図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、所謂パチスロ機である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、若しくは付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
前面ドア2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cが形成されている。また、前面ドア2の背後には、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリール3L,3C,3Rが、回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rは、一定の速度で回転する(例えば、80回転/分)。
パネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cの下方には略水平面の台座部4が形成されている。台座部4の右側には、メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。投入されたメダルは、クレジットされるか、ゲームに賭けられる。また、台座部4の左側には、押圧操作により、クレジットされているメダルを賭けるための1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられている。
1−BETスイッチ11は、1回の押圧操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押圧操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。
これらのBETスイッチ11〜13を操作することで、後述の表示ラインが有効化される。BETスイッチ11〜13の操作及びメダル投入口10にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。また、BETスイッチ11〜13の上方には、操作部17が設けられている。操作部17は、後述の図3に示す液晶表示装置131に遊技履歴などの情報を表示するために操作される。
台座部4の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押圧操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部5に溜められる。メダル受け部5の上方の左右には、遊技の演出に関する効果音などを出音するスピーカ9L,9Rが設けられている。
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、図柄表示領域21L,21C,21R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部4の前面部中央で、スタートレバー6の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転を夫々停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的に、スタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
ここで、実施例では、全てのリールが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。また、各停止ボタン7L,7C,7Rの裏側には、後述の図5に示す停止スイッチ7LS,7CS,7RSが配置されている。これらの停止スイッチは、対応する停止ボタンの操作(停止操作)を検知する。
図2を参照して、パネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cについて説明する。
パネル表示部2aは、ボーナス遊技情報表示部16、BETランプ17a〜17c、払出表示部18、及びクレジット表示部19により構成される。ボーナス遊技情報表示部16は、7セグメントLEDからなり、ボーナス中の遊技情報を表示する。1−BETランプ17a、2−BETランプ17b及び最大BETランプ17cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
1−BETランプ17aは、BET数が1枚のときに点灯する。2−BETランプ17bは、BET数が2枚のときに点灯する。最大BETランプ17cは、BET数が3枚のときに点灯する。払出表示部18及びクレジット表示部19は、夫々7セグメントLEDからなり、入賞が成立したときのメダルの払出枚数及びクレジットされているメダルの枚数を表示する。
液晶表示部2bは、図柄表示領域21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23により構成される。この液晶表示部2bの表示内容は、リール3L,3C,3Rの回転及び停止態様、及び後述の液晶表示装置131(後述の図3参照)の動作により変化するようになっている。
図柄表示領域21L,21C,21Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の表示や、種々の演出表示を行う。
図柄表示領域21L,21C,21Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、並びに、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられる。これら5本の表示ラインは、遊技者が、BETスイッチ11〜13を押圧操作すること、又はメダル投入口10にメダルを投入することにより、全てが有効化される(以下、有効化された表示ラインを「有効ライン」と記載する)。表示ラインが有効化されたかは、BETランプ17a,17b,17cの点灯で表示される。表示ライン8a〜8eは、入賞の成否に関わる。
ここで、各図柄表示領域21L,21C,21Rには、夫々縦方向(垂直方向)に3箇所(上段、中段、下段)の図柄停止位置が設けられている。各図柄表示領域21L,21C,21Rにおける図柄の変動表示(移動表示)が停止した場合には、各図柄表示領域21L,21C,21Rに設けられた図柄停止位置の各々に図柄が停止表示される。各表示ラインは、各図柄表示領域21L,21C,21R内の図柄停止位置を結んでいる。
図柄表示領域21L,21C,21Rは、少なくとも、対応するリール3L,3C,3Rが回転中のとき、及び対応する停止ボタン7L,7C,7Rが押圧操作可能なとき、遊技者がリール3L,3C,3R上の図柄を視認できるように、透過状態となる。
窓枠表示領域22L,22C,22Rは、各図柄表示領域21L,21C,21Rを囲むように設けられ、リール3L,3C,3Rの前面に配置された図柄表示領域21L,21C,21Rの窓枠を表したものである。
演出表示領域23は、液晶表示部2bの領域のうち、図柄表示領域21L,21C,21R及び窓枠表示領域22L,22C,22R以外の領域である。固定表示部2cは、予め定めた図、絵などが描かれる領域である。この固定表示部2cに描かれた図、絵などと、演出表示領域23に表示された画像を連接させることにより1つの静止画像又は動画像を表示できるようにしてもよい。
図3は、液晶表示装置131の概略構成を示す斜視図である。初めに、リール3L,3C,3Rの内部構造について説明する。リール3L,3C,3Rの内部には、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に各図柄表示領域21L,21C,21Rに現われる縦3列の図柄(合計9個の図柄)の裏側にLED収納用回路基板が設置されている。LED収納用回路基板は、夫々3つ(すなわち合計で9つ)のLED収納部を有し、ここに複数のLEDランプが設けられている。
このLEDランプは、リール3L,3C,3Rの外周面に沿って装着されたリールシートの後面側を白色の光で照明する。より詳細には、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する領域を照明する。このリールシートは、透光性を有して構成され、LEDランプにより射出された光は前面側へ透過するようになっている。
また、左リール3Lは、同形の2本の環状フレームを所定の間隔(例えばリール幅)だけ離して複数本の連結部材で連結することで形成された円筒形のフレーム構造と、そのフレーム構造の中心部に設けられたステッピングモータ49Lの駆動力を環状フレームへ伝達する伝達部材とにより構成される。また、左リール3Lの外周面に沿ってリールシートが装着されている。
リール3Lの内側に配置されたLED収納用回路基板は、夫々複数のLEDランプを収納する3つのLED収納部を備えている。LED収納用回路基板は、遊技者が図柄表示領域21Lを透して視認できる図柄(合計3個の図柄)の各々の裏側にLED収納部が位置するように設置されている。なお、中央リール3C,右リール3Rについては図示しないが、図示した左リール3Lと同様の構造を有し、各々の内部にLED収納用回路基板が設けられている。
次に、透過型の液晶表示装置131について説明する。液晶表示装置131は、保護ガラス132、表示板133、液晶パネル134、導光板135、反射フィルム136、白色光源(例えば全ての波長の光を人の目に特定の色彩が目立たない割合で含む)である蛍光ランプ137a,137b,138a,138b、ランプホルダ139a〜139h、液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージからなり液晶パネル134の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)などにより構成される。
この液晶表示装置131は、リール3L,3C,3Rの表示領域より正面から見て手前側(すなわち表示面よりも手前側)に設けられている。また、このリール3L,3C,3Rと液晶表示装置131とは、別体で(例えば所定の間隔をあけて)設けられている。
保護ガラス132及び表示板133は、透光性部材で構成されている。保護ガラス132は、液晶パネル134を保護することなどを目的として設けられている。表示板133において、パネル表示部2a及び固定表示部2c(図2参照)に対応する領域には、図、絵などが描かれる。
ここで、図3では、パネル表示部2aに対応する表示板133の領域の裏側に配置される各種表示部(ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19など)及びBETランプ17a〜17cを動作させる電気回路の図示を省略している。
液晶パネル134は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板などの透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この液晶パネル134の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態(すなわち液晶パネル134に電圧を印加していない状態)で白表示となる構成である。すなわち、表示面側に光が行く、よって透過した光が外部から視認されることとなる。
よって、ノーマリーホワイトに構成された液晶パネル134を採用することにより、液晶を駆動できない事態が生じた場合であっても、図柄表示領域21L,21C,21Rを透してリール3L,3C,3R上に配列された図柄を視認することができ、ゲームを継続することができる。つまり、液晶を駆動できない事態が発生した場合にも、リール3L,3C,3Rの回転及びその停止を中心としたゲームを行うことができる。
導光板135は、蛍光ランプ137a,137bからの光を液晶パネル134へ導入する(液晶パネル134を照明する)ために液晶パネル134の裏側に設けられ、例えば2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂などの透光性部材(すなわち導光機能を有する部材)で構成されている。
反射フィルム136は、例えば白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。これにより液晶パネル134を照明する。この反射フィルム136は、反射領域136A及び非反射領域(すなわち透過領域)136BL,136BC,136BRにより構成されている。非反射領域136BL,136BC,136BRは、透明な材料で形成され入射した光を反射することなく透過させる光透過部として形成されている。
また、非反射領域136BL,136BC,136BRは、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示させる図柄の各々の前方の位置に設けられている。尚、非反射領域136BL,136BC,136BRの大きさ及び位置は、図柄表示領域21L,21C,21R(図2参照)と一致するように形成されている。また、反射フィルム136では、非反射領域136BL,136BC,136BR以外の領域を反射領域136Aとし、反射領域136Aにより導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。
蛍光ランプ137a,137bは、導光板135の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ139a,139b,139g,139hにより支持されている。この蛍光ランプ137a,137bは、導光板135に導入する光を発生する。
蛍光ランプ138a,138bは、反射フィルム136の裏側の上方位置及び下方位置に配置されている。この蛍光ランプ138a,138bから発せられた光は、リール3L,3C,3Rの表面で反射され、非反射領域136BL,136BC,136BRへ入射する。そして、入射した光は、非反射領域136BL,136BC,136BRを通過して液晶パネル134を照明する。
さらに、LEDランプ及び蛍光ランプ137a,137b,138a,138bの機能について説明する。
初めに、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動しない場合(すなわち、液晶パネル134の、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する個所に電圧を印加しない場合)の各ランプの機能について説明する。
蛍光ランプ138a,138bから射出された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LED収納用回路基板に設けられたLEDランプから射出された光の一部は、リールシートを透過する。これらの光は、非反射領域136BL,136BC,136BR、液晶表示装置131を構成する導光板135及び液晶パネル134を透過するので、遊技者は、リール上に配置された図柄を視認することができる。
また、蛍光ランプ137a,137bから射出され、導光板135に向けて導入された光は、液晶パネル134を透過して遊技者の目に入る。つまり、蛍光ランプ137a,137bによって、窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23に対応する液晶パネル134の領域が照明される。
次に、図柄表示領域21L,21C,21Rにある液晶を駆動する場合(すなわち、液晶パネル134の、図柄表示領域21L,21C,21Rに対応する個所に電圧を印加する場合)の各ランプの機能について説明する。
蛍光ランプ138a,138bから射出された光の一部は、リールシートにより反射される。また、LEDランプから射出された光の一部は、リールシートを透過する。液晶パネル134の領域のうち、液晶が駆動された領域では、これらの光の一部が反射或いは吸収されたり透過したりするので、遊技者は、図柄表示領域21L,21C,21Rに表示された演出画像などを視認することができる。
図4は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“0”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後に説明するROM32(図5)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“青7(図柄92)”、“追跡ゲーム(図柄93)”、“リプレイ(図柄94)”、“爆弾(図柄95)”、“プラム(図柄96)”、“赤チェリー(図柄97)”、“黒チェリー(図柄98)”、“白ブランク(図柄99)”、及び“ブランク(図柄100)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図4の矢印方向に移動するように回転駆動される。
ここで、実施例の役には、RB1(レギュラーボーナス1)、RB2(レギュラーボーナス2)、BB1(ビッグボーナス1)、BB2(ビッグボーナス2)、リプレイ1、リプレイ2、爆弾、プラム、チェリー1、チェリー2、及び特殊小役が設けられている。RB1及びRB2は第1種特別役物であり、BB1及びBB2は第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。
「第1種特別役物」とは、規定数毎の入賞に係る図柄組合せの数を増加させ、又は規定数毎の入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、予め定められた場合に作動し12回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものをいう。
「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」とは、第一種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄組合せが表示された場合に作動し予め定められた場合に作動を終了するものをいう。
なお、以下では、RB1及びRB2を総称して「RB」といい、BB1及びBB2を総称して「BB」という。また、リプレイ1及びリプレイ2を総称して「リプレイ」といい、チェリー1及びチェリー2を総称して「チェリー」という。そして、爆弾、プラム、及びチェリーを総称して「メダルの払出しに関係する小役」といい、このメダルの払出しに関係する小役及び特殊小役を総称して「小役」という。また、RB及びBBを総称して「ボーナス」という。なお、実際には特殊小役もメダルの払出しに関係する小役であるが、以下では、この特殊小役は「メダルの払出しに関係する小役」とは別に設けられた小役であるものとして説明する。
役(役データ)は、基本的に、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の切り換え(移行)、遊技価値の付与などに用いられる。
また、実施例の遊技状態には、一般遊技状態とRB遊技状態とがある。遊技状態は、基本的に、内部当籤役の決定に用いる内部抽籤テーブルの種類により区別できる。具体的には、遊技状態は、内部当籤する可能性のある役の種類、内部当籤する確率などにより区別できる。
一般遊技状態は、所謂「出玉率」(遊技を行うために投入されたメダルの枚数に対して遊技者に払出されるメダルの枚数)の期待値が1よりも小さい遊技状態である。この一般遊技状態は、BB又はRBを持越役とするフラグ間と、持越役としない非フラグ間とで構成される。「持越役」とは、対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容される役をいい、フラグ間では、BB又はRBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容される。
また、フラグ間及び非フラグ間は、夫々、リプレイに内部当籤する確率が高いリプレイタイム(以下、「RT」という)が作動中であるRT作動中と、このRT作動中以外のRT非作動中とで構成される。RTは、RT非作動中よりもリプレイ2に内部当籤する確率が高いRT2と、このRT2よりもリプレイ2に内部当籤する確率が高いRT1とにより構成される。リプレイ1に内部当籤する確率は、RT作動中の方がRT非作動中よりも高いが、RT作動中であれば、RT1であってもRT2であっても同じである。
RT作動中であるか否かは、RT作動中フラグがオンであるか否かにより判別できる。RT作動中フラグは、RT1作動中フラグとRT2作動中フラグとにより構成され、RT1作動中フラグは、RT1が作動中であるか否かを識別するための情報である。また、RT2作動中フラグは、RT2が作動中であるか否かを識別するための情報である。
RT1作動中フラグは、後に詳しく説明するRB遊技状態のうち、表示役としてRB1が成立することによって発生したRB遊技状態が終了することを条件にオンに更新され、基本的には100回の単位遊技が行われることを条件にオフに更新される。また、表示役としてBB若しくはRBが成立すること、又は表示役としてリプレイ2が成立することによってもオフに更新される。実施例では、RT1作動中のオンへの更新でRT1の作動を開始し、オフへの更新でRT1の作動を終了する。
RT2作動中フラグは、表示役としてリプレイ2が成立することを条件にオンに更新され、基本的には150回の単位遊技が行われることを条件にオフに更新される。また、表示役としてBB若しくはRBが成立することによってもオフに更新される。実施例では、RT2作動中のオンへの更新でRT2の作動を開始し、オフへの更新でRT2の作動を終了する。
RB遊技状態は、第1種特別役物が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
RB遊技状態は、RB作動中フラグのオン又はオフにより識別できる。RB作動中フラグは、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを識別するための情報であり、RB1作動中フラグ及びRB2作動中フラグにより構成される。RB1作動中フラグとRB2作動中フラグとは、RB遊技状態が発生したか否かを識別するための情報である点とオフに更新する条件が同じである点とでは共通するが、オンに更新される条件が異なる点で相違する。RB1作動中フラグがオンに更新される条件は、RB1が成立することであり、RB2作動中フラグがオンに更新される条件は、RB2が成立すること又は後述のBB作動中フラグがオンであることである。
前述したように、RB1作動中フラグとRB2作動中フラグがオフに更新される条件は共通するが、その条件は、遊技可能回数カウンタが0となること、入賞可能回数カウンタが0となること、又はBB1作動中フラグ若しくはBB2作動中フラグがオフに更新されることである。「遊技可能回数カウンタ」とは、RB遊技状態において行うことが可能な単位遊技の回数をいい、実施例では2回と規定されている。「入賞可能回数カウンタ」とは、RB遊技状態において入賞可能な回数をいい、実施例では2回と規定されている。
BB1作動中フラグは、BB1の成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報であり、BB2作動中フラグについても同様である。これらBB1作動中フラグ及びBB2作動中フラグを総称して、以下「BB作動中フラグ」という。BB作動中フラグがオンに更新される条件は、BBが成立することである。BB作動中フラグがオフに更新される条件は、払出されたメダルの枚数が払出可能枚数を超えることである。「払出可能枚数」とは、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技(ゲーム)において払出すことが可能なメダルの枚数をいい、実施例では460枚である。
