JP2008179697A - 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子用材料 Download PDF

Info

Publication number
JP2008179697A
JP2008179697A JP2007014117A JP2007014117A JP2008179697A JP 2008179697 A JP2008179697 A JP 2008179697A JP 2007014117 A JP2007014117 A JP 2007014117A JP 2007014117 A JP2007014117 A JP 2007014117A JP 2008179697 A JP2008179697 A JP 2008179697A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substituted
unsubstituted
group
organic
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007014117A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideji Ikeda
秀嗣 池田
Hideaki Nagashima
英明 長島
Toshinari Ogiwara
俊成 荻原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP2007014117A priority Critical patent/JP2008179697A/ja
Publication of JP2008179697A publication Critical patent/JP2008179697A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

【課題】有機エレクトロルミネッセンス素子用材料又は発光材料として有用な金属錯体を提供する。
【解決手段】下式(1)の単核1価銅錯体を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子用材料又は発光材料。
Figure 2008179697

(式中、XはNまたはCR6であり、R1〜R7は水素、ハロゲン、C1〜C40のアルキル基など、R1〜R7は互いに結合して環を形成してもよく、L1およびL2はそれぞれ独立に、窒素、燐、酸素、硫黄から選ばれる元素を含む配位子またはハロゲンであり、L1とL2が互いに結合して2座配位子を形成してもよい。)
【選択図】なし

