JPH04308360A - 内燃機関の失火検出装置及びこの失火検出装置を用いた内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の失火検出装置及びこの失火検出装置を用いた内燃機関の制御装置

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JPH04308360A
JPH04308360A JP6832291A JP6832291A JPH04308360A JP H04308360 A JPH04308360 A JP H04308360A JP 6832291 A JP6832291 A JP 6832291A JP 6832291 A JP6832291 A JP 6832291A JP H04308360 A JPH04308360 A JP H04308360A
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internal combustion
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向平 高志
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    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P17/00Testing of ignition installations, e.g. in combination with adjusting; Testing of ignition timing in compression-ignition engines
    • F02P17/12Testing characteristics of the spark, ignition voltage or current
    • F02P2017/125Measuring ionisation of combustion gas, e.g. by using ignition circuits

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  • Testing Of Engines (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の失火検出装
置及びこの失火検出装置を用いた内燃機関の制御装置に
係り、特に、気筒での点火燃焼時に発生するイオン電流
を利用して正常燃焼であるか又は失火状態であるかを判
定する装置であって高いバラスト性を有し且つ失火検出
の信頼性が高い内燃機関の失火検出装置と、この失火検
出装置を利用した精度の高い内燃機関の制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】点火燃焼時に発生するイオン電流を利用
した従来の失火検出装置としては、特開平2−1049
78号公報に開示されたものが存在する。この失火検出
装置は点火プラグでの火花発生により気筒内で燃焼状態
が発生した時に点火プラグ近傍に生じるイオン電流を電
気信号として検出する回路構成部分を備え、このイオン
電流検出回路から出力されるイオン電流信号のうち、フ
ィルタ回路等のマスキング手段を用いて所定範囲を取り
出し、このイオン電流信号を、判定基準となる基準レベ
ルが設定された比較手段で比較・判定し、失火状態の有
無を判定するように構成されている。このような失火検
出装置を内燃機関に付設すれば、内燃機関のいずれかの
気筒で失火状態が発生した場合に、この状態を正確且つ
迅速に検出することができ、もって内燃機関の燃料噴射
制御において当該気筒に供給される燃料を抑制又はカッ
トすることにより、未燃焼燃料が排気ガス浄化装置に流
れ込むのを阻止することができ、排気ガス浄化装置が劣
化するのを防止することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の失火検出装置で
は、燃焼時に生じるイオン電流信号を失火検出のための
回路に入力し、イオン電流信号の生波形を利用して失火
状態が発生したか否かをを検出している。イオン電流信
号の生波形を利用して、内燃機関の各気筒内で点火時に
正常燃焼が行われたか又は失火状態が発生したかという
ことを判定する場合には、ウィンドを生成して適切な範
囲のイオン電流信号を取り込み、予め設定されたしきい
値と、取り込まれたイオン電流信号の振幅値とを比較し
