JP2011179379A - 内燃機関用の燃焼制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷間始動時に最適な遅角制御を実現して、始動特性を改善した燃焼制御装置を提供する。
【解決手段】点火コイルCLの通電を制御する制御装置ECUと、点火コイルCLの誘起電圧を受けて点火放電をする点火プラグPGと、点火放電後の点火プラグPGの電流信号Voを検出する信号検出回路IONと、を有して構成される。遅角制御時に取得されるイオン電流の検出信号Voに基づいて、動作が適正か否かを判定する判定手段(ST1〜ST3)と、判定手段によって動作が適正であると判定されると、その後の点火サイクルにおいて遅角制御を進める一方、適正でないと判定されると、その後の点火サイクルにおいて遅角制御を緩和する変更手段(ST4,ST5)と、が冷間始動時に機能するよう構成されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、自動車エンジンなどの内燃機関において、冷間始動時の燃焼制御を最適化した燃焼制御装置に関する。
自動車による大気汚染を抑制することは、世界的な課題であり、その一貫として、自動車にOBD(On Board Diagnosis)を搭載することが要求されている。OBDとは、車載式故障診断システムを意味し、例えば、三元触媒などに異常が生じて、排気ガス中の有害ガス量がOBD規制値を超えると、警報ランプを点灯させて運転者に知らせることで、大気汚染の定常的な抑制を図っている(特許文献1)。
特開2007−327351号公報 特開2006−329015号公報
しかしながら、冷間始動時には三元触媒やOセンサなどが有効に機能しないので、OBD規制値を満たす最適な運転を実現することが容易でないという問題がある。そこで、一般には、点火時期を遅角して排気ガス温度を上昇させることで三元触媒などの早期の活性化を図っている(特許文献2)。
しかし、冷間始動時において燃焼状態を適切に把握する方法は、まだ知られていないため、過大な遅角制御によって排気工程に偏った燃焼が発生して、ドラビリとも称される異常振動が生じる場合があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、冷間始動時に最適な遅角制御を実現して、始動特性を改善した燃焼制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明者は、異常振動が発生する程度まで点火時期を遅角させると共に、異常振動と有意な相関を示すパラメータを種々検討した。その結果、燃焼時に内燃機関に発生するイオン電流の挙動に基づいて遅角制御を実行することで、内燃機関の正常動作を維持しつつ始動性能を向上できることが確認された。
すなわち、本発明は、一次コイルと二次コイルとを有する点火コイルと、前記一次コイルの通電を制御するスイッチング素子と、前記スイッチング素子をON/OFF動作させると共に、冷間始動時に遅角制御を実行する制御装置と、前記スイッチング素子の遷移動作に対応して発生する前記二次コイルの誘起電圧を受けて点火放電をする点火プラグと、前記点火プラグを経由する電流信号を検出する信号検出回路と、を有して構成され、遅角制御時に取得される前記電流信号に基づいて、内燃機関の動作が適正か否かを判定する判定手段と、判定手段によって動作が適正であると判定されると、その後の点火サイクルにおいて遅角制御を進める一方、適正でないと判定されると、その後の点火サイクルにおいて遅角制御を緩和する変更手段と、が冷間始動時に機能するよう構成されている。
図1は、図6に示す燃焼制御装置DETにおいて、点火時期を遅角させた場合のイオン電流の検出信号Vo(以下、イオン電流Voと略す)の一般的な波形を、点火パルスSGと共に示したものである。ここでは、内燃機関を理論空燃比で動作させる一方で、点火時期を10CA(crank angle)遅角した場合(図1(a))と、24CA遅角した場合(図1(b))とを示している。
図示の通り、何れの場合も、点火パルスSGの立下りタイミングで点火プラグが点火放電し、その後のLC振動区間(放電ノイズ区間)を経て、イオン電流Voが増減する。但し、TDC(Top Dead Center)からイオン電流のピーク位置までの経過時間τは、遅角量に対応して顕著に相違することが確認される。なお、LC振動区間を越えたことは、簡易的には、点火パルスSGの立下りタイミングからの経過時間で判定される。但し、LC振動波の振動周期が、イオン電流の周期と大きく相違することを根拠に判定しても良い。
