JP2011185348A - 連結構造および自在継手 - Google Patents

連結構造および自在継手 Download PDF

Info

Publication number
JP2011185348A
JP2011185348A JP2010050580A JP2010050580A JP2011185348A JP 2011185348 A JP2011185348 A JP 2011185348A JP 2010050580 A JP2010050580 A JP 2010050580A JP 2010050580 A JP2010050580 A JP 2010050580A JP 2011185348 A JP2011185348 A JP 2011185348A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft member
central shaft
fitted
universal joint
diameter surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010050580A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Yamaguchi
浩司 山口
Mitsumasa Kuriki
光正 栗木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2010050580A priority Critical patent/JP2011185348A/ja
Publication of JP2011185348A publication Critical patent/JP2011185348A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Abstract

【課題】コンパクト化を達成できるとともに、着脱作業も限られた範囲で容易に行うことができる連結構造および自在継手を提供する。
【解決手段】自在継手と相手側シャフトとを連結する連結構造である。相手側シャフト70が嵌入される中心軸部材71と、中心軸部材71が嵌入されて自在継手のフランジ面50に重ね合わせ状に着脱自在に連結されるフランジ部材72を備える。中心軸部材71の内径面に、相手側シャフト70に設けられるキー73が嵌合するキー溝75を形成する。中心軸部材71の外径面に雄スプライン76を形成し、フランジ部材72の内径面に雄スプライン76が嵌合する雌スプライン80を形成する。雄スプライン76における断面矩形状の凸条部77の嵌入開始端部に、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって高さ寸法が小となるとともにその幅寸法が小となる先細ガイド部40を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は自在継手および自在継手とシャフトとを連結する連結構造に関する。
自在継手である等速自在継手の外側継手部材とシャフトとを連結する連結構造としては、特許文献1〜特許文献4等に開示されている軸継手がある。これらの場合、スプライン嵌合を用いるものである。
すなわち、特許文献1および特許文献2に記載の軸継手は、図28に示すように、等速自在継手1の外側継手部材である外輪4と、シャフト31とを連結するものである。この場合の等速自在継手1は、球状の内周面2に複数の曲線状のトラック溝3が形成された外側継手部材としての前記外輪4と、球状の外周面5に外輪4のトラック溝3と対をなす複数の曲線状のトラック溝6が形成された内側継手部材としての内輪7と、外輪4のトラック溝3と内輪7のトラック溝6との間に介在された複数のボール8と、外輪4と内輪7との間に配置され、ボール8を保持するケージ9とを備える。
内輪7の内径面には雌スプライン10が形成され、シャフト12の端部がこの内輪7に嵌入された状態で、この雌スプライン10にシャフト12の端部の雄スプライン13が嵌合する。また、外輪4の反軸継手側の開口部がブーツ15にて塞がれている。すなわち、ブーツ15は、大径部15aと、小径部15bと、大径部15aと小径部15bとを連結する蛇腹部15cを備える。そして、大径部15aが外輪4に外嵌され、ブーツバンド16にて締め付けられ、小径部15bがシャフト12のブーツ装着部17に外嵌され、ブーツバンド16にて締め付けられる。
軸継手は、等速自在継手の外輪4に取付られる継手軸20と、この継手軸20に嵌入される軸部材21とを備える。継手軸20は、内径面に雌スプライン22が形成された本体部20aと、この本体部20aの等速自在継手側の端部に連設される外鍔部20bとからなる。また、等速自在継手1の外輪4の軸継手側に外鍔部23が設けられる。外輪4の外鍔部23と継手軸20の外鍔部20bとが重ね合わされ、ボルトナット結合25によって、外鍔部23と外鍔部20bとが連結される。
軸部材21は、その外径面に雄スプライン26が形成された本体軸27と、この本体軸27に基端側(反等速自在継手側)に設けられる外鍔部28とを備える。このため、本体軸27が継手軸20の本体部20aに嵌入されることによって、本体軸27の雄スプライン26が継手軸20の本体部20aの雌スプライン22に嵌合する。
軸部材21にはアダプタ30が連結され、このアダプタ30に連結すべき相手側のシャフト31が嵌入される。すなわち、アダプタ30は、内径面にキー溝32が形成された本体部33と、この本体部33の等速自在継手側に設けられる外鍔部34とを備える。アダプタ30の外鍔部34と軸部材21の外鍔部28とが重ね合わされ、ボルトナット結合35によって、外鍔部34と外鍔部28とが連結される。シャフト31にはキー36が設けられ、このキー36がアダプタ30のキー溝32に嵌合する。
従来には、図27に示すように、軸部材21を有さないものもある。すなわち、外輪4の外鍔部23に、アダプタ30の外鍔部34をボルトナット結合35を介して連結したものである。
また、前記特許文献3および特許文献4に記載のものは、継手外輪にカップリング部を設け、このカップリング部に相手側のシャフトを嵌入するものである。すなわち、カップリング部の内径面に雌スプラインを形成し、このカップリングにシャフトの端部を嵌入させて、シャフトの端部の雄スプラインをカップリングの雌スプラインに嵌合させる。