Description

本発明は、金属錯体、特に発光性金属錯体、およびそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子用材料又は発光材料並びに有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。より詳しくは、特定の単核1価銅錯体を有機エレクトロルミネッセンス素子用材料又は発光材料として用いることで、特に高効率な発光が得られる有機エレクトロルミネッセンス素子又は発光材料に関するものである。
有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子はキャリア注入型の発光素子であり、液晶やプラズマディスプレイに次ぐ次世代のフラットパネルディスプレイとして近年大変注目されており、一部実用化もされている。有機EL素子では、キャリアの再結合によって生じる励起子には1重項と3重項の2種類が存在する。電子と正孔の再結合が無秩序に起こり、単純なスピン統計に従うとすれば、その生成比は1重項:3重項=1:3となるはずであり、1重項励起子に比べ3重項励起子は3倍量生成していることになる。ここで、1重項励起子からの発光は蛍光、3重項励起子からの発光はりん光と呼ばれている。
ところで、有機ELで頻繁に用いられる従来型の蛍光色素は、3重項からの放射失活過程はスピン禁制のため非常に遅く、室温では無輻射遷移(熱失活)に打ち勝つことができず、室温でりん光発光を観測することはほとんどない。従って、有機EL素子内でキャリア再結合によって生成された3重項励起子は熱的に失活してしまい発光に寄与しないことになる。このように、1重項のみを利用する蛍光型有機EL素子の内部量子収率の上限は25%と言われている。これに光取出し効率などを加味して、実際に外部に取出せる光に換算すると、外部量子収率(exQE)の上限は約5%と言われている。
そこで、有機EL素子の発光効率を向上させるために、3重項励起子を利用することが提唱され、ベンゾフェノン誘導体やランタニド錯体が検討されたが、内部量子収率は蛍光色素に及ばないものであった。その後、d-ブロックの遷移金属を用いる検討がなされ、白金のポルフィリン錯体(PtOEP)を用いたりん光EL素子(赤色発光)が発表されたが、依然として蛍光色素と同程度の内部量子収率であった。しかしその後、オルトメタル型イリジウム錯体(緑色発光)が報告され、緑色発光で26cd/A, 19lm/W, exQE=7.5%が達成され 、蛍光色素の内部量子収率限界を越えるりん光型EL素子が実現された。これらd-ブロック遷移金属錯体の特徴は、中心金属として第5周期以降の重金属を用いていることであり、これによりスピン−軌道相互作用が大きくなり(重原子効果)、本来スピン禁制であるはずの3重項−1重項遷移が許容遷移になり、高効率のりん光発光を室温で観測することができるようになった(非特許文献1及び2)。
これを機に多くのイリジウム錯体が研究されてきたが、特に青色発光に関しては、発光効率と素子寿命の両方を兼ね備えた実用レベルのイリジウム錯体はこれまで報告例がなく、青色発光を示す高性能なりん光錯体が待ち望まれていた。また、イリジウム金属は地殻中の存在比が極めて少ない元素のひとつであるため、非常に高価であり、より安価な金属を用いた発光性金属錯体が待ち望まれていた。
一方、イリジウム以外の金属を用いた発光性金属錯体の研究もこれまで多くなされてきた。たとえば、白金、オスミウム、ルテニウムなどがあるが、いずれも高効率な発光は実現できていない(非特許文献3〜18)。
また、イリジウム以外の金属としてd10金属、中でも銅1価錯体が特に注目され、その発光特性についてこれまでいくつか報告されてきた。d10金属の場合、熱失活の原因となるd-d遷移が存在しないため、他の金属に比べ高効率で発光しやすいことが知られており、中でも銅1価錯体はイリジウムと同様な金属−配位子遷移(3MLCT)に基づく発光を示すことが知られている。従って、大きなスピン−軌道相互作用ひいては高効率りん光発光が期待できるが、それでもなお発光効率は実用領域に達しておらず、高効率で発光する銅錯体が望まれていた。
特に、発光性銅錯体に関しては、これまでにもいくつかの文献が開示されているが、実用的な発光性錯体は得られていなかった。例えば、特許文献1及び2並びに非特許文献19〜23には発光性複核銅錯体が開示されているが、これらの錯体の発光起源は分子間金属相互作用に基づくため、結晶状態でのみ発光を示し、溶液状態および分散状態では発光しないという欠点を有していた。
特許文献1及び非特許文献19〜21:
Figure 2008179697
特許文献2及び非特許文献22:
Figure 2008179697
非特許文献23:
Figure 2008179697
非特許文献24及び25にはハロゲン架橋複核銅錯体が開示されているが、発光効率が充分ではなかった。
非特許文献24:
Figure 2008179697
非特許文献25:
Figure 2008179697
非特許文献26〜28にはピラゾール系配位子を有する単核1価銅錯体の記述があるが、その発光特性については知られていなかった。
非特許文献26〜28:
Figure 2008179697
(式中、Gは、水素または置換フェニル基を表す。)
更に、銅錯体を用いたエレクトロルミネッセンス素子は、以下のような特許文献3〜8並びに非特許文献29〜41に開示されているが、いずれも発光効率が充分でなく、発光色も緑〜赤までしか制御することができないという欠点を有していた。
非特許文献29〜31:
Figure 2008179697
特許文献3及び非特許文献32:
Figure 2008179697
特許文献4:
Figure 2008179697
特許文献5:
Figure 2008179697
特許文献6及び非特許文献33〜35:
Figure 2008179697
特許文献7:
Figure 2008179697
特許文献8及び非特許文献36〜37:
Figure 2008179697
非特許文献38:
Figure 2008179697
非特許文献39〜41:
Figure 2008179697
特開2006-228936号公報 特開2003-292494号公報 特開2004-095225号公報 特開2003-332074号公報 特開2005-36020号公報 特開2005-129499号公報 特開2005-190987号公報 特開2006-286749号公報
Nature, 395, 151 (1998) Appl. Phys. Lett., 75, 4 (1999) Inorg. Chem., 38, 4046 (1999) Inorg. Chem., 41, 3055 (2002) Inorg. Chem., 42, 8609 (2003) J. Amer. Chem. Soc., 127, 28 (2005) Inorg. Chem., 44, 1332 (2005) Jpn. J. Appl. Phys., 44, L500 (2005) Organomet., 24, 619 (2005) Inorg. Chem., 44, 9690 (2005)
Inorg. Chem., 44, 4442 (2005) Inorg. Chem., 45, 137 (2006) Organomet., 22, 4938 (2003) Organomet., 23, 3745 (2004) Chem. Eur. J., 10, 6255 (2004) Inorg. Chem., 44, 4287 (2005) Inorg. Chem., 44, 3215 (2005) Adv. Mater., 17, 1059 (2005) J. Amer. Chem. Soc., 125, 12072 (2003) J. Fluor. Chem., 103, 163 (2000)
Inorg. Chem., 44, 8200 (2005) J. Amer. Chem. Soc., 127, 7489 (2005) J. Amer. Chem. Soc.,, 123, 5608 (2001) Inorg. Chem., 36, 796 (1997) Inorg. Chem., 44, 9667 (2005) Polyhedron, 16, 4257 (1997) Helv. Chim. Acta, 85, 1079 (2002) New J. Chem., 25, 1050 (2001) Synth. Met., 121, 1723 (2001) New J. Chem., 263 (1999)
Adv. Mater., 11, 852 (1999) Inorg. Chem., 37, 3785 (1998) Inorg. Chem., 23, 1545 (1984) Eur. J. Inorg. Chem., 334 (2006) Eur. J. Inorg. Chem., 777 (1999) J. Chem. Soc. Dalton, 3129 (1993) Polyhedron, 22, 3389 (2003) Appl. Phys. Lett., 88, 213508 (2006) Adv. Mater., 16, 432 (2004) J. Amer. Chem. Soc., 124, 6 (2002) Inorg. Chem., 41, 3313 (2002)
本発明の第一の目的は、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料として有用な発光性金属錯体を提供することにある。
本発明の第二の目的は、発光極大波長が500nm以下の青色発光を示す発光性金属錯体を提供することにある。
本発明の第三の目的は、このような金属錯体を含む、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、当該材料を含む有機エレクトロルミネッセンス素子の有機層、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層を提供することにある。
本発明の第四の目的は、このような有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含む有機エレクトロルミネッセンス素子、並びに当該有機エレクトロルミネッセンス素子を含む装置、例えば、車載用、携帯機器用、パソコン用、テレビ用等のディスプレイを提供することにある。
本発明の第四の目的は、発光材料として有用な発光性金属錯体を提供することにある。
本願発明の発明者らは、特定構造の単核1価銅錯体を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を、有機エレクトロルミネッセンス素子に含まれる発光層等の有機層に用いることで、発光効率が高く、素子の寿命が長く、しかも安価で入手容易な有機エレクトロルミネッセンス素子を得ることができることを見出した。
具体的に、本発明は、
1.下記式(1)の単核1価銅錯体を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
Figure 2008179697
(式中、XはNまたはCR6であり、R1〜R7はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C2〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C3〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R1〜R7は互いに結合して環を形成してもよく、L1およびL2はそれぞれ独立に、窒素、燐、酸素、硫黄から選ばれる元素を含む配位子またはハロゲンであり、L1とL2が互いに結合して2座配位子を形成してもよい。)
2.L1とL2がそれぞれ独立に燐を含む配位子である、上記1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
3.下記式(2)の単核1価銅錯体を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
Figure 2008179697
(式中、R1〜R11はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C2〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C3〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R1〜R11は互いに結合して環を形成してもよく、QはC1〜C6の置換もしくは無置換のアルキリデン基、C1〜C6の置換もしくは無置換のアルケニリデン基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリーレン基、C6〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリーレン基である。)
4.Qが、ハロゲン、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリール基で置換されてもよい下記構造:
Figure 2008179697
から選ばれる有機基である、上記3記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
5.発光極大波長が500nm以下である、上記1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
6.発光材料である、上記1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
7.陰極と、陽極と、該陰極と該陽極との間に挟持された1層または複数層からなる有機層とを含み、該有機薄膜層が少なくとも発光層を含み、及び、該有機層の少なくとも1層が、上記1〜6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含む有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
8.7に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有する装置に関する。
9.下記式(1)の単核1価銅錯体を含有する発光材料に関する。
Figure 2008179697
(式中、XはNまたはCR6であり、R1〜R7はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C2〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C3〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R1〜R7は互いに結合して環を形成してもよく、L1およびL2はそれぞれ独立に、窒素、燐、酸素、硫黄から選ばれる元素を含む配位子またはハロゲンであり、L1とL2が互いに結合して2座配位子を形成してもよい。)
特定構造の単核1価銅錯体を用いることで、発光効率が高く、素子の発光寿命が長く、しかも安価で入手容易な有機エレクトロルミネッセンス素子又は発光材料を得ることができる。
また、本発明で使用する単核1価銅錯体を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用材料又は発光材料は、発光極大波長が500nm以下の青色発光を示す。
さらに、本発明で使用する単核1価銅錯体を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用材料又は発光材料は、結晶状態のみならず、溶液状態でも良好な発光を示す。
(1)有機エレクトロルミネッセンス素子用材料又は発光材料
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料又は発光材料は、特定構造の単核1価銅錯体を含む。さらに、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料又は発光材料は、本発明で使用する単核1価銅錯体以外の他の材料として、(2)有機エレクトロルミネッセンス素子の項で説明する発光材料、正孔注入材料、正孔輸送材料、電子注入材料及び電子輸送材料を含んでもよい。さらに本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、従来から公知の他の混合物である、樹脂及び添加剤等を含んでもよい。以下、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料又は発光材料について詳しく説明するが、「有機エレクトロルミネッセンス素子用材料又は発光材料」は、「有機エレクトロルミネッセンス素子用材料等」と省略して説明する。
(1-1)単核1価銅錯体
本発明で使用する単核1価銅錯体は、下記式(1)で示される単核1価銅錯体の構造を有する。
Figure 2008179697
式(1)中、XはNまたはCR6(R6は1価の置換基。-C(-R6)=の様に結合している)であり、R1〜R7はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C2〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C3〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R1〜R7は互いに結合して環を形成しても良い。L1およびL2はそれぞれ独立に、窒素、燐、酸素、硫黄から選ばれる元素を含む配位子またはハロゲンであり、L1とL2が互いに結合して2座配位子を形成しても良い。
上記R1〜R7のC1〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基は、直鎖、分岐鎖または環状のいずれであってもよく、それらの具体例としては、メチル、エチル、1-プロピル、2-プロピル、1-ブチル、2-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、2-エチルヘキシル、3,7-ジメチルオクチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1-アダマンチル、2-アダマンチル、ノルボルニル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ベンジル、α,α-ジメチルベンジル、2-フェニルエチル、1-フェニルエチルなどが挙げられる。好ましくは、C1〜C20の置換もしくは無置換のアルキル基であり、より好ましくは、C1〜C10の置換もしくは無置換のアルキル基であり、更に好ましくは、C1〜C6の置換もしくは無置換のアルキル基であり、具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロヘキシルなどである。
R1〜R7のC2〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基は、直鎖、分岐鎖または環状のいずれであってもよく、それらの具体例としては、ビニル、プロペニル、ブテニル、オレイル、エイコサペンタエニル、ドコサヘキサエニル、2,2-ジフェニルビニル、1,2,2-トリフェニルビニル、2-フェニル-2-プロペニルなどが挙げられる。好ましくは、C2〜C20の置換もしくは無置換のアルケニル基であり、より好ましくは、C2〜C10の置換もしくは無置換のアルケニル基であり、具体的にはビニル、2,2-ジフェニルビニルなどである。
R1〜R7のC1〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基は、直鎖、分岐鎖または環状のいずれであってもよく、それらの具体例としては、メトキシ、エトキシ、1-プロピルオキシ、2-プロピルオキシ、1-ブチルオキシ、2-ブチルオキシ、sec-ブチルオキシ、tert-ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ、2-エチルヘキシルオキシ、3,7-ジメチルオクチルオキシ、シクロプロピルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、1-アダマンチルオキシ、2-アダマンチルオキシ、ノルボルニルオキシ、トリフルオロメトキシ、ベンジロキシ、α,α-ジメチルベンジロキシ、2-フェニルエトキシ、1-フェニルエトキシなどが挙げられる。好ましくは、C1〜C20の置換もしくは無置換のアルコキシ基であり、より好ましくは、C1〜C10の置換もしくは無置換のアルコキシ基であり、更に好ましくは、C1〜C4の置換もしくは無置換のアルコキシ基であり、具体的にはメトキシ、エトキシ、ter-ブチルオキシなどである。
R1〜R7のC1〜C40の置換もしくは無置換のアルキルチオ基は、直鎖、分岐鎖または環状のいずれであってもよく、それらの具体例としては、メチルチオ、エチルチオ、1-プロピルチオ、2-プロピルチオ、1-ブチルチオ、2-ブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、オクチルチオ、デシルチオ、ドデシルチオ、2-エチルヘキシルチオ、3,7-ジメチルオクチルチオ、シクロプロピルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ、1-アダマンチルチオ、2-アダマンチルチオ、ノルボルニルチオ、トリフルオロメチルチオ、ベンジルチオ、α,α-ジメチルベンジルチオ、2-フェニルエチルチオ、1-フェニルチルチオなどが挙げられる。好ましくは、C1〜C20の置換もしくは無置換のアルキルチオ基であり、より好ましくは、C1〜C10の置換もしくは無置換のアルキルチオ基であり、更に好ましくは、C1〜C4の置換もしくは無置換のアルキルチオ基であり、具体的にはメチルチオ、エチルチオ、ter-ブチルチオなどである。
R1〜R7のC6〜C40の置換もしくは無置換のアリール基の具体例としては、フェニル、2-トリル、4-トリル、4-トリフルオロメチルフェニル、4-メトキシフェニル、4-シアノフェニル、2-ビフェニリル、3-ビフェニリル、4-ビフェニリル、ターフェニリル、3,5-ジフェニルフェニル、3,4-ジフェニルフェニル、ペンタフェニルフェニル、4-(2,2-ジフェニルビニル)フェニル、4-(1,2,2-トリフェニルビニル)フェニル、フルオレニル、1-ナフチル、2-ナフチル、9-アントリル、2-アントリル、9-フェナントリル、1-ピレニル、クリセニル、ナフタセニル、コロニルなどが挙げられる。好ましくは、C6〜C20の置換もしくは無置換のアリール基であり、より好ましくは、C6〜C14の置換もしくは無置換のアリール基であり、具体的にはフェニル、4-ビフェニリル、1-ナフチル、2-ナフチル、9-フェナントリルなどである。
R1〜R7のC6〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基の具体例としては、前記アリール基が酸素を介して結合した置換基が挙げられる。好ましくは、C6〜C20の置換もしくは無置換のアリールオキシ基であり、より好ましくは、C6〜C14の置換もしくは無置換のアリールオキシ基であり、具体的にはフェノキシ、ナフトキシ、フェナントリルオキシなどである。
R1〜R7のC3〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基の具体例としては、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、ピラゾール、ベンズピラゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、ピリジン、ピラジン、トリアジン、キノリン、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、カルバゾールなどが挙げられる。好ましくは、1以上のS、O又はN基を有し、C3〜C20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、より好ましくは、C4〜C5の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、具体的にはフラン、チオフェン、ピリジンなどである。
R1〜R7を構成する上述した各基の置換基は、上記アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、及びヘテロアリール基であってもよい。
R1およびR7の少なくとも1つは水素以外の置換基であることが好ましい。本発明で使用する単核1価銅錯体に含まれているような1価の銅錯体は、空気中の酸素によって酸化されやすく、容易に2価銅錯体になるという性質を有している。ところが、2価銅錯体は開殻のd軌道を有しており、非発光性のd-d遷移が優勢になるため一般的には発光しないことが知られている。R1およびR7の少なくともひとつを水素以外の置換基にすることにより、立体障害が生じ、正四面体型の1価銅錯体から平面四辺形型2価銅錯体への異性化反応が阻害され、安定に発光する銅錯体を得ることができる。R1およびR7の更に好ましい例としては、C1〜C8程度のアルキル基や塩素、臭素などに代表されるハロゲン類など、適度な立体障害を有する置換基を挙げることができる。このようにR1およびR7の置換基が適度な大きさを有する場合は、置換基による立体反発も抑制でき、1価銅錯体の安定性を保持できる。
本発明で用いることのできる単核1価銅錯体の具体例を以下に示す。

