JP2011190312A - 熱可塑性樹脂組成物の製造方法および該熱可塑性樹脂組成物からなる部材を含む複合成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高分子ポリオール(a−1)、反応性官能基を有しないブロック共重合体(b−1)および可塑剤(c)を混合含浸させて、これらの混合物を得る工程(A)と;高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)を溶融混練して、これらの反応混合物を得る工程(B)と;前記工程(A)の混合物、前記工程(B)の反応混合物、および反応性官能基を有するブロック共重合体(b−2)を溶融混練する工程(C);とを含み、前記工程(A)における高分子ポリオール(a−1)の使用量が、工程(A)および(B)における高分子ポリオール(a−1)の全使用量に対して、5〜95質量%である、熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
【選択図】なし
Description
高分子ポリオール(a−1)、ブロック共重合体(b−1)および可塑剤(c)を混合含浸させて、これらの混合物を得る工程(A)と、
高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)、および必要に応じてブロック共重合体(b−1)を溶融混練して、これらの反応混合物を得る工程(B)と、
前記工程(A)の混合物、前記工程(B)の反応混合物およびブロック共重合体(b−2)を溶融混練する工程(C)とを含み、
前記ブロック共重合体(b−1)は、芳香族ビニル化合物系重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックとを有するブロック共重合体またはその水素添加物からなり、且つ高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)からなる群から選ばれる少なくとも1種に対して反応性のある官能基(以下「反応性官能基」と略称することがある)を有しない付加重合系ブロック共重合体であり、
前記ブロック共重合体(b−2)は、芳香族ビニル化合物系重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックとを有するブロック共重合体またはその水素添加物からなり、且つ高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)からなる群から選ばれる少なくとも1種に対して反応性のある官能基を有する付加重合系ブロック共重合体であり、
前記工程(A)における高分子ポリオール(a−1)の使用量が、工程(A)および(B)における高分子ポリオール(a−1)の全使用量に対して、5〜95質量%である、熱可塑性樹脂組成物の製造方法(以下「第1形態の製造方法」と略称することがある)を提供する。
上流部供給口、およびこれよりも下流側にある中流部供給口を有する押出機を用い、
前記上流部供給口から高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)、および必要に応じてブロック共重合体(b−1)を押出機に連続的に供給することによって、前記上流部供給口から前記中流部供給口までの間で、これらの反応混合物を得る工程(B)を行い、
前記中流部供給口から、さらに前記工程(A)の混合物および前記ブロック共重合体(b−2)を押出機に連続的に供給することによって、前記中流部供給口よりも下流側で、前記工程(A)の混合物、前記工程(B)の反応混合物および前記ブロック共重合体(b−2)を溶融混練する工程(C)を行う、
ことが好ましい。
前記工程(A)の混合物、高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)、鎖伸長剤(a−3)およびブロック共重合体(b−2)、および必要に応じてブロック共重合体(b−1)を溶融混練する工程(D)とを含み、
前記ブロック共重合体(b−1)は、芳香族ビニル化合物系重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックとを有するブロック共重合体またはその水素添加物からなり、且つ高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)からなる群から選ばれる少なくとも1種に対して反応性のある官能基を有しない付加重合系ブロック共重合体であり、
前記ブロック共重合体(b−2)は、芳香族ビニル化合物系重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックとを有するブロック共重合体またはその水素添加物からなり、且つ高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)からなる群から選ばれる少なくとも1種に対して反応性のある官能基を有する付加重合系ブロック共重合体であり、
