JP2011182065A - 固体撮像装置およびその駆動方法、カメラ - Google Patents

固体撮像装置およびその駆動方法、カメラ Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズ特性の改善の両立を図る、相関二重検出(CDS)部を有する固体撮像装置を提供する。
【解決手段】固体撮像装置1は、行列状に配置された複数の単位画素3を有し行単位に選択される単位画素3から画素信号を読み出す固体撮像装置であって、前記複数の単位画素3の列毎に設けられた列信号線19と、複数の単位画素3のそれぞれに含まれ、前記画素信号を出力する増幅トランジスタと、前記複数の単位画素3の列毎に設けられ、画素信号のリセット成分、および、画素信号のリセット成分と信号成分を含むデータ成分から、相関二重検出することにより、信号成分を検出する相関二重検出部25と、増幅トランジスタの出力端子と相関二重検出部との間の列信号線19に挿入され、もしくは、相関二重検出部25の中に設けられた低域通過フィルタ300とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像装置、その駆動方法およびカメラに関するものである。
固体撮像装置は、光電変換素子のセルサイズ縮小が行われ、1000万画素以上の高解像度の固体撮像装置が市場で主に使用されている。
このような高解像度の固体撮像装置を実現するために、MOSイメージセンサの信号読み出し方式について、様々なものが提案されている(例えば、特許文献1、2)。
すなわち、従来技術の固体撮像装置では、低ノイズ化と高速化のため、画素信号の検出では、列毎に設けられたAD変換部によってディジタル変換されたリセット成分とデータ成分(=リセット成分+信号成分)のディジタル信号を相関二重検出することにより検出する技術を開示している。
特開2005−323331号公報 特開2009−10787号公報
固体撮像装置は高解像度に伴って微細化されるため、信号成分(S:Signal)が低下する。したがって、SN比特性を維持するためには、ノイズ成分(N:Noise)も低減(改善)する必要がある。
しかし、特許文献1に示された従来技術の列並列出力型のAD変換構成は、画素の増幅トランジスタの出力抵抗Rsと垂直信号線に付加された寄生容量で低域通過フィルタが構成され、遮断周波数fcは数MHz〜数10MHz程度である。特許文献1に示された列並列出力型のAD変換構成によるディジタルCDSでは、画素のリセット成分とデータ成分(リセット成分+信号成分)のDC信号のみが必要な成分であることを考えると、ノイズ特性の観点からは、必要以上の信号帯域でとなっている。
すなわち、特許文献1に示された従来技術の列並列出力型のAD変換構成は、高速化対応のために信号帯域を広くしているために、不要な高周波のノイズ成分も取り込んでしまい、ノイズ特性が悪いという課題を有している。
一方、特許文献2に示された従来技術の列並列出力型のAD変換構成では、電荷保持のためのサンプルホールド容量が追加されており、画素の増幅トランジスタの出力抵抗Rsとこのサンプルホールド容量で低域通過フィルタが構成されるが、ノイズ特性は不十分であるという課題を有している。
なお、一般的にノイズ特性を改善するために、アンチエイリアスの役目を果たす低域通過フィルタを入れて信号帯域を狭くすると、画素信号の応答速度が低下するという課題がある。これは、例えば、低域通過フィルタが単純にRCから構成されているとすれば、遮断周波数fc=1/(2πRC)を低くすれば、応答時間τ=RCは遅くなるためである。
しかし、一般的によく使われているオペアンプを使ったアクティブフィルタなどを搭載すれば、素子数が増えたことによるデバイスノイズによるノイズ劣化の懸念、および、チップ面積の増加し、列ピッチの面積制約のある列並列出力型の固体撮像装置の特徴となる高速読み出しとノイズ特性の両立が困難となる新たな課題が発生する。
本発明は、ノイズ特性の改善を図る、列毎に設けられた相関二重検出部を有する固体撮像装置、その駆動方法およびカメラを提供することを第1の目的とする。
本発明は、高速読み出しとノイズ特性の改善の両立を図る、列毎に設けられた相関二重検出部を有する固体撮像装置、その駆動方法およびカメラを提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成する固体撮像装置は、行列状に配置された複数の単位画素を有し行単位に選択される単位画素から画素信号を読み出す固体撮像装置であって、前記複数の単位画素の列毎に設けられた列信号線と、前記複数の単位画素のそれぞれに含まれ、前記画素信号を出力する増幅トランジスタと、前記複数の単位画素の列毎に設けられ、前記画素信号のリセット成分、および、前記画素信号のリセット成分と信号成分を含むデータ成分から、相関二重検出することにより、信号成分を検出する相関二重検出部と、前記増幅トランジスタの出力端子と前記相関二重検出部との間の列信号線に挿入され、もしくは、前記相関二重検出部の中に設けられた低域通過フィルタとを備える。
この構成によれば、低域通過フィルタを備えることにより、ノイズ特性を改善することができる。
ここで、前記単位画素のそれぞれは、光を信号電荷に変換するフォトダイオードと、信号電荷を保持する浮遊拡散層と、前記浮遊拡散層の信号電荷をリセットするリセットトランジスタと、前記フォトダイオードから浮遊拡散層に信号電荷を転送する転送トランジスタと、前記浮遊拡散層に保持された信号電荷に応じた前記画素信号を出力する前記増幅トランジスタとを備え、前記低域通過フィルタは、第1のフィルタ特性と、前記第1のフィルタ特性よりも低域遮断周波数が高くかつ過度応答速度が速い第2のフィルタ特性との間で切り替え可能であり、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が変動する期間では前記第2のフィルタ特性で動作し、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が安定している期間では前記第1のフィルタ特性で動作する構成としてもよい。
この構成によれば、上記第2の目的を達成することができる。すなわち、前記画素信号が変動する期間では低域遮断周波数が高く(つまり帯域が広く)かつ過度応答速度が速い第2のフィルタ特性で動作するので、高速読み出しをも実現することができる。
ここで、前記低域通過フィルタは、前記列信号線に挿入された抵抗素子と、前記抵抗素子の前記相関二重検出部側の一端とグランド線と間に接続された容量素子とを備える構成としてもよい。
この構成によれば、例えば、低域通過フィルタを抵抗素子と容量素子とからなる単純な構成とした場合には、例えば、高速性よりも感度が重要な暗視カメラなどのように特に低照度での撮像におけるノイズ特性を改善することができる。
ここで、前記低域通過フィルタは、さらに、前記抵抗素子に並列接続された第1のスイッチ素子を備える構成としてもよい。
この構成によれば、スイッチ素子により第1のフィルタ特性と第2のフィルタ特性との切り替えを容易に制御することが可能になる。
ここで、前記低域通過フィルタは、さらに、前記抵抗素子に並列接続された第1PN接合素子と、前記第1PN接合素子と逆極性で前記抵抗素子に並列接続された第2PN接合素子とを備えるとしてもよい。
この構成によれば、チップ面積の増加を抑えつつ、高速読み出しとノイズ特性の改善の両立を図ることができる。
ここで、記低域通過フィルタは、さらに、正入力端子と負入力端子と出力端子とを有するトランスコンダクタンスを備え、前記正入力端子は前記抵抗素子の前記増幅トランジスタ側の一端に接続され、前記負入力端子および前記出力端子は前記抵抗素子の前記相関二重検出部側の他端に接続される構成としてもよい。
この構成によれば、第1のフィルタ特性と第2のフィルタ特性を切り換える制御信号および制御信号用の配線が不要であり、面積の増加を抑えることができる。
ここで、前記低域通過フィルタは、前記列信号線に挿入された抵抗素子と、前記列信号線とグランド線とに接続された容量素子を備え、前記固体撮像装置は、さらに、前記列信号線毎に設けられ、対応する列信号線から出力されるアナログ信号をサンプルおよびホールドする信号保持部を備え、前記信号保持部は、前記抵抗素子と前記相関二重検出部との間の列信号線に挿入された第2のスイッチ素子を有し、前記容量素子は、前記第2のスイッチ素子と前記相関二重検出部との間の列信号線とグランド線との接続され、前記容量素子は、前記相関二重検出部による相関二重検出動作前には、前記第2のスイッチ素子をオン状態に維持し低域通過フィルタの一部として動作し、前記相関二重検出手段による相関二重検出動作中には、前記第2のスイッチ素子をオフ状態に維持し電荷保持部の一部として動作する構成としてもよい。
ここで、前記低域通過フィルタは、さらに、前記抵抗素子に並列接続された第1のスイッチ素子を備える構成としてもよい。
ここで、前記低域通過フィルタは、さらに、前記抵抗素子の前記増幅トランジスタ側の列信号線に一端が接続され、前記第2のスイッチ素子の前記相関二重検部側の列信号線に他端が接続された前記第1のスイッチ素子を備える構成としてもよい。
この構成によれば、低域通過フィルタと信号保持部とで容量素子を共用することができ(つまり容量素子は兼用され)、面積の増加を抑えることができる。
ここで、前記第1のスイッチ素子は、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が変動する期間ではオンであり、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が安定している期間ではオフであるようにしてもよい。
ここで、前記第1のスイッチ素子は、前記リセットトランジスタによるリセット動作を含む期間である第1の期間中オンであり、前記第1の期間の完了時にオフになり、前記転送トランジスタによる転送動作を含む期間である第2の期間中オンであり、前記第2の期間の完了時にオフになるようにしてもよい。
ここで、前記AD変換部は、スロープ状に変化するランプ波形を有する参照信号を発生する参照信号生成部と、各列ごとに設けられた電圧比較器と、時間長をカウントするカウンタとを備え、前記電圧比較器は、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号と前記参照信号とを入力する2つのトランジスタを含む差動入力部と、差動出力間に接続された負荷容量素子とを備え、前記電圧比較器は、比較により前記画素信号を時間長に変換し、前記カウンタは、前記時間長をディジタル信号に変換し、前記低域通過フィルタは、前記2つのトランジスタと前記負荷容量素子により構成されるようにしてもよい。
この構成によれば、低域通過フィルタと、前記相関二重検出部の中に設けられた電圧比較器とで容量素子を共用することができ(つまり容量素子は兼用される)、面積の増加を抑えることができる。
ここで、前記第1のフィルタ特性の遮断周波数は、前記相関二重検出の対象である前記リセット成分と前記データ成分の読み取り周波数の半分の周波数よりも低いようにしてもよい。
この構成によれば、過度応答速度が低い状態であっても、ノイズスペクトラムを低域に移動することができるので、ノイズ除去効果を高めることができる。
ここで、前記第1のフィルタ特性の遮断周波数は、AD変換部におけるクロック周波数の1/1000倍の周波数よりも低く、前記クロック周波数の信号は、前記第2のフィルタ特性を前記第1のフィルタ特性に切り換えることにより、60dB以上減衰する構成としてもよい。
この構成によれば、低域通過フィルタ後のクロックノイズは60dB減衰することになるので、これらディジタルノイズに対してもノイズ耐性を高めることができる。
ここで、前記抵抗素子は、MOSトランジスタから構成してもよい。
ここで、前記トランスコンダクタンスは、MOSトランジスタから構成してもよい。