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697



Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697

Figure 2008179697
上記構造のうち、Cuがプラスに帯電しているイオン性構造の錯体は、カウンターアニオンを有してもよい。カウンターアニオンの構造は特に限定されないが、BF4 -、BPh4 -、PF6 -、ClO4 -、Cl-、Br-、I-、SO4 -、CO3 -、MeCO2 -、など反応性の低い陰イオンが好ましい。
式(1)中、L1およびL2となる材料として好ましくは、トリエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミンなどのアミン類、ピリジン、ビピリジン、フェンナントロリン、ジメチルフェナントロリン、ジフェニルフェンナントロリン、ジメチルジフェニルフェナントロリン、ピコリン酸、ピリジンチオールなどのアジン類、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィンなどのホスフィン類、アセチルアセトン、ジピバロイルメタンなどのβ−ジケトン類、ふっ素、塩素、臭素、沃素などのハロゲン類、ジメチルグリシン、プロリンなどのアミノ酸類などを挙げることができる。より好ましくは、L1とL2は、それぞれ独立に燐を含む配位子であり得る。
燐を含む配位子であるL1とL2としては、具体的には、ビスジフェニルホスフィノメタン、ビスジシクロヘキシルホスフィノメタン、ビスジフェニルホスフィノエタン、ビスジフェニルホスフィノプロパン、ビスジフェニルホスフィノブタン、ビスジフェニルホスフィノエチレン、ビスジフェニルホスフィノベンゼン、ビスジフェニルホスフィノビフェニル、ビスジフェニルホスフィノビナフチル、ビスジフェニルホスフィノフェロセン、ビスジフェニルホスフィノジフェニルエーテル、ビスジフェニルホスフィノジメチルキサンテンなどの2座ホスフィン配位子を挙げることができる。
本発明で使用する単核1価銅錯体の更に好ましい例としては、式(1)で示したL1およびL2が燐を含む配位子であって、かつ、L1とL2が互いに結合して2座配位子を形成した下式(2)のような構造の錯体である。
Figure 2008179697
式(2)中、R1〜R11は、上記R1〜R7の定義と同様である。例えば、R1〜R11は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C2〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C3〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R1〜R11は互いに結合して環を形成してもよい。
式(2)中、Qは、C1〜C6の置換もしくは無置換のアルキリデン基、C1〜C6の置換もしくは無置換のアルケニリデン基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリーレン基、C6〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリーレン基である。
より好ましくは、Qが下記有機基から選ばれる錯体であり得る。
Figure 2008179697
ここで、上記4つの有機基は、ハロゲン、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリール基で置換されてもよい。
本発明で用いることのできる単核1価銅錯体の一般的な合成経路を以下に示す。

