キノンジアジド化合物、ジアゾメタン化合物等が挙げられる。
光酸発生剤の使用量は、重合体100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。
[含窒素化合物]
化学増幅型レジスト組成物は、含窒素化合物を含んでいてもよい。含窒素化合物を含むことにより、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等がさらに向上する。つまり、レジストパターンの断面形状が矩形により近くなり、また、レジスト膜に光を照射し、ついでベーク(PEB)した後、次の現像処理までの間に数時間放置されることが半導体素子の量産ラインではあるが、そのような放置(経時)したときにレジストパターンの断面形状の劣化の発生がより抑制される。
含窒素化合物としては、アミンが好ましく、第2級低級脂肪族アミン、第3級低級脂肪族アミンがより好ましい。
含窒素化合物の量は、重合体100質量部に対して、0.01〜2質量部が好ましい。
[有機カルボン酸、リンのオキソ酸またはその誘導体]
化学増幅型レジスト組成物は、有機カルボン酸、リンのオキソ酸またはその誘導体(以下、これらをまとめて酸化合物と記す。)を含んでいてもよい。酸化合物を含むことにより、含窒素化合物の配合による感度劣化を抑えることができ、また、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等がさらに向上する。
有機カルボン酸としては、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸等が挙げられる。
リンのオキソ酸またはその誘導体としては、リン酸またはその誘導体、ホスホン酸またはその誘導体、ホスフィン酸またはその誘導体等が挙げられる。
酸化合物の量は、重合体100質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましい。
[添加剤]
レジスト組成物は、必要に応じて、界面活性剤、その他のクエンチャー、増感剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。該添加剤は、当該分野で公知のものであればいずれも使用可能である。また、これら添加剤の量は、特に限定されず、適宜決めればよい。
<微細パターンが形成された基板の製造方法>
本発明の、微細パターンが形成された基板の製造方法の一例について説明する。
まず、所望の微細パターンを形成しようとするシリコンウエハー等の被加工基板の表面(被加工面)上に、本発明の製造方法で得られるレジスト組成物をスピンコート等により塗布する。そして、該レジスト組成物が塗布された被加工基板を、ベーキング処理(プリベーク)等で乾燥することにより、基板上にレジスト膜を形成する。
ついで、レジスト膜に、フォトマスクを介して、250nm以下の波長の光を照射して潜像を形成する(露光)。照射光としては、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUVエキシマレーザーが好ましく、ArFエキシマレーザーが特に好ましい。また、電子線を照射してもよい。
また、該レジスト膜と露光装置の最終レンズとの間に、純水、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロトリアルキルアミン等の高屈折率液体を介在させた状態で光を照射する液浸露光を行ってもよい。
露光後、適宜熱処理(露光後ベーク、PEB)し、レジスト膜にアルカリ現像液を接触させ、露光部分を現像液に溶解させ、除去する(現像)。アルカリ現像液としては、公知のものが挙げられる。
現像後、基板を純水等で適宜リンス処理する。このようにして被加工基板上にレジストパターンが形成される。
レジストパターンが形成された基板は、適宜熱処理(ポストベーク)してレジストを強化し、レジストのない部分を選択的にエッチングする。
エッチング後、レジストを剥離剤によって除去することによって、微細パターンが形成された基板が得られる。
本発明によれば、後述の実施例に示すように、溶媒への溶解性に優れるだけでなく、溶解性の経時安定性に優れ、レジスト組成物に用いたときに良好な感度が安定して得られる半導体リソグラフィー用重合体が得られる。