また、上記第1の目的を達成するカメラは、上記の固体撮像装置を備える。
また、上記第2の目的を達成する固体撮像装置の駆動方法は、行列状に配置された複数の単位画素を有し行単位に選択される単位画素から画素信号を読み出す固体撮像装置の駆動方法であって、前記固体撮像装置は、前記複数の単位画素の列毎に設けられた列信号線と、前記複数の単位画素のそれぞれに含まれ、前記画素信号を出力する増幅トランジスタと、前記複数の単位画素の列毎に設けられ、前記画素信号のリセット成分、および、前記画素信号のリセット成分と信号成分を含むデータ成分から、相関二重検出することにより、信号成分を検出する相関二重検出部と、前記増幅トランジスタの出力端子と前記相関二重検出部との間の列信号線に挿入され、もしくは、前記相関二重検出部の中に設けられた低域通過フィルタとを備え、前記単位画素のそれぞれは、前記低域通過フィルタは、第1のフィルタ特性と、前記第1のフィルタ特性よりも低域遮断周波数が高くかつ過度応答速度が速い第2のフィルタ特性との間で切り替え可能であり、前記固体撮像装置の駆動方法は、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が変動する期間では前記第2のフィルタ特性で前記低域通過フィルタを動作させ、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が安定している期間では前記第1のフィルタ特性で前記低域通過フィルタを動作させる。
本発明に係る固体撮像装置によれば高解像度の固体撮像装置において高速読み出しとノイズ特性の低減の両立を図ることができるという効果を奏する。
第1〜7の実施形態に係る固体撮像装置を示す回路構成例を示す図である。 (A)(B)は第1の実施形態に係る低域通過フィルタ300aの回路構成例を示す図である。 (A)(B)は第2の実施形態に係る低域通過フィルタ300bの回路構成例を示す図である。 (A)(B)は第3の実施形態に係る低域通過フィルタ300cの回路構成例を示す図である。 (A)(B)は第4の実施形態に係る低域通過フィルタ300dの回路構成例を示す図である。 (A)(B)は第5の実施形態に係る低域通過フィルタ300eの回路構成例を示す図である。 (A)(B)は第6の実施形態に係る低域通過フィルタ300fの回路構成例を示す図である。 第7の実施形態に係る低域通過フィルタ300gの回路構成例を示す図である。 第8の実施形態に係る固体撮像装置を示す回路構成例を示す図である。 第8の実施形態に係る列回路を示す回路構成例を示す図である。 第1〜7の実施形態に係る固体撮像装置の数フレームのタイミングチャートである。 第1〜7の実施形態に係る固体撮像装置の1Hのタイミングチャートである。 本発明の実施形態に係る画素回路構成例を示す図である。 低域通過フィルタのCDS前後のノイズのシミュレーション結果である。
(第1の実施形態)
本実施の形態における固体撮像装置は、行列状に配置された複数の単位画素を有し行単位に選択される単位画素から画素信号を読み出す固体撮像装置であって、前記複数の単位画素の列毎に設けられた列信号線と、前記複数の単位画素のそれぞれに含まれ、前記画素信号を出力する増幅トランジスタと、前記複数の単位画素の列毎に設けられ、前記画素信号のリセット成分、および、前記画素信号のリセット成分と信号成分を含むデータ成分から、相関二重検出することにより、信号成分を検出する相関二重検出部と、前記増幅トランジスタの出力端子と前記相関二重検出部との間の列信号線に挿入され、もしくは、前記相関二重検出部の中に設けられた低域通過フィルタとを備える。
これにより、低域通過フィルタを備えることにより、ノイズ特性を改善を図っている。
以下、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置およびその駆動方法について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る、撮像装置(カメラ機器)、固体撮像装置を示した構造平面図である。
図1より、撮像装置は、固体撮像装置1と、複数の単位画素3が行および列に配列された画素アレイ10と、画素アレイ10の外側に設けられて垂直列ごとに配置された低域通過フィルタ300aと、カラム処理部26と、カラム処理部26のカラムAD回路25にAD変換用の参照電圧RAMPを供給するDAC27a(DAC:Digital Analog Converter)を有して構成された参照信号生成部27と、出力回路28とを備えている。
また、列アドレスや列走査を制御する水平走査回路(列走査回路ともいう)12と、行アドレスや行走査を制御する垂直走査回路(行走査回路ともいう)14と、端子5aを介してマスタークロックMCLKを受け取り、種々の内部クロックを生成し水平走査回路12や垂直走査回路14などを制御するタイミング制御部20を備えている。
また、各単位画素3は、垂直走査回路14で制御される水平信号線(行制御線ともいう)15や画素信号をカラム処理部26に伝達する垂直信号線(列信号線ともいう)19とで接続される。
また、各単位画素3からの画素信号は、水平信号線15(V1、V2、・・・、Vn)ごとに、垂直信号線19(H0、H1、・・・、Hm)と低域通過フィルタ300aとADC入力線40(ADIN0、ADIN1、・・・、ADINm)とを経由して、カラムAD回路25に入力される。カラムAD回路25は、このアナログの画素信号と参照信号生成部27で生成される参照電圧RAMPとを比較する電圧比較器252と、電圧比較器252が比較処理を完了するまでの時間をカウンタ部254を利用してカウントした結果を保持するメモリとして構成されたデータ記憶部256と、を備えて構成され、nビットAD変換機能を有している。
また、電圧比較器252の一方の入力端子(+)には、他の電圧比較器252の一方の入力端子(+)と共通に、参照信号生成部27で生成される階段上の参照電圧RAMPが入力され、他方の入力端子(一)には、それぞれ対応する垂直列の低域通過フィルタ300aの出力線であるADC入力線40(ADIN0、ADIN1、・・・、ADINm)が接続され、画素アレイ10から画素信号電圧が個々に入力される。電圧比較器252の出力信号はカウンタ部254に供給される。
また、カラムAD変換回路25では、電圧比較器252に参照電圧RAMPを供給すると同時にクロック信号でのカウント(計数)を開始し、低域通過フィルタ300aの出力線であるADC入力線40(ADIN0、ADIN1、・・・、ADINm)を介して入力されたアナログの画素信号を参照電圧RAMPと比較することによってパルス信号が得られるまでカウントすることでAD変換を行う。
また、この際、AD変換とともに、低域通過フィルタ300aの出力線であるADC入力線40(ADIN0、ADIN1、・・・、ADINm)を介して入力されたアナログ電圧の画素信号に対して、画素リセット直後のリセット成分Vrst(ノイズを含む)と真の(受光光量に応じた)信号成分を含むデータ成分(リセット成分Vrst+信号成分Vsig)との差分をとる処理を行う。これによって、カラムAD回路25で誤差となる各列のクロックスキューやカウンタディレイ等のばらつきを排除して、真の信号レベルVsigのみを取り出すことが可能になる。つまり、ディジタルCDSが可能となる。
なお、図1では、例えば、リセット成分Vrst(ノイズを含む)をダウンカウントし、データ成分(リセット成分Vrst+信号成分Vsig)をアップカウントすることで真の信号成分Vsigのみを取り出す構成であり、このカラムAD回路25でディジタル化された画素データは、水平走査回路12からの水平選択信号により駆動される図示しない水平選択スイッチを介して水平信号線18に伝送され、さらに出力回路28に入力される。
この構成により、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置は、電荷生成部としての受光素子が行列状に配された画素アレイ10からは、行ごとに各垂直列について画素信号が順次出力される。そして、受光素子が行列上に配された画素アレイ10に対する1枚分の画像すなわちフレーム画像が、画素アレイ10全体の画素信号の集合で示されることとなる。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置は、垂直信号線19と電圧比較器252の間に低域通過フィルタ300aを設ける点に特徴があり、低域通過フィルタ300aは、垂直信号線19と電圧比較器252の入力端子との間のADC入力線40に挿入される。
なお、図1の単位画素3は、画素、転送トランジスタ、FD、リセットトランジスタ及び増幅トランジスタを有する構造、いわゆる1画素1セル構造とともに、複数の画素を含み、さらに、FD、リセットトランジスタ及び増幅トランジスタのいずれか、あるいは、すべてを単位セル内で共有する構造、いわゆる多画素1セル構造を用いることが出来る。
また、画素は半導体基板の表面、すなわち、トランジスタのゲート端子及び配線が形成された面と同じ面側に形成される構造とともに、画素が半導体基板の裏面、すなわちトランジスタのゲート端子及び配線が形成された面に対して裏面側に形成される、いわゆる、裏面照射型イメージセンサ(裏面照射型固体撮像装置)の構造を用いることも出来る。
次に、図2(A)(B)は、本発明の第1の実施形態に係る低域通過フィルタ300aの回路構成例を説明するための図面である。
図2(A)の低域通過フィルタ300aの構成例は、単位画素3の増幅トランジスタT12のソース出力端子と電圧比較器252の入力端子(一)との間のADC入力線40に挿入された抵抗素子R1と、抵抗素子R1の電圧比較器252側の一方の端子側(一)とグランド線とに接続された容量素子C1と、スイッチSW1とを備える。
ここで、図2(B)に示すように、SW1はON抵抗の小さいトランジスタM1で、抵抗R1はON抵抗の大きいトランジスタM3で構成するなどにしてもよい。
次に、図12は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の駆動方法を説明するためのタイミングチャートである。従来例に追加されている制御信号は、低域通過フィルタ300aの帯域設定用の制御信号CN12と、サンプルホールド用の制御信号CN11である。ここで、サンプルホールド用の制御信号CN11は、サンプルホールドを行う第5、6、8の実施の形態において有効である。
本発明のポイントは、画素信号が変動する期間では、過度応答速度を高めて、画素信号を早期に安定化することができ、一方、画素信号が安定している期間では、画素信号を後段の回路が読み出すに際して、過度応答速度を低くして、ノイズ除去効果を高めることができる。
まず、1回目の読み出しのため、タイミング制御部20は、カウンタ部254のカウント値を設定された初期値にリセットさせるとともに、カウンタ部254をダウンカウントモードに設定する。ここで、カウント値の初期値は“0”であっても、任意の値であってもよいものとする。
次に、図13において、まず、選択信号線ΦSELが時刻t4でHighレベルとなり単位画素の選択トランジスタT13をオンさせると選択された行Vxが選択されることになる。
次に、読み出し信号線ΦTRがLowレベルとなり読出しトランジスタT10がオフされた状態で、時刻t4でリセット信号線ΦRSがHighレベルとなりリセットトランジスタT11をオンさせ、各単位画素3のフローティング拡散ノードFDの電圧をリセットする。
次に、一定時間が過ぎてからフローティング拡散ノードFDの電圧がリセットされた状態で、リセット信号線ΦRSがLowレベルとなりリセットトランジスタT11をオフする。
そして、各単位画素3のフローティング拡散ノードFDの電圧が増幅トランジスタT13によって増幅され、リセット成分(Vrst)が垂直信号線19を介して読み出される。
