JP2011187105A - 磁気ヘッドスライダ係止部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気ヘッドスライダの脱着作業効率を向上させ得る磁気ヘッドスライダ係止部材を提供する。
【解決手段】本発明に係る磁気ヘッドスライダ係止部材は、先端側係合部と基端側係合部とバネ部と圧電素子とを備える。バネ部の初期状態においては、磁気ヘッドスライダの基端側と係合する基端側係合部の磁気ヘッドスライダ係合領域が磁気ヘッドスライダの基端側位置よりも先端側に位置する。圧電素子は、伸長状態においてはバネ部を初期状態から弾性変形させつつ磁気ヘッドスライダ係合領域を磁気ヘッドスライダの基端側位置より基端側の拡張位置に位置させ且つ圧縮状態においては基端側係合部が少なくともバネ部の付勢力によって先端側係合部との共働下に磁気ヘッドスライダを挟持するように磁気ヘッドスライダ係合領域が磁気ヘッドスライダの基端側と係合することを許容する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハードディスク等の記憶媒体に対してデータをリード及び/又はライトする磁気ヘッドスライダを磁気ヘッドサスペンションに着脱可能に係止させる為の磁気ヘッドスライダ係止部材に関する。
データをリード及び/又はライトする磁気ヘッドスライダに対して行われる読み取り特性及び/又は書き込み特性や浮上特性に関する性能試験は 前記磁気ヘッドスライダの使用状態に即して、つまり、装着されるべき磁気ヘッドサスペンションと同一構成の磁気ヘッドサスペンションに装着された状態で、行われるのが好ましい。
詳しくは、一般的な磁気ヘッドサスペンションは、ボイスコイルモータ等のアクチュエータに直接又は間接的に連結された支持部と、前記支持部に連結され且つ磁気ヘッドスライダをディスク面へ向けて押し付ける為の荷重を発生する荷重曲げ部と、前記荷重を磁気ヘッドスライダに伝達するように前記荷重曲げ部に連結されたロードビーム部と、前記磁気ヘッドスライダが装着されるヘッド装着領域を有し且つ前記ロードビーム部及び前記支持部に支持されるフレクシャ部とを備えている。
従って、使用状態に即した状態で前記磁気ヘッドスライダの試験を行う為には、前記磁気ヘッドスライダを前記ヘッド搭載領域に溶接等によって固着させた状態で前記性能試験を行う必要がある。
しかしながら、前記磁気ヘッドスライダを前記ヘッド搭載領域に固着させた状態で前記性能試験を行うと、前記磁気ヘッドスライダの試験結果が不良である場合に、前記磁気ヘッドスライダのみならず当該磁気ヘッドスライダが固着されている前記磁気ヘッドサスペンションも廃棄しなければならず、結果としてコスト上昇を招く。
斯かる点を考慮して、前記磁気ヘッドスライダを使用状態に即した状態で且つ着脱可能に保持し得る性能試験用のスライダ支持装置が提案されている(下記特許文献1及び2参照)。
前記スライダ支持装置は、前記一般的な磁気ヘッドサスペンションに比して、前記フレクシャ部の代わりに、前記磁気ヘッドスライダが着脱可能に装着されるフレクシャ部を有している。
詳しくは、前記フレクシャ部は、前記ロードビーム部に重合された状態で連結されるロードビーム部重合領域と、前記ロードビーム部重合領域のサスペンション幅方向両側から先端側へ延びる一対のアウトリガー(アーム領域)と、前記一対のアウトリガーの先端部同士を連結するようにサスペンション幅方向に延びる先端側連結領域と、前記先端側連結領域のサスペンション幅方向中央からサスペンション長手方向基端側へ延びるヘッド搭載領域と、前記ヘッド搭載領域のサスペンション幅方向両側において前記先端側連結領域からサスペンション長手方向基端側へ延びる左右一対のバネ部と、前記一対のバネ部の基端側同士を連結するようにサスペンション幅方向に延びる基端側連結領域とを備えている。
前記先端側連結領域には、前記ヘッド搭載領域に載置された磁気ヘッドスライダがサスペンション長手方向先端側へ移動することを防止する第1の支持部が設けられている。
前記一対のバネ部は互いに対して独立して伸縮するように構成されている。
即ち、前記一対のバネ部の一方は、前記ヘッド搭載領域よりサスペンション幅方向一方側において前記先端側連結領域及び前記基端側連結領域の間に配置されている。そして、前記一対のバネ部の他方は、前記ヘッド搭載領域よりサスペンション幅方向他方側において前記先端側連結領域及び前記基端側連結領域の間に配置されている。
前記基端側連結領域は、先端側の端面のうちサスペンション幅方向中央に位置する部分が前記ヘッド搭載領域に載置された前記磁気ヘッドスライダの基端側の端面に係合可能な第2の支持部として作用する状態で、前記先端側連結領域に対してサスペンション長手方向に相対移動し得るように前記一対のバネ部を介して前記先端側連結領域に連結されている。
前記スライダ支持装置においては、前記基端側連結領域を前記先端側連結領域から離間する方向へ移動させて前記一対のバネ部を伸長方向へ弾性変形させた状態で前記磁気ヘッドスライダを前記ヘッド搭載領域上に載置させ、前記基端側連結領域への力を解除すると、前記一対のバネ部が圧縮し、これにより、前記磁気ヘッドスライダが前記第1及び第2の支持部によって挟持される。
つまり、前記スライダ支持装置は、溶接や接着等の実質的に分離不可能な固着手段を用いることなく、前記一対のバネ部の弾性力によって前記磁気ヘッドスライダを前記ヘッド搭載領域に保持するように構成されている。
前記スライダ支持装置は、使用状態に即した状態での前記磁気ヘッドスライダの性能試験を可能としつつ、前記磁気ヘッドスライダの不良時には当該磁気ヘッドスライダのみを廃棄することができる点で有用であるが、その一方で、前記磁気ヘッドスライダの脱着作業性が悪いという問題があった。
即ち、前記特許文献1及び2に記載の前記スライダ支持装置において前記磁気ヘッドスライダを装着させる為には、前記基端側連結領域に形成された孔にジグを係入させ、前記ジグを介して前記基端側連結領域をサスペンション長手方向基端側へ押動させることで前記一対のバネ部を伸長方向へ弾性変形させ、その状態のままで前記磁気ヘッドスライダを所定位置に設置してから前記ジグを前記基端側連結領域の孔から外す必要がある。
同様に、装着されている前記磁気ヘッドスライダを取り外す際にも、前記孔に前記ジグを係入させて、前記ジグを介して前記基端側連結領域をサスペンション長手方向基端側へ押動させる必要がある。
前記作業工程のうち、特に、前記ジグを前記基端側連結領域に形成された孔に係入させる工程は、細かな位置制御を要する為に時間が掛かり、その結果、作業効率が悪化する。
又、前記ジグを介して前記基端側連結領域をサスペンション長手方向基端側へ押動させた状態で前記磁気ヘッドスライダを脱着させる為には、前記ジグを操作する為の機構と前記磁気ヘッドスライダを脱着する為の機構とを互いに対して干渉させずに作動させる必要があり、その為、両機構の構造が複雑になるという問題もある。
さらに、前記特許文献1及び2に記載の前記スライダ支持装置においては、前記一対のバネ部は前記ヘッド搭載領域を挟んで一方側及び他方側に配置されており、互いに対して独立して伸縮するようになっている。
つまり、前記一対のバネ部の各々は、固定端として作用する先端部が前記先端側連結領域に連結された状態で、可動端として作用する基端部が前記基端側連結領域に連結されており、片持ち支持されている。
このような片持ち支持された前記一対のバネ部が前記基端側連結領域の前記先端側連結領域からの離間操作に応じて十分な大きさの伸縮ストローク(弾性変形範囲)を確保しながら十分な大きさの弾性力を発生する為には、前記一対のバネ部に可及的に多くの弾性変形領域を設ける必要がある。
この点を考慮して、前記特許文献1及び2に記載の前記スライダ支持装置においては、前記一対のバネ部のそれぞれを前記フレクシャ部が位置する平面内において山部及び谷部が交互に配置された平面視蛇腹形状としている。
前記一対のバネ部を平面視蛇腹形状とすることによって、前記一対のバネ部の伸縮ストロークを十分な大きさとしつつ前記一対のバネ部によって発生され得る弾性力を大きくすることができるが、その一方で、前記一対のバネ部のそれぞれを平面視蛇腹形状に形成するには高い加工精度を要し、結果として、コストの高騰化を招く。
又、平面視蛇腹状のバネ部は、前記基端側連結領域の前記先端側連結領域に対する接離に応じて伸縮動作する際に、前記山部及び前記谷部が局所的に弾性変形することになり、従って、耐久性の観点においても問題が生じ得る。
特開2007−305209号公報 特開2009−252261号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、磁気ヘッドスライダを磁気ヘッドサスペンションに着脱可能に係止させる磁気ヘッドスライダ係止部材であって、前記磁気ヘッドスライダの脱着作業効率を向上させ得る磁気ヘッドスライダ係止部材の提供を、一の目的とする。
本発明は、前記目的を達成する為に、アクチュエータによって直接又は間接的に揺動中心回りに揺動される支持部と、磁気ヘッドスライダをディスク面へ向けて押し付ける為の荷重を発生する荷重曲げ部と、前記荷重曲げ部を介して前記支持部に支持され且つ前記荷重を磁気ヘッドスライダに伝達するロードビーム部と、前記ロードビーム部に支持されるフレクシャ部とを備え、前記フレクシャ部はフレクシャ基板を有し、前記フレクシャ基板は、前記ロードビーム部に重合された状態で固着されるロードビーム部重合領域と、前記ロードビーム部重合領域のサスペンション幅方向両側からサスペンション長手方向先端側へ延びる一対のアーム領域と、前記一対のアーム領域の先端部同士を連結するようにサスペンション幅方向に延びる連結領域と、前記一対のアーム領域の間に位置するように前記連結領域からサスペンション長手方向基端側へ延び且つ前記磁気ヘッドスライダが載置されるヘッド搭載領域とを一体的に含んでいる磁気ヘッドサスペンションに前記磁気ヘッドスライダを着脱可能に装着する為の磁気ヘッドスライダ係止部材であって、前記ヘッド搭載領域に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダの先端側と係合するように前記フレクシャ基板に直接又は間接的に固定される先端側係合部と、前記ヘッド搭載領域に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合し得る状態でサスペンション長手方向移動可能とされた基端側係合部と、自己の弾性変形に応じて前記基端側係合部を前記先端側係合部に向けて付勢する付勢力を発生するバネ部と、前記先端側係合部及び前記基端側係合部の間にサスペンション長手方向に沿って伸縮可能な状態で介挿された圧電素子とを備え、前記基端側係合部は、前記バネ部が外部操作力を受けない初期状態においては、前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合する磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側位置よりもサスペンション長手方向先端側の初期位置に位置するように前記バネ部に連結され、前記圧電素子は、伸長状態においては前記バネ部を初期状態から弾性変形させつつ前記磁気ヘッドスライダ係合領域を前記磁気ヘッドスライダの基端側位置よりサスペンション長手方向基端側の拡張位置に位置させ、且つ、圧縮状態においては前記基端側係合部が少なくとも前記バネ部の付勢力によって前記先端側係合部との共働下に前記磁気ヘッドスライダを挟持するように前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合することを許容する磁気ヘッドスライダ係止部材を提供する。