次に、本発明者は、遅角量を多段階に変化させると共に、各動作条件において、イオン電流Voのピーク位置を点火サイクル毎に抽出してTDCからの経過時間を算出した。また、各運転条件において、異常振動の発生の有無を他のセンサから特定した。図2は、遅角量を三段階に変化させると共に、複数の点火サイクル毎に特定したイオン電流のピーク位置を、TDCからの経過時間τとしてプロットしたものである。
この相関図に、他のセンサから特定される異常振動の有無の情報を重ね合わせると、ピーク位置についての所定の閾値THを境界として、異常振動の有無をほぼ判別できることが明らかとなった。
すなわち、本発明の判定手段は、各点火サイクルにおいて、点火プラグの点火放電後に発生するLC振動波が消滅した後において、前記電流信号がピーク値を示すピーク位置を特定し、このピーク位置に基づいて、内燃機関の動作が適正か否か判定するのが好適であることが確認された。
イオン電流Voに関する他の判定パラメータについても検討したが、図3は、TDCからの経過時間ではなく、点火パルスSGの立下りタイミングから360CAまでのイオン電流Voのイオン波形について、その積分値(イオン電流の全積分値)と、遅角量との相関関係を示したものである。図2に比べるとやや相関が弱いものの、全積分値についても、所定の閾値を境界として、異常振動の有無を判別可能であることを確認した。なお、イオン波形の積分演算は、必ずしも、点火パルスSGの立下りタイミングから開始する必要はなく、TDCから開始しても良い。
また、点火パルスSGの立下りエッジからの全積分値を判定パラメータとするのではなく、点火パルスSGの立下りエッジ後の所定タイミング(例えば+100CA)から開始して、360CAまでのイオン波形について、その積分値を算出しても良い。この後段領域のイオン波形は、いわゆる後燃えの挙動を示すので、異常振動の有無についての閾値の設定が可能となる。逆に、点火パルスSGの立下りエッジから開始して、所定タイミング(例えば+50CA)までのイオン波形の前段領域の積分値を算出して、初期燃焼の状態に基づいて、異常振動を予測しても良い。
また、イオン波形の積分値を評価するのではなく、イオン波形の挙動を評価にするのも好ましい。例えば、図4は、TDCを基点として、イオン波形の全積分値の50%位置までの経過時間をプロットしたものであり、遅角量との相関関係を示している。なお、TDCを基点とするのではなく、点火パルスSGの立下りエッジを基点としても、イオン波形の全積分値の50%位置までの経過時間と、遅角量との間に、同程度の相関関係が認められた。
したがって、本発明の判定手段は、点火放電時又は内燃機関のTDCから前記電流信号の取得値を累積して、その累積値に基づいて、内燃機関の動作が適正か否か判定するのも好適であることが確認される。
なお、各点火サイクルで算出される計測値を判定パラメータとするのではなく、複数回の計測値に基づく統計値を評価とすると、更に優れた相関関係が認められた。図5は、点火パルスSGの立下りタイミングを基点とした、イオン波形の全積分値の50%位置までの経過時間について、例えば8回の計測値の移動平均値を評価パラメータとしてものであり、遅角量と強い相関を示し、異常振動の有無を高精度で判別できることが明らかとなった。また、この移動平均値を2乗すると更に有効な評価パラメータとなる。
統計値としては、その他、標準偏差、変動率=標準偏差/移動平均値を評価パラメータとするのも有効であった。また、50%面積位置や100%面積値と、移動平均値や標準偏差値とを組合わせた評価パラメータも有効である。
以上説明した本発明によれば、冷間始動時に最適な遅角制御を実現して、始動特性を改善した燃焼制御装置を実現することができる。
遅角制御時のイオン波形を図示したものである。 遅角制御時の点火時期と、イオン波形のピーク位置との相関を示す図面である。 遅角制御時の点火時期と、イオン波形の全積分値との相関を示す図面である。 遅角制御時の点火時期と、全積分値の50%位置との相関を示す図面である。 遅角制御時の点火時期と、全積分値の50%位置の移動平均値との相関を示す図面である。 実施例で使用される燃焼制御装置の構成を示す回路図である。 燃焼制御装置の動作を説明するタイムチャートである。 冷間始動時の遅角制御を説明する第一実施例のフローチャートである。 冷間始動時の遅角制御を説明する第二実施例のフローチャートである。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。図6は、実施例に係る燃焼制御装置DETを示す回路図であり、図7は、燃焼制御装置DET各部の概略波形を示すタイムチャートである。