ここで、低域通過フィルタ300aの帯域を制御する帯域設定用の制御信号CN12は、リセット信号線ΦRSがオン/オフして出力電圧が変動している第1の期間(T1_RSの期間)にはHighレベルを出力して低域通過フィルタ300aを構成する抵抗素子R1をスイッチSW1はショートして、低域通過帯域は広くなり過渡応答が高めるようにしている。このように、スイッチSW1は、第1の期間中(T1_RSの期間)はオンであり、第1の期間完了時(時刻t6)にオフになる。この第1の期間は、リセットトランジスタT11等によるリセット動作を含む期間であり、垂直信号線19の出力電圧が大きく変動する期間を示している。
すなわち、図12では第1の期間中(T1_RSの期間)はリセットトランジスタT11等にリセット信号線ΦRSが印加されることにより、増幅トランジスタT12から垂直信号線19に出力される画素信号が変動する期間である。
しばらくして、十分に安定した後(時刻t4+T1_RS後=時刻t6)に、帯域設定用の制御信号CN12がLowレベルを出力すると、低域通過フィルタ300aを構成する抵抗素子R1がスイッチSW1によってショートされないため、低域通過帯域は狭くなり、ノイズ特性は改善する。
この状態では、高周波領域のノイズ成分を低減することができるので、T2_RSの期間内にダウンカウントを行う。
このダウンカウント時には、タイミング制御部20は、参照信号生成部27に向けて、参照電圧RAMP生成用の制御信号CN4を供給する。これを受けて、参照信号生成部27は、電圧比較器252の一方の入力端子(+)への比較電圧として、ランプ状に時間変化させた参照電圧RAMPを入力する。電圧比較器252は、この参照電圧RAMPの電圧と低域通過フィルタ300aの容量C1に印加された各列のADC入力線40(ADINx)の画素のリセット成分(Vrst)の電圧とを比較する。
また、電圧比較器252の入力端子(+)への参照電圧RAMPの入力と同時に、電圧比較器252における比較時間を、行ごとに配置されたカウンタ部254で計測するために、参照信号生成部27から発せられるランプ波形電圧に同期して(時刻t10)、カウンタ部254のクロック端子にタイミング制御部20からカウントクロックCK0を入力し、1回目のカウント動作として、設定された初期値からダウンカウントを開始する。
また、電圧比較器252は、参照信号生成部27からのランプ状の参照電圧RAMPとADC入力線40を介して入力される選択されたVx行の画素リセット成分の電圧(Vrst)とを比較し、双方の電圧が同じになったときに、電圧比較器252の出力をHレベルからLレベルへ反転させる(時刻t12)。つまり、リセット成分Vrstに応じた電圧と参照電圧RAMPを比較して、リセット成分Vrstの大きさに対応した時間軸方向の大きさをカウントクロックCK0でカウント(計数)することで、リセット成分Vrstの大きさに対応したカウント値を得る。言い換えれば、カウンタ部254は、RAMP波形の変化の開始時点をカウンタ部254のダウンカウント開始時点として、電圧比較器252の出力が反転するまでダウンカウントすることにより、リセット成分Vrstの大きさに対応したカウント値を得る。
また、タイミング制御部20は、所定のダウンカウント期間を経過すると(t14)、電圧比較器252への制御データの供給と、カウント部254へのカウントクロックCK0の供給とを停止する。これにより、電圧比較器252は、ランプ状の参照電圧RAMPの生成を停止する。
この1回目の読み出し時は、選択されたVx行の画素信号電圧におけるリセット成分Vrstを電圧比較器252で検知してカウント動作を行っているので、単位画素3のリセット成分Vrstを読み出していることになる。
このように、垂直信号線19の出力信号をCDS手段であるカラムAD回路25で読み取った後(時刻t14)に、帯域設定用の制御信号CN12は再びHighレベルとなり広い帯域が選択され、過渡応答を高めるように動作するようになる。
そして、この画素リセット成分のAD変換が終了すると、続いて2回目の画素信号読み出し動作を開始する。また、2回目の読み出し時には、リセット成分Vrstに加えて、単位画素3ごとの入射光量に応じた信号成分Vsigを読み出す動作を行う。1回目の読み出しと異なる点は、カウンタ部254をアップカウントモードに設定する点である。
具体的には、時刻t16で、読み出し信号線ΦTRがHighレベルとなり読出しトランジスタT10をオンさせれば、フォトダイオードPD1に蓄積された全ての光電荷は、フローティング拡散ノードFDに伝達される。その後、読み出し信号線ΦTRがLowレベルとなり読出しトランジスタT10をオフする。
そして、増幅トランジスタT12のデータ成分(Vrst+Vsig)が垂直信号線19を介して読み出される。
このときも上記と同様に、低域通過フィルタ300aの帯域を制御する帯域設定用の制御信号CN12は、読出しトランジスタT10がオンして出力電圧が変動しているとき第1の期間中(T1_TRの期間)にはHighレベルを出力して低域通過フィルタ300aを構成する抵抗素子R1をスイッチSW1はショートして、低域通過帯域は広くなり過渡応答が高まるようにしている。このように、スイッチSW1は、第1の期間中(T1_TRの期間)にはオンであり、第2の期間完了時(T2_TR後)にオフになる。この第1の期間(T1_TRの期間)は、読出しトランジスタT10による転送動作を含む期間であり、垂直信号線19の出力電圧VOUT1が変動する期間を示している。
すなわち、図2の例では第1の期間(T1_TRの期間)は、読出しトランジスタT10に読み出し信号線ΦTRが印加されることにより、増幅トランジスタT12の出力が変化する期間である。
しばらくして、十分に安定した後(時刻t16+T1_TR後=時刻t18)に、帯域設定用の制御信号CN12がLowレベルを出力すると、低域通過フィルタ300aを構成する抵抗素子R1がスイッチSW1によってショートされないため、低域通過帯域は狭くなり、低域通過帯域は狭くなり、ノイズ特性は改善する。
この状態では、高周波領域のノイズ成分を低減することができ、T2_TRの期間内にアップカウントを行う。
アップカウント時には、参照信号生成部27によりランプ状となるように階段状に時間変化させた参照電圧RAMPを入力し、各列のADC入力線40を介して入力され、選択された行Vxの画素信号成分の電圧との比較を電圧比較器252にて行う。
このとき、電圧比較器252の一方の入力端子(+)への参照電圧RAMPの入力と同時に、電圧比較器252における比較時間をカウンタ部24を利用して計測するために、参照信号生成部27から発せられるランプ波形電圧に同期して(時刻t20)、カウンタ部24は、2回目のカウント動作として、ダウンカウントが停止したカウント値から、アップカウントを開始する。
また、電圧比較器252は、参照信号生成部27からのランプ状の参照電圧RAMPと各列のADC入力線40を介して入力され、選択されたVx行の画素信号成分のデータ成分(Vrst+Vsig)とを比較し、双方の電圧が同じになったときに、コンパレータ出力をHレベルからLレベルへ反転させる(時刻t22)。
このように、垂直信号線19の出力信号をCDS手段であるカラムAD回路25で読み取った後(時刻t24)に、帯域設定用の制御信号CN12は再びHighレベルとなり広い帯域が選択され、過渡応答を高めるように動作するようになる。
つまり、データ成分(Vrst+Vsig)に応じた電圧信号と参照電圧RAMPを比較して、信号成分Vsigの大きさに対応した時間軸方向の大きさをカウントクロックCK0でカウント(計数)することで、信号成分Vsigの大きさに対応したカウント値を得ることが出来る。言い換えれば、カウンタ部254は、RAMP波形の変化の開始時点をカウンタ部254のアップカウント開始時点として、電圧比較器252の出力が反転するまでアップカウントすることにより、データ成分(Vrst+Vsig)の大きさに対応したカウント値を得る。
このように、ディジタルCDSは、例えば、カウンタ254の設定を、リセット成分(Vrst)を読み出すときにはダウンカウント、データ成分(Vrst+Vsig)を読み出すときにはアップカウントとすることにより、カウンタ254内で自動的に減算が行われ、信号成分Vsigは相当するカウント値を得ることによって行っている。
そして、AD変換されたデータはデータ記憶部256に転送、保持することで、カウンタ部254の動作前(時刻t30)に、タイミング制御部20からメモリ転送指示パルス制御信号CN8に基づき、前行のVx−1のカウント結果をデータ記憶部256に転送する。
以上より、カラムAD回路25は全ての行Vxの画素読み出し時に対してディジタルCDSを実行している。ここで、図11に特許文献1と本発明の第1の実施形態に係るイメージセンサの数フレーム動作を示す。第kフレームにおいて、1行目読み出しからn行目読み出しまで、各行の画素読み出しには、画素のリセット成分を読み出すためのダウンカウント期間と、画素の信号成分を読み出すためのアップカウント期間を必要としている。
このように、本発明の第1の実施形態に示されたイメージセンサでは、図11に示すように各行Vxの単位画素3の読み出し、つまり、AD変換期間はダウンカウント期間とアップカウント期間で構成され、上記AD変換期間を各行で実行することで1フレームの映像データD1を出力している。
以上の通り、本発明では、画素信号の変動時には低域通過フィルタ300aの過渡応答を高めて収束時間を早めて、安定時には過渡応答を遅くしてノイズ特性を改善させる。そして、CDSを実施することによって、ノイズを低減することができ、単位画素3の増幅トランジスタT12で発生するランダムノイズなどを改善することが可能になる。
ここで、好ましくは、AD変換手段における折り返し雑音を遮断するために低域通過フィルタの遮断周波数を狭めたときの遮断周波数は、ディジタルCDSの周波数fs(リセット成分とデータ成分を読み出す時間差τ(=時刻t22−t12)の逆数)の半分の周波数よりも低いことである。
なお、実施例1のように、サンプルホールド容量がないときは、ディジタルCDSの周波数fs(=1/τ)は、リセット成分(Vrst)の読出し時には、信号レベルに応じて時刻t10からt14まで変化し、データ成分(Vrst+Vsig)の読出し時には、信号レベルに応じて時刻t20からt24まで変化するものである。
次に、回路で発生するデバイスノイズに関しては、各トランジスタ素子や抵抗素子などの各デバイスから発生する、ホワイトノイズのサーマルノイズや周波数に依存した1/fノイズなどがあり、本発明の目的のノイズ低減の対象とするサーマルノイズについて説明する。
まず、固体撮像装置におけるランダムノイズの支配的な要因は、単位画素3の増幅トランジスタT12であるため、このノイズに着目して説明すると、画素の増幅トランジスタT12の相互コンダクタンスGmと出力抵抗Rsは、(式1)で表すことができる。ここで、Lはゲート長、Wはゲート幅、μは移動度、Coxはゲート酸化膜容量、Idはトランジスタに流れる電流である。
[式1]
Gm=1/Rs=√(2・μ・Cox・W/L・Id) (式1)
次に、画素トランジスタT12で発生する単位周波数当たりのサーマルノイズVnは、(式2)で表すことができる。また、一般的に、抵抗素子で発生する単位周波数当たりのサーマルノイズVnは、(式3)で表すことができる。ここで、kはボルツマン定数、Tは絶対温度である。
[式2]
Vn^2=8kT/3Gm (式2)
[式3]
Vn^2=4kTR (式3)
また、RCから構成される1次の低域通過フィルタの遮断周波数fcは、(式4)で表すことができる。
[式4]
fc=1/(2πRC) (式4)
次に、本発明の第1の実施形態に係る構成での全帯域のノイズを見積もってみる。まず、SW1がオンのときは、ノイズは増幅トランジスタT12のサーマルノイズで決定される。そして、遮断周波数は、この増幅トランジスタT12の出力抵抗Rs(=1/Gm)と容量C1の積で決定される。このため、全帯域の2乗平均ノイズ電圧は(式5)で表すことができる。ここで、1次の低域通過フィルタでは、全帯域のノイズは、遮断周波数fcにπ/2を掛けていることによって算出することができる。