、それらの値の間の大小関係に基づいて判定を行う。 しかしながら、イオン電流信号の波形は、内燃機関の回
転速度や負荷の軽重等に応じて非常に大きく波形が変動
し、どの時点のイオン電流信号を取り込むべきかの判断
が極めて難しい。また仮に、正常燃焼と失火状態を識別
することが可能なしきい値を適宜に設定したとしても、
点火コイル部では点火ノイズが頻繁に発生するので、大
きな点火ノイズが発生すると、失火判定用に設定された
しきい値のレベルを越え、誤判定を招くおそれがある。 このような誤判定を回避するためには、点火ノイズの周
波数領域をマスキングし、不要な点火ノイズを除去する
ためのフィルタ回路を判定回路部に設けることが必須と
なる。その結果、信号処理の工程が複雑となり、信号処
理回路の構成が複雑となるので、製作コストが上昇する
。またマスキング作用の良否が失火検出装置の性能の良
否を決定することになり、信頼性が高い装置を製作する
ことが困難となる。
【0004】本発明の目的は、上記問題に鑑み、点火時
に発生するイオン電流信号を利用して正常燃焼であるか
又は失火状態であるかを判断するように構成された内燃
機関の失火検出装置において、内燃機関の動作状態の影
響を受けず、誤判定を生じることなく、安定して且つ高
い信頼性をもって失火状態を検出することのできる内燃
機関の失火検出装置を提供することにある。本発明の他
の目的は、高い検出信頼性を有する上記失火検出装置を
燃料噴射制御システム等に利用し、失火状態が検出され
た気筒には燃料が供給されるのを抑制し、未燃焼燃料が
、排気ガス浄化装置に与えられるのを阻止する内燃機関
の制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る内燃機関の
失火検出装置は、気筒での燃焼によって生じるイオン電
流を検出するイオン電流検出回路と、このイオン電流検
出回路から出力されるイオン電流信号を利用して気筒の
点火時の内部状態が正常燃焼か又は失火状態かを判定す
る判定手段を有する装置であり、更に、イオン電流検出
回路から出力されるイオン電流信号を取り込んで積分処
理する積分手段を設け、この積分手段で得られる積分信
号を用いて気筒の内部状態が正常燃焼であるか又は失火
状態であるかを判定するように構成される。本発明に係
る内燃機関の失火検出装置は、前記積分手段の代わりに
ピークホールド手段を設け、イオン電流信号の最大ピー
ク値と最小ピーク値のうちいずれか一方又は両方を保持
し、これらのピークデータを用いて気筒の内部状態が正
常燃焼であるか又は失火状態であるかを判定するように
構成される。本発明に係る内燃機関の失火検出装置は、
前記積分手段と前記ピークホールド手段を併設し、いず
れか又は両方の出力信号を用いて気筒の内部状態が正常
燃焼であるか又は失火状態であるかを判定するように構
成される。本発明に係る内燃機関の失火検出装置は、前
記積分手段と前記ピークホールド手段を直列に接続し、
積分信号についてのピークデータを用いて、気筒の内部
状態が正常燃焼であるか又は失火状態であるかを判定す
るように構成される。また本発明に係る内燃機関の制御
装置は、本発明による失火検出装置を備え、この失火検
出装置によって得られた失火検出データに従って、失火
が発生した気筒への点火時期信号を調整し、燃料噴射信
号を抑制又はカットすることにより制御を行うように構
成される。
【0006】
【作用】積分手段を利用した本発明による失火検出装置
では、点火時に発生するイオン電流信号を、単なる生波
形における瞬時的な振幅値ではなく、面積的に評価する
ことが可能となる。そのために、点火時に瞬時的に大き
な点火ノイズが発生したとしても、その積分値は小さい
ものであるので、失火の有無の判定に影響を与えること
はない。こうしてロバスト性を高くすることが可能とな
る。また、内燃機関が低回転状態であるとき、あるいは
軽負荷状態であるときには、イオン電流信号は低出力値
であるが、積分値で判定を行うので、充分な判定用信号
を得ることができる。またピークホールド手段を利用し
た本発明による失火検出装置では、イオン電流信号の波
形振幅値における特徴的な値を取り出し、この特徴的な
値を用いて失火の有無を判定するようにしたため、内燃
機関の各気筒の燃焼状態が不安定で、イオン電流信号の
波形がばらつく場合でも、正常燃焼、失火状態の充分な
差異を検出することが可能となる。前記積分手段とピー
クホールド手段を並列的に、又は直列的に併用した失火
検出装置では、前述したそれぞれの利点を兼ね備えるこ
とができ、積分信号についてピークデータを得るように
構成した直列的な失火検出検出装置では、信号の最も高
