JP2005125736A - 発泡層付き内装品 - Google Patents

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裕之 伊東
Hiroyuki Nishihata
博之 西端
Hideaki Tsuboi
英明 坪井
Katsuhiro Matsuda
克洋 松田
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Abstract

【課題】発泡層付き表皮材の表面品質及び基材への接着力を確保して、コスト的に有利に表皮材をプレート状基材へ一体化させることのできる発泡層付き内装品を提供する。
【解決手段】 表皮11に発泡層12を接着させた表皮材10が、プレート状の基材4に分散形成された吸気路からの真空吸引により基材4に吸着させた状態で接着されている。表皮材10が熱可塑性であり、その表面形状が、表皮材10を加温処理により軟化させた状態で基材4に基材真空吸引型5による真空吸引により接着される際に、表皮材10も表皮材用真空吸引型16により真空吸引にされて賦形されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸気路を分散形成された基材の表面に発泡層付き表皮材をセットして真空吸引により表皮材を基材に吸着させた状態で接着して製作される自動車のドアトリム、インストルメントパネル等の発泡層付き内装品に関するものである。
この種の従来の表皮材の真空成形方法により、図7に示すのと同様なデフロスタ8を脱着可能にするケース状のデフロスタ収納部12a及び一体成形のエアバッグドア7を備えたインストルメントパネル9Aを製作する真空接着工程を図5を基に説明する。このインストルメントパネルは、例えばTPO(サーモプラスチックオレフィン)製の表皮1にPPフォーム(ポリプロピレン発泡体)製の発泡層2を接合した表皮材3をプレート状の基材4に接着して3層で製作されている。一体成形に際して、表皮材3は、真空吸引型により加温軟化状態で真空吸引して賦形して製作される(同図A)。その際、真空吸引型の型面形状により、係合溝8aを有するデフロスタ8の形状に対応した凸部としてのアンダカット部2bを有するデフロスタ収納部2aが形成される。一方、基材4は射出成形された例えばPP(ポリプロピレン)製であり、後処理の穿孔により、図5Dに部分的に示すように、基材4の強度低下を抑制するように穴径及び配列位置を適正に設定して吸気路30を分散穿孔し、真空吸引型5の凸型5aには対応の吸気路31を配列している。基材4は真空吸引型5の凸型5aにセットされ(同図B)、またデフロスタ収納部2aに対応するデフロスタ収納部4aが成形されている。
次いで、基材4に接着剤を噴霧して、同図Cに示すように、表皮材3をセットして真空引きすることにより、表皮材3が基材4に吸着されて接着され、3層のインストルメントパネル9Aが製作される。その際、図6Aに示すように、デフロスタ収納部4aには、表皮材3の真空成型時に、アンダカット部2bに沿って発泡層2が凹状に変形することにより、基材4に接着されない空洞部2cが形成され、剥がれの原因になったり、表皮1が変形したり或いは筋を発生させる場合がある。さらに、デフロスタ8を収納部に装着する際に変形して外れ易くなることもある。
文献1には、表皮材を支持具で扁平状に展開させて引張支持し、立体形状の通気自在な基板を真空接着型の凸型面に組み付け、布地材を真空接着型の凸型面と部分的に相似する受け型の型面に組み付け、基板の真空接着型と、布地材が組み付けられた受け型とを支持具で加温軟化状態の表皮材に向けて両側から移動し、表皮材を真空接着型で基材の表面に真空引き接着する工程内で、布地材を表皮材の所定部分に押圧接着する部分布貼り車内装部材の製造方法が開示されている。この方法によれば、布地材が表皮材に部分布貼りされるだけでなく、表皮材を予め成形加工しておかなくても、軟化状態で基板表面に吸着状態で接着されることにより、空洞の発生は抑制されるが、逆に表皮材のみでアンダカット部2bを形成するのは不可能になる。そこで、アンダカット部2bの剥がれ及び変形防止のために、或は製作後のデフロスタ8の係合状態を確保するために、図6Bに示すように、剛性の基材4の対応部分に型抜き方向に対して横方向へ突出部4bを形成しようとすると、脱型を可能にするように、射出成形機にこのアンダカット部の下側にスライドコアを設ける必要がある。