[式5]
Vn^2=(8kT/3Gm)・(1/(2π・Rs・C1))・(π/2)
=(2/3)・kT/C1 (式5)
次に、SW1がオフのときは、ノイズは増幅トランジスタT12のサーマルノイズと低域通過フィルタ300aを構成する抵抗R1のサーマルノイズの2乗平均で決定される。そして、遮断周波数fcは、この増幅トランジスタT12の出力抵抗Rs(=1/Gm)と抵抗R1の加算値、および、容量C1との積で決定される。このため、全帯域の2乗平均ノイズ電圧は(式6)で表すことができる。ここで、1次の低域通過フィルタでは、全帯域の2乗平均ノイズ電圧は、遮断周波数fcにπ/2を掛けていることによって算出することができる。また、条件として、ここでは、容量C1は、垂直信号線19の寄生容量(図13の寄生容量263(Cp))よりも大きいと仮定している。また、増幅トランジスタT12の出力抵抗Rs(=1/Gm)<<低域通過フィルタのR1を仮定している。
[式6]
Vn^2
=(8kT/3Gm+4kTR1)・(1/(2π(Rs+R1)C1))・(π/2)
≒(4kTR1)・(1/(2π・R1・C1))・(π/2)
=kT/C1 (式6)
このように、低域通過フィルタ300aの抵抗素子R1の両端をショートするか否かを切り換えることによって、全帯域の2乗平均ノイズ電圧は、それぞれ(式5)と(式6)で表される。ここで、最近のゲート長Lgが100nm程度以下の微細プロセスでは、(式2)で表されるトランジスタのサーマルノイズは、係数が8/3以上との実測結果もあり、(式5)で表される低域通過フィルタのノイズは、(式6)の値に近づくなることになる。つまり、着目すべき点としては、低域通過フィルタ300aの抵抗素子R1をオン/オフすることによって、全帯域の2乗平均ノイズ電圧は、実際にはほぼ同等レベルと考えられることである。
なお、特許文献1の従来技術の回路では、単位画素3の増幅トランジスタT12の出力抵抗Rs(=1/Gm)と垂直信号線19の寄生容量(図13の263のCp)の間には、低域通過フィルタが構成され、1次の低域通過フィルタとすれば、全帯域の2乗平均ノイズ電圧は(式5)のとおり、Vn^2=(2/3)・kT/Cpで表される。つまり、理論的には、上記説明の通り、RsとCpから構成される低域通過フィルタの全帯域のノイズは、遮断周波数fcには依存せずに容量Cpで決まる。ノイズ低減の対策としては、容量Cpを積極的に大きくすることであるが、課題となるのは、過渡応答速度(τ=Rs・Cp)の低下である。
また、特許文献2の従来技術の回路では、単位画素3の増幅トランジスタT12の出力抵抗Rs(=1/Gm)とサンプルホールド容量C1の間には、低域通過フィルタが構成され、1次の低域通過フィルタとすれば、全帯域の2乗平均ノイズ電圧は(式5)のとおり、Vn^2=(2/3)・kT/C1で表される。ここで、サンプルホールド容量C1は、垂直信号線19の寄生容量(図13の263のCp)よりも大きいと仮定している。つまり、理論的には、上記説明の通り、RsとC1から構成される低域通過フィルタの全帯域のノイズは、遮断周波数fcには依存せずに容量C1で決まる。ノイズ低減の対策としては、容量C1を積極的に大きくすることであるが、課題となるのは、過渡応答速度(τ=Rs・C1)の低下である。
また、以上の説明では、電圧比較器252の入力インピーダンスをハイ・インピーダンス(HiZ)として扱い、電流の入出力はゼロとして見積ったものである。
次に、ディジタルCDSと低域通過フィルタ300aの遮断周波数fcの関係を説明する。ディジタルCDSの主な目的は、ノイズ成分の中で、DC成分を含む比較的低い周波領域の電圧成分(1/fノイズなど)を取り除くものである。本発明では、CDSと組み合わせることによって、ホワイトノイズであるサーマルノイズに対しても、効果的に低減することができるので、その説明を行う。
まず、図12のタイミングチャートを用いて、CDSの説明を行う。カラムAD回路25は、先に格納されたリセット成分(Vrst)と後に格納されたデータ成分(リセット成分Vrst+信号成分Vsig)との電圧差を利用し、単位画素3の信号成分Vsigを算出する役目を果たす。
定性的には、ディジタルCDSの周波数fs(リセット成分とデータ成分を読み出す時間差(時刻t22−t12)の逆数)に比べて低い周波数のノイズについては、リセット成分Vrstと後に格納されたデータ成分(リセット成分Vrst+信号成分Vsig)に含まれるノイズ電圧が等しくなり、ノイズの電圧差がゼロになるためにディジタルCDSによって除去することができる。
一方、比較的高い周波数のノイズについては、時刻t22と時刻t12でレベルが異なり、ノイズの電圧差がゼロにならないためにディジタルCDSによって除去することができない。
詳細には、CDSの伝達関数H(f)は(式7)で表すことができる。ここで、τは1/fsである。そして、このH(f)の絶対値の2乗│H(f)│^2は、(式8)で表すことができる。この式によると、定性的には、CDSの周波数fs(=1/τ)よりも低い周波数fの信号またはノイズは、│H(f)│^2≒0となり、減衰されることを示している。
[式7]
H(f)=1−exp(−2πfτ) (式7)
[式8]
│H(f)│^2=2・(1−cos(2πfτ)) (式8)
以上の通り、比較的低い周波数領域の1/fノイズに対する対策としては、ディジタルCDSが有効である。
次に、ホワイトノイズであるサーマルノイズに対するCDSの効果を説明する。
まず、わかりやすく説明するために、図14に理想のRCから構成される低域通過フィルタにおける、遮断周波数fcを変えたときの低域通過フィルタで発生するノイズのシミュレーション結果を示している。ここで、遮断周波数fcは、容量を一定として、抵抗値Rを10倍変えたものである。CDSの周波数fsは1000kHz(τ=1us)としている。横軸は周波数(単位kHz)であり、縦軸は正規化したノイズ(単位V/√Hz)である。(1)は遮断周波数fc=1000kHzの場合の低域通過フィルタで発生するノイズ特性である。(2)は遮断周波数fc=100kHzの場合のノイズ特性である。抵抗値Rの抵抗値を10倍に上げて、遮断周波数を下げることによって、ノイズスペクトラムは低域に移動しているが、CDSを実施する前では、低域通過フィルタで発生する全帯域の2乗平均ノイズ電圧は、理論的には等しくVn^2=kT/Cである。
一方、(3)は遮断周波数fc=1000kHzの場合の低域通過フィルタで発生するCDS後のノイズ特性である。(4)は遮断周波数fc=100kHzの場合のCDS後のノイズ特性である。(3)(4)より、CDS後の全帯域のノイズは、遮断周波数fcが低い方が低減していることがわかる。つまり、低域通過フィルタで発生する2乗平均ノイズ電圧は、遮断周波数fcを下げていけば、CDSを実施することにより、低減していくことがわかる。
ここで、CDSの伝達関数H(f)は前記(式7)(式8)を使用している。
つまり、CDSを実施しなければ、理想的なRCから構成される低域通過フィルタの全帯域の2乗平均ノイズ電圧は、遮断周波数fcには依存せずにVn^2=kT/Cで表される。ここで、遮断周波数fcを低くすれば、全帯域のノイズは一定であるが、ノイズスペクトラムは低域側に移動させられる。
一方、この遮断周波数fcを低くしたときにおいては、ノイズスペクトラムは低域側に移動させられるので、CDSを実施することにより、主に低周波領域のノイズは除去され、全帯域の2乗平均ノイズ電圧は低減することができる。
まとめると、固体撮像装置では、ランダムノイズの支配的な要因は、単位画素3の増幅トランジスタT12であり、その絶対量を低減するためには、トランジスタのサイズを大きくする必要がある。しかしながら、高画素化にともなう画素トランジスタの微細化によって、その対応は困難な状況である。
このため、本実施形態の通り、比較的高い周波領域をも有するホワイトノイズに対するノイズ低減対策としては、まず、低域通過フィルタ300aを用いてその遮断周波数fcを下げて、ノイズスペクトラムを低周波領域に移動させる。そして、ディジタルCDSを実施して、低周波領域のノイズ低減を図るという実施形態が有効な手段であることがわかる。
しかしながら、ノイズ低減を優先して、低域通過フィルタ300aの信号通過帯域を単純に狭くしすぎると、過渡応答が遅くなるなどのデメリットが発生してしまう。このため、本発明の実施形態のように低域通過フィルタaの帯域を、画素信号の読出しのタイミングに応じて変化する解決手段が有効である。
以下、本実施形態における固体撮像装置について、さらにまとめて説明する。
(a)前記単位画素3のそれぞれは、光を信号電荷に変換するフォトダイオードPD1と、信号電荷を保持する浮遊拡散層FDと、前記浮遊拡散層の信号電荷をリセットするリセットトランジスタ(T11)と、前記フォトダイオードから浮遊拡散層に信号電荷を転送する転送トランジスタ(T10)と、前記浮遊拡散層に保持された信号電荷に応じた前記画素信号を出力する前記増幅トランジスタ(T12)とを備える。前記低域通過フィルタは、第1のフィルタ特性と、第1のフィルタ特性よりも低域遮断周波数が高くかつ過度応答速度が速い第2のフィルタ特性との間で切り替え可能である。前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が変動する期間では前記第2のフィルタ特性で動作し、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が安定している期間では前記第1のフィルタ特性で動作する。
これによれば、上記第2の目的を達成することができる。すなわち、前記画素信号が変動する期間では低域遮断周波数が高く(つまり帯域が広く)かつ過度応答速度が速い第2のフィルタ特性で動作するので、高速読み出しをも実現することができる。
(b)前記低域通過フィルタは、前記列信号線に挿入された抵抗素子(R1)と、前記抵抗素子の前記相関二重検出部側の一端とグランド線と間に接続された容量素子(C1)とを備える。この構成によれば、例えば、低域通過フィルタを抵抗素子と容量素子とからなる単純な構成とした場合には、例えば、高速性よりも感度が重要な暗視カメラなどのように特に低照度での撮像におけるノイズ特性を改善することができる。
(c)前記低域通過フィルタは、さらに、前記抵抗素子に並列接続された第1のスイッチ素子(SW1)を備える。この構成によれば、スイッチ素子により第1のフィルタ特性と第2のフィルタ特性との切り替えを容易に制御することが可能になる。
(d)前記第1のスイッチ素子は、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が変動する期間(T1_RS、T1_TR)ではオンであり、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が安定している期間(T2_RS、T2_TR)ではオフである。
(e)前記第1のスイッチ素子は、前記リセットトランジスタによるリセット動作を含む期間である第1の期間(T1_RS)中オンであり、前記第1の期間(T2_RS)の完了時にオフになり、 前記転送トランジスタによる転送動作を含む期間である第2の期間(T1_TR)中オンであり、前記第2の期間の完了時(T2_TR)にオフになる。
(f)前記AD変換部は、スロープ状に変化するランプ波形を有する参照信号を発生する参照信号生成部と、各列ごとに設けられた電圧比較器と、時間長をカウントするカウンタとを備える。前記電圧比較器は、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号と前記参照信号とを入力する2つのトランジスタを含む差動入力部と、差動出力間に接続された負荷容量素子とを備える。前記電圧比較器は、比較により前記画素信号を時間長に変換する。前記カウンタは、前記時間長をディジタル信号に変換する。前記低域通過フィルタは、前記2つのトランジスタと前記負荷容量素子により構成される。