好ましくは、前記バネ部は、前記ディスク面と直交する平面視において前記先端側係合部、前記基端側係合部及び前記圧電素子を囲繞するように配置された無端状とされる。
この場合、前記先端側係合部は先端側連結部を介して前記バネ部に連結され、且つ、前記基端側係合部は基端側連結部を介して前記バネ部に連結される。
前記先端側係合部は、載置状態の前記磁気ヘッドスライダの先端側と係合する先端側中央領域と前記先端側中央領域よりサスペンション幅方向外方に位置する左右一対の先端側サイド領域とを有し得る。
前記基端側係合部は、載置状態の前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合可能な基端側中央領域と前記基端側中央領域よりサスペンション幅方向外方に位置する左右一対の基端側サイド領域とを有し得る。
前記圧電素子は、前記一対の先端側サイド領域及び前記一対の基端側サイド領域の間にそれぞれ介挿され且つ互いに対して同期して伸縮される左右一対の第1及び第2圧電素子を有する。
一形態においては、前記一対の第1及び第2圧電素子は、先端側が対応する前記先端側サイド領域に固着され且つ基端側が対応する前記基端側サイド領域に接離可能とされた状態で駆動時及び非駆動時の際にそれぞれ伸長状態及び短縮状態をとるように構成され、短縮状態とされて前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合することを許容する際には前記一対の第1及び第2圧電素子の基端側が対応する前記基端側サイド領域からサスペンション長手方向先端側へ離間されるように構成される。
他形態においては、前記一対の第1及び第2圧電素子は、先端側が対応する前記先端側サイド領域に固着され且つ基端側が対応する前記基端側サイド領域に固着された状態で駆動時及び非駆動時の際にそれぞれ伸長状態及び短縮状態をとるように構成され、短縮状態とされて前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合することを許容する際には前記基端側係合部が前記バネ部の付勢力に加えて前記一対の第1及び第2圧電素子からの力によって前記先端側係合部との共働下に前記磁気ヘッドスライダを挟持するように構成される。
前記フレクシャ部が前記フレクシャ基板に積層された絶縁層と前記絶縁層に積層されるスライダ用導体層及び圧電素子用導体層とを含む配線体を備え、前記スライダ用導体層は基端部が外部に電気接続可能とされ、前記圧電素子用導体層は基端部が外部に電気接続可能とされた電圧供給導体層と基端部が接地された接地用導体層とを含む場合には、好ましくは、前記先端側係合部のうち前記磁気ヘッドスライダの先端側と係合する部分及び前記圧電素子の先端側と係合する部分には、それぞれ、スライダ用電気接続構造及び圧電素子用電気接続構造が設けられる。
前記スライダ用電気接続構造は、前記先端側係合部に設けられた絶縁層と前記絶縁層に設けられたスライダ用導体部材とを含み、前記スライダ用導体層の先端部が前記スライダ用導体部材を介して前記磁気ヘッドスライダに電気的に接続される。
前記圧電素子用電気接続構造は、前記先端側係合部に設けられた絶縁層と前記絶縁層に設けられた圧電素子用導体部材とを含み、前記圧電素子用導体部材は前記圧電素子の第1電極及び第2電極にそれぞれ電気的に接続される第1電極用導体部材及び第2電極用導体部材を有するものとされる。
前記電圧供給導体層の先端部は前記第1電極用導体部材及び前記第2電極用導体部材の一方を介して対応する前記電極に電気的に接続され、且つ、前記接地用導体層の先端部は前記第1電極用導体部材及び前記第2電極用導体部材の他方を介して対応する前記電極に電気的に接続される。
また、本発明は、前記目的を達成する為に、アクチュエータによって直接又は間接的に揺動中心回りに揺動される支持部と、磁気ヘッドスライダをディスク面へ向けて押し付ける為の荷重を発生する荷重曲げ部と、前記荷重曲げ部を介して前記支持部に支持され且つ前記荷重を磁気ヘッドスライダに伝達するロードビーム部と、前記ロードビーム部に支持されるフレクシャ部とを備え、前記フレクシャ部はフレクシャ基板を有し、前記フレクシャ基板は、前記ロードビーム部に重合された状態で固着されるロードビーム部重合領域と、前記ロードビーム部重合領域のサスペンション幅方向両側からサスペンション長手方向先端側へ延びる一対のアーム領域と、前記一対のアーム領域の先端部同士を連結するようにサスペンション幅方向に延びる連結領域と、前記一対のアーム領域の間に位置するように前記連結領域からサスペンション長手方向基端側へ延び且つ前記磁気ヘッドスライダが載置されるヘッド搭載領域とを一体的に含んでいる磁気ヘッドサスペンションに前記磁気ヘッドスライダを着脱可能に装着する為の磁気ヘッドスライダ係止部材であって、前記ヘッド搭載領域に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダの先端側と係合するように前記フレクシャ基板に直接又は間接的に固定される先端側係合部と、前記ヘッド搭載領域に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合し得る状態でサスペンション長手方向移動可能とされた基端側係合部と、前記磁気ヘッドスライダよりサスペンション幅方向外方に位置する状態で前記先端側係合部に連結された左右一対の内側支持片と、前記ディスク面と直交する平面視において前記先端側係合部、前記基端側係合部及び一対の内側支持片を囲繞し且つ先端側連結部及び基端側連結部を介して前記先端側係合部及び前記基端側連結部が連結された弾性変形可能な無端状バネ部と、平面視において前記無端状バネ部内に位置され且つ前記一対の内側支持片よりサスペンション幅方向外方において前記一対の内側支持片と対向した状態で前記無端状バネ部に連結された左右一対の外側支持片と、サスペンション幅方向に沿って伸縮可能な状態で前記一対の内側支持片及び一対の外側支持片の間に介挿された左右一対の圧電素子とを備えた磁気ヘッドスライダ係止部材を提供する。
前記基端側係合部は、前記無端状バネ部が外部操作力を受けない初期状態においては、前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合する磁気ヘッドスライダ係合領域が載置状態の前記磁気ヘッドスライダの基端側位置よりサスペンション長手方向基端側の初期位置に位置するように前記基端側連結部を介して前記無端状バネ部に連結される。
前記一対の圧電素子は、前記無端状バネ部が初期状態の際に前記一対の外側支持片が位置する初期位置から前記一対の外側支持片をサスペンション幅方向外方へ移動させ、これに伴う前記バネ部の弾性変形によって前記基端側係合部がサスペンション長手方向先端側へ移動した状態で対応する前記外側支持片及び前記内側支持片の間に介挿される。
前記一対の圧電素子が圧縮状態の際には、前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記初期位置よりはサスペンション長手方向先端側で且つ前記磁気ヘッドスライダの基端側位置よりはサスペンション長手方向基端側の拡張位置に位置する。
前記一対の圧電素子が圧縮状態で前記磁気ヘッドスライダが所定位置に載置された状態から前記一対の圧電素子を伸長状態へ移行すると、前記一対の外側支持片のサスペンション幅方向外方への移動に伴って前記バネ部が弾性変形して前記基端側係合部がサスペンション長手方向先端側へ移動し、これにより、前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合して前記基端側係合部が前記先端側係合部との共働下に前記磁気ヘッドスライダを挟持する。
好ましくは、前記一対の圧電素子は、電圧印可時に前記圧縮状態とされ且つ電圧印可解除時に前記伸長状態とされる。
さらに、本発明は、前記目的を達成する為に、アクチュエータによって直接又は間接的に揺動中心回りに揺動される支持部と、磁気ヘッドスライダをディスク面へ向けて押し付ける為の荷重を発生する荷重曲げ部と、前記荷重曲げ部を介して前記支持部に支持され且つ前記荷重を磁気ヘッドスライダに伝達するロードビーム部と、前記ロードビーム部に支持されるフレクシャ部とを備え、前記フレクシャ部はフレクシャ基板を有し、前記フレクシャ基板は、前記ロードビーム部に重合された状態で固着されるロードビーム部重合領域と、前記ロードビーム部重合領域のサスペンション幅方向両側からサスペンション長手方向先端側へ延びる一対のアーム領域と、前記一対のアーム領域の先端部同士を連結するようにサスペンション幅方向に延びる連結領域と、前記一対のアーム領域の間に位置するように前記連結領域からサスペンション長手方向基端側へ延び且つ前記磁気ヘッドスライダが載置されるヘッド搭載領域とを一体的に含んでいる磁気ヘッドサスペンションに前記磁気ヘッドスライダを着脱可能に装着する為の磁気ヘッドスライダ係止部材であって、前記ヘッド搭載領域に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダの先端側と係合するように前記フレクシャ基板に直接又は間接的に固定される先端側係合部と、前記ヘッド搭載領域に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合し得る状態でサスペンション長手方向移動可能とされた基端側係合部と、前記ディスク面と直交する平面視において前記先端側係合部及び前記基端側係合部を囲繞するように配置され且つ前記先端側係合部及び前記基端側係合部が直接又は間接的に連結されたリング部と、前記リング部及び前記基端側係合部の間にサスペンション長手方向に沿って伸縮可能な状態で介挿された基端側圧電素子とを備えた磁気ヘッドスライダ係止部材を提供する。