い波形箇所を利用するので、検出の信頼性、精度がより
高くなる。本発明による内燃機関の制御装置では、失火
検出の信頼性が高い本発明による失火検出装置を用いて
各種制御を行うので、制御の確実度が向上する。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1は本発明に係る失火検出装置の第1実
施例を示し、本発明に係る失火検出装置を含む多気筒内
燃機関の点火システムの電気回路系統を示す。本実施例
では各気筒毎の点火プラグに対応して1個の点火コイル
を有するように構成された1プラグ1コイル形式の電子
配線システム(DIS)の例を示している。本実施例で
は、積分方式の回路構成を有する失火検出装置である。 1は制御手段であるコントロールユニットであり、コン
トロールユニット1はマイクロコンピュータで構成され
る。コントロールユニット1は、内部に、点火時期制御
や燃料噴射制御等に必要とされる固定データや制御プロ
グラムを格納するための記憶素子ROMと、適時に取り
込まれ、各種制御に使用される各種データを随時に書き
込み・読み出すための記憶素子RAMと、各種のデータ
のディジタル演算処理を行うCPU等を含んでいる。か
かる構成は周知であるので、詳細説明は省略する。
【0008】複数の気筒のそれぞれの点火時期等を制御
するためには、内燃機関の状態や環境について、各種の
データが必要である。これらのデータは、それぞれ対応
するセンサによって検知され、アナログ信号又はディジ
タル信号の形式でコントロールユニット1に入力される
。入力される各種データとしては、クランク角センサ2
からのクランク角データ、空気流量センサ3からの空気
流量(QA )、スロットルセンサ4からのスロットル
角(θTH)、電源5の出力電圧(VB )、内燃機関
の冷却水の水温を測定する水温センサ6からの水温デー
タ(TW )等がある。これらのデータは、コントロー
ルユニット1に入力され、ここで所定の演算式に従って
演算処理され、各気筒毎に、運転条件に見合う点火時期
を指令するための点火時期信号“IGN”7が出力され
る。コントロールユニット1から出力された点火時期信
号7は、次段のパワートランジスタ9を駆動できる所定
のレベルまで増幅器8で増幅され、パワートランジスタ
9に供給されて、これを導通動作させる。パワートラン
ジスタ9が導通すると、バッテリ(+B)からの電流が
、点火コイル10の一次側巻線を通して流れる。パワー
トランジスタ9の導通・遮断はベースに入力される点火
時期信号7の波形に従って決まる。点火時期信号7に従
って、導通したパワートランジスタ9が遮断されると、
その遮断電流に対応した高電圧が、点火コイル10の二
次側に誘起され、第1気筒の点火プラグ11に点火用の
火花を発生させる。
【0009】イオン電流検出回路12は、点火コイル1
0の二次側巻線の低電位端とアースとの間に設置される
。イオン電流検出回路12はツェナーダイオード12a
、コンデンサ12b、抵抗12cとこれに並行に接続さ
れたダイオード12dから構成される。点火プラグ10
に火花が発生した時、ツェナーダイオード12aによっ
て規定される電圧でコンデンサ12bに電荷を蓄積する
が、その後、燃焼熱により点火プラグ11の近傍領域が
イオン化されるので、通電路が形成され、コンデンサ1
2bに蓄積された電荷がイオン電流として流れる。この
イオン電流は、抵抗12cの両端間の電位差信号として
検出される。イオン電流検出回路12から出力される信
号は、イオン電流信号“ION ”13として出力され
る。
【0010】上記のイオン電流信号13は、ウィンド生
成回路14を経由して積分回路15に入力される。ウィ
ンド生成回路14は、設定されたウィンドを利用してイ
オン電流信号のうちノイズを含まない特徴波形部分を積
分回路15に入力せしめる。積分回路15では、入力さ
れたイオン電流信号を積分処理し、その後に、得られた
積分信号をコントロールユニット1に対し出力する。コ
ントロールユニット1の内部に設けられた失火判定のた
めの手段では、積分回路15から与えられた、イオン電
流信号の特徴波形部分を積分して得た積分信号を用いて
失火判定を実行する。失火判定のための手段及びそのプ
ロセスについては、任意な構成を用いることができる。
【0011】図2に、イオン電流検出回路12、ウィン
ド生成回路14、積分回路15の所要各部の信号波形を
示す。図2(A)は、イオン電流信号の要部波形を示し
、イオン電流検出回路12の出力端子から発生する電圧
信号“ION ”13である。イオン電流信号13の波
形において13aは点火時に発生する点火ノイズであり