これは、精製工程においてリソグラフィー用重合体のろ過前後の差圧を250kPa以下に維持しながら、定格ろ過精度0.1μm以下のフィルターに通液させることで、高分子量体や共重合組成の偏った重合体が低減されたためと考えられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、各実施例、比較例中「部」とあるのは、特に断りのない限り「質量部」を示す。測定方法および評価方法は以下の方法を用いた。
<重量平均分子量の測定>
重合体の重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)は、下記の条件(GPC条件)でゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより、ポリスチレン換算で求めた。
[GPC条件]
装置:東ソー社製、東ソー高速GPC装置 HLC−8220GPC(商品名)。
分離カラム:昭和電工社製、Shodex GPC K−805L(商品名)を3本直列に連結したもの。
測定温度:40℃。
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)。
試料:重合体の約20mgを5mLのTHFに溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過した溶液。
流量:1mL/分。
注入量:0.1mL。
検出器:示差屈折計。
検量線I:標準ポリスチレンの約20mgを5mLのTHFに溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過した溶液を用いて、上記の条件で分離カラムに注入し、溶出時間と分子量の関係を求めた。標準ポリスチレンは、下記の東ソー社製の標準ポリスチレン(いずれも商品名)を用いた。
F−80(Mw=706,000)。
F−20(Mw=190,000)。
F−4(Mw=37,900)。
F−1(Mw=10,200。
A−2500(Mw=2,630)。
A−500(Mw=682、578、474、370、260の混合物)。
測定時間0〜3分:A液/B液=90体積%/10体積%。
測定時間3〜24分:A液/B液=90体積%/10体積%から、50体積%/50体積%まで。
測定時間24〜36.5分:A液/B液=50体積%/50体積%から、0体積%/100体積%まで。
測定時間36.5〜44分:A液/B液=0体積%/100体積%。
<重合体の溶解性の安定性評価>
測定対象の重合体溶液の濃度を20質量%とし、該重合体に対する貧溶媒を添加して混合し、混合液とした。貧溶媒の添加量を変化させて、該混合液の濁度が10.0NTUとなるときの貧溶媒の添加量Aを求めた。
測定対象の重合体溶液の濃度を20質量%とし、前記で求めた添加量Aの80%の量の貧溶媒を添加して混合液とした。該混合液を25℃に保ちながら4時間撹拌を行った後、該混合液の濁度(80%濁度という。)を測定した。
また、測定対象の重合体溶液の濃度を20質量%とし、25℃の遮光密閉条件下で30日間保管した後、前記で求めた添加量Aの80%の量の貧溶媒を添加して混合液とした。該混合液を25℃に保ちながら4時間撹拌を行った後、該混合液の濁度(30日後80%濁度という。)を測定した。
濁度の測定は、濁度計(Orbeco−Hellige社製、製品名:TB200)を用い、前記混合液の25℃での濁度を測定した。
貧溶媒を添加することで、測定対象の重合体中の溶解性に乏しい成分が析出し、混合液の濁度が上昇する。80%濁度の値が低いほど、重合体中の溶解性に乏しい成分が少なく、重合体の溶解性の安定性が高いことを示す。また「80%濁度」と「30日後80%濁度」との差が小さいほど、重合体溶液の貯蔵中に析出する成分が少なく、経時安定性に優れることを示す。
<レジスト組成物の評価>
[感度、現像コントラスト測定]