特開平8−145072号公報 特開平9−257047号公報 特許第3040936号公報 特開2007−64361号公報
図28に示すように、特許文献1および特許文献2に記載のものでは、継手軸20と、アダプタ30とを軸方向に沿って配設するものであって、比較的大きなスペースを必要とする。しかも、連結作業時には、継手軸20を等速自在継手の外輪4に取り付けるとともに、この継手軸20の雌スプライン22に、軸部材21の雄スプライン26を嵌合させ、さらには、アダプタ30を軸部材21に取り付けるとともに、このアダプタ30に相手側のシャフト31を嵌入させる必要がある。このため、その連結作業は手間がかかるものとなっていた。
また、図27に示すものについても、連結作業時にボルトナット結合35を外さなければならず、連結作業に手間がかかる。
特許文献3および特許文献4に記載のものは、相手側のシャフトとはスプライン嵌合に限られ、相手側シャフトに雄スプラインが形成されている必要がある。このため、適用範囲がせまく、汎用性に劣る。
そこで、本発明は斯かる実情に鑑み、コンパクト化を達成できるとともに、着脱作業も限られた範囲で容易に行うことができる連結構造および自在継手を提供しようとするものである。
本発明の第1の連結構造は、自在継手と相手側シャフトとを連結する連結構造であって、前記相手側シャフトが嵌入される中心軸部材と、この中心軸部材が嵌入されて自在継手のフランジ面に重ね合わせ状に着脱自在に連結されるフランジ部材を備え、中心軸部材の内径面に、相手側シャフトに設けられるキーが嵌合するキー溝を形成するとともに、中心軸部材の外径面に雄スプラインを形成し、さらにフランジ部材の内径面に中心軸部材の雄スプラインが嵌合する雌スプラインを形成し、かつ、前記中心軸部材の雄スプラインにおける断面矩形状の凸条部の嵌入開始端部に、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって高さ寸法が小となるとともにその幅寸法が小となる先細ガイド部を設けたものである。
本発明の第2の連結構造は、自在継手と相手側シャフトとを連結する連結構造であって、前記相手側シャフトが嵌入される中心軸部材と、この中心軸部材が嵌入されて前記自在継手のフランジ面に重ね合わせ状に着脱自在に連結されるフランジ部材を備え、中心軸部材の内径面に、相手側シャフトに設けられるキーが嵌合するキー溝を形成するとともに、中心軸部材の外径面に雄スプラインを形成し、さらにフランジ部材の内径面に中心軸部材の雄スプラインが嵌合する雌スプラインを形成し、かつ、フランジ部材の内径面に雌スプラインにおける断面矩形状の凸条部の嵌入開始端部に、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって高さ寸法が小となるとともにその幅寸法が小となる先細ガイド部を設けたものである。
中心軸部材に相手側シャフトを嵌入すれば、相手側シャフトのキーが中心軸部材の内径面のキー溝に嵌合して、相手側シャフトと中心軸部材とがトルク伝達可能に連結される。また、フランジ部材に中心軸部材を嵌入すれば、フランジ部材の内径面の雌スプラインと中心軸部材の外径面の雄スプラインとが嵌合して、フランジ部材と中心軸部材とがトルク伝達可能に連結される。また、フランジ部材は自在継手に連結される。このため、相手側シャフトと等速自在継手とがトルク伝達可能に連結される。しかも、中心軸部材がフランジ部材内に嵌入されるので、この連結構造の軸方向長さのコンパクト化を図ることができる。
第1の連結構造では、中心軸部材の雄スプラインにおける断面矩形状の凸条部の嵌入開始端部に先細ガイド部を設け、第2の連結構造では、フランジ部材の雌スプラインにおける断面矩形状の凸条部の嵌入開始端部に先細ガイド部を設けている。したがって、これらの連結構造では、中心軸部材のフランジ部材への嵌入が先細ガイド部にてガイドされる。このため、嵌入開始時において雄スプラインと雌スプラインとの周方向位相を合わせることなく、フランジ部材の雌スプラインと中心軸部材の雄スプラインとを嵌合させることができる。すなわち、雄スプラインと雌スプラインとの周方向位相がずれていても、嵌入開始によって、先細ガイド部によってガイドされて、軸方向の嵌入に伴って雄スプライン及び/又は雌スプラインが周方向に回動して、周方向位相が合うことになる。
先細ガイド部の高さ寸法が小となる傾斜面の傾斜角度を15°〜60°とすることができる。また、先細ガイド部は、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって接近する一対の側面を有し、この側面がなす角度を30°〜120°とすることができる。先細ガイド部は、嵌入開始端が円弧面であってもよい。
本発明の第1の自在継手は、相手側シャフトに連結するための連結構造を備えた自在継手であって、前記連結構造は、前記相手側シャフトが嵌入される中心軸部材と、この中心軸部材が嵌入される被嵌入部を備え、前記被嵌入部を外側継手部材に設け、かつ、前記中心軸部材の内径面に、相手側シャフトに設けられるキーが嵌合するキー溝を形成するとともに、中心軸部材の外径面に雄スプラインを形成し、さらに被嵌入部の内径面に中心軸部材の雄スプラインが嵌合する雌スプラインを形成し、かつ、前記中心軸部材の雄スプラインにおける断面矩形状の凸条部の嵌入開始端部に、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって高さ寸法が小となるとともにその幅寸法が小となる先細ガイド部を設けたものである。
本発明の第2の自在継手は、相手側シャフトに連結するための連結構造を備えた自在継手であって、前記連結構造は、前記相手側シャフトが嵌入される中心軸部材と、この中心軸部材が嵌入される被嵌入部を備え、前記被嵌入部を外側継手部材に設け、かつ、前記中心軸部材の内径面に、相手側シャフトに設けられるキーが嵌合するキー溝を形成するとともに、中心軸部材の外径面に雄スプラインを形成し、さらに被嵌入部の内径面に中心軸部材の雄スプラインが嵌合する雌スプラインを形成し、かつ、被嵌入部の内径面に雌スプラインにおける断面矩形状の凸条部の嵌入開始端部に、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって高さ寸法が小となるとともにその幅寸法が小となる先細ガイド部を設けたものである。