、13bの部分がイオン電流によって生じる特徴波形部
分である。図2(B)はウィンド生成回路14にてウィ
ンドを設定するためのウィンド信号である。このウィン
ド信号16は、イオン電流信号13における特徴波形部
分13bを積分回路15に取り込むために生成される。 図2(C)は、ウィンド信号16によって設定されたウ
ィンド期間の間、イオン電流信号13を積分することに
よって得られる積分信号を示している。この積分信号は
積分回路15の出力端子から出力される。失火状態が発
生するときには、イオン電流信号はほとんどゼロである
。 したがって、失火状態が発生するときには、積分信号も
ほとんどゼロとなる。
【0012】図1において説明された第1の気筒に関す
る点火装置および失火検出装置の回路成は、他の第2〜
第nの各気筒についても同様である。
【0013】上記の如くしてコントロールユニット1に
入力された各気筒についてのイオン電流信号の積分信号
は、その後、例えば点火時期制御や燃料噴射制御に利用
される。コントロールユニット1の内部には、前述の通
り、点火時期制御と燃料噴射制御を行うための制御手段
を備えている。燃料噴射制御によって、各気筒毎の燃料
噴射信号“INJ ”17を発生させている。燃料噴射
信号17は、増幅器18で増幅され、パワートランジス
タ19に供給され、もって第1気筒のインジェクタ20
を駆動する。この回路構成も、各気筒毎に設けられる。
【0014】積分回路15から与えられる積分信号に基
づいて、コントロールユニット1において、第1気筒に
関して失火状態が発生したと判断されると、点火時期信
号7は制限され、燃料噴射信号17はカット又は制限さ
れる。他の気筒についても、それぞれ同様な制御が実行
される。
【0015】上記の如くイオン電流検出回路12から出
力されるイオン電流信号13の特徴波形部を積分回路1
5にて積分し、得られた積分信号に基づいて失火状態で
ある否かを判定するように構成すれば、イオン電流信号
13の特徴的部分13bを面積的に評価することになる
ので、正確に且つ安定して失火状態を検出することが可
能となる。
【0016】前記の実施例で、イオン電流検出回路12
は、各気筒毎に設けられたが、その他の構成として、対
向する2気筒毎又はそれ以上の数の気筒毎にイオン電流
検出回路を設けることにより、前記と同様に失火状態を
検出するように構成することもできる。
【0017】次に、前記失火検出装置に用いられたウィ
ンド生成回路14と積分回路15、又はこれと同等の機
能を実現するソフト手段について、説明する。図3及び
図4は、ハード的構成によって実現した回路例を示し、
図3は積分回路15、図4はウィンド生成回路14を示
している。図3に示した積分回路はオペアンプ15aを
利用した周知の回路構成であり、図4に示したウィンド
生成回路14は2個のレベル信号発生回路14a,14
bを組み合わせて構成される。ウィンド生成回路14は
、イオン電流信号において点火ノイズを含まない予め限
定された所定領域(特徴波形部分)を積分回路15に入
力させるウインド(図2Bにおける16)を生成するた
めの2つのレベル信号21,22を出力する。これらの
レベル信号21,22と前記イオン電流信号13とを、
図示しないAND回路に入力すると、レベル信号21,
22の組み合わせで前記ウィンド16が設定され、当該
ウィンドが設定された領域のイオン電流信号部分13b
が、AND回路の出力信号として取り出される。ウィン
ド生成回路14の各レベル信号発生回路14a,14b
をリセットする信号としては、クランク角センサ2から
出力されるREF信号を用いることが望ましい。このよ
うにして、ウィンド生成回路14で取り出されたイオン
電流信号の特徴波形部分13bは、積分回路15の入力
端子15bに入力され、積分処理が行われ、その出力端
子15cから積分信号が出力される。積分回路15にお
いて、図示されていないが、実際上、所定のタイミング
で積分された値をリセットするための回路構成が付加さ
れる。
【0018】上記の如く、イオン電流信号を積分した信
号に基づき失火状態の発生の有無を判断するように構成
すると、検出信号の値において、正常燃焼時と失火状態
時との差異が大きく発生し、失火判定を容易に且つ正確
に行うことができる。
【0019】図5は、ソフト構成でウィンド生成回路及
び積分回路の機能を実現する実施例である。ソフト構成
で装置を実現する場合には、図1に示されるウィンド生
成回路14及び積分回路15は、回路要素として必要で
はない。従って、この場合には、イオン電流検出回路1