(g)前記抵抗素子は、MOSトランジスタから構成されてもよい。
(h)前記トランスコンダクタンスは、MOSトランジスタから構成されてもよい。
(i)また、本実施の形態における前記固体撮像装置の駆動方法は、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が変動する期間では前記第2のフィルタ特性で前記低域通過フィルタを動作させるステップと、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が安定している期間では前記第1のフィルタ特性で前記低域通過フィルタを動作させるステップとを有する。
(第2の実施形態)
本実施の形態における固体撮像装置では、前記低域通過フィルタは、抵抗素子と、前記抵抗素子に並列接続された第1PN接合素子と、前記第1PN接合素子と逆極性で前記抵抗素子に並列接続された第2PN接合素子とを備える。この構成によれば、チップ面積の増加を抑えつつ、高速読み出しとノイズ特性の改善の両立を図ることができる。
以下、図面を参照にしながら、本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置およびその駆動方法について説明する。
まず、本発明の第2の実施形態に係る、撮像装置、固体撮像装置の装置構成は、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る撮像装置、固体撮像装置と同じである。
また、本発明の第2の実施形態に係るタイミングチャートは、図12に示した本発明の第1の実施形態に係るタイミングチャートと同じである。
ここで、サンプルホールド用の制御信号CN11と帯域設定用の制御信号CN12は、設けておらず、回路構成が簡素化している。
図3(A)(B)は、本発明の第2の実施形態に係る低域通過フィルタ300bの回路構成例を説明するための図面である。
図3(A)(B)において、図2(A)(B)の本発明の第1の実施形態に係る低域通過フィルタ300aと異なる点は、帯域設定用の制御信号CN12によって制御されるSW1の代わりに、抵抗R1の両端に双方向のダイオードD1、D2を接続していることである。
ここで、列ピッチの面積制約がある中で簡単な構成にしようとすれば、図3(B)に示すように、例えば、抵抗R1はON抵抗の大きいトランジスタM3で、ダイオードD1とD2はソースとバックゲートを接続したトランジスタM4とM5で構成するなどにしてもよい。これによって、バックゲート(P型)とドレイン間(N型)で、PN接合の寄生ダイオードが構成されるからである。
ダイオード特性は(式9)で表すことができる。動作点におけるON抵抗は(式10)で表すことができる。Vはダイオード両端の電位差であり、Iは電流である。ここで、ダイオードD1、D2の効果としては、抵抗R1の両端に電位差があるときは、電流Iが流れるために、(式10)にしたがい低抵抗として働く。一方、抵抗R1の両端に電位差がないときは、電流Iが流れないために、(式10)にしたがい高抵抗として働く。
[式9]
I=Is・(exp(qV/kT)−1) (式9)
[式10]
r=(kT/qI) (式10)
この結果、画素信号が変動する期間では、過度応答速度を高めて、画素信号を早期に安定化することができる。具体的には、画素信号が高くなったときは、低域通過フィルタ300bの入力側の電圧が高くなり、ダイオードD1の役目を有するトランジスタM4のVdb(ドレインーバックゲート間電圧)が大きくなり、コンデンサC1へのチャージ時間を高める。逆に、画素信号が低くなったときは、低域通過フィルタ300bの入力側の電圧が低くなり、ダイオードD2の役目を有するトランジスタM5のVdb(ドレインーバックゲート間電圧)が大きくなり、コンデンサC1からのディジスチャージ時間を高める。
一方、画素信号が安定している期間では、画素信号を後段の回路が読み出すに際して、過度応答速度を低くして、CDS手段と組合せて、ノイズ除去効果を高めることができる。
これによって、チップ面積の増加を抑えつつ、高速読み出しとノイズ特性の改善の両立を図ることができる。
(第3の実施形態)
本実施の形態における固体撮像装置では、前記低域通過フィルタは、抵抗素子とさらに、正入力端子と負入力端子と出力端子とを有するトランスコンダクタンスを備える。前記正入力端子は前記抵抗素子の前記増幅トランジスタ側の一端に接続され、前記負入力端子および前記出力端子は前記抵抗素子の前記相関二重検出部側の他端に接続される。この構成によれば、第1のフィルタ特性と第2のフィルタ特性を切り換える制御信号および制御信号用の配線が不要であり、面積の増加を抑えることができる。
以下、図面を参照にしながら、本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置およびその駆動方法について説明する。
まず、本発明の第3の実施形態に係る、撮像装置、固体撮像装置の装置構成は、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る撮像装置、固体撮像装置と同じである。
また、本発明の第3の実施形態に係るタイミングチャートは、図12に示した本発明の第1の実施形態に係るタイミングチャートと同じである。
ここで、サンプルホールド用の制御信号CN11と帯域設定用の制御信号CN12は、設けておらず、回路構成が簡素化している。
図4(A)(B)は、本発明の第2の実施形態に係る低域通過フィルタ300cの回路構成を説明するための図面である。
図4(A)(B)において、図2(A)(B)の本発明の第1の実施形態に係る低域通過フィルタ300aと異なる点は、帯域設定用の制御信号CN12によって制御されるSW1の代わりに、抵抗R1の両端にトランスコンダクタンス(OTA:Operational Transconductance Amplifier)OTA1を接続しており、トランスコンダクタンスOTA1の入力側の+端子を低域通過フィルタ300cの入力側に接続し、トランスコンダクタンスOTA1の入力側のー端子と出力端子を低域通過フィルタ300cの出力側に接続していることである。
ここで、列ピッチの面積制約がある中で簡単な構成にしようとすれば、図4(B)に示すように、例えば、抵抗R1はON抵抗の大きいトランジスタM3で、トランスコンダクタンスOTA1はソース端子とゲート端子間をトランジスタM3の両端に接続し、ドレイン端子を電源/GNDで接地したトランジスタM6とM7で構成するなどにしてもよい。これによって、出力電流IoがGm・Vgsで決定されるトランスコンダクタンスの役割を果たすためである。
トランスコンダクタンスの特性は(式11)で表すことができる。今、負荷に容量C1が接続されているため、出力電圧の応答性は(式12)で表すことができる。sは微分演算しであるので、1/sはその逆の積分演算子を表していることがわかる。Vinは入力両端の電位差であり、Ioは出力電流である。ここで、トランスコンダクタンスOTA1の効果は、抵抗R1の両端に電位差があるときは、(式12)に示すように、出力電流Ioが、負荷容量C1に急速充電するように動作する。一方、抵抗R1の両端に電位差がないときは、出力電流Ioが流れないために、負荷容量C1の電圧は変動することはない。ここで、負荷容量C1へのチャージ/ディジスチャージの応答を高めるためには、トランスコンダクタンスOTA1の相互コンダクタンスGmを高めれば良いことがわかる。
[式11]
Io=Gm・(V(+)―V(−))=Gm・Vin (式11)
[式12]
Vo=Io/(s・C1)=(Gm・Vin)/(s・C1) (式12)
この結果、画素信号が変動する期間では、過度応答速度を高めて、画素信号を早期に安定化することができる。具体的には、画素信号が高くなったときは、低域通過フィルタ300cの入力側の電圧が高くなり、トランスコンダクタンスOTA1の役目を有するトランジスタM6のVgsが大きくなり、コンデンサC1へのチャージ時間を高める。逆に、画素信号が低くなったときは、低域通過フィルタ300cの入力側の電圧が低くなり、トランスコンダクタンスOTA1の役目を有するトランジスタM7のVgsが大きくなり、コンデンサC1からのディジスチャージ時間を高める。
一方、画素信号が安定している期間では、画素信号を後段の回路が読み出すに際して、過度応答速度を低くして、CDS手段と組合せて、ノイズ除去効果を高めることができる。
ここで、トランジスタM6、M7において、閾値電圧Vtは、ドーズ量を調整して、0V近辺にすれば、チャージ/ディジスチャージの応答は、さらに高めることができる。
これによって、チップ面積の増加を抑えつつ、高速読み出しとノイズ特性の改善の両立を図ることができる。
(第4の実施形態)
本実施の形態における固体撮像装置では、前記低域通過フィルタは、前記列信号線に挿入された抵抗素子と、前記列信号線とグランド線とに接続された容量素子を備える最もシンプルな構成例について説明する。
以下、図面を参照にしながら、本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置およびその駆動方法について説明する。
まず、本発明の第4の実施形態に係る、撮像装置、固体撮像装置の装置構成は、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る撮像装置、固体撮像装置と同じである。
また、本発明の第4の実施形態に係るタイミングチャートは、図12に示した本発明の第1の実施形態に係るタイミングチャートと同じである。
ここで、サンプルホールド用の制御信号CN11と帯域設定用の制御信号CN12は、設けておらず、回路構成が簡素化している。
図5(A)(B)は、本発明の第4の実施形態に係る低域通過フィルタ300dの回路構成を説明するための図面である。
図5(A)(B)において、図2(A)(B)の本発明の第1の実施形態に係る低域通過フィルタ300aと異なる点は、帯域設定用の制御信号CN12によって制御されるSW1がないことである。
ここで、列ピッチの面積制約がある中で簡単な構成にしようとすれば、図5(B)に示すように、例えば、抵抗R1はON抵抗の大きいトランジスタM3で構成するなどにしてもよい。
SW1がないために、過度応答速度は高めることができないが、常に過度応答速度が低い状態であり、CDS手段と組合せて、ノイズ除去効果を高めることができる。高速読み出しが要望されずにノイズの低減化が重視される用途のときは有効に動作する。
例えば、監視カメラなどでは、画素数が比較的少ないために高速読出しは必須ではないが、低照度で撮影されることが多いためにノイズの低減が重要である。このようなときには、本実施形態は有効である。
(第5の実施形態)
本実施の形態における固体撮像装置では、前記低域通過フィルタは、前記列信号線に挿入された抵抗素子と、前記列信号線とグランド線とに接続された容量素子を備え、前記固体撮像装置は、さらに、前記列信号線毎に設けられ、対応する列信号線から出力されるアナログ信号をサンプルおよびホールドする信号保持部を備える。前記信号保持部は、前記抵抗素子と前記相関二重検出部との間の列信号線に挿入された第2のスイッチ素子をする。前記容量素子は、前記第2のスイッチ素子と前記相関二重検出部との間の列信号線とグランド線とに接続される。前記容量素子は、前記相関二重検出部による相関二重検出動作前には、前記第2のスイッチ素子をオン状態に維持し低域通過フィルタの一部として動作し、前記相関二重検出手段による相関二重検出動作中には、前記第2のスイッチ素子をオフ状態に維持し電荷保持部の一部として動作する。この構成によれば、低域通過フィルタとサンプルホールドで容量素子を兼用することができ、面積の増加を抑えることができる。