前記基端側圧電素子が圧縮状態の際には前記基端側係合部のうち前記磁気ヘッドスライダと係合する磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側位置よりサスペンション長手方向基端側の拡張位置に位置し、且つ、前記基端側圧電素子が伸長状態の際には前記基端側係合部が前記先端側係合部との共働下に前記磁気ヘッドスライダを挟持するように前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合する挟持位置に位置する。
一形態においては、前記先端側係合部は先端側連結部を介して前記リング部に連結される。
他形態においては、前記先端側係合部及び前記リング部の間には前記基端側圧電素子と同期した状態でサスペンション長手方向に沿って伸縮可する先端側圧電素子が介挿される。
本発明に係る磁気ヘッドスライダ係止部材によれば、圧電素子を伸縮させることによって磁気ヘッドスライダの脱着を行うことができる。従って、前記磁気ヘッドスライダの脱着作業に際し、従来技術においては必要であった小さな孔にジグを係入させる工程を行う必要が無く、前記磁気ヘッドスライダの脱着作業効率を向上させることができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る磁気ヘッドスライダ係止部材を用いて磁気ヘッドスライダが装着された状態の磁気ヘッドサスペンションの下面図である。 図2は、図1に示された前記磁気ヘッドサスペンションの分解部分斜視図である。 図3は、図1におけるIII部拡大図である。 図4は、前記実施の形態1に係る磁気ヘッドスライダ係止部材の斜視図である。 図5は、図3におけるV-V線に沿った断面図である。 図6は、前記実施の形態1に係る磁気ヘッドスライダ係止部材の下面図であり、図6(a)〜(c)は、それぞれ、第1及び第2圧電素子の圧縮状態、前記第1及び第2圧電素子が伸長状態で磁気ヘッドスライダが所定位置に載置された状態、及び、図6(b)の状態から前記第1及び第2圧電素子を圧縮状態へ移行させて先端側係合部及び基端側係合部によって前記磁気ヘッドスライダを挟持した状態を示している。 図7は、図3におけるVII-VII線に沿った断面図である。 図8は、図3におけるVIII-VIII線に沿った断面図である。 図9は、図8に示す状態から前記磁気ヘッドスライダ係止部材の大部分を削除した状態の斜視図である。 図10(a)〜(c)は、前記実施の形態1の変形例に係る磁気ヘッドスライダ係止部材の下面図である。 図11は、前記実施の形態1の他の変形例に係る磁気ヘッドスライダ係止部材の下面図であり、図11(a)〜(c)は、それぞれ、第1及び第2圧電素子の圧縮状態、前記第1及び第2圧電素子が伸長状態で前記磁気ヘッドスライダが所定位置に載置された状態、及び、図11(b)の状態から前記第1及び第2圧電素子を圧縮状態へ移行させて先端側係合部及び基端側係合部によって前記磁気ヘッドスライダを挟持した状態を示している。 図12は、本発明の実施の形態2に係る磁気ヘッドスライダ係止部材の下面図であり、図12(a)〜(d)は、それぞれ、圧電素子が装着される前の状態、前記圧電素子を装着させた状態、前記圧電素子を圧縮状態とさせて磁気ヘッドスライダを所定位置に載置させた状態、及び、図12(c)に示す状態から前記圧電素子を伸長状態へ移行させた状態を示している。 図13は、本発明の実施の形態3に係る磁気ヘッドスライダ係止部材の下面図である。 図14は、前記実施の形態3の変形例に係る磁気ヘッドスライダ係止部材の下面図である。
実施の形態1
以下、本発明に係る磁気ヘッドスライダ係止部材の好ましい一実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施の形態に係る磁気ヘッドスライダ係止部材101Aが装着された状態の磁気ヘッドサスペンション1の下面図(ディスク面側から見た底面図)を示す。なお、図1における○印は溶接点を示している。
又、図2に、磁気ヘッドスライダ90,前記磁気ヘッドスライダ係止部材101A及び前記磁気ヘッドサスペンション1をディスク面側から見た分解斜視図を示す。
前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aは、前記磁気ヘッドスライダ90を前記磁気ヘッドサスペンション1に着脱可能に装着させる為の部材である。
即ち、前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aは、前記磁気ヘッドスライダ90の読み取り特性及び/又は書き込み特性や浮上特性に関する性能試験を当該磁気ヘッドスライダ90が前記磁気ヘッドサスペンション1に装着された使用状態で行えるように前記磁気ヘッドスライダ90を前記磁気ヘッドサスペンション1に装着させることができ、且つ、前記磁気ヘッドスライダ90の不良時には前記磁気ヘッドスライダ90を前記磁気ヘッドサスペンション1から容易に取り外し得るように構成されている。
まず、前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aが適用される前記磁気ヘッドサスペンション1について説明する。
図1及び図2に示すように、前記磁気ヘッドサスペンション1は、ボイスコイルモータ等のアクチュエータによって直接又は間接的に揺動中心回りに揺動される支持部10と、前記磁気ヘッドスライダ90をディスク面へ向けて押し付ける為の荷重を発生する荷重曲げ部20と、前記荷重曲げ部20を介して前記支持部10に支持され且つ前記荷重を前記磁気ヘッドスライダ90に伝達するロードビーム部30と、前記ロードビーム部30に支持されるフレクシャ部40とを備えている。
なお、図示の形態においては、前記支持部10は、前記アクチュエータに連結されるキャリッジアーム(図示せず)の先端にかしめ加工によって接合されるボス部を備えたベースプレートの形態をなしているが、当然ながら、前記支持部10を前記アクチュエータの揺動中心に直接的に連結されるアームとすることも可能である。
前記フレクシャ部40は、図1及び図2に示すように、前記ロードビーム部30及び前記支持部10に固着されるフレクシャ基板400と、前記フレクシャ基板400に積層される配線体450とを備えている。
前記フレクシャ基板400は、前記ロードビーム部30に重合された状態で溶接等によって前記ロードビーム部30に固着されるロードビーム部重合領域410と、前記ロードビーム部重合領域410のサスペンション幅方向両側からサスペンション長手方向先端側へ延びる一対のアーム領域411と、前記一対のアーム領域411の先端部同士を連結するようにサスペンション幅方向に延びる連結領域412と、前記一対のアーム領域411の間に位置するように前記連結領域412からサスペンション長手方向基端側へ延び且つ前記磁気ヘッドスライダ90が載置されるヘッド搭載領域413とを有している。
前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aは、前記磁気ヘッドスライダ90を前記ヘッド搭載領域413上で着脱可能に保持し得るように構成されている。
図3に、図1におけるIII部拡大図を示す。
又、図4に、前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aの斜視図を示す。
図3及び図4等に示すように、前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aは、前記ヘッド搭載領域413に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダ90の先端側と係合するように前記フレクシャ基板400に直接又は間接的に固定される先端側係合部110と、前記ヘッド搭載領域413に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダ90の基端側と係合し得る状態でサスペンション長手方向移動可能とされた基端側係合部150と、自己の弾性変形に応じて前記基端側係合部150を前記先端側係合部110に向けて付勢する付勢力を発生するバネ部130と、前記先端側係合部110及び前記基端側係合部150の間にサスペンション長手方向に沿って伸縮可能な状態で介挿された圧電素子200とを備えている。
図3及び図4に示すように、本実施の形態においては、前記バネ部130は、前記ディスク面と直交する平面視において前記先端側係合部110,前記基端側係合部150及び前記圧電素子200を囲繞するように配置された無端状とされている。
前記先端側係合部110は、前記フレクシャ基板400に直接又は間接的に固着された状態で前記磁気ヘッドスライダ90の先端側と係合しつつ、先端側連結部140を介して前記無端状のバネ部130に連結されている。
詳しくは、図3及び図4に示すように、前記先端側係合部110は、載置状態の前記磁気ヘッドスライダ90の先端側と係合する先端側中央領域111と、前記先端側中央領域111よりサスペンション幅方向外方に位置する左右一対の先端側サイド領域112と、前記フレクシャ基板400に直接又は間接的に固着される固定領域113とを有し、前記固定領域113が前記先端側連結部140を介して前記無端状バネ部130に連結されている。
本実施の形態においては、前記固定領域113はサスペンション幅方向に沿って延びており、且つ、図2に示すように、ベースプレート190を介して前記フレクシャ基板400に固着されている。
図5に、図3におけるV-V線に沿った断面図を示す。
