JP6299076B2 - リソグラフィー用重合体の製造方法、レジスト組成物の製造方法、およびパターンが形成された基板の製造方法 - Google Patents

リソグラフィー用重合体の製造方法、レジスト組成物の製造方法、およびパターンが形成された基板の製造方法 Download PDF

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本発明はリソグラフィー用重合体の製造方法、レジスト組成物の製造方法、およびパターンが形成された基板の製造方法に関する。
近年、半導体素子、液晶素子等の製造工程において形成されるレジストパターンは、リソグラフィー技術の進歩により急速に微細化が進んでいる。微細化の手法としては、照射光の短波長化がある。具体的には、従来のg線(波長:438nm)、i線(波長:365nm)に代表される紫外線から、より短波長のDUV(Deep Ultra Violet)へと照射光が短波長化してきている。
最近では、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)リソグラフィー技術が導入され、さらなる短波長化を図ったArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー技術およびEUV(波長:13.5nm)リソグラフィー技術が研究されている。さらに、これらの液浸リソグラフィー技術も研究されている。また、これらとは異なるタイプのリソグラフィー技術として、電子線リソグラフィー技術についても精力的に研究されている。
該短波長の照射光または電子線を用いたレジストパターンの形成に用いられる高感度のレジスト組成物として、光酸発生剤を含有する「化学増幅型レジスト組成物」が提唱され、該化学増幅型レジスト組成物の改良および該化学増幅型レジスト組成物用の重合体の開発が進められている。
例えば、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて用いられる化学増幅型レジスト用重合体として、波長193nmの光に対して透明なアクリル系重合体が注目されている。該アクリル系重合体としては、例えば、エステル部にアダマンタン骨格を有するメタクリル酸エステルとエステル部にラクトン骨格を有するメタクリル酸エステルとの重合体が提案されている。
また、露光時に基板からの反射を防ぐ役割を果たすため、露光光に対する光線透過率が低い反射防止膜の開発が進められており、アクリル系重合体を用いた反射防止膜が提案されている。
レジストパターンの微細化に伴って、リソグラフィー用重合体の品質への要求も厳しくなっている。
例えば、優れたレジストパターンプロファイルを得るためには、リソグラフィー用重合体中の残存単量体および重量平均分子量(以下、Mwという。)で1000以下の低分子重合体の含有量を出来るだけ少なくする必要がある。
そこで、これまで、重合開始剤を反応の途中で追加供給する方法や、重合工程にて得られたリソグラフィー用重合体溶液を貧溶媒へ供給し、析出し固液分離することでリソグラフィー用重合体を精製する再沈殿と呼ばれる手法を用いることが提案されている。(特許文献1、2等)
特開2001−109153号公報 特開2012−87186号公報
しかし、再沈殿工程のみで残存単量体や低分子量重合体の含有量を十分に低減させようとすると大量の貧溶媒を用いなければならず、生産効率、コストの面で必ずしも満足できる手法ではなかった。
また、重合開始剤を反応の途中で追加供給する方法においては、残存単量体の含有量は低減できるが、低分子量重合体の含有量を低減するのが困難であった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、大量の貧溶媒を使用しなくても、重合体に含まれる残存単量体を効率良く低減できるリソグラフィー用重合体の製造方法、該製造方法で得られるリソグラフィー用重合体を含むレジスト組成物、および該レジスト組成物を用いて、パターンが形成された基板を製造する方法を提供することを目的とする。
つまり、本発明は下記の態様を有する。
[1] (メタ)アクリレート骨格を有する単量体を溶液重合して得られる、酸脱離性基を有する構造単位を含むリソグラフィー用重合体の製造方法であって、
供給される単量体の全使用量のうち85%以上まで反応率が上昇した後に、
供給される重合開始剤の全使用量のうち1.0%〜15.0%の重合開始剤を含み、かつ、単量体を含まない溶液を該反応容器内にさらに供給する、
単量体および重合開始剤を反応容器内に滴下する滴下重合法によるリソグラフィー用重合体の製造方法。
[2] [1]に記載の製造方法によりリソグラフィー用重合体を製造する工程と、
得られたリソグラフィー用重合体と、活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物とを混合する工程を有する、
レジスト組成物の製造方法。
[3] [2]に記載の製造方法によりレジスト組成物を製造する工程と、
得られたレジスト組成物を基板の被加工面上に塗布してレジスト膜を形成する工程と、
該レジスト膜に対して、露光する工程と、
現像液を用いて、露光されたレジスト膜を現像する工程とを含む、
パターンが形成された基板の製造方法。
本発明によれば、大量の貧溶媒を使用しなくても、低分子量重合体の生成を抑制し、残存単量体の含有量を低減することができる。
これにより、重合体を精製することなく生産効率良く、残存単量体および低分子量重合体の含有量が少ないリソグラフィー用重合体を製造することができる。
このような残存単量体や低分子量重合体の含有量が少ないリソグラフィー用重合体は、レジスト組成物に用いた時の感度に優れる。
本発明によれば、感度に優れたレジスト組成物が得られ、該組成物を用いて、高精度の微細レジストパターンを安定して形成することができる。
<リソグラフィー用重合体>
本発明のリソグラフィー用重合体(以下、単に重合体ということもある。)は、極性基を有する構成単位を有することが好ましい。
本発明のリソグラフィー用重合体は、残存単量体および重合開始剤の分解物等から構成されるMw350以下の化合物の存在割合は、レジスト性能を向上させる観点より、重合体全体の15.0%以下であることが好ましく、10.0%以下であることがより好ましい。
また、Mw350〜1000に相当する低分子量重合体の存在割合は、レジスト性能を向上させる観点より、重合体全体の15.0%以下であることが好ましく、10.0%以下であることがより好ましく、5.0%以下であることがさらに好ましく、3.5%以下であることが特に好ましい。
[極性基を有する構成単位]
「極性基」とは、極性を持つ官能基または極性を持つ原子団を有する基であり、具体例としては、ヒドロキシ基、シアノ基、アルコキシ基、カルボキシ基、アミノ基、カルボニル基、フッ素原子を含む基、硫黄原子を含む基、ラクトン骨格を含む基、アセタール構造を含む基、エーテル結合を含む基などが挙げられる。
これらのうちで、波長250nm以下の光で露光するパターン形成方法に適用されるレジスト用重合体は、極性基を有する構成単位として、ラクトン骨格を有する構成単位を有することが好ましく、さらに後述の親水性基を有する構成単位を有することが好ましい。
(ラクトン骨格を有する構成単位・単量体)
ラクトン骨格としては、例えば、4〜20員環のラクトン骨格が挙げられる。ラクトン骨格は、ラクトン環のみの単環であってもよく、ラクトン環に脂肪族、芳香族の炭素環または複素環が縮合していてもよい。
重合体がラクトン骨格を有する構成単位を含む場合、その含有量は、基板等への密着性の点から、全構成単位(100モル%)のうち、20モル%以上が好ましく、25モル%以上がより好ましい。
また、感度および解像度の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