Figure 2008179697
ここで、上記スキーム中のピラゾール誘導体とは、例えば下図に示すような構造の配位子を示す。
Figure 2008179697
基本的には、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、不活性溶媒中にテトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスフェート(Cu(MeCN)4PF6)や、CuI、CuBr、CuCl、Cu(PPh3)3Clなどの銅(I)源を溶解し、室温(約25℃)でL1及びL2の配位子となる材料を順次加えることにより合成できる。
このようにして合成した単核1価銅錯体は、室温、大気中で安定なため、必要に応じてカラムクロマトグラフィや再結晶などによって精製することができる。また構造の確認には、中心金属がd10の閉殻構造をしているため各種核磁気共鳴(1H-NMR、13C-NMR、31P-NMR)を用いることができ、必要に応じて元素分析、X線構造解析などによっても確認することができる。
(1-2)樹脂
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料等は、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため適切な樹脂を含んでいてもよい。このような樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂およびそれらの共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂を挙げられる。
(1-3)添加剤
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料等は、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため適切な添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等が挙げられる。
(2)有機エレクトロルミネッセンス素子
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、陰極と、陽極と、該陰極と陽極との間に挟持された1層または複数層からなる有機層とを含む。また、この有機エレクトロルミネッセンス素子の素子は、基板上に設けられていてよい。本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子表面上に、さらに保護層を設けてもよい。
より具体的には、本発明における有機エレクトロルミネッセンス素子の素子構造は、電極間に有機層を1層あるいは2層以上積層した構造である。有機層としては、例えば、正孔注入層、正孔輸送層(電子障壁層)、発光層、電子輸送層(正孔障壁層)及び電子注入層がある。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の具体的な素子構造は、例えば、(陽極/発光層/陰極)、(陽極/正孔注入層または輸送層/発光層/電子注入層または輸送層/陰極)、(陽極/正孔注入層または輸送層/発光層/陰極)、(陽極/発光層/電子注入層または輸送層/陰極)、あるいは(陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極)等の構造が挙げられる。本発明で使用する単核1価銅錯体およびこの単核1価銅錯体を含む本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料等は、上記のいずれかの有機層にそのまま用いられてもよい。また、本発明で使用する単核1価銅錯体を、発光層を構成する発光材料の他、正孔輸送層を構成する正孔輸送材料、電子輸送層を構成する電子輸送材料と組み合わせて使用してもよい。さらに、これらの材料を、ホスト材料とし、本発明で使用する単核1価銅錯体をドーパントとしてこれらの材料にドープすることも可能である。なお、通常、各種有機層に含まれるドーパントとホスト材料との質量比は、1:99〜50:50、好ましくは、5:95〜20:80であることが適当である。
(2-1)発光層
発光層を構成する発光材料としては、本発明で使用する単核1価銅錯体をそのまま使用することができる。また、発光層は、本発明で使用する単核1価銅錯体をトーパントとして用い、ホスト材料とドーパントとの混合物であってもよい。発光材料用のホスト材料としては、本発明で使用する単核1価銅錯体からホスト材料への逆エネルギー移動を防止するため、金属錯体よりも3重項エネルギーギャップが広い化合物であれば特に限定されない。特に好ましいホスト材料としては、m−ジカルバゾリルベンゼン、4,4’−ジカルバゾリルビフェニルに代表されるカルバゾール誘導体、1,3−ビス(トリメチルシリル)ベンゼン、に代表されるシリコン誘導体、1,3,5−トリス(3,5−ジフェニルフェニル)ベンゼンに代表されるオリゴアリーレン類、ポリビニルカルバゾールに代表される高分子化合物などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。さらに、発光層は、後述する正孔注入材料、正孔輸送材料、電子注入材料及び電子輸送材料等の他の材料を含んでいてもよい。発光層に含み得る他の材料は、例えば、発光層全体の質量に対し、1〜50質量%、好ましくは、1〜20質量%であることが適当である。
(2-2)正孔注入層及び正孔輸送層(電子障壁層)
正孔注入層及び正孔輸送層(電子障壁層)等に含まれる正孔注入材料及び正孔輸送材料(電子障壁材料)としては、特に限定はなく、公知の正孔注入材料及び正孔輸送材料(電子障壁材料)を使用できるが、薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。正孔注入層は、陽極からの正孔注入効果、発光層または発光材料に対して優れた正孔注入効果を有する。正孔輸送層は、正孔を輸送する能力を有する。正孔輸送層は、電子障壁層とも呼ばれ、発光層で生成した励起子の電子注入層または電子注入材料への移動を防止する能力を有する。これら正孔注入層及び正孔輸送層(電子障壁層)は、それぞれ独立の層として使用しても、又は、各層の各特性を併せ持つ単一の層として使用してもよい。具体的には、フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、金属フタロシアニン類、金属ポルフィリン類、オリゴアリーレン類、オリゴチオフェン類、ベンジジン型トリフェニルアミン類、スチリルアミン型トリフェニルアミン類、スターバースト型トリフェニルアミン類、テトラシアノテトラアザトリフェニレン類と、それらの重合体、およびポリビニルカルバゾール、ポリシランなどの高分子、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(PANI/CSA)などに代表される導電性高分子等の高分子材料、酸化ゲルマニウム、酸化モリブデン等に代表される無機酸化物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子において使用できる正孔注入材料及び正孔輸送材料(電子障壁材料)の中で、さらに効果的な正孔注入材料及び正孔輸送材料(電子障壁材料)は、芳香族三級アミン誘導体もしくはフタロシアニン誘導体である。芳香族三級アミン誘導体の具体例は、トリフェニルアミン、トリトリルアミン、トリルジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−フェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−(メチルフェニル)−N,N’−(4−n−ブチルフェニル)−フェナントレン−9,10−ジアミン、N,N−ビス(4−ジ−4−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサン等、もしくはこれらの芳香族三級アミン骨格を有したオリゴマーもしくはポリマーであるが、これらに限定されるものではない。フタロシアニン(Pc)誘導体の具体例は、H2 Pc、CuPc、CoPc、NiPc、ZnPc、PdPc、FePc、MnPc、ClAlPc、ClGaPc、ClInPc、ClSnPc、Cl2 SiPc、(HO)AlPc、(HO)GaPc、VOPc、TiOPc、MoOPc、GaPc−O−GaPc等のフタロシアニン誘導体およびナフタロシアニン誘導体であるが、これらに限定されるものではない。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子において使用できる正孔注入材料及び正孔輸送材料(電子障壁材料)の中で、更に効果的な材料は、CuPc、PEDOT:PSS、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンであってもよい。
(2-3)電子注入層及び電子輸送層(正孔障壁層)
電子注入層及び電子輸送層(正孔障壁層)等に含まれる電子注入材料及び電子輸送材料(正孔障壁材料)としては、特に限定はなく、公知の電子注入材料及び電子輸送材料(正孔障壁材料)を使用できるが、薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。電子注入層は、陰極からの電子注入効果、発光層または発光材料に対して優れた電子注入効果を有する。電子輸送層は、電子を輸送する能力を有する。電子輸送層は、正孔障壁層とも呼ばれ、発光層で生成した励起子の正孔注入層への移動を防止する能力を有する。これら電子注入層及び電子輸送層(正孔障壁層)は、それぞれ独立の層として使用しても、又は、各層の各特性を併せ持つ単一の層として使用してもよい。具体的には、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、アントロン等とそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、正孔注入材料に電子受容物質を、電子注入材料に電子供与性物質を添加することにより電荷注入性を向上させることもできる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子において、さらに効果的な電子注入材料及び電子輸送材料(正孔障壁材料)は、金属錯体化合物もしくは含窒素ヘテロ環誘導体である。金属錯体化合物の具体例は、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)クロロガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(2−ナフトラート)ガリウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、含窒素ヘテロ誘導体は、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールなどのアゾール誘導体、フェナントロリン、バソフェナントロリン、バソクプロインなどのフェナントロリン誘導体、ビピリジン、アリール置換ピリジンなどのピリジン類が好ましい。具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−( 4”−ビフェニル) 1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−( 5−フェニルオキサジアゾリル) ]ベンゼン、1,4−ビス[2−( 5−フェニルオキサジアゾリル) −4−tert−ブチルベンゼン]、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−( 4”−ビフェニル) −1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−( 5−フェニルチアジアゾリル) ]ベンゼン、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル) −1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、1,4−ビス[2−( 5−フェニルトリアゾリル)]ベンゼン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電子注入層が絶縁体や半導体で構成されていれば、電流のリークを有効に防止して、電子注入性を向上させることができる。このような絶縁体としては、アルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ土類金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物およびアルカリ土類金属のハロゲン化物からなる群から選択される少なくとも一つの金属化合物を使用するのが好ましい。電子注入層がこれらのアルカリ金属カルコゲナイド等で構成されていれば、電子注入性をさらに向上させることができる点で好ましい。
具体的に、好ましいアルカリ金属カルコゲナイドとしては、例えば、Li2O、LiO、Na2S、Na2SeおよびNaOが挙げられ、好ましいアルカリ土類金属カルコゲナイドとしては、例えば、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、およびCaSeが挙げられる。また、好ましいアルカリ金属のハロゲン化物としては、例えば、LiF、NaF、KF、LiCl、KClおよびNaCl等が挙げられる。また、好ましいアルカリ土類金属のハロゲン化物としては、例えば、CaF2 、BaF2、SrF2、MgF2およびBeF2といったフッ化物や、フッ化物以外のハロゲン化物が挙げられる。
さらに電子注入層は、通常電子輸送層として使用される電子輸送材料に還元性ドーパントを添加して、電子注入層として機能させたものであってもよい。還元性ドーパントは、仕事関数が2.9eV以下の還元性ドーパントであってもよい。ここで、還元性ドーパントとは、電子輸送材料を還元できる物質と定義される。したがって、一定の還元性を有するものであれば、様々なものが用いられ、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、希土類金属の酸化物または希土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属の有機錯体、アルカリ土類金属の有機錯体、希土類金属の有機錯体からなる群から選択される少なくとも一つの物質を好適に使用することができる。
また、より具体的に、好ましい還元性ドーパントとしては、Na(仕事関数:2.36eV)、K(仕事関数:2.28eV)、Rb(仕事関数:2.16eV)およびCs(仕事関数:1.95eV)からなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ金属や、Ca(仕事関数:2.9eV)、Sr(仕事関数:2.0〜2.5eV)、およびBa(仕事関数:2.52eV)からなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ土類金属が挙げられる仕事関数が2.9eVのものが特に好ましい。
これらのうち、より好ましい還元性ドーパントは、K、RbおよびCsからなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ金属であり、さらに好ましくは、RbまたはCsであり、最も好ましのは、Csである。これらのアルカリ金属は、特に還元能力が高く、電子注入域(電子注入層又は発光層中の電子注入領域)への比較的少量の添加により、有機エレクトロルミネッセンス素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。
また、仕事関数が2.9eV以下の還元性ドーパントとして、これら2種以上のアルカリ金属の組合わせも好ましく、特に、Csを含んだ組み合わせ、例えば、CsとNa、CsとK、CsとRbあるいはCsとNaとKとの組み合わせであることが好ましい。Csを組み合わせて含むことにより、還元能力を効率的に発揮することができ、電子注入域(電子注入層又は発光層中の電子注入領域)への添加により、有機エレクトロルミネッセンス素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子において、さらに効果的な電子輸送材料は、トリス(8-ヒドロキシキノリン)アルミニウム、バソクプロイン、バソフェナントロリン等が挙げられる。
また、電子輸送層が半導体で構成されていれば、電流のリークを有効に防止して、電子注入性を向上させることができる。電子輸送層を構成する半導体としては、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Li、Na、Cd、Mg、Si、Ta、SbおよびZnの少なくとも一つの元素を含む酸化物、窒化物または酸化窒化物等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。また、電子輸送層を構成する無機化合物が、微結晶または非晶質の絶縁性膜であることが好ましい。電子輸送層がこれらの絶縁性膜で構成されていれば、当該絶縁製膜を薄膜とする際、より均質な薄膜が形成されるために、ダークスポット等の画素欠陥を減少させることができる。なお、このような無機化合物としては、上述したアルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ土類金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物およびアルカリ土類金属のハロゲン化物等が挙げられる。