前記工程(A)における高分子ポリオール(a−1)の使用量が、工程(A)および(D)における高分子ポリオール(a−1)の全使用量に対して、5〜95質量%である、熱可塑性樹脂組成物の製造方法(以下「第2形態の製造方法」と略称することがある)も提供する。
W1:高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)の合計質量。
W2:ブロック共重合体(b−2)の質量。
W1:高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)の合計質量。
W2:ブロック共重合体(b−2)の質量。
W3:ブロック共重合体(b−1)の質量。
(1)高分子ポリオール(a−1)を、工程(A)および(C)、または工程(A)および(D)で分割して使用すること、並びに
(2)反応性官能基を有するブロック共重合体(b−2)を、工程(A)後の工程(C)または工程(D)で使用すること
を共通の特徴とする。このような特徴を有する本発明によれば、成形性等に優れた熱可塑性樹脂組成物を製造することができる。
高分子ポリオール(a−1)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。高分子ポリオール(a−1)としては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、共役ジエン系ポリマーポリオール、ポリオレフィンポリオール、ひまし油系ポリオール、ビニル重合体系ポリオールなどを挙げることができる。これらの中でも、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールおよびポリオレフィンポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、ポリエステルポリオールおよび/またはポリエーテルポリオールがより好ましい。
有機ジイソシアネート化合物(a−2)としては、熱可塑性ポリウレタンの製造に従来から用いられているあらゆる有機ジイソシアネート化合物を使用することができる。有機ジイソシアネート化合物(a−2)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。有機ジイソシアネート化合物(a−2)としては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート等の脂肪族または脂環式ジイソシアネートなどを挙げることができる。これらの中で、芳香族ジイソシアネートが好ましく、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートがより好ましい。
鎖伸長剤(a−3)としては、熱可塑性ポリウレタンの製造に従来から用いられているあらゆる鎖伸長剤を使用でき、その中でも、イソシアネート基(−NCO)と反応し得る活性水素原子を分子中に2個以上有し、且つ分子量が450以下である低分子化合物が好ましい。鎖伸長剤(a−3)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。鎖伸長剤(a−3)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、キシリレングリコール等のジオール類(好ましくは炭素数2〜10の脂肪族ジオール);ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジンまたはその誘導体、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のジアミン類;アミノエチルアルコール、アミノプロピルアルコール等のアミノアルコール類などを挙げることができる。これらの中でも、炭素数2〜10の脂肪族ジオールが好ましく、1,4−ブタンジオールがより好ましい。
ブロック共重合体(b−1)およびブロック共重合体(b−2)は、いずれも、芳香族ビニル化合物系重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックとを有するブロック共重合体またはその水素添加物からなる付加重合系ブロック共重合体である点で共通する(なお本明細書において「芳香族ビニル化合物系重合体ブロック」とは、芳香族ビニル化合物単位を含む重合体ブロックを意味し、「共役ジエン系重合体ブロック」とは、共役ジエン単位を含む重合体ブロックを意味する)。但しブロック共重合体(b−1)は反応性官能基を有さず、ブロック共重合体(b−2)は反応性官能基を有する点で、ブロック共重合体(b−1)とブロック共重合体(b−2)とは相違する。以下では、ブロック共重合体(b−1)およびブロック共重合体(b−2)を、「ブロック共重合体(b)」と総称して、これらの重複する説明を省略することがある。