ラクトン骨格を有する単量体としては、基板等への密着性に優れる点から、置換もしくは無置換のδ−バレロラクトン環を有する(メタ)アタクリル酸エステル、置換もしくは無置換のγ−ブチロラクトン環を有する単量体からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、無置換のγ−ブチロラクトン環を有する単量体が特に好ましい。
ラクトン骨格を有する単量体の具体例としては、β−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メチル−δ−バレロラクトン、4,4−ジメチル−2−メチレン−γ−ブチロラクトン、β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、β−(メタ)アクリロイルオキシ−β−メチル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、2−(1−(メタ)アクリロイルオキシ)エチル−4−ブタノリド、(メタ)アクリル酸パントイルラクトン、5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン、8−メタクリロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6 ]デカン−3−オン、9−メタクリロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6 ]デカン−3−オン等が挙げられる。
また、類似構造を持つ単量体として、メタクリロイルオキシこはく酸無水物等も挙げられる。
ラクトン骨格を有する単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(親水性基を有する構成単位・単量体)
本明細書における「親水性基」とは、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、カルボキシ基およびアミノ基の少なくとも1種である。
これらのうちで、波長250nm以下の光で露光するパターン形成方法に適用されるレジスト用重合体は、親水性基としてヒドロキシ基またはシアノ基を有することが好ましい。
重合体における親水性基を有する構成単位の含有量は、レジストパターン矩形性の点から、全構成単位(100モル%)のうち、5〜30モル%が好ましく、10〜25モル%がより好ましい。
親水性基を有する単量体としては、例えば、末端ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリ酸エステル;単量体の親水性基上にアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基等の置換基を有する誘導体;環式炭化水素基を有する単量体(例えば(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンチル、(メタ)アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル等。)が置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基等の親水性基を有するもの;が挙げられる。
親水性基を有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンチル、2−または3−シアノ−5−ノルボルニル(メタ)アクリレート、2−シアノメチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。基板等に対する密着性の点から、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシアダマンチル、(メタ)アクリル酸3,5−ジヒドロキシアダマンチル、2−または3−シアノ−5−ノルボルニル(メタ)アクリレート、2−シアノメチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート等が好ましい。
親水性基を有する単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[酸脱離性基を有する構成単位]
本発明のリソグラフィー用重合体がレジスト用途に用いられる場合、上述した極性基を有する構成単位の他に、酸脱離性基を有する構成単位を有することが好ましく、その他に、必要に応じて公知の構成単位をさらに有していてもよい。
「酸脱離性基」とは、酸により開裂する結合を有する基であり、該結合の開裂により酸脱離性基の一部または全部が重合体の主鎖から脱離する基である。
レジスト用組成物において、酸脱離性基を有する構成単位を有する重合体は、酸成分と反応してアルカリ性溶液に可溶となり、レジストパターン形成を可能とする作用を奏する。
酸脱離性基を有する構成単位の割合は、感度および解像度の点から、重合体を構成する全構成単位(100モル%)のうち、20モル%以上が好ましく、25モル%以上がより好ましい。また、基板等への密着性の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
酸脱離性基を有する単量体は、酸脱離性基および重合性多重結合を有する化合物であればよく、公知のものを使用できる。重合性多重結合とは重合反応時に開裂して共重合鎖を形成する多重結合であり、エチレン性二重結合が好ましい。
酸脱離性基を有する単量体の具体例として、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有し、かつ酸脱離性基を有している(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。該脂環式炭化水素基は、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子と直接結合していてもよく、アルキレン基等の連結基を介して結合していてもよい。
該(メタ)アクリル酸エステルには、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有するとともに、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する(メタ)アクリル酸エステル、または、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有するとともに、該脂環式炭化水素基に−COOR基(Rは置換基を有していてもよい第3級炭化水素基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、またはオキセパニル基を表す。)が直接もしくは連結基を介して結合している(メタ)アクリル酸エステルが含まれる。
特に、波長250nm以下の光で露光するパターン形成方法に適用されるレジスト組成物を製造する場合には、酸脱離性基を有する単量体の好ましい例として、例えば、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、1−(1’−アダマンチル)−1−メチルエチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、イソプロピルアダマンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロオクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
酸脱離性基を有する単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[その他の構成単位]