(2-4)陽極及び陰極
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の陽極として使用される導電性材料としては、4eVより大きな仕事関数を持つものが適しており、炭素、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジウム等およびそれらの合金、ITO基板、NESA基板に使用される酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、さらにはポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹脂が用いられる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の陰極として使用される導電性物質としては、4eVより小さな仕事関数を持つものが適しており、マグネシウム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、イットリウム、リチウム、ルテニウム、マンガン、アルミニウム等およびそれらの合金が用いられるが、これらに限定されるものではない。合金としては、マグネシウム/銀、マグネシウム/インジウム、リチウム/アルミニウム等が代表例として挙げられるが、これらに限定されるものではない。合金の比率は、蒸着源の温度、雰囲気、真空度等により制御され、適切な比率に選択される。陽極および陰極は、必要があれば二層以上の層構成により形成されていても良い。
(2-5)基板
基板は、機械的、熱的強度を有し、好ましくは透明性を有するものであれば限定されるものではない。基板として好ましくは、ガラス基板および透明性樹脂フィルムがある。
透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリプロピレン等が挙げられる。
(2-6)保護層
本発明により得られた有機エレクトロルミネッセンス素子の、温度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素子の表面に保護層を設けることができる。保護層を構成する材料としては、シリコンオイル、樹脂等が挙げられる。
(2-7)添加剤等
いずれの有機層においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため、上述した樹脂や添加剤((1-2)及び(1-3)参照)を使用しても良い。
(2-8)各層の性質
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の膜厚は特に限定されるものではないが、適切な膜厚に設定する必要がある。本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の膜厚は、例えば、5nm〜10μm、好ましくは、10nm〜0.2μmの範囲であることが適当である。10μm以下であれば、一定の光出力を得るための印加電圧が大きくなりすぎず、効率化が図れる。5nm以上であれば、ピンホール等が発生することもなく、また、電界を印加することにより充分な発光輝度が得られるので好ましい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の各有機層の膜厚は特に制限されないが、、例えば、1nm〜5μm、好ましくは、5nm〜1μmの範囲であることが適当である。1nm以上であれば、ピンホール等の欠陥が生じることもなく、また、5μm以下であれば必要な印加電圧を低く抑えることができ、効率化が図れる。
特に、有機層の一つである発光層の膜厚は、更に好ましくは、1nm〜500nm、最も好ましくは、10nm〜100nmの範囲であることが適当である。
また、有機層の一つである正孔注入層の膜厚は、更に好ましくは、1nm〜100nm、最も好ましくは、10nm〜50nmの範囲であることが適当である。
有機エレクトロルミネッセンス素子では、効率良く発光させるために、基板、保護層及び少なくとも一方の電極は、素子の発光波長領域において充分透明にすることが望ましい。ここで、透明電極は、上記の導電性材料を使用して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性が確保するように設定する。本発明で使用される電極は、光透過率を10%以上、好ましくは、30〜100%、より好ましくは、50〜100%にすることが望ましい。
(2-9)各層の作製
本発明に係わる有機エレクトロルミネッセンス素子の各層の形成は、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式成膜法やスピンコーティング、ディップコート、キャスティング、ロールコート、フローコーティング、インクジェット等の湿式成膜法のいずれの方法も適用することができる。
湿式成膜法の場合、各層を形成する材料を、適切な溶媒に溶解または分散させて有機溶液を調製し、スピンコート法等を利用して有機溶液を基板上に塗布し、乾燥し、各層の薄膜を得る。ここで、使用される溶媒はいずれであっても良い。例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエンなどのハロゲン系炭化水素系溶媒や、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソールなどのエーテル系溶媒、メタノールやエタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールなどのアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ヘキサン、オクタン、デカン、テトラリンなどの炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶媒等が挙げられる。なかでも、炭化水素系溶媒またはエーテル系溶媒が好ましい。また、これらの溶媒は単独で使用しても複数混合して用いてもよい。なお、使用可能な溶媒はこれらに限定されるものではない。
(2-10)有機エレクトロルミネッセンス素子の製造及び性質
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、陰極と陽極との間に、上記有機層を挟持することによって製造される。このうち、有機層は、上述の乾式成膜法や湿式製膜法により各層を好ましくは基板上に順次積層することによって製造される。
具体的には、例えば、まず、基板を準備する。基板は、上述した各種の基板を利用できる。この基板上に、電極を設けて電極−基板接合体を得る。この作業に代わり、あらかじめ電極が基板の一面に設けられた電極−基板接合体を市場から入手してもよい。この接合体の上に、有機層を構成する材料を、上述したスピンコート法等を用いて順次積層する。有機層の積層に続いて、基板上の電極と対極をなす電極を、真空蒸着法等により積層する。
その他、基板、陰極、陽極、有機層を別々の工程で調製した後、これらを圧着して積層させてもよい。
得られた有機エレクトロルミネッセンス素子は、例えば、500nm以下、好ましくは 400nm〜500nm、より好ましくは、430nm〜480nmの発光極大波長を有することが適当である。500nm以下であれば、青色発光となるので好ましく、400nm以上であれば、人間の目の視感度が良好になるので好ましい。ここで、発光極大波長は、一般的に、発光スペクトルを分光放射輝度計の様な装置で測定し、得られた発光スペクトルから判断される。
得られた有機エレクトロルミネッセンス素子は、例えば、1ms以下、好ましくは、100μs以下の発光寿命を有することが適当である。
(3)有機エレクトロルミネッセンス素子を有する装置
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、車載用、携帯機器用、パソコン用、テレビ用等のディスプレイ等の装置として利用できる。
以下、本発明の実施例及びその比較例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限するものではない。
<単核1価銅錯体の合成>
(実施例1)
錯体Aは以下の合成スキームに従って合成した。
Figure 2008179697
エタノール(55ml)にアセチルアセトン(1.2g, 12mmol)を溶かし、濃塩酸(2.8ml)を加え、続いて2-ヒドラジノピリジン(5g, 46mmol)を少量ずつ添加した。反応混合物を3時間還流し、放冷後、等量の水で希釈、1N-水酸化ナトリウム水溶液を加えて中性にした。反応混合物を濃縮し、トルエン(100ml x 2)で抽出、有機相を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒留去して黄色オイルを得た。これをカラムクロマトグラフィ(シリカゲル/ジクロロメタン+20%酢酸エチル)で精製し無色オイルとして1-(2-ピリジル) -3,5-ジメチルピラゾール(1.9g, 91%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3, TMS) δ 2.30 (3H, s), 2.63 (3H, s), 5.99 (1H, s), 7.11-7.14 (1H, m), 7.74 -7.84 (2H, m), 8.41 (1H, d, J=6Hz).
Ar雰囲気下、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスフェート(0.97g, 2.6mmol)と4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(1.5g, 2.6mmol)をジクロロメタン(65ml)に溶かし、室温で2時間撹拌した。これに1-(2-ピリジル) -3,5-ジメチルピラゾール(0.45g, 2.6mmol)を加え、室温で更に1時間撹拌した。反応混合物をろ別し、ろ液を濃縮して得られた固体をジクロロメタン+メタノールから再結晶して白色結晶として錯体A(1.57g, 63%)を得た。錯体Aの構造は、1H-NMRスペクトル(400MHz, CDCl3)で確認した。
(実施例2)
錯体Bは以下の合成スキームに従って合成した。
Figure 2008179697
Ar雰囲気下、6-ブロモ-2-ピコリン(5g, 29mmol)、3-メチルピラゾール(3.6g, 45mmol)、酸化第一銅(0.23g, 1.5mmol, 5%Cu)、サリチルアルドキシム(0.8g, 5.8mmol, 4eq to Cu)、炭酸セシウム(19g, 59mmol, 2eq)を無水アセトニトリル(18ml)に懸濁し、14時間還流した。反応混合物をセライトでろ別し、ジクロロメタンで洗浄した。ろ液を濃縮して得られた緑色オイルをカラムクロマトグラフィ(シリカゲル/ジクロロメタン)で精製して淡黄色オイルとして1-(6-メチル-2-ピリジル)-3-メチル-ピラゾール(3.3g, 65%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3, TMS) δ 2.37 (1H, s), 2.53 (1H, s), 6.22 (1H, d, J=2Hz), 6.97 (1H, d, J=7Hz), 7.61-7.70 (2H, m), 8.45 (1H, d, J=2Hz).
Ar雰囲気下、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスフェート(0.85g, 2.3mmol)と4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(1.3g, 2.3mmol)をジクロロメタン(60ml)に溶かし、室温で2時間撹拌した。これに1-(6-メチル-2-ピリジル)-3-メチル-ピラゾール(0.4g, 2.3mmol)を加え、室温で更に1時間撹拌した。反応混合物をろ別し、ろ液を濃縮して得られた固体をジクロロメタン+メタノールから再結晶して白色結晶として錯体B(1.1g, 52%)を得た。錯体Bの構造は、1H-NMRスペクトル(400MHz, CDCl3)で確認した。
(実施例3)
錯体Cは以下の合成スキームに従って合成した。
Figure 2008179697
Ar雰囲気下、2-ブロモ-6-メトキシピリジン(5.0g, 26.8mmol)、3-メチルピラゾール(3.2g, 39mmol)、酸化第一銅(0.18g, 1.2mmol, 5%Cu)、サリチルアルドキシム(0.71g, 5.2mmol, 4eq to Cu)、炭酸セシウム(17.8g, 53mmol, 2eq)を無水アセトニトリル(18ml)に懸濁し、16時間還流した。反応混合物をセライトろ過し、ろ液に水を加えてジクロロメタンで抽出した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒留去後、カラムクロマトグラフィ(シリカゲル/ヘキサン+25%ジクロロメタン)で精製して淡黄色オイルとして1-(6-メトキシ-2-ピリジル) -3-メチルピラゾール(2.8g, 55%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3, TMS) δ 2.37 (3H, s), 3.95 (3H, s), 6.21 (1H, d, J=2Hz), 6.56 (1H, d, J=8Hz), 7.44 (1H,d ,J=8Hz), 7.64 (1H, t, J=8Hz, 1Hz), 8.39 (1H, d, J=2Hz).
Ar雰囲気下、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスフェート(0.64g, 1.72mmol)と4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(1.1g, 1.9mmol)を無水アセトニトリル(35ml)に溶かし、室温で2時間撹拌した。これに1-(6-メトキシ-2-ピリジル) -3-メチルピラゾール(0.34g, 1.8mmol)を加え、室温で更に6時間撹拌した。反応混合物を濃縮して得られた固体をジクロロメタン+メタノールから再結晶して白色結晶として錯体C(1.1g, 67%)を得た。錯体Cの構造は、1H-NMRスペクトル(400MHz, CDCl3)で確認した。
(実施例4)
錯体Dは以下の合成スキームに従って合成した。
Figure 2008179697
Ar雰囲気下、6-ブロモ-2-ピコリン(9.6g, 55.6mmol)、1,2,4-トリアゾール(5.8g, 84mmol)、酸化第一銅(0.43g, 2.8mmol, 5%Cu)、サリチルアルドキシム(1.5g, 11mmol, 4eq to Cu)、炭酸セシウム(33g, 101mmol, 2eq)を無水アセトニトリル(30ml)に懸濁し、16時間還流した。反応混合物をセライトろ過し、ろ液に水を加えてジクロロメタンで抽出した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒留去後、カラムクロマトグラフィ(シリカゲル/ヘキサン+2%メタノール)で精製して黄色固体として1-(6-メチル-2-ピリジル) -2,3-トリアゾール(1.5g, 17%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3, TMS) δ 2.57 (3H, s), 7.15 (1H, d, J=7Hz), 7.68 (1H, d, J=7Hz), 7.75 (1H, t, J=7Hz), 8.09 (1H, s), 9.20 (1H, s).
Ar雰囲気下、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスフェート(0.83g, 2.2mmol)と4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(1.3g, 2.2mmol)を無水アセトニトリル(40ml)に溶かし、室温で2時間撹拌した。これに1-(6-メチル-2-ピリジル) -2,3-トリアゾール(0.35g, 2.2mmol)を加え、室温で更に6時間撹拌した。反応混合物を濃縮して得られた固体をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル/ジクロロメタン+20%酢酸エチル)で精製後、メタノールで洗浄して白色結晶として錯体D(0.97g, 47%)を得た。錯体Dの構造は、1H-NMRスペクトル(400MHz, CDCl3) で確認した。
(比較例1)
特開2003-332074に例示されている下記錯体RをJ. Amer. Chem. Soc., 124, 6 (2002).に従って合成し、比較例として用いた。
Figure 2008179697
<評価>
上記実施例1〜4及び比較例1で得られた錯体A〜D及びRの発光量子収率、発光極大波長及び発光寿命を測定した。各測定に用いた装置を以下に示す。
発光量子収率および発光極大波長:
浜松ホトニクス社製、有機EL量子収率測定装置(C9920−01)
発光寿命:
浜松ホトニクス社製、ピコ秒蛍光寿命測定装置(C4780)
錯体A〜D及びRの発光量子収率、発光極大波長及び発光寿命の測定結果を、以下の表1に示す。また、錯体A〜D及びRの粉末状態における発光スペクトルをそれぞれ図1〜4に示す。