可塑剤(c)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。可塑剤(c)としては、例えば、炭化水素系油(例えば流動パラフィンを含むパラフィン系炭化水素油、ナフテン系炭化水素油、芳香族系炭化水素油等)、植物油(例えば落花生油、ロジン等)、リン酸エステル、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、トリメリット酸エステル、塩素化パラフィン、シリコーンオイル、並びに可塑化能を有する液状ポリマーおよびその変性物(例えば液状ポリイソプレンまたはその水素添加物、液状ポリブタジエンまたはその水素添加物、液状ポリイソブチレン等)などを挙げることができる。これらの中でもパラフィン系炭化水素油、ナフテン系炭化水素油、芳香族系炭化水素油等の炭化水素系油が好ましく、パラフィン系炭化水素油がより好ましい。
本発明の製造方法では、必要に応じて、1種または2種以上のウレタン化反応触媒を使用することができる。ウレタン化反応触媒は、例えば、後述する工程(B)、(C)および(D)のうちの少なくとも一つの工程で、溶融混練される他の原料と共に配合するなどして使用することができる。
また、熱可塑性樹脂組成物の製造に際してウレタン化反応触媒を使用する場合、得られた熱可塑性樹脂組成物に対し、1種または2種以上のウレタン化反応触媒の失活剤を添加することが好ましい。前記失活剤としては、例えば、ラウリルホスフェート、オレイルホスフェート、ステアリルホスフェート、ジラウリルホスフェート、ジオレイルホスフェート、ジステアリルホスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ビス(オクタデシル)ペンタエリスリトールジホスフェート、フェニルホスホン酸ジエチル、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸ジエチル等のリン系化合物;2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、4,4’−オクチル−2,2’−ビフェノール等のフェノール系化合物などが挙げられる。これらの中でも、リン系化合物が好ましい。
熱可塑性樹脂組成物には、必要に応じて、触媒、反応促進剤、補強剤、着色剤、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐加水分解性向上剤、防かび剤、抗菌剤、安定剤、各種繊維(例えばガラス繊維、ポリエステル繊維等)、無機物(例えばタルク、シリカ等)、各種カップリング剤などのその他の添加剤を添加してもよい。その他の添加剤は、後述する本発明の製造方法の工程のいずれかで他の原料と共に配合することができ、または本発明の製造方法の終了後に、得られた熱可塑性樹脂組成物に添加することもできる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、工程(A)〜(C)を含む第1形態の製造方法と、工程(A)および(D)を含む第2形態の製造方法とを包含する。以下、各工程について順に説明する。
第1形態および第2形態の製造方法における工程(A)では、高分子ポリオール(a−1)、ブロック共重合体(b−1)および可塑剤(c)を混合含浸させて、これらの混合物を得る。なお第2形態の製造方法における工程(A)では、必要に応じてブロック共重合体(b−2)を配合してもよい。
なおブロック共重合体(b−1)の一部を、必要に応じて、工程(A)以外の工程{例えば第1形態の製造方法における工程(B)または工程(C)、或いは第2形態の製造方法における工程(D)}で使用してもよい。工程(A)におけるブロック共重合体(b−1)の使用量は、全工程におけるブロック共重合体(b−1)の全使用量に対して、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、特に好ましくは100質量%である。ここで「全工程」とは、第1形態の製造方法では「工程(A)〜(C)」を表し、第2形態の製造方法では「工程(A)および(D)」を表す。
第1形態の製造方法の工程(B)では、高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)を溶融混練して、これらの反応混合物を得る。工程(B)では、必要に応じてブロック共重合体(b−1)を配合してもよい。
第1形態の製造方法における工程(C)では、前記工程(A)の混合物、前記工程(B)の反応混合物およびブロック共重合体(b−2)を溶融混練する。
第2形態の製造方法における工程(D)では、高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)、鎖伸長剤(a−3)およびブロック共重合体(b−2)を溶融混練する。工程(D)では、必要に応じてブロック共重合体(b−1)を配合してもよい。このように第2形態の製造方法では、高分子ポリオール(a−1)の全使用量の一部を工程(A)で使用し、その残りを工程(D)で使用することを特徴の一つとする。