ここで、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでのBB作動中フラグとRB2作動中フラグとの関係について説明する。BBが成立した場合に、BB作動中フラグがオンに更新される。このBB作動中フラグがオンに更新されたことを契機にRB2作動中フラグがオンに更新される。そして、遊技可能回数カウンタ又は入賞回数カウンタのいずれかが0になると、RB作動中フラグがオフに更新される。BB作動中フラグがオンであれば、再びRB2作動中フラグがオンに更新される。
BB作動中フラグがオフに更新される条件を充足した場合に、BB作動中フラグがオフに更新されるが、このBB作動中フラグがオフに更新されたことを契機にRB2作動中フラグがオフに更新される。したがって、BB作動中フラグがオンであるときは、RB2作動中フラグがオンに更新される。すなわち、BB成立後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまでRB遊技状態となる。
図5は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置131、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。なお、スピーカ9L,9Rの音量は、音量調節部103の操作で調整できる。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラム(後述の図34〜図51)にしたがって制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブル(後述の図8〜図10)、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群などが格納されている。また、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)などが格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納され、後述の図19〜図21に示す格納領域が設けられている。RAM33には、例えば、内部当籤役、後述の持越役などの情報などが格納される。
図5の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ17a、2−BETランプ17b、最大BETランプ17c)と、ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19などの表示部と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、BETランプ17a,17b,17cを駆動制御するランプ駆動回路45、及びボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19などの表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、夫々CPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ10S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ10Sは、メダル投入口10に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図5の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えばROM32内に格納されている内部抽籤テーブル(後述の図8〜図10)などに基づいて内部当籤役などが決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、夫々のコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
さらに、ROM32内には、図柄組合せテーブル(後述の図12)が格納されている。この図柄組合せテーブルでは、役の成立(入賞など)となる図柄組合せ(後述の表示役に対応する図柄組合せ)と、後述の表示役に対応するメダル払出枚数と、その入賞(成立)を表わす図示しない入賞判定コード(成立判定コード)とが対応づけられている。上記の図柄組合せテーブルは、左リール3L,中央リール3C,右リール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の入賞確認(表示役の確認)及び払出枚数の決定を行う場合に参照される。表示役(表示役データ)は、基本的に、有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)である。遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
上記乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理など)により内部当籤役を決定した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる操作信号、及び決定された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
当籤した役の入賞を示す停止態様(すなわち入賞態様)となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
図7を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブルの種別の情報を備えている。遊技状態が一般遊技状態である場合には、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図8)が選択され、遊技状態がRB遊技状態である場合には、RB遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図10)が選択される。ただし、遊技状態が一般遊技状態であっても、RT1作動中フラグがオンである場合、選択された一般遊技状態用内部抽籤テーブルはRT1作動中用内部抽籤テーブル(後述の図9の(1))に変更される(後述の図39のステップS72)。また、RT2作動中フラグがオンである場合、選択された一般遊技状態用内部抽籤テーブルはRT2作動中用内部抽籤テーブル(後述の図9の(2))に変更される(後述の図39のステップS74)。
図8〜図10を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルは、基本的に遊技状態毎に設けられ、当籤番号に対応する数値範囲の下限値及び上限値の情報を備えている。後に図11を参照して説明するように、この当籤番号は役に対応しているので、内部抽籤テーブルは、予め定められた複数の役の各々に対応する数値範囲の上限値及び下限値の情報を有する。
図8は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、図9の(1)及び(2)は、RT作動中用内部抽籤テーブルを示す。また、図10は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。一般遊技状態用内部抽籤テーブル及びRT作動中用内部抽籤テーブルでは、RAM33(図5)の所定領域に設けられた設定値格納領域に格納される設定値毎に、当籤番号1〜当籤番号35の夫々に応じた下限値及び上限値が規定されている。実施例では、設定値として1〜6の6段階が設けられ、この設定値が大きいほどBB又はRBに内部当籤する確率(すなわち、当籤番号として1〜26のいずれかが決定される確率)が高くなっている。
一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、リプレイ1に対応する数値範囲の情報(すなわち、当籤番号2、3、10、11、18、23、27、及び28に対応する数値範囲の情報)と、リプレイ2に対応する数値範囲の情報(すなわち、当籤番号3、11、及び28に対応する数値範囲の情報)と、を有するが、特にリプレイ2に対応する数値範囲の情報は、全体の乱数範囲(実施例では、0〜65535)からみて極めて狭い。
図9の(1)に示すRT1作動中用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルに比べ、リプレイ1及びリプレイ2に対応する数値範囲が広く、他の役に対応する数値範囲は等しい。
図9の(2)に示すRT2作動中用内部抽籤テーブルは、リプレイ1に対応する数値範囲がRT1作動中用内部抽籤テーブルの数値範囲とほぼ等しい。
RB用内部抽籤テーブルでは、設定値格納領域に格納される設定値に関らず、共通の下限値及び上限値が規定されている。実施例では、当籤番号として29又は31〜33のいずれかが決定される場合がある。実施例では、これらの当籤番号に対応する数値範囲が全て同一であり、且つ他の内部抽籤テーブルに比べて極めて広い構成となっている。言い換えると、一般遊技状態用内部抽籤テーブル及びRT作動中用内部抽籤テーブルは、メダルの払出しに関係する小役の全てに対応する夫々の数値範囲の情報を有するのに対し、RB遊技状態用内部抽籤テーブルは、これら夫々の数値範囲のうち最も広い数値範囲よりも広い一の数値範囲(実施例では、下限値を0とし、上限値を56503とする数値範囲)からなるといえる。そして、この一の数値範囲は、メダルの払出しに関係する小役の全てに対応する数値範囲であるといえる。これにより、RB遊技状態は、主制御回路71が一般遊技状態用内部抽籤テーブル、RT1作動中用内部抽籤テーブル、又はRT2作動中用内部抽籤テーブルのいずれかからRB遊技状態用内部抽籤テーブルに切り換える状態であるということもできる。そして、RB遊技状態では、メダルの払出しに関係する小役の全て(具体的には、チェリー1、チェリー2、爆弾、及びプラム)が同時に重複して内部当籤役として決定される場合があり、且つ当籤する確率は一般遊技状態に比べて極めて高いといえる。
ここで、内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定(抽籤)について説明する。この決定では、遊技状態毎に定められた抽籤回数と同じ当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する。乱数値が下限値及び上限値により示される範囲内にある場合、対応する当籤番号に当籤となる。また、実施例では、当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する回数は、参照する内部抽籤テーブルの種類に関らず35回である。
なお、当籤番号が0になるまで乱数値が一度も下限値及び上限値により示される範囲内になかった場合、当籤番号は0(ハズレ)となる。内部当籤役のハズレは、内部抽籤で遊技者の利益と対応付けられた役に当籤しなかったことを示す。また、実施例におけるハズレは、遊技価値と対応付けられた役ではない。また、内部当籤役としてのハズレに対応する図柄組合せは、予め設けられた複数の役に対応する図柄組合せとは別の任意の図柄組合せであるとも考えることができるが、実施例では、ハズレに対応する図柄組合せは設けられていないものとする。
内部当籤役は、当籤した当籤番号に基づいて、後述の内部当籤役決定テーブル(図11)を参照して決定される。
例えば、遊技状態が一般遊技状態であり、設定値が1である場合の内部当籤役の決定について説明する。この場合、図8に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルが参照され、0〜65535の範囲から抽出した乱数値が29500である場合、当籤番号35に対応する数値範囲の情報は、下限値が“29651”で上限値が“30151”であるという数値範囲の情報である。そこで、まず、当籤番号35について乱数値R(29500)−下限値L(29651)を計算する。この計算結果は負である。したがって、乱数値が当籤番号に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にないので、一般遊技状態で抽出した乱数値が29500である場合、当籤番号35に不当籤となる。
続いて、当籤番号34に対応する数値範囲の情報に基づいて、乱数値R(29500)−下限値L(29399)を計算する。この計算結果は0以上になる。次に、乱数値R(29500)−上限値U(29650)を計算する。この計算結果は0以下になる。したがって、乱数値が当籤番号に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にあるので、一般遊技状態で抽出した乱数値が29500である場合、当籤番号34に当籤となる。当籤番号34に当籤となる場合、後述の内部当籤役決定テーブル(図11)を参照し、プラム及びチェリー1が内部当籤役となる。
このように、乱数値R(29500)−下限値Lの計算及び乱数値R(29500)−上限値Uの計算を、当籤番号が0となるまで繰り返すと、当籤番号34では当籤となり、他の当籤番号では不当籤となる。したがって、一般遊技状態で抽出した乱数値が29500である場合は、プラム及びチェリー1が内部当籤役となる。
このような内部抽籤テーブルを設けることにより、次に示す作用効果が得られる。
前述したように、RT1作動中フラグは、RB遊技状態のうち、表示役としてRB1が成立することによって発生したRB遊技状態が終了することを条件にオンに更新される。これにより、主制御回路71は、内部抽籤テーブルを一般遊技状態用からRT1作動中用に切り換える。そして、RT2作動中フラグは、表示役としてリプレイ2が成立することを条件にオンに更新される。これにより、主制御回路71は、内部抽籤テーブルを一般遊技状態用又はRT1作動中用からRT2作動中用に切り換える。
このようにすることで、RT1作動中用への切り換えが行われるとリプレイタイムによる利益、すなわち、メダルが自動投入されるという利益が高い確率で得られるようになる。その結果、主制御回路71によるRT1作動中用への切り換えが行われると、メダルの枚数を増加させながら又はメダルの消費を抑えながらRBやBBの作動に期待することができる。
前述したように、RT1作動中フラグがオフに更新される条件は、基本的に100回の単位遊技が行われることである。その間に、リプレイ2に対応する“プラム−リプレイ−リプレイ”を有効ライン上に表示させると、主制御回路71によるRT2作動中用への切り換えが行われる。RT2作動中フラグがオフに更新される条件は、基本的に150回の単位遊技が行われることであるため、RT2の作動により、メダルの枚数を増加させながら又はメダルの消費を抑えながらRBやBBの作動に期待することができる単位遊技の回数を150回だけ延長することができる。このようにすることで、リプレイタイムについて、この状態の上乗せが行われるかのような印象を遊技者に提供するといった新たな遊技性を持つ遊技機を提供することができる。
遊技者にとってみれば、メダルの枚数を増加させながら又はメダルの消費を抑えながらRBやBBの作動に期待することができる区間の上乗せが行われるといった印象を受けることができ、遊技の興趣が向上する。また、RT1作動中用への切り換えが行われれば、この切り換えの間にRBの作動、BBの作動、又はRT2の作動のいずれかは確実に行われるといった期待を高めることができ、RT1作動中用への切り換えに対する魅力を高めることができる。
また、一般遊技状態用が有するリプレイ2の数値範囲は、ほぼ0であり(実施例では、1(当籤番号3)+1(当籤番号11)+4(当籤番号28)=6)、RT1作動中用が有する数値範囲(実施例では、1(当籤番号3)+1(当籤番号11)+100(当籤番号28)=102)は、一般遊技状態用が有する数値範囲に比べ、極めて広い(実施例では、17倍の数値範囲を有している)。このようにすることで、一般遊技状態から、まずはRT1が作動し、続いてRT2が作動するという段階的なリプレイタイムの上乗せを提供することができ、結果としてRT1作動中用への切り換えに対する魅力を高めることができる。
図11を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、当籤番号に対応する内部当籤役のデータ(情報)を備えている。内部当籤役のデータは2進数で表されている。当籤番号に対応して示されている内部当籤役1及び内部当籤役2は、RAM33(図5)の所定領域に設けられた内部当籤役格納領域の種別を識別するための情報(より詳しくは、内部当籤役格納領域のアドレスを算出するためのオフセット)である。内部当籤役格納領域は、内部当籤役1格納領域と内部当籤役2格納領域とにより構成され、内部当籤役1は、内部当籤役1格納領域についての1バイト(8ビット)のデータにより表わされる。また、内部当籤役2は、内部当籤役2格納領域についての1バイト(8ビット)のデータにより表わされる。特に、内部当籤役1は、持越役に関わる。
例えば、当籤番号が「0」の場合には、内部当籤役1のデータとして「00000000」が決定され、内部当籤役2のデータとして「00000000」が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、ハズレである。当籤番号が「1」の場合には、内部当籤役1のデータとして「00000001」が決定され、内部当籤役2のデータとして「00000000」が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、BB1である。当籤番号が「2」〜「35」の場合についても同様である。
図12を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、全リール3L,3C,3Rが停止した後、有効ラインに沿って表示された図柄組合せに応じて払出枚数を決定する場合に参照される。
図柄組合せテーブルは、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄組合せに対応する表示役のデータ(情報)と、このデータに対応する払出枚数の情報とを備えている。表示役のデータは2進数で表され、表示役1及び表示役2は、RAM33(図5)の所定領域に設けられた表示役格納領域の種別を識別するための情報である。これら表示役1及び表示役2の構成は、前述の内部当籤役1及び内部当籤役2の構成と同様であり、表示役格納領域の構成は、前述の内部当籤役格納領域の構成と同様である。
有効ラインに沿って“赤7−赤7−赤7”が並ぶと表示役がBB1になり、BB1作動中フラグがオンになることによりBB1の作動が開始される。有効ラインに沿って“青7−青7−青7”が並ぶと表示役がBB2になり、BB2作動中フラグがオンになることによりBB2の作動が開始される。
有効ラインに沿って“追跡ゲーム−追跡ゲーム−追跡ゲーム”が並ぶと表示役がRB1になり、RB1作動中フラグがオンになることにより遊技状態がRB遊技状態に移行する。有効ラインに沿って“赤7−赤7−青7”が並ぶと表示役がRB2になり、RB2作動中フラグがオンになることにより遊技状態がRB遊技状態に移行する。
有効ラインに沿って“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイ1になり、次回の単位遊技において再遊技が行われる。より詳しくは、これらの役が表示役として決定された単位遊技における投入枚数と同数のメダルが自動投入され、次回の単位遊技において再遊技が行われる。これにより、遊技者はメダルを消費することなく次回の単位遊技を行うことができる。
有効ラインに沿って“プラム−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイ2になる。表示役がリプレイ2になると、リプレイ1になる場合と同様の再遊技が行われるとともに、RT2の作動が開始される。RT2の作動が開始されると、150回の単位遊技が行われる間、前述のRT2作動中用内部抽籤テーブル(図9の(2))が参照され、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図8)が参照される場合に比べ、リプレイ1及びリプレイ2が高い確率で内部当籤役として決定される。遊技者にとってみれば、RT2の作動中は、メダルを消費することなく単位遊技を楽しむ機会が増えるため、遊技の興趣を高めることができる。
有効ラインに沿って“爆弾−爆弾−爆弾”が並ぶと表示役が爆弾になり、5枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“プラム−プラム−プラム”が並ぶと表示役がプラムになり、9枚のメダルが払出される。
有効ラインに沿って“赤チェリー−ANY−ANY”が並ぶと表示役がチェリー1になる。“ANY”は、任意の図柄を示す。表示役がチェリー1となる場合、5本の有効ラインのうち、センターライン8cに沿って“赤チェリー(中)−ANY−ANY”が並ぶ赤チェリー(中)と、センターラインを除く有効ラインに沿って“赤チェリー(角)−ANY−ANY”が並ぶ赤チェリー(角)とがある。“赤チェリー(中)”は、左の図柄表示領域21Lの中段に停止表示された“赤チェリー”を示し、“赤チェリー(角)”は、左の図柄表示領域21Lの上段又は下段に停止表示された“赤チェリー”を示す。赤チェリー(中)である場合、図柄組合せテーブルにしたがい、2枚のメダルが払出される。他方、赤チェリー(角)で、投入枚数が1又は2の場合には、図柄組合せテーブルにしたがい、2枚のメダルが払出されることになるが、赤チェリー(角)で投入枚数が3枚の場合には、2本の有効ライン(トップライン8bとクロスダウンライン8e、又はボトムライン8dとクロスアップライン8a)で“赤チェリー(角)−ANY−ANY”の図柄組合せが成立しているので、図柄組合せテーブルにしたがい、2枚の2倍である4枚のメダルが払出される。
なお、表示役が赤チェリー(中)になるか赤チェリー(角)になるかは、遊技者が左の停止ボタン7Lを操作するときのタイミングによる。内部当籤役に対応する“赤チェリー”の図柄が左の図柄表示領域21Lの中段の位置にあるタイミングで遊技者が左の停止ボタン7Lを操作した場合、表示役は赤チェリー(中)になる。このようなタイミングのことを「ビタ押し」という。他方、「ビタ押し」ではないタイミングであるが、内部当籤役に対応する“赤チェリー”の図柄が後述の最大滑り駒数以下の位置にあるタイミングで遊技者が左の停止ボタン7Lを操作した場合、表示役は赤チェリー(角)になる。
有効ラインに沿って“黒チェリー−ANY−ANY”が並ぶと表示役がチェリー2になる。表示役がチェリー2となる場合についても同様に、5本の有効ラインのうち、センターライン8cに沿って“黒チェリー(中)−ANY−ANY”が並ぶ黒チェリー(中)と、センターラインを除く有効ラインに沿って“チェリー(角)−ANY−ANY”が並ぶ黒チェリー(角)とがある。黒チェリー(中)である場合、図柄組合せテーブルにしたがい、2枚のメダルが払出される。他方、黒チェリー(角)である場合は、赤チェリー(角)である場合と同様に、投入枚数が1又は2の場合には2枚のメダルが払出され、投入枚数が3枚の場合には2枚の2倍である4枚のメダルが払出される。
有効ラインに沿って“白ブランク−白ブランク−青7”が並ぶと表示役が特殊小役になり、5枚のメダルが払出される。
図13を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
ボーナス作動時テーブルは、表示役毎に、後述の作動中フラグ、後述のボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能枚数、及び入賞可能回数の情報を備えている。このボーナス作動時テーブルは、後述のボーナス作動監視処理及び後述のボーナス作動チェック処理において参照される。