2から出力されるイオン電流信号“ION ”13が直
接にコントロールユニット1に入力される。図5に示さ
れるフローチャートを実行する手段は、コントロールユ
ニット1の内部にプログラムとして登録され、用意され
る。 図5に示されたフローチャートにおいて、ステップ31
では、設定された所定ウィンドであるか否かの判別が行
われる。ソフト手法によるウィンドの生成は、例えば、
クランク角センサからのREF信号とPOS信号を用い
て、フリーランカウンタを利用することにより、行われ
る。ステップ31でYESであれば、ステップ32でA
/D変換処理を起動し、イオン電流信号の特徴波形部分
をアナログからディジタルに変換する。ステップ33は
ディジタル信号に変換されているか否かを判定するステ
ップであり、ステップ34では、積分演算処理が実行さ
れる。ステップ31でNOであるときには、ステップ3
5に移り、ここでウィンド外になって取込みを行ったの
が1回目であるか否かが判定される(例えば、イグニッ
ションスイッチの投入後このプログラムによる動作が最
初であるか、あるいはその後ウィンド外になってデータ
取込みを行ったのが1回目であるか否かが判定される)
。ステップ35がYESであるときにはステップ36を
実行して、積分値をリセットする(0もしくは適当な初
期値、又は適当な他の値にする)。ステップ35でNO
であるときには、ステップ37を実行して積分値を保持
する。上記のソフト的な構成であっても前記のハード的
構成と同様な作用を生ずる。
【0020】次に、本発明に係る失火検出装置の第2実
施例を説明する。第2実施例の失火検出装置は、ピーク
ホールド方式の回路構成を有する。すなわち、この実施
例の構成では、図1の実施例構成において、積分回路1
5の代わりにピークホールド回路が用いられる。従って
、図1の回路において、積分回路15が配設された箇所
にピークホールド回路が配設される。その他の構成は、
図1で示したものと同じである。以下では、構成的に相
違する部分のみを説明する。図6はピークホールド回路
をハード構成で実現する回路例を示す。このピークホー
ルド回路は、ウィンド生成回路14とコントロールユニ
ット1との間に介設され、イオン電流検出回路12から
出力されるイオン電流信号13をウィンド生成回路14
を経由して入力し、イオン電流信号の特徴波形部分にお
けるロウピーク値(最小値)とハイピーク値(最大値)
のうち少なくともいずれか一方を検出し、これらのピー
ク値をコントロールユニット1に供給する機能を有して
いる。従って、ピークホールド回路は、ロウピークホー
ルド回路41と、ハイピークホールド回路42とに分け
ることができる。ロウピークホールド回路41は、オペ
アンプ41aをベースとした周知の回路構成である。そ
の入力端子41bには、ウィンド生成回路14からのイ
オン電流信号が入力される。イオン電流信号については
、ウィンド生成回路14を経由させるので、イオン電流
信号17の特徴波形部分が入力される。ロウピーク値を
表す電圧は、コンデンサ41cにホールドされ、その出
力端子41dから出力される。ロウピークホールド回路
41をリセットする場合には、クランク角センサ2から
出力されるREF信号で、リセットスイッチ41eをオ
ン動作させ、コンデンサ41cの電荷を放電させること
により、行う。一方、ハイピークホールド回路42につ
いても、同様に、オペアンプ42aをベースとした周知
の回路構成であり、その入力端子42bに、ウィンド生
成回路14を経由させたイオン電流信号を入力させる。 その結果、イオン電流信号の特徴波形部分のハイピーク
値をコンデンサ42cに電圧としてホールドする。コン
デンサ42cの端子間電圧としてホールドされたハイピ
ーク値は、出力端子42dから出力される。またコンデ
ンサ42cにはリセットスイッチ42eが並列に接続さ
れ、このリセットスイッチ42eを前記REF信号でオ
ン動作させることにより、ハイピークホールド回路42
をリセットすることができる。
【0021】またピークホールド回路では、ロウピーク
ホールド回路41の出力端子とハイピークホールド回路
42の出力端子との間を、破線ブロック43で示す如く
、所定の抵抗値を有した抵抗44,45を用いて接続す
ると、その中間点46から、ロウピーク値とハイピーク
値の平均値を出力させることができる。
【0022】上記の如く、ピークホールド回路を用いて
イオン電流信号の特徴波形部分のロウピーク値とハイピ
ーク値とこれらの平均値を適宜に検出し、これらのピー
ク値を単独で又は組み合わせて用いて、正常燃焼又は失
火状態を判定すると、イオン電流信号の生波形を用いる