以下、本発明の製造方法(第1および第2形態の製造方法)における各原料の好ましい使用比率を説明する。使用比率の説明におけるW1〜W4は、以下の意味を有する。
W1:高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)の合計質量。
W2:ブロック共重合体(b−2)の質量。
W3:ブロック共重合体(b−1)の質量。
W4:可塑剤(c)の質量。
本発明の製造方法は、押出機を用いて実施することが好ましい。まず第1形態の製造方法では、上流部供給口、およびこれよりも下流側にある中流部供給口を有する押出機を用い;前記上流部供給口から高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)、および必要に応じてブロック共重合体(b−1)を押出機に連続的に供給することによって、前記上流部供給口から前記中流部供給口までの間で、これらの反応混合物を得る工程(B)を行い;前記中流部供給口から、さらに前記工程(A)の混合物および前記ブロック共重合体(b−2)を押出機に連続的に供給することによって、前記中流部供給口よりも下流側で、前記工程(A)の混合物、前記工程(B)の反応混合物および前記ブロック共重合体(b−2)を溶融混練する工程(C)を行うことが好ましい。この好ましい第1形態の製造方法における工程(A)は、上述した手段によって行うことができる。
本発明の製造方法により得られる熱可塑性樹脂組成物(以下「本発明の熱可塑性樹脂組成物」と略称することがある)のJIS A硬度は、好ましくは98以下である。熱可塑性樹脂重合体組成物のJIS A硬度がこれよりも高いと、溶融成形性が不充分となり、成形体の製造が円滑に行われにくくなる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物をそのまま成形して、各種成形体を製造することができる。また本発明の熱可塑性樹脂組成物を一旦ペレットにした後に、このペレットを成形することによって、各種成形体を製造することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上述した特性に加えて、極性の高い樹脂に対して優れた溶融接着性を有する。そのため本発明の熱可塑性樹脂組成物は、各種の複合成形体の製造に極めて有効である。従って本発明は、本発明の熱可塑性樹脂組成物からなる部材(以下「部材(A)」と略称することがある)と、他の熱可塑性樹脂組成物からなる部材(以下「部材(B)」と略称することがある)とが接着してなる複合成形体も提供する。
以下の実施例等において、熱可塑性樹脂組成物の溶融粘度および、当該組成物に含まれるポリウレタン成分の対数粘度、熱可塑性樹脂組成物の射出成形性(金型からの離型状態および成形体の表面状態)および押出成形性(フィルムの製造状態および表面状態)、並びに熱可塑性樹脂組成物から得られる成形体の耐ブロッキング性、硬度、屈曲性、引張破断強度および耐摩耗性、並びに積層成形体における接着強度を、以下の方法によって測定または評価した。
高化式フローテスター(島津製作所製)を使用して、80℃で2時間減圧乾燥(10Torr{1.3×103Pa}以下)した熱可塑性樹脂組成物の溶融粘度を、荷重490.3N(50kgf)、ノズル寸法=直径1mm×長さ10mm、温度200℃の条件下で測定した。
熱可塑性ポリウレタン組成物1g当たり200mlのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を加えて、室温で24時間撹拌した後、濾過分別してDMF溶液を回収した。不溶部分はさらにDMFを加えて1時間撹拌して濾過分別を行い、この操作を3回繰り返して、回収した濾液を一緒にした。濾液からDMFを留去した後、室温で24時間真空乾燥し、得られた熱可塑性ポリウレタン成分の質量を測定して、熱可塑性ポリウレタン組成物に含まれている熱可塑性ポリウレタン成分のほぼ100%が抽出されていることを確認した。なお熱可塑性ポリウレタン成分のほぼ100%が抽出されていない場合は、「非抽出部分」は「熱可塑性ポリウレタンとブロック共重合体(b−2)との反応物」と判断し、この「非抽出部分」を対数粘度の測定対象から除外した。抽出された熱可塑性ポリウレタン成分を、その濃度が0.5g/dlになるようにDMFに溶解し、ウベローデ型粘度計を用いて、そのポリウレタン溶液の30℃における流下時間を測定し、下記式によって熱可塑性ポリウレタン成分の対数粘度(ηinh)を求めた。
熱可塑性ポリウレタン成分の対数粘度(ηinh)=[ln(t/t0)]/c
[式中、tは熱可塑性ポリウレタン成分溶液の流下時間(秒)、t0は溶媒(DMF)の流下時間(秒)、およびcは熱可塑性ポリウレタン成分溶液の濃度(g/dl)を表す。]
