JPH11294249A - 内燃機関の異常検出装置 - Google Patents

内燃機関の異常検出装置

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JPH11294249A
JPH11294249A JP10093216A JP9321698A JPH11294249A JP H11294249 A JPH11294249 A JP H11294249A JP 10093216 A JP10093216 A JP 10093216A JP 9321698 A JP9321698 A JP 9321698A JP H11294249 A JPH11294249 A JP H11294249A
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abnormality
ion current
internal combustion
combustion engine
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JP10093216A
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English (en)
Inventor
Naoki Nishinaga
直樹 西長
Koji Hazama
浩司 挟間
Masakatsu Shigyo
正勝 執行
Yoshimichi Takifuji
喜道 瀧藤
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 指定外または規定外の点火プラグの装着やイ
オン電流検出部や関連部位の異常を正確に検出するこ
と。 【解決手段】 内燃機関の所定の運転状態におけるイオ
ン電流IION の信号レベルとしてのイオン電流値に基づ
き異常判定レベルとしてのイオン電流学習値が算出さ
れ、その±10〔%〕の範囲内にあるかによって点火プ
ラグ23または関連部位の異常が各気筒毎に判定され
る。これにより、各気筒毎のばらつきや点火プラグ23
の経時変化等が考慮されたイオン電流学習値の±10
〔%〕と今回のイオン電流値とが比較されることとな
り、点火プラグ23または関連部位の異常が正確に判定
される。このため、点火プラグの交換等による不適合が
正確に判定され、失火、プレイグニッション、ノッキン
グ等の判定結果の信頼性が向上し、それら判定結果に基
づく各種制御を適切に実行することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃焼室
内で発生されるイオン電流を検出する点火プラグの不良
やそのイオン電流に基づき失火、プレイグニッション、
ノッキング等の有無を判定するイオン電流検出部や関連
部位の異常を判定する内燃機関の異常検出装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の異常検出装置に関連す
る先行技術文献としては、特開平4−203271号公
報にて開示されたものが知られている。このものでは、
内燃機関の燃焼室内に配設された点火プラグとグランド
との間(点火プラグギャップ間)を流れるイオン電流を
検出し失火の有無を判定する技術が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、点火プラグ
交換の際、指定外または規定外のものが装着されイオン
電流の波形や信号レベルが変化してしまうと失火、プレ
イグニッション、ノッキング等が正確に検出できなくな
るという不具合があった。また、これらの検出結果に基
づく各種制御が適切に実行できなくなるという不具合が
あった。
【0004】そこで、この発明はかかる不具合を解決す
るためになされたもので、指定外または規定外の点火プ
ラグの装着やイオン電流検出部や関連部位の異常を正確
に検出すると共に、失火、プレイグニッション、ノッキ
ング等の検出結果に基づく各種制御を適切に実行するこ
とができる内燃機関の異常検出装置の提供を課題として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の内燃機関の異
常検出装置によれば、内燃機関の所定の運転状態におい
て信号レベル検出手段で検出されるイオン電流の信号レ
ベルに基づき判定レベル設定手段で異常判定レベルが算
出され、そのイオン電流の信号レベルと異常判定レベル
との比較によって異常判定手段で点火プラグまたは関連
部位の異常が判定される。これにより、各気筒毎のばら
つきや点火プラグの経時変化等が考慮されて設定された
異常判定レベルと今回のイオン電流の信号レベルとが比
較されることとなり、点火プラグまたは関連部位の異常
が正確に判定できる。
【0006】請求項2の内燃機関の異常検出装置では、
点火プラグまたは関連部位が異常であると判定されると
イオン電流を用いた各種制御が中止される。このよう
に、イオン電流に基づく失火、プレイグニッション、ノ
ッキング等の判定結果に信頼性がないときには、その判
定結果が各種制御に適用されないため内燃機関の不適切
な制御が防止できる。
【0007】請求項3の内燃機関の異常検出装置では、
異常判定レベルが内燃機関の運転状態が安定しているア
