JP2011189611A - 積層成形品の成形方法並びに成形金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂芯材表面に表皮を真空貼りしてなる積層成形品の成形方法並びに成形金型であって、成形上型と表皮との先当たりを防止することで、外観性能を高める。
【解決手段】成形下型60の外周にシール用側壁68を配設し、成形上下型50,60を型締めする前段階において、表皮22の周縁部分をシール用側壁68でシールした状態で表皮22を成形下型60の型面形状に真空成形により馴染ませる。従って、成形上下型50,60の型締め時、表皮22に成形上型50が先当たりすることがない。
【選択図】図9

Description

この発明は、樹脂芯材の表面に表皮を一体貼着してなる積層成形品の成形方法並びに成形金型に係り、特に、製品の縦壁部分においても外観不良を招くことなく、外観見栄えの良好な積層成形品を量産できる積層成形品の成形方法並びに成形金型に関する。
例えば、自動車室内のドアトリム、リヤサイドトリム、ピラートリムのような自動車用内装部品の一般的な構成について、ドアトリムを例示して説明する。図14に示すように、ドアトリム1は、保形性並びに車体パネルへの取付剛性に優れた樹脂芯材2の表面に外観性能、表面感触に富む表皮3を貼り合わせた積層成形品から構成されている。
そして、ドアトリム1の成形方法に使用する成形金型4は、図15に示すように、相互に型締め、型開き可能な成形上下型5,6からなり、双方の成形上下型5,6は、それぞれシリンダ5a,6aにより上下動可能に支持されるとともに、内部に真空吸引機構5b,6bが備わっている。
次いで、この成形金型4を使用してドアトリム1を成形する工程について以下に説明する。まず、図16に示すように、成形下型6の型面に、予め所要形状に成形された樹脂芯材2をセットする。尚、この樹脂芯材2の表皮3対向面には、接着剤aが塗布されている。更に、セットされた樹脂芯材2の上面に表皮3を別途図示しないヒータにより所定温度に加熱軟化させた状態で投入する。そして、樹脂芯材2並びに表皮3の投入が完了すれば、図17に示すように、成形下型6をシリンダ6aの駆動により上昇させるとともに、成形上型5をシリンダ5aの駆動により下降操作する。
そして、図18に示すように、成形上下型5,6が型締めされれば、成形上型5の真空吸引力により、表皮3に対して製品外観のハイライト線等の精密な形状出しが行なわれるとともに、絞模様等が転写される。一方、成形下型6の真空吸引機構6bの動作により、樹脂芯材2と表皮3との間のエアが抜気されて、表皮3が樹脂芯材2側に真空吸引力により吸着されることで、樹脂芯材2の表面に表皮3が強固に一体化される。上述した樹脂芯材2に対する表皮3の真空貼着方法の従来例については、特許文献1に詳細に示されている。
特開平08−25471号公報
このように、従来の樹脂芯材2の表面に表皮3を積層一体化してなるドアトリム(積層成形品)1の成形方法は、所要形状に成形された樹脂芯材2を成形上下型5,6内にセットした後、表皮3を投入し、次いで、成形上下型5,6を型締めした後、真空吸引力を作用させて樹脂芯材2と表皮3を一体化するというものであるから、特に製品形状において縦壁部に相当する部位は、図19に示すように、製品高低差等により成形上型5が表皮3に先当たりし、先当たりポイントPにおいて傷付き等の外観不良を招き易い。更に、成形上型5が表皮3に先当たりした場合、先当たりポイントPに表皮3がロックされた状態で成形が行なわれ、表皮3が引き伸ばされるため、表皮3の厚みが薄く、かつ絞模様の転写がうまく行なわれないという欠点が指摘されている。この傾向は、特に量産性を考慮して4個取り、8個取り等、多数個取り方式において顕著である。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、真空吸引機構を成形上下型に装備させて、成形上下型から真空吸引力を作用させながら樹脂芯材と表皮とを一体化する積層成形品の成形方法並びに成形金型において、特に、多数個取り方式の場合に好適な量産性に優れた成形方法であって、真空成形時、傷付き等の外観不良がなく、しかも、表皮を均等に伸ばすことができ、表皮の絞転写ムラ、厚みムラ等を解消でき、外観性能並びに合わせ精度に優れた積層成形品の成形方法並びに成形金型を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明は、所要形状に成形された樹脂芯材と表皮とを成形上下型内に投入し、該成形上下型を型締めするとともに、両上下型に真空吸引力を作用させて、樹脂芯材の表面に表皮を積層一体化してなる積層成形品の成形方法において、前記成形下型にセットした樹脂芯材の上面に表皮を投入した後、成形上下型を型締めする前段階において、成形下型の外周に設けたシール用側壁に表皮の周縁部分をシールした状態で成形下型に真空吸引力を作用させ、樹脂芯材の表面に密着するように表皮を成形下型の型面に馴染ませる工程を付加することにより、成形上下型の型締め時において成形上型と表皮との先当たりを回避したことを特徴とする。