表面を鏡面仕上げした金型を用いて、熱可塑性樹脂組成物を射出成形(シリンダー温度180〜205℃、金型温度35℃)して円板成形体(直径120mm、厚さ2mm)を成形した際の、成形体の金型からの離型状態および成形体の表面状態を観察し、下記基準によって評価した。
[射出成形性の評価基準]
○:成形体が金型から容易に離型し、得られる成形体の表面も平滑である。
△:成形体と金型との密着性が高くて離型に手間がかかり、得られる成形体の表面が若干変形している。
×:成形体と金型との密着性が著しく高くて離型に極めて手間がかかり、得られる成形体の表面に凹凸が発生している。
熱可塑性樹脂組成物をT−ダイ型押出成形機(25mmφ、シリンダー温度180〜200℃、ダイス温度200℃)から30℃の冷却ロール上に押し出し、冷却して形成したフィルムを、離型紙を用いずに約2.5m/分の巻き取り速度で巻き取った。その巻き取り最中にフィルムの製造状態を観察すると共に、巻き取ったフィルムの表面状態を観察し、下記基準によって評価した。
[押出成形性の評価基準]
○:押出したフィルムに裂けなどの不良現象が生じておらず、平滑な表面を有し、且つ正常に巻き取りが可能である。
△:押出したフィルムに裂けなどの不良現象が多少生じたが、巻き取りが可能である。
×:押出したフィルムに裂けなどの不良減少が生じ、フィルム表面に分散不良などのために凹凸があり、且つ巻き取りが不可能である。
熱可塑性樹脂組成物をT−ダイ型押出成形機(25mmφ、シリンダー温度180〜200℃、ダイス温度200℃)から30℃の冷却ロール上に押し出し、冷却して形成したフィルムを、離型紙を用いずに約2.5m/分の巻き取り速度で巻き取った。その巻き取ったフィルムを室温で24時間放置した後、手で巻き返し、そのときの抵抗を下記基準によって評価した。
[耐ブロッキング性の評価基準]
○:巻き返しが円滑に実施可能。
△:かなりの引張力を要したが、巻き返しが可能。
×:膠着が大きく、巻き返しが不可能。
上記(3)射出成形性の場合と同じ操作を行って円板状成形体(直径120mm、厚さ2mm)を製造し、これを2枚重ね合わせたものを用いて、JIS K−6301に準じて成形体のJIS A硬度を測定した。
上記(3)射出成形性の場合と同じ操作を行って円板状成形体(直径120mm、厚さ2mm)を製造し、得られた成形体を25℃で2日間放置した後、180度折り曲げて、その折り曲げ部分を肉眼で観察し、そのときの状態を下記基準によって評価した。
[屈曲性の評価基準]
○:変化がなく、屈曲性が良好。
△:屈曲部に若干白化現象が見られる。
×:表面剥離および/または内部剥離が見られる。
上記(3)射出成形性の場合と同じ操作を行って円板状成形体(直径120mm、厚さ2mm)を製造し、得られた成形体を25℃で2日間放置した後、ダンベル3号形に打ち抜いて試験片を作製し、インストロン社「インストロン5566」を使用して、JIS K−7311に準じて成形体の引張破断強度を測定した。
上記(3)射出成形性の場合と同じ操作を行って円板状成形体(直径120mm、厚さ2mm)を製造し、得られた成形体を25℃で2日間放置した後、テーバー摩耗試験機(荷重1kg、摩耗輪H−22)を使用して、JIS K−7311に準じて成形体の摩耗量を測定した。
実施例等で製造した熱可塑性樹脂組成物を中間層(接着層)とする3層成形体から試験片(11mm×100mm)を切り出し、各表面層と接着層(熱可塑性樹脂組成物からなる中間層)との間の界面接着強度を、島津製作所製「オートグラフ測定装置IS−500D」を使用して、室温下、引張速度300mm/分の条件で180度剥離試験によって求めた。
以下の実施例等で使用した原料に関する略号およびその内容を以下に示す。
POH−1:3−メチル−1,5−ペンタンジオールおよびアジピン酸を反応させて製造したポリエステルジオール(1分子当たりの水酸基数:2.00、数平均分子量:3,500、20℃で液状、80℃での粘度:1.2Pa・s)
POH−2:3−メチル−1,5−ペンタンジオール、トリメチロールプロパンおよびアジピン酸を反応させて製造したポリエステルポリオール(1分子当たりの水酸基数:3.00、数平均分子量:3,000、20℃で液状、80℃での粘度:1.5Pa・s)
POH−3:ポリテトラメチレングリコール(1分子当たりの水酸基数:2.00、数平均分子量:1,000、融点19℃、80℃での粘度:0.5Pa・s)
POH−4:エチレングリコール、プロピレングリコールおよびアジピン酸を反応させて製造したポリエステルジオール(1分子当たりの水酸基数:2.00、数平均分子量:2,000、融点51℃、80℃での粘度:0.4Pa・s)
MDI:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
BD:1,4−ブタンジオール