実施例では、作動中フラグは、BB1が作動しているか否かを識別するためのBB1作動中フラグと、BB2が作動しているか否かを識別するためのBB2作動中フラグと、RB遊技状態であるか否かを識別するためのRB1作動中フラグ及びRB2作動中フラグとにより構成される。RB1作動中フラグ及びRB2作動中フラグは、夫々RB遊技状態であるか否かを識別するためのものである点で共通するが、オンであった作動中フラグの種類によってRT1が作動するか否かが異なるため、複数の作動中フラグが設けられている。より詳しくは、RB1作動中フラグがオンであることによりRB遊技状態であった場合、RT遊技状態の終了を条件にRT1の作動が開始されるが、RB2作動中フラグがオンであることによりRB遊技状態であった場合、RT遊技状態が終了してもRT1の作動は開始しない。なお、以下では、BB1作動中フラグ及びBB2作動中フラグのことを「BB作動中フラグ」といい、RB1作動中フラグ及びRB2作動中フラグのことを「RB作動中フラグ」という。
ボーナス終了枚数カウンタは、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技において払出されたメダルの枚数を計数するカウンタである。遊技可能回数は、RB遊技状態において行うことが可能な残りの単位遊技の回数である。入賞可能回数は、RB遊技状態において小役に対応する図柄組合せが表示されることが可能な残りの単位遊技の回数である。
このボーナス作動時テーブルによれば、表示役としてRBが成立することによってRB遊技状態が作動した場合、この作動は、2回の単位遊技が行われるのみで終了する。実施例では、表示役としてRB1が成立することによってRB遊技状態が作動した場合、この作動の終了をRT1作動の条件としているが、RB遊技状態の作動回数が少なすぎるために、RT1が作動したことを把握できない可能性がある。
そこで、実施例では、“追跡ゲーム(図柄93)”を一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図8)からRT1作動中用内部抽籤テーブル(図9の(1))への切り換えを予測させる図柄として定め、RB1に対応する図柄組合せは、この“追跡ゲーム”という一種類の図柄のみで構成するようにしている。このようにすることで、遊技者は、RB遊技状態が作動したことが把握できない場合でも、RT1が作動したと判断することができ、これにより、RT1の作動中にRBの作動、BBの作動、又はRT2の作動のいずれかは確実に行われるといった期待を高めることができる。
なお、実施例では、遊技可能回数及び入賞可能回数を「2」としているが、これに限られるものではない。実際には、「所定回数以下の予め定めた回数」であれば、どの回数でもよい。「所定回数」についてであるが、数値が大きいと“追跡ゲーム”という図柄を設けなくてもRB遊技状態の作動を確実に把握できてしまう。そのため、“追跡ゲーム”という図柄に、RT1作動を示す擬似的な図柄としての意味を持たせるためには、「所定回数」は、多くても5回とすることが好ましい。
図14及び図15を参照して、リール停止初期決定テーブルについて説明する。
リール停止初期決定テーブルは、ストップ用セレクトカウンタの値「0」〜「31」の各々に対応する停止テーブルの情報を備えている。図14は、ストップ用セレクトカウンタが「0」〜「21」の場合に参照されるテーブルであり、図15は、「22」〜「31」の場合に参照されるテーブルである。
ストップ用セレクトカウンタには、内部当籤役に基づいて決定された数値が格納される。例えば、内部抽籤結果情報がBB1及びリプレイ1の重複当籤に対応する情報である場合には、ストップ用セレクトカウンタに「0」が格納され、内部抽籤結果情報がBB1、リプレイ1、及びリプレイ2の重複当籤に対応する情報である場合には、ストップ用セレクトカウンタに「2」が格納される。
また、停止テーブルは、リール3L,3C,3Rの停止制御の態様を規定する情報を備えている。具体的には、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングに対応するリール3L,3C,3Rの停止態様の情報(例えば、図柄の停止位置の情報、滑り駒数の情報など)を備えている。各停止テーブルは、基本的に、対応する内部当籤役を成立可能に構成されている。
例えば、ストップ用セレクトカウンタの値が「0」である場合には、BB1+リプレイ1用停止テーブルが停止テーブルとして決定され、ストップ用セレクトカウンタの値が「1」である場合には、BB1+リプレイ1+リプレイ2用停止テーブルが停止テーブルとして決定される。
図16を参照して、内部当籤役がプラム、プラム及びチェリー1、又はプラム及びチェリー2のいずれかである場合に使用する停止テーブルについて説明する。
停止テーブルは、基本的に、所定の図柄組合せ(対応する役の図柄組合せ)を所定の表示ライン(有効ライン)に沿って並べることが可能に構成されている。ただし、ハズレに対応する停止テーブルは、役に対応する図柄組合せが所定の表示ラインに沿って並べることができないように構成されている。
停止テーブルには、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置と滑り駒数とが示されている。「停止開始位置」とは、停止操作が行われたときにセンターライン8c上にある図柄の位置をいう。より詳しくは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが押圧操作された場合に、図柄の中心が中段の図柄停止位置の上方にあり、その中心が中段の図柄停止位置に最も近い図柄の位置をいう。
「滑り駒数」とは、停止ボタン7L,7C,7Rが操作されてから、対応するリール3L,3C,3Rが停止するまでの間に図柄表示領域内を移動する図柄の数をいい、実施例では、滑り駒数の最大値(最大滑り駒数)を「4」としている。例えば、左リール3Lの回転中において、コードナンバー「14」の“ブランク(図柄100)”がセンターライン8cの位置に到達したときに停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー「18」の“爆弾(図柄95)”をセンターライン8cの位置に停止表示するように左リール3Lを停止制御することができる。
図16において、左リール3Lの停止開始位置「0」に対応する滑り駒数は「1」なので、左リール3Lの停止開始位置が「0」である場合のセンターライン8cの位置に停止表示する図柄に対応するコードナンバーは「1」である。同様に進めると、左リール3Lにおいて、センターライン8cの位置に停止表示する図柄に対応するコードナンバーは「1」、「3」、「8」、「11」、「13」、「18」、又は「20」のいずれかである。図4に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄又は1つ下の図柄は“プラム(図柄96)”である。したがって、左の図柄表示領域21Lでは、上段又は下段の図柄停止位置に“プラム(図柄96)”が停止表示される。
また、中リール3Cにおいて、センターライン8cの位置に停止表示する図柄に対応するコードナンバーは「3」、「6」、「9」、「12」、「14」、又は「19」のいずれかである。図4に示す図柄列において、これらに対応する図柄は“プラム(図柄96)”である。したがって、中央の図柄表示領域21Cでは、中段の図柄停止位置に“プラム(図柄96)”が停止表示される。
また、右リール3Rにおいて、センターライン8cの位置に停止表示する図柄に対応するコードナンバーは「1」、「4」、「6」、「8」、「10」、「12」、「14」、「16」、「18」、又は「20」のいずれかである。図4に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄又は1つ下の図柄は“プラム(図柄96)”である。したがって、右の図柄表示領域21Lでは、上段又は下段の図柄停止位置に“プラム(図柄96)”が停止表示される。
このように、図16に示す停止テーブルを使用することにより、内部当籤役がプラム、プラム及びチェリー1、又はプラム及びチェリー2のいずれかである場合、プラムに対応する図柄組合せがクロスアップライン8a上又はクロスダウンライン8e上に停止表示される場合がある。
図17を参照して、検索順序テーブルについて説明する。
検索順序テーブルには、停止テーブルから抽出された滑り駒数と検索順序とに対応する滑り駒数が規定されている。「検索順序」とは、予め定めた範囲の数値(実施例では、0〜4)の中から滑り駒数として適用可能か否かを検索していく順序をいう。
図17の(1)は検索順序テーブルAであり、図17の(2)は検索順序テーブルBである。実施例では、遊技状態が一般遊技状態であって内部当籤役がプラムである場合、フラグ間であるか否かに関らず、必ず検索順序テーブルAが参照され、遊技状態が一般遊技状態であって内部当籤役がプラム+チェリー1である場合、フラグ間であるか否かに関らず、必ず検索順序テーブルBが参照される。また、遊技状態が一般遊技状態であって内部当籤役がプラム+チェリー2である場合、非フラグ間では検索順序テーブルAが参照され、フラグ間では検索順序テーブルBが参照される。言い換えると、実施例では、フラグ間で検索順序テーブルBが参照される確率が、非フラグ間で検索順序テーブルBが参照される確率よりも高くなるようにしている。
ここで、検索順序テーブルAと検索順序テーブルBとを対比する。いずれの検索順序テーブルにおいても、停止テーブルから抽出される滑り駒数が「0」のときに対しては、検索順序「1」〜「5」の夫々に応じて、滑り駒数「0」、「2」、「4」、「1」、及び「3」の夫々が規定されている。この点では、検索順序テーブルAと検索順序テーブルBとは、互いに共通する。
しかし、検索順序テーブルAでは、停止テーブルから抽出される滑り駒数の検索順序が最も上位になるように規定されているのに対し、検索順序テーブルBでは、基本的に、停止テーブルから抽出される滑り駒数に関らず、滑り駒数「3」又は「4」の検索順序が最も上位になるように規定されている。この点で、検索順序テーブルAと検索順序テーブルBとは、互いに相違する。
この相違点についてより詳しく説明する。検索順序テーブルAが参照される場合、最も上位の検索順序に対応する滑り駒数が停止テーブルから抽出される滑り駒数であることから、停止テーブルから抽出される滑り駒数が他の滑り駒数よりも優先的に検索される。したがって、検索順序テーブルAが参照される場合、停止テーブルの開発の際に意図された図柄の表示を優先することができる。
これに対し、検索順序テーブルBが参照される場合、最も上位の検索順序に対応する滑り駒数は、基本的に最大滑り駒数に近い滑り駒数である。言い換えると、基本的に、停止テーブルから抽出される滑り駒数よりも大きい滑り駒数が、抽出された滑り駒数よりも優先的に検索される。
ここで、図16及び図17の(2)をあわせて参照する。図16において、左リール3Lの停止開始位置「0」に対応する滑り駒数は「1」なので、図17の(2)に示す検索順序テーブルBが参照される場合、検索順序「1」に対応する滑り駒数「3」が最も優先して検索される。このときのセンターライン8cの位置に停止表示する図柄に対応するコードナンバーは「3」であり、図4に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ下の図柄は“プラム(図柄96)”である。同様に進めると、左リール3Lにおいて、センターライン8cの位置に停止表示する図柄に対応するコードナンバーは「1」、「2」、「3」、「5」、「8」、「9」、「10」、「11」、「13」、「15」、「18」、「19」又は「20」のいずれかである。図4に示す図柄列において、コードナンバー「1」、「2」、「3」、「8」、「9」、「10」、「11」、「13」、「18」、「19」、又は「20」に対応する図柄、この図柄の1つ上の図柄、又は1つ下の図柄は“プラム(図柄96)”である。また、図4に示す図柄列において、コードナンバー「5」に対応する図柄の1つ上の図柄は“赤チェリー(図柄97)”であり、コードナンバー「15」に対応する図柄は“黒チェリー(図柄98)”である。したがって、検索順序テーブルBが参照される場合、最大滑り駒数に近い数の図柄が図柄表示領域内を移動し、移動した結果として、左の図柄表示領域21Lのいずれかの図柄停止位置に“プラム(図柄96)”、“赤チェリー(図柄97)”、又は“黒チェリー(図柄98)”が停止表示される。なお、中央リール3C及び右リール3Rについては説明を省略するが、検索順序テーブルBが参照される場合、最大滑り駒数に近い数の図柄が図柄表示領域内を移動し、移動した結果として、中央の図柄表示領域21C及び右の図柄表示領域21Rのいずれかの図柄停止位置には、“プラム(図柄96)”が停止表示される。
このようにすることで、“プラム(図柄96)”が有効ライン上で停止表示される場合、停止表示されるまでの間に最大滑り駒数に近い数の図柄が図柄表示領域内を移動したか否かによって参照された検索順序テーブルの種類を予測することができる。前述したように、実施例では、フラグ間で検索順序テーブルBが参照される確率が、非フラグ間で検索順序テーブルBが参照される確率よりも高いため、“プラム(図柄96)”が有効ライン上で停止表示される場合、遊技者は、滑り駒数の大小によってフラグ間であるか否かを予測できる。したがって、液晶表示装置131やランプ類102のような、リール3L,3C,3Rや図柄表示領域21L,21C,21Rとは別の装置を用いることなく、フラグ間であるか否かを視覚的に報知可能な遊技機を提供することができる。遊技者にとってみれば、液晶表示装置131やランプ類102などに目線を動かすことなく、図柄表示領域21L,21C,21Rに集中しながらフラグ間であるか否かを判断することができ、遊技の興趣が向上する。
また、検索順序テーブルAが参照される場合には、停止テーブルから抽出される滑り駒数が他の滑り駒数よりも優先的に検索されるので、プラムとチェリー1又はチェリー2とが重複して当籤役として決定されても、チェリー1に対応する図柄組合せやチェリー2に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示されることはない。これに対し、検索順序テーブルBが参照される場合には、チェリー1に対応する図柄組合せやチェリー2に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示される場合がある。したがって、遊技者は、最大滑り駒数に近い数の図柄が図柄表示領域内を移動した上で“赤チェリー(図柄97)”や“黒チェリー(図柄98)”が有効ライン上に停止表示されることで、フラグ間であることへの期待感をよりいっそう高めることができる。したがって、液晶表示装置131やランプ類102などに目線を動かすことなく、図柄表示領域21L,21C,21Rに集中しながらフラグ間であるか否かを判断することができる。
図18を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブルは、内部当籤役に対応する図柄組合せの引込の優先順位の情報を備えている。実施例では、リプレイ1及びリプレイ2に対して最も高い優先順位、BB1、BB2、RB1、及びRB2に対してリプレイ1及びリプレイ2に対応する優先順位に次いで高い優先順位が規定されている。そして、BB1、BB2、RB1、及びRB2に次いでプラム、プラムに次いで爆弾及び特殊小役が規定され、チェリー1及びチェリー2に対して最も低い優先順位が規定されている。
リプレイを最も高い優先順位とし、リプレイに次いでボーナスを高い優先順位としているのは、遊技者の射幸心をあおらないようにしつつ、ボーナスを優先して引き込むためである。プラムの優先順位を他の小役の優先順位よりも高い優先順位としているのは、プラムに対応する払出枚数が他の小役に対応する払出枚数に比べ多いからである。複数の内部当籤役が決定された場合には、基本的に、優先順位が高い内部当籤役の引込が行われ、その引込ができない場合には、次に優先順位が高い内部当籤役の引込が行われる。
「引込」とは、基本的に、最大滑り駒数以下という条件で、引込対象図柄を有効ライン上の図柄停止位置で表示するように、停止制御の対象であるリール3L,3C,3R(すなわち、停止操作が行われた停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3R)を停止させることをいう。このとき、「引込対象図柄」とは、内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する図柄をいう。
より詳しく説明すると、停止操作が第1停止操作である場合、第1停止操作に対応する上段、中段、下段の3つの図柄停止位置のうちいずれかの図柄停止位置に引込対象図柄を停止させることを「引込」という。なお、以下では、第1停止操作が行われたことにより、内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する図柄が有効ライン上の図柄停止位置に表示されている場合、表示されている図柄停止位置のことを「有効図柄停止位置」という。
第2停止操作の場合には、第1停止操作が行われたことにより内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する図柄が有効図柄停止位置に表示されている場合、第2停止操作に対応する上段、中段、下段の3つの図柄停止位置のうち、停止テーブル及び検索順序テーブルを参照して決定された滑り駒数に関らず有効図柄停止位置を結ぶ有効ラインにより結ばれる図柄停止位置に引込対象図柄を表示することを、「引込」という。
第3停止操作の場合には、第1停止操作及び第2停止操作が行われたことにより内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ラインに沿って並んでいる場合(「テンパイ」の場合)、第3停止操作に対応する上段、中段、下段の3つの図柄停止位置のうち、停止テーブル及び検索順序テーブルを参照して決定された滑り駒数に関らずその有効ラインにより結ばれる有効図柄停止位置に引込対象図柄を表示することを、「引込」という。
実施例では、RB遊技状態では、メダルの払出しに関係する小役の全て(具体的には、プラム、爆弾、チェリー1、及びチェリー2)が重複して内部当籤役として決定される場合があり、その確率は、一般遊技状態に比べて極めて高い。図18に示す引込優先順位テーブルを設けることにより、上級者にとってみれば、停止操作するタイミングに応じて獲得できるメダルの枚数の大小が変化するという楽しみを得ることができ、RB遊技状態への興趣が向上する。
また、実施例では、まずは中央の停止ボタン7C及び右の停止ボタン7Rを操作し、“プラム(図柄96)”が有効ライン上に表示されたときの滑り駒数を見ることで、液晶表示装置131やランプ類102とは別の装置を用いることなく、フラグ間であるか否かを視覚的に報知できることに加え、左の停止ボタン7Lを操作すべきタイミングも報知できる場合がある。具体的には、前述の図17を参照すると、“プラム”が表示されたときの滑り駒数が小さい数であった場合、チェリー1が当籤役として決定されている可能性は低い。したがって、この場合には、チェリー2に対応する“黒チェリー(図柄98)”を図柄停止位置に表示させるタイミングで左の停止ボタン7Lを操作すべきであると把握できる。そして、このタイミングで左の停止ボタン7Lを操作することで、表示役としてプラムが成立するような停止制御を主制御回路71が行えない場合でも、チェリー2が成立するような停止制御を主制御回路71が行うことにより、チェリー2に対応する2枚のメダルの付与を受けられる場合がある。
そして、前述の図4に示す図柄列を参照すると、左リール3Lでは、“プラム(図柄96)”と“赤チェリー(図柄97)”との間隔は、図柄停止位置の数である3コマ以上であり、“プラム(図柄96)”と“黒チェリー(図柄98)”との間隔もまた、図柄停止位置の数である3コマ以上である。このようにすることで、左の停止ボタン7Lの操作によって“プラム”を有効ライン上に停止する制御を行う際、この“プラム”をどの図柄停止位置に停止しても、別の図柄停止位置に“赤チェリー(図柄97)”や“黒チェリー(図柄98)”が停止することはない。したがって、主制御回路71が左リール3Lの停止制御を行う際、“赤チェリー(図柄97)”や“黒チェリー(図柄98)”がいずれの図柄停止位置にも停止しないようにするという制約に捉われることなく、フラグ間であるか否かなどを視覚的に報知することができる。
また、前述したように、実施例では、最大滑り駒数を「4」としている。前述の図4に示す図柄列を参照すると、払出枚数の多い“プラム(図柄96)”や“爆弾(図柄95)”を引込むことのできない図柄位置であっても、この図柄位置では、“赤チェリー(図柄97)”又は“黒チェリー(図柄98)”を引込むことができる。すなわち、払出枚数の多い小役に対応する図柄との間隔が最大滑り駒数を超える図柄位置と、払出枚数の少ない小役に対応する図柄との間隔を、必ず最大滑り駒数以下の間隔になるようにしている。これにより、適切なタイミングで停止操作することに慣れていない初心者であっても、ハズレになることはなく、払出枚数の少ない小役に対応する利益を必ず得ることができ、安心して遊技を楽しむことができる。
図19の(1)〜(5)を参照して、内部当籤役1、内部当籤役2、持越役、作動中フラグ、及び遊技状態の格納領域(記憶領域)について説明する。これらの格納領域は、主制御回路71と副制御回路72との両方に設けられている。
図19の(1)は、内部当籤役1格納領域を示す。この内部当籤役1格納領域には、前述の内部当籤役決定テーブル(図11)を参照して決定された内部当籤役1のデータに応じた情報が格納される。ビット0は、BB1に対応する格納領域である。ビット1は、BB2に対応する格納領域である。ビット2は、RB1に対応する格納領域である。ビット3は、RB2に対応する格納領域である。ビット4〜ビット7は、未使用の格納領域である。
図19の(2)は、内部当籤役2格納領域を示す。この内部当籤役2格納領域には、前述の内部当籤役決定テーブル(図11)を参照して決定された内部当籤役2のデータに応じた情報が格納される。ビット0は、リプレイ1に対応する格納領域である。ビット1は、リプレイ2に対応する格納領域である。ビット2は、爆弾に対応する格納領域である。ビット3は、プラムに対応する格納領域である。ビット4は、チェリー1に対応する格納領域である。ビット5は、チェリー2に対応する格納領域である。ビット6は、特殊小役に対応する格納領域である。ビット7は、未使用の格納領域である。
なお、表示役1格納領域は、内部当籤役1格納領域と同様のデータ構造を有し、表示役1格納領域には、前述の図柄組合せテーブル(図12)を参照して決定された表示役1のデータに応じた情報が格納される。表示役2格納領域についても同様である。
図19の(3)は、持越役格納領域を示す。この持越役格納領域には、前述の内部当籤役決定テーブル(図11)を参照してBB又はRBが内部当籤役として決定された場合に、決定された内部当籤役の識別情報(すなわち、フラグ)が格納される。ビット0は、BB1内部当籤フラグに対応する格納領域である。ビット1は、BB2内部当籤フラグに対応する格納領域である。ビット2は、RB1内部当籤フラグに対応する格納領域である。ビット3は、RB2内部当籤フラグに対応する格納領域である。ビット4〜ビット7は、未使用の格納領域である。