そこで、このような可動型を無くす目的で、特許文献2により、アンダカット部を有する芯材もしくは基材に空洞部を残すことなく表皮材を密着状態で接着するために、接着剤が塗布された芯材を雄型にセットし、雌型側へ相対的に移動させることにより雄型と雌型との間に張られた表皮を芯材に接触させると共に、雌型側から真空吸引し、次にその真空吸引を停止した後、雄型側から真空吸引する真空成形法が提案されている。
一方、真空吸引型の吸気路については、特許文献3により、表面にメッシュ状の溝からなる真空吸気路を有する成形治具上に通気性シートを配置し、プリプレグを積層し、成形治具の外周部にプリプレグを囲むシール材を配置し、これら全体を真空バッグフィルムで覆い、その内部を真空吸引しつつ加圧加熱硬化処理する成形法が開示されている。
特開平10−34741号公報 特開平6−34433号公報 特開2000−176998号公報
特許文献2による真空成形は、雄雌双方の型から吸引することにより、基材の外側面の凹凸に表皮を密着させ、また表皮面も賦形することができるが、例えば凹部内の周壁のアンダカット部等の凹凸に対する密着接着は不可能であり、いずれにしても真空成形機に付加構成を要する。
また、図5の円A部に示すようなコーナ部の発泡層2は、真空吸引時に両側に引張られることにより、図6Cに示すように、脱型後のスプリングバッグ量が相対的に少なくなるために、所謂Rダレを発生する問題がある。さらに、基材4の表面に段差を生じた場合、対応して表皮1にも段差を生じる場合がある。この段差は、図6Dに示すように、例えばエアバッグドア7の基材ドア部分4cを破断開放を容易にするために一般面より軟質にすることに起因してスプリングバッグ量に相違が生じた場合等に発生する可能性がある。
PP等の合成樹脂製基材4の吸引については、特許文献3による通気性を前提にできないために、前述のように吸気路をメッシュに形成できず、したがって後加工に依らずに射出成型時に一体成形するのも可能であるとしても、特にプレート状基材に対しては強度確保或は変形防止上、その形状及び配列位置を適正に設定するには試作を繰返す必要がある。また、コスト低減を狙って、試作を繰返すことなく吸気路を節約して構成した場合、接着力が低下したり、表皮材に膨みが発生して表面品質を損なう可能性が生じる。
本発明は、このような点に鑑みて、発泡層付き表皮材の表面品質及び基材への接着力を確保して、コスト的に有利に表皮材をプレート状基材へ一体化させることのできる発泡層付き内装品を提供することを目的とする。
本発明は、この目的を達成するために、請求項1により、発泡層付きの表皮材が、基材に分散形成された吸気路からの真空吸引により基材に吸着されて接着された発泡層付き内装品において、表皮材が熱可塑性であり、その表面形状が、表皮材を加温処理により軟化させた状態で基材に接着させる際に、表皮材用真空吸引型による真空吸引により賦形さていることを特徴とする。
表皮材の表面品質を容易に確保するには、請求項2により、扁平状に支持された表皮材に対して上下方向の両側の一方に、基材用真空吸引型が、他方には扁平状に対して賦形すべき表皮全域の表面形状に対応する型面を有する表皮材用真空吸引型が対向状態に設けられ、表皮材を加温処理により軟化させた状態で、基材用真空吸引型及び表皮材用真空吸引型を型締めし、これらの真空吸引型により型締め状態で両側から真空吸引することにより、発泡層を基材に圧縮もしくは膨張させて接着すると共に、表皮材が表皮材用真空吸引型の型面に沿って賦形される。