方式に比較し、イオン電流信号の特徴的な振幅値によっ
て判定を行うことができるので、失火状態を明確に且つ
容易に判定することができる。また、ロウピーク値とハ
イピーク値との平均値に利用して気筒における点火時の
燃焼状態を判定すれば、くすぶり状態の燃焼を検出する
ことができ、制御に好都合である。なお、くすぶり時に
は基準となるゼロ電圧レベル自体がシフトし、平均値の
絶対値が大きくなるので、くすぶり状態であるか否かを
判別することができる。
【0023】またピークホールド方式の場合にも、図7
に示す如く、ソフト構成で実現することができる。ソフ
ト構成で装置を実現する場合には、前記のウィンド生成
回路14とピークホールド回路は、回路要素として必要
ではない。従って、この場合には、イオン電流検出回路
12から出力されるイオン電流信号“ION ”13が
直接にコントロールユニット1に入力される。図7に示
されるフローチャートを実行する手段は、コントロール
ユニット1の内部にプログラムとして登録され、用意さ
れる。図7に示すフローチャートに従えば、ステップ5
1で所定ウィンド内にあるか否かが判定される。ステッ
プ51においてYESである場合には、ステップ52,
53でA/D変換処理を起動してこれを実行し、イオン
電流信号の所定部分をディジタル信号に変換する。ステ
ップ54では、取り込んだデータの値(A/D)をロウ
ピーク値(PL)と比較し、ロウピーク値よりも小さい
ときには、ステップ55においてデータ値(A/D)を
用いてロウピーク値(PL)を更新する。ステップ54
で、取り込んだデータ値がロウピーク値よりも大きい場
合には、ステップ56で当該データ値(A/D)とハイ
ピーク値(PH)を比較する。データ値がハイピーク値
よりも大きいときには、ステップ57において、ハイピ
ーク値(PH)をデータ値(A/D)で更新する。この
ようにして、ウィンド内に存在するイオン電流信号のロ
ウピーク値又はハイピーク値を保持する。ステップ51
においてNOである場合には、ステップ58に移り、こ
こでウィンド外になって取込みを行ったのが1回目であ
るか否かが判定される(例えば、イグニッションスイッ
チの投入後このプログラムによる動作が最初であるか、
あるいはその後ウィンド外になってデータ取込みを行っ
たのが1回目であるか否かが判定される)。ステップ5
8がYESであるときにはステップ59を実行して、ロ
ウピーク値とハイピーク値をリセットする(0もしくは
適当な初期値、又は適当な他の値にする)。ステップ5
8でNOであるときには、ステップ60を実行して、ロ
ウピーク値とハイピーク値をそれぞれ保持する。なお、
以上のフローチャートでは、平均値を算出するステップ
が図示されていないが、ロウピーク値及びハイピーク値
が決定された段階で、平均値を算出する処理ステップを
設けるだけよいので、その図示を省略する。上記のソフ
ト的な構成であっても、前記のハード的構成と同様な作
用を生ずる。
【0024】以上の第1及び第2の実施例では、それぞ
れ、積分回路とピークホールド回路を単独で用いた構成
について説明したが、これらを組み合わせることも可能
である。例えば、積分回路15とピークホールド回路を
、各気筒毎に並列に設け、それぞれの出力信号を適宜に
組み合わせて、失火状態の有無を判定することもできる
。更に、ウィンド生成回路14の後に積分回路15を配
設し、その後にピークホールド回路を配設して、積分信
号についてイオン電流信号の場合と同様なピークデータ
を求め、かかる積分信号のピークデータを用いて失火状
態の有無を検出するように構成することも可能である。
【0025】図8は、本発明による失火検出装置で得ら
れた失火検出信号を使用して、例えば点火時期制御及び
燃料噴射制御を行う場合のフローチャートを示す。この
制御のためのプログラムは、コントロールユニット1内
に設けられる。ステップ71では吸気流入空気量Q、機
関回転数N、電源電圧VB を、前述したそれぞれ対応
するセンサから取り入れ、これらをモニタする。これら
のデータに基づき、ステップ72で、制御の基礎となる
点火時期信号θbaseと燃料噴射幅信号Tibase
を算出する。ステップ73では、前述した本発明による
失火検出装置で得られた失火検出信号を用いて正常燃焼
であるか又は失火状態であるかを判定する。ステップ7
3でNOである場合には、ステップ74で先に求めた点
火時期信号θbaseと燃料噴射幅信号Tibaseを
、それぞれ点火時期及び燃料噴射の制御信号θ,Tiと
して用いる。一方、ステップ73でYESである場合に
は、ステップ75で、点火時期の制御信号θをθbas