図2及び図5に示すように、前記ヘッド搭載領域413の前記ディスク面と対向する側に前記ベースプレート190が固着されている。
図2及び図5に示すように、前記ベースプレート190は、前記ヘッド搭載領域413に固着される中央領域191と、前記中央領域191からサスペンション幅方向両側へ延びる左右一対のサイド領域192とを有し、前記中央領域191が前記ヘッド搭載領域413に固着された状態において前記サイド領域192と前記フレクシャ基板400の前記アーム領域411との間にディスク面に直交する方向に関し間隙が存するように前記サイド領域192及び前記中央領域191の間には段差が設けられる。
このように、前記サイド領域192の前記フレクシャ基板400との対向面が前記中央領域191の前記フレクシャ基板400との対向面よりも前記フレクシャ基板400から離間するように前記ベースプレート190の前記フレクシャ基板400との対向面に前記段差を設けることにより、図5に示すように、前記フレクシャ基板400の前記一対のアーム領域411が前記ベースプレート190と干渉することを有効に防止しつつ、前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aが載置可能な領域のサスペンション幅方向長さを拡張することができる。
本実施の形態においては、図3及び図4に示すように、前記先端側係合部110は、前記構成要素に加えて、前記先端側中央領域111のサスペンション幅方向両側からサスペンション長手方向基端側へ延びる左右一対の挟持片114を有している。
このように前記先端側係合部110が前記一対の挟持片114を有する場合には、前記ベースプレート190を備えることにより、前記一対の挟持片114を前記ベースプレート190における前記サイド領域192の前記ディスク面との対向面に載置させることができ、これにより、前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aの支持安定化を図ることができる。
なお、本実施の形態においては、図3及び図4に示すように、前記一対の先端側サイド領域112は前記固定領域113の幅方向両側からサスペンション幅方向外方へ延びており、前記一対の挟持片114は前記固定領域113の幅方向両側からサスペンション長手方向基端側へ延びている。
そして、前記先端側中央領域111は前記固定領域113との間にスリット115が存するように前記一対の挟持片114の間を連結している。
前記基端側係合部150は、サスペンション長手方向に沿った移動に応じて前記バネ部130を弾性変形させるように基端側連結部145を介して前記バネ部130に連結されている。
詳しくは、図3及び図4に示すように、前記基端側係合部150は、先端側が載置状態の前記磁気ヘッドスライダ90の基端側と係合可能で且つ基端側が前記基端側連結部145を介して前記バネ部130に連結された基端側中央領域151と、前記基端側中央領域151よりもサスペンション幅方向外方に位置する左右一対の基端側サイド領域152とを有している。
前記磁気ヘッドスライダ90の基端側と係合する磁気ヘッドスライダ係合領域として作用する前記基端側中央領域151の先端側は、好ましくは、平面視において先端側に凸状の湾曲形状とされる。
斯かる構成によれば、前記磁気ヘッドスライダ90が前記基端側係合部150の前記基端側中央領域151に対して位置ズレしたとしても、前記基端側中央領域151及び前記磁気ヘッドスライダ90の係合関係を良好に維持することができる。
前記左右一対の基端側サイド領域152は、少なくとも一部が前記左右一対の先端側サイド領域112と対向するように配置されている。
本実施の形態においては、前記圧電素子200は、前記左右一対の先端側サイド領域112及び前記左右一対の基端側サイド領域152の間にそれぞれ介挿された第1及び第2圧電素子201,202を有している。
前記第1及び第2圧電素子201,202は互いに対して同期して伸縮される。
図6に、前記磁気ヘッドスライダ係止部材90の下面図(前記ディスク面の側から視た底面図)を示す。図6(a)〜(c)は、それぞれ、前記第1及び第2圧電素子201,202の圧縮状態、前記第1及び第2圧電素子201,202が伸長状態で前記磁気ヘッドスライダ90が所定位置に載置された状態、及び、図6(b)の状態から前記第1及び第2圧電素子201,202を圧縮状態へ移行させて前記先端側係合部110及び前記基端側係合部150によって前記磁気ヘッドスライダ90を挟持した状態を示している。
図6(a)に示すように、前記基端側係合部150は、前記バネ部130が外部操作力を受けない初期状態においては、前記磁気ヘッドスライダ係合領域として作用する前記基端側中央領域151の先端側が、載置状態の際に前記磁気ヘッドスライダ90の基端側が位置する基端側位置90aよりもサスペンション長手方向先端側の初期位置に位置するように前記バネ部130に連結されている。
そして、前記第1及び第2圧電素子201,202は、伸長状態においては前記バネ部130を初期状態から弾性変形させつつ前記磁気ヘッドスライダ係合領域を前記磁気ヘッドスライダ90の基端側位置90aよりサスペンション長手方向基端側の拡張位置に位置させ、且つ、圧縮状態においては前記基端側係合部150が少なくとも前記バネ部130の付勢力によって前記先端側係合部110との共働下に前記磁気ヘッドスライダ90を挟持するように前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダ90の基端側と係合することを許容するように構成されている。
斯かる構成の前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aは、以下に示す効果を奏する。
即ち、背景技術の項に記載した通り、従来のスライダ支持装置においては、磁気ヘッドスライダを脱着させる際に、まず基端側係合部に形成された孔にジグを係入させ、その後に、前記ジグを介して前記基端側係合部をサスペンション長手方向基端側へ押動させる必要があり、前記磁気ヘッドスライダの脱着作業効率が悪いという問題があった。
これに対し、本実施の形態に係る前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aにおいては、前記圧電素子200を伸長状態とさせることで前記磁気ヘッドスライダの脱着可能状態を得ることができる。
従って、前記磁気ヘッドスライダ90の脱着作業に際し、従来技術においては必要であった小さな孔にジグを係入させる工程を行う必要が無く、従って、前記磁気ヘッドスライダ90の脱着作業効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態においては、前記圧電素子200は、電圧が印可された駆動時に前記伸長状態をとり、且つ、電圧の印可が解除された非駆動時に前記圧縮状態をとるように構成されている。
本実施の形態に係る前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aは、さらに、前記磁気ヘッドスライダ90を前記磁気ヘッドサスペンション1に装着させた状態において、前記磁気ヘッドスライダ90が前記フレクシャ部40の前記配線体450におけるスライダ用導体層452に電気的に接続されると共に、前記圧電素子200が前記配線体450における圧電素子用導体層455に電気的に接続されるように構成されている。
図7及び図8に、それぞれ、図3におけるVII-VII線及びVIII-VIII線に沿った断面図を示す。
さらに、図9に、図8に示す状態から前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aの大部分を削除した状態を示す。
図1,図3,図5及び図7〜図9に示すように、前記フレクシャ部40は、前記フレクシャ基板400及び前記配線体450を備えている。
前記配線体450は、図5及び図7〜図9に示すように、前記フレクシャ基板400に積層される絶縁層451と、前記絶縁層451に積層される前記スライダ用導体層452及び前記圧電素子用導体層455と、前記スライダ用導体層452及び前記圧電素子用導体層455を覆う保護層(図示せず)とを有している。
前記スライダ用導体層452は、基端部が外部に電気接続可能とされ且つ先端部が前記磁気ヘッドスライダ90に電気接続される。
前記圧電素子200は、圧電素子本体と前記圧電素子本体を挟んで対向するように配置された第1及び第2電極とを有し、前記第1及び第2電極間に電圧を印可することで伸縮動作を行う。
本実施の形態においては、前記第1及び第2電極間に電圧を印可する為に、前記圧電素子用導体層455は電圧供給導体層456及び設置用導体層457を含んでいる。
詳しくは、前記電圧供給導体層456は、基端部が外部に電気接続可能とされ且つ先端部が前記圧電素子200の第1電極又は第2電極の一方に電気接続される。
一方、前記接地用導体層457は、基端部が接地され且つ先端部が前記圧電素子200の前記第1電極又は前記第2電極の他方に電気接続される。
なお、本実施の形態においては、前記接地用導体層457の基端部は、前記絶縁層451に形成された開口451aを介して前記フレクシャ基板400に電気的に接続されることで接地されている。
前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aは、図3〜図4及び図7〜図9に示すように、前記先端側中央領域111に設けられたスライダ用電気接続構造180と、前記一対の先端側サイド領域112に設けられた圧電素子用電気接続構造170とを備えている。
前記スライダ用電気接続構造180は、図7〜図9に示すように、前記先端側中央領域に設けられた絶縁層181と、前記絶縁層181上に設けられたスライダ用導体部材182とを含んでおり、前記スライダ用導体部材182を介して前記スライダ用導体層452の先端部が前記磁気ヘッドスライダ90に電気的に接続されている。
なお、図7及び図9における符号183ははんだである。
前記圧電素子用電気接続構造170は、図7〜図9に示すように、前記先端側サイド領域112に設けられた絶縁層171と、前記絶縁層171上に設けられた圧電素子用導体部材172とを備えている。
前記圧電素子用導体部材172は、前記圧電素子200の第1電極及び第2電極にそれぞれ電気的に接続される第1電極用導体部材172a及び第2電極用導体部材172bを含んでいる。