表1
Figure 2008179697
このように、錯体A〜Dは、錯体Rに比べ、高収率に発光した。錯体A〜Dの発光極大波長は、450〜500nmの範囲内にあり、良好な青色発光が観測された。錯体A〜Dの発光寿命は100μs以下の範囲内にあり、充分に速い応答を示すことがわかる。
<有機エレクトロルミネッセンス素子の作製>
(実施例5)
錯体Aを用いて、基板/陽極/正孔注入層/発光層/正孔障壁層/電子輸送層/電子注入層/陰極からなる有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なって、電極−ガラス基板接合体を準備した。この接合体の上に、スピンコート法で正孔注入層に用いるポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)を40nmの膜厚で成膜し、正孔注入層を得た。ついで発光層に用いる錯体Aおよびポリビニルカルバゾールとの混合物(錯体Aとポリビニルカルバゾールとの質量比は5:95)の1質量%クロロベンゼン溶液を用いてPEDOT:PSSの正孔注入層上に発光層をスピンコート法で成膜し、発光層を得た。この発光層の膜厚は70nmであった。続いて、成膜された上記基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、膜圧20nmのバソクプロイン(BCP)、続いて膜厚20nmのトリス(8-ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq)を真空蒸着法により成膜した。このBCP膜は、正孔障壁層として機能し、Alq膜は電子輸送層として機能する。更に、膜厚1nmのふっ化リチウムを真空蒸着法により成膜し、電子注入層とした。最後にアルミニウム陰極を真空蒸着法により成膜し、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
(比較例2)
錯体Rを用いた以外は実施例5と同様にして有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
<評価>
上記実施例5及び比較例2で得られた有機エレクトロルミネッセンス素子を用い、Al電極をマイナス、ITO電極をプラスにして直流電圧15Vを印加した。
実施例5の素子では、発光ピーク510nmで21cd/m2の高効率発光が観測された。一方、比較例2の素子では、発光ピーク535nmで10cd/m2と低効率であった。
錯体Aの発光スペクトルを示す。 錯体Bの発光スペクトルを示す。 錯体Cの発光スペクトルを示す。 錯体Dの発光スペクトルを示す。 錯体Rの発光スペクトルを示す。