基材全面での接着強度を確保するには、請求項3により、基材の表面に、互いに連通する凹状の吸気路がメッシュ状に形成されると共に、基材に、メッシュ状吸気路の一部を真空吸引型の吸気路に接続させる少なくとも1個の共通の吸引口が形成される。
請求項1の発明によれば、表皮材が表皮材用真空吸引型の型面に沿って賦形されるために、表面品質が向上するだけでなく、意匠の制約が少なくなり、基材表面に対して非相似形状に形成することもできる。請求項2の発明によれば、扁平状に支持された表皮材の両側に、基材用真空吸引型及び表皮材用真空吸引型を対向状態に設けることにより、表面品質が優れ、かつ接着性の良い発泡層付き表皮材が容易に製作される。請求項3の発明によれば、基材の吸気路を設定する際に、基材の強度低下を抑制して接着力を確保するためのノウハウ或は繰り返しの試作が不要となり、通気性基材の製作コストの低減が図られると共に、メッシュ状の配置により実質上基材全面での吸引が可能になり、表皮材の接着強度も容易に向上させることができ、膨れ等を発生させずに表面品質も向上させ得る。請求項4の発明によれば、表皮材の基材に対する一体成型時に、環境上好ましくない溶剤型接着剤の塗布工程が不要になる。
請求項5の発明によれば、脱型可能にする表皮材の軟質を利用して基材形状と無関係に型締め方向に対して横方向の凸凹部が簡単に形成可能になり、対応部分の基材の吸着もメッシュ状吸気路により確実に行うことができ、凸凹部の変形もしくは剥がれも容易に防止できる。その際、請求項6の発明によれば、凸部が、対面する基材の表面の平坦形状に対して非相似形状に形成され、請求項7の発明によれば、凸部が周壁付きの部品収納部に、部品の係合溝に係合するように周形成される。
請求項8の発明によればコーナ部での脱型後の収縮もしくは脱型時のしゃくれに起因するしわの発生が回避され、請求項9の発明によればしぼの転写も確実に行われ、請求項10の発明によればドアトリム、インストルメントパネル等の自動車用の発泡層付き内装品が高品質に製作される。
図1乃至図4を基に本発明の実施の形態による発泡層付き内装品及びのその一体成形方法を前述したものと同一もしくは同等部分は同一符号で説明する。真空接着されるプレート状内装品は、図7により前述したデフロスタ収納部12a及びエアバッグドア7を備えた同様なインストルメントパネル9とする。このインストルメントパネルを一体成形するための真空成形機として、表皮材10を扁平状に引張り支持するように、その周辺部をクランプするクランプ具18の下側に、基材4用の真空吸引型5が対向して設けられると共に、上側にはその凸型部5aに対向し、かつインストルメントパネ9の表面形状に対応した型面を有する電鋳による多孔性の凹型16aを備えた真空吸引型16が設けられている。雄型である基材用真空吸引型5及び雌型である表皮材用真空吸引型16は、付属の昇降装置(図示せず)によりクランプ具18に向けて上下動し、双方の連結具17,17aが凹凸連結することにより、型締めが行われる。クランプ具18の両側には、表皮材10を両側から加熱するヒータ19が配置され、型締め時には側方の逃げ位置に移動可能になっている。
熱可塑性の表皮材10は、TPO製の表皮11にPPフォーム製の発泡層12が溶着され、その裏面に熱溶融性のオレフィン系接着剤13が塗布され(図1A)、ロール状に巻回されて保管されている。発泡層12の裏面には、オレフィン系ホットメルトフィルムを熱ラミネートすることも考えられる。
基材4は例えばPP製であり、デフロスタ8を収納するための周壁及び底面部付き開口部であるデフロスタ収納部4a及びエアバッグドア7用の基材ドア部分4c並びに図3,4に示す互いに連通する凹状の溝である吸気路20をメッシュ状に表面に形成するように射出成形されている。また、部分的に示すメッシュ状吸引路20の中央部の交差部分の裏側には、相対的に外径を大きくした吸引口21が形成され、この吸引口に連通するように一本の吸気路22が真空吸引型5の凸型部5a及び本体に形成されている。断面コの字形の正方形状のメッシュ状の吸気路20は、図4Aに示すように、幅A及び深さBが1〜0.5mm程度に設定され、メッシュのピッチC,Dは50mmもしくはそれ以下に設定するのが好ましく、内装品の形状或は所要の接着力等を考慮して設定する。