なお、図7〜図9における符号173ははんだである。
前記電圧供給導体層456の先端部は前記第1電極用導体部材172a及び前記第2電極用導体部材172bの一方(本実施の形態においては前記第1電極用導体部材172a)を介して対応する電極(本実施の形態においては前記ディスク面に近接する側の前記第1電極)に電気的に接続されており、前記接地用導体層457の先端部は前記第1電極用導体部材172a及び前記第2電極用導体部材172bの他方(本実施の形態においては前記第2電極用導体部材172b)を介して対応する電極(本実施の形態においては前記ディスク面とは反対側の前記第2電極)に電気的に接続されている。
なお、前述の通り、本実施の形態においては、前記圧電素子200は互いに対して同期して駆動される前記第1及び第2圧電素子201,202を含んでいる。
斯かる構成においては、前記一対の先端側サイド領域112のそれぞれに前記圧電素子用電気接続構造170が設けられる。
そして、前記接地用導体層457の先端部は2つに分岐され、一方の分岐端部が一方の前記先端側サイド領域112に設けられた前記圧電素子用電気接続構造170を介して一方の圧電素子200(例えば第1圧電素子201)の対応する電極(本実施の形態においては前記第2電極)に電気接続され、他方の分岐端部が他方の前記先端側サイド領域112に設けられた前記圧電素子用電気接続構造170を介して他方の圧電素子200(例えば第2圧電素子202)の対応する電極(本実施の形態においては前記第2電極)に電気接続される。
なお、本実施の形態においては、前記一対の第1及び第2圧電素子201,202にそれぞれ接続されるように前記電圧供給導体層456が2つ設けられているが、1つの前記電圧供給導体層456の先端部を2つに分岐して前記一対の第1及び第2圧電素子201,202に接続することも可能である。
このように、前記フレクシャ部40の前記配線体450に前記電圧供給導体層456及び前記接地用導体層457を備え、これらの導体層456,457を介して前記圧電素子200に電圧を印可可能とすることにより、前記圧電素子500への電圧供給構造の簡略化を図ることができる。
さらに、本実施の形態に係る前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aは、前記基端側係合部150及び前記先端側係合部110が前記磁気ヘッドスライダ90をサスペンション長手方向に沿って挟持することに加えて、前記一対の挟持片114が前記磁気ヘッドスライダ90をサスペンション幅方向に沿って挟持するように構成されている。
斯かる構成によれば、サスペンション長手方向に沿った弾性力によってのみ磁気ヘッドスライダが挟持されていた従来構成に比して、前記磁気ヘッドスライダ90の支持安定化をより図ることができる。
好ましくは、前記一対の挟持片114の基端部には、図3及び図4に示すように、サスペンション幅方向内方に開く凹部114aが形成される。
前記凹部114aを形成することにより、前記一対の挟持片114の自由端部がサスペンション幅方向に接離する前記一対の挟持片114の弾性変形動作を無理なく行うことができる。
さらに、本実施の形態に係る前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aにおいては、図3及び図4等に示すように、前記バネ部130は、前記ディスク面と直交する平面視において前記先端側係合部110,前記基端側係合部150及び前記圧電素子200を囲繞するように配置された無端状とされており、これにより、以下の効果を奏することができる。
即ち、前記従来のスライダ支持装置においては、前記一対のバネ部の各々は、固定端として作用する先端部が前記磁気ヘッドスライダの先端側と係合する先端側連結領域に連結された状態で、可動端として作用する基端部が前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合する基端側連結領域に連結されており、片持ち支持された状態で長手方向に伸縮する。
このような片持ち支持の前記一対のバネ部の伸縮ストロークを確保して、前記磁気ヘッドスライダを保持する為に十分な大きさの弾性力を前記一対のバネ部の弾性変形によって得ることは困難である。
従って、前記従来のスライダ支持装置においては、前記一対のバネ部のそれぞれを、前記フレクシャ部が位置する平面内においてサスペンション長手方向に交互に配置された山部及び谷部を有する平面視蛇腹形状としており、これにより、前記磁気ヘッドスライダを保持する為の弾性力を確保しているが、前記蛇腹形状の形成には高い加工精度を要し、結果として、コストの高騰化を招くという問題がある。
これに対し、本実施の形態に係る前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aは、前述の通り、前記磁気ヘッドスライダ90を囲繞するように配置された無端状の前記バネ部130が弾性変形することで前記磁気ヘッドスライダ90をサスペンション長手方向に沿って挟持する弾性力を発生する。
斯かる構成の前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aによれば、前記バネ部130の形成に際し高い加工精度を要することなく、前記バネ部130の伸縮ストロークを十分に確保して前記バネ部130によるサスペンション長手方向に沿った大きな弾性力を発生させることができる。従って、製造コストの低廉化を図りつつ、前記磁気ヘッドスライダ90をサスペンション長手方向に挟持する十分に大きな弾性力を得ることができる。
さらに、前記従来構成においては、前記バネ部の弾性変形動作に際し前記山部及び前記谷部がそれぞれ局所的に弾性変形することになり、耐久性の観点においても問題が生じ得る。
これに対し、本実施の形態においては、無端状の前記バネ部130が全体的に弾性変形することで前記磁気ヘッドスライダ90を係止する為のサスペンション長手方向に沿った弾性力が発生される。従って、蛇腹形状のバネ部を備えた従来構成に比して、耐久性を格段に向上させることができる。
本実施の形態においては、図3及び図4に示すように、前記先端側連結部140は、サスペンション幅方向中央において前記固定領域113を前記バネ部130の内周面に連結し、且つ、前記基端側連結部145は、サスペンション幅方向中央において前記基端側中央領域151を前記バネ部130の内周面に連結している。
斯かる構成によれば、前記バネ部130における弾性変形領域の長さを可及的に広げることができ、これにより、前記バネ部130の弾性変形時に特定部分に応力が集中することを有効に防止できる。
前記無端状のバネ部130は、前記基端側係合部150の前記磁気ヘッドスライダ係合領域を、前記磁気ヘッドスライダ90の基端側位置90a(図6参照)よりもサスペンション長手方向先端側の初期位置と前記基端側位置90aよりもサスペンション長手方向基端側の拡張位置との間で移動させ得るように弾性変形可能である限り、種々の形態をとることができる。
本実施の形態においては、図3及び図4等に示すように、前記バネ部130は、初期状態においてはサスペンション幅方向に沿った幅方向長さがサスペンション長手方向に沿った長手方向長さよりも長い略楕円形状を有し、前記初期状態から前記弾性変形状態に変形するに従って幅方向長さが減少し且つ長手方向長さが増加するように構成されている。
斯かる構成によれば、初期状態及び弾性変形状態の間の弾性変形動作に際し前記バネ部130の全体が無理なく弾性変形することになり、前記バネ部130が弾性変形状態をとる際に前記バネ部130の特定部分に応力集中が生じることを有効に防止して前記バネ部130の耐久性を向上させることができる。
好ましくは、前記略楕円形状は、図3及び図4に示すように、前記先端側連結部140が連結される部位からサスペンション幅方向に沿って両側へ延びる先端側直線辺131と、前記基端側連結部145が連結される部位からサスペンション幅方向に沿って両側へ延びる基端側直線辺133と、前記先端側直線辺131及び前記基端側直線辺133の一端部同士を連結する第1湾曲片132aであって、平面視においてサスペンション幅方向外方へ凸状とされた第1湾曲片132aと、前記先端側直線辺131及び前記基端側直線辺133の他端部同士を連結する第2湾曲片132bであって、平面視においてサスペンション幅方向外方へ凸状とされた第2湾曲片132bとによって形成される。
斯かる構成によれば、前記バネ部130を大型化させることなく、前記バネ部130の弾性変形動作時に前記バネ部130が前記圧電素子200に抵触することを有効に防止できる。
図10(a)〜(c)に、本実施の形態の変形例に係る磁気ヘッドスライダ係止部材101B〜101Dの下面図(前記ディスク面に近接する側から視た底面図)を示す。
なお、図中、前記実施の形態1に係る前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Aと同一部分には同一符号を付している。
図10(a)及び(b)に示す前記磁気ヘッドスライダ係止部材101B,101Cにおいては前記バネ部130が多角形状とされており、図10(c)に示す前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Dにおいては前記バネ部130は多角形状とされ且つ角部が湾曲又は面取りされている。
又、本実施の形態においては、前記一対の第1及び第2圧電素子201,202は、前述の通り、駆動時及び非駆動時の際にそれぞれ伸長状態及び短縮状態をとるように構成されている。
前記一対の第1及び第2圧電素子201,202は、先端側が対応する前記先端側サイド領域112に固着され且つ基端側が対応する前記基端側サイド領域152に接離可能とされており、短縮状態とされて前記磁気ヘッドスライダ係合領域(前記基端側中央領域151)が前記磁気ヘッドスライダ90の基端側と係合することを許容する際には、前記一対の第1及び第2圧電素子201,202の基端側が対応する前記基端側サイド領域152からサスペンション長手方向先端側へ離間されるように構成されている(図6(c)参照)。
即ち、本実施の形態においては、前記基端側係合部150は前記バネ部130の弾性力のみによって前記磁気ヘッドスライダ90を前記先端側係合部110との共働下にサスペンション長手方向に挟持するように構成されている。