レジスト組成物を、6インチシリコンウエハー上に回転塗布し、ホットプレート上で120℃、60秒間プリベーク(PAB)して、厚さ300nmの薄膜を形成した。ArFエキシマレーザー露光装置(リソテックジャパン製、商品名:VUVES−4500)を用い、露光量を変えて10mm×10mmの18ショットを露光した。次いで110℃、60秒間のポストベーク(PEB)を行った後、レジスト現像アナライザー(リソテックジャパン製。商品名:RDA−800)を用い、23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で65秒間現像し、各露光量における現像中のレジスト膜厚の経時変化を測定した。
[解析]
得られたデータを基に、露光量(mJ/cm)の対数と、初期膜厚に対する60秒間現像した時点での残存膜厚率(以下、残膜率という)(%)をプロットした曲線(以下、露光量−残膜率曲線という)を作成し、Eth感度(残膜率0%とするための必要露光量であり、感度を表す。)を以下の通り求めた。Eth感度の値が小さいほどレジスト組成物の感度が高いことを示す。
Eth感度:露光量−残膜率曲線が残膜率0%と交わる露光量(mJ/cm)。
<実施例1>
窒素導入口、撹拌機、コンデンサー、滴下漏斗、および温度計を備えたフラスコ(反応器)に、窒素雰囲気下で、乳酸エチルを67.8部入れた。フラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を撹拌しながらフラスコ内の溶液温度を80℃に上げた。
その後、下記の単量体混合物、溶媒、および重合開始剤を含む滴下溶液を、滴下漏斗より4時間かけて一定の滴下速度でフラスコ内に滴下し、さらに80℃の温度を3時間保持した[重合工程]。
滴下溶液の滴下開始から7時間後に、25℃まで冷却して反応を停止させて重合反応溶液を得た[停止工程]。
単量体m−1を28.56部(40モル%)、
単量体m−2を32.93部(40モル%)、
単量体m−3を19.82部(20モル%)、
乳酸エチルを122.0部、
ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレートを2.415部(単量体の全供給量に対して2.5モル%)。
Figure 0006520054
得られた重合反応溶液を、10倍量(体積基準、以下同様。)の貧溶媒中に、該貧溶媒を攪拌しながら滴下し、重合体(白色の析出物)を沈殿させた。貧溶媒としてはメタノールおよび水の混合溶媒(メタノール/水=80/20容量比)を用いた[再沈殿工程]。
沈殿を濾別し、重合体湿粉を得た。再度、前記と同じ量のメタノールおよび水の混合溶媒(メタノール/水=85/15容量比)へ投入し、撹拌しながら沈殿の洗浄を行った。そして、洗浄後の沈殿を濾別し、重合体湿粉160部を得た[後工程(再溶解工程)]。
得られた重合体湿粉160部をPGMEA600部と混合して溶解し、得られた溶液を20℃に温度制御しながら、ナイロン製の定格ろ過精度0.04μmのカートリッジフィルターで、ろ過前後の差圧が70kPaとなるように圧力をかけてろ過し、重合体溶液の90質量%が通液するまではろ過前後の差圧が70±10kPaとなるように送液ポンプの吐出圧力を制御しながら加圧ろ過した[再溶解後の精製工程]。
得られたろ液(ろ過後の重合体溶液)を圧力10kPa、温度40℃の条件で濃縮し、留出液が出なくなった時点で圧力5kPa、温度55℃の条件に変更して、重合体の濃度が20質量%になるまで濃縮を行った[後工程(濃縮工程)]。
得られた濃縮後の重合体溶液を20℃に温度制御しながら、ナイロン製の定格ろ過精度0.04μmのカートリッジフィルターで、ろ過前後の差圧が100kPaとなるように圧力をかけてろ過し、重合体溶液の90質量%が通液するまではろ過前後の差圧が100±10kPaとなるように送液ポンプの吐出圧力を制御しながら加圧ろ過し、重合体濃度が20質量%の半導体リソグラフィー用重合体溶液(P1)を得た[濃縮後の精製工程]。
なお、ろ過終了時点ではフィルター内に重合体溶液が満たされていない状態となり、ろ過前後の差圧は0kPaとなった。
得られた半導体リソグラフィー用重合体溶液(P1)の重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)を測定した。その結果を表2に示す。
[重合体の溶解性の安定性の評価]