イドル運転時のイオン電流の信号レベルに応じて設定さ
れる。これにより、異常判定レベルの信頼性が向上し、
点火プラグまたは関連部位の異常が正確に判定できる。
【0008】請求項4の内燃機関の異常検出装置では、
異常判定レベルが内燃機関の運転状態が安定している車
速変動が所定範囲内、かつ内燃機関の出力変動が所定範
囲内であるときのイオン電流の信号レベルに応じて設定
される。これにより、異常判定レベルの信頼性が向上
し、点火プラグまたは関連部位の異常が正確に判定でき
る。
【0009】請求項5の内燃機関の異常検出装置では、
異常判定レベルが所定の平滑化演算され設定される。こ
れにより、スパイク状ノイズ等の影響を抑制することが
できるため異常判定レベルの信頼性が向上し、点火プラ
グまたは関連部位の異常が正確に判定できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。
【0011】図1は本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関の異常検出装置を示す構成図である。な
お、本実施例の内燃機関は複数気筒からなり各気筒の点
火プラグに対応する点火コイル及びイオン電流検出回路
等からなる周辺構成は同一であるため、以下では1つの
気筒における構成について述べる。
【0012】図1において、20は点火コイルであり、
20aは点火コイル20の1次巻線、20bは点火コイ
ル20の2次巻線である。点火コイル20の1次巻線2
0aには点火コイル制御用のスイッチング素子(NPN
トランジスタ)21が接続されており、このスイッチン
グ素子21のベースに例えば、内燃機関に対する燃料噴
射制御等を行う後述の電子制御ユニット(Electronic C
ontrol Unit:以下、単に『ECU』と記す)10から信
号増幅器22を介して増幅された点火指令信号IGtが
入力される。この点火指令信号IGtに基づきスイッチ
ング素子21がオンとされる所定時間だけ点火コイル2
0の1次巻線20a側にバッテリ電源(図示略)と接続
された+B端子(接続端子)からの1次電流I1 が通電
される。
【0013】また、点火コイル20の2次巻線20b側
における2次電流I2 が環流する電流路は、図示しない
内燃機関の燃焼室に配設された点火プラグ23、点火コ
イル20の2次巻線20b、イオン電流検出回路25に
よって形成されている。このうち、イオン電流検出回路
25はコンデンサ26と直列接続された抵抗27、この
抵抗27に並列接続されたダイオード28によって形成
されている。
【0014】このように、ECU10からの点火指令信
号IGtに基づく所定時間だけ点火コイル20の1次巻
線20a側に1次電流I1 が流され、こののちにスイッ
チング素子21がオフされるときの遮断電流である2次
電流I2 に対応した高電圧が点火コイル20の2次巻線
20b側に発生され、点火プラグ23に点火される。こ
ののちのイオン電流検出時には、コンデンサ26から点
火コイル20の2次巻線20b、点火プラグ23の順に
イオン電流IION が流れる。このイオン電流IION は抵
抗27を介して検出されECU10に入力される。
【0015】ECU10は、周知の中央処理装置として
のCPU11、制御プログラムを格納したROM12、
各種データを格納するRAM13、B/U(バックアッ
プ)RAM14、入力回路15及び出力回路16等から
なる論理演算回路として構成されている。
【0016】ECU10には各種情報として、クランク
角センサ1から機関回転数NE〔rpm〕信号、吸気量
センサ2から吸気量GN〔g/rev〕信号、水温セン
サ3から冷却水温THW〔℃〕信号、スロットル開度セ
ンサ4からスロットル開度TA〔°〕、アクセル開度セ
ンサ5からアクセル開度AP〔°〕、車速センサ6から
車速SPD〔km/h〕、電源電圧センサ7からバッテ
リ電圧VB 〔V〕等が入力されている。
【0017】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関の異常検出装置で使用されているECU1
0内のCPU11における学習条件判定の処理手順を示
す図2のフローチャートに基づいて説明する。なお、こ
の学習条件判定ルーチンは所定時間毎にCPU11にて
繰返し実行される。
【0018】図2において、まず、ステップS101で
は、冷却水温THWが80〔℃〕以上であるかが判定さ
れる。ステップS101の判定条件が成立、即ち、水温
センサ3で検出された冷却水温THWが80〔℃〕以上
と高いときにはステップS102に移行し、車速SPD
が3〔km/h〕未満であり、かつアイドル運転時であ
るかが判定される。ステップS102の判定条件が成
立、即ち、車速センサ6で検出された車速SPDが3
〔km/h〕未満と低く車両がほぼ停止状態であり、か
つクランク角センサ1で検出された機関回転数NEが例
えば、700〔rpm〕と低くかつスロットル全閉のア
イドル運転時であるときには、イオン電流に対する学習
条件が成立するとして何もすることなく本ルーチンを終
了する。
【0019】一方、ステップS102の判定条件が成立
せず、即ち、車速センサ6で検出された車速SPDが3
〔km/h〕以上と高く車両が移動状態、またはクラン
ク角センサ1で検出された機関回転数NEが高くアイド