前記第1及び第2圧電素子201,202の基端側を前記基端側サイド領域152に対して接離可能とすることに代えて、前記第1及び第2圧電素子201,202の基端側を前記基端側サイド領域152に固着させることも可能である。
図11に、前記第1及び第2圧電素子201,202の基端側が前記基端側サイド領域152に固着されている変形例に係る磁気ヘッドスライダ係止部材101Eの下面図(前記ディスク面の側から視た底面図)を示す。
なお、図11(a)〜(c)は、それぞれ、前記第1及び第2圧電素子201,202の圧縮状態、前記第1及び第2圧電素子201,202が伸長状態で前記磁気ヘッドスライダ90が所定位置に載置された状態、及び、図11(b)の状態から前記第1及び第2圧電素子201,202を圧縮状態へ移行させて前記先端側係合部110及び前記基端側係合部150によって前記磁気ヘッドスライダを挟持した状態を示している。
図11に示す前記磁気ヘッドスライダ係止部材101Eにおいては、前記第1及び第2圧電素子201,202が短縮状態とされて前記磁気ヘッドスライダ係合領域(前記基端側中央領域151)が前記磁気ヘッドスライダ90の基端側と係合することを許容する際には、前記基端側係合部150が前記バネ部130の付勢力に加えて前記一対の第1及び第2圧電素子201,202からの力によって前記先端側係合部110との共働下に前記磁気ヘッドスライダ90を挟持する。
従って、前記実施の形態1に係る磁気ヘッドスライダ係止部材101Aに比して、前記磁気ヘッドスライダ90をより強固に保持することができる。
実施の形態2
以下、本発明に係る磁気ヘッドスライダ係止部材の他の実施の形態について添付図面を参照しつつ説明する。
図12に本実施の形態に係る磁気ヘッドスライダ係止部材102Aの下面図(前記ディスク面の側から視た底面図)を示す。
なお、図中、前記実施の形態1におけると同一部分には同一符号を付してその詳細な説明を適宜省略する。
前記実施の形態1に係る磁気ヘッドスライダ係止部材101Aは、サスペンション長手方向に沿って伸縮する前記圧電素子200を備えている。
これに対し、本実施の形態に係る磁気ヘッドスライダ係止部材102Aは、サスペンション幅方向に沿って伸縮する圧電素子200Bを備えており、前記圧電素子200Bのサスペンション幅方向に沿った伸縮動作を利用して前記磁気ヘッドスライダ90を前記磁気ヘッドサスペンション1に着脱可能に係止するように構成されている。
具体的には、図12に示すように、前記磁気ヘッドスライダ係止部材102Aは、前記ヘッド搭載領域413に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダ90の先端側と係合するように前記フレクシャ基板400に直接又は間接的に固定される先端側係合部110Bと、前記ヘッド搭載領域413に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダ90の基端側と係合し得る状態でサスペンション長手方向移動可能とされた基端側係合部150Bと、前記磁気ヘッドスライダ90よりサスペンション幅方向外方に位置する状態で前記先端側係合部110Bに連結された左右一対の内側支持片120Bと、前記ディスク面と直交する平面視において前記先端側係合部110B、前記基端側係合部150B及び一対の内側支持片120Bを囲繞し且つ先端側連結部140及び基端側連結部145を介して前記先端側係合部110B及び前記基端側連結部150Bが連結された弾性変形可能な無端状バネ部130Bと、平面視において前記無端状バネ部130B内に位置され且つ前記一対の内側支持片120Bよりサスペンション幅方向外方において前記一対の内側支持片120Bと対向した状態で前記無端状バネ部130Bに連結された左右一対の外側支持片160Bと、前記一対の内側支持片120B及び一対の外側支持片160Bの間に介挿された左右一対の圧電素子201B,202Bとを備えている。
前記基端側係合部150Bは、前記ヘッド搭載領域413に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダ90の基端側と係合する磁気ヘッドスライダ係合領域151Bを有している。
前記基端側係合部150Bは、図11(a)に示す前記無端状バネ部130Bが外部操作力を受けない初期状態においては、前記磁気ヘッドスライダ係合領域151Bが前記磁気ヘッドスライダ90の基端側位置90aよりサスペンション長手方向基端側の初期位置に位置するように前記基端側連結部145を介して前記無端状バネ部130Bに連結されている。
本実施の形態においては、前記先端側係合部110Bは、磁気ヘッドスライダ係合領域として作用する前記先端側中央領域111と、前記フレクシャ基板400に直接又は間接的に固着される前記固定領域113とを有し、前記固定領域113が前記先端側連結部140を介して前記無端状バネ部130Bに連結されている。
前記先端側中央領域111は前記固定領域113との間に前記スリット115が存する状態で前記固定領域113に連結されている。
本実施の形態においては、前記一対の内側支持片120Bは前記先端側中央領域111のサスペンション幅方向両側からサスペンション長手方向基端側へ延びている。
前記一対の外側支持片160Bは、サスペンション幅方向に沿って押動される際に前記無端状バネ部130Bを弾性変形させ、前記バネ部130Bの弾性変形によって前記基端側係合部150Bがサスペンション長手方向に移動する。
詳しくは、前記一対の外側支持片160Bがサスペンション幅方向外方へ押動される際には、前記バネ部130Bは前記基端側係合部150Bをサスペンション長手方向先端側へ移動させるように弾性変形する。
逆に、前記一対の外側支持片160Bがサスペンション幅方向内方へ押動される際には、前記バネ部130Bは前記基端側係合部150Bをサスペンション長手方向基端側へ移動させるように弾性変形する。
前記一対の圧電素子201B,202Bは、前記一対の外側支持片160Bを初期位置からサスペンション幅方向外方へ押動させた状態で、対応する前記外側支持片160B及び前記内側支持片120Bの間に介挿されている。
即ち、前記バネ部130Bが外部操作力を受けない初期状態においては、図12(a)に示すように、前記基端側係合部150Bは、前記磁気ヘッドスライダ係合領域151Bが前記磁気ヘッドスライダ90の基端側位置90aよりサスペンション長手方向基端側の初期位置に位置するような位置に位置され、前記一対の外側支持片160Bはサスペンション幅方向に関し所定の初期位置に位置されている。
前記一対の圧電素子201B,202Bは、対応する前記外側支持片160Bを前記初期位置からサスペンション幅方向外方へ移動させつつ、対応する前記外側支持片160B及び前記内側支持片120Bの間に介挿されている。
この際に、図12(b)に示すように、前記無端状バネ部130Bは、前記磁気ヘッドスライダ係合領域151が前記初期位置から前記磁気ヘッドスライダ90の基端側位置90aよりサスペンション長手方向先端側へ移動するように弾性変形する。
前記内側支持片120B及び前記外側支持片160Bの間に介挿された前記一対の圧電素子201B,202Bを圧縮状態とさせると、図12(c)に示すように、前記磁気ヘッドスライダ係合領域151が前記初期位置よりはサスペンション長手方向先端側で且つ前記磁気ヘッドスライダ90の基端側位置90aよりはサスペンション長手方向基端側の拡張位置に位置する。
即ち、前記一対の圧電素子201B,202Bを圧縮状態とさせることにより、前記磁気ヘッドスライダ90を所定位置に設置可能な状態を得ることができる。
前記一対の圧電素子201B,202Bを圧縮状態とさせ且つ前記磁気ヘッドスライダ90を所定位置に設置させてから前記一対の圧電素子201B,202Bを伸長状態とさせると、図12(d)に示すように、前記基端側係合部150Bがサスペンション長手方向先端側へ移動するように前記バネ部130Bが弾性変形して前記磁気ヘッドスライダ係合領域151が前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合する挟持位置に位置し、これにより、前記基端側係合部150が前記先端側係合部110との共働下に前記磁気ヘッドスライダを挟持する。
本実施の形態に係る前記磁気ヘッドスライダ係止部材102Aにおいては、前記圧電素子200Bを圧縮状態とさせることで前記磁気ヘッドスライダ90の脱着可能状態を得ることができ且つ前記圧電素子200Bを伸長状態とすることにより前記磁気ヘッドスライダ90の係止状態を得ることができる。
従って、前記磁気ヘッドスライダ90の脱着作業に際し、従来技術におけるような小さな孔にジグを係入させる工程を行う必要が無く、前記磁気ヘッドスライダ90の脱着作業効率を向上させることができる。
好ましくは、前記一対の圧電素子201B,202Bは、電圧印可時に圧縮状態とされ且つ電圧印可解除時に伸長状態とされる。
斯かる構成によれば、前記一対の圧電素子201B,202Bの非駆動状態(電圧印可解除状態)において前記磁気ヘッドスライダ90の係止状態を得ることができ、前記磁気ヘッドスライダ90の支持安定化を図ることができる。
又、好ましくは、前記一対の内側支持片120Bに前記圧電素子用電気接続構造170(図示せず)を備え、前記圧電素子用電気接続構造170を介して前記フレクシャ部40の前記配線体450に備えられる前記電圧供給導体層456及び接地用導体層457を前記第1及び第2圧電素子201B,202Bの対応する電極に電気的に接続させることができる。
実施の形態3
以下、本発明に係る磁気ヘッドスライダ係止部材の他の実施の形態について添付図面を参照しつつ説明する。
図13に本実施の形態に係る磁気ヘッドスライダ係止部材103Aの下面図(前記ディスク面の側から視た底面図)を示す。
なお、図中、前記実施の形態1及び2におけると同一部分には同一符号を付してその詳細な説明を適宜省略する。