その他の構成単位に対応する単量体は、上記極性基を有する単量体および上記酸脱離性基を有する単量体と共重合可能な公知の単量体を使用することができる。
例えば、以下のものが挙げられる。
酸脱離性基および極性基を有しない、脂環式骨格(非極性脂環式骨格)を有する単量体;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタジエニル、これらの化合物の脂環式骨格上に炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を有する誘導体等。
直鎖もしくは分岐構造を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸n−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸イソプロポキシエチル、(メタ)アクリル酸n−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸イソブトキシエチル、(メタ)アクリル酸tert−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシ−n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸1−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−n−プロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸メチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸エチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸2−エチルヘキシル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−プロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸イソプロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−ブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸イソブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸tert−ブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸メトキシメチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸エトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−プロポキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸イソプロポキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−ブトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸イソブトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸tert−ブトキシエチル等。
本発明におけるリソグラフィー用重合体は、リソグラフィー工程に用いられる重合体であれば、特に限定されずに適用することができる。
例えば、レジスト膜の形成に用いられるレジスト用重合体、レジスト膜の上層に形成される反射防止膜(TARC)またはレジスト膜の下層に形成される反射防止膜(BARC)の形成に用いられる反射防止膜用重合体、ギャップフィル膜の形成に用いられるギャップフィル膜重合体、トップコート膜の形成に用いられるトップコート膜用重合体等が挙げられる。
レジスト用重合体の例としては、前記酸脱離性基を有する構成単位の1種以上と、前記極性基を有する構成単位の1種以上とを含む共重合体が挙げられる。
反射防止膜用重合体の例としては、吸光性基を有する構成単位と、レジスト膜と混合を避けるため、硬化剤などと反応して硬化可能なアミノ基、アミド基、ヒドロキシル基、エポキシ基等の反応性官能基を有する構成単位とを含む共重合体が挙げられる。
吸光性基とは、レジスト組成物中の感光成分が感度を有する波長領域の光に対して、高い吸収性能を有する基であり、具体例としては、アントラセン環、ナフタレン環、ベンゼン環、キノリン環、キノキサリン環、チアゾール環等の環構造(任意の置換基を有していてもよい。)を有する基が挙げられる。
特に、照射光として、KrFレーザ光が用いられる場合には、アントラセン環または任意の置換基を有するアントラセン環が好ましく、ArFレーザ光が用いられる場合には、ベンゼン環または任意の置換基を有するベンゼン環が好ましい。
上記任意の置換基としては、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、カルボキシ基、カルボニル基、エステル基、アミノ基、またはアミド基等が挙げられる。これらのうち、吸光性基として、保護されたまたは保護されていないフェノール性水酸基を有するものが、良好な現像性・高解像性の観点から好ましい。上記吸光性基を有する構成単位・単量体として、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ギャップフィル膜用重合体の例としては、狭いギャップに流れ込むための適度な粘度を有し、レジスト膜や反射防止膜との混合を避けるため、硬化剤などと反応して硬化可能な反応性官能基を有する構成単位を含む共重合体、具体的にはアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、エポキシアルキル(メタ)アクリレート等の単量体との共重合体が挙げられる。
液浸リソグラフィーに用いられるトップコート膜用重合体の例としては、カルボキシル基を有する構成単位を含む共重合体、水酸基が置換したフッ素含有基を有する構成単位を含む共重合体等が挙げられる。
また、本発明に用いられる単量体は、反応性、残存単量体および低分子量重合体の低減、レジスト性能の観点から、メタクリレート骨格を有する単量体であることが好ましい。
<リソグラフィー用重合体溶液の製造方法>
本発明のリソグラフィー用重合体の製造方法は、下記工程を有する。
[重合工程]
重合方法としては溶液重合法を用いる。すなわち、重合溶媒の存在下に重合開始剤を使用して単量体をラジカル重合させて重合反応溶液を得る。
溶液重合法において、単量体および重合開始剤の反応容器への供給は、連続供給であってもよく、滴下供給であってもよい。溶液重合法としては、製造ロットの違いによる平均分子量、分子量分布等のばらつきが小さく、再現性のある重合体が簡便に得られる点から、単量体および重合開始剤を反応容器内に滴下する滴下重合法が好ましい。
滴下重合法においては、反応容器内を所定の重合温度まで加熱した後、単量体および重合開始剤を、それぞれ独立に、または任意の組み合わせで、反応容器内に滴下する。
単量体は、単量体のみで滴下してもよく、単量体を重合溶媒に溶解させた単量体溶液として滴下してもよい。
重合溶媒および/または単量体をあらかじめ反応容器に仕込んでもよい。
重合開始剤は、単量体に直接に溶解させてもよく、単量体溶液に溶解させてもよく、重合溶媒のみに溶解させてもよい。
単量体および重合開始剤は、同じ貯槽内で混合した後、反応容器中に滴下してもよく;それぞれ独立した貯槽から反応容器中に滴下してもよく;それぞれ独立した貯槽から反応容器に供給する直前で混合し、反応容器中に滴下してもよい。