本発明の自在継手によれば、中心軸部材に相手側シャフトを嵌入すれば、相手側シャフトのキーが中心軸部材の内径面のキー溝に嵌合して、相手側シャフトと中心軸部材とがトルク伝達可能に連結される。また、被嵌入部に中心軸部材を嵌入すれば、被嵌入部の内径面の雌スプラインと中心軸部材の外径面の雄スプラインとが嵌合して、被嵌入部と中心軸部材とがトルク伝達可能に連結される。このため、相手側シャフトとこの自在継手とがトルク伝達可能に連結される。
雄スプラインと雌スプラインとの周方向位相を合わせることなく、フランジ部材の雌スプラインと中心軸部材の雄スプラインとを嵌合させることができる。
本発明の連結構造では、相手側シャフトと自在継手とがトルク伝達可能に連結され、安定したトルク伝達機能が発揮される。しかも、中心軸部材がフランジ部材内に嵌入されるので、この連結構造の軸方向長さのコンパクト化を図ることができ、配置範囲の小スペース化を達成できる。さらには、雄スプラインと雌スプラインとの周方向位相を合わせることなく、フランジ部材の雌スプラインと中心軸部材の雄スプラインとを嵌合させることができる。このため、組立ての作業性を向上でき、着脱を頻繁に繰り返す部位に配設された場合にも、その着脱の頻繁の繰り返しに対応することができる。
先細ガイド部の傾斜面の傾斜角度を15°〜60°としたり、側面がなす角度を30°〜120°としたりすることによって、ガイド機能を有効に発揮することができる。先細ガイド部がその嵌入開始端が円弧面であれば、より滑らかに嵌入していくこができる。
本発明の自在継手では、相手側シャフトと外側継手部材の被嵌入部とがトルク伝達可能に連結され、安定したトルク伝達機能が発揮される。しかも、中心軸部材が被嵌入部内に嵌入されるので、軸方向長さのコンパクト化を図ることができ、配置範囲の小スペース化を達成できる。また、組立性に優れる。
本発明の第1の実施形態を示す連結構造を用いた等速自在継手の縦断面図である。 前記図1に示す連結構造の横断面図である。 前記図1に示す連結構造の分離状態を示す断面図である。 相手側シャフトの横断面図である。 前記図1に示す連結構造の中心軸部材の横断面図である。 前記図1に示す連結構造のフランジ部材の断面図である。 前記図1に示す連結構造の中心軸部材の側面図である。 前記図1に示す連結構造の中心軸部材の正面図である。 中心軸部材の雄スプラインを示す要部正面図である。 中心軸部材の雄スプラインを示す要部展開図である。 中心軸部材の雄スプラインを示す要部斜視図である。 本発明の第2の実施形態を示す連結構造を用いた等速自在継手の断面図である。 前記図12に示す連結構造の断面図である。 相手側シャフトを示し、(a)は要部側面図であり、(b)は断面図である。 前記図12に示す連結構造の中心軸部材の側面図である。 前記図12に示す連結構造の中心軸部材の正面図である。 前記図12に示す連結構造の正面図である。 前記図12に示す連結構造の断面図である。 本発明の等速自在継手の断面図である。 本発明の他の等速自在継手の断面図である。 他の雄スプラインの要部正面図である。 前記図21の雄スプラインの要部展開図である。 前記図21の雄スプラインの要部斜視図である。 フランジ部材の雌スプラインの要部正面図である。 フランジ部材の雌スプラインの要部展開図である。 フランジ部材の雌スプラインの要部斜視図である。 従来の連結構造を用いた等速自在継手の断面図である。 従来の他の連結構造を用いた等速自在継手の断面図である。
以下本発明の実施の形態を図1〜図26に基づいて説明する。
図1と図2は本発明にかかる連結構造と自在継手との連結状態を示す断面図である。この場合の自在継手は、転動体にボールを用いた固定式等速自在継手であって、球状の内周面52に複数の曲線状のトラック溝53が形成された外側継手部材としての外輪54と、球状の外周面55に外輪54のトラック溝53と対をなす複数の曲線状のトラック溝56が形成された内側継手部材としての内輪57と、外輪54のトラック溝53と内輪57のトラック溝56との間に介在された複数のボール58と、外輪54と内輪57との間に配置され、ボール58を保持するケージ59とを備える。
内輪57の内径面には雌スプライン60が形成され、シャフト62の端部がこの内輪57に嵌入された状態で、この雌スプライン60にシャフト62の端部の雄スプライン63が嵌合する。この場合、シャフト62の雄スプライン63の両端部側に止め輪64a,64bが装着されて抜け止めが構成される。また、外輪54の反軸継手側の開口部がブーツ65にて塞がれている。すなわち、ブーツ65は、大径部65aと、小径部65bと、大径部65aと小径部65bとを連結する蛇腹部65cを備える。そして、大径部65aが外輪54に外嵌され、ブーツバンド66にて締め付けられ、小径部65bがシャフト62のブーツ装着部67に外嵌され、ブーツバンド66にて締め付けられる。
外輪54は、内径面にトラック溝53が設けられた本体部54aと、この本体部54aの底壁を構成する円盤状のフランジ部54bとからなる。この場合、本体部54aの外径面は円筒面とされ、フランジ部54bの外径部は本体部54aよりも外径側へ突出している。また、このフランジ部54bの外周縁部には、反本体部側へ突出する周方向凸部69が設けられている。
本発明にかかる連結構造は軸継手であって、相手側シャフト70が嵌入される中心軸部材71と、中心軸部材が嵌入されるフランジ部材72を備える。この場合の相手側シャフト70の端部(フランジ部材72に嵌入される端部)はキー73を備える。図3に示すように、このキー73は、相手側シャフト70の端部の外径面に軸方向の凹溝74を設け、この凹溝74にキー73が嵌合される。また、相手側シャフト70の端部の外径面が中心軸部材71の内径面に接触状に嵌合している。この場合、相手側シャフト70の端部の外径面と中心軸部材71の内径面71aとの間に僅かな隙間があってもよい。
中心軸部材71は、図3や図5等に示すように、その内径面71aに前記キー73が嵌合するキー溝75が形成された筒体からなる。また、中心軸部材71の外径面71bには雄スプライン76が形成されている。すなわち、雄スプライン76は中心軸部材71の外径面71bに周方向に沿って所定ピッチ(図例では60度ピッチ)で断面矩形状の凸条部77を設けることによって構成される。このため、周方向に隣合う凸条部77、77間に凹条部78が形成される。すなわち、雄スプライン76は、周方向に沿って凸条部77と凹条部78とが交互に配設されてなる。