このような持越役格納領域を設けることで、BB又はRBが内部当籤役として決定されると、BB又はRBに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されるまでの間、その識別子を記憶させることができる。そして、識別子が記憶されている間は、抽出される乱数値に関らず、記憶されている識別子に対応する役を必ず内部当籤役として決定することができる。
図19の(4)は、作動中フラグ格納領域を示す。この作動中フラグ格納領域には、BB、RB、又はRTのいずれかが作動するとき、作動するものの種別を示す識別情報が格納される。ビット0は、BB1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット1は、BB2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2は、RB1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット3は、RB2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット4は、RT1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット5は、RT2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット6及びビット7は、未使用の格納領域である。
図19の(5)は、遊技状態格納領域を示す。この遊技状態格納領域には、現在の遊技状態の種別を示す識別情報が格納される。ビット0は、一般遊技状態に対応する格納領域である。ビット1は、RB遊技状態に対応する格納領域である。ビット2〜ビット7は、未使用の格納領域である。
図20を参照して、図柄格納領域について説明する。
図柄格納領域には、図柄表示領域21L,21C,21Rにより表示される各リール3L,3C,3Rの図柄の種別を示すデータが格納される。実施例では、有効ラインとしてトップライン8b、センターライン8c、ボトムライン8d、クロスアップライン8a、及びクロスダウンライン8eの5種類を設けているため、これらの有効ラインに表示される図柄の種別を示すデータが格納される。例えば、トップライン8bであれば、各図柄表示領域21L,21C,21R内の上段に対応する図柄の種別が図柄格納領域に格納されることとなる。そして、図柄格納領域に格納されるデータと前述の図柄組合せテーブルとに基づいて表示役などの決定が行われる。
図21を参照して、表示役予想格納領域について説明する。
表示役予想格納領域は、表示役予想格納領域1、表示役予想格納領域2、及び表示役予想格納領域3により構成される(なお、この対応関係については、後述の図22を参照して詳しく説明する)。
各表示役予想格納領域には、回転中のリール3L,3C,3Rの各図柄停止位置「0」〜「20」の図柄に応じて決定された優先引込ステータスが格納される。優先引込ステータスは、「停止禁止」を表す「10000000」を除いて、その値が大きいほど優先順位が高く、各図柄位置に応じた優先引込ステータスを参照することにより、リール3L,3C,3Rの周面に配置された各図柄間の優先順位の相対的な評価が可能となる。その結果、内部抽籤の結果を適正に反映させることができる。また、「停止禁止」を除き、優先引込ステータスとして最も大きい値が決定されている図柄停止位置の図柄が、最も優先順位の高い図柄となる。
図22を参照して、リールと表示役予想格納領域との対応表について説明する。
表示役予想格納領域は、リール3L,3C,3Rのうち、回転中のリールの個数に応じて使用される領域の数が決定され、回転中のリールであってより左側のリールから順に対応付けられる。具体的には、全てのリール3L,3C,3Rが回転している場合には、表示役予想格納領域1は左リール3Lに対応し、表示役予想格納領域2は中リール3Cに対応し、表示役予想格納領域3は右リール3Rに対応する。左リール3L及び中リール3Cのみが回転している場合には、表示役予想格納領域1は左リール3Lに対応し、表示役予想格納領域2は中リール3Cに対応する。このとき、表示役予想格納領域3は未使用である。すなわち、表示役予想格納領域は、対応するリール3L,3C,3Rがない場合には未使用となる。
左リール3L及び右リール3Rのみが回転している場合には、表示役予想格納領域1は左リール3Lに対応し、表示役予想格納領域2は右リール3Rに対応する。中リール3C及び右リール3Rのみが回転している場合には、表示役予想格納領域1は中リール3Cに対応し、表示役予想格納領域2は右リール3Rに対応する。左リール3Lのみが回転している場合には、表示役予想格納領域1は左リール3Lに対応する。中リール3Cのみが回転している場合には、表示役予想格納領域1は中リール3Cに対応する。右リール3Rのみが回転している場合には、表示役予想格納領域1は右リール3Rに対応する。
図23に示す副制御回路72のブロック図を参照して、副制御回路72の構成について説明する。
副制御回路72は、画像制御回路(gSub)72aと、音・ランプ制御回路(mSub)72bとから構成されている。この画像制御回路(gSub)72a又は音・ランプ制御回路(mSub)72bは、主制御回路71を構成する回路基板とは各々別の回路基板上に構成されている。
主制御回路71と画像制御回路(gSub)72aとの間の通信は、主制御回路71から画像制御回路(gSub)72aへの一方向で行われ、画像制御回路(gSub)72aが主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはない。また、画像制御回路(gSub)72aと音・ランプ制御回路(mSub)72bとの間の通信は、画像制御回路(gSub)72aから音・ランプ制御回路(mSub)72bへの一方向で行われ、音・ランプ制御回路(mSub)72bが画像制御回路(gSub)72aへコマンド、情報などを入力することはない。
画像制御回路(gSub)72aは、画像制御マイコン81、シリアルポート82、プログラムROM83、ワークRAM84、カレンダIC85、画像制御IC86、制御RAM87、画像ROM(CROM(キャラクタROM))88及びビデオRAM89で構成される。
画像制御マイコン81は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。画像制御マイコン81に備えられたCPUは、主制御回路71から送信されたコマンドに基づき、プログラムROM83内に格納された制御プログラムにしたがって各種の処理を行う。なお、画像制御回路(gSub)72aは、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、画像制御マイコン81の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
シリアルポート82は、主制御回路71から送信されるコマンドなどを受信する。プログラムROM83は、画像制御マイコン81で実行する制御プログラム(後述の図52〜図63)、後述の各種テーブル(後述の図24〜図33)などを格納する。
ワークRAM84は、画像制御マイコン81が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。ワークRAM84には、種々の情報が格納される。例えば、後述の敵状態パラメータ、RT遊技数カウンタ(サブ)、液晶表示用RT遊技数カウンタ、連続演出識別子、対応番号、及び演出識別子などの情報が格納される。
カレンダIC85は、日付データを記憶する。画像制御マイコン81には、操作部17が接続されている。実施例では、この操作部17を遊技場の従業員などが操作することにより日付の設定などが行われるようになっている。画像制御マイコン81は、操作部17から送信される入力信号に基づいて設定された日付情報をカレンダIC85に記憶する。カレンダIC85に記憶された日付情報はバックアップされることとなる。
また、前述のワークRAM84とカレンダIC85は、バックアップ対象となっている。つまり、画像制御マイコン81に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報などの消去が防止される。
画像制御IC86は、画像制御マイコン81により決定された演出内容(前述の報知態様演出など)に応じた画像を生成し、液晶表示装置131に出力する。
制御RAM87は、画像制御IC86の中に含まれている。画像制御マイコン81は、この制御RAM87に対して情報などの書き込みや読み出しを行う。また、制御RAM87には、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルと、カラーパレットテーブルと、が展開されている。画像制御マイコン81は、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルとを所定のタイミング毎に更新する。
画像制御IC86には、液晶表示装置131と、画像ROM88と、ビデオRAM89とが接続されている。なお、画像ROM88が画像制御マイコン81に接続された構成であってもよい。この場合、3次元画像データなど大量の画像データを処理する場合に有効な構成となる場合がある。画像ROM88は、画像を生成するための画像データ、ドットデータなどを格納する。ビデオRAM89は、画像制御IC86で画像を生成する場合の一時記憶手段として構成される。また、画像制御IC86は、ビデオRAM89のデータを液晶表示装置131に転送終了する毎に画像制御マイコン81に信号を送信する。
また、画像制御回路(gSub)72aでは、画像制御マイコン81が、音・ランプの演出の制御も行うこととなっている。画像制御マイコン81は、決定された演出に基づいて、音・ランプの種類及び出力タイミングを決定する。そして、画像制御マイコン81は、所定のタイミング毎に、音・ランプ制御回路(mSub)72bにシリアルポート82を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路(mSub)72bでは、主に、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみを行うこととなる(後述する音量調節制御を除く)。
音・ランプ制御回路(mSub)72bは、音・ランプ制御マイコン111、シリアルポート112、プログラムROM113、ワークRAM114、音源IC115、パワーアンプ116、音源ROM117で構成される。
音・ランプ制御マイコン111は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。音・ランプ制御マイコン111に備えられたCPUは、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づき、プログラムROM113内に格納された制御プログラムにしたがって音・ランプの出力処理を行う。また、音・ランプ制御マイコン111には、LED類101及びランプ類102が接続されている。音・ランプ制御マイコン111は、画像制御回路(gSub)72aから所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、このLED類101及びランプ類102に出力信号を送信する。これにより、LED類101及びランプ類102が演出に応じた所定の態様で発光することとなる。
シリアルポート112は、画像制御回路(gSub)72aから送信されるコマンドなどを受信する。プログラムROM113は、音・ランプ制御マイコン111で実行する制御プログラムなどを格納する。ワークRAM114は、音・ランプ制御マイコン111が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。
音源IC115は、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づいて音源を生成し、パワーアンプ116に出力する。パワーアンプ116は増幅器であり、このパワーアンプ116にはスピーカ9L,9Rが接続されている。パワーアンプ116は、音源IC115から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ9L,9Rから出力させる。音源ROM117は、音源を生成するための音源データ(フレーズなど)などを格納する。
また、音・ランプ制御マイコン111には、音量調節部103が接続されている。音量調節部103は、遊技場の従業員などにより操作可能となっており、スピーカ9L,9Rから出力される音量の調節が行われる。音・ランプ制御マイコン111は、音量調節部103から送信される入力信号に基づいて、スピーカ9L,9Rから出力される音を入力された音量に調節する音量調節制御を行う。
図24を参照して、副制御回路72のジャンプテーブルについて説明する。
ジャンプテーブルは、主制御回路71により送信されたコマンド(情報或いは指令)を受信した場合に、受信したコマンドの種類に応じて行う処理の情報を備えている。具体的には、主制御回路71により送信されるコマンドの「識別子」に対応して実行する13種類の処理の情報が格納されている。主制御回路71は、“4バイト”〜“8バイト”で構成されるデータ(情報)を一のコマンドとして副制御回路72へ送信するが、「先頭データ」は、その“1バイト目”のデータを示す。
初期化コマンドを受信した場合の識別子は01Hであり、この識別子「01H」に対応する処理は、初期化コマンド処理である。初期化コマンド処理は、ワークRAM84などを初期化する処理である。デモ表示コマンドを受信した場合の識別子は02Hであり、この識別子「02H」に対応する処理は、デモ表示コマンド処理である。デモ表示コマンド処理は、遊技機が客待ちの状況であることを報知する画像を液晶表示部2bに表示する処理である。
遊技メダル投入コマンドを受信した場合の識別子は03Hであり、この識別子「03H」に対応する処理は、遊技メダル投入コマンド処理である。遊技メダル投入コマンド処理は、「BET操作」を契機として行われる処理である。遊技開始コマンドを受信した場合の識別子は04Hであり、この識別子「04H」に対応する処理は、遊技開始コマンド処理である。遊技開始コマンド処理は、スタートレバー6が操作されることを契機として行われる処理である。
リール停止コマンドを受信した場合の識別子は05Hであり、この識別子「05H」に対応する処理は、リール停止コマンド処理である。リール停止コマンド処理は、いずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたことを契機として行われる処理である。全リール停止コマンドを受信した場合の識別子は06Hであり、この識別子「06H」に対応する処理は、全リール停止コマンド処理である。全リール停止コマンド処理は、第3停止操作が行われることを契機として行われる処理である。
表示役成立コマンドを受信した場合の識別子は07Hであり、この識別子「07H」に対応する処理は、表示役成立コマンド処理である。表示役成立コマンド処理は、表示役の成否などに基づいて行われる処理である。払出終了コマンドを受信した場合の識別子は08Hであり、この識別子「08H」に対応する処理は、払出終了コマンド処理である。払出終了コマンド処理は、メダルの払出に基づいて行われる処理である。
遊技状態変更コマンドを受信した場合の識別子は09Hであり、この識別子「09H」に対応する処理は、遊技状態変更コマンド処理である。遊技状態変更処理は、例えば、ボーナスの入賞を契機として、遊技状態の情報を、RB遊技状態を示すものに変更するための処理である。BB終了時遊技動作コマンドを受信した場合の識別子は0AHであり、この識別子「0AH」に対応する処理は、BB終了時遊技動作コマンド処理である。BB終了時遊技動作コマンド処理は、ボーナスの終了時において、遊技状態の情報を、一般遊技状態を示すものに変更するための処理である。
エラーコマンドを受信した場合の識別子は0BHであり、この識別子「0BH」に対応する処理は、エラーコマンド処理である。エラーコマンド処理は、ホッパー40内のメダルが空になるなどの不具合が生じた場合に、その不具合を報知する画像を液晶表示装置131に表示するための処理である。
演出指示要求コマンドを受信した場合の識別子は0CHであり、この識別子「0CH」に対応する処理は、演出指示要求コマンド処理である。演出指示要求コマンド処理は、液晶表示装置131やLED類101、ランプ類102、スピーカ9L,9Rなどで画像表示や光、音による演出を実行するための処理である。ボーナス開始コマンドを受信した場合の識別子は0DHであり、この識別子「0DH」に対応する処理は、ボーナス開始コマンド処理である。ボーナス開始コマンド処理は、ボーナス(BB又はRB)が作動するタイミングの報知を実行するための処理である。
図25〜図33を参照して、RTが作動しているときに参照されるテーブル群について説明する。
まず、図25を参照して、敵状態パラメータ更新テーブルについて説明する。実施例では、RT作動中である場合、液晶表示装置131に敵キャラクタを表示する。敵状態パラメータ更新テーブルは、この敵キャラクタのダメージを決定するテーブルであり、RT作動中には、単位遊技毎に参照される。
敵状態パラメータ更新テーブルは、現在の敵状態パラメータの値と内部当籤役とに基づいて決定される敵状態パラメータの情報を備えている。敵状態パラメータは、敵キャラクタのダメージを示す指標であり、実施例では、「0」〜「6」の6種類が設けられている。このとき、数値が小さいほどダメージが小さいことを示唆し、数値が大きいほどダメージが大きいことを示唆している。
ここで、敵状態パラメータ更新テーブルの参照例について説明する。RTの作動が開始した一回目の単位遊技では、敵状態パラメータの値は「0」である。そこで、敵状態パラメータ更新テーブルを参照する際には、現在の敵状態パラメータ「0」の行を参照する。
次に、内部当籤役の列を参照する。例えば、内部当籤役が爆弾であるときには、内部当籤役「爆弾」の列を参照し、内部当籤役が「BB1」であるときには、内部当籤役「BB1」の列を参照する。すると、現在の敵状態パラメータの値が「0」であり、内部当籤役が爆弾であるときには、「0」という数値が示されているので、このときには、敵状態パラメータとして「0」が決定される。これに対し、敵状態パラメータの値が「0」であり、内部当籤役がBB1であるときには、「2」という数値が示されているので、このときには、敵状態パラメータとして「2」が決定される。
RT作動中にあっては、二回目以降の単位遊技であっても同様にして敵状態パラメータ更新テーブルが参照される。このテーブルによると、ボーナスを含む役が内部当籤役として決定される場合に更新される敵状態パラメータが、ボーナスを含まない役が内部当籤役として決定される場合に更新される敵状態パラメータよりも高くなるように構成されている。遊技者にとってみれば、液晶表示装置131に表示される敵キャラクタのダメージによってボーナスが内部当籤役であるか否かを予測することができ、遊技の興趣が向上する。
図26を参照して、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換えテーブルについて説明する。
まず、RT遊技数カウンタについて説明する。実施例では、3種類の異なるRT遊技数カウンタが設けられている。より詳しくは、RT遊技数カウンタ(メイン)と、RT遊技数カウンタ(サブ)と、液晶表示用RT遊技数カウンタとが設けられている。
RT遊技数カウンタ(メイン)は、主制御回路71のRAM33の所定領域に設けられ、残りRT遊技数を計数する。残りRT遊技数とは、RTを作動することが可能な単位遊技の回数をいう。RT遊技数カウンタ(メイン)では、RB1作動中フラグがオフになり、RT1が作動することを条件に100にセットされる。また、リプレイ2が表示役として成立し、RT2が作動することを条件に150にセットされる。このように予め定められた数がRT遊技数カウンタ(メイン)にセットされると、RT遊技数カウンタ(メイン)は、セットされた数値を単位遊技毎に1ずつ減算する。この減算は、RT遊技数カウンタ(メイン)の数値が0になるまで続く。
なお、前述したように、実施例では、RT1からRT2への上乗せのような状態が作動する場合がある。この場合においても、RT遊技数カウンタ(メイン)では、RT1の作動を条件に100にセットされ、RT2の作動を条件に150にセットされる。
RT遊技数カウンタ(サブ)は、副制御回路72のワークRAM84の所定領域に設けられ、RT遊技数カウンタ(メイン)と同じ数値を計数する。すなわち、このカウンタにおいても、RT1の作動を条件に100がセットされ、RT2の作動を条件に150がセットされる。そして、RT遊技数カウンタ(サブ)は、セットされた数値を単位遊技毎に1ずつ減算する。
液晶表示用RT遊技数カウンタは、残りRT遊技数を液晶表示装置131で表示するために、副制御回路72のワークRAM84の所定領域に設けられている。このカウンタでは、RT遊技数カウンタ(メイン)と同じ数値を計数する場合と、RT遊技数カウンタ(メイン)とは異なる数値を計数する場合とがある。
液晶表示用RT遊技数カウンタについてより詳しく説明する。表示役としてリプレイ2が成立し、RT2を作動する際、副制御回路72は、RT1作動中であるか否かを判別する。そして、RT1作動中でない場合には、液晶表示用RT遊技数カウンタに150がセットされ、単位遊技毎に1ずつ減算される。したがって、RT1からRT2への移行が行われる場合を除いては、液晶表示用RT遊技数カウンタは、残りRT遊技数を正しく計数する。
これに対し、RT1作動中である場合、副制御回路72は、延長RTフラグをオンに更新するが、液晶表示用RT遊技数カウンタでの数値の更新は行わない。延長RTフラグは、RT1からRT2への移行が行われることを示す指標であり、オンであるか否かの情報は、ワークRAM84の所定領域に格納される。
言い換えると、RT2の作動時にRT1が作動中である場合、液晶表示用RT遊技数カウンタでは、RT1作動時にセットされた「100」からの数値の減算が引き続き行われる。これにより、実施例では、RT1作動中にRT2が作動することを契機として、液晶表示用RT遊技数カウンタがRT遊技数カウンタ(メイン)とは異なる数値を計数するようになる。
次に、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換えテーブルそのものの説明に移る。このテーブルは、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換え識別子が0であって、RT遊技数カウンタ(サブ)の値が20以上且つ下1桁の値が0であり、液晶表示用RT遊技数カウンタの値が11以上20以下である場合に参照される。液晶表示用RT遊技数カウンタ書換え識別子は、前述の液晶表示用RT遊技数カウンタ書換えテーブルを参照しての液晶表示用RT遊技数カウンタの書換えが行われたか否かを識別する指標である。実施例では、書換えが行われていない場合、この識別子は「0」であり、書換えが行われたとき、この識別子は「1」に更新される。したがって、このテーブルは、参照する条件を満たしたときに1回に限り参照される。
液晶表示用RT遊技数カウンタ書換えテーブルは、RT遊技数カウンタ(サブ)が示す値の夫々に対して設けられ、書換え値についての抽籤値の情報を備えている。抽籤値とは、抽出した乱数値から減算する値をいう。乱数値から抽籤値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽籤値に対応する書換え値が実際の書換え値として選択される。そのため、抽籤値は、互いに重複することのない数値範囲の情報であるといえる。書換え値とは、液晶表示用RT遊技数カウンタに格納する値をいい、一の書換え値が選択されると、この書換え値が液晶表示用RT遊技数カウンタに格納される。