図13に示すように、本実施の形態に係る磁気ヘッドスライダ係止部材103Aは、前記ヘッド搭載領域413に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダ90の先端側と係合するように前記フレクシャ基板400に直接又は間接的に固定される先端側係合部110Cと、前記ヘッド搭載領域413に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダ90の基端側と係合し得る状態でサスペンション長手方向移動可能とされた基端側係合部150Cと、前記ディスク面と直交する平面視において前記先端側係合部110C及び前記基端側係合部150Cを囲繞するように配置され且つ前記先端側係合部110C及び前記基端側係合部150Cが直接又は間接的に連結されたリング部130Cと、前記リング部130C及び前記基端側係合部150Cの間にサスペンション長手方向に沿って伸縮可能な状態で介挿された基端側圧電素子201Cとを備えている。
前記先端側係合部110Cは、前記先端側中央領域111、前記固定領域113及び前記一対の挟持片114を有しており、前記先端側連結部140を介して前記リング部130Cに連結されている。
前記基端側係合部150Cは、前記磁気ヘッドスライダ90の基端側と係合する磁気ヘッドスライダ係合領域を有している。
本実施の形態においては、図13に示すように、前記基端側係合部150Cは、先端側が前記磁気ヘッドスライダ係合領域として作用する基端側中央領域151Cと、前記磁気ヘッドスライダ90よりサスペンション幅方向外方に位置するように前記基端側中央領域151Cのサスペンション幅方向両側からサスペンション長手方向先端側へ延びる左右一対のガイド片152Cとを有している。
前記一対のガイド片152Cは前記一対の挟持片114と共働して前記磁気ヘッドスライダ90がサスペンション幅方向に位置ズレすることを防止する。
前記磁気ヘッドスライダ係止部材103Aは、前記基端側圧電素子201Cが圧縮状態の際には前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダ90の基端側位置90aよりサスペンション長手方向基端側の拡張位置に位置し、且つ、前記基端側圧電素子201Cが伸長状態の際には前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダ90の基端側と係合する挟持位置に位置して前記基端側係合部150Cが前記先端側係合部110Cとの共働下に前記磁気ヘッドスライダ90を挟持するように構成されている。
本実施の形態に係る前記磁気ヘッドスライダ係止部材103Aにおいては、前記基端側圧電素子201Cを圧縮状態とさせることで前記磁気ヘッドスライダ90の脱着可能状態を得ることができ且つ前記基端側圧電素子201Cを伸長状態とすることにより前記磁気ヘッドスライダ90の係止状態を得ることができる。
従って、前記磁気ヘッドスライダ90の脱着作業に際し、従来技術におけるような小さな孔にジグを係入させる工程を行う必要が無く、前記磁気ヘッドスライダ90の脱着作業効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態においては、図13に示すように、前記先端側係合部110Cが前記先端側連結部140を介して前記リング部130Cに連結されているが、これに代えて、前記先端側係合部110C及び前記リング部130Cの間に先端側圧電素子202Cを介挿させることも可能である。
図14に、前記先端側係合部110C及び前記リング部130Cの間に前記先端側圧電素子202Cが介挿された変形例に係る磁気ヘッドスライダ係止部材103Bの下面図を示す。
前記先端側圧電素子202Cは、前記基端側圧電素子201Cと同期した状態でサスペンション長手方向に沿って伸縮するように構成されている。
即ち、前記基端側圧電素子201Cが伸長状態とされる際には前記先端側圧電素子202Cも伸長状態とされ、前記基端側圧電素子201Cが圧縮状態とされる際には前記先端側圧電素子202Cも圧縮状態とされる。
斯かる構成の前記変形例103Bにおいては、下記作用により前記磁気ヘッドスライダ90をより強固に保持することができる。
前記基端側圧電素子201Cの圧縮状態から伸長状態への移行に応じて前記基端側係合部150Cはサスペンション長手方向先端側へ移動し、これにより、前記基端側係合部150Cが前記先端側係合部110Cとの共働下に前記磁気ヘッドスライダ90を挟持する。
この際、本実施の形態においては、前述の通り、前記先端側圧電素子202Cも圧縮状態から伸長状態へ移行される。
この先端側圧電素子202Cの圧縮状態から伸長状態への移行に応じて前記リング部130Cのうち前記先端側圧電素子202Cに連結された領域がサスペンション長手方向先端側へ押動され、これに伴い、前記基端側圧電素子201C及び前記基端側係合部150Cの双方が前記リング部130Cを介してサスペンション長手方向先端側へ押動される。
つまり、前記変形例103Bにおいては、前記基端側係合部150Cは、前記基端側圧電素子201Cの圧縮状態から伸長状態への移行によるサスペンション長手方向先端側への移動に加えて、前記基端側圧電素子201Cに同期して伸縮する前記先端側圧電素子202Cの圧縮状態から伸長状態へ移行によってもサスペンション長手方向先端側へ移動される。
従って、前記基端側係合部150Cによる挟持力を上昇させて、前記磁気ヘッドスライダ90をより安定的に係止することができる。
1 磁気ヘッドサスペンション
10 支持部
20 荷重曲げ部
30 ロードビーム部
40 フレクシャ部
90 磁気ヘッドスライダ
90a 磁気ヘッドスライダの基端側位置
101A〜101E,102A,103A〜103B 磁気ヘッドスライダ係止部材
110〜110C 先端側係合部
111 先端側中央領域
112 先端側サイド領域
120B 内側支持片
130〜130C バネ部
140 先端側連結部
145 基端側連結部
150〜150C 基端側係合部
151,151C 基端側中央領域
151B 磁気ヘッドスライダ係合領域
152 基端側サイド領域
160B 外側支持片
170 圧電素子用電気接続構造
171 絶縁層
172 圧電素子用導体部材
172a 第1電極用導体部材
172b 第2電極用導体部材
180 スライダ用電気接続構造
181 絶縁層
182 スライダ用導体部材
200,200B 圧電素子
201,201B 第1圧電素子
202,202B 第2圧電素子
201C 基端側圧電素子
202C 先端側圧電素子
400 フレクシャ基板
410 ロードビーム部重合領域
411 アーム領域
412 連結領域
413 ヘッド搭載領域
450 配線体
451 絶縁層
452 スライダ用導体層
455 圧電素子用導体層
456 電圧供給導体層
457 接地用導体層

Claims (10)

  1. アクチュエータによって直接又は間接的に揺動中心回りに揺動される支持部と、磁気ヘッドスライダをディスク面へ向けて押し付ける為の荷重を発生する荷重曲げ部と、前記荷重曲げ部を介して前記支持部に支持され且つ前記荷重を磁気ヘッドスライダに伝達するロードビーム部と、前記ロードビーム部に支持されるフレクシャ部とを備え、前記フレクシャ部はフレクシャ基板を有し、前記フレクシャ基板は、前記ロードビーム部に重合された状態で固着されるロードビーム部重合領域と、前記ロードビーム部重合領域のサスペンション幅方向両側からサスペンション長手方向先端側へ延びる一対のアーム領域と、前記一対のアーム領域の先端部同士を連結するようにサスペンション幅方向に延びる連結領域と、前記一対のアーム領域の間に位置するように前記連結領域からサスペンション長手方向基端側へ延び且つ前記磁気ヘッドスライダが載置されるヘッド搭載領域とを一体的に含んでいる磁気ヘッドサスペンションに前記磁気ヘッドスライダを着脱可能に装着する為の磁気ヘッドスライダ係止部材であって、
    前記ヘッド搭載領域に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダの先端側と係合するように前記フレクシャ基板に直接又は間接的に固定される先端側係合部と、前記ヘッド搭載領域に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合し得る状態でサスペンション長手方向移動可能とされた基端側係合部と、自己の弾性変形に応じて前記基端側係合部を前記先端側係合部に向けて付勢する付勢力を発生するバネ部と、前記先端側係合部及び前記基端側係合部の間にサスペンション長手方向に沿って伸縮可能な状態で介挿された圧電素子とを備え、
    前記基端側係合部は、前記バネ部が外部操作力を受けない初期状態においては、前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合する磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側位置よりもサスペンション長手方向先端側の初期位置に位置するように前記バネ部に連結され、
    前記圧電素子は、伸長状態においては前記バネ部を初期状態から弾性変形させつつ前記磁気ヘッドスライダ係合領域を前記磁気ヘッドスライダの基端側位置よりサスペンション長手方向基端側の拡張位置に位置させ、且つ、圧縮状態においては前記基端側係合部が少なくとも前記バネ部の付勢力によって前記先端側係合部との共働下に前記磁気ヘッドスライダを挟持するように前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合することを許容することを特徴とする磁気ヘッドスライダ係止部材。
  2. 前記バネ部は、前記ディスク面と直交する平面視において前記先端側係合部、前記基端側係合部及び前記圧電素子を囲繞するように配置された無端状とされ、
    前記先端側係合部は先端側連結部を介して前記バネ部に連結され、且つ、前記基端側係合部は基端側連結部を介して前記バネ部に連結されており、
    前記先端側係合部は、載置状態の前記磁気ヘッドスライダの先端側と係合する先端側中央領域と前記先端側中央領域よりサスペンション幅方向外方に位置する左右一対の先端側サイド領域とを有し、
    前記基端側係合部は、載置状態の前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合可能な基端側中央領域と前記基端側中央領域よりサスペンション幅方向外方に位置する左右一対の基端側サイド領域とを有し、
