JP2011187656A - 有機電界発光素子、表示装置および照明装置 - Google Patents
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Abstract
Description
上記一般式(3)で表される銅錯体についても、有機EL素子の発光ドーパントとして使用した例はこれまでにない。一般式(3)で表される銅錯体は、発光波長が短波長シフトした発光ドーパントとして使用することができ、青色の発光を得られる。また、発光量子収率も高い。従って、このような銅錯体を発光ドーパントとして使用すると、青色発光で、発光効率の高い有機電界発光素子とすることができる。
、p−ビス(トリフェニルシリル)ベンゼン(UGH2)等を使用することができる。
図2に示す表示装置20は、横方向の制御線(CL)と縦方向の信号線(DL)がマトリックス状に配置された回路の中に、それぞれ画素21を配置した構成をとる。画素21には、発光素子25および発光素子25に接続された薄膜トランジスタ(TFT)26が含まれる。TFT26の一方の端子は制御線に接続され、他方の端子は信号線に接続される。信号線は、信号線駆動回路22に接続されている。また、制御線は、制御線駆動回路23に接続されている。信号線駆動回路22および制御線駆動回路23は、コントローラ24により制御される。
照明装置100は、ガラス基板101上に、陽極107、有機EL層106、および陰極105を順次積層した構成をとる。封止ガラス102は、陰極105を覆うように配置され、UV接着剤104を用いて固定される。封止ガラス102の陰極105側の面には、乾燥剤103が設置される。
以下に、銅錯体[Cu(py)2(PPh3)2]BF4の合成例を示す。[Cu(py)2(PPh3)2]BF4は、以下に示すように、銅イオンにピリジン(py)およびトリフェニルホスフィン(PPh3)が配位した構造をとる。
100mL三つ口フラスコに、テトラキスアセトニトリル銅(I)テトラフルオロボレイト(0.51g,1.62mmol)、トリフェニルホスフィン(0.85g,3.24mmol)を入れ、真空乾燥を行った。三つ口フラスコ内を窒素で置換し、窒素置換したシリンジを用いて、窒素バブリングしたクロロホルムを25mL加えた。室温下、6時間攪拌後、反応溶液をろ過し、不溶物を取り除いた。ろ液にヘキサンを加えると、白色固体が析出した。ろ過して析出物を単離し、目的物質である[Cu(CH3CN)2(PPh3)2]BF4を得た(収率97%)。
50mL三つ口フラスコに、[Cu(CH3CN)2(PPh3)2]BF4 (2.71g,3.58mmol)を入れ、真空乾燥を行った。三つ口フラスコ内を窒素で置換し、窒素置換したシリンジを用いて、窒素バブリングしたクロロホルムを10mL加えた。完全に溶解したことを確認後、ピリジンを2mL加えた。室温下、5時間攪拌後、反応溶液をろ過して不溶物を取り除いた。ろ液の溶媒を留去した後、真空乾燥を行い、目的物質である[Cu(py)2(PPh3)2]BF4を白色固体として得た(収率84%)。[Cu(py)2(PPh3)2]BF4を重水素化クロロホルムに溶解させ、プロトン核磁気共鳴スペクトルを測定した。ピーク位置の化学シフト(ppm):8.37(一重線), 7.81(三重線),7.08−7.44(多重線)。
以下に、[Cu(2F−DPA)(PPh3)3]の合成例を示す。
100mL三口フラスコに、トルエン50mL、3−フルオロフェノール (25.0mmol)、30%リン酸カリウム水溶液50mLを加え、反応液10℃以下の条件で、無水トリフルオロメタンスルホン酸(30.0mmol)を滴下する。室温下、一時間攪拌後、酢酸エチル50mLで二回抽出し、150mLの水で洗浄、硫酸マグネシウムで水分を除去した後、真空乾燥させることで、液体状の化合物トリフルオロメタンスルホン酸3−フルオロフェニルを得ることが出来る。