得られた半導体リソグラフィー用重合体溶液(P1)を試験溶液とし、貧溶媒であるn−ヘプタンを表1に示す量添加して混合液とし、4時間撹拌した。撹拌後、濁度計(Orbeco−Hellige社製、製品名:TB200。以下同様。)を用いて、混合液の濁度を測定した。撹拌および測定時の液温は25℃とした。測定結果を表1に示す。
表1の結果に基づいて、混合液の濁度が10.0NTUとなるときの貧溶媒(n−ヘプタン)の添加量Aを求めたところ、試験溶液の100質量%に対して13.7質量%であった。したがって、添加量Aの80%の量は11.0質量%となる。
得られた半導体リソグラフィー用重合体溶液(P1)に、貧溶媒であるn−ヘプタンを11.0質量%添加して4時間撹拌した。撹拌後、濁度計を用いて、溶液の濁度(80%濁度、単位:NTU)を測定した。撹拌および測定時の液温は25℃とした。また、得られた半導体リソグラフィー用重合体溶液を25℃の遮光密閉条件下で30日間保管し、同様にして溶液の濁度(80%濁度30日後、単位:NTU)を測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 0006520054
[レジスト組成物の評価]
得られた半導体リソグラフィー用重合体溶液(P1)の500部と、光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウムトリフレートの2部と、溶媒であるPGMEAとを、重合体濃度が12.5質量%になるように混合して均一溶液とした後、20℃に温度制御したまま孔径0.02μmのポリエチレン製カートリッジフィルターでろ過差圧を200kPaとなるように圧力をかけてろ過し、レジスト組成物を得た。得られたレジスト組成物について感度(Eth感度、単位:mJ/cm)を測定した。結果を表2に示す。
<実施例2>
実施例1において、再溶解後の精製工程、および濃縮後の精製工程に用いるナイロン製のカートリッジフィルターの孔径を、いずれも定格ろ過精度0.04μmから、定格ろ過精度0.1μmに変更した。その他は実施例1と同様に重合体の製造を行い、得られた半導体リソグラフィー用重合体溶液について同様に評価した。
結果を表1、2に示す(以下、同様)。
<実施例3>
実施例1において、再溶解後の精製工程(ろ過)を行わなかった。それ以外は実施例1と同様に重合体の製造を行い、得られた半導体リソグラフィー用重合体溶液について同様に評価した。
<実施例4>
実施例1において、再溶解後の精製工程におけるろ過前後の差圧を70±10kPaから190±30kPaに変更し、かつ濃縮後の精製工程におけるろ過前後の差圧を100±10kPaから190±30kPaに変更した。それ以外は実施例1と同様に重合体の製造を行い、得られた半導体リソグラフィー用重合体溶液について同様に評価した。
<実施例5>
実施例1において、精製工程のろ過開始後、ろ過前後の差圧の制御を行わなかった。その結果、再溶解後の精製工程および濃縮後の精製工程のいずれにおいても、ろ過開始後、被精製溶液の90質量%が通液するまでに、ろ過前後の差圧が一定割合で増加して、被精製溶液の90質量%が通液した時点で240kPaになった。それ以外は実施例1と同様に重合体の製造を行い、得られた半導体リソグラフィー用重合体溶液について同様に評価した。
<比較例1>
実施例1において、再溶解後の精製工程および濃縮後の精製工程のいずれも行わなかった。それ以外は実施例1と同様に重合体の製造を行い、得られた半導体リソグラフィー用重合体溶液について同様に評価した。
<比較例2>
実施例1において、再溶解後の精製工程におけるろ過前後の差圧を70±10kPaから260±10kPaに変更し、かつ濃縮後の精製工程におけるろ過前後の差圧を100±10kPaから260±10kPaに変更した。それ以外は実施例1と同様に重合体の製造を行い、得られた半導体リソグラフィー用重合体溶液について同様に評価した。
<比較例3>
実施例1において、精製工程のろ過開始後、ろ過前後の差圧の制御を行わなかった。その結果、再溶解後の精製工程および濃縮後の精製工程のいずれにおいても、ろ過開始後、被精製溶液の90質量%が通液するまでに、ろ過前後の差圧が一定割合で増加して、被精製溶液の90質量%が通液した時点で270kPaになった。それ以外は実施例1と同様に重合体の製造を行い、得られた半導体リソグラフィー用重合体溶液について同様に評価した。
Figure 0006520054