ここで、前記第2のスイッチ素子と前記抵抗素子とを、オン抵抗の大きい(つまり抵抗素子と同程度のオン抵抗をもつ)スイッチ素子に置き換えてもよい。この構成によれば、回路素子数を減少させることができる。
ここで、前記低域通過フィルタは、さらに、前記抵抗素子に並列接続された第1のスイッチ素子を備えている。
以下、図面を参照にしながら、本発明の第5の実施形態に係る固体撮像装置およびその駆動方法について説明する。
まず、本発明の第5の実施形態に係る、撮像装置、固体撮像装置の装置構成は、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る撮像装置、固体撮像装置と同じである。
また、本発明の第5の実施形態に係るタイミングチャートは、図12に示した本発明の第1の実施形態に係るタイミングチャートと同じである。
図6(A)(B)は、本発明の第5の実施形態に係る低域通過フィルタ300eの回路構成を説明するための図面である。
図6(A)(B)において、図2(A)(B)の本発明の第1の実施形態に係る低域通過フィルタ300aと異なる点は、抵抗R1と容量C1の間にSW2を設けサンプルホールド用の制御信号CN11で制御していることである。
ここで、列ピッチの面積制約がある中で簡単な構成にしようとすれば、図6(B)に示すように、例えば、SW1はON抵抗の小さいトランジスタM1で、SW2はON抵抗の小さいトランジスタM2で、抵抗R1はON抵抗の大きいトランジスタM3で構成するなどにしてもよい。
このとき、容量C1は低域通過フィルタの一部として動作すると同時に、アナログ信号を保持する電荷保持(サンプルホールド)手段としても動作する。つまり、低域通過フィルタとサンプルホールドを兼用することができるので面積の増加を抑えることができる。
図12のタイミングチャートに基づき説明すると、サンプルホールド用の制御信号CN11が追加されていることである。
まず、リセット成分(Vrst)を読み出す際には、帯域設定用の制御信号CN12によって、画素信号が変動する期間(T1_RSの期間)では、SW1をオンして過度応答速度を高めて、画素信号を早期に安定化することができ、一方、画素信号が安定している期間(T2_RS)では、SW1をオフして画素信号を後段の回路が読み出すに際して、過度応答速度を低くして、ノイズ除去効果を高めることができる。
また、帯域設定用の制御信号CN12によって制御されるSW1をオフにして(時刻t6)、安定した後に(Th_RS後)、スイッチSW2をオフ状態に維持し(時刻t7=時刻t6+Th_RS後)、カラムAD回路25による変換動作を開始する。
一方、データ成分(リセット成分Vrst+信号成分Vsig)を読み出す際には、帯域設定用の制御信号CN12によって、画素信号が変動する期間(T1_TRの期間)では、SW1をオンして過度応答速度を高めて、画素信号を早期に安定化することができ、一方、画素信号が安定している期間(T2_TR)では、SW1をオフして画素信号を後段の回路が読み出すに際して、過度応答速度を低くして、ノイズ除去効果を高めることができる。
また、帯域設定用の制御信号CN12によって制御されるSW1をオフにして(時刻t18)、安定した後に(Th_TR後)、スイッチSW2をオフ状態に維持し(時刻t19=時刻t18+Th_TR後)、カラムAD回路25による変換動作を開始する。
ここで、リセット成分(Vrst)のカラムAD回路25による変換動作と、データ成分(リセット成分Vrst+信号成分Vsig)の垂直信号線19への読出し動作とは、直列に駆動しても並列に駆動してもよい。本実施形態のように直列に動作させるメリットは、AD変換手段の最中であっても画素信号が容量C1により保持されているために、画素欠陥などの画素信号の変動を受けずに、安定して変換できことである。一方、並列に動作させるメリットは、高速読み出しが実現できることである。
なお、本構成の信号保持(サンプルホールド)手段がある際には、ディジタルCDSの周波数fsは、1/(リセット成分とデータ成分を読み出す時間差τ(時刻t19−t7))で表される。
ここで、好ましくは、AD変換手段における折り返し雑音を遮断するために低域通過フィルタの遮断周波数を狭めたときの遮断周波数は、このディジタルCDSの周波数fsの半分の周波数よりも低いことである。
これによって、サンプルホールド用の容量と低域通過フィルタを構成する容量を兼用することにより、チップ面積の増加を抑えつつ、高速読み出しとノイズ特性の改善の両立を図ることができる。
(第6の実施形態)
本実施の形態における固体撮像装置では、前記低域通過フィルタは、抵抗素子と、前記抵抗素子の前記増幅トランジスタ側の列信号線に一端が接続され、前記第2のスイッチ素子の前記相関二重検部側の列信号線に他端が接続された前記第1のスイッチ素子を備える。この構成によれば、低域通過フィルタとサンプルホールドで容量素子を兼用することができ、面積の増加を抑えることができる。
以下、図面を参照にしながら、本発明の第6の実施形態に係る固体撮像装置およびその駆動方法について説明する。
まず、本発明の第6の実施形態に係る、撮像装置、固体撮像装置の装置構成は、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る撮像装置、固体撮像装置と同じである。
また、本発明の第6の実施形態に係るタイミングチャートは、図1に示した本発明の第1の実施形態に係るタイミングチャートと同じである。
図7(A)(B)は、本発明の第6の実施形態に係る低域通過フィルタ300fの回路構成を説明するための図面である。
図7(A)(B)において、図2(A)(B)の本発明の第1の実施形態に係る低域通過フィルタ300aと異なる点は、抵抗R1と容量C1の間にSW2を設けてサンプルホールド用の制御信号CN11で制御し、そして、抵抗R1の垂直信号線19側とSW2のADC入力線40側をSW1の両端に接続して、帯域設定用の制御信号CN12で制御していることである。
ここで、列ピッチの面積制約がある中で簡単な構成にしようとすれば、図7(B)に示すように、SW1はON抵抗の小さいトランジスタM1で、SW2と抵抗R1はON抵抗の大きいトランジスタM3で構成するなどにしてもよい。これによって、サンプルホールド機能を有する本発明の第5の実施形態に比べて、素子数を1つ減らすことができ、制約のある列ピッチに対して納めやすくなる。
このとき、容量C1は低域通過フィルタの一部として動作すると同時に、アナログ信号を保持する電荷保持(サンプルホールド)手段としても動作する。つまり、低域通過フィルタとサンプルホールドを兼用することができるので面積の増加を抑えることができる。
図12のタイミングチャートに基づき説明すると、サンプルホールド用の制御信号CN11が追加されていることである。
まず、リセット成分(Vrst)を読み出す際には、帯域設定用の制御信号CN12によって、画素信号が変動する期間(T1_RSの期間)では、SW1をオンして過度応答速度を高めて、画素信号を早期に安定化することができ、一方、画素信号が安定している期間(T2_RS)では、SW1をオフして画素信号を後段の回路が読み出すに際して、過度応答速度を低くして、ノイズ除去効果を高めることができる。
また、帯域設定用の制御信号CN12によって制御されるSW1をオフにして(時刻t6)、安定した後に(Th_RS後)、スイッチSW2をオフ状態に維持し(時刻t7=時刻t6+Th_RS後)、カラムAD回路25による変換動作を開始する。
一方、データ成分(リセット成分Vrst+信号成分Vsig)を読み出す際には、帯域設定用の制御信号CN12によって、画素信号が変動する期間(T1_TRの期間)では、SW1をオンして過度応答速度を高めて、画素信号を早期に安定化することができ、一方、画素信号が安定している期間(T2_TR)では、SW1をオフして画素信号を後段の回路が読み出すに際して、過度応答速度を低くして、ノイズ除去効果を高めることができる。
また、帯域設定用の制御信号CN12によって制御されるSW1をオフにして(時刻t18)、安定した後に(Th_TR後)、スイッチSW2をオフ状態に維持し(時刻t19=時刻t18+Th_TR後)、カラムAD回路25による変換動作を開始する。
ここで、リセット成分(Vrst)のカラムAD回路25による変換動作と、データ成分(リセット成分Vrst+信号成分Vsig)の垂直信号線19への読出し動作とは、直列に駆動しても並列に駆動してもよい。本実施形態のように直列に動作させるメリットは、AD変換手段の最中であっても画素信号が容量C1により保持されているために、画素欠陥などの画素信号の変動を受けずに、安定して変換できことである。一方、並列に動作させるメリットは、高速読み出しが実現できることである。
なお、本構成の信号保持(サンプルホールド)手段がある際には、ディジタルCDSの周波数fsは、1/(リセット成分とデータ成分を読み出す時間差τ(時刻t19−t7))で表される。
ここで、好ましくは、AD変換手段における折り返し雑音を遮断するために低域通過フィルタの遮断周波数を狭めたときの遮断周波数は、このディジタルCDSの周波数fsの半分の周波数よりも低いことである。
これによって、サンプルホールド用の容量C1は、低域通過フィルタを構成する容量と兼用することができ、チップ面積の増加を抑えつつ、高速読み出しとノイズ特性の改善の両立を図ることができる。
(第7の実施形態)
以下、図面を参照にしながら、本発明の第7の実施形態に係る固体撮像装置およびその駆動方法について説明する。
まず、本発明の第7の実施形態に係る、撮像装置、固体撮像装置の装置構成は、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る撮像装置、固体撮像装置と同じである。
また、本発明の第7の実施形態に係るタイミングチャートは、図12に示した本発明の第1の実施形態に係るタイミングチャートと同じである。
ここで、サンプルホールド用の制御信号CN11と帯域設定用の制御信号CN12は、設けておらず、回路構成が簡素化している。
図8は、本発明の第7の実施形態に係る低域通過フィルタ300gの回路構成を説明するための図面である。低域通過フィルタ300gは、CDS手段の手前の電圧比較部252に設けられている。電圧比較部252は、差動入力型の高利得アンプの構成となっている。電圧比較部252と異なる点は、負荷の差動出力間に容量素子C2が接続されていることである。これによって、Gm−Cフィルタのように動作するために帯域制限されるので、差動入力トランジスタ302、304、および、差動負荷トランジスタ312、314のサーマルノイズや1/fノイズを低減することができる。
簡単のためにサーマルノイズのみを考えると、差動入力トランジスタ302、304の相互コンダクタンスGmをGmnとして、差動負荷トランジスタ312、314の相互コンダクタンスGmをGmpとすれば、単位周波数当たりの入力換算ノイズVin^2は(式13)と(式14)を用いて、(式15)で表すことができる。これより、入力換算ノイズを低減するためには、Gmnを大きくして、Gmpを小さくすればよいことがわかる。
[式13]
Vnn^2=8kT/3Gmn (式13)
[式14]
Vnp^2=8kT/3Gmp (式14)
[式15]
Vin^2=2・Vnn^2+2・((Gmp/Gmn)・Vnp)^2(式15)
また、このときは、低域通過フィルタの遮断周波数は、C=C2、R=1/Gmnとすれば、(式16)で表すことができる。 なお、ここで、差動負荷トランジスタ312、314の相互コンダクタンスGmpは、小さいと仮定している。
[式16]
fc=1/(2π・R・C)=Gmn/(2π・2C2) (式16)
このため、このGm−Cフィルタの構成によって、帯域制限を行い、ノイズ除去効果を高めることができ、全帯域の入力換算ノイズVin^2は、入力換算ノイズ(式15)と遮断周波数(式16)を用いて、(式17)で表すことができる。ここで、1次の低域通過フィルタと仮定して、全帯域の2乗平均ノイズ電圧は、遮断周波数fcにπ/2を掛けることによって算出している。