また、フランジ部材72は、前記中心軸部材71の軸心方向長さと同一の軸心長さの円盤体からなり、その内径面72aに雌スプライン80が設けられている。すなわち、図2と図6等に示すように、内径面72aに周方向に沿って所定ピッチ(60°ピッチ)で断面矩形状の凹条溝81を設けることによって構成される。このため、周方向に隣合う凹条溝81、81間に凸条部82が形成される。すなわち、雌スプライン80は、周方向に沿って凹条溝81と凸条部82とが交互に配設されてなる。
そして、中心軸部材71の雄スプライン76の凸条部77が雌スプライン80の凹条溝81に嵌合するとともに、中心軸部材71の雄スプライン76の凹条部78に雌スプライン80の凸条部82が嵌合する。この際、中心軸部材71の外径面71bとフランジ部材72の内径面72aとが接触状に嵌合している。
フランジ部材72には、図2に示すように、ねじ孔83が周方向に沿って120°ピッチで設けられ、さらに、外径面72bの等速自在継手側には周方向切欠84が設けられている。すなわち、フランジ部材72を等速自在継手のフランジ部54bのフランジ面50に重ね合せることができ、この重ね合せた状態で、フランジ部材72の周方向切欠84に、フランジ部54bの周方向凸部69が嵌合する。また、フランジ部54bには貫通孔85が設けられ、この貫通孔85にねじ部材86が挿入されて、フランジ部材72のねじ孔83に螺合される。これによって、等速自在継手のフランジ部54bとフランジ部材72とが一体化される。
また、雄スプライン76の硬度をHRC20〜HRC30とするとともに、雌スプライン80の硬度をHRC58〜HRC63とすることができる。すなわち、雄スプライン76において、硬度をHRC20〜HRC30とする範囲は、少なくとも凸条部77と凹条部78の表面である。この場合調質処理を行うことによって構成している。ここで、調質処理とは、鉄鋼製品を焼入硬化後、比較的高い温度(約400℃以上)に焼戻して、トルースタイト又はソルバイト組織にする処理である。すなわち、調質とは鋼の結晶粒子を微細にして鋼質を調整し、強じん性を実質的に向上させる操作をいう。
雌スプライン80において、硬度をHRC58〜HRC63とする範囲は、少なくとも凹条溝81と凸条部82の表面である。この場合、高周波焼入れ焼戻し処理を行うことによって、構成している。高周波焼入れ焼戻し処理は、高周波誘導加熱を利用して被加熱物の表面を焼入れ温度まで急速加熱し、さらに急速冷却することにより表面層に焼入れ硬化層を作る処理である。耐摩耗性を向上させ、機械的性質を高めることができる。
雄スプライン76と雌スプライン80との少なくとも一方に固体潤滑処理を施すのが好ましい。ここで、固体潤滑処理とは、二硫化モリブデン、黒鉛(グラファイト)、フッ素樹脂(四フッ化エチレン等)、二硫化タングステン、金属酸化物などの固体潤滑剤を一種類または数種類、各種の有機樹脂に分散させ塗料状にし、これをコーティングして得られる乾燥皮膜を形成する処理である。この固体潤滑処理層(固体潤滑処理膜)は、耐摩耗性、耐熱性、耐腐食性に優れる。また低摩擦係数である。
ところで、雄スプライン76の凸条部77の嵌入開始端部(先端部)には、図7から図11に示すように、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって高さ寸法が小となるとともにその幅寸法が小となる先細ガイド部40を設けている。
先細ガイド部40は、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって内径側に傾斜する傾斜面40aと、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって相互に接近する一対の側面40b、40bとを有する。この場合、傾斜面40aの傾斜角度θ1(図7参照)を15°〜60°としている。また、側面40b、40bの成す角度θ2(図10参照)を30°〜120°としている。すなわち、この先細ガイド部40は図10等に示すように、平面視において2等辺三角形をなす。
傾斜面40aは外径面71bにまで達しない。具体的には、図7と図8に示すように、傾斜面40aの嵌入開始端が描く円形Sの直径寸法をH1とし、この雄スプライン76のスプライン小径(外径面71bの外径寸法)をH5とし、この雄スプライン76のスプライン大径(凸条部77の外径面が描く円形S1の直径をH6としたとき、(H5+1)mm=H1=(H6−1)mmとする。
本発明の連結構造によれば、中心軸部材71に相手側シャフト70を嵌入すれば、相手側シャフト70のキー73が中心軸部材71の内径面71aのキー溝75に嵌合して、相手側シャフト70と中心軸部材71とがトルク伝達可能に連結される。また、フランジ部材72に中心軸部材71を嵌入すれば、フランジ部材72の内径面72aの雌スプライン80と中心軸部材71の外径面71bの雄スプライン76とが嵌合して、フランジ部材72と中心軸部材71とがトルク伝達可能に連結される。また、フランジ部材72は等速自在継手の外輪54に連結されるので、相手側シャフト70と等速自在継手の外輪54とがトルク伝達可能に連結される。
このように、本発明の連結構造では、相手側シャフト70と等速自在継手の外輪54とがトルク伝達可能に連結され、安定したトルク伝達機能が発揮される。しかも、中心軸部材71がフランジ部材72内に嵌入されるので、この連結構造の軸方向長さのコンパクト化を図ることができ、配置範囲の小スペース化を達成できる。
雄スプライン76と雌スプライン80とに硬度差を付けることによって、硬度が低い側、つまり雄スプライン76側が雌スプライン80側よりも摩耗し易い。このため、使用等によって、雄スプライン76側が摩耗したとしても、雌スプライン80側においては摩耗が生じていない場合が多い。したがって、このような場合には、この摩耗した側(雄スプライン側)を交換すればよく、交換作業の簡略化を図ってコスト低減を達成できる。