尚、吸引口は、中央部に形成することにより全域に対して効率良く吸引することができるが、場合によっては背面、端縁等の意匠部以外に設けたり、或は形状によっては分散して数個形成することも考えられる。凸型5aの吸気路22及び真空吸引型16の吸引口16dには、それぞれ真空ポンプに接続して、同時に真空吸引を行う吸引手段を構成している。
凹型16aの型面16bは、扁平状から賦形すべき表皮11全域の表面形状に対応すると共に、凸型5aの型面5bもしくは基材4の表面に対して大部分を占める一般面は相似形であるが、レジスタ等の部分もしくはデフロスタ8の係合溝8aに対する凸部であるアンダカット部12bに対応する凹部16cを有する凸状型面部16eを備えている。対応して、凸型5aには、デフロスタ収納部4aに対応して凹状型面部分5cが形成されている。即ち、凸型5a及び凹型16aの型面5b,16bは、型締め状態で基材4及び表皮材10に圧接し得るかもしくは略接触する離間距離を有するキャビティを形成するが、凹部16cに対向する凹状型面部分5cの周壁は平坦状であり、したがってこられの対向部分は離間して非相似形状になっている。
さらに、図1に示すように、インストルメントパネル9の側面側のコーナ部C1については、曲率半径1mm程度の丸みを持たせるように、型面16bの対応部分は曲率半径1mm程度の曲面に形成されている一方で、基材4の対応部分は曲面に形成されることなく、表皮11の厚みを1mm、型締め前の発泡層12の厚みを4mmとして、基材4の厚みを脱型方向に対して直交方向へ徐々に厚くして端面4fで最大で2mm程度脱型方向に厚くする食込み部4dが形成されて、型面16bの対面領域に非相似形状になっている。
同様に、デフロスタ収納部4aの開口部周辺のコーナ部C2についても、型面16bの対応部分は略直角に形成されている一方で、基材4の対応部分は基材4の厚みを徐々に厚くして端面で最大の2mm程度脱型方向に厚くなる食込み部4eが形成されて、表皮側に接近して、型面16bに対する隙間を5mmから狭くしている。
表皮材10の基材4に対する一体成形に際しては、所要の大きさの表皮材10をクランプ具18で扁平状に支持すると共に、基材4をその裏面に沿った型面形状の真空型5の凸型5aにセットする(図1B)。次いで、表皮材10を付属のヒータ19で加温処理して軟化状態にする。続いて、このヒータを逃がして真空吸引型5及び真空吸引型16を昇降させて型締めすると共に、吸引口16d及び凸型5aの基材4の吸気路20に連通する吸気路22から両側で略同時に真空吸引を行う。基材4の表面全域のメッシュ状吸気路20が中央部の吸引口21から効率良く集中的に吸引される。このようなメッシュ状の配置により、実質上基材全域での吸引が可能になり、表皮材の接着強度も容易に向上させられ、脱形後の膨れ等の発生も確実に回避できる。
これにより、基材4に発泡層12がホットメルト型のオレフィン系接着剤13で密着状態に接着されると共に、表皮11は、全域にわたり多孔性の凹型16aの型面16bで緊密に吸着され、熱軟化状態の発泡層12を圧縮もしくは膨張させつつ型面16bに沿って賦形され、オールオレフィン3層のインストルメントパネル9が製作される。
型締め時点で、図2Aに示すように、デフロスタ収納部12aでは表皮材10が凹部16cに沿ってわん曲してその両側に空洞を発生させようとするが、表裏双方からの真空吸引により、表皮11の引張り変位及び発泡層12の圧縮或は膨張により、同図Bに示すように、空洞が吸収されて凹部16cに沿って凸状のアンダカット部12bが形成される。冷却後の真空吸引型16の脱型時には、アンダカット部12bが圧縮して撓み、脱型を許容する。同図Cに示すように、例えばメータ収納部9aのコーナ部のRダレも型面16bに接面状態に成形されることにより解消され、同図Dに示すように、エアバッグドア7の基材ドア部分4cの段差の影響も発泡層12による吸収で解消される。