e−αとして設定し、燃料噴射の制御信号TiをTib
ase−βとして設定する。これにより点火時期信号θ
はαだけ遅らされ、燃料噴射信号Tiはパルス幅βだけ
縮小される。これによって燃料は制限を受ける。必要に
応じて、β=TibaseとしてTi=0とし、燃料を
カットすることもある。ステップ76では、制御内容を
ディスプレイに表示させる。これにより運転者に失火発
生状態について正確なメッセージを与え、信頼性を向上
させている。
【0026】上記の制御によれば、複数の気筒のいずれ
かにおいて失火状態が発生した場合には、当該気筒への
燃焼供給を低減して未燃焼燃料が排気ガス浄化装置に送
られるのを阻止し、もって排気ガス浄化装置の浄化機能
が未燃焼燃料で劣化するのを防止することができる。
【0027】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、次の効果を奏する。積分回路を利用した失火検出
装置によれば、イオン電流を、所定期間の面積として評
価できるので、瞬時に発生する点火ノイズが、失火判定
に致命的な影響を与えることを防止することができ、点
火ノイズに対するロバスト性を向上することができ、正
確且つ信頼性が高い失火検出を行うことができる。更に
、内燃機関が低回転及び軽負荷の状態であっても、積分
効果により、充分な信号出力値を得ることができる。 ピークホールド回路を利用した失火検出装置によれば、
イオン電流における所定期間の最大値又は最小値、ある
いは両方を保持することにより、内燃機関の燃焼状態が
不安定で、イオン電流の出力波形がばらつく場合であっ
ても、当該出力波形の最も特徴部分をとらえることがで
き、正確且つ安定な失火検出を行うことができる。特に
、最大値及び最小値によって算出される平均値を求め、
平均値をモニタすることにより、くすぶりについての判
定を行うことも可能である。上記の如き本発明による失
火検出装置を利用して内燃機関の点火時期制御装置や燃
料噴射装置を実現すれば、失火状態がいずれかの気筒で
発生したとき、適切なタイミングで、当該気筒の点火時
期を調整したり、燃料噴射を制限又はカットすることが
でき、これにより未燃焼燃料が排気ガス浄化装置に供給
されるのを未然に防止することができ、排気ガス浄化装
置の劣化を阻止し、排気ガスの面での内燃機関の動作信
頼性を向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る失火検出装置の第1実施例を示す
回路図である。
【図2】回路各部の信号波形を示す波形図である。
【図3】積分回路の一例を示す回路図である。
【図4】ウィンド生成回路の一例を示す回路図である。
【図5】積分処理をソフト的に実現するフローチャート
である。
【図6】ピークホールド回路の一例を示す回路図である
【図7】ピークホールド処理をソフト的に実現するフロ
ーチャートである。
【図8】失火検出装置及び失火判定処理を利用した内燃
機関の点火時期・燃料噴射制御処理を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1          コントロールユニット10  
        点火コイル 11          第1気筒の点火プラグ12 
         イオン電流検出回路14     
     ウィンド生成回路15          
積分回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  気筒での燃焼によって生じるイオン電
    流を検出するイオン電流検出回路と、このイオン電流検
    出回路から出力されるイオン電流信号を利用して前記気
    筒の点火時の内部状態が正常燃焼か又は失火状態かを判
    定する判定手段とからなる内燃機関の失火検出装置にお
    いて、前記イオン電流検出回路から出力される前記イオ
    ン電流信号を取り込んで積分処理する積分手段を設け、
    前記判定手段は、前記積分手段から出力される積分信号
    を用いて前記気筒の前記内部状態が正常燃焼であるか又
    は失火状態であるかを判定するようにしたことを特徴と
    する内燃機関の失火検出装置。
  2. 【請求項2】  気筒での燃焼によって生じるイオン電
    流を検出するイオン電流検出回路と、このイオン電流検
    出回路から出力されるイオン電流信号を利用して前記気
    筒の点火時の内部状態が正常燃焼か又は失火状態かを判
    定する判定手段とからなる内燃機関の失火検出装置にお
    いて、前記イオン電流検出回路から出力される前記イオ