単量体および重合開始剤は、一方を先に滴下した後、遅れて他方を滴下してもよく、両方を同じタイミングで滴下してもよい。
滴下速度は、滴下終了まで一定であってもよく、単量体または重合開始剤の消費速度に応じて、多段階に変化させてもよい。
滴下は、連続的に行ってもよく、間欠的に行ってもよい。
重合温度は、50〜150℃が好ましい。
[追加供給工程]
単量体および重合開始剤の反応容器への供給が終了した後に、重合溶媒で重合開始剤を溶解させた溶液を反応容器に滴下し供給する。(この供給を以後、追加供給と言う。)
本発明において、追加供給工程は、反応容器中に供給される単量体の全使用量のうち85%以上まで反応率が上昇した後に、供給される重合開始剤の全使用量のうち1.0%〜15.0%の重合開始剤を含み単量体を含まない溶液を該反応容器内にさらに供給する工程である。
ここで、単量体を含まない溶液とは、実質的に単量体を含まないことを意味する。即ち、単量体の添加を目的とする意図的な手段を取らないことを意味し、例えば不純物として原材料に含有されるものなどによる微量分まで除外する趣旨ではない。
追加供給を行うタイミングは、反応溶液の反応率が85%以上であれば、単量体の反応容器への供給終了の直後であってもよく、さらなる低分子量重合体低減を目的として、所定の重合温度を所定時間保持し反応率を高めた後に供給しても良い。
低分子量重合体低減の観点から、追加供給を行うタイミングは、反応溶液の反応率が86%以上であることがより好ましく、88%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが特に好ましい。
重合開始剤の全使用量に対する追加供給の重合開始剤の使用割合としては、重合体溶液中の重合開始剤由来の不純物含有量を低減させる観点から、15%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、7.0%以下がさらに好ましく、5.0%以下が特に好ましい。
また、追加供給による効果を満足させる観点から、1.0%以上が好ましく、1.5%以上がより好ましく、2.0%以上がさらに好ましく、2.5%以上が特に好ましい。
重合終了時の反応溶液中における未反応の重合開始剤の残存量を低減させるために、重合開始剤溶液の供給後から所定温度で所定時間保持し、残存する重合開始剤を分解させてもよい。この場合、工程時間短縮の観点から重合温度を所定の重合温度から変動させてもよい。
所定温度で所定時間、重合反応させた後、重合反応を停止させ、重合反応溶液を得る。重合反応を停止させる手法は反応液を冷却させる工程が一般的に用いられるが、ラジカル捕捉剤を投入することによって停止させることもできる。
重合反応溶液の固形分濃度としては、反応率を効率的に高める観点から、20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、40質量%以上であることがさらに好ましい。
(重合溶媒)
重合溶媒としては、例えば、下記のものが挙げられる。
エーテル類:鎖状エーテル(ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、「PGME」と記す。)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、「TGME」と記す。)等。)、環状エーテル(テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等。)等。
エステル類:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」と記す。)、γ−ブチロラクトン等。
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等。
アミド類:N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等。
スルホキシド類:ジメチルスルホキシド等。
芳香族炭化水素:ベンゼン、トルエン、キシレン等。
脂肪族炭化水素:ヘキサン等。
脂環式炭化水素:シクロヘキサン等。
重合溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(重合開始剤)
重合開始剤としては、熱により効率的にラジカルを発生するものが好ましい。例えば、アゾ化合物(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等。)、有機過酸化物(2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等。)等が挙げられる。
重合工程によって得られた重合反応溶液は、必要に応じて重合反応溶液を希釈溶媒で適当な溶液粘度に希釈してもよい。希釈溶媒としては、1,4−ジオキサン、アセトン、THF、MEK、MIBK、γ−ブチロラクトン、PGMEA、PGME、乳酸エチル等が挙げられる。これらは1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明において、重合体を高い生産性を維持したまま取得できる点では、再沈殿工程やリスラリ工程を含む精製工程を行わず、重合工程のみで未反応の単量体等の不純物の残存および低分子量体の生成を低減することが好ましい。
本発明において、低分子量重合体とは重量平均分子量350〜1000の重合体のことを示し、低分子量重合体の存在割合は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以下「GPC」と記す。)によって求めた重合体ピークのうち、Mw350〜1000に相当する重合体部分のピーク面積値を重合体ピーク全体の面積値の合計で割った値(面積割合)により求めることができる。
また、残存単量体および重合開始剤の分解物等から構成されるMw350以下の化合物の存在割合も、GPC測定によって求めた重合体ピークのうち、Mw350以下に相当する重合体部分のピーク面積値を重合体ピーク全体の面積値の合計で割った値(面積割合)により求めることができる。
また、本発明における反応率とは、反応容器中に仕込んだ単量体のうち、重合体へと転化した割合を示し、未反応の残存単量体を定量することで求める。
残存単量体は高速液体クロマトグラフィー(以下「HPLC」と記す。)により定量される。
重合体中の不純物としての単量体含有量は2.0質量%以下がより好ましく、1.0質量%以下がさらに好ましく、0.5質量%以下が特に好ましい。
本発明におけるリソグラフィー用重合体の製造方法では、(メタ)アクリレート骨格を持った単量体1種のみを重合してもよく、2種以上を共重合しても良い。
本発明の効果は、炭化水素環を含む単量体を用いて共重合する系において効果が得られやすく、その炭化水素環が嵩高い程、より効果が得られやすいことから、この炭化水素環としては、多環であることが好ましい。
ここで、炭化水素環は置換基を有してもよい。
(精製)
本発明のリソグラフィー用重合体の製造方法で得られる重合体溶液は、必要に応じて精製を行うこともできる。
例えば、1,4−ジオキサン、アセトン、THF、MEK、MIBK、γ−ブチロラクトン、PGMEA、PGME、乳酸エチル等の希釈溶媒で適当な溶液粘度に希釈した後、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、水、ヘキサン、ヘプタン、ジイソプロピルエーテル、またはそれらの混合溶媒等の貧溶媒中に滴下し、重合体を析出させる。この工程は再沈殿工程と呼ばれ、重合体溶液中に残存する未反応の単量体、重合開始剤等を取り除くために非常に有効である。未反応単量体は、そのまま残存しているとレジスト組成物として用いた場合に感度が低下するため、できるだけ取り除くことが好ましい。