図6に示す通り、この燃焼制御装置DETは、内燃機関の電子制御ユニットたるECU(Engine Control Unit)と、一次コイルL1と二次コイルL2からなる点火コイルCLと、ECUから受ける点火パルスSGに基づく遷移動作によって一次コイルL1の電流ic1をON/OFF制御するスイッチング素子Qと、二次コイルL2の誘起電圧を受けて放電動作をする点火プラグPGと、イオン電流検出回路IONと、を中心に構成されている。そして、イオン電流検出回路IONの出力電圧Voは、ECUのA/Dコンバータ(不図示)に供給され、デジタルレベルの検出信号としてECUのメモリに記憶される。
以下、回路構成について詳述すると、スイッチング素子Qは、ここではIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が使用されている。そして、スイッチング素子Qのコレクタ端子は、一次コイルL1を経由してバッテリ電圧VBを受けており、エミッタ端子は、グランドに接続されている。
イオン電流検出回路IONは、電流検出回路として機能するOPアンプAMPを中心に構成され、コンデンサC1、ツェナーダイオードZD、ダイオードD1,D2、抵抗R1〜R3を有して構成されている。コンデンサC1とツェナーダイオードZDの並列回路によって、イオン電流検出時のバイアス電圧が生成される。
二次コイルL2の高圧端子は、点火プラグPGに接続され、低圧端子は、前記バイアス電圧を生成するコンデンサC1及びツェナーダイオードZDの並列回路に接続されている。そして、コンデンサC1及びツェナーダイオードZDの並列回路は、ダイオードD1を通して、グランドに接続されている。図示の通り、ダイオードD1のカソード端子がグランドに接続されている。
一方、ダイオードD1のアノード端子は、電流制限抵抗R1を経由してOPアンプの反転入力端子(−)に接続されている。そして、OPアンプAMPの反転入力端子(−)と出力端子の間に、電流検出抵抗R2が接続され、出力端子のグランド間には、負荷抵抗R3が接続されている。また、OPアンプの非反転端子(+)は、グランドに接続され、反転端子(−)には、ダイオードD2のカソード端子が接続されている。なお、ダイオードD2のアノード端子はグランドに接続されている。
上記した構成の燃焼制御装置DETでは、タイミングT0において、点火パルスSGがHレベルからLレベルに変化すると、二次コイルL2に誘起される高電圧によって点火プラグPGが放電する。この放電電流は、点火プラグPG→二次コイルL2→コンデンサC1→ダイオードD1の経路で流れるので、コンデンサC1は、ツェナーダイオードZDの降伏電圧により規定される電圧値に充電される。
点火プラグPGの放電によってLC振動が開始され、燃焼室の混合気が着火されると、その後、急速に燃焼反応が進行して燃焼室にイオンが発生する。そして、そのためイオンを介して閉回路が構成され、イオン電流iは、電流検出抵抗R2→電流制限抵抗R1→コンデンサC1→二次コイルL2→点火プラグPGの経路で流れる。したがって、イオン電流検出回路IONの出力電圧Voは、Vo=R2*iとなり、イオン電流iに比例した値となる。
続いて、上記の燃焼制御装置DETにおいて実行される冷間始動時の遅角制御について説明する。この遅角制御は、排気ガス温度を上昇させて三元触媒などの早期の活性化を図るものであるから、内燃機関の始動後、所定時間に限り実行される。或いは、内燃機関冷却水の水温センサなど、適宜なセンサの出力に基づいて実行が終了する。
<第一実施例>
以上を踏まえて、図8に示す第一実施例について説明する。先ず、ECUは、各点火サイクルにおいて規定区間について、イオン電流検出回路IONの出力電圧Voを、デジタル変換して検出信号Voとしてメモリに記憶する(ST1)。なお、規定区間は、通常、点火パルスSGの立下りタイミング(T0)から開始されるが、使用する判定パラメータに応じてTDCから開始しても良い。
次に、ステップST1の処理で取得される検出信号について、適宜な判定パラメータを抽出する(ST2)。判定パラメータは特に限定されないが、好ましくは、以下に示す何れかの判定パラメータP1〜P5が使用される。
(P1)ピーク位置
LC振動区間を終えた検出信号Voについて、検出信号Voがピーク値を示すピーク位置を抽出し、TDCからピーク位置までの経過時間を判定パラメータとする(図2参照)。なお、点火パルスSGの立下りタイミングT0からの経過時間を判定パラメータとしても良い。
(P2)全積分値
点火パルスSGの立下りタイミングT0から、検出信号Voが消滅する(例えば360CA)までの検出信号Voの累積値を判定パラメータとする(図3参照)。なお、累積計算(総和演算)の基点をTDCとしても良い。