更に、本発明方法に使用する成形金型は、所要形状に成形された樹脂芯材の表面に表皮を積層一体化してなる積層成形品の成形金型であって、この成形金型は、上下動可能に支持され、真空吸引機構を備え、表皮の製品表面に製品形状を賦形し、絞模様を転写する成形上型と、上下動可能に支持され、真空吸引機構を備え、樹脂芯材と表皮との間のエアを抜気することで、樹脂芯材の表面に表皮を貼り合わせる成形下型とから構成され、成形下型上にセットされた樹脂芯材の表面に表皮を真空圧着する際、表皮の周縁部分をシールするために、成形下型の外周の全長、あるいは外周の一部にシール用側壁が配設されていることを特徴とする。
ここで、本発明に係る積層成形品は、自動車用内装部品の他に、鉄道車両等の内装パネル、あるいは建築資材の内装パネル、又は電子機器のカバーパネル等に用いることができる。積層成形品における樹脂芯材としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等の汎用の熱可塑性樹脂を射出成形、モールドプレス成形等により所望の曲面形状に成形したものを使用する。また、真空成形により表面に表皮を貼着するために、樹脂芯材には予め真空吸引孔が開設されている。一方、表皮としては、TPO(サーモプラスチックオレフィン)樹脂や塩化ビニル樹脂等の合成樹脂シートの単一シート材料か、あるいは単一シート材料の裏面にポリプロピレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリウレタンフォーム等のクッション層を裏打ちした積層シート材料を使用することができる。
次いで、本発明方法に使用する成形金型としては、相互に型締め、型開き可能な成形上下型から構成されており、成形上下型の駆動手段として、少なくとも一方の型にシリンダが連結されている。更に、成形上下型の双方には、真空吸引機構が付設されており、成形上型の真空吸引機構は、表皮を成形上型の型面に真空吸引力により吸着させ、製品外観形状を忠実に賦形するとともに、金型の絞模様等を転写させるために用いる。一方、成形下型の真空吸引機構は、樹脂芯材の表面に表皮を真空吸引力により圧着一体化するために使用する。
更に、本発明に係る積層成形品の成形金型の特徴は、成形上下型を型締めする前に表皮を成形下型の型面に馴染ませるために、成形下型の外周にシール用側壁を配設したことが特徴である。このシール用側壁は、成形下型の周囲4辺、すなわち、外周の全長に沿って設けても良いが、成形下型のコーナー部分が表皮のシール面を構成する場合は、外周の一部のみにシール用側壁を配設すれば良い。
そして、この成形金型を使用する積層成形品の成形方法は、以下の通りである。まず、成形上下型が型開き状態にある時、成形下型の型面に予め所要形状に成形した樹脂芯材をセットし、その上方に加熱軟化処理した表皮を投入する。そして、成形上下型を型締めする前に、成形下型に真空吸引力を作用させて、成形下型にセットされた樹脂芯材と表皮が密着するように、表皮を成形下型の型面形状に沿って馴染ませる。この時、成形下型の外周には、シール用側壁が配設されているため、樹脂芯材の形状が複雑な曲面形状でも、表皮は成形下型の型面に忠実に馴染むため、円滑な真空成形が可能となる。また、量産性を考慮した多数個取り方式に特に有効である。
その後、成形上下型を型締めする際、成形上型は表皮に先当たりすることがない。そして、成形上型から真空吸引力を作用させて、表皮の成形並びに絞転写を行なうことで、樹脂芯材の表面に表皮を体裁良く積層一体化することができる。
以上の構成から明らかなように、本発明に係る積層成形品の成形方法並びに成形金型によれば、成形下型の外周の全長、あるいは一部にシール用側壁を配設して、成形上下型を型締めする前に成形下型に真空吸引力を加えることにより、表皮はシール用側壁で周囲がシールされるため、成形下型の型面形状に馴染み、成形上下型を型締めする際、成形上型が表皮に先当たりすることがないことから、表皮の傷付き等の外観不良や絞転写ムラ、厚みムラ等の従来不具合を有効に解決することができる。