貧溶媒としては、製造する重合体が溶解せずに析出する溶媒であればよく、公知のものを使用できるが、半導体リソグラフィー用重合体に用いられる未反応の単量体、重合開始剤等を効率的に取り除くことができる点で、メタノール、イソプロピルアルコール、ジイソプロピルエーテル、ヘプタン、水、またはそれらの混合溶媒が好ましい。
使用する貧溶媒の量は残存する未反応単量体をより低減できるため、重合体溶液と同質量以上用いることができ、3倍以上が好ましく、4倍以上がより好ましく、5倍以上がさらに好ましく、6倍以上が特に好ましい。
その後、析出物をろ別し、湿粉を得る。
また、湿粉を再び貧溶媒に分散させて重合体分散液を得た後、重合体をろ別する操作を繰り返すこともできる。この工程は、リスラリ工程と呼ばれ、重合体湿粉中に残存する未反応の単量体、重合開始剤等をより低減させるために非常に有効である。
重合体を高い生産性を維持したまま取得できる点ではリスラリ工程を行わず、再沈殿工程のみで重合体を精製することが好ましい。
得られた湿粉は、十分に乾燥して、乾燥粉末状の重合体を得ることができる。
また、ろ別した後、乾燥せずに湿粉のまま適当な溶媒に溶解させてリソグラフィー用組成物として用いてもよく、濃縮して低沸点化合物を除去してからリソグラフィー用組成物として用いてもよい。その際、保存安定剤等の添加剤を適宜添加してもよい。
また、乾燥させた後に適当な溶媒に溶解させ、さらに濃縮して低沸点化合物を除去してからリソグラフィー用組成物として用いてもよい。その際、保存安定剤等の添加剤を適宜添加してもよい。
製品としてのリソグラフィー用重合体溶液における重合体の固形分濃度は、5〜60質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。該固形分濃度が上記範囲の下限値以上であると生産効率を低下させることなく製造ができ、上限値以下であると溶液の粘度上昇が抑えられ取扱性に優れる。
好ましい固形分濃度とするために、重合工程の後に該リソグラフィー用重合体溶液に必要に応じて、例えば1,4−ジオキサン、アセトン、THF、MEK、MIBK、γ−ブチロラクトン、PGMEA、PGME、乳酸エチル等の希釈溶媒で希釈してもよい。
なお、本発明において、溶液状の重合体(重合体を含有する溶液)における、重合体の固形分濃度の値は、重合反応に用いた単量体の合計質量を重合体の質量とみなして算出される値である。
<レジスト組成物の製造方法>
本発明のレジスト組成物の製造方法は、本発明の製造方法でレジスト用重合体を製造し、得られたレジスト用重合体と、活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「光酸発生剤」ということもある。)を混合する工程を有するレジスト組成物の製造方法である。好ましくは該重合体と、光酸発生剤とをレジスト溶媒に溶解させてレジスト組成物を製造する。
得られるレジスト組成物は、本発明の製造方法で得られるレジスト用重合体と、活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物とを含有する、化学増幅型レジスト組成物である。
[レジスト溶媒]
レジスト溶媒としては、前記重合溶媒と同様の溶媒が挙げられる。
[活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤)]
光酸発生剤は、化学増幅型レジスト組成物の光酸発生剤として公知のものを適宜選択して用いることができる。光酸発生剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光酸発生剤としては、例えば、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、キノンジアジド化合物、ジアゾメタン化合物等が挙げられる。
レジスト組成物における光酸発生剤の含有量は、重合体100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。
[含窒素化合物]
化学増幅型レジスト組成物は、含窒素化合物を含んでいてもよい。含窒素化合物を含むことにより、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等がさらに向上する。つまり、レジストパターンの断面形状が矩形により近くなり、また、レジスト膜に光を照射し、ついでベーク(PEB)した後、次の現像処理までの間に数時間放置されることが半導体素子の量産ラインではあるが、そのような放置(経時)したときにレジストパターンの断面形状の劣化の発生がより抑制される。
含窒素化合物としては、アミンが好ましく、第2級低級脂肪族アミン、第3級低級脂肪族アミンがより好ましい。
含窒素化合物の量は、重合体100質量部に対して、0.01〜2質量部が好ましい。
[有機カルボン酸、リンのオキソ酸またはその誘導体]
化学増幅型レジスト組成物は、有機カルボン酸、リンのオキソ酸またはその誘導体(以下、これらをまとめて酸化合物と記す。)を含んでいてもよい。酸化合物を含むことにより、含窒素化合物の配合による感度劣化を抑えることができ、また、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等がさらに向上する。
有機カルボン酸としては、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸等が挙げられる。
リンのオキソ酸またはその誘導体としては、リン酸またはその誘導体、ホスホン酸またはその誘導体、ホスフィン酸またはその誘導体等が挙げられる。
酸化合物の量は、重合体100質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましい。
[添加剤]
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、界面活性剤、その他のクエンチャー、増感剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。該添加剤は、当該分野で公知のものであればいずれも使用可能である。また、これら添加剤の量は、特に限定されず、適宜決めればよい。
<微細パターンが形成された基板の製造方法>
本発明の、微細パターンが形成された基板の製造方法は、本発明の製造方法でレジスト組成物を製造する工程と、得られたレジスト組成物を、基板の被加工面上に塗布してレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜に対して露光する工程と、露光されたレジスト膜を現像液を用いて現像する工程を有する。
以下、該基板の製造方法の一例について説明する。
まず、所望の微細パターンを形成しようとするシリコンウエハー等の被加工基板の表面(被加工面)に、レジスト組成物をスピンコート等により塗布する。
そして、該レジスト組成物が塗布された被加工基板を、ベーキング処理(プリベーク)等で乾燥することにより、基板上にレジスト膜を形成する。
次いで、レジスト膜に、フォトマスクを介して、250nm以下の波長の光を照射して潜像を形成する(露光)。
照射光としては、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUVエキシマレーザーが好ましく、ArFエキシマレーザーが特に好ましい。また、電子線を照射してもよい。
また、該レジスト膜と露光装置の最終レンズとの間に、純水、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロトリアルキルアミン等の高屈折率液体を介在させた状態で光を照射する液浸露光を行ってもよい。