TPS−1:ポリスチレンブロック−ポリイソプレン・ブタジエンブロック−ポリスチレンブロックからなるトリブロック共重合体の水素添加物[スチレン含量:30質量%、数平均分子量:400,000、ポリイソプレン・ブタジエンブロックにおける水素添加率:98%以上、MFR(230℃、2.16kg荷重):流動せず]
TPS−2:ポリスチレンブロック−ブタジエン・エチレンブロック−ポリスチレンブロックからなるトリブロック共重合体の水素添加物[スチレン含量:35質量%、数平均分子量:200,000、ポリブタジエン・エチレンブロックにおける水素添加率:98%以上、MFR(230℃、2.16kg荷重):流動せず]
SEEPS:片末端水酸基変性型ポリスチレンブロック−ポリイソプレン・ブタジエンブロック−ポリスチレンブロックからなるトリブロック共重合体の水素添加物(片末端水酸基変性型SEEPS、株式会社クラレ製「HG−252」)[数平均分子量:54,000、MFR(230℃、2.16kg荷重):26g/10分]
PL−1:パラフィン系オイル[パラフィン/ナフテン=70/30(質量比)混合物、動粘性率:4×10-4m2/秒(40℃)]。
PC:ポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製「ユーピロンS−1000」)
ABS:アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体(ABS樹脂)(日本合成ゴム株式会社製「JSR ABS12」)
NY−6:ナイロン6(宇部興産株式会社製「UBEナイロン1013B」)
PMMA:ポリメチルメタクリレート(株式会社クラレ製「パラペットEB」)
[工程(A):高分子ポリオール(a−1)、ブロック共重合体(b−1)および可塑剤(c)の混合物の調製]
下記表1に示す種類および量の高分子ポリオール(a−1)、ブロック共重合体(b−1)および可塑剤(c)を配合し、シグマ形回転羽根付撹拌槽に入れて、室温下(25℃)で120分間混合して、混合物を調製した。
[熱可塑性樹脂組成物、射出成形体、押出成形体および積層成形体の製造]
工程(A)として、上記参考例1〜3および7の組成に基づき、混合物CPD1〜CPD3およびCPD7を調製した。次に工程(B)として、高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)(MDI)および鎖伸長剤(a−3)(BD)を下記表2に示した質量比率になるように配合し、且つこれらの合計供給量が200g/分となるように同軸方向に回転する二軸スクリュー型押出機(30mmφ、L/D=36)の上流部供給口に連続的に供給して、260℃の連続溶融重合でポリウレタン形成反応を行った。これと共に押出機の中流部の供給口から前記工程(A)の混合物およびブロック共重合体(b−2)を下記表2に示した質量比率になるように供給し、前記中流部供給口よりも下流側で工程(C)を行って、熱可塑性樹脂組成物を製造した。生成した熱可塑性樹脂組成物の溶融物をストランド状で水中に連続的に押し出し、次いでペレタイザーで切断し、このペレットを80℃で4時間除湿乾燥した。得られた熱可塑性樹脂組成物の溶融粘度を表2に示す。
[熱可塑性樹脂組成物、射出成形体、押出成形体および積層成形体の製造]
工程(A)として、上記参考例4〜6および7の組成に基づき、混合物CPD4〜CPD6およびCPD7を調製した。次に工程(D)として、前記工程(A)の混合物、高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)(MDI)、鎖伸長剤(a−3)(BD)およびブロック共重合体(b−2)を、下記表3に示した質量比率になるように配合し、且つこれらの合計供給量が200g/分となるように同軸方向に回転する二軸スクリュー型押出機(30mmφ、L/D=36)に連続的に供給して、260℃の連続溶融重合でポリウレタン形成反応を行って、熱可塑性樹脂組成物を製造した。得られた熱可塑性樹脂組成物の溶融物をストランド状で水中に連続的に押し出し、次いでペレタイザーで切断し、このペレットを80℃で4時間除湿乾燥した。得られた熱可塑性樹脂組成物の溶融粘度を表3に示す。
[熱可塑性樹脂組成物、射出成形体および積層成形体の製造]
工程(A)として、上記参考例8〜10および13の組成に基づき、混合物CPD8〜CPD10およびCPD13を調製した。次に工程(B)として、高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)(MDI)および鎖伸長剤(a−3)(BD)を下記表4に示した質量比率になるように配合し、且つこれらの合計供給量が200g/分となるように同軸方向に回転する二軸スクリュー型押出機(30mmφ、L/D=36)の上流部供給口に連続的に供給して、260℃の連続溶融重合でポリウレタン形成反応を行った。これと共に押出機中流部の供給口から前記工程(A)の混合物およびブロック共重合体(b−2)を供給し、前記中流部供給口よりも下流側で工程(C)を行って、熱可塑性樹脂組成物を製造した。得られた熱可塑性樹脂組成物の溶融物をストランド状で水中に連続的に押し出し、次いでペレタイザーで切断し、このペレットを80℃で4時間除湿乾燥した。得られた熱可塑性樹脂組成物の溶融粘度を表4に示す。