この実施形態では、雄スプライン76の硬度をHRC20〜HRC30とするとともに、雌スプライン80の硬度をHRC58〜HRC63としている。このため、最小硬度差は、HRC58−HRC30であり、HRC28である。また、最大硬度差は、HRC63−HRC20であり、HRC43である。すなわち、HRC28〜HRC43の硬度差がある。硬度差がこの範囲よりも小さいと、硬度差が小さすぎて摩耗性に差を付けることができない。逆に硬度差がこの範囲よりも大きいと、硬度差が大きすぎて高い方のスプラインが靱性に劣ることになって、破損し易くなる。
前記中心軸部材71の雄スプライン76における断面矩形状の凸条部77の嵌入開始端部に先細ガイド部40を設けているので、中心軸部材71のフランジ部材72への嵌入が先細ガイド部40にてガイドされる。このため、雄スプライン76と雌スプライン80との周方向位相を合わせることなく、フランジ部材72の雌スプライン80と中心軸部材71の雄スプライン76とを嵌合させることができる。すなわち、雄スプライン76と雌スプライン80との周方向位相がずれていても、嵌入開始によって、先細ガイド部40によってガイドされて、軸方向の嵌入に伴って雄スプライン76及び/又は雌スプライン80が周方向に回動して、周方向位相が合うことになる。このため、組立ての作業性を向上でき、着脱を頻繁に繰り返す部位に配設された場合にも、その着脱の頻繁の繰り返しに対応することができる。
先細ガイド部40の傾斜面40aの傾斜角度を15°〜60°としたり、側面40b、40bがなす角度を30°〜120°としたりすることによって、ガイド機能を有効に発揮することができる。15°未満であれば、雄スプライン103の嵌入開始端が鋭角に成り過ぎてこの嵌入開始端が損傷乃至損壊するおそれがあり、60°を越えると、傾斜面40aの機能を発揮できないおそれがある。また、側面40b、40bがなす角度が30°未満では、先細ガイド部40の先端が鋭角となりすぎて強度的に劣ることになり、また、側面40b、40bがなす角度を超せば、先細ガイド部40の先端が鈍角となりすぎてガイドとしての機能を十分発揮できないおそれがある。
次に、図12は他の実施形態を示し、この場合の等速自在継手の外輪54は、内径面にトラック溝53が形成された筒状の本体部54cと、この本体部54cの軸継手側に設けられる外鍔部54dとからなる。また、相手側シャフト70は、前記実施形態と同様、図14(a)(b)に示すように、キー73を備える。このキー73は、相手側シャフト70の外径面に軸方向の凹溝74を設け、この凹溝74にキー73が嵌合される。
中心軸部材71は、内径面101にその軸方向に沿ってキー溝100が形成された筒体からなり、その外径面102の雄スプライン103が形成される。すなわち、図13と図14に示すように、雄スプライン103は、中心軸部材71の外径面に周方向に沿って所定ピッチ(図例では60度ピッチ)で断面矩形状の凸条部105を設けることによって構成される。このため、周方向に隣合う凸条部105、105間に凹条部106が形成される。すなわち、雄スプライン103は、周方向に沿って凸条部105と凹条部106とが交互に配設されてなる。そして、凸条部105の嵌入開始端部には先細ガイド部40が形成されている。
また、この中心軸部材71には、図15に示すように、凸条部105よりも嵌入開始端側へ突出した突出軸部107が設けられている。すなわち、凸条部105の先細ガイド部40を中心軸部材71の先端面(突出軸部107の先端面107a)よりも僅かに後退させることになる。この場合、先端面107aから凸条部105の先細ガイド部40までの寸法をBとした場合に、3mm以上とする。突出軸部107の先端面107aの外径コーナー部108をアール状とし、この外径コーナー部108の曲率半径Rを2mm以上としている。
フランジ部材72が、図17と図18に示すように、内径面90aに雌スプライン89が設けられた筒状本体部90と、この筒状本体部90の等速自在継手側に設けられる外鍔部91とからなる。雌スプライン89は、内径面90aに周方向に沿って所定ピッチ(60°ピッチ)で断面矩形状の凹条溝120を設けることによって構成される。このため、周方向に隣合う凹条溝120、120間に凸条部121が形成される。すなわち、雌スプライン89は、周方向に沿って凹条溝120と凸条部121とが交互に配設されてなる。
また、筒状本体部90の内径面90aの外鍔部側の開口部には大径部122が設けられるとともに、筒状本体部90の内径面90aの反外鍔部側の開口部には、周方向切欠部からなる大径孔部にて構成されるぬすみ部123が設けられている。
フランジ部材72の外鍔部91と、外輪54の外鍔部54dの裏面であるフランジ面50とが重ね合わされて、ボルトナット結合95によってこれらが連結される。すなわち、フランジ部材72の外鍔部91に、周方向に沿って所定ピッチ(120°ピッチ)に貫孔92が設けられるとともに、外輪54の外鍔部54dに、周方向に沿って所定ピッチ(120°ピッチ)に貫孔93が設けられる。そして、フランジ部材72の貫孔92と、外輪54の外鍔部54dの貫孔93との位置合わせを行い、貫孔92,93を介してボルトナット結合95を構成するボルト部材96を挿通し、このボルト部材96にナット部材97を螺着することによって連結する。
ところで、突出軸部107の外径寸法をH0(図15参照)とし、中心軸部材71の凹条部106の小径寸法H2(図16参照)としたときに、(H0≒H2)とする。また、中心軸部材71の凸条部105の大径寸法をH3(図15参照)とし、フランジ部材72のぬすみ部123の内径寸法をH4(図12参照)としたときに、(H4−H3)=(0.1〜0.5)mmとしている。すなわち、フランジ部材72のぬすみ部123の内径寸法を中心軸部材71の凸条部105の大径寸法よりも僅かに大きくしている。
この場合、中心軸部材71に、雄スプライン103の嵌入開始端の先細ガイド部40よりも嵌入開始側へ突出する突出軸部107を設けることによって、中心軸部材71をフランジ部材72への嵌入開始時に、まず、突出軸部107をフランジ部材72に突入させることができ、嵌入作業が安定する。突出軸部107の先端面107aの外径コーナー部108をアール状とし、外径コーナー部108の曲率半径Rを2mm以上とすることによって、嵌入がなめらかになる。外径コーナー部108の曲率半径Rが2mm未満であれば、外径コーナー部108がアール状とならず、アール状とする作用効果を奏しない。なお、曲率半径Rが大きすぎると、先端面107a全体が凸面形状となって、突出軸部107を構成できないおそれがある。このため、中心軸部材71の外径寸法等によって相違するが、曲率半径Rとしては2mm以上B寸法−1mm未満が好ましい。