コーナ部C1、C2については、通常の方法により基材4の表面を型面16bと相似形状に曲面を形成した場合、同図Bに点線で示すように、冷却後の脱型時に、コーナ部C1では基材4の対応するコーナ部と型面16bの対応するコーナ部間の隙間が広がることにより、表皮11が伸び、また対応して発泡層12が大きく膨張して剛性の低下し、吸引停止後の収縮現象で点線で示すように筋状にしわ9cが発生する。また、デフロスタ収納部12aのコーナ部C2についても同様にしわ9dが発生する可能性がある。このようなしわは、発泡層12の厚みを薄くすることにより或はコーナ部の曲率半径を大きくすると回避できるが、発泡層12が厚くなる程しわを発生し易くなる傾向がある。本発明によれば、同図Bに実線で示すように、発泡層12への食込み部4d,4eにより、コーナ部C1、C2の発泡層12を薄くして、その剛性を確保することにより、しわの発生が回避可能になる。
尚、同図Eに示すように、食込み部4gは、対面する型面16bに向けて斜めに突出させても良く、また脱型方向に直交方向にのみ突出させても良い。同図Fに示すように、インストルメントパネル側面9bの前方部において発泡層12の圧縮で脱型を許容する程度にアンダカット部4kを有する場合、脱型時のしゃくりにより脱型方向に逆に凸状のしわをコーナ部に発生する可能性がある。このような場合、同様に直交方向へ食込み部4hを突出させると、アンダカット部4kの領域での発泡層12のようなしゃくり度合を制限することができる。前述の場合を含めて、食込み部は、基材の板厚を均一にして表皮への接近方向に変形させて形成することもできる。
前述の同時の真空吸引時において、型面16b及び型面5b間のキャビティ間隔は、基材4の表面に対して型面16b間に表皮11の厚み1mm及び発泡層12の厚み4mmに対応して一般面で5mmの隙間を持たせるように設定されていることにより、これらの寸法誤差或は非相似形に応じて発泡層12を膨張もしくは収縮させ、曲率半径の小さなコーナ領域では隙間の拡大に応じて自ずと膨張させている。一方、別の実施の形態として、表皮材10の表面へしぼを賦形するように、型面16bに最大深さが0.1mm程度の細かい凹凸状のしわ模様が形成される場合、表皮材用真空吸引型の型面16b及び基材4の表面間の隙間を、型締め前の発泡層の厚みが、細かい型面変化に沿った忠実な賦形を可能にする程度に圧縮するように設定する。例えば自動車用内装品の5mm前後の通常の厚みの発泡層に対して型締め時に少なくとも20%程度圧縮させる隙間寸法に設定するのが好ましい。前述の材質の厚み4mmの発泡層12に対しては、全しぼ形成領域で3〜2mm程度に圧縮させるように隙間寸法を5mmよりも狭く設定することにより、確実な転写が行われることが確認されている。尚、このような圧縮により、前述のように例えば発泡層12を2mm程度に圧縮させる場合、前述の圧縮しわ或はしゃくり現象は食込み部を形成しなくても回避される。
尚、表皮としてはPVC(ポリ塩化ビニル)、発泡層には発泡PVC、基材にはPC(ポリカーボネート)/ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン三元共重合体)、或はASG(ガラス繊維強化アクリロニトリル・スチレン)等の合成樹脂を用いることもでき、基材に対する接着には溶剤蒸発型を用いることもできる。PP基材の場合、OR系又はオレフィン系接着剤を塗布することも考えられる。
本発明の実施の形態によるインストルメントパネルの表皮材の基材に対する真空成形工程を説明する真空成形機の概略断面図である。 同真空接着工程によるインストルメントパネルの部分断面図である。 同インストルメントパネルの基材の吸気路の概略断面図である。 同吸気路を説明するもので、同図Aはその部分斜視図、同図Bはその動作を説明する図である。 従来のインストルメントパネルの表皮材の真空成形方法の成形過程を説明する図である。 図5による真空成形工程を説明するインストルメントパネルの部分断面図である。 図1による真空接着の対象になるインストルメントパネルを示すもので、同図Aはその斜視図、同図Bそのデフロスタの斜視図である。