ル運転時でないときにはステップS103に移行し、車
速変動が3〔km/h/s〕未満であるかが判定され
る。ステップS103の判定条件が成立、即ち、車速セ
ンサ6で検出された車速SPDによる車速変動が3〔k
m/h/s〕未満で安定しているときにはステップS1
04に移行し、アクセル開度APが5〔%〕以下である
かが判定される。ステップS104の判定条件が成立、
即ち、アクセル開度センサ5で検出されたアクセル開度
APが5〔%〕以下とアクセル操作量が小さいときには
ステップS105に移行し、ロックアップ作動中である
かが判定される。ステップS105の判定条件が成立、
即ち、A/T(Automatic Transmission:自動変速機)
における周知のロックアップ機構(図示略)が作動中で
あるときには運転状態が安定しており、イオン電流に対
する学習条件が成立するとして何もすることなく本ルー
チンを終了する。
【0020】ここで、ステップS101の判定条件が成
立せず、即ち、水温センサ3で検出された冷却水温TH
Wが80〔℃〕未満と低いとき、またはステップS10
3の判定条件が成立せず、即ち、車速センサ6で検出さ
れた車速SPDによる車速変動が3〔km/h/s〕以
上で不安定であるとき、またはステップS104の判定
条件が成立せず、即ち、アクセル開度センサ5で検出さ
れたアクセル開度APが5〔%〕以上とアクセル操作量
が大きいとき、またはステップS105の判定条件が成
立せず、即ち、A/Tにおけるロックアップ機構が不作
動であるときにはステップS106に移行し、イオン電
流に対する学習条件が成立しないとして学習値更新を中
止する処理が実行され本ルーチンを終了する。
【0021】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関の異常検出装置で使用されているECU1
0内のCPU11におけるサンプリング実行の処理手順
を示す図3のフローチャートに基づいて説明する。な
お、このサンプリング実行ルーチンは各気筒に対応し所
定時間毎にCPU11にて繰返し実行される。
【0022】図3において、まず、ステップS201で
はイオン電流波形に対して4ms毎にA/D変換が起動
され仮イオン電流A/D値tionad として取込まれる。
次にステップS202に移行して、機関回転数NEが2
000〔rpm〕以下であるかが判定される。ステップ
S202の判定条件が成立せず、即ち、クランク角セン
サ1で検出された機関回転数NEが2000〔rpm〕
を越え高いときにはイオン電流の発生状態が安定してい
ないとして本ルーチンを終了する。
【0023】一方、ステップS202の判定条件が成
立、即ち、クランク角センサ1で検出された機関回転数
NEが2000〔rpm〕以下と低いときには運転状態
が安定しておりイオン電流の発生状態も安定していると
してステップS203に移行し、サンプリング回数カウ
ンタCspが200以上であるかが判定される。ステップ
S203の判定条件が成立せず、即ち、サンプリング回
数カウンタCspが200未満であるときにはステップS
204に移行し、サンプリング回数カウンタCspが「+
1」インクリメントされる。次にステップS205に移
行して、前回のイオン電流A/D値eionad にステップ
S201で取込まれた仮イオン電流A/D値tionad が
加算され今回のイオン電流A/D値eionad とされ本ル
ーチンを終了する。
【0024】このようにして、上述のステップS201
〜ステップS205が繰返され、ステップS203の判
定条件が成立、即ち、サンプリング回数カウンタCspが
200以上と大きくなるとステップS206に移行し、
ステップS205で求められたイオン電流A/D値eio
nad がサンプリング回数カウンタCspで除算され平均イ
オン電流値tion とされる。次にステップS207に移
行して、平均イオン電流値tion がイオン電流値eion
としてRAM13内に格納され本ルーチンを終了する。
【0025】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関の異常検出装置で使用されているECU1
0内のCPU11における異常判定の処理手順を示す図
4のフローチャートに基づいて説明する。なお、この異
常判定ルーチンは各気筒に対応し所定時間毎にCPU1
1にて繰返し実行される。
【0026】図4において、まず、ステップS301で
学習条件が成立しているかが判定される。ステップS3
01の判定条件が成立、即ち、上述の図2の学習条件判
定ルーチンでイオン電流に対する学習条件が成立し学習
値の更新が許可されているときにはステップS302に
移行し、車速SPDが3〔km/h〕未満であり、かつ
アイドル運転時であるかが判定される。ステップS30
2の判定条件が成立、即ち、車速センサ6で検出された
車速SPDが3〔km/h〕未満と低く車両がほぼ停止
状態であり、かつクランク角センサ1で検出された機関
回転数NEが例えば、700〔rpm〕と低くかつスロ
ットル全閉のアイドル運転時であるときにはステップS
303に移行し、後述のように算出されB/U RAM
14内に格納されているこのときのイオン電流学習値g
ion がイオン電流学習値GIONとされる。次にステッ