例えば、RT遊技数カウンタ(サブ)の値が50であり、抽出した乱数値が“15000”である場合、初めに、この“15000”から書換え値「20」に対応する抽籤値“10923”を減算する。減算した値は、“4077”である(正の値である)。次に、この“4077”から書換え値「30」に対応する抽籤値“10923”を減算する。減算した値は、負となる。したがって、実際の書換え値として「30」が選択され、この書換え値が液晶表示用RT遊技数カウンタに格納される。
前述したように、RT1からRT2への移行が行われていない場合、液晶表示用RT遊技数カウンタは、残りRT遊技数を正確に計数する。そのため、当該移行が行われていない場合、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換えテーブルは、RT遊技数カウンタ(サブ)及び液晶表示用RT遊技数カウンタの値がともに20である場合に限り参照される。そこで、このテーブルを参照すると、RT遊技数カウンタ(サブ)が20である場合の書換え値は、常に20である。したがって、RT1からRT2への移行が行われていない場合、液晶表示用RT遊技数カウンタの書換えが行われた後においても、液晶表示用RT遊技数カウンタは、残りRT遊技数を正確に計数する。
これに対し、RT1からRT2への移行が行われた場合、液晶表示用RT遊技数カウンタは、RT1作動中にRT2が作動するときからRT遊技数カウンタ(メイン)とは異なる数値を計数する。このとき、RT遊技数カウンタ(サブ)の値は、液晶表示用RT遊技数カウンタの値よりも大きいため、RT遊技数カウンタ(サブ)の値は正の数であるにも関らず、液晶表示用RT遊技数カウンタの値だけが先に0となる場合が生じる。実施例では、このような場合が生じることを条件に、RT遊技数カウンタ(サブ)が示す値に関らず、液晶表示用RT遊技数カウンタを0から50に更新し、延長RTフラグをオフにする(後述の図55のステップS282)。
その後も単位遊技を進め、RT遊技数カウンタ(サブ)及び液晶表示用RT遊技数カウンタの減算を進めると、RT遊技数カウンタ(サブ)の値が20以上且つこのカウンタの下1桁が0であり、液晶表示用RT遊技数カウンタの値が11以上20以下である場合が生じ得る。実施例では、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換えテーブルを用いることで、RT遊技数カウンタ(サブ)が示す値と液晶表示用RT遊技数カウンタが示す値との間で調整を図ることができる。また、リプレイタイムのが行われるかのような印象を遊技者に提供するといった新たな遊技性があることを、液晶表示装置131を通じて報知できるという点で、リプレイタイムについて、新たな遊技性を持つ遊技機を提供することができる。
図27を参照して、液晶表示用RT遊技数カウンタ加算テーブルについて説明する。
このテーブルは、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換え識別子が1であり、RT遊技数カウンタ(サブ)の値が20以上である場合に参照される。実施例では、RT1からRT2への移行が行われていない場合、前述の液晶表示用RT遊技数書換えテーブル(図26)が参照された後に、RT遊技数カウンタ(サブ)の値が20以上になることはない。したがって、液晶表示用RT遊技数カウンタ加算テーブルが参照されるのは、RT1からRT2への移行が行われた場合に限られる。
また、このテーブルは、RT遊技数カウンタ(サブ)と液晶表示用RT遊技数カウンタとの差の夫々に対して設けられ、加算値についての抽籤値の情報を備えている。加算値とは、液晶表示用RT遊技数カウンタに加算する値をいい、一の加算値が選択されると、液晶表示用RT遊技数カウンタが計数する元の値に選択された加算値が加算される。例えば、RT遊技数カウンタ(サブ)と液晶表示用RT遊技数カウンタの差が50であり、抽出した乱数値が“15000”である場合には、加算値として「20」が選択され、この加算値が液晶表示用RT遊技数カウンタの計数値に加算される。
なお、液晶表示用RT遊技数カウンタ加算テーブルが参照されるのは、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換えテーブルが参照された後である。図26に戻って液晶表示用RT遊技数カウンタ書換えテーブルを参照すると、書換え値の1の位は、必ず0である。したがって、液晶表示用RT遊技数カウンタ加算テーブルが参照されるとき、このときのRT遊技数カウンタの値(サブ)と液晶表示用RT遊技数カウンタの値との差は、必ず10の倍数である。この差が10の倍数以外のときについて液晶表示用RT遊技数カウンタ加算テーブルで検討していないのは、そのためである。
実施例では、液晶表示用RT遊技数カウンタ加算テーブルを用いることで、液晶表示装置131を用いて表示されるリプレイタイムの回数が実際に作動するリプレイタイムの回数よりも多くなる場合がある。したがって、実際に作動するリプレイタイムの回数よりも多い回数のリプレイタイムが続くことへの期待感を遊技者に与えることができるという点で、リプレイタイムについて、新たな遊技性を持つ遊技機を提供することができる。
図28を参照して、液晶表示用RT遊技数カウンタ再設定テーブルについて説明する。
このテーブルは、副制御回路72が液晶表示用RT遊技数カウンタ加算テーブル(図27)を参照したときの液晶表示用RT遊技数カウンタの値が0である場合、言い換えると、液晶表示用RT遊技数カウンタの値が0のときに副制御回路72が液晶表示用RT遊技数カウンタ加算テーブル(図27)を参照し、その結果、加算値が0であった場合に参照される。
前述したように、RT1からRT2への移行が行われていない場合に、図27に示したテーブルが参照される場合がない。したがって、液晶表示用RT遊技数カウンタ再設定テーブルが参照されるのは、RT1からRT2への移行が行われた場合に限られる。
また、このテーブルは、RT遊技数カウンタ(サブ)の値の夫々に対して設けられ、再設定値についての抽籤値の情報を備えている。なお、再設定値とは、いったん液晶表示用RT遊技数カウンタの値が0になったときに再び液晶表示用RT遊技数カウンタに格納する値をいい、一の再設定値が選択されると、この再設定値が液晶表示用RT遊技数カウンタに格納される。
なお、前述した通り、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換えテーブル(図26)では、書換え値の1の位は、必ず0である。したがって、追撃演出決定テーブルが参照されるとき、RT遊技数カウンタの値(サブ)は、必ず10の倍数である。この値が10の倍数以外のときについて液晶表示用RT遊技数カウンタ再設定テーブルで検討していないのは、そのためである。また、液晶表示用RT遊技数カウンタの再設定が行われると、前述した敵状態パラメータの値は0に戻る。
実施例では、液晶表示用RT遊技数カウンタ再設定テーブルを用いることで、いったん終了したリプレイタイムが再度行われるといった印象を遊技者に与えることができる。これにより、リプレイタイムについて、新たな遊技性を持つ遊技機を提供することができる。
図29を参照して、連続演出グループ抽籤テーブルについて説明する。
このテーブルは、液晶表示用RT遊技数カウンタの値が8以下である場合に参照される。また、このテーブルは、敵状態パラメータの値及び液晶表示用RT遊技数カウンタの値の夫々に対して設けられ、連続演出グループ識別子についての抽籤値の情報を備えている。連続演出グループ識別子とは、複数回の単位遊技にわたって連続して行う演出の大まかなまとまりをいい、実施例では、戦艦バトル演出、追撃演出、狙い撃ち演出の3種類が設けられている。
前述したように、実施例では、敵状態パラメータの値は、ボーナスを含む役が内部当籤役であるか否かと対応付けられている。連続演出グループ抽籤テーブルで敵状態パラメータの値と連続演出グループ識別子の値とを関連付けることにより、遊技者は、液晶表示装置131で行われる連続演出の内容によってボーナスが内部当籤役であるか否かを予測すできる。実施例では、戦艦バトル演出よりも追撃演出の方がボーナスに対する期待度を高めることができ、追撃演出よりも狙い撃ち演出の方がボーナスに対応する期待度を高めることができる。
図30を参照して、狙い撃ち演出用連続演出抽籤テーブルについて説明する。
このテーブルは、連続演出グループ識別子が3(狙い撃ち演出)である場合に参照される。また、このテーブルは、内部当籤役の夫々に対して設けられ、連続演出識別子についての抽籤値の情報を備えている。連続演出識別子は、液晶表示装置131で表示される演出の内容と対応している。
狙い撃ち演出では、内部当籤しているボーナスの種類の告知が液晶表示装置131で行われる。具体的には、最初に4人のキャラクタが液晶表示装置131に表示され、単位遊技を経る毎に一部のキャラクタが去っていく。これら4人のキャラクタは、3人の味方キャラクタと1人の敵キャラクタとにより構成され、3人の味方キャラクタは、BB1に対応する味方Aと、BB2に対応する味方Bと、RB(RB1又はRB2のいずれか)に対応する味方Cとにより構成される。そして、敵キャラクタは、ボーナス非当籤に対応する。
キャラクタが去る演出は、単位遊技毎に繰り返され、液晶表示装置131では、最終的に一のキャラクタが残る演出が行われる。そして、遊技者は、この残った一のキャラクタに対応する種類のボーナスに内部当籤していると期待できる。
例えば、連続演出識別子として「1」が選択される場合、最初に4人のキャラクタが液晶表示装置131に表示され、単位遊技を経る毎にキャラクタが一人ずつ去っていく。そして、3回の単位遊技が終わると、最終的に味方Aが残り、遊技者は、BB1に内部当籤していると期待できる。
図31を参照して、MAPテーブルについて説明する。
このテーブルは、連続演出グループ識別子が2(追撃演出)である場合に参照され、液晶表示用RT遊技数カウンタの値と現在の敵状態パラメータの値とに基づいて決定される対応番号の情報を備えている。対応番号は、液晶表示用RT遊技数カウンタの値が2になるまでの間における単位遊技毎の敵状態パラメータの値と対応している。つまり、追撃演出では、MAPテーブルを参照して対応番号を決定することで、液晶表示用RT遊技数カウンタが2になるまでの間における単位遊技毎の敵状態パラメータの値の変化を一度に決定する。
ここで、液晶表示用RT遊技数カウンタの値が8であり、敵状態パラメータの値が3である場合を例にして、敵状態パラメータの値の変化の決定方法について説明する。まず、MAPテーブルのうち、液晶表示用RT遊技数カウンタ「8」の列を参照する。すると、この列には、上から「1」、「1」、「2」、「2」、「3」、…という数字が並んでいる。この数字は、敵状態パラメータの値に対応している。
そこで、敵状態パラメータの値に対応する対応番号を参照する。ここでは、敵状態パラメータが3であるため、「3」に対応する対応番号を参照する。すると、「3」に対応する対応番号は「5」である。このようにすることで、液晶表示用RT遊技数カウンタの値が8であり、敵状態パラメータの値が3である場合、対応番号として5が決定される。
次に、決定された対応番号の行、ここでは、対応番号「5」の行を参照する。この行には、左から「3」、「4」、「6」、「6」、「6」、「6」、「6」という数字が並んでいる。この数字は、液晶表示用RT遊技数カウンタが2になるまでの間における単位遊技毎の敵状態パラメータの値に対応する。すなわち、液晶表示用RT遊技数カウンタの値が8であり、敵状態パラメータの値が3である場合、敵状態パラメータの値は、単位遊技毎に「3」、「4」、「6」、「6」、「6」、「6」、「6」の順に更新される。以上により、液晶表示用RT遊技数カウンタが2になるまでの間における単位遊技毎の敵状態パラメータの値の変化を一度に決定することができる。
なお、実施例では、敵状態パラメータの値が「6」になると、連続演出グループ識別子が無条件に3(狙い撃ち演出)に更新される。したがって、液晶表示用RT遊技数カウンタの値が8であり、敵状態パラメータの値が3である場合、2回の単位遊技の間は追撃演出が行われるが、それ以降は狙い撃ち演出が行われる。
また、MAPテーブルのうち、液晶表示用RT遊技数カウンタ「2」の列を参照すると、このときの敵状態パラメータの値は、対応番号の値に関らず全て「6」である。したがって、実施例では、液晶表示用RT遊技数カウンタの値が2になると、必ず狙い撃ち演出に移行し、MAPテーブルが参照されることはない。
以上のように、連続演出が行われる残り回数及び敵状態パラメータに基づいて決定される対応番号の情報と、決定した対応番号及び連続演出の残り回数に基づいて決定される移行先の敵状態パラメータの情報との両方を1つのMAPテーブルに含めたため、いったん対応番号を一回決定すれば、連続演出に必要な全てのパラメータを決定することができる。したがって、連続演出が行われる残り回数及び敵状態パラメータに基づいて決定される対応番号の情報を含む第1のテーブルと、決定した対応番号及び連続演出の残り回数に基づいて決定される移行先の敵状態パラメータの情報を含む第2のテーブルとを個別に設ける必要があった従来の遊技機に比べ、制御系に係る負担を軽減させることができる。
図32を参照して、対応番号決定テーブルについて説明する。
例えば、液晶表示用RT遊技数カウンタの値が8であり、敵状態パラメータの値が1である場合、図31に示したMAPテーブルを参照して対応番号を決定すると、対応番号として1及び2が決定される。このように、MAPテーブルを参照したとき、複数の対応番号が候補となる場合に対応番号決定テーブルが参照され、一の対応番号が決定される。
対応番号決定テーブルは、現在の対応番号(MAPテーブルを参照したときに候補となっている対応番号)及び内部当籤役の夫々に対して設けられ、対応番号についての抽籤値の情報を備えている。
対応番号決定テーブルによると、候補となっている複数の対応番号のうち、内部当籤役がボーナスを含まない役であるときには小さい数の対応番号が選択されやすく、内部当籤役がボーナスを含む役であるときには大きい数の対応番号が選択されやすいように設定されている。ここで、図31に戻ると、MAPテーブルは、液晶表示用RTカウンタの値が同じ場合、対応番号が大きいほど敵状態パラメータの数が大きくなるように設定されている。
このようにすることで、内部当籤役にボーナスが含まれるか否かに応じて、大きなダメージを受けた敵キャラクタを少ない単位遊技数で液晶表示装置131に表示するか否かを変えることができる。ここで、このような表示を液晶表示装置131で行う際、MAPテーブルを参照して決定した対応番号が複数であっても、対応番号決定テーブルを参照することで対応番号を1つにすることができる。そのため、MAPテーブルでは、連続演出が行われる残り回数及び一のパラメータと、これら残り回数及び一のパラメータに基づいて決定される対応番号とを一対複数で対応させることができる。したがって、制御系に係る負担を軽減させ、且つ当籤役がボーナスであるか否かを予測させる連続演出を多様にするという、相反する要求の両方を満たすことができる。
図33を参照して、追撃演出用演出決定テーブルについて説明する。
このテーブルは、連続演出グループ識別子が2(追撃演出)であり、液晶表示用RT遊技数カウンタが2〜8である場合に参照される。なお、液晶表示用RT遊技数カウンタが1である場合には、追撃演出最終用の演出として図示しない別のテーブルが参照される(後述の図61のステップS352)。
追撃演出用演出決定テーブルは、現在の敵状態パラメータと、次に移行する敵状態パラメータとの差に基づいて決定される演出識別子の情報を備えている。現在の敵状態パラメータとは、MAPテーブル(図31)及び対応番号決定テーブル(図32)を参照して決定した対応番号と、実際に示している液晶表示RT遊技数カウンタの値とに基づいて、MAPテーブルを参照して決定される一の数値をいう。例えば、MAPテーブル(図31)及び対応番号決定テーブル(図32)を参照して決定した対応番号が1であって、実際に示している液晶表示RT遊技数カウンタの値が8である場合、現在の敵状態パラメータは、1である。
また、次に移行する敵状態パラメータとは、MAPテーブル(図31)及び対応番号決定テーブル(図32)を参照して決定した対応番号と、実際に示している液晶表示RT遊技数カウンタの値から1減算した値とに基づいて、MAPテーブルを参照して決定される一の数値をいう。例えば、MAPテーブル(図31)及び対応番号決定テーブル(図32)を参照して決定した対応番号が1であって、実際に示している液晶表示RT遊技数カウンタの値が8である場合、このカウンタの値から1減算した値は7なので、現在の敵状態パラメータは、2である。
また、演出識別子は、液晶表示装置131で表示する演出の内容と対応している。実施例では、現在の敵状態パラメータと、次に移行する敵状態パラメータとの差が大きいほど、味方キャラクタが敵キャラクタに対して激しく攻撃する演出を液晶表示装置131で行うようにしている。前述したように、実施例では、内部当籤役にボーナスが含まれるか否かに応じて、大きなダメージを受けた敵キャラクタを少ない単位遊技数で液晶表示装置131に表示するか否かを変えている。そのため、内部当籤役にボーナスが含まれる場合には、現在の敵状態パラメータと、次に移行する敵状態パラメータとの差が大きくなりやすい。したがって、遊技者は、味方キャラクタが敵キャラクタに対して激しく攻撃する演出が液晶表示装置131で行われることで、ボーナスが内部当籤役であると予測でき、遊技の興趣が向上する。
図34及び図35に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
初めに、CPU31は、ゲーム開始時(遊技開始時)の初期化を行う(ステップS1)。このステップS1では、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化などが行われる。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去し(ステップS2)、ステップS3に移る。このステップS2では、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などが行われる。
ステップS3では、後述の図36を参照して説明するボーナス作動監視処理を行い、ステップS4に移る。この処理では、BB作動中フラグがオンである場合には、RB遊技状態が終了しても続けてRB遊技状態となるようにRB2作動中フラグをオンに更新する処理が行われる。ステップS4では、メダル投入・スタートチェック処理を行い、ステップS5に移る。この処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ10S、又はBETスイッチ11〜13からの入力に基づいて、BET数の更新などの処理が行われる。
ステップS5では、抽籤用の乱数を抽出し、ステップS6に移る。この処理で抽出した乱数は、後に説明する内部抽籤処理において使用される。ステップS6では、遊技状態監視処理を行い、ステップS7に移る。この処理では、遊技状態移行条件が満たされているか否かを判別し、遊技状態移行条件が満たされていると判別される場合には遊技状態を移行し、遊技状態移行条件が満たされていると判別されない場合には現在の遊技状態を維持する処理が行われる。
ステップS7では、後に図37及び図38を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS8に移る。ステップS8では、後に図40を参照して説明するRT遊技数カウンタ(メイン)更新処理を行い、ステップS9に移る。ステップS9では、遊技開始コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS10に移る。この遊技開始コマンドには、遊技状態及び内部当籤役などの情報が含まれる。
ステップS10では、後に図41を参照して説明するリール停止初期設定処理を行い、ステップS11に移る。ステップS11では、前回のゲームが開始してから4.1秒が経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS13に移り、NOのときは、ステップS12に移る。
ステップS12では、ゲーム開始待ち時間消化の処理(ウェイト処理)を行い、ステップS13に移る。この処理では、前回のゲームが開始してから4.1秒が経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理が行われる。
ステップS13では、ゲーム監視用タイマをセットし、ステップS14に移る。このゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。ステップS14では、全リールの回転開始を要求し、ステップS15に移る。
ステップS15では、後に図45を参照して説明する停止制御処理を行い、ステップS16に移る。ステップS16では、後に図43を参照して説明する表示役検索処理を行い、図35のステップS17に移る。この処理では、図柄表示領域21L,21C,21Rの図柄の停止態様に基づいて表示役(成立役)を識別するためのフラグをセットする処理が行われる。
図35のステップS17では、エラーチェック処理を行い、ステップS18に移る。ステップS18では、表示役がリプレイ2であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS19に移り、NOのときは、ステップS24に移る。
ステップS19では、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS20に移り、NOのときは、ステップS21に移る。ステップS20では、RT1作動中フラグをオフにし、ステップS21に移る。これらステップS19及びステップS20の処理により、リプレイ2が表示役として成立することをRT1作動の終了条件とすることができる。
ステップS21では、フラグ間であるか否かを判別する。具体的には、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」以外であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS24に移り、NOのときは、ステップS22に移る。
ステップS22では、RT2作動中フラグをオンにし、ステップS23に移る。ステップS23では、RT遊技数カウンタ(メイン)を150にセットし、ステップS24に移る。実施例では、3種類の異なるRT遊技数カウンタを備えている。そのうちの1つであるRT遊技数カウンタ(メイン)は、主制御回路71のRAM33の所定領域に設けられている。なお、他のRT遊技数カウンタは、RT遊技数カウンタ(サブ)及び液晶表示用RT遊技数カウンタであり、これらは、副制御回路のワークRAM84の所定領域に設けられている。
これらステップS22及びステップS23の処理を行うことにより、リプレイ2が表示役として成立することを条件に、RT2を作動することができる。ただし、ステップS22及びステップS23の処理はステップS21の処理でNOと判別された場合に限り行われるので、たとえリプレイ2が表示役として成立してもフラグ間である場合には、RT2が作動しない。すなわち、ステップS21の処理でYESと判別される場合には、たとえリプレイ2に対応する“プラム−リプレイ−リプレイ”が有効ライン上に表示されても、主制御回路71はRB遊技状態用内部抽籤テーブルへの切り換えを行わず、もとの内部抽籤テーブルへの切り換えを継続する。遊技者にとってみれば、リプレイ2が表示役として成立してもRT2が作動していないことを把握することで、ボーナスに内部当籤していることへの期待感を高めることができる。