(P3)50%位置
全積分値が所定レベル(例えば50%)に達するまでの経過時間を判定パラメータとする。なお、全積分値の基点は、TDC又は点火パルスSGの立下りタイミングT0である。
(P4)後燃え積分値(後段領域の総和演算)
点火パルスSGの立下りエッジ後の所定タイミング(例えば+100CA)から開始して、検出信号Voが消滅する、例えば360CAまでの検出信号Voの累積値を判定パラメータとする。
(P5)初期燃焼積分値(前段領域の総和演算)
点火パルスSGの立下りタイミングT0から開始して、所定タイミング(例えば+50CA)までの検出信号Voの累積値を判定パラメータとする。
上記した何れの判定パラメータP1〜P5についても、内燃機関に異常振動が発生する可能性がある予測される限界値は、各々、閾値THとして特定されている。
そこで、ステップST2の処理が終われば、抽出された判定パラメータを、その閾値THと対比する(ST3)。そして、判定パラメータが正常レベルであれば、次回の点火サイクルにおいて、点火時期を所定レベルΔだけ更に遅角させるべく必要な準備動作を実行する(ST4)。例えば、遅角量をCAとすると、CA←CA+Δの演算が実行される。
一方、判定パラメータが危険レベルであれば、次回の点火サイクルにおいて、遅角制御を緩和するべく必要な準備動作を実行する(ST5)。例えば、遅角量をCAとすると、CA←CA−Δの演算が実行される。このように、本実施例では、専用の振動センサなどを配置することなく、冷間始動時に最適な遅角制御が実現される。
以上、各点火サイクル毎に取得されるリアルタイム値に基づいて、次回の点火サイクルについて遅角制御を実行する実施例について説明した。しかし、リアルタイム値を蓄積して統計値を算出し、この統計値に基づいて遅角制御を実行するのも好適である。
<第二実施例>
図9は、その第二実施例を示すフローチャートである。ここでは、各点火サイクルにおける判定パラメータDAを保存するため、先頭領域BUF(TOP)から最終領域BUF(BTM)まで、N区画されたバッファ領域を設けている。また、ポインタPTを設けて時間積分値の保存先BUF(TOP)を特定している。
以上を踏まえて図9の処理内容を説明する。図8の場合と同様に、規定区間の検出信号Voから所定の判定パラメータDAを求め(ST10〜ST11)、これをポインタPTが示すバッファ領域BUF(TOP)に保存する(ST12)。判定パラメータDAは特に限定されないが、上記した(P1)ピーク位置、(P2)全積分値、(P3)50%位置、(P4)後燃え積分値、(P5)初期燃焼積分値の何れかを、判定パラメータDAとするのが好ましい。
何れにしても、ステップST12の保存処理が終われば、次に、ポインタPTの値が先頭位置TOPに一致するか否かを判定し、PT>TOPであって一致しない場合には、ポインタPTの値をデクリメント(−1)して処理を終える(ST14)。このようにして、ステップST10〜ステップST14の処理を繰り返すことによって、バッファ領域には、最終領域BUF(BTM)から先頭領域BUF(TOP)に向けて、点火サイクルN回分の判定パラメータDAが記憶される。
そして、N区画されたバッファ領域に、N個の判定パラメータDAが記憶されたタイミングで、ポインタPTの値が、先頭位置TOPの値に一致するので、N個の判定パラメータDAの移動平均値AVを算出する(ST16)。また、BUF(PT)〜BUF(BTM−1)のN−1個のデータを、一領域ずつ、ずらしてBUF(PT+1)〜BUF(BTM)に移動させる(ST17)。
次に、ステップST16で算出された移動平均値AVを所定の閾値THと対比し(ST18)、平均値AVが正常レベルであれば、次回の点火サイクルにおいて、点火時期を所定レベルΔだけ更に遅角させるべく必要な準備動作を実行する(ST19)。具体的には、例えば、遅角量をCAとすると、CA←CA+Δの演算が実行される。
一方、平均値AVが危険レベルであれば、次回の点火サイクルにおいて、遅角制御を緩和するべく必要な準備動作を実行する(ST15)。具体的には、例えば、遅角量をCAとすると、CA←CA−Δの演算が実行される。
このように、第二実施例では、判定パラメータの移動平均値AVを評価するので、点火サイクル毎にリアルタイムに算出される判定パラメータを使用する場合より判定精度を高めることができる。なお、ステップST18の判定では、平均値AVと閾値THとを対比したが、より特異的に異常を検出するには、平均値AVのべき乗値を評価するのも好適である。上記した(P3)「50%位置」を判定パラメータとして、その移動平均値を算出すると共に(図5参照)、その二乗値を評価すると、判定精度が特に高まることを確認している。