符号の説明
4 基材
4c 基材ドア部分
4d,4e,4g,4h 食込み部
5 基材用真空吸引型
5a 凸型
5b,16b 型面
7 エアバッグドア
8 デフロスタ
9 インストルメントパネル
10 表皮材
11 表皮
12 発泡層
12b アンダカット部
13 オレフィン系接着剤
16 表皮材用真空吸引型
16a 凹型
16c 凹部
18 クランプ具
19 ヒータ
20 メッシュ状吸気路

Claims (10)

  1. 発泡層付きの表皮材が、基材に分散形成された吸気路からの真空吸引により基材に吸着されて接着された発泡層付き内装品において、
    表皮材が熱可塑性であり、その表面形状が、前記表皮材を加温処理により軟化させた状態で基材に接着させる際に、表皮材用真空吸引型による真空吸引により賦形されていることを特徴とする発泡層付き内装品。
  2. 扁平状に支持された表皮材に対して上下方向の両側の一方に、基材用真空吸引型が、他方には前記扁平状に対して賦形すべき表皮全域の表面形状に対応する型面を有する表皮材用真空吸引型が対向状態に設けられ、前記表皮材を加温処理により軟化させた状態で、前記基材用真空吸引型及び前記表皮材用真空吸引型を型締めし、これらの真空吸引型により型締め状態で両側から真空吸引することにより、発泡層を基材に圧縮もしくは膨張させて接着すると共に、前記表皮材が前記表皮材用真空吸引型の前記型面に沿って賦形されたことを特徴とする請求項1記載の発泡層付き内装品。
  3. 基材の表面に、互いに連通する凹状の吸気路がメッシュ状に形成されると共に、前記基材に、前記メッシュ状吸気路の一部を真空吸引型の吸気路に接続させる少なくとも1個の共通の吸引口が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の発泡層付き内装品。
  4. 発泡層の裏面に、熱溶融性の接着剤が塗布されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載の発泡層付き内装品。
  5. 表皮材に、表皮材用真空吸引型の脱型方向に対して交差方向に凸部を設けてアンダカット部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか記載の発泡層付き内装品。
  6. 凸部が、対面する基材の表面の平坦形状に対して非相似形状に形成されていることを特徴とする請求項5記載の発泡層付き内装品。
  7. 内装品に、基材の裏側に下降する周壁付きの部品収納部が形成されると共に、凸部が、収納すべき部品の周面に形成された係合溝に係合するように、前記周壁に形成されていることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の発泡層付き内装品。
  8. 内装品が、表皮材用真空吸引型の脱型方向に対してその交差方向へ曲がるコーナ部を備え、基材のコーナ部に、対応する表皮材のコーナ部の発泡層へ食込んでその肉厚を薄くする食込み部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか記載の発泡層付き内装品。
  9. 表皮材用真空吸引型の型面にしぼ用の凹凸が形成されると共に、発泡層の厚みが、表皮材表面に前記しぼを賦形し得る程度に型締め前よりも圧縮成形されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか記載の発泡層付き内装品。
  10. 内装品が自動車用内装品であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか記載の発泡層付き内装品。
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