表2の結果に示されるように、再溶解後の精製工程および濃縮後の精製工程を行った実施例1、2、4、5は、および濃縮後の精製工程を行った実施例3は、これらの精製工程をいずれも行わなかった比較例1と比べて、貧溶媒を添加した時の溶液濁度が低くて重合体の溶解性が良好であり、長期保管しても重合体の溶解性はほとんど変化せず、溶解性の安定性が良好であった。
比較例2は、再溶解後の精製工程および濃縮後の精製工程を行ったが、ろ過前後の差圧が250kPaを超えており、実施例1〜5と比べて貧溶媒を添加した時の溶液濁度が高く、長期保管によって重合体の溶解性が明らかに低下した。
比較例3は、再溶解後の精製工程および濃縮後の精製工程を行ったが、ろ過前後の差圧が、ろ過の途中で250kPaを超えた例である。実施例1〜5と比べて貧溶媒を添加した時の溶液濁度が高く、長期保管によって重合体の溶解性が明らかに低下した。
実施例1と実施例2を比べると、フィルターの定格ろ過精度が小さく、フィルターの目が細かい方が、貧溶媒を添加した時の溶液濁度がより低くて重合体の溶解性が良好であることがわかる。
実施例1と実施例3を比べると、再溶解後の精製工程および濃縮後の精製工程を行った実施例1の方が、再溶解後の精製工程を行わず、濃縮後の精製工程を行った実施例3に比べて、長期保存したときの溶解性の安定性(80%濁度30日)が向上したことがわかる。
実施例1と実施例4を比べると、再溶解後の精製工程および濃縮後の精製工程におけるろ過前後の差圧が小さい実施例1の方が、貧溶媒を添加した時の溶液濁度がより低くて重合体の溶解性が良好であり、長期保存したときの溶解性の安定性も優れることがわかる。
実施例4と実施例5を比べると、ろ過開始時のろ過前後の差圧は同等であるが、被精製溶液の90質量%が通液するまでの該差圧の変動が小さい実施例4の方が、長期保存したときの溶解性の安定性が良好であることがわかる。

Claims (7)

  1. 極性基を有する構成単位を有する半導体リソグラフィー用重合体(ただし、フルオロアルキル基を有する共重合体を除く。)を、重合工程から半導体リソグラフィー用組成物の製造に使用される前までの製造工程中に精製する方法であって、前記半導体リソグラフィー用重合体を含む溶液を、定格ろ過精度が0.1μm以下のフィルターに、ろ過前後の差圧を250kPa以下に維持しながら、通液させる工程を有する、半導体リソグラフィー用重合体の精製方法。
  2. 前記半導体リソグラフィー用重合体を含む溶液を、前記フィルターに通液を開始した時点から、ろ過される溶液の90質量%の通液が終了する時点までの、ろ過前後の差圧を、通液を開始した時点のろ過前後の差圧の±50kPa以内に維持する、請求項1記載の精製方法。
  3. 前記極性基を有する構成単位が、ヒドロキシ基を有する構成単位及びラクトン骨格を有する構成単位からなる群から選ばれる1種以上を含む、請求項1または2に記載の精製方法。
  4. 前記半導体リソグラフィー用重合体が、(メタ)アクリレート系共重合体である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の精製方法。
  5. 極性基を有する構成単位を有する半導体リソグラフィー用重合体を含む溶液を製造する工程と、請求項1〜4のいずれか一項に記載の精製方法を行う工程を含む半導体リソグラフィー用重合体の製造方法。
  6. 請求項に記載のリソグラフィー用重合体の製造方法によりリソグラフィー用重合体を製造する工程と、得られたリソグラフィー用重合体と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物とを混合する工程を有する、レジスト組成物の製造方法。
  7. 請求項に記載のレジスト組成物の製造方法によりレジスト組成物を製造する工程と、得られたレジスト組成物を基板の被加工面上に塗布してレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜に対して露光する工程と、露光されたレジスト膜を現像液を用いて現像する工程とを含む、パターンが形成された基板の製造方法。
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