露光後、適宜熱処理(露光後ベーク、PEB)し、レジスト膜にアルカリ現像液を接触させ、露光部分を現像液に溶解させ、除去する(現像)。アルカリ現像液としては、公知のものを用いることができる。
現像後、基板を純水等で適宜リンス処理する。このようにして被加工基板上にレジストパターンが形成される。
レジストパターンが形成された基板は、適宜熱処理(ポストベーク)してレジストを強化し、レジストのない部分を選択的にエッチングする。
エッチング後、レジストを剥離剤によって除去することによって、パターンが形成された基板が得られる。
本発明により得られるレジスト組成物は、該レジスト組成物に含まれる半導体リソグラフィー用重合体の分子量バラツキが小さいため、感度および現像コントラスト等のレジスト性能の安定性に優れる。
したがって、本発明によれば、残存単量体や低分子量重合体の含有量が少ないリソグラフィー用重合体を製造することができる。
該レジスト組成物を用いることによって、高精度の微細なレジストパターンを安定して形成できる。
また、高感度のレジスト組成物の使用が要求される、波長250nm以下の露光光を用いるフォトリソグラフィーまたは電子線リソグラフィー、例えばArFエキシマレーザー(193nm)を使用するリソグラフィーによる、パターン形成にも好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、各実施例、比較例中「部」とあるのは、特に断りのない限り「質量部」を示す。
測定方法および評価方法は以下の方法を用いた。
<重量平均分子量(Mw)の測定>
重合体の重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)は、下記の条件(GPC条件)でゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより、ポリスチレン換算で求めた。
[GPC条件]
装置:東ソー社製、東ソー高速GPC装置 HLC−8220GPC(商品名)、
分離カラム:昭和電工社製、Shodex GPC K−805L(商品名)を3本直列に連結したもの、
測定温度:40℃、
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)、
試料:重合体の約20mgを5mLのTHFに溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過した溶液、
流量:1mL/分、
注入量:0.1mL、
検出器:示差屈折計。
検量線I:標準ポリスチレンの約20mgを5mLのTHFに溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過した溶液を用いて、上記の条件で分離カラムに注入し、溶出時間と分子量の関係を求めた。ここで、標準ポリスチレンは、下記の東ソー社製の標準ポリスチレン(いずれも商品名)を用いた。
F−80(Mw=706,000)、
F−20(Mw=190,000)、
F−4(Mw=37,900)、
F−1(Mw=10,200)、
A−2500(Mw=2,630)、
A−500(Mw=682、578、474、370、260の混合物)。
残存単量体および重合開始剤の分解物等から構成されるMw350以下の化合物の存在割合は、GPC測定によって求めた重合体ピークのうち、Mw350以下に相当する重合体部分のピーク面積値を重合体ピーク全体の面積値の合計で割った値(面積割合)により求めた。
低分子量重合体の存在割合は、GPC測定によって求めた重合体ピークのうち、Mw350〜1000に相当する重合体部分のピーク面積値を重合体ピーク全体の面積値の合計で割った値(面積割合)により求めた。
<残存単量体および反応率の測定>
重合体の残存単量体の含有量および反応率は、下記のHPLC条件で求めた。
[HPLC測定条件]
反応容器内の反応液を0.5g採取し、これをアセトニトリルで希釈し、メスフラスコを用いて全量を50mLとした。この希釈液を0.2μmのメンブレンフィルターで濾過し、東ソー社製、高速液体クロマトグラフHPLC−8020(製品名)を用いて、該希釈液中の未反応の単量体含有量を、単量体ごとに求めた。これらの合計単量体量の反応液中における質量割合(質量%)を反応液中に残存する単量体の含有量とした。検出下限以下は残存単量体量を0質量%とした。
また、残存する単量体の含有量から反応率を定量した。
前記高速液体クロマトグラフによる測定において、分離カラムはジーエルサイエンス社製、Inertsil ODS−2(商品名)を1本使用し、移動相は水/アセトニトリルのグラジエント系、流量0.8mL/min、検出器は東ソー社製、紫外・可視吸光光度計UV−8020(商品名)、検出波長220nm、測定温度40℃、注入量4μLで測定する。なお、分離カラムであるInertsil ODS−2(商品名)は、シリカゲル粒径5μm、カラム内径4.6mm×カラム長さ450mmのものを使用した。また、移動相のグラジエント条件は、A液を水、B液をアセトニトリルとし、下記の通りとした。また、単量体の含有量を定量するために、濃度の異なる3種類の各単量体溶液を標準液として用いた。
測定時間0〜3分:A液/B液=90体積%/10体積%。
測定時間3〜24分:A液/B液=90体積%/10体積%から、50体積%/50体積%まで。
測定時間24〜36.5分:A液/B液=50体積%/50体積%から、0体積%/100体積%まで。
測定時間36.5〜44分:A液/B液=0体積%/100体積%。
<感度測定>
レジスト組成物を、6インチシリコンウエハー上に回転塗布し、ホットプレート上で120℃、60秒間プリベーク(PAB)して、厚さ300nmの薄膜を形成した。ArFエキシマレーザー露光装置(リソテックジャパン製 VUVES−4500)を用い、露光量を変えて10mm×10mmの18ショットを露光した。次いで110℃、60秒間ポストベーク(PEB)した後、レジスト現像アナライザー(リソテックジャパン製RDA−800)を用い、23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で65秒間現像し、各露光量における現像中のレジスト膜厚の経時変化を測定した。
[解析]
得られたデータを基に、露光量(mJ/cm)の対数と、初期膜厚に対する60秒間現像した時点での残存膜厚率(以下、残膜率という)(%)をプロットした曲線(以下、露光量−残膜率曲線という)を作成し、Eth感度(残膜率0%とするための必要露光量であり、感度を表す。)を以下の通り求めた。
Eth感度:露光量−残膜率曲線が残膜率0%と交わる露光量(mJ/cm
<実施例1>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、滴下漏斗1個、および温度計を備えた容量1LのSUS製のフラスコに、乳酸エチル161.3gを入れた。フラスコ内を窒素で置換し、窒素雰囲気を保ったままフラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。
その後、下記混合物1を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下した。混合物1の滴下終了から30分間温度を保持した。その後、下記混合物2を滴下漏斗より、5分間かけてフラスコ内に滴下し、上記混合物2の滴下終了からさらに80℃の温度を2時間30分保持した。
その後、25℃までフラスコ内の反応液を冷却して重合反応を停止させ、重合反応溶液を得た。
重合反応途中の混合物1滴下終了直後および、混合物2滴下直前および、冷却直前にて、フラスコ内から反応溶液を1g採取し、この採取した重合反応溶液について、上記の方法で反応率および重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定した。結果を表1に示す。