なお、この実施形態では、突出軸部107の先端面107aから雄スプライン103の嵌入開始端の先細ガイド部40までの寸法Bを3mm以上としている。このような寸法とすることによって、突出軸部107のフランジ部材72への突入が安定する。すなわち、寸法Bが3mm未満であれば、突出軸部107の先端面107aの突出量が小さく、突出軸部107としての機能を発揮できない。
フランジ部材72の中心軸部材71の嵌入開始端にぬすみ部123を設けることによって、このぬすみ部123が中心軸部材71のフランジ部材72への嵌入ガイドとなって、嵌入性の向上を図ることができる。この場合、(H4−H3)が(0.1〜0.5)mmよりも小さければ、H3とH4とがほぼ同一となって、中心軸部材71のフランジ部材72への嵌入ガイドを構成しにくく、逆に、(0.1〜0.5)mmよりも大きければ、H4はH3よりも大きくなりすぎて、中心軸部材71をぬすみ部123に嵌入した際に、中心軸部材71は大きな「あそび」を有することになって、中心軸部材71の雄スプライン103とフランジ部材72の雌スプライン89との嵌合が安定しないおそれがある。なお、このぬすみ部123の軸方向長さは、例えば、2mmからB寸法mmとされる。2mmより短いまたは、B寸法より長い場合、嵌入ガイドとしての機能を発揮しなくなる。
この図12に示す軸継手(連結構造)であっても、雄スプライン103の硬度をHRC20〜HRC30とするとともに、雌スプライン89の硬度をHRC58〜HRC63として、硬度差を付けるようにしてもよい。また、雄スプライン103と雌スプライン89との少なくとも一方に固体潤滑処理を施してもよい。
また、雄スプライン103の凸条部105に先細ガイド部40を設けているので、中心軸部材71のフランジ部材72への嵌入が先細ガイド部40にてガイドされる。このため、雄スプライン103と雌スプライン89との周方向位相を合わせることなく、フランジ部材72の雌スプライン89と中心軸部材71の雄スプライン103とを嵌合させることができる。このため、組立ての作業性を向上でき、着脱を頻繁に繰り返す部位に配設された場合にも、その着脱の頻繁の繰り返しに対応することができる。
ところで、前記実施形態は軸継手(連結構造)であったが、本発明としては、図17と図18に示すように、前記実施形態の連結構造を具備する等速自在継手であってもよい。すなわち、図19と図20に示す等速自在継手は、相手側シャフト70と連結するための連結構造を備えたものである。
図19に示す等速自在継手の連結構造Mは、相手側シャフトが嵌入される中心軸部材71(図1に示す連結構造と同じ構造のもの)と、この中心軸部材71が嵌入される被嵌入部130を備えたものである。この被嵌入部130が、外側継手部材である外輪54に設けられる。この被嵌入部130は、図1に示す連結構造のフランジ部材72と同様の構造を有するものである。すなわち、被嵌入部130の内径面に、中心軸部材71の雄スプライン76が嵌合する雌スプライン80が形成されている。
このため、図19に示す等速自在継手では、中心軸部材71に相手側シャフト70を嵌入すれば、相手側シャフト70のキー73が中心軸部材71の内径面のキー溝75に嵌合して、相手側シャフト70と中心軸部材71とがトルク伝達可能に連結される。また、被嵌入部130に中心軸部材71を嵌入すれば、被嵌入部130の内径面の雌スプライン80と中心軸部材71の外径面の雄スプライン76とが嵌合して、被嵌入部130と中心軸部材71とがトルク伝達可能に連結される。これによって、相手側シャフト70と等速自在継手の外輪54とがトルク伝達可能に連結される。
このように、図19に示す等速自在継手では、相手側シャフト70と外輪54とがトルク伝達可能に連結され、安定したトルク伝達機能が発揮される。しかも、中心軸部材71が被嵌入部130内に嵌入されるので、軸方向長さのコンパクト化を図ることができ、配置範囲の小スペース化を達成できる。
すなわち、この図19に示す等速自在継手の連結構造Mは、相手側シャフトが嵌入される中心軸部材71(図1に示す連結構造と同じ構造ものもの)と、図1に示す連結構造のフランジ部材72と同様の構造を有する被嵌入部130を備えたものであるので、図1に示す連結構造と同様の作用効果を奏する。
図20に示す等速自在継手は、図19に示す等速自在継手の連結構造Mと同様、相手側シャフト70が嵌入される中心軸部材71(図12に示す連結構造と同じ構造のもの)と、この中心軸部材71が嵌入される被嵌入部131を備えたものである。この被嵌入部131が、外側継手部材である外輪54に設けられる。この被嵌入部131は、図12に示すランジ部材72と同様の構造を有するものである。
すなわち、被嵌入部131が、内径面に雌スプライン89が設けられた筒状本体部に対応する。このため、中心軸部材71に相手側シャフト70を嵌入すれば、相手側シャフト70のキー73が中心軸部材71の内径面のキー溝100に嵌合して、相手側シャフト70と中心軸部材71とがトルク伝達可能に連結される。また、被嵌入部131に中心軸部材71を嵌入すれば、被嵌入部131の内径面の雌スプライン89と中心軸部材71の外径面の雄スプライン103とが嵌合して、被嵌入部131と中心軸部材71とがトルク伝達可能に連結される。これによって、相手側シャフト70と等速自在継手の外輪54とがトルク伝達可能に連結される。
このように、図20に示す等速自在継手であっても、相手側シャフト70と外輪54とがトルク伝達可能に連結され、安定したトルク伝達機能が発揮される。しかも、中心軸部材71が被嵌入部130内に嵌入されるので、軸方向長さのコンパクト化を図ることができ、配置範囲の小スペース化を達成できる。
すなわち、この等速自在継手(図20に示す等速自在継手)の連結構造Mは、相手側シャフト70が嵌入される中心軸部材71(図3に示す連結構造と同じ構造のもの)と、図12に示す連結構造のフランジ部材72と同様の構造を有する被嵌入部130を備えたものであるので、図12に示す連結構造と同様の作用効果を奏する。
図21から図23は、雄スプライン76の凸条部77の変形例を示し、この場合、先細ガイド部40の嵌入開始端が円弧面41である。