以上説明した通り、本発明に係る積層成形品の成形方法並びに成形金型は、成形上下型を使用して樹脂芯材の表面に表皮を真空貼着する際、成形下型の外周の全長、あるいは一部にシール用側壁を配設することで、多数個取り方式の場合のように、複雑な型面形状においても、成形下型に表皮を忠実に馴染ませることができるため、成形上下型の型締め時、成形上型が表皮に先当たりすることがなく、表皮に傷付きが発生せず、外観見栄えを良好に維持できるばかりか、表皮は均等に伸ばされるため、厚みを一定に維持でき、絞転写も忠実に行なうことができるという効果を有する。更に、表皮が薄くならないため、他部品との合わせ精度も向上する。
更に、本発明方法は、表皮の真空成形性能を向上させることができ、製品の造形自由度を高めることができるとともに、多数個取り方式の成形に特に有効であるため、量産性に優れるという効果を有する。
本発明方法を適用して製作した自動車用ドアトリムを示す正面図である。 図1中II−II線断面図である。 本発明に係る積層成形品の成形金型を示す説明図である。 本発明に係る積層成形品の成形金型を示す図3中IV−IV線断面図である。 本発明に係る積層成形品の成形金型における成形下型を示す平面図である。 本発明に係る積層成形品の成形方法における樹脂芯材のセット工程を示す説明図である。 本発明に係る積層成形品の成形方法における表皮のセット工程を示す説明図である。 本発明に係る積層成形品の成形方法における成形下型の上昇動作時の状態を示す説明図である。 本発明に係る積層成形品の成形方法における成形下型の真空吸引時の状態を示す説明図である。 図9中X −X 線断面図である。 本発明に係る積層成形品の成形方法における成形上下型の型締め時の状態を示す説明図である。 本発明に係る積層成形品の成形方法における成形上下型の真空吸引時の状態を示す説明図である。 本発明に係る積層成形品の成形方法における成形後の型開き状態を示す説明図である。 従来のドアトリムの構成を示す断面図である。 従来のドアトリムの成形方法に使用する成形金型の概略構成を示す説明図である。 従来のドアトリムの成形方法における樹脂芯材と表皮のセット工程を示す説明図である。 従来のドアトリムの成形方法における型動作時の状態を示す説明図である。 従来のドアトリムの成形方法における成形上下型の型締め状態を示す説明図である。 従来のドアトリムの成形方法における不具合点を示す説明図である。
以下、本発明に係る積層成形品の成形方法並びに成形金型の具体的な実施例について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲に記載した通りであり、以下に説明する実施例の内容は、本発明の一例を単に示すものに過ぎない。
図1乃至図13は本発明の一実施例を示すもので、図1は本発明方法により製作されたドアトリムを示す正面図、図2は同ドアトリムの構成を示す断面図、図3乃至図5は本発明方法に使用する成形金型を示す説明図、断面図、平面図、図6乃至図13は本発明方法の各工程を示すもので、図6は芯材のセット工程を示す説明図、図7は表皮のセット工程を示す説明図、図8は成形下型の上昇動作時の状態を示す説明図、図9,図10は成形下型による表皮の真空吸引状態を示す各説明図、図11は成形上下型の型締め状態を示す説明図、図12は成形上下型の真空成形時の状態を示す説明図、図13は成形上下型の型開き状態を示す説明図である。
図1,図2において、自動車用ドアトリム10は、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30の上下二分割体を接合して構成されている。上記ドアトリムアッパー20は、所要形状に成形され、保形性並びに図示しないドアパネルに対する取付剛性を備えた樹脂芯材21の表面に表面感触並びに表面外観に優れた表皮22を積層一体化して構成されており、ドアトリムロア30は、合成樹脂の単体成形品から構成されている。
更に詳しくは、ドアトリムアッパー20に使用する樹脂芯材21は、合成樹脂材料を射出成形、あるいはモールドプレス成形することにより所望の曲面形状に成形されており、使用する合成樹脂材料としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等がある。また、樹脂芯材21は、表皮22を真空成形により一体化するため、通気性を備えていることが必須である。