    前記圧電素子は、前記一対の先端側サイド領域及び前記一対の基端側サイド領域の間にそれぞれ介挿され且つ互いに対して同期して伸縮される左右一対の第1及び第2圧電素子を有していることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッドスライダ係止部材。
  3. 前記一対の第1及び第2圧電素子は、先端側が対応する前記先端側サイド領域に固着され且つ基端側が対応する前記基端側サイド領域に接離可能とされた状態で駆動時及び非駆動時の際にそれぞれ伸長状態及び短縮状態をとるように構成され、短縮状態とされて前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合することを許容する際には前記一対の第1及び第2圧電素子の基端側が対応する前記基端側サイド領域からサスペンション長手方向先端側へ離間されることを特徴とする請求項2に記載の磁気ヘッドスライダ係止部材。
  4. 前記一対の第1及び第2圧電素子は、先端側が対応する前記先端側サイド領域に固着され且つ基端側が対応する前記基端側サイド領域に固着された状態で駆動時及び非駆動時の際にそれぞれ伸長状態及び短縮状態をとるように構成され、短縮状態とされて前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合することを許容する際には前記基端側係合部が前記バネ部の付勢力に加えて前記一対の第1及び第2圧電素子からの力によって前記先端側係合部との共働下に前記磁気ヘッドスライダを挟持することを特徴とする請求項2に記載の磁気ヘッドスライダ係止部材。
  5. 前記フレクシャ部は、前記フレクシャ基板に積層された絶縁層と前記絶縁層に積層されるスライダ用導体層及び圧電素子用導体層とを含む配線体を備え、
    前記スライダ用導体層は基端部が外部に電気接続可能とされ、
    前記圧電素子用導体層は基端部が外部に電気接続可能とされた電圧供給導体層と基端部が接地された接地用導体層とを含み、
    前記先端側係合部のうち前記磁気ヘッドスライダの先端側と係合する部分及び前記圧電素子の先端側と係合する部分には、それぞれ、スライダ用電気接続構造及び圧電素子用電気接続構造が設けられ、
    前記スライダ用電気接続構造は、前記先端側係合部に設けられた絶縁層と前記絶縁層に設けられたスライダ用導体部材とを含み、前記スライダ用導体層の先端部が前記スライダ用導体部材を介して前記磁気ヘッドスライダに電気的に接続され、
    前記圧電素子用電気接続構造は、前記先端側係合部に設けられた絶縁層と前記絶縁層に設けられた圧電素子用導体部材とを含み、前記圧電素子用導体部材は前記圧電素子の第1電極及び第2電極にそれぞれ電気的に接続される第1電極用導体部材及び第2電極用導体部材を有しており、
    前記電圧供給導体層の先端部が前記第1電極用導体部材及び前記第2電極用導体部材の一方を介して対応する前記電極に電気的に接続され、且つ、前記接地用導体層の先端部が前記第1電極用導体部材及び前記第2電極用導体部材の他方を介して対応する前記電極に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の磁気ヘッドスライダ係止部材。
  6. アクチュエータによって直接又は間接的に揺動中心回りに揺動される支持部と、磁気ヘッドスライダをディスク面へ向けて押し付ける為の荷重を発生する荷重曲げ部と、前記荷重曲げ部を介して前記支持部に支持され且つ前記荷重を磁気ヘッドスライダに伝達するロードビーム部と、前記ロードビーム部に支持されるフレクシャ部とを備え、前記フレクシャ部はフレクシャ基板を有し、前記フレクシャ基板は、前記ロードビーム部に重合された状態で固着されるロードビーム部重合領域と、前記ロードビーム部重合領域のサスペンション幅方向両側からサスペンション長手方向先端側へ延びる一対のアーム領域と、前記一対のアーム領域の先端部同士を連結するようにサスペンション幅方向に延びる連結領域と、前記一対のアーム領域の間に位置するように前記連結領域からサスペンション長手方向基端側へ延び且つ前記磁気ヘッドスライダが載置されるヘッド搭載領域とを一体的に含んでいる磁気ヘッドサスペンションに前記磁気ヘッドスライダを着脱可能に装着する為の磁気ヘッドスライダ係止部材であって、
    前記ヘッド搭載領域に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダの先端側と係合するように前記フレクシャ基板に直接又は間接的に固定される先端側係合部と、前記ヘッド搭載領域に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合し得る状態でサスペンション長手方向移動可能とされた基端側係合部と、前記磁気ヘッドスライダよりサスペンション幅方向外方に位置する状態で前記先端側係合部に連結された左右一対の内側支持片と、前記ディスク面と直交する平面視において前記先端側係合部、前記基端側係合部及び一対の内側支持片を囲繞し且つ先端側連結部及び基端側連結部を介して前記先端側係合部及び前記基端側連結部が連結された弾性変形可能な無端状バネ部と、平面視において前記無端状バネ部内に位置され且つ前記一対の内側支持片よりサスペンション幅方向外方において前記一対の内側支持片と対向した状態で前記無端状バネ部に連結された左右一対の外側支持片と、サスペンション幅方向に沿って伸縮可能な状態で前記一対の内側支持片及び一対の外側支持片の間に介挿された左右一対の圧電素子とを備え、
    前記基端側係合部は、前記無端状バネ部が外部操作力を受けない初期状態においては、前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合する磁気ヘッドスライダ係合領域が載置状態の前記磁気ヘッドスライダの基端側位置よりサスペンション長手方向基端側の初期位置に位置するように前記基端側連結部を介して前記無端状バネ部に連結され、
    前記一対の圧電素子が対応する前記外側支持片及び前記内側支持片の間に介挿されることで、前記無端状バネ部が初期状態の際に前記一対の外側支持片が位置する初期位置から前記一対の外側支持片がサスペンション幅方向外方へ移動され、これに伴う前記バネ部の弾性変形によって前記基端側係合部がサスペンション長手方向先端側へ移動され、
    前記一対の圧電素子が圧縮状態の際には、前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記初期位置よりはサスペンション長手方向先端側で且つ前記磁気ヘッドスライダの基端側位置よりはサスペンション長手方向基端側の拡張位置に位置し、
    前記一対の圧電素子が圧縮状態で前記磁気ヘッドスライダが所定位置に載置された状態から前記一対の圧電素子を伸長状態へ移行すると、前記一対の外側支持片のサスペンション幅方向外方への移動に伴って前記バネ部が弾性変形して前記基端側係合部がサスペンション長手方向先端側へ移動し、これにより、前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合して前記基端側係合部が前記先端側係合部との共働下に前記磁気ヘッドスライダを挟持することを特徴とする磁気ヘッドスライダ係止部材。
  7. 前記一対の圧電素子は、電圧印可時に前記圧縮状態とされ且つ電圧印可解除時に前記伸長状態とされることを特徴とする請求項6に記載の磁気ヘッドスライダ係止部材。
  8. アクチュエータによって直接又は間接的に揺動中心回りに揺動される支持部と、磁気ヘッドスライダをディスク面へ向けて押し付ける為の荷重を発生する荷重曲げ部と、前記荷重曲げ部を介して前記支持部に支持され且つ前記荷重を磁気ヘッドスライダに伝達するロードビーム部と、前記ロードビーム部に支持されるフレクシャ部とを備え、前記フレクシャ部はフレクシャ基板を有し、前記フレクシャ基板は、前記ロードビーム部に重合された状態で固着されるロードビーム部重合領域と、前記ロードビーム部重合領域のサスペンション幅方向両側からサスペンション長手方向先端側へ延びる一対のアーム領域と、前記一対のアーム領域の先端部同士を連結するようにサスペンション幅方向に延びる連結領域と、前記一対のアーム領域の間に位置するように前記連結領域からサスペンション長手方向基端側へ延び且つ前記磁気ヘッドスライダが載置されるヘッド搭載領域とを一体的に含んでいる磁気ヘッドサスペンションに前記磁気ヘッドスライダを着脱可能に装着する為の磁気ヘッドスライダ係止部材であって、
    前記ヘッド搭載領域に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダの先端側と係合するように前記フレクシャ基板に直接又は間接的に固定される先端側係合部と、前記ヘッド搭載領域に直接又は間接的に載置された状態の前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合し得る状態でサスペンション長手方向移動可能とされた基端側係合部と、前記ディスク面と直交する平面視において前記先端側係合部及び前記基端側係合部を囲繞するように配置され且つ前記先端側係合部及び前記基端側係合部が直接又は間接的に連結されたリング部と、前記リング部及び前記基端側係合部の間にサスペンション長手方向に沿って伸縮可能な状態で介挿された基端側圧電素子とを備え、
    前記基端側圧電素子が圧縮状態の際には前記基端側係合部のうち前記磁気ヘッドスライダと係合する磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側位置よりサスペンション長手方向基端側の拡張位置に位置し、且つ、前記基端側圧電素子が伸長状態の際には前記基端側係合部が前記先端側係合部との共働下に前記磁気ヘッドスライダを挟持するように前記磁気ヘッドスライダ係合領域が前記磁気ヘッドスライダの基端側と係合する挟持位置に位置することを特徴とする磁気ヘッドスライダ係止部材。
  9. 前記先端側係合部は先端側連結部を介して前記リング部に連結されていることを特徴とする請求項8に記載の磁気ヘッドスライダ係止部材。
  10. 前記先端側係合部及び前記リング部の間には前記基端側圧電素子と同期した状態でサスペンション長手方向に沿って伸縮可する先端側圧電素子が介挿されていることを特徴とする請求項8に記載の磁気ヘッドスライダ係止部材。
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