ステップS24では、表示役成立コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS25に移る。表示役成立コマンドには、成立した表示役の情報が含まれる。ステップS25では、メダル払出処理を行い、ステップS26に移る。ステップS26では、払出枚数に基づいてボーナス終了枚数カウンタを更新し、ステップS27に移る。この処理では、ボーナス終了枚数カウンタが1以上であることを条件に、このボーナス終了枚数カウンタから払出枚数に応じた値を減算する処理が行われる。
ステップS27では、RB作動中フラグ又はBB作動中フラグのいずれかがオンであるか否かを判別する。より詳しくは、RB1作動中フラグ若しくはRB2作動中フラグ又はBB1作動中フラグ若しくはBB2作動中フラグのいずれかがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS28に移り、NOのときは、ステップS29に移る。
ステップS28では、後に図48を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い、ステップS30に移る。ボーナス終了チェック処理では、RB遊技状態におけるゲーム回数(遊技回数)が遊技可能回数(実施例では2回)を超えたか否か、RB遊技状態における役の成立回数が入賞可能回数(実施例では2回)を超えたか否か、及びボーナス終了枚数カウンタが0以下になったか否かを判別し、少なくとも1つの条件を満たすと判別した場合には、ボーナスを終了させる。
ステップS29では、後に図49を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、ステップS30に移る。ボーナス作動チェック処理では、表示役がBB1又はBB2のいずれかである場合には、BBの作動を開始し、表示役がBB1又はBB2のいずれかである場合には、RB遊技状態への移行を行う。
ステップS30では、リプレイ作動チェック処理を行い、図34のステップS2に移る。この処理では、表示役がリプレイ1又はリプレイ2であることを条件に、今回のゲームのために投入された投入枚数と同数を自動投入カウンタにセット(自動投入)する処理が行われる。自動投入カウンタは、RAM33の所定領域に設けられている。
図36を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。
初めに、CPU31は、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのいずれかがオンであるか否かを判別する(ステップS31)。この判別がYESのときは、ステップS32に移り、NOのときは、図34のステップS4に移る。ステップS32では、RB2作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、図34のステップS4に移り、NOのときは、ステップS33に移る。
ステップS33では、ボーナス作動時テーブル(図13)に基づいてRB2作動時処理を行い、図34のステップS4に移る。この処理では、RB2作動中フラグをオンに更新する処理が行われる。そして、遊技可能回数カウンタに「2」を格納し、入賞可能回数カウンタに「2」を格納する処理が行われる。
これらステップS31〜ステップS33の処理を行うことにより、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのいずれかがオンである場合には、RB2作動中フラグをオフに更新する条件が満たされRB2作動中フラグがオフに更新された場合であっても、このRB2作動中フラグを再びオンに更新し、RB遊技状態を連続して作動させることができる。
図37及び図38を参照して、内部抽籤処理について説明する。
初めに、CPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図7)に基づいて、内部抽籤テーブルの種別を決定し(ステップS41)、ステップS42に移る。ステップS42では、後述の図39を参照して説明する内部抽籤テーブル変更処理を行い、ステップS43に移る。ステップS43では、当籤番号として「35」をセットし、ステップS44に移る。
ステップS44では、ステップS41及びステップS42で決定された内部抽籤テーブルを参照し、設定及び当籤番号に対応する下限値(L)を取得し、ステップS45に移る。ステップS45では、乱数値格納領域に格納されている乱数値(R)から下限値(L)を減算し(R−L)、ステップS46に移る。乱数値格納領域は、RAM33の所定領域に設けられている。
ステップS46では、桁かりが行われたか否かを判別する。具体的には、R−Lの計算結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図38のステップS55に移り、NOのときは、ステップS47に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、下限値より乱数値の方が小さい場合であり(L>R)、NOとなる場合は、下限値より乱数値の方が大きいか又は下限値と乱数値が等しい場合である(L≦R)。
ステップS47では、ステップS41及びステップS42で決定された内部抽籤テーブルを参照し、設定及び当籤番号に対応する上限値(U)を取得し、ステップS48に移る。ステップS48では、乱数値格納領域に格納されている乱数値(R)から上限値(U)を減算し(R−U)、ステップS49に移る。
ステップS49では、減算により得られた値、具体的にはR−Uの計算結果が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS51に移り、NOのときは、ステップS50に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、乱数値がと上限値が等しい場合であり(R=U)、NOとなる場合は、乱数値と上限値が等しくない場合である(R≠U)。
ステップS50では、桁かりが行われたか否かを判別する。具体的には、R−Uの計算結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS51に移り、NOのときは、図38のステップS55に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、乱数値が上限値を下回っている場合であり(R<U)、NOとなる場合は、乱数値が上限値を上回っている場合である(R>U)。
ステップS51では、当籤番号を内部抽籤結果情報格納領域に格納し、ステップS52に移る。ステップS52では、内部当籤役決定テーブル(図11)を参照して、当籤番号に基づいて内部当籤役1及び内部当籤役2を決定し、ステップS53に移る。ステップS53では、ステップS52で決定された内部当籤役2と内部当籤役2格納領域(図19の(2))との論理和を内部当籤役2格納領域に格納し、ステップS54に移る。これにより、当籤した小役の種類についての情報を内部当籤役2格納領域に格納することができる。
ステップS54では、内部当籤役1とボーナスチェックデータとの論理積をとり、持越役格納領域との論理和を持越役格納領域(図19の(3))に格納し、図38のステップS55に移る。これにより、当籤したボーナスの種類についての情報を持越役格納領域に格納することができる。なお、ボーナスチェックデータは、“00001111”である。
図38のステップS55では、内部当籤役1と持越役格納領域の論理和を内部当籤役1格納領域(図19の(1))に格納し、ステップS56に移る。ステップS56では、抽籤回数を1減算し、ステップS57に移る。ステップS57では、抽籤回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS58に移り、NOのときは、図37のステップS44に移る。ここで、この判別がYESとなる場合は、乱数値Rが上限値Uと下限値Lとにより規定された数値範囲に含まれるか否かの判別をした回数が35回の場合である。これに対し、この判別がNOとなる場合は、上記判別をした回数が35回未満の場合である。
ステップS58では、内部当籤役決定テーブルを参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役1と内部当籤役2とを決定し、ステップS59に移る。ステップS59では、決定された内部当籤役2と内部当籤役2格納領域との論理和を内部当籤役2格納領域に格納し、ステップS60に移る。ステップS60では、内部当籤役1とボーナスチェックデータとの論理積をとり、持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS61に移る。これにより、持越役についての情報が持越役格納領域に格納されることになる。ステップS61では、内部当籤役1と持越役格納領域との論理和を内部当籤役1格納領域に格納し、図34のステップS8に移る。これにより、乱数値Rが内部抽籤テーブルのいずれの数値範囲にも属さず、図37のステップS51〜ステップS54が行われなかった場合には、ハズレ又は持越役が内部当籤役1格納領域に格納されることになる。
図39を参照して、内部抽籤テーブル変更処理について説明する。
初めに、CPU31は、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS71)。この判別がYESのときは、ステップS72に移り、NOのときは、ステップS73に移る。ステップS72では、内部抽籤テーブルをRT1作動中用内部抽籤テーブル(図9の(1))に変更し、図37のステップS43に移る。
ステップS73では、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS74に移り、NOのときは、図37のステップS43に移る。ステップS74では、内部抽籤テーブルをRT2作動中用内部抽籤テーブル(図9の(2))に変更し、図37のステップS43に移る。
図40を参照して、RT遊技数カウンタ(メイン)更新処理について説明する。
初めに、CPU31は、RT遊技数カウンタ(メイン)が1以上であるか否かを判別する(ステップS81)。この判別がYESのときは、ステップS82に移り、NOのときは、ステップS83に移る。ステップS82では、RT遊技数カウンタ(メイン)を1減算し、図34のステップS9に移る。
ステップS83では、RT遊技数カウンタ(メイン)を0に更新し、ステップS84に移る。ステップS84では、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS85に移り、NOのときは、ステップS86に移る。ステップS85では、RT1作動中フラグをオフに更新し、図34のステップS9に移る。
ステップS86では、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS87に移り、NOのときは、図34のステップS9に移る。ステップS87では、RT2作動中フラグをオフに更新し、図34のステップS9に移る。
図41を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
初めに、CPU31は、内部抽籤結果情報格納領域に格納されている内部抽籤結果情報をレジスタにセットし(ステップS91)、ステップS92に移る。ステップS92では、内部抽籤結果情報に基づいて数値を決定し、この数値をストップ用セレクトカウンタに格納し、ステップS93に移る。この処理では、例えば、内部抽籤結果情報がBB1+リプレイ1に対応する情報である場合には、ストップ用セレクトカウンタに0を格納し、内部抽籤結果情報がBB+リプレイ1+リプレイ2に対応する情報である場合には、ストップ用セレクトカウンタに2を格納する処理が行われる。
ステップS93では、リール停止初期決定テーブル(図14及び図15)を参照して、格納されたストップ用セレクトカウンタに応じた停止テーブルをセットし、ステップS94に移る。ステップS94では、全ての図柄格納領域(図20)に回転中の識別子を格納し、ステップS95に移る。この処理では、全ての図柄格納領域における全てのビットを「1」に更新する処理が行われる。ステップS95では、後に図42を参照して説明する表示役予想格納処理を行い、図34のステップS11に移る。この処理では、全てのリール3L,3C,3Rの回転が開始される前において、各リール3L,3C,3Rの各図柄位置「0」〜「20」の図柄に応じた優先引込ステータスを決定する処理が行われる。
図42を参照して、表示役予想格納処理について説明する。
初めに、CPU31は、押圧操作が有効な停止ボタンの個数を表示役検索回数としてセットし(ステップS101)、ステップS102に移る。この処理では、例えば前述のリール停止初期設定処理からこの処理が行われる場合、表示役検索回数として「3」がセットされる。
ステップS102では、表示役予想格納領域1の先頭アドレスをセットし、ステップS103に移る。この処理では、表示役予想格納領域1の図柄位置「0」の先頭アドレスがセットされる。ステップS103では、CPU31の所定の記憶領域に図柄位置として「0」をセットし、ステップS104に移る。
ステップS104では、表示役検索回数に基づいて回転中のリール3L,3C,3Rを右側から検索し、検索対象リールとして決定し、ステップS105に移る。具体的には、表示役検索回数分、回転しているリール3L,3C,3Rを右側から検索し、最後に検索されたリール3L,3C,3Rを検索対象リールとして決定する。すなわち、回転しているリール3L,3C,3Rのうち、より左側に位置するリール3L,3C,3Rが検索対象リールとして決定される。例えば、表示役検索回数が「3」の場合には、右リール3R、中リール3C、及び左リール3Lの順番で各リール3L,3C,3Rの検索が行われ、左リール3Lが検索対象リールとして決定される。
ステップS105では、検索対象リールと図柄位置とに基づいて、図柄格納領域(図20)を更新し、ステップS106に移る。この処理では、検索対象リールと図柄位置と図柄配置テーブル(図6)とに基づいて当該図柄位置の上下に隣接する図柄位置の図柄の種別に関する情報を図柄格納領域に格納する処理が行われる。
ステップS106では、後に図43を参照して説明する表示役検索処理を行い、ステップS107に移る。この処理では、図柄位置毎に更新される図柄格納領域と図柄組合せテーブルとに基づいて、表示役の予想、すなわち図柄表示領域21L,21C,21Rに表示される可能性のある図柄組合せを検索する処理が行われる。
ステップS107では、後に図44を参照して説明する表示役予想ステータス取得処理を行い、ステップS108に移る。この処理では、基本的に、ステップS106で予想された表示役に基づいて図柄位置毎に優先引込ステータスが決定され、その結果を表示役予想格納領域に格納する処理が行われる。
ステップS108では、表示役格納領域をクリアし、図柄位置の値を「1」加算し、ステップS109に移る。ステップS109では、図柄位置の値が「21」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS110に移り、NOのときは、ステップS104に移る。
ステップS110では、表示役検索回数を1減算し、ステップS111に移る。ステップS111では、表示役検索回数が0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、参照された処理に応じて、次の処理を行う。すなわち、CPU31は、リール停止初期設定処理において表示役予想格納処理が参照された場合には、続いて、図34のステップS11の処理を行い、停止制御処理(後述の図45)において表示役予想格納処理が参照された場合には、続いて、図45のステップS161の処理を行う。他方、ステップS111での判別がNOのときは、ステップS112に移る。
ステップS112では、表示役予想格納領域のアドレスを更新し、全図柄格納領域に回転中の識別子「11111111」を格納し、ステップS113に移る。表示役予想格納領域のアドレスの更新は、表示役予想格納領域1、表示役予想格納領域2、表示役予想格納領域3の順序で行われる。
ステップS113では、停止制御位置に基づいて図柄格納領域を更新し、ステップS103に移る。この処理では、停止制御が行われたリールがある場合には、そのリールのセンターライン8c上にある図柄の位置と図柄配置テーブルとに基づいて図柄格納領域を更新する処理が行われる。
図43を参照して、表示役検索処理について説明する。
初めに、CPU31は、図柄格納領域の先頭アドレスをセットし、有効ラインカウンタを取得し(ステップS121)、ステップS122に移る。この処理では、トップライン8bに応じたアドレスをセットし、有効ラインカウンタの初期値として「4」を取得する処理が行われる。ステップS122では、図柄組合せテーブル(図12)の先頭アドレスを取得し、ステップS123に移る。この処理により、CPU31は、BB1に対応する図柄組合せと払出枚数のデータとを参照することができる。また、CPU31は、図柄組合せテーブルのアドレスを更新することにより(後述のステップS128)、BB2、RB1、RB2、リプレイ1、リプレイ2、爆弾、プラム、チェリー1、チェリー2、及び特殊小役の順に各々のデータを参照することができる。
ステップS123では、3つの図柄格納領域に格納されている図柄組合せと比較し、ステップS124に移る。この処理では、各リール3L,3C,3Rに対応する図柄格納領域に格納されている図柄組合せと図柄組合せテーブルの現在のアドレスに対応する図柄組合せとを比較する処理が行われる。
ステップS124では、回転中の識別子が格納された図柄格納領域を除いて一致しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS128に移り、NOのときは、ステップS125に移る。
ステップS125では、表示役を決定し、その表示役のデータと表示役格納領域に格納されるデータとの論理和を表示役格納領域に格納し、ステップS126に移る。この処理では、ステップS123の処理で比較が行われた図柄格納領域の3つの図柄組合せの情報に基づいて、図柄組合せテーブルを参照して当該図柄組合せに対応する表示役を決定し、当該表示役のデータと表示役格納領域に格納されたデータとの論理和を表示役格納領域に格納する処理が行われる。
ステップS126では、表示役検索回数が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESときは、ステップS127に移り、NOのときは、ステップS128に移る。ステップS127では、表示役に基づいて払出枚数を決定し、払出枚数カウンタを更新し、ステップS128に移る。この処理では、ステップS125で決定された表示役に対応する払出枚数の値を払出枚数カウンタに格納する処理が行われる。払出枚数カウンタは、図35のステップS25のメダル払出処理で払出すメダルの枚数を計数するため、RAM33の所定領域に設けられている。
ステップS128では、図柄組合せテーブルのアドレスを更新し、ステップS129に移る。この処理では、全ての図柄組合せのチェックが終了すると、エンドコードに更新する処理が行われる。
ステップS129では、更新したアドレスに対応するデータがエンドコードであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS130に移り、NOのときは、ステップS123に移る。
このステップS129の処理により、現在の有効ラインカウンタの値に対応する表示ライン上の3つの図柄格納領域に格納されている図柄組合せと図柄組合せテーブルに格納される全ての図柄組合せとの比較が行われたか否かを判別することができる。現在の有効ラインカウンタの値が「4」である場合、この有効ラインカウンタの値に対応する表示ラインはトップライン8bであり、現在の有効ラインカウンタの値が「3」である場合、この有効ラインカウンタの値に対応する表示ラインはセンターライン8cである。また、現在の有効ラインカウンタの値が「2」である場合、この有効ラインカウンタの値に対応する表示ラインはボトムライン8dであり、現在の有効ラインカウンタの値が「1」である場合、この有効ラインカウンタの値に対応する表示ラインはクロスアップライン8aである。また、現在の有効ラインカウンタの値が「0」である場合、この有効ラインカウンタの値に対応する表示ラインはクロスダウンライン8eである。
ステップS130では、有効ラインカウンタの値が0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、参照された処理に応じて、次の処理を行う。すなわち、CPU31は、図34のステップS16の処理において表示役検索処理が行われた場合には、続いて、図35のステップS17の処理を行い、表示役予想格納処理(図42)において、表示役検索処理が参照された場合には、続いて、図42のステップS107の処理を行う。他方、ステップS130での判別がNOのときは、ステップS131に移る。
このステップS130の処理により、現在の有効ラインカウンタの値に対応する表示ライン上の3つの図柄格納領域に格納されている図柄組合せと図柄組合せテーブルに格納される全ての図柄組合せとの比較が全ての有効ラインで行われたか否かを判別することができる。そして、全ての有効ラインで行われたと判別した場合には、表示役検索処理を終了することができる。
ステップS131では、有効ラインカウンタの値を1減算し、図柄格納領域の先頭アドレスを更新し、ステップS122に移る。このステップS131の処理では、有効ラインカウンタの値が「4」であり、図柄格納領域の先頭アドレスがトップライン8bに応じたアドレスである場合には、有効ラインカウンタの値を「3」に更新し、図柄格納領域の先頭アドレスをセンターライン8cに応じたアドレスに更新する処理が行われる。また、有効ラインカウンタの値が「3」であり、図柄格納領域の先頭アドレスがセンターライン8cに応じたアドレスである場合には、有効ラインカウンタの値を「2」に更新し、図柄格納領域の先頭アドレスをボトムライン8dに応じたアドレスに更新する処理が行われる。また、有効ラインカウンタの値が「2」であり、図柄格納領域の先頭アドレスがボトムライン8dに応じたアドレスである場合には、有効ラインカウンタの値を「1」に更新し、図柄格納領域の先頭アドレスをクロスアップライン8aに応じたアドレスに更新する処理が行われる。また、有効ラインカウンタの値が「1」であり、図柄格納領域の先頭アドレスがクロスアップライン8aに応じたアドレスである場合には、有効ラインカウンタの値を「0」に更新し、図柄格納領域の先頭アドレスをクロスダウンライン8eに応じたアドレスに更新する処理が行われる。
図44を参照して、表示役予想ステータス取得処理について説明する。この処理は、優先引込ステータスを取得するために行われる。
初めに、CPU31は、検索対象リールが左リール3L、且つ表示役にチェリー(赤チェリー又は黒チェリーのいずれか)が含まれるか否かを判別する(ステップS141)。この判別がYESのときは、ステップS143に移り、NOのときは、ステップS142に移る。
ステップS142では、表示役のチェリーに係るビットをクリアし、ステップS143に移る。この処理では、検索対象リールが左リール3Lではない場合又は表示役にチェリーが含まれない場合に、表示役2格納領域のビット4及びビット5を「0」に更新する処理が行われる。
ステップS143では、内部当籤役(すなわち、夫々の内部当籤役格納領域)と表示役(すなわち、夫々の表示役格納領域)との排他的論理和をとり、その結果と表示役との論理積をとり、ステップS144に移る。この処理により、表示役格納領域でのみオンのビットがあるか否かを判別することができ、このことから、表示役が内部当籤役に含まれるか否か、すなわち、現時点での図柄位置が決定された内部当籤役を満足するものであるか否かを判別することができる。