一方、表皮22は、非通気性素材であれば材料を特に限定するものではない。例えば、TPO(サーモプラスチックオレフィン)樹脂シート、塩化ビニル樹脂シート等、汎用の熱可塑性樹脂シート、あるいはこれら熱可塑性樹脂シートの裏面にポリプロピレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリウレタンフォーム等のクッション層を裏打ちした積層シート材料を使用することができる。また、ドアトリムロア30の材料としては、樹脂芯材21と同一の合成樹脂材料を使用することができる。
次いで、図3乃至図5に基づいて、上記ドアトリム10におけるドアトリムアッパー20の成形に使用する成形金型40の構成について説明する。尚、本実施例では、量産性を考慮して、ドアトリムアッパー20の8個取り方式に適用している。図面において、成形金型40は、相互に型締め、型開き可能な成形上型50と成形下型60とから大略構成されている。更に詳しくは、成形上型50は、シリンダ51に連結され、所定ストローク上下動可能に支持されており、表皮22を真空成形することで、製品形状を賦形するために、真空吸引機構52が備わっている。真空吸引機構52の具体的な構成としては、成形上型50に真空吸引孔53が開設され、この真空吸引孔53は、成形上型50の型内空気室54に連通しており、この型内空気室54は、吸引用配管55を通じて真空ポンプ56に接続され、吸引用配管55には、開閉バルブ57が設けられている。
一方、成形下型60も同様にシリンダ61に連結され、所定ストローク上下動可能であり、成形下型60にも成形上型50と同様に真空吸引機構62が備わっている。具体的には、成形下型60に真空吸引孔63が開設され、この真空吸引孔63は、成形下型60の型内空気室64と連通しており、この型内空気室64は、吸引用配管65を通じて真空ポンプ66に接続しており、吸引用配管65には、開閉バルブ67が設けられている。そして、成形下型60の真空吸引機構62は、樹脂芯材21と表皮22との間のエアを抜気することで、樹脂芯材21の表面に表皮22を真空成形するためのものである。
更に、本発明に係る成形金型40は、図4,図5に示すように、量産性を考慮して一サイクルで8個のドアトリムアッパー20を成形することができる8個取り方式が採用されており、成形上下型50,60のそれぞれの型面には、左右対称形状のドアトリムアッパー20を成形するためのコア部60aと、キャビティ部50aが8箇所に設けられているとともに、成形下型60の外周にシール用側壁68が周囲4辺に設けられている。このシール用側壁68は、必ずしも成形下型60の外周に沿う4辺に設ける必要はなく、成形下型60で表皮22の周縁部をシール可能な部位についてはシール用側壁68を省略することができる。尚、このシール用側壁68は、通常アルミ板が使用される。
また、コア部60aの形状についても、高低差(図4中符号hで示す)が長寸であっても、また、隣接するコア部60a間の間隔(図4中符号dで示す)が狭くても、シール用側壁68のシール作用が見込め、表皮22は成形下型60の型面に忠実に馴染むため、従来のようにコア部60aの高低差hや間隔dに制約を受けることがないことから、ドアトリムアッパー20の造形自由度を高めることができるとともに、多数個取り方式に有効である。
次に、この成形金型40を使用して、ドアトリム10におけるドアトリムアッパー20を成形する成形方法について以下に説明する。まず、図6に示すように、成形下型60上に樹脂芯材21をセットするが、樹脂芯材21は、予め所要形状に成形されている。また、図示はしないが、樹脂芯材21には、バキューム孔が所定箇所に適宜開設され、通気性を備えている。更に、この樹脂芯材21の上面(表皮22の対向面)には、接着剤aの塗布、乾燥工程を経て接着剤aが付着している。
更に、図7に示すように、成形下型60上にセットされた樹脂芯材21に対して、その上方に表皮22を投入するが、表皮22の周縁部をクランプ装置70で保持して、図示しないヒータに搬送して、表皮22を所定温度に加熱軟化処理した後、成形金型40内で樹脂芯材21の上方にセットする。そして、樹脂芯材21と表皮22のセット工程が完了すれば、図8に示すように、成形下型60がシリンダ61の駆動により所定ストローク上昇する。この時、成形下型60の外周の全長、あるいは一部に設定したシール用側壁68が表皮22と接触する。