Claims (9)

  1. 下記式(1)の単核1価銅錯体を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
    Figure 2008179697
    (式中、XはNまたはCR6であり、R1〜R7はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C2〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C3〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R1〜R7は互いに結合して環を形成してもよく、L1およびL2はそれぞれ独立に、窒素、燐、酸素、硫黄から選ばれる元素を含む配位子またはハロゲンであり、L1とL2が互いに結合して2座配位子を形成してもよい。)
  2. L1とL2がそれぞれ独立に燐を含む配位子である、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  3. 下記式(2)の単核1価銅錯体を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
    Figure 2008179697
    (式中、R1〜R11はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C2〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C3〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R1〜R11は互いに結合して環を形成してもよく、QはC1〜C6の置換もしくは無置換のアルキリデン基、C1〜C6の置換もしくは無置換のアルケニリデン基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリーレン基、C6〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリーレン基である。)
  4. Qが、ハロゲン、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリール基で置換されてもよい下記構造:
    Figure 2008179697
    から選ばれる有機基である、請求項3記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  5. 発光極大波長が500nm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  6. 発光材料である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  7. 陰極と、陽極と、該陰極と該陽極との間に挟持された1層または複数層からなる有機層とを含み、該有機層が少なくとも発光層を含み、及び、該有機層の少なくとも1層が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含む有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 請求項7に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有する装置。
  9. 下記式(1)の単核1価銅錯体を含有する発光材料。
    Figure 2008179697
    (式中、XはNまたはCR6であり、R1〜R7はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキル基、C2〜C40の置換もしくは無置換のアルケニル基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルコキシ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C1〜C40の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、C6〜C40の置換もしくは無置換のアリール基、C3〜C40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、R1〜R7は互いに結合して環を形成してもよく、L1およびL2はそれぞれ独立に、窒素、燐、酸素、硫黄から選ばれる元素を含む配位子またはハロゲンであり、L1とL2が互いに結合して2座配位子を形成してもよい。)
JP2007014117A 2007-01-24 2007-01-24 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料 Pending JP2008179697A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007014117A JP2008179697A (ja) 2007-01-24 2007-01-24 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007014117A JP2008179697A (ja) 2007-01-24 2007-01-24 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008179697A true JP2008179697A (ja) 2008-08-07