[混合物1]
下記式(m1)の単量体を68.0g、
下記式(m2)の単量体を78.4g、
下記式(m3)の単量体を47.2g、
乳酸エチルを228.5g、
ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(和光純薬工業株式会社製;以下、V−601)を5.75g。
[混合物2]
乳酸エチルを1.0g、
V601(商品名)を0.43g。
<実施例2>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、滴下漏斗1個、および温度計を備えた容量1LのSUS製のフラスコに、乳酸エチル161.3gを入れた。実施例1と同様にフラスコ内を窒素で置換し、窒素雰囲気下で保ったままフラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。
その後、実施例1と同様の混合物1を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下した。混合物1の滴下終了から30分間温度を保持した。その後、下記混合物3を滴下漏斗より、5分間かけてフラスコ内に滴下し、混合物3の滴下終了からさらに80℃の温度を2時間30分保持した。
その後、25℃までフラスコ内の反応液を冷却して重合反応を停止させ、重合反応溶液を得た。
重合反応途中の混合物1滴下終了直後および、混合物3滴下直前および、冷却直前にて、フラスコ内から反応溶液を1g採取し、この採取した重合反応溶液について、実施例1と同様に上記の方法で反応率および重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定した。結果を表1に示す。
[混合物3]
乳酸エチルを2.4g、
V−601を1.01g。
<比較例1>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、滴下漏斗1個、および温度計を備えた容量1LのSUS製のフラスコに、、乳酸エチル161.3gを入れた。実施例1と同様にフラスコ内を窒素で置換し、窒素雰囲気下で保ったままフラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。
その後、実施例1と同様の上記混合物1を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下した。混合物1の滴下終了直後に、上記混合物2を滴下漏斗より、5分間かけてフラスコ内に滴下し、混合物3の滴下終了からさらに80℃の温度を3時間保持した。
その後、25℃までフラスコ内の反応液を冷却して重合反応を停止させ、重合反応溶液を得た。
重合反応途中の混合物1滴下終了直後および、冷却直前にて、フラスコ内から反応溶液を1g採取し、この採取した重合反応溶液について、実施例1と同様に上記の方法で反応率および重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定した。結果を表1に示す。
<比較例2>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、滴下漏斗1個、および温度計を備えた容量1LのSUS製のフラスコに、乳酸エチル161.3gを入れた。実施例1と同様にフラスコ内を窒素で置換し、窒素雰囲気下で保ったままフラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。
その後、上記混合物1を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下し、混合物1の滴下終了からさらに80℃の温度を3時間5分保持した。
その後、25℃までフラスコ内の反応液を冷却して重合反応を停止させ、重合反応溶液を得た。
重合反応途中の混合物1滴下終了直後および、冷却直前にて、フラスコ内から反応溶液を1g採取し、この採取した重合反応溶液について、実施例1と同様に上記の方法で反応率および重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定した。結果を表1に示す。
<比較例3>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、滴下漏斗1個、および温度計を備えた容量1LのSUS製のフラスコに、乳酸エチル161.3gを入れた。実施例1と同様にフラスコ内を窒素で置換し、窒素雰囲気下で保ったままフラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。
その後、実施例1と同様の上記混合物1を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下した。混合物1の滴下終了から30分間温度を保持した。その後、下記混合物4を滴下漏斗より、5分間かけてフラスコ内に滴下し、混合物4の滴下終了からさらに80℃の温度を2時間30分保持した。
その後、25℃までフラスコ内の反応液を冷却して重合反応を停止させ、重合反応溶液を得た。
重合反応途中の混合物1滴下終了直後および、混合物4滴下直前および、冷却直前にて、フラスコ内から反応溶液を1g採取し、この採取した重合反応溶液について、実施例1と同様に上記の方法で反応率および重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定した。結果を表1に示す。
[混合物4]
乳酸エチルを6.7g、
V−601を2.83g。
<実施例3>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、滴下漏斗1個、および温度計を備えた容量1LのSUS製のフラスコに、PGMEA162.5gを入れた。フラスコ内を窒素で置換し、窒素雰囲気下で保ったままフラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を85℃に上げた。
その後、下記混合物5を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下した。混合物5の滴下終了から30分間温度を保持した。その後、下記混合物6を滴下漏斗より、5分間かけてフラスコ内に滴下し、混合物6の滴下終了からさらに85℃の温度を2時間30分保持した。
その後、25℃までフラスコ内の反応液を冷却して重合反応を停止させ、重合反応溶液を得た。
重合反応途中の混合物5滴下終了直後および、混合物6滴下直前および、冷却直前にて、フラスコ内から反応溶液を1g採取し、この採取した重合反応溶液について、実施例1と同様に上記の方法で反応率および重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定した。結果を表2に示す。
[混合物5]
下記式(m4)の単量体を79.2g、
下記式(m5)の単量体を63.9g、
下記式(m6)の単量体を8.6g、
PGMEAを39.4g、
V601(商品名)を8.97g。
[混合物6]
PGMEAを1.6g、
V−601を0.68g。
<実施例4>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、滴下漏斗1個、および温度計を備えた容量1LのSUS製のフラスコに、PGMEA162.5gを入れた。実施例3と同様にフラスコ内を窒素で置換し、窒素雰囲気下で保ったままフラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を85℃に上げた。