次いで、図9,図10に示すように、成形下型60の真空吸引機構62が動作する。この時、表皮22の端末がシール用側壁68でシールされているため、表皮22は成形下型60の型面に忠実に馴染むことになる。従って、従来工法の表皮22は図10中点線で示すように、型面との間に隙間が生じ抜気不良が生じていたが、本発明では、そのような抜気不良を未然に防止できる。その後、図11に示すように、成形上型50がシリンダ51の駆動により所定ストローク下降して、成形上下型50,60が型締め状態となるが、その際、表皮22は、成形下型60の型面に馴染んでいるため、成形上型50が表皮22に先当たりすることがない。従って、表皮22の傷付き等の外観不良や絞転写ムラ、厚みムラ等の不具合を未然に防止することができる。
更に、図12に示すように、成形上下型50,60の真空吸引機構52,62が動作して、表皮22の形状出し並びに絞模様の転写を行なうとともに、樹脂芯材21の表面に表皮22を貼着一体化することで、外観見栄えの良好なドアトリムアッパー20を成形することができる。そして、図13に示すように、成形下型60がシリンダ61の駆動により下降するか、あるいは成形上型50がシリンダ51の駆動により上昇することで、成形上下型50,60の型開きが行なわれた後、樹脂芯材21の表面に表皮22が積層一体化されたドアトリムアッパー20を脱型すれば良い。
このように、本発明方法によれば、成形下型60にシール用側壁68を配設して、成形下型60の型面に表皮22を真空成形により忠実に馴染ませることが可能になるため、成形上下型50,60の型締め時に成形上型50が表皮22に先当たりすることがなく、表皮22の傷付きが生じることがない。また、表皮22が均等に伸ばされるため、一定の厚みを確保でき、絞転写ムラも生じることがなく、外観性能を良好に維持できるとともに、他部品との合わせ精度を向上させることができる。また、図示はしないが、成形下型60のコア部60aの形状に応じてシール用側壁68の上縁部分をフラット面ではなく波形状に設定することにより、シワ発生を未然に防止することができる。
以上説明した実施例は、ドアトリム10におけるドアトリムアッパー20の成形に適用したが、樹脂芯材21の表面に表皮22を真空貼りする方式であれば用途は限定されない。また、シール用側壁68は、成形下型60の周囲全長に設けても良いが、成形下型60の周縁部が表皮22のシール面として作用する場合は、成形下型60の外周の一部のみに配設すれば良い。
10 ドアトリム
20 ドアトリムアッパー
21 樹脂芯材
22 表皮
30 ドアトリムロア
40 成形金型
50 成形上型
51 シリンダ
52 真空吸引機構
53 真空吸引孔
54 型内空気室
55 吸引用配管
56 真空ポンプ
57 開閉バルブ
60 成形下型
61 シリンダ
62 真空吸引機構
63 真空吸引孔
64 型内空気室
65 吸引用配管
66 真空ポンプ
67 開閉バルブ
68 シール用側壁
70 クランプ装置

Claims (2)

  1. 所要形状に成形された樹脂芯材(21)と表皮(22)とを成形上下型(50,60)内に投入し、該成形上下型(50,60)を型締めするとともに、両上下型(50,60)に真空吸引力を作用させて、樹脂芯材(21)の表面に表皮(22)を積層一体化してなる積層成形品(20)の成形方法において、
    前記成形下型(60)にセットした樹脂芯材(21)の上面に表皮(22)を投入した後、成形上下型(50,60)を型締めする前段階において、成形下型(60)の外周に設けたシール用側壁(68)に表皮(22)の周縁部分をシールした状態で成形下型(60)に真空吸引力を作用させ、樹脂芯材(21)の表面に密着するように表皮(22)を成形下型(60)の型面に馴染ませる工程を付加することにより、成形上下型(50,60)の型締め時において成形上型(50)と表皮(22)との先当たりを回避したことを特徴とする積層成形品の成形方法。
  2. 所要形状に成形された樹脂芯材(21)の表面に表皮(22)を積層一体化してなる積層成形品(20)の成形金型(40)であって、この成形金型(40)は、上下動可能に支持され、真空吸引機構(52)を備え、表皮(22)の製品表面に製品形状を賦形し、絞模様を転写する成形上型(50)と、上下動可能に支持され、真空吸引機構(62)を備え、樹脂芯材(21)と表皮(22)との間のエアを抜気することで、樹脂芯材(21)の表面に表皮(22)を貼り合わせる成形下型(60)とから構成され、成形下型(60)上にセットされた樹脂芯材(21)の表面に表皮(22)を真空圧着する際、表皮(22)の周縁部分をシールするために、成形下型(60)の外周の全長、あるいは外周の一部にシール用側壁(68)が配設されていることを特徴とする積層成形品の成形金型。
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