このため、このような先細ガイド部40を有する雄スプライン76であっても、前記図7〜図11に示す雄スプライン76と同様の作用効果を奏することができる。しかも、先細ガイド部40がその嵌入開始端が円弧面41であるので、より滑らかに嵌入していくことができる。このため、他の実施形態において、円弧面41を有する先細ガイド部40を有するものであってもよい。
ところで、図24と図26に示すように、フランジ部材72側の雌スプライン80における凸条部77の嵌入開始部に先細ガイド部45を設けてもよい。すなわち、この場合の先細ガイド部45は、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって外径側に傾斜する傾斜面45aと、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって相互に接近する一対の側面45b、45bとを有する。この場合、傾斜面45aの傾斜角度を、前記先細ガイド部40の傾斜面40aの傾斜角度と同様としている。また、側面40b、40bの成す角度を前記先細ガイド部40の側面の成す角度と同様としている。
このため、先細ガイド部45を有する雌スプライン80を備えたものであれば、雄スプライン76を雌スプライン80に嵌入する際、先細ガイド部45にてガイドされる。このため、雄スプライン76と雌スプライン80との周方向位相を合わせることなく、フランジ部材72の雌スプライン80と中心軸部材71の雄スプライン76とを嵌合させることができる。
このような先細ガイド部45としては、前記した各実施形態に適応することができ、また、図21〜図23に示す先細ガイド部40と同様、先細ガイド部45の嵌入開始端が円弧面であるものであってもよい。
雌スプライン80に先細ガイド部45を設けた場合、雄スプライン76に先細ガイド部40を設けなくてもよい。また、雄スプライン76に先細ガイド部40を設けた場合、雌スプライン80に先細ガイド部45を設けなくてもよい。もちろん、雌スプライン80に先細ガイド部45を設けるとともに、雄スプライン76に先細ガイド部40を設けるようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、前記各実施形態では、雄スプライン76、103の凸条部77、105の数が6個であったが、これに限るものではなく、その増減は任意である。また、凸条部77、105の断面形状は矩形状に限らず、台形状等の他の形状であってもよい。相手側シャフト70に形成されるキーとしても、平キー、くらキー、沈みキー等の種々のものを用いることができる。図1に示す雄スプライン76に図12に示す連結構造の雄スプライン103を用いるようにしてもよい。
雄スプライン76,103と雌スプライン80、89とに硬度差を付ける場合、前記実施形態では、雌スプライン80、89側を雄スプライン76,103側よりも高くしているが、逆に、雄スプライン76,103側を雌スプライン80、89側よりも高くしてもよい。また、このような硬度差を付けない場合であってもよい。
固体潤滑処理を行う場合、雄スプライン76,103側にのみ行っても、雌スプライン80、89側にのみ行っても、雄スプライン76,103側と雌スプライン80、89側とに行ってもよい。
連結する自在継手としては、等速自在継手であっても、不等速自在継手であってもよい。等速自在継手である場合、固定式等速自在継手に限らず、摺動式等速自在継手であってもよい。
40、45 先細ガイド部
40a、45a 傾斜面
40b、45b 側面
41 円弧面
50 フランジ面
70 相手側シャフト
71 中心軸部材
72 フランジ部材
73 キー
75 キー溝
76,103 雄スプライン
77、82、105、121 凸条部
80、89 雌スプライン

Claims (7)

  1. 自在継手と相手側シャフトとを連結する連結構造であって、
    前記相手側シャフトが嵌入される中心軸部材と、この中心軸部材が嵌入されて自在継手のフランジ面に重ね合わせ状に着脱自在に連結されるフランジ部材を備え、中心軸部材の内径面に、相手側シャフトに設けられるキーが嵌合するキー溝を形成するとともに、中心軸部材の外径面に雄スプラインを形成し、さらにフランジ部材の内径面に中心軸部材の雄スプラインが嵌合する雌スプラインを形成し、かつ、前記中心軸部材の雄スプラインにおける断面矩形状の凸条部の嵌入開始端部に、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって高さ寸法が小となるとともにその幅寸法が小となる先細ガイド部を設けたことを特徴とする連結構造。
  2. 自在継手と相手側シャフトとを連結する連結構造であって、
    前記相手側シャフトが嵌入される中心軸部材と、この中心軸部材が嵌入されて前記自在継手のフランジ面に重ね合わせ状に着脱自在に連結されるフランジ部材を備え、中心軸部材の内径面に、相手側シャフトに設けられるキーが嵌合するキー溝を形成するとともに、中心軸部材の外径面に雄スプラインを形成し、さらにフランジ部材の内径面に中心軸部材の雄スプラインが嵌合する雌スプラインを形成し、かつ、フランジ部材の内径面に雌スプラインにおける断面矩形状の凸条部の嵌入開始端部に、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって高さ寸法が小となるとともにその幅寸法が小となる先細ガイド部を設けたことを特徴とする連結構造。
  3. 先細ガイド部の高さ寸法が小となる傾斜面の傾斜角度を15°〜60°としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の連結構造。
  4. 先細ガイド部は、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって接近する一対の側面を有し、この側面がなす角度を30°〜120°としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の連結構造。
  5. 先細ガイド部は、嵌入開始端が円弧面であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の連結構造。