[熱可塑性樹脂組成物、射出成形体および積層成形体の製造]
工程(A)として、上記参考例11、12および8の組成に基づき、混合物CPD11、12、およびCPD8を調製した。次に工程(D)として、前記工程(A)の混合物、高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)(MDI)、鎖伸長剤(a−3)(BD)およびブロック共重合体(b−2)を、下記表5に示した質量比率になるように配合し、且つこれらの合計供給量が200g/分となるように同軸方向に回転する二軸スクリュー型押出機(30mmφ、L/D=36)に連続的に供給して、260℃の連続溶融重合でポリウレタン形成反応を行って、熱可塑性樹脂組成物を製造した。得られた熱可塑性樹脂組成物の溶融物をストランド状で水中に連続的に押し出し、次いでペレタイザーで切断し、このペレットを80℃で4時間除湿乾燥した。得られた熱可塑性樹脂組成物の溶融粘度を表5に示す。
[PC層/熱可塑性樹脂組成物層/ABS層からなる積層成形体の製造]
実施例2で得られた熱可塑性樹脂組成物を用いて、プレス成形機を使用して、200℃で60秒予熱した後、49.0×104Pa(Gauge)(5kgf/cm2)の加圧下に30秒保持してプレス成形を行って、厚さ500μmの熱可塑性樹脂組成物シートを製造した。次いでPCおよびABSを用い、プレス成形機を使用して、210℃で60秒予熱した後、49.0×104Pa(Gauge)(5kgf/cm2)の加圧下に30秒保持してプレス成形を行って、厚さ1.5mmのPCシートおよび厚さ1.5mmのABSシートをそれぞれ製造した。次いで前記の熱可塑性樹脂組成物シートを中間層とし、前記のPCシートおよびABSシートを表面層として重ね合わせて、プレス成形機を使用して、210℃で90秒予熱した後、4.9×104Pa(Gauge)(0.5kgf/cm2)の加圧下に30秒保持し、加熱加圧下に接着・一体化して、積層成形体を製造した。
Claims (12)
- 高分子ポリオール(a−1)、ブロック共重合体(b−1)および可塑剤(c)を混合含浸させて、これらの混合物を得る工程(A)と、
高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)、および必要に応じてブロック共重合体(b−1)を溶融混練して、これらの反応混合物を得る工程(B)と、
前記工程(A)の混合物、前記工程(B)の反応混合物およびブロック共重合体(b−2)を溶融混練する工程(C)とを含み、
前記ブロック共重合体(b−1)は、芳香族ビニル化合物系重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックとを有するブロック共重合体またはその水素添加物からなり、且つ高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)からなる群から選ばれる少なくとも1種に対して反応性のある官能基を有しない付加重合系ブロック共重合体であり、
前記ブロック共重合体(b−2)は、芳香族ビニル化合物系重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックとを有するブロック共重合体またはその水素添加物からなり、且つ高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)からなる群から選ばれる少なくとも1種に対して反応性のある官能基を有する付加重合系ブロック共重合体であり、
前記工程(A)における高分子ポリオール(a−1)の使用量が、工程(A)および(B)における高分子ポリオール(a−1)の全使用量に対して、5〜95質量%である、熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 - 前記工程(C)において、まず前記工程(A)の混合物と前記ブロック共重合体(b−2)とを溶融混練して混合物を得て、次いで前記混合物と前記工程(B)の反応混合物とを溶融混練する請求項1に記載の製造方法。
- 前記工程(A)におけるブロック共重合体(b−1)の使用量が、前記工程(A)〜(C)におけるブロック共重合体(b−1)の全使用量に対して、50〜100質量%である請求項1または2に記載の製造方法。
- 上流部供給口、およびこれよりも下流側にある中流部供給口を有する押出機を用い、
前記上流部供給口から高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)、および必要に応じてブロック共重合体(b−1)を押出機に連続的に供給することによって、前記上流部供給口から前記中流部供給口までの間で、これらの反応混合物を得る工程(B)を行い、