[式17]
Vn^2=Vin^2・fc・(π/2) (式17)
このように、遮断周波数fcは、負荷の容量C2を大きくすることによって狭めることができ、ノイズを低減することができる。
ここで、本発明の第4の実施形態に係る図5においては、帯域設定用のSW1がないために、高速読み出しが困難であったが、本発明の第7の実施形態に係る図8においては、高速読み出しとノイズの低減の両立を図ることができる。この理由としては、電圧比較部252は、高利得アンプの構成になっているために、過度応答速度が低くても、RAMP信号のわずかな変化に対しても、電圧比較部252の出力が切り替わることによるものである。
例えば、スロープ状に所定変化率で時間的に変化するRAMPの信号が1LSB=200uV変化した際に、出力信号を2.8V変化させようとすれば、Gain=2.8V/200uV≒80dB程度あればよいことがわかる。この電圧比較部252の利得が不十分であれば、アンプ構成を2段構成や3段構成にすることによって、容易に利得を高めることができる。また、過度応答速度がわずかに遅くなるために、クロックスキューなどのばらつきが懸念されるが、ディジタルCDSによって、その影響をなくすことができる。
なお、本実施形態の1〜4と併用する構成の場合には、信号保持(サンプルホールド)手段がないために、ディジタルCDSの周波数fsは、1/(リセット成分とデータ成分を読み出す時間差τ(時刻t22−t12))で表される。
一方、本実施形態の5〜6と併用する構成の場合には、信号保持(サンプルホールド)手段がある際には、ディジタルCDSの周波数fsは、1/(リセット成分とデータ成分を読み出す時間差τ(時刻t19−t7))で表される。
ここで、好ましくは、AD変換手段における折り返し雑音を遮断するために低域通過フィルタの遮断周波数を狭めたときの遮断周波数は、このディジタルCDSの周波数fsの半分の周波数よりも低いことである。
なお、図8は差動入力型のアンプ構成であるが、図8に示す画素信号部に電圧を保持し、その信号電圧をAD変換する構成であれば、本発明の効果を同様に得ることができるため、この構成にとらわれない。
このように、低域通過フィルタ300gによって、実施形態1のようなSW1がないために、過度応答速度は高めることができないが、過度応答速度が低い状態であっても、ノイズスペクトラムを低域に移動することができるので、CDS手段と組合せて、ノイズ除去効果を高めることができる。
また、第1のフィルタ特性の遮断周波数は、前記相関二重検出の対象である前記リセット成分と前記データ成分の読み取り周波数の半分の周波数よりも低いことが望ましい。この構成によれば、過度応答速度が低い状態であっても、ノイズスペクトラムを低域に移動することができるので、ノイズ除去効果を高めることができる。
(第8の実施形態)
以下、図面を参照にしながら、本発明の第8の実施形態に係る固体撮像装置およびその駆動方法について説明する。
図9は、本発明の第8の実施の形態における固体撮像装置の全体構成を示す図である。画素アレイ10、垂直走査回路14、カラムアンプ53、クランプ回路54、サンプルホールド回路55、マルチプレクサ(MUX)56、列選択回路57、出力アンプ58、AD変換回路59から構成される。
ここで、カラムアンプ53は列方向に基本単位がアレイ状にならび、画素部50からの行単位の出力を増幅する。
クランプ回路54は列方向に基本単位がアレイ状にならび、カラムアンプ53からの行単位の出力から画素の信号を増幅する。
サンプルホールド回路55は列方向に基本単位がアレイ状にならび、クランプ回路54からの行単位の出力を保持する。
MUX56はサンプルホールド回路の各基本単位と出力アンプとの接続を切り替える。
列選択回路57は、制御線を備え、MUX56の列を順次選択する。
出力アンプ58はMUX56を介してサンプルホールド容量C1の出力を受け取り、増幅した後にチップ外部に出力する。
図10はカラムアンプ53、クランプ回路54、サンプルホールド回路55からなる列回路の詳細を示す図で、列回路の機能は画素回路から出力されるリセット成分(Vrst)とデータ成分(Vrst+Vsig)の差分を示す信号を一時保持した後にMUX56に出力することである。
カラムアンプ53は画素部の信号が一方の端子に入力される入力容量233(Cin)、入力容量533の他方の端子がゲートに接続され画素からの信号を増幅する増幅Tr530、ゲートにカラムアンプバイアス電位535が接続され増幅Tr530に駆動電流を供給するカラムアンプバイアスTr531、増幅Trによる信号増幅の大きさを決めるフィードバック容量534(Cfb)、ゲートにカラムアンプリセット信号が供給され、カラムアンプの出力を所定電位に設定するリセット動作を行うカラムアンプリセット用SW532からなる。
クランプ回路54は、カラムアンプ53の出力を入力しリセット成分(Vrst)とデータ成分(Vrst+Vsig)の差分すなわち信号成分(Vsig)を求めるクランプ容量540(Ccl)と、ゲートにクランプ信号が供給されクランプ容量540のカラムアンプとは反対側の端子電位をクランプ電位VCLに設定するためのクランプ用SW541からなる。
また、サンプルホールド回路55は、画素信号を一時保持するサンプルホールド容量550(Csh)と、サンプルホールド容量550(Csh)への信号入力をオン/オフするサンプルホールド容量入力用SW2を含む。
ここで、アナログCDSをリセット成分(Vrst)とデータ成分(Vrst+Vsig)に対して実施すると、サンプルホールド容量Cshの電位はCcl/(Ccl+Csh)・Vsigだけ変化する。この電位変化は垂直信号線19におけるリセット成分とデータ成分の差分に対応した信号成分(Vsig)、すなわち画素信号である。
ここで、低域通過フィルタ300hにおいて、サンプルホールド容量と低域フィルタ用の容量を兼用している図6の本発明の第5の実施形態に係る低域通過フィルタ300eと異なる点は、抵抗R1とSW2の間にクランプ容量Cclを設けていることである。
このとき、容量CclとCshは、抵抗R1との構成により、低域通過フィルタの一部として動作する(容量値はシリーズ容量となる)と同時に、それぞれ、アナログ信号を保持する信号保持(サンプルホールド)手段とクランプ容量の手段としても動作する。
帯域設定用の制御信号CN12によって、画素信号が変動する期間では、SW1をオンして過度応答速度を高めて、画素信号を早期に安定化することができる。このときは、具体的には、低域通過フィルタの遮断周波数は、C=(Ccl・Csh)/(Ccl+Csh)、R=1/Gmampとすれば、(式18)で表すことができる。ここで、Gmampは、カラムアンプ増幅Tr530の相互コンダクタンスを表しており、カラムアンプの開ループゲインを高めて、列間のゲインばらつきを低減するために、大きな値に設定している。
一方、画素信号が安定している期間では、SW1をオフして画素信号を後段の回路が読み出すに際して、過度応答速度を低くして、ノイズ除去効果を高めることができる。このときは、具体的には、低域通過フィルタの遮断周波数は、C=(Ccl・Csh)/(Ccl+Csh)、R=R1+1/Gmampとすれば、(式18)で表すことができる。
[式18]
fc=1/(2πRC) (式18)
そして、SW1をオフにして、安定した後に、スイッチSW2をオフ状態に維持し、このCDS回路のサンプルホールド容量Cshに保持したアナログ信号を、水平走査回路の機能も有するマルチプレクサ56により順次読み出される。
これによって、サンプルホールド用の容量Cshとクランプ用の容量Cclは、低域通過フィルタを構成する容量と兼用することができ、チップ面積の増加を抑えつつ、高速読み出しとノイズ特性の改善の両立を図ることができる。
また、本構成の信号保持(サンプルホールド)手段がある際には、ディジタルCDSの周波数fsは、1/(リセット成分とデータ成分を読み出す時間差τ)で表される。
ここで、好ましくは、AD変換手段における折り返し雑音を遮断するために低域通過フィルタの遮断周波数を狭めたときの遮断周波数は、このディジタルCDSの周波数fsの半分の周波数よりも低いことである。
このように、本発明の第1〜7の実施形態では、列ごとに出力されるアナログ信号をディジタル信号に変換するためにディジタルCDS機能を有するカラムAD回路25が列ごとに配置されるとしたが、第8の実施形態に記載のように、アナログCDS回路を列ごとに配置して、ノイズキャンセルした画素信号をサンプルホールド容量Cshに一旦保持し、このCDS回路に保持したアナログ信号を、水平走査回路の機能も有するマルチプレクサ56により順次読み出し、A/D変換回路59によってディジタル信号に変換される構成でもよい。
なお、抵抗R1は、カラムアンプ53とクランプ容量540(Ccl)の間に挿入したが、同様な効果を得るために、クランプ容量540(Ccl)とサンプルホールド容量550(Csh)の間に挿入しても構わない。
(まとめ)
以上説明したように、一般的に固体撮像装置の信号成分Sは光電変換部の開口エリアに比例して決まり、例えば、画素のサイズが半分(1/2倍)になれば信号成分Sは1/4倍(12dB)低下するため、SNを維持するためにはノイズ成分Nも12dB低下(改善)させる必要(要求)があるが、本発明はその要求を実現することが出来る。
さらに、固体撮像装置は高画素化にともない、単位画素に有する増幅トランジスタのゲート長Lやゲート幅Wも微細化しておりノイズは悪化する傾向であるが、本発明はさらなる低ノイズ化の要求を実現することが出来る。
なお、一般に固体撮像装置から発生するノイズは、その種類により、FPN(Fixed Pattern Noise)とランダムノイズ(Random Noise)とに大別できる。また、前者のFPNは、ノイズが発生している列や画素はデバイスごとに固定していることから固体撮像装置の後段に接続されたDSP(Digital Signal Processor)などの補正技術により、デバイスごとに最適化されて大部分を除去できるが、後者のランダムノイズは、主要なノイズ発生源は画素の増幅トランジスタであり、このノイズレベルは不規則(ランダム)であることから、デバイスごとに補正することはできない困難である。しかし、本発明はその絶対量の低減化し、その問題を解決することが出来る。
すなわち、本発明の固体撮像装置は、行列状に2次元配列された複数の単位画素3と、複数の単位画素3の列毎に設けられ、対応する列中の単位画素3から出力されるアナログ信号のノイズを低減するための低域通過フィルタ300(a〜h)と複数の単位画素3の列毎に設けられ、低域通過フィルタ300(a〜h)から出力された画素信号に対して、信号成分を検出するCDS手段とを備える。
そして、低域通過フィルタ300(a〜c、e〜f、h)は、画素の増幅トランジスタT12から出力される前記画素信号が変動する期間では低域遮断周波数を上げて過渡応答速度を高めて、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が安定している期間では低域遮断周波数を下げて、CDS手段と組合わせることにより、特に画素の増幅トランジスタT12で発生するノイズ特性を良好にすることが出来る。
さらに、最近では、画素信号の高速読み出しに伴い、AD変換手段やシリアル出力のクロック周波数が500MHz〜1GHz以上と高くなってきている。これらのクロックノイズは、高周波数の矩形波であるために、半導体基盤や電源/GNDを介して、同一の半導体基盤上に構成されている画素アレイに重畳しやすく、ノイズ特性を劣化する要因となってきている。そこで、本発明を用いることにより、例えば、低域通過フィルタの帯域を狭めたときの遮断周波数fcをクロック周波数の1/1000倍以下の500kHz程度に設定することにより、低域通過フィルタ後のクロックノイズは60dB減衰することになるので、これらディジタルノイズに対してもノイズ耐性を高めることができる。これは、定性的な説明であるが、画素部に重畳するクロックノイズを数mVと仮定して、低域通過フィルタによって60dB減衰できれば、CDS手段に入力されるレベルは、数10uV程度になり、ほぼ許容できるようになるからである。