100mL三口フラスコに、酢酸パラジウム (0.2mmol)、炭酸セシウム (2.4mmol)、2−ジシクロヘキシルフォスニノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル (0.3mmol)を入れ、トルエン40mLを加えて溶解させる。続いて、トリフルオロメタンスルホン酸3−フルオロフェニル (2.0mmol)、3−フルオロアニリン(2.2mmol)を加え、100℃で2時間攪拌する。反応液を真空乾燥後、カラムクロマトグラフィ(溶媒は酢酸エチル:n−ヘキサン=1:3)により単離することにより、二置換フッ素ジフェニルアミン(2F−DPA)を得ることが出来る。
100mL三口フラスコに、2F−DPAを入れ、テトラヒドロフラン(脱水)を加えて溶解させる。1.6M nBuLiヘキサン溶液を加え、室温で5分間攪拌した後、−35℃に冷却する。別の100mL三口フラスコを用意し、CuBr・Me2Sとトリフェニルホスフィン(PPh3)を入れる。テトラヒドロフラン(脱水)を加えて溶解させ、−35℃に冷却する。調製した2F−DPA溶液を、CuBr・Me2SとPPh3を含む溶液に−35℃下で加え、遮光する。2時間攪拌した後、溶媒を留去し真空乾燥を行う。得られた固体をベンゼンで抽出し、凍結乾燥することにより、目的化合物[Cu(2F−DPA)(PPh3)3]を得ることが出来る。
100mL三口フラスコに、トルエン50mL、3,5−フルオロフェノール (25.0mmol)、30%リン酸カリウム水溶液50mLを加え、10℃以下の条件で、無水トリフルオロメタンスルホン酸(30.0mmol)を滴下する。室温下、一時間攪拌後、酢酸エチル50mLで二回抽出し、150mLの水で洗浄、硫酸マグネシウムで水分を除去した後、真空乾燥させることで、液体状の化合物トリフルオロメタンスルホン酸3,5−ジフルオロフェニルを得ることが出来る。
100mL三口フラスコに、酢酸パラジウム (0.2mmol)、炭酸セシウム (2.4mmol)、2−ジシクロヘキシルフォスニノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(0.3mmol)を入れ、トルエン40mLを加えて溶解させる。続いて、トリフルオロメタンスルホン酸3,5−ジフルオロフェニル (2.0mmol)、3,5−ジフルオロアニリン (2.2mmol)を加え、100℃で30分間攪拌する。反応液を真空乾燥後、カラムクロマトグラフィ(溶媒は酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5)により単離することで、4F−DPAを得ることが出来る。
100mL三口フラスコに、4F−DPAを入れ、テトラヒドロフラン(脱水)を加えて溶解させる。1.6M nBuLiヘキサン溶液を加え、室温で5分間攪拌した後、−35℃に冷却する。別の100mL三口フラスコを用意し、CuBr・Me2Sとトリフェニルホスフィン(PPh3)を入れる。テトラヒドロフラン(脱水)を加えて溶解させ、−35℃に冷却する。調製した4F−DPA溶液を、CuBr・Me2SとPPh3を含む溶液に−35℃下で加え、遮光する。2時間攪拌した後、溶媒を留去し真空乾燥を行う。得られた固体をベンゼンで抽出し、凍結乾燥することにより、目的化合物[Cu(4F−DPA)(PPh3)3]を得ることが出来る。
Claims (8)
- 互いに離間して配置された陽極および陰極と、
前記陽極と前記陰極との間に配置され、ホスト材料および発光ドーパントを含む発光層と
を具備する有機電界発光素子であって、
前記発光ドーパントは、下記一般式(1)
で表される銅錯体を含むことを特徴とする有機電界発光素子。 - 前記ホスト材料は、低分子または高分子であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
- 請求項1に記載の有機電界発光素子を具備することを特徴とする表示装置。
- 請求項1に記載の有機電界発光素子を具備することを特徴とする照明装置。
- 請求項6に記載の有機電界発光素子を具備することを特徴とする表示装置。
- 請求項6に記載の有機電界発光素子を具備することを特徴とする照明装置。
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