ステップS144では、メダルの払出しに係るビットの全てが「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS147に移り、NOのときは、ステップS145に移る。この処理では、内部当籤役2格納領域及び表示役2格納領域のビット2〜7の全てが「0」であるか否かを判別する処理が行われる。
ステップS145では、チェリーに係るビットがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS146に移り、NOのときは、ステップS148に移る。この処理では、内部当籤役2格納領域及び表示役2格納領域のビット4又はビット5のいずれかが「1」であるか否かを判別する処理が行われる。
ステップS146では、優先引込ステータスとして80Hを決定し、ステップS156に移る。「80H」は、16進数で表わされたものであるが、2進数では「10000000」で表される。すなわち、この処理では、優先引込ステータスとして停止禁止を示す「10000000」を決定する処理が行われる。この処理により、予想した表示役が内部当籤役に含まれない場合には、この表示役に対応する図柄組合せを有効ラインに沿って表示させないようにすることができる。
ステップS147では、リプレイ及びボーナスの作動に係るビットの全てが「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS149に移り、NOのときは、ステップS148に移る。この処理では、内部当籤役1格納領域及び表示役1格納領域のビット0〜3の全てと、内部当籤役2格納領域及び表示役2格納領域のビット0及び1の全てとが「0」であるか否かを判別する処理が行われる。
ステップS148では、押圧操作が有効な停止ボタンの個数が「1」であるか否か、すなわち、停止操作が第2停止操作後であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS146に移り、NOのときは、ステップS149に移る。
ステップS149では、引込優先順位テーブル(図18)をセットし、ステップS150に移る。ステップS150では、チェック回数として「5」をセットし、優先順位の初期値として「1」をセットし、ステップS151に移る。
ステップS151では、現在の優先順位に応じた引込データと、内部当籤役と、表示役との論理積をとり、ステップS152に移る。ステップS152では、ステップS151で得られた論理積が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS154に移り、NOのときは、ステップS153に移る。この処理により、表示役格納領域に格納されるデータに対応する表示役のうちいずれかが、内部当籤役格納領域に格納されるデータに対応する内部当籤役及び引込データに対応する内部当籤役に含まれるか否かを判別することができる。具体的には、この処理でNOと判別されることで含まれると判別することができ、YESと判別されることで含まれないと判別することができる。
ステップS153では、現在の優先順位に応じた優先引込ステータスを取得し、既に取得されている優先引込ステータスとの論理和をとり、ステップS154に移る。なお、優先引込ステータスの初期値は「0」である。
ステップS154では、チェック回数を「1」減算し、優先順位を「1」加算し、ステップS155に移る。ステップS155では、チェック回数が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS156に移り、NOのときは、ステップS151に移る。ステップS156では、現在の図柄位置に対応する表示役予想格納領域に優先引込ステータスを格納し、図42のステップS108に移る。
このように、引込優先順位テーブル(図18)を参照して表示役予想ステータス取得処理を行うことで、優先順位「1」から昇順に、全ての優先順位について、優先順位に対応する引込データと、内部当籤役格納領域に格納されるデータと、表示役格納領域に格納されるデータとの論理積の演算結果が「0」であるか否かを判別することができる。そして、この演算結果が「0」ではないと判別された場合には、現在の優先順位に対応する優先引込ステータスを取得し、既に取得されている優先引込ステータスとの論理和をとることができる。
図45を参照して、停止制御処理について説明する。この処理は、内部当籤役や遊技者による停止操作のタイミングなどに基づいてリール3L,3C,3Rの回転を停止させるために行われる。
初めに、CPU31は、有効な停止ボタンが押圧操作されたか否かを判別する(ステップS161)。この処理では、押圧操作が行われた停止ボタン7L,7C,7Rに対応する有効停止ボタンフラグがオンであるか否かを判別する処理が行われる。この判別がYESの場合には、ステップS162に移り、NOの場合には、ステップS161に移る。
ここで、「有効停止ボタンフラグ」とは、操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転しているか否かを識別するための情報をいい、停止ボタン7L,7C,7Rの各々に対応して3つ設けられる。操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転している場合には、当該停止ボタン7L,7C,7Rに対応する有効停止ボタンフラグはオンである。また、操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転していない場合には、当該停止ボタン7L,7C,7Rに対応する有効停止ボタンフラグはオフである。
なお、実施例では、ステップS161の処理でNOと判別される場合には、ステップS161の処理を繰り返すようにしているが、所謂自動停止を行う場合には、スタートスイッチ6Sがオンされてから所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判別するようにしてもよい。
ステップS162では、該当する停止ボタン、すなわち、有効な停止ボタンのうち押圧操作された停止ボタンを無効化し、ステップS163に移る。この処理では、有効停止ボタンフラグをオンからオフに更新する処理が行われ、この処理により、いったん押圧操作が行われた停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作を以後、無効にすることができる。
ステップS163では、チェック回数として「5」をセットし、ステップS164に移る。ステップS164では、図柄カウンタと停止ボタンの種別とに基づいて、停止テーブルから滑り駒数を抽出し、ステップS165に移る。「図柄カウンタ」とは、リール3L,3C,3Rが回転している場合に、回転するリール3L,3C,3Rの図柄位置を特定するためのカウンタをいい、この図柄カウンタの値に対応する図柄位置に基づいて、センターライン8cに位置している図柄のコードナンバーを識別することができる。停止ボタン7L,7C,7Rが押圧操作されたときの図柄カウンタの値は、押圧操作された停止ボタンに対応するリール(以下、「該当リール」という。)の停止開始位置に等しいということができるので、この処理を行うことで、図41のステップS93の処理でセットされた停止テーブルを参照し、該当リールの滑り駒数を抽出することができる。
ステップS165では、後に図46及び図47を参照して説明する優先引込制御処理を行い、ステップS166に移る。この処理では、該当リールの各図柄位置の図柄毎に決定された優先引込ステータスと検索順序テーブル(図17)とに基づいて、該当リールの停止開始位置の図柄から最大滑り駒数の範囲の図柄までの各図柄の中で最も優先順位の高い図柄を決定し、この図柄に基づいて該当リールの回転を停止する処理が行われる。
ステップS166では、リール停止コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS167に移る。ステップS167では、停止制御位置に基づいて図柄格納領域を更新し、ステップS168に移る。この処理では、該当リールについて有効ライン上に表示される図柄の識別子を全ての図柄格納領域に格納する処理が行われる。
ステップS168では、押圧操作が有効な停止ボタンがあるか否かを判別する。この処理では、3つの有効停止ボタンフラグのいずれかがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS169に移り、NOのときは、ステップS170に移る。
ステップS169では、前述の表示役予想格納処理(図42)を行い、ステップS161に移る。この処理では、3つのリール3L,3C,3Rのうち、既に停止したリールを除く回転中のリールについて、各図柄位置「0」〜「20」の図柄に応じた優先引込ステータスを決定する処理が行われる。ステップS170では、全リール停止コマンドを副制御回路72に送信し、図34のステップS16に移る。
図46及び図47を参照して、優先引込制御処理について説明する。
初めに、CPU31は、押圧操作された停止ボタンに応じて表示役予想格納領域を選択し(ステップS171)、ステップS172に移る。この処理により、該当リールに対応する表示役予想格納領域を選択することができる。
ステップS172では、図柄カウンタに対応する表示役予想格納領域からチェック回数分の優先引込ステータスを選択し、ステップS173に移る。ステップS173では、「停止禁止」を除いて最も高い優先引込ステータスを検索し、表示役予想データとして決定し、ステップS174に移る。これらステップS172及びステップS173の処理を行うことにより、例えば、表示役予想格納領域のうち停止操作が行われたときの図柄位置が「0」(すなわち、図柄カウンタが「0」)である場合、この図柄位置に対応する領域に格納される優先引込ステータスから図柄位置「4」に対応する領域に格納される優先引込ステータスまでを比較して、「停止禁止」を除く最も高い優先引込ステータスを検索し、このステータスを表示役予想データとして決定することができる。
ステップS174では、検索順序テーブル(図17)をセットし、検索順序の初期値として「1」をセットし、ステップS175に移る。ステップS175では、停止テーブルから抽出された滑り駒数(図45のステップS164)に基づいて、現在の検索順序に応じた滑り駒数を取得し、ステップS176に移る。
ステップS176では、図柄カウンタに対応する表示役予想格納領域のアドレスを滑り駒数分加算し、優先引込ステータスを取得し、ステップS177に移る。ステップS177では、ステップS176の処理で取得した優先引込ステータスが「停止禁止」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS181に移り、NOのときは、ステップS178に移る。
ステップS178では、ステップS176の処理で取得された優先引込ステータスが表示役予想データと同一であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図47のステップS184に移り、NOのときは、ステップS179に移る。
ステップS179では、滑り駒数の退避が行われているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS181に移り、NOのときは、ステップS180に移る。ステップS180では、滑り駒数の退避を行い、ステップS181に移る。ステップS181では、チェック回数を「1」減算し、検索順序を「1」加算し、図47のステップS182に移る。
図47のステップS182では、チェック回数が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS183に移り、NOのときは、図46のステップS175に移る。ステップS183では、退避した滑り駒数を復帰し、ステップS184に移る。ステップS184では、滑り駒数と図柄カウンタとに基づいて停止制御位置を決定し、図45のステップS166に移る。この処理では、決定された滑り駒数だけリール3L,3C,3Rが回転したときの図柄位置を停止制御位置として決定する処理が行われる。
図48を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS191)。この判別がYESのときは、ステップS192に移り、NOのときは、ステップS199に移る。
ステップS192では、BB作動中フラグ(BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグ)がオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS193に移り、NOのときは、ステップS197に移る。実施例では、ボーナス作動の条件は、一般遊技状態でBB又はRBが表示役として成立することである。このステップS192の処理を行うことにより、ボーナス作動の条件がBBの成立であったのかRBの成立であったのかを判別することができる。より詳しくは、ボーナス作動の条件がBBの成立であった場合には、ステップS192でYESと判別される。この場合、ステップS193〜ステップS196の処理が行われ、ステップS197〜ステップS205の処理は行われない。これに対し、ボーナス作動の条件がRBの成立であった場合には、ステップS192でNOと判別される。この場合、ステップS197〜ステップS205の処理が行われ、ステップS193〜ステップS196の処理は行われない。
ステップS193では、ボーナス終了枚数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS194に移り、NOのときは、ステップS197に移る。ステップS194では、遊技状態変更コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS195に移る。遊技状態変更コマンドには、変更に係る遊技状態の情報と、オンであるRB作動中フラグの情報とが含まれる。
ここで、ステップS194の処理が行われるのは、BBの作動を終了する場合である。RB1作動中フラグとRB2作動中フラグとのうち、BBの作動時にセットされるフラグはRB2作動中フラグである。すなわち、ステップS194の処理が行われるとき、オンである作動中フラグは、RB2作動中フラグである。したがって、ステップS194の処理で送信する遊技状態変更コマンドには、変更に係る遊技状態の情報と、オンであるRB作動中フラグがRB2作動中フラグであるという情報とが含まれる。
ステップS195では、RB終了時処理を行い、ステップS196に移る。前述したように、この処理が行われるとき、オンであるフラグはRB2作動中フラグであるため、ステップS195の処理では、RB2作動中フラグのクリア、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタのクリアなどが行われる。
ステップS196では、BB終了時処理を行い、図35のステップS30に移る。この処理では、BB1作動中フラグとBB2作動中フラグとのうち、セットされている作動中フラグのクリア及びボーナス終了枚数カウンタのクリアなどが行われる。
ステップS197では、入賞可能回数カウンタを1減算し、ステップS198に移る。ステップS198では、入賞可能回数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS201に移り、NOのときは、ステップS199に移る。
ステップS199では、遊技可能回数カウンタを1減算し、ステップS200に移る。ステップS200では、遊技可能回数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS201に移り、NOのときは、図35のステップS30に移る。
ステップS201では、RB1作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS202に移り、NOの場合はステップS204に移る。このステップS201の処理を行うことにより、ボーナス作動の条件がRB1の成立であったのかRB2の成立であったのかを判別することができる。より詳しくは、ボーナス作動の条件がRB1の成立であった場合には、ステップS201でYESと判別される。この場合、ステップS202及びステップS203の処理が行われる。これに対し、ボーナス作動の条件がRB2の成立であった場合には、ステップS201でNOと判別される。この場合、ステップS202及びステップS203の処理は行われない。
ステップS202では、RT1作動中フラグをオンに更新し、ステップS203に移る。ステップS203では、RT遊技数カウンタ(メイン)を100にセットし、ステップS204に移る。これらステップS202及びステップS203の処理を行うことにより、表示役としてRB1が成立することでボーナスの作動が行われた場合に限り、このボーナスの終了を条件にRT1を100回の単位遊技の間だけ作動することができる。言い換えると、表示役としてRB2又はBBが成立することでボーナスの作動が行われた場合には、たとえボーナスが終了してもRT1は作動しない。
ステップS204では、遊技状態変更コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS205に移る。前述したように、遊技状態変更コマンドには、変更に係る遊技状態の情報と、オンであるRB作動中フラグの情報とが含まれる。実施例では、ステップS201でYESと判別される場合、ステップS204の処理で送信する遊技状態変更コマンドには、変更に係る遊技状態の情報と、オンであるRB作動中フラグがRB1作動中フラグであるという情報とが含まれる。これに対し、ステップS201でNOと判別される場合、ステップS204の処理で送信する遊技状態変更コマンドには、変更に係る遊技状態の情報と、オンであるRB作動中フラグがRB2作動中フラグであるという情報とが含まれる。
ステップS205では、RB終了時処理を行い、図35のステップS30に移る。この処理では、RB1作動中フラグ又はRB2作動中フラグのクリア、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタのクリアなどが行われる。
図49及び図50を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、表示役がBB1であるか否かを判別する(ステップS211)。この判別がYESのときは、ステップS212に移り、NOのときは、ステップS213に移る。ステップS212では、ボーナス作動時テーブル(図13)に基づいてBB1作動時処理を行い、ステップS219に移る。BB1作動時処理では、BB1作動中フラグをオンに更新し、ボーナス終了枚数カウンタに460をセットする処理が行われる。
ステップS213では、表示役がBB2であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS214に移り、NOのときは、ステップS215に移る。ステップS214では、ボーナス作動時テーブル(図13)に基づいてBB2作動時処理を行い、ステップS219に移る。BB2作動時処理では、BB2作動中フラグをオンに更新し、ボーナス終了枚数カウンタに460をセットする処理が行われる。
ステップS215では、表示役がRB1であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS216に移り、NOのときは、ステップS217に移る。ステップS216では、ボーナス作動時テーブル(図13)に基づいてRB1作動時処理を行い、ステップS219に移る。RB1作動時処理では、RB1作動中フラグをオンに更新し、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタを夫々2にセットする処理が行われる。
ステップS217では、表示役がRB2であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS218に移り、NOのときは、図35のステップS30に移る。ステップS218では、ボーナス作動時テーブル(図13)に基づいてRB2作動時処理を行い、ステップS219に移る。RB2作動時処理では、RB2作動中フラグをオンに更新し、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタを夫々2にセットする処理が行われる。
ステップS219では、持越役格納領域をクリアし、ステップS220に移る。ステップS220では、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に送信し、図50のステップS221に移る。
図50のステップS221では、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS222に移り、NOのときは、ステップS224に移る。ステップS222では、RT1作動中フラグをオフに更新し、ステップS223に移る。ステップS223では、RT遊技数カウンタ(メイン)を0にセットし、図35のステップS30に移る。
ステップS224では、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS225に移り、NOのときは、図35のステップS30に移る。ステップS225では、RT2作動中フラグをオフに更新し、ステップS226に移る。ステップS226では、RT遊技数カウンタ(メイン)を0にセットし、図35のステップS30に移る。
これらステップS221〜ステップS226の処理を行うことにより、ボーナスの作動をRT作動の終了条件とすることができる。
図51を参照して、メインCPU(CPU31)の制御による割込処理について説明する。この定期割込処理は、1.1173ms毎に行われる。
初めに、CPU31は、入力ポートチェック処理を行い(ステップS231)、ステップS232に移る。この処理では、スタートレバー6の押圧操作によるスタートスイッチ6Sからの入力などの有無を確認する。ステップS232では、通信データ送信処理を行い、ステップS233に移る。
ステップS233では、リール制御処理を行い、ステップS234に移る。この処理では、制御対象のリールを示す情報をリール識別子として設定し、そのリールの駆動を制御する処理を行う。ステップS234では、7SEG駆動処理を行い、ステップS235に移る。ステップS235では、ランプ駆動処理を行い、ステップS236に移る。ステップS236では、タイマ管理処理を行い、定期割込処理を終了する。
図52〜図63に示すフローチャートを参照して、副制御回路72の制御動作について説明する。
図52を参照して、サブ制御処理について説明する。
電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されると、画像制御マイコン81がリセット割込を発生させる。サブ制御処理は、この割込が発生したことに基づいて順次実行される。
初めに、画像制御マイコン81は、入力監視処理を行い(ステップS241)、ステップS242に移る。この処理では、コマンドバッファ(主制御回路71から送信されたコマンドを格納する記憶領域)にデータがあるか否かを判別することにより、コマンドを受信したか否かを判別する処理を行う。ステップS242では、後に図53を参照して説明するコマンド入力処理を行い、ステップS243に移る。