Family

ID=39723851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007014117A Pending JP2008179697A (ja) 2007-01-24 2007-01-24 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008179697A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011119576A (ja) * 2009-12-07 2011-06-16 Konica Minolta Holdings Inc 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
JP2012502937A (ja) * 2008-09-22 2012-02-02 メルク パテント ゲーエムベーハー 有機エレクトロルミネッセンス装置のための材料
JP2012530762A (ja) * 2009-06-24 2012-12-06 シノーラ ゲエムベーハー オプトエレクトロニクス用途のための銅錯体
CN102899029A (zh) * 2012-09-04 2013-01-30 中国计量学院 一种碘化亚铜基配合物发光材料及其制备方法
US8679646B2 (en) 2010-03-08 2014-03-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Organic light-emitting diode, display and illuminating device
CN103797017A (zh) * 2011-07-08 2014-05-14 辛诺拉有限公司 用于光电设备的铜(i)配合物
DE102013212775A1 (de) * 2013-06-28 2014-12-31 Technische Universität Braunschweig Verfahren und Verwendung von Kupferverbindungen zur Messung einer katalytischen Oberflächenaktivität
US9136485B2 (en) 2011-01-19 2015-09-15 Kabushiki Kaisha Toshiba Compound and organic light-emitting diode, display and illuminating device using the compound
CN106831829A (zh) * 2017-02-15 2017-06-13 黑龙江大学 一种基于二苯并呋喃基团的功能性双膦铜簇合物电致发光材料及制备方法和应用
CN106831865A (zh) * 2017-02-15 2017-06-13 黑龙江大学 一种基于二苯并噻吩基团的功能性双膦铜簇合物电致发光材料及制备方法和应用

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012502937A (ja) * 2008-09-22 2012-02-02 メルク パテント ゲーエムベーハー 有機エレクトロルミネッセンス装置のための材料
KR101669293B1 (ko) 2008-09-22 2016-10-25 메르크 파텐트 게엠베하 유기 전계발광 디바이스용 재료
JP2012530762A (ja) * 2009-06-24 2012-12-06 シノーラ ゲエムベーハー オプトエレクトロニクス用途のための銅錯体
JP2011119576A (ja) * 2009-12-07 2011-06-16 Konica Minolta Holdings Inc 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
US8679646B2 (en) 2010-03-08 2014-03-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Organic light-emitting diode, display and illuminating device
US9136485B2 (en) 2011-01-19 2015-09-15 Kabushiki Kaisha Toshiba Compound and organic light-emitting diode, display and illuminating device using the compound
JP2014527033A (ja) * 2011-07-08 2014-10-09 サイノーラ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 光電子デバイス用の銅(i)錯体
CN103797017A (zh) * 2011-07-08 2014-05-14 辛诺拉有限公司 用于光电设备的铜(i)配合物
CN102899029A (zh) * 2012-09-04 2013-01-30 中国计量学院 一种碘化亚铜基配合物发光材料及其制备方法
DE102013212775A1 (de) * 2013-06-28 2014-12-31 Technische Universität Braunschweig Verfahren und Verwendung von Kupferverbindungen zur Messung einer katalytischen Oberflächenaktivität
DE102013212775B4 (de) * 2013-06-28 2015-07-02 Technische Universität Braunschweig Verfahren und Verwendung von Kupferverbindungen zur Messung einer katalytischen Oberflächenaktivität
CN106831829A (zh) * 2017-02-15 2017-06-13 黑龙江大学 一种基于二苯并呋喃基团的功能性双膦铜簇合物电致发光材料及制备方法和应用
CN106831865A (zh) * 2017-02-15 2017-06-13 黑龙江大学 一种基于二苯并噻吩基团的功能性双膦铜簇合物电致发光材料及制备方法和应用
CN106831865B (zh) * 2017-02-15 2019-01-08 黑龙江大学 一种基于二苯并噻吩基团的功能性双膦铜簇合物电致发光材料及制备方法和应用
CN106831829B (zh) * 2017-02-15 2019-01-08 黑龙江大学 一种基于二苯并呋喃基团的功能性双膦铜簇合物电致发光材料及制备方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI549960B (zh) 磷光物質
TWI481616B (zh) 有機金屬錯合物及使用該有機金屬錯合物之發光元件,發光裝置和電子裝置
TWI429650B (zh) Organic electroluminescent elements
KR102006506B1 (ko) 유기 일렉트로 루미네선스 소자 및 그것에 사용하는 화합물
TWI525089B (zh) 具有雜芳香族環之咔唑衍生物及使用具有雜芳香族環之咔唑衍生物的發光元件、發光裝置和電子裝置
JP2008303152A (ja) 新規銅錯体およびそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
TWI635091B (zh) 有機金屬銥錯合物、發光元件、發光裝置、電子裝置、及照明裝置
JP5951939B2 (ja) 発光素子用材料、発光素子、表示装置、照明装置、及び発光素子の製造方法。
JP2008179697A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料
EP2429997A1 (en) 2-azatriphenylene materials for organic light emitting diodes
US20070190356A1 (en) Material for organic electroluminescent element and organic electroluminescent element employing the same
WO2009085344A2 (en) Dibenzothiophene-containing materials in phosphorescent light emitting diodes
KR20150088163A (ko) 신규한 유기발광화합물 및 이를 포함하는 유기전계발광소자
TW201016681A (en) Triazole derivative, and light-emitting element, light-emitting device, and electronic device using triazole derivative
KR20110129421A (ko) 유기 전계 발광 소자
CN108779080B (zh) 新型化合物及包含它的有机发光元件
JP2005053900A (ja) ピロメテン化合物、それを用いた発光素子材料ならびに発光素子
JP2008074905A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2011168544A (ja) ピロール系化合物、それを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
KR20150058084A (ko) 신규한 발광 화합물 및 이를 포함하는 유기발광소자
JP2013098419A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、並びにそれに用いる銅錯体および発光材料
JP2008120942A (ja) 発光性金属錯体およびそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2014157470A1 (ja) リン光発光材料及び発光素子
JP2005170844A (ja) 芳香族化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子