    ン電流信号を取り込んで最大ピーク値と最小ピーク値の
    うちいずれか一方又は両方を保持するピークホールド手
    段を設け、前記判定手段は、前記ピークホールド手段か
    ら出力されるピークデータを用いて前記気筒の前記内部
    状態が正常燃焼であるか又は失火状態であるかを判定す
    るようにしたことを特徴とする内燃機関の失火検出装置
  3. 【請求項3】  気筒での燃焼によって生じるイオン電
    流を検出するイオン電流検出回路と、このイオン電流検
    出回路から出力されるイオン電流信号を利用して前記気
    筒の点火時の内部状態が正常燃焼か又は失火状態かを判
    定する判定手段とからなる内燃機関の失火検出装置にお
    いて、前記イオン電流検出回路から出力される前記イオ
    ン電流信号を取り込んで積分処理する積分手段と、前記
    イオン電流検出回路から出力される前記イオン電流信号
    を取り込んで最大ピーク値と最小ピーク値のうちいずれ
    か一方又は両方を保持するピークホールド手段とを設け
    、前記判定手段は、前記積分手段から出力される積分信
    号と前記ピークホールド手段から出力されるピークデー
    タのうちいずれか一方又は両方を用いて、前記気筒の前
    記内部状態が正常燃焼であるか又は失火状態であるかを
    判定するようにしたことを特徴とする内燃機関の失火検
    出装置。
  4. 【請求項4】  気筒での燃焼によって生じるイオン電
    流を検出するイオン電流検出回路と、このイオン電流検
    出回路から出力されるイオン電流信号を利用して前記気
    筒の点火時の内部状態が正常燃焼か又は失火状態かを判
    定する判定手段とからなる内燃機関の失火検出装置にお
    いて、前記イオン電流検出回路から出力される前記イオ
    ン電流信号を取り込んで積分処理する積分手段と、この
    積分手段から出力される積分信号を取り込んで最大ピー
    ク値と最小ピーク値のうちいずれか一方又は両方を保持
    するピークホールド手段を設け、前記判定手段は、前記
    ピークホールド手段から出力されるピークデータを用い
    て前記気筒の前記内部状態が正常燃焼であるか又は失火
    状態であるかを判定するようにしたことを特徴とする内
    燃機関の失火検出装置。
  5. 【請求項5】  請求項2〜4のいずれか1項記載の内
    燃機関の失火検出装置において、前記ピークホールド手
    段は、最大ピーク値及び最小ピーク値を保持し且つこれ
    らのピーク値の平均値を算出し、前記判定手段は、最大
    ピーク値、最小ピーク値、平均値を入力し、各値のいず
    れかの単独値、又は複数個の組み合わせによって前記判
    定を行うことを特徴とする内燃機関の失火検出装置。
  6. 【請求項6】  請求項1〜4のいずれか1項記載の内
    燃機関の失火検出装置において、ウィンド生成回路を備
    え、失火状態の有無の検出のために取り込まれる前記イ
    オン電流信号は、ウィンド生成回路が所定の基準信号に
    基づき生成するウィンドによって選択される一定期間の
    波形部分であることを特徴とする内燃機関の失火検出装
    置。
  7. 【請求項7】  請求項6記載の内燃機関の失火検出装
    置において、別途に決定される他の一定期間では、この
    一定期間の条件に応じて、積分処理若しくはピークホー
    ルド処理を実行しないか、又は既処理値を他の値に設定
    することを特徴とする内燃機関の失火検出装置。
  8. 【請求項8】  内燃機関における各種の運転状態に関
    するデータを入力し、これらのデータを用いて且つ予め
    記憶手段に用意された所定の制御のための演算処理手段
    を動作させて少なくとも点火時期信号と燃料噴射信号を
    求め、得られた前記点火時期信号と前記燃料噴射信号を
    それぞれの制御対象部に供給して前記内燃機関を運転制
    御を実行する内燃機関の制御装置において、請求項1〜
    7のいずれか1項に記載された前記失火検出装置を備え
    、この失火検出装置で所定の気筒が失火状態であると判
    定されたときには、前記気筒に対する前記点火時期信号
    を調整すると共に、前記燃料噴射信号を抑制又はカット
    する制御手段を有することを特徴とする内燃機関の制御
    装置。
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