また、移動平均値AVに代えて、判定パラメータの散らばり具合(ばらつき)を特定する標準偏差σや分散などに基づいて異常判定しても良い。例えば、図9(c)のアルゴリズムでは、標準偏差σの閾値THσを設定しておき、標準偏差σと閾値THσとを対比して異常判定している(ST16’,ST18’)。
なお、標準偏差σと移動平均値AVとに基づいて他の統計値、例えば、変動率=標準偏差σ/移動平均値AVを算出して、算出された統計値に基づいて異常判定するのも好適である。その他、上記した各評価値(判定パラメータを含む)を適宜に組み合わせて使用しても良いのは言うまでもない。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、具体的な記載内容は、特に本発明を限定するものではない。例えば、実施例では、イオン電流検出回路として、最も簡易な回路構成を例示したが、より複雑な回路構成と採っても良いのは勿論である。
また、上記した実施例では、ECUが図8や図9の動作を実行するよう説明したが、これらの処理を専用のコンピュータ回路に担当させるのも好適である。専用のコンピュータ回路としては、DSP(Digital Signal Processor)や、ワンチップマイコンや、ワンチップのマイクロコントローラなどが好適に例示される。
EQU 燃焼制御装置
L1 一次コイル
L2 二次コイル
CL 点火コイル
Q スイッチング素子
ECU 制御装置
Vo 電流信号
ION 信号検出回路
ST1〜ST3 判定手段
ST4〜ST5 変更手段

Claims (10)

  1. 一次コイルと二次コイルとを有する点火コイルと、前記一次コイルの通電を制御するスイッチング素子と、前記スイッチング素子をON/OFF動作させると共に、冷間始動時に遅角制御を実行する制御装置と、前記スイッチング素子の遷移動作に対応して発生する前記二次コイルの誘起電圧を受けて点火放電をする点火プラグと、前記点火プラグを経由する電流信号を検出する信号検出回路と、を有して構成され、
    遅角制御時に取得される前記電流信号に基づいて、内燃機関の動作が適正か否かを判定する判定手段と、
    判定手段によって動作が適正であると判定されると、その後の点火サイクルにおいて遅角制御を進める一方、適正でないと判定されると、その後の点火サイクルにおいて遅角制御を緩和する変更手段と、
    が冷間始動時に機能するよう構成されたことを特徴とする燃焼制御装置。
  2. 前記判定手段が、内燃機関の動作が適正でないと判定するときには、体感可能な振動が内燃機関に生じている可能性が高い請求項1に記載の燃焼制御装置。
  3. 前記判定手段は、各点火サイクルにおいて、点火プラグの点火放電後に発生するLC振動波が消滅した後において、前記電流信号がピーク値を示すピーク位置を特定し、このピーク位置に基づいて、内燃機関の動作が適正か否か判定している請求項1又は2に記載の燃焼制御装置。
  4. 前記判定手段は、点火放電時から前記ピーク位置までの経過時間、又は、内燃機関のTDCから前記ピーク位置までの経過時間を限界値と対比して、内燃機関の動作が適正か否か判定している請求項3に記載の燃焼制御装置。
  5. 前記判定手段は、複数回の点火サイクルにおける前記経過時間に基づく統計値を、限界値と対比して、内燃機関の動作が適正か否かを判定している請求項4に記載の燃焼制御装置。
  6. 前記判定手段は、点火放電時又は内燃機関のTDCから前記電流信号の取得値を累積して、その累積値に基づいて、内燃機関の動作が適正か否か判定している請求項1又は2に記載の燃焼制御装置。
  7. 前記判定手段は、前記累積値を限界値と対比するか、或いは、
    前記累積値が所定レベルに達するまでの、点火放電時又は内燃機関のTDCからの経過時間を限界値と対比することで、
    内燃機関の動作が適正か否か判定している請求項6に記載の燃焼制御装置。
  8. 前記判定手段は、複数回の点火サイクルにおける前記累積値又は前記経過時間に基づく統計値を、限界値と対比することで、内燃機関の動作が適正か否かを判定している請求項7に記載の燃焼制御装置。
  9. 前記統計値は、移動平均値、標準偏差、又はこれらを組み合わせた値である請求項5又は8に記載の燃焼制御装置。
  10. 前記判定手段は、前記制御装置とは別のコンピュータ回路で構成されている請求項1〜9の何れかに記載の燃焼制御装置。
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