これによって、本発明は、列並列出力型の固体撮像装置において、列ピッチの制約があるにも関わらず、列毎に低域通過フィルタを配置することができ、チップ面積の増加を抑えつつ、高速読み出しとノイズ特性の改善の両立を図ることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形を行ってもよい。
例えば、垂直信号線19と低域通過フィルタ300(a〜e)を直接接続したが、垂直信号線19と低域通過フィルタ300(a〜e)の間に、図10のカラムアンプ53を設けてもよい。カラムアンプ53を設けることで、単位画素3の増幅トランジスタT12の出力電圧を増幅することが可能となり、S/Nの改善やゲインの切り替えが可能となる。
また、本発明の各実施形態の固体撮像装置1では、AD変換構成としてカラム処理部26にカウンタ254を設ける構成をし、リセット成分(Vrst)とデータ成分(Vrst+Vsig)をそれぞれダウンカウントとアップカウントで読み出すとしたが、リセット成分とデータ成分をそれぞれ読み出すAD変換する構成であれば、本発明の効果を同様に得ることができるため、この構成にとらわれない。
また、本発明では、画素アレイ10が1画素1セルで構成しているとしたが、多画素1セルの構成としてもよいことは言うまでもない。
また、本発明では、低域通過フィルタ300(a〜h)を抵抗1つと容量1つから構成される単純な1次RCフィルタから構成されるとしたが、減衰特性を急峻にする必要があれば、2次フィルタなどの高次のフィルタ構成にしてもよいことは言うまでもない。
なお、第1のフィルタ特性の遮断周波数は、AD変換部におけるクロック周波数の1/1000倍の周波数よりも低いことが望ましい。これにより、前記クロック周波数の信号は、前記第2のフィルタ特性を前記第1のフィルタ特性に切り換えることにより、60dB以上減衰することになる。この構成によれば、低域通過フィルタ後のクロックノイズは60dB減衰することになるので、これらディジタルノイズに対してもノイズ耐性を高めることができる。
以上説明したように、本発明は、高速読み出しとノイズ特性の改善の両立を、素子数が非常に少ない簡単な構成によって、列ピッチの面積制約がある中でも実現することができ、例えば、MOS固体撮像装置、ディジタルスチルカメラ、ムービーカメラ、カメラ付き携帯電話機、監視カメラ等に適用できる。
1 固体撮像装置
3 単位画素
10 画素アレイ
12 水平走査回路
14 垂直走査回路
15 水平信号線
19 垂直信号線
20 タイミング制御部
25 カラムAD回路
26 カラム処理部
27 参照信号生成部
27a DAC
28 出力回路
252 電圧比較器
254 カウンタ部
256 データ記憶部
258 スイッチ
300a 低域通過フィルタ
300b 低域通過フィルタ
300c 低域通過フィルタ
300d 低域通過フィルタ
300e 低域通過フィルタ
300f 低域通過フィルタ
300g 低域通過フィルタ
300h 低域通過フィルタ

Claims (18)

  1. 行列状に配置された複数の単位画素を有し行単位に選択される単位画素から画素信号を読み出す固体撮像装置であって、
    前記複数の単位画素の列毎に設けられた列信号線と、
    前記複数の単位画素のそれぞれに含まれ、前記画素信号を出力する増幅トランジスタと、
    前記複数の単位画素の列毎に設けられ、前記画素信号のリセット成分、および、前記画素信号のリセット成分と信号成分を含むデータ成分から、相関二重検出することにより、信号成分を検出する相関二重検出部と、
    前記増幅トランジスタの出力端子と前記相関二重検出部との間の列信号線に挿入され、もしくは、前記相関二重検出部の中に設けられた低域通過フィルタとを備える
    固体撮像装置。
  2. 前記単位画素のそれぞれは、
    光を信号電荷に変換するフォトダイオードと、
    信号電荷を保持する浮遊拡散層と、
    前記浮遊拡散層の信号電荷をリセットするリセットトランジスタと、
    前記フォトダイオードから浮遊拡散層に信号電荷を転送する転送トランジスタと、
    前記浮遊拡散層に保持された信号電荷に応じた前記画素信号を出力する前記増幅トランジスタと
    を備え、
    前記低域通過フィルタは、第1のフィルタ特性と、前記第1のフィルタ特性よりも低域遮断周波数が高くかつ過度応答速度が速い第2のフィルタ特性との間で切り替え可能であり、
    前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が変動する期間では前記第2のフィルタ特性で動作し、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が安定している期間では前記第1のフィルタ特性で動作する
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記低域通過フィルタは、
    前記列信号線に挿入された抵抗素子と、
    前記抵抗素子の前記相関二重検出部側の一端とグランド線と間に接続された容量素子とを備える
    請求項2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記低域通過フィルタは、さらに、前記抵抗素子に並列接続された第1のスイッチ素子を備える請求項3に記載の固体撮像装置。
  5. 前記低域通過フィルタは、さらに、前記抵抗素子に並列接続された第1PN接合素子と、前記第1PN接合素子と逆極性で前記抵抗素子に並列接続された第2PN接合素子とを備える請求項3に記載の固体撮像装置。
  6. 前記低域通過フィルタは、さらに、正入力端子と負入力端子と出力端子とを有するトランスコンダクタンスを備え、
    前記正入力端子は前記抵抗素子の前記増幅トランジスタ側の一端に接続され、前記負入力端子および前記出力端子は前記抵抗素子の前記相関二重検出部側の他端に接続される
    請求項3に記載の固体撮像装置。
  7. 前記低域通過フィルタは、
    前記列信号線に挿入された抵抗素子と、
    前記列信号線とグランド線とに接続された容量素子を備え、
    前記固体撮像装置は、さらに、前記列信号線毎に設けられ、対応する列信号線から出力されるアナログ信号をサンプルおよびホールドする信号保持部を備え、
    前記信号保持部は、前記抵抗素子と前記相関二重検出部との間の列信号線に挿入された第2のスイッチ素子を有し、
    前記容量素子は、前記第2のスイッチ素子と前記相関二重検出部との間の列信号線とグランド線との接続され、
    前記容量素子は、前記相関二重検出部による相関二重検出動作前には、前記第2のスイッチ素子をオン状態に維持し低域通過フィルタの一部として動作し、前記相関二重検出部による相関二重検出動作中には、前記第2のスイッチ素子をオフ状態に維持し電荷保持部の一部として動作する
    請求項1記載の固体撮像装置。
  8. 前記低域通過フィルタは、さらに、前記抵抗素子に並列接続された第1のスイッチ素子を備える請求項7に記載の固体撮像装置。
  9. 前記低域通過フィルタは、さらに、
    前記抵抗素子の前記増幅トランジスタ側の列信号線に一端が接続され、前記第2のスイッチ素子の前記相関二重検部側の列信号線に他端が接続された前記第1のスイッチ素子を備える請求項7に記載の固体撮像装置。
  10. 前記第1のスイッチ素子は、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が変動する期間ではオンであり、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が安定している期間ではオフである
    請求項4、7または9に記載の固体撮像装置。
  11. 前記第1のスイッチ素子は、
    前記リセットトランジスタによるリセット動作を含む期間である第1の期間中オンであり、前記第1の期間の完了時にオフになり、
    前記転送トランジスタによる転送動作を含む期間である第2の期間中オンであり、前記第2の期間の完了時にオフになる
    請求項4、7または9に記載の固体撮像装置。
  12. 前記AD変換部は、
    スロープ状に変化するランプ波形を有する参照信号を発生する参照信号生成部と、
    各列ごとに設けられた電圧比較器と、
    時間長をカウントするカウンタと
    を備え、
    前記電圧比較器は、前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号と前記参照信号とを入力する2つのトランジスタを含む差動入力部と、
    差動出力間に接続された負荷容量素子と
    を備え、
    前記電圧比較器は、比較により前記画素信号を時間長に変換し、
    前記カウンタは、前記時間長をディジタル信号に変換し、
    前記低域通過フィルタは、前記2つのトランジスタと前記負荷容量素子により構成される
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  13. 前記第1のフィルタ特性の遮断周波数は、前記相関二重検出の対象である前記リセット成分と前記データ成分の読み取り周波数の半分の周波数よりも低い
    請求項2に記載の固体撮像装置。
  14. 前記第1のフィルタ特性の遮断周波数は、AD変換部におけるクロック周波数の1/1000倍の周波数よりも低く、前記クロック周波数の信号は、前記第2のフィルタ特性を前記第1のフィルタ特性に切り換えることにより、60dB以上減衰する
    請求項2に記載の固体撮像装置。
  15. 前記抵抗素子は、MOSトランジスタから構成される
    請求項3に記載の固体撮像装置。
  16. 前記トランスコンダクタンスは、MOSトランジスタから構成される
    請求項6に記載の固体撮像装置。
  17. 請求項1に記載の固体撮像装置を備えるカメラ。
  18. 行列状に配置された複数の単位画素を有し行単位に選択される単位画素から画素信号を読み出す固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記固体撮像装置は、
    前記複数の単位画素の列毎に設けられた列信号線と、
    前記複数の単位画素のそれぞれに含まれ、前記画素信号を出力する増幅トランジスタと、
    前記複数の単位画素の列毎に設けられ、前記画素信号のリセット成分、および、前記画素信号のリセット成分と信号成分を含むデータ成分から、相関二重検出することにより、信号成分を検出する相関二重検出部と、
    前記増幅トランジスタの出力端子と前記相関二重検出部との間の列信号線に挿入され、もしくは、前記相関二重検出部の中に設けられた低域通過フィルタとを備え、
    前記単位画素のそれぞれは、
    前記低域通過フィルタは、第1のフィルタ特性と、前記第1のフィルタ特性よりも低域遮断周波数が高くかつ過度応答速度が速い第2のフィルタ特性との間で切り替え可能であり、
    前記固体撮像装置の駆動方法は、
    前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が変動する期間では前記第2のフィルタ特性で前記低域通過フィルタを動作させ、
    前記増幅トランジスタから出力される前記画素信号が安定している期間では前記第1のフィルタ特性で前記低域通過フィルタを動作させる
    固体撮像装置の駆動方法。
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