その後、実施例3と同様の混合物5を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下した。混合物5の滴下終了から30分間温度を保持した。その後、下記混合物7を滴下漏斗より、5分間かけてフラスコ内に滴下し、混合物7の滴下終了からさらに85℃の温度を2時間30分保持した。
その後、25℃までフラスコ内の反応液を冷却して重合反応を停止させ、重合反応溶液を得た。
重合反応途中の混合物5滴下終了直後および、混合物7滴下直前および、冷却直前にて、フラスコ内から反応溶液を1g採取し、この採取した重合反応溶液について、実施例1と同様に上記の方法で反応率および重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定した。結果を表2に示す。
[混合物7]
PGMEAを3.7g、
V−601を1.58g。
<比較例4>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、滴下漏斗1個、および温度計を備えた容量1LのSUS製のフラスコに、PGMEA162.5gを入れた。実施例3と同様にフラスコ内を窒素で置換し、窒素雰囲気下で保ったままフラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を85℃に上げた。
その後、実施例3と同様の混合物5を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下した。混合物5の滴下終了直後に、上記混合物6を滴下漏斗より、5分間かけてフラスコ内に滴下し、混合物3の滴下終了からさらに85℃の温度を3時間保持した。
その後、25℃までフラスコ内の反応液を冷却して重合反応を停止させ、重合反応溶液を得た。
重合反応途中の混合物5滴下終了直後および、冷却直前にて、フラスコ内から反応溶液を1g採取し、この採取した重合反応溶液について、実施例1と同様に上記の方法で反応率および重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定した。結果を表2に示す。
<比較例5>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、滴下漏斗1個、および温度計を備えた容量1LのSUS製のフラスコに、PGMEA162.5gを入れた。実施例3と同様にフラスコ内を窒素で置換し、窒素雰囲気下で保ったままフラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を85℃に上げた。
その後、上記混合物5を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下し、混合物5の滴下終了からさらに85℃の温度を3時間5分保持した。
その後、25℃までフラスコ内の反応液を冷却して重合反応を停止させ、重合反応溶液を得た。
重合反応途中の混合物5滴下終了直後および、冷却直前にて、フラスコ内から反応溶液を1g採取し、この採取した重合反応溶液について、実施例1と同様に上記の方法で反応率および重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定した。結果を表2に示す。
<比較例6>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、滴下漏斗1個、および温度計を備えた容量1LのSUS製のフラスコに、PGMEA162.5gを入れた。実施例3と同様にフラスコ内を窒素で置換し、窒素雰囲気下で保ったままフラスコを湯浴に入れ、フラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。
その後、実施例3と同様の混合物5を滴下漏斗より、4時間かけてフラスコ内に滴下した。混合物5の滴下終了から30分間温度を保持した。その後、下記混合物8を滴下漏斗より、5分間かけてフラスコ内に滴下し、混合物8の滴下終了からさらに85℃の温度を2時間30分保持した。
その後、25℃までフラスコ内の反応液を冷却して重合反応を停止させ、重合反応溶液を得た。
重合反応途中の混合物5滴下終了直後および、混合物8滴下直前および、冷却直前にて、フラスコ内から反応溶液を1g採取し、この採取した重合反応溶液について、実施例1と同様に上記の方法で反応率および重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定した。結果を表2に示す。
[混合物8]
PGMEAを10.5g、
V−601を4.42g。
表1および表2の結果より、各実施例は、高い反応率を実現しながら残存単量体および重合開始剤の分解物等から構成されるMw350以下の化合物の含有量だけでなく、低分子量重合体の含有量が低減されたことがわかる。
一方、比較例1および比較例4のように、反応率が上がる前に重合開始剤を追加供給しても低分子量重合体の含有量は低減されなかった。
また、比較例2および比較例5のように、追加供給なしではMw350以下の化合物の含有量は低減されなかった。
また、比較例3および比較例6のように、重合開始剤の全使用量に対して追加供給の重合開始剤の使用割合が多いと、Mw350以下の化合物の含有量が多くなった。
これにより、本発明による重合体の製造方法によれば、重合体を精製することなく生産効率良く、残存単量体および低分子量重合体の含有量が少ないリソグラフィー用重合体を製造することができることが示された。
[レジスト組成物の評価]
実施例1で得られた重合体溶液200部と、光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウムトリフレート1部と、溶媒であるPGMEAとを、重合体の固形分濃度が12.5質量%になるように混合して均一溶液とした後、孔径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過し、レジスト組成物を得た。また、実施例2および比較例1〜3においても、同様にレジスト組成物を得た。得られた各レジスト組成物についてEth感度を測定した。結果を表3に示す。
表3の結果より、Eth感度の値を得ることができた。実施例1および実施例2は、各比較例に対しEth感度が優れていることから、実施例1および実施例2のリソグラフィー用重合体が、レジスト組成物として好適に使用できることが示された。

Claims (3)

  1. (メタ)アクリレート骨格を有する単量体を溶液重合して得られる、酸脱離性基を有する構造単位を含むリソグラフィー用重合体の製造方法であって、
    供給される単量体の全使用量のうち85%以上まで反応率が上昇した後に、
    供給される重合開始剤の全使用量のうち1.0%〜15.0%の重合開始剤を含み、かつ、単量体を含まない溶液を該反応容器内にさらに供給する、
    単量体および重合開始剤を反応容器内に滴下する滴下重合法によるリソグラフィー用重合体の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法によりリソグラフィー用重合体を製造する工程と、
    得られたリソグラフィー用重合体と、活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物とを混合する工程を有する、
    レジスト組成物の製造方法。
  3. 請求項2に記載の製造方法によりレジスト組成物を製造する工程と、
    得られたレジスト組成物を基板の被加工面上に塗布してレジスト膜を形成する工程と、
    該レジスト膜に対して、露光する工程と、
    現像液を用いて、露光されたレジスト膜を現像する工程とを含む、
    パターンが形成された基板の製造方法。
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