前記中流部供給口から、さらに前記工程(A)の混合物および前記ブロック共重合体(b−2)を押出機に連続的に供給することによって、前記中流部供給口よりも下流側で、前記工程(A)の混合物、前記工程(B)の反応混合物および前記ブロック共重合体(b−2)を溶融混練する工程(C)を行う、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。 - 高分子ポリオール(a−1)、ブロック共重合体(b−1)および可塑剤(c)、および必要に応じてブロック共重合体(b−2)を混合含浸させて、これらの混合物を得る工程(A)と、
前記工程(A)の混合物、高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)、鎖伸長剤(a−3)およびブロック共重合体(b−2)、および必要に応じてブロック共重合体(b−1)を溶融混練する工程(D)とを含み、
前記ブロック共重合体(b−1)は、芳香族ビニル化合物系重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックとを有するブロック共重合体またはその水素添加物からなり、且つ高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)からなる群から選ばれる少なくとも1種に対して反応性のある官能基を有しない付加重合系ブロック共重合体であり、
前記ブロック共重合体(b−2)は、芳香族ビニル化合物系重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックとを有するブロック共重合体またはその水素添加物からなり、且つ高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)からなる群から選ばれる少なくとも1種に対して反応性のある官能基を有する付加重合系ブロック共重合体であり、
前記工程(A)における高分子ポリオール(a−1)の使用量が、工程(A)および(D)における高分子ポリオール(a−1)の全使用量に対して、5〜95質量%である、熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 - 前記工程(A)におけるブロック共重合体(b−1)の使用量が、前記工程(A)および(D)におけるブロック共重合体(b−1)の全使用量に対して、50〜100質量%である請求項5に記載の製造方法。
- 押出機の供給口に、前記工程(A)の混合物、前記高分子ポリオール(a−1)、前記有機ジイソシアネート化合物(a−2)、前記鎖伸長剤(a−3)および前記ブロック共重合体(b−2)、および必要に応じてブロック共重合体(b−1)を連続的に供給することによって、これらを溶融混練する工程(D)を行う請求項5または6に記載の製造方法。
- 以下のW1とW2との比率が、W1/W2=100/15〜100/2である請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
W1:高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)の合計質量。
W2:ブロック共重合体(b−2)の質量。 - 以下のW1、W2およびW3の関係が、W3/(W1+W2+W3)=5/100〜60/100である請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
W1:高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)の合計質量。
W2:ブロック共重合体(b−2)の質量。
W3:ブロック共重合体(b−1)の質量。 - ブロック共重合体(b−2)において、高分子ポリオール(a−1)、有機ジイソシアネート化合物(a−2)および鎖伸長剤(a−3)からなる群から選ばれる少なくとも1種に対して反応性のある官能基が、水酸基である請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
- 可塑剤(c)が、炭化水素系油、植物油、リン酸エステル、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、トリメリット酸エステル、塩素化パラフィン、シリコーンオイル、並びに可塑化能を有する液状ポリマーおよびその変性物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜10のいずれか1項に記載の製造方法。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法によって得られる熱可塑性樹脂組成物からなる部材と、他の熱可塑性樹脂組成物からなる部材とが接着してなる複合成形体。
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