  6. 相手側シャフトに連結するための連結構造を備えた自在継手であって、
    前記連結構造は、前記相手側シャフトが嵌入される中心軸部材と、この中心軸部材が嵌
    入される被嵌入部を備え、前記被嵌入部を外側継手部材に設け、かつ、前記中心軸部材の
    内径面に、相手側シャフトに設けられるキーが嵌合するキー溝を形成するとともに、中心
    軸部材の外径面に雄スプラインを形成し、さらに被嵌入部の内径面に中心軸部材の雄スプ
    ラインが嵌合する雌スプラインを形成し、かつ、前記中心軸部材の雄スプラインにおける断面矩形状の凸条部の嵌入開始端部に、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって高さ寸法が小となるとともにその幅寸法が小となる先細ガイド部を設けたことを特徴とする自在継手。
  7. 相手側シャフトに連結するための連結構造を備えた自在継手であって、
    前記連結構造は、前記相手側シャフトが嵌入される中心軸部材と、この中心軸部材が嵌
    入される被嵌入部を備え、前記被嵌入部を外側継手部材に設け、かつ、前記中心軸部材の
    内径面に、相手側シャフトに設けられるキーが嵌合するキー溝を形成するとともに、中心
    軸部材の外径面に雄スプラインを形成し、さらに被嵌入部の内径面に中心軸部材の雄スプ
    ラインが嵌合する雌スプラインを形成し、かつ、被嵌入部の内径面に雌スプラインにおける断面矩形状の凸条部の嵌入開始端部に、嵌入終端側から嵌入開始端側に向かって高さ寸法が小となるとともにその幅寸法が小となる先細ガイド部を設けたことを特徴とする自在継手。
JP2010050580A 2010-03-08 2010-03-08 連結構造および自在継手 Pending JP2011185348A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010050580A JP2011185348A (ja) 2010-03-08 2010-03-08 連結構造および自在継手

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010050580A JP2011185348A (ja) 2010-03-08 2010-03-08 連結構造および自在継手

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011185348A true JP2011185348A (ja) 2011-09-22

Family

ID=44791886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010050580A Pending JP2011185348A (ja) 2010-03-08 2010-03-08 連結構造および自在継手

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011185348A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014034397A1 (ja) * 2012-08-30 2014-03-06 株式会社 ニュー・サンワ 回転伝達部材、及びターンテーブル
WO2014061655A1 (ja) * 2012-10-19 2014-04-24 日立建機株式会社 建設機械のスプライン軸継手
CN113357275A (zh) * 2016-10-11 2021-09-07 日立安斯泰莫株式会社 驱动轴

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014034397A1 (ja) * 2012-08-30 2014-03-06 株式会社 ニュー・サンワ 回転伝達部材、及びターンテーブル
WO2014061655A1 (ja) * 2012-10-19 2014-04-24 日立建機株式会社 建設機械のスプライン軸継手
JPWO2014061655A1 (ja) * 2012-10-19 2016-09-05 日立建機株式会社 建設機械のスプライン軸継手
CN113357275A (zh) * 2016-10-11 2021-09-07 日立安斯泰莫株式会社 驱动轴
CN113357275B (zh) * 2016-10-11 2024-03-08 日立安斯泰莫株式会社 驱动轴

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101510797B1 (ko) 등속 유니버설 조인트
JP2010043667A (ja) 固定式等速自在継手
US8469829B2 (en) Fixed constant velocity universal joint
JP2011185348A (ja) 連結構造および自在継手
JP2006258170A (ja) 固定式等速自在継手
JP5355876B2 (ja) 等速自在継手
JP2010281431A (ja) 軸継手および等速自在継手
JP5290059B2 (ja) 等速自在継手用連結構造
JP5623232B2 (ja) 等速自在継手用連結構造
JP2009228813A (ja) 等速自在継手
JP2017048880A (ja) 等速自在継手
JP2008106881A (ja) 固定式等速自在継手
JP2008051190A (ja) 固定式等速自在継手
JP2009127637A (ja) 等速自在継手
JP5085465B2 (ja) トリポード型等速自在継手
JP4896673B2 (ja) 固定式等速自在継手及びその製造方法
JP2008240970A (ja) 固定型等速自在継手
JP2006266368A (ja) 固定式等速自在継手
JP6791674B2 (ja) 等速自在継手
JP2007127177A (ja) 固定式等速自在継手
JP2007064265A (ja) 等速自在継手及びその内方部材
JP2020051542A (ja) ドライブシャフト
JP2013007420A (ja) 等速自在継手用連結構造
JP2008075820A (ja) 固定型等速自在継手
JP2011099498A (ja) 等速自在継手および継手アッセンブリー