ステップS243では、音・ランプ制御回路(mSub)72bへコマンドを出力するためのコマンド出力処理を行い、ステップS244に移る。ステップS244では、後に図63を参照して説明する画像描画処理を行い、ステップS245に移る。ステップS245では、VDPカウンタが2以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS246に移り、NOのときは、ステップS241に移る。
ステップS246では、VDPカウンタに0をセットし、ステップS247に移る。ステップS247では、画像制御ICにバンク切替コマンドを送信し、この画像制御ICに対して画像データ領域の入れ替えを行わせ、ステップS241に移る。
図53を参照して、コマンド入力処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、未処理コマンドがあるか否かを判別する(ステップS251)。この判別がYESのときは、ステップS252に移り、NOのときは、図52のステップS243に移る。ステップS252では、遊技データ格納アドレスをセットし、ステップS253に移る。
ステップS253では、未処理コマンドの識別子が04Hであるか、すなわち未処理コマンドが遊技開始コマンドであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS254に移り、NOのときは、ステップS255に移る。ステップS254では、後に図54及び図55を参照して説明する遊技開始コマンド処理を行い、ステップS262に移る。
ステップS255では、未処理コマンドの識別子が07Hであるか、すなわち未処理コマンドが表示役成立コマンドであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS256に移り、NOのときは、ステップS257に移る。ステップS256では、後に図62を参照して説明するRT遊技数カウンタ(サブ)設定・更新処理を行い、ステップS262に移る。
ステップS257では、未処理コマンドの識別子が09Hであるか、すなわち未処理コマンドが遊技状態変更コマンドであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS258に移り、NOのときは、ステップS259に移る。ステップS258では、オンであるRB作動中フラグの種類を判別し、このフラグがRB1作動中フラグである場合には、RT遊技数カウンタ(サブ)及び液晶表示用RT遊技数カウンタに100をセットし、ステップS262に移る。オンであるRB作動中フラグの種類は、送信された遊技状態変更コマンドに含まれる情報に基づいて判別される。
ステップS259では、未処理コマンドの識別子が0DHであるか、すなわち未処理コマンドがボーナス開始コマンドであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS260に移り、NOのときは、ステップS261に移る。ステップS260では、RT遊技数カウンタ(サブ)又は液晶表示用RT遊技数カウンタのいずれかが1以上であるか否かを判別し、1以上であると判別した場合には、1以上のカウンタを0に更新し、ステップS262に移る。
ステップS261では、受信したコマンドに応じた処理を行い、ステップS262に移る。ステップS262では、未処理コマンドを処理済みにセットし、図52のステップS243に移る。
図54及び図55を参照して、遊技開始コマンド処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、連続演出グループ識別子が2(追撃演出)であるか否かを判別する(ステップS271)。この判別がYESのときは、ステップS272に移り、NOのときは、ステップS276に移る。ステップS272では、RT遊技数カウンタ(サブ)の値及び液晶表示用RT遊技数カウンタの値を、夫々1ずつ減算し、減算した値を夫々のカウンタにセットして、ステップS273に移る。
ステップS273では、MAPテーブル(図31)参照し、後述の図61のステップS354の処理でワークRAM84にセットされた対応番号と、ステップS272の処理でセットされた液晶表示用RT遊技数カウンタの値とに基づいて、敵状態パラメータを更新、セットし、ステップS274に移る。
ステップS274では、敵状態パラメータが6であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS275に移り、NOのときは、ステップS279に移る。ステップS275では、連続演出グループ識別子を3に更新し、ステップS279に移る。
ステップS276では、RT遊技数カウンタ(サブ)が1以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS277に移り、NOのときは、図55のステップS286に移る。ステップS277では、敵状態パラメータ更新テーブル(図25)を参照し、現在の敵状態パラメータ及び内部当籤役に基づいて、敵状態パラメータを更新、セットし、ステップS278に移る。
ステップS278では、RT遊技数カウンタ(サブ)の値及び液晶表示用RT遊技数カウンタの値を、夫々1ずつ減算し、減算した値を夫々のカウンタにセットして、図55のステップS279に移る。
図55のステップS279では、RT遊技数カウンタ(サブ)が0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS286に移り、NOのときは、ステップS280に移る。ステップS280では、液晶表示用RT遊技数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS281に移り、NOのときは、ステップS283に移る。
ステップS281では、延長RTフラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS282に移り、NOのときは、ステップS283に移る。ステップS282では、液晶表示用RT遊技数カウンタを50にセットし、延長RTフラグをオフに更新し、図53のステップS262に移る。
ここで、RT1からRT2への移行が行われることで延長RTフラグがオンにセットされた場合(後述の図62のステップS361及びステップS364の処理でYESと判別されることによってステップS365の処理が行われた場合)、RT2が作動することでRT遊技数カウンタ(サブ)が150に更新されても(後述の図62のステップS363の処理が行われても)液晶RT遊技数カウンタの数値は変わらない。これにより、RT遊技数カウンタ(サブ)の値は正の数であるにも関らず、液晶表示用RT遊技数カウンタの値だけが先に0となる場合が生じる。ステップS279〜ステップS281の処理は、このような場合が生じたか否かを判別するための処理であり、ステップS282は、このような場合が生じることを条件に、RT遊技数カウンタ(サブ)が示す値に関らず、液晶表示用RT遊技数カウンタを0から50に更新するための処理である。
ステップS283では、後に図56を参照して説明する液晶表示用RT遊技数カウンタ調整処理を行い、ステップS284に移る。ステップS284では、液晶表示用RT遊技数カウンタが8以下であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS285に移り、NOのときは、ステップS286に移る。ステップS285では、後に図60を参照して説明する連続演出グループ抽籤処理を行い、図53のステップS262に移る。
ステップS286では、BB又はRBが作動中であるか否か、より詳しくは、BB1、BB2、RB1、又はRB2のいずれかが作動中であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS287に移り、NOのときは、図53のステップS262に移る。
ステップS287では、BB又はRB作動中演出データ決定処理を行い、図53のステップS262に移る。この処理では、作動中であるボーナスの種類に基づいて演出データを決定する処理を行う。ステップS288では、その他演出関連処理を行い、図53のステップS262に移る。この処理では、遊技状態や内部当籤役などに基づいて演出データを決定する処理を行う。
図56を参照して、液晶表示用RT遊技数カウンタ調整処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、RT遊技数カウンタ(サブ)が20以上であるか否かを判別する(ステップS291)。この判別がYESのときは、ステップS292に移り、NOのときは、図55のステップS284に移る。
ステップS292では、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換え識別子が0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS293に移り、NOのときは、ステップS295に移る。この判別を行うことで、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換えテーブル(図26)が参照されたか否かを判別することができる。
ステップS293では、液晶表示用RT遊技数カウンタが11以上20以下であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS294に移り、NOのときは、図55のステップS284に移る。ステップS294では、後に図57を参照して説明する液晶表示用RT遊技数カウンタ書換え処理を行い、図55のステップS284に移る。この処理では、画像制御マイコン81が液晶表示用RT遊技数カウンタ書換えテーブル(図26)を参照するか否かを判別し、参照した場合には、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換え識別子を0から1に更新する処理が行われる。
ステップS295では、後に図58を参照して説明する液晶表示用RT遊技数カウンタ加算処理を行い、ステップS296に移る。この処理では、RT1からRT2への移行が行われた場合に液晶表示用RT遊技数カウンタ加算テーブル(図27)を参照し、RT遊技数カウンタ(サブ)と液晶表示用RT遊技数カウンタとの差に基づいて液晶表示用RT遊技数カウンタの値を更新する処理が行われる。
ステップS296では、液晶表示用RT遊技数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS297に移り、NOのときは、図55のステップS284に移る。ステップS297では、後に図59を参照して説明する液晶表示用RT遊技数カウンタ再設定処理を行い、図55のステップS284に移る。
これらステップS296及びステップS297の処理を行うことにより、RT1からRT2への移行が行われた後に液晶表示用RT遊技数カウンタの値が0になり、副制御回路72が液晶表示用RT遊技数カウンタ加算テーブル(図27)を参照した結果、加算値が0であった場合には、液晶表示用RT遊技数カウンタ再設定テーブル(図28)を参照し、液晶表示用RT遊技数カウンタの値を再び正の数にすることができる。遊技者にとってみれば、あたかもRTの作動が繰り返されるような感覚を得ることができる。
図57を参照して、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換え処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、RT遊技数カウンタ(サブ)の下1桁が0であるか否かを判別する(ステップS301)。この判別がYESのときは、ステップS302に移り、NOのときは、図55のステップS284に移る。ステップS302では、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換え識別子を1にセットし、ステップS303に移る。
ステップS303では、液晶表示用RT遊技数カウンタ書換えテーブル(図26)を参照し、RT遊技数カウンタ(サブ)の値に対応する書換え値を液晶表示用RT遊技数カウンタに設定し、図55のステップS284に移る。
図58を参照して、液晶表示用RT遊技数カウンタ加算処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、RT遊技数カウンタ(サブ)と液晶表示用RT遊技数カウンタとの差を算出し(ステップS311)、ステップS312に移る。ステップS312では、液晶表示用RT遊技数カウンタ加算テーブル(図27)を参照し、算出した値に対応する加算値を液晶表示用RT遊技数カウンタに加算し、図56のステップS296に移る。
図59を参照して、液晶表示用RT遊技数カウンタ再設定処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、液晶表示用RT遊技数カウンタ再設定テーブル(図28)を参照し、RT遊技数カウンタ(サブ)の値に対応する再設定値を液晶表示用RT遊技数カウンタに設定し(ステップS321)、ステップS322に移る。ステップS322では、敵状態パラメータを0に更新し、図55のステップS284に移る。
図60を参照して、連続演出グループ抽籤処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、連続演出グループ識別子が0(通常演出)であるか否かを判別する(ステップS331)。この判別がYESのときは、ステップS332に移り、NOのときは、ステップS337に移る。
ステップS332では、液晶表示用RT遊技数カウンタが8以下であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS333に移り、NOのときは、図53のステップS262に移る。このステップS332の処理を行うことにより、液晶表示用RT遊技数カウンタの値が0になる直前の数回の単位遊技で連続演出を行うようにすることができる。また、連続演出では、狙い撃ち演出用連続演出抽籤テーブル(図30)や追撃演出用演出決定テーブル(図33)などが参照されるため、遊技者は、演出の内容次第でボーナスが内部当籤役であることへの期待感を高めることができる。
ステップS333では、連続演出グループ抽籤テーブル(図29)を参照し、敵状態パラメータと液晶表示用RT遊技数カウンタとに基づいて連続演出グループ識別子を抽籤、セットし、ステップS334に移る。ステップS334では、連続演出グループ識別子が2(追撃演出)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS335に移り、NOのときは、ステップS337に移る。
ステップS335では、追撃演出開始フラグをオンに更新し、ステップS336に移る。追撃演出開始フラグは、追撃演出が行われる1回目の単位遊技であるか否かを判別するためのものであり、追撃演出の開始を条件にオンに更新され、追撃演出が行われる1回目の単位遊技の終了を条件にオフに更新される。ステップS336では、後に図61を参照して説明する追撃演出決定処理を行い、図53のステップS262に移る。
ステップS337では、連続演出グループ識別子が3(狙い撃ち演出)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS338に移り、NOのときは、ステップS339に移る。ステップS338では、狙い撃ち演出決定処理を行い、図53のステップS262に移る。この処理では、狙い撃ち演出用連続演出抽籤テーブル(図30)を参照し、内部当籤役に基づいて連続演出識別子を決定し、この識別子に対応する画像データをセットする処理を行う。
ステップS339では、連続演出グループ識別子が2(追撃演出)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS340に移り、NOのときは、ステップS341に移る。ステップS340では、後に図61を参照して説明する追撃演出決定処理を行い、図53のステップS262に移る。
ステップS341では、連続演出グループ識別子が1(戦闘バトル演出)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS342に移り、NOのときは、図53のステップS262に移る。ステップS342では、戦闘バトル演出決定処理を行い、図53のステップS262に移る。この処理では、図示しない戦闘バトル演出用連続演出抽籤テーブルを参照して演出データを決定する。
図61を参照して、追撃演出決定処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、液晶表示用RT遊技数カウンタが1であるか否かを判別する(ステップS351)。この判別がYESのときは、ステップS352に移り、NOのときは、ステップS353に移る。ステップS352では、追撃演出最終用の演出抽籤を行い、図53のステップS262に移る。この処理では、図示しない追撃演出最終用演出抽籤テーブルを参照することで、追撃演出最終用の演出データを決定、セットする。
ステップS353では、追撃演出開始フラグがオンであるか否かを判別する。この判別により、追撃演出が行われる1回目の単位遊技であるか否かを判別することができる。この判別がYESのときは、ステップS354に移り、NOのときは、ステップS356に移る。ステップS354では、MAPテーブル(図31)及び対応番号決定テーブル(図32)を参照し、液晶表示用RT遊技数カウンタと、敵状態パラメータと、内部当籤役とに基づいて対応番号を決定、セットし、ステップS355に移る。
ステップS355では、追撃演出開始フラグをオフに更新し、ステップS356に移る。ステップS356では、MAPテーブルを参照し、次に移行する敵状態パラメータを取得し、ステップS357に移る。この処理では、ステップS354の処理で決定した対応番号と、実際に示している液晶表示RT遊技数カウンタの値から1減算した値とに基づいて、MAPテーブルを参照して決定される一の数値を取得する。例えば、ステップS354の処理で決定した対応番号が1であって、実際に示している液晶表示RT遊技数カウンタの値が8である場合、画像制御マイコン81は、次に移行する敵状態パラメータとして1を取得する。
ステップS357では、追撃演出用演出決定テーブル(図33)を参照し、現在の敵状態パラメータと、取得した敵状態パラメータとの差に基づいて演出識別子を決定、セットし、ステップS358に移る。
ステップS358では、敵状態パラメータが6であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS359に移り、NOのときは、図53のステップS262に移る。ステップS359では、連続演出グループ識別子を3に更新し、図53のステップS262に移る。これらステップS358及びステップS359の処理により、敵状態パラメータの値が「6」になることを条件に、連続演出グループ識別子を2(追撃演出)から3(狙い撃ち演出)に更新することができる。
図62を参照して、RT遊技数カウンタ(サブ)設定・更新処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、表示役がリプレイ2であるか否かを判別する(ステップS361)。この判別がYESのときは、ステップS362に移り、NOのときは、図53のステップS262に移る。ステップS362では、RT2が作動中であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図53のステップS262に移り、NOのときは、ステップS363に移る。ステップS363では、RT遊技数カウンタ(サブ)を150に更新し、ステップS364に移る。
ステップS364では、RT1が作動中であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS365に移り、NOのときは、ステップS366に移る。ステップS365では、延長RTフラグをオンに更新し、図53のステップS262に移る。ステップS366では、液晶表示用RT遊技数カウンタを150にセットし、図53のステップS262に移る。
このRT遊技数カウンタ(サブ)設定・更新処理を行うことにより、RT1からRT2への移行が行われることで延長RTフラグがオンにセットされた場合、RT2が作動することでRT遊技数カウンタ(サブ)が150に更新されても、液晶RT遊技数カウンタの数値を変えないようにすることができる。その結果、RT遊技数カウンタ(サブ)の値は正の数であるにも関らず、液晶表示用RT遊技数カウンタの値だけが先に0となる場合を生じさせることができる。
図63を参照して、画像描画処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、前述の遊技開始コマンド処理(図54及び図55)にて決定された各種演出データを取得し(ステップS371)、ステップS372に移る。ステップS372では、取得した各種演出データをVDPに送信し、液晶表示部2bに遊技演出画面を表示し、図52のステップS245に移る。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
実施例では、RTの開始を条件に3種類のRT遊技数カウンタを100又は150にセットし、セットした値が0になるまでの間、単位遊技毎に1ずつ減算するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、RTの開始を条件に3種類のRT遊技数カウンタを0にセットし、セットした値が100又は150になるまでの間、単位遊技毎に1ずつ加算するようにしてもよい。
実施例では、遊技機1は、第1種特別役物(RB)が設定されるとしたが、第2種特別役物及びこの第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置を備えることもできる。第2種特別役物とは、内部抽籤の結果に関わらず入賞に係る条件装置を作動させることとなる役物で、予め定められた場合に作動し、1回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了するものをいう。この第2種特別役物には、所謂チャレンジゲーム(CG)及び/又はシングルチャレンジゲーム(SCG)を挙げることができる。また、第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置には、所謂ミドルボーナス(MB)を挙げることができる。
この場合、実施例では、表示役としてRB1が成立したことに起因するRBの終了をRT1が作動する条件としているが、MBの終了をRT1が作動する条件としてもよい。この場合、MBが作動する条件は、予め定めた図柄組合せが表示役として成立することであり、終了する条件は、16枚のメダルの払出しであることが好ましい。なお、RT1が作動する条件をCGやSCGの終了としてもよい。
実施例では、2種類のRTを設け、一般遊技状態からRT1作動、そしてRT2作動へと移行することで、あたかもリプレイタイムの上乗せが行われているかのような感覚を提供しているが、これに限られるものではない。例えば、3種類以上のRTを設け、さらに多くの段階でリプレイタイムの移行を行うようにしてもよい。
また、実施例のような遊技機1の他、パチンコ遊技機、パロットなどの他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、前述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用や携帯端末用(携帯電話機用、携帯型ゲーム機用など)として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。