プS304に移行して、フラグXgion が「ON
(1)」とされたのちステップS307に移行する。
【0027】一方、ステップS302の判定条件が成立
せず、即ち、車速センサ6で検出された車速SPDが3
〔km/h〕以上と高く車両が移動状態、またはクラン
ク角センサ1で検出された機関回転数NEが高くアイド
ル運転時でないときにはステップS305に移行し、後
述のように算出されB/U RAM14内に格納されて
いるこのときのイオン電流学習値gionlがイオン電流学
習値GIONとされる。次にステップS306に移行し
て、フラグXgion が「OFF(0)」とされたのちス
テップS307に移行する。ステップS307では、こ
のときのイオン電流値eion がイオン電流学習値GIO
Nの10〔%〕増、即ち、1.1倍を越えているか、ま
たはイオン電流学習値GIONの10〔%〕減、即ち、
0.9倍未満であるかが判定される。
【0028】ステップS307の判定条件が成立すると
きにはイオン電流値eion が正常範囲外、即ち、このと
きのイオン電流値eion が異常であるとしてステップS
308に移行し、フラグXgion が「ON」であるかが
判定される。ステップS308の判定条件が成立、即
ち、車速SPDが3〔km/h〕未満であり、かつアイ
ドル運転時であるときにはステップS309に移行し、
異常判定カウンタCionfl が「0」にクリアされたのち
ステップS310に移行し、異常判定カウンタCionfが
「+1」インクリメントされる。次にステップS311
に移行して、異常判定カウンタCionfが100以上であ
るかが判定される。ステップS311の判定条件が成
立、即ち、異常判定カウンタCionfが100以上である
ときにはステップS315に移行する。
【0029】一方、ステップS308の判定条件が成立
せず、即ち、車速SPDが3〔km/h〕未満、または
アイドル運転時でないときにはステップS312に移行
し、異常判定カウンタCionfが「0」にクリアされたの
ちステップS313に移行し、異常判定カウンタCionf
l が「+1」インクリメントされる。次にステップS3
14に移行して、異常判定カウンタCionfl が100以
上であるかが判定される。ステップS314の判定条件
が成立、即ち、異常判定カウンタCionfl が100以上
であるときにはステップS315に移行する。
【0030】ステップS315では、該当気筒が異常と
判定され気筒毎に異常判定フラグが「ON(1)」とさ
れる。次にステップS316に移行して、イオン電流を
用いた各種制御が中止されると共に、それに対応する異
常判定コードが出力される。次にステップS317に移
行して、異常判定された気筒の異常判定カウンタCion
f,Cionfl が「0」にクリアされ本ルーチンを終了す
る。
【0031】一方、ステップS307の判定条件が成立
せず、即ち、このときのイオン電流値eion がイオン電
流学習値GIONの0.9倍以上で1.1倍以下である
ときには正常範囲内であるとしてステップS318に移
行する。ステップS318では後述の判定値学習処理が
実行されたのちステップS319に移行し、前回のトリ
ップ(運転)で異常検出されているかが判定される。ス
テップS319の判定条件が成立、即ち、前回のトリッ
プで異常検出されているときにはステップS320に移
行し、異常判定フラグが「OFF(0)」とされ本ルー
チンを終了する。一方、ステップS301の判定条件が
成立せず、即ち、上述の図2の学習条件判定ルーチンで
イオン電流に対する学習条件が成立せず学習値の更新が
中止状態であるとき、またはステップS311の判定条
件が成立せず、異常判定カウンタCionfが100未満で
あるとき、またはステップS314の判定条件が成立せ
ず、異常判定カウンタCionfl が100未満であると
き、またはステップS319の判定条件が成立せず、即
ち、前回のトリップで異常検出されていないときには何
もすることなく本ルーチンを終了する。
【0032】次に、上述の図4のステップS318にお
ける判定値学習の処理手順を示す図5のフローチャート
に基づいて説明する。なお、この判定値学習サブルーチ
ンは図4の異常判定ルーチンの起動毎にCPU11にて
繰返し実行される。
【0033】図5において、まず、ステップS401で
車速SPDが3〔km/h〕未満であり、かつアイドル
運転時であるかが判定される。ステップS401の判定
条件が成立、即ち、車速センサ6で検出された車速SP
Dが3〔km/h〕未満と低く車両がほぼ停止状態であ
り、かつクランク角センサ1で検出された機関回転数N
Eが例えば、700〔rpm〕と低くかつスロットル全
閉のアイドル運転時であるときにはステップS402に
移行し、このときのイオン電流値eion が仮イオン電流
学習値tgionとして取込まれる。
【0034】次にステップS403に移行して、ステッ
プS402で取込まれた仮イオン電流学習値tgionが学
習初期値の±40〔%〕以内であるかが判定される。こ
こで、学習開始の学習初期値としては設計中心値(理論
値)が用いられる。ステップS403の判定条件が成
立、即ち、仮イオン電流学習値tgionが学習初期値の±
40〔%〕以内であるときにはステップS404に移行
し、前回のイオン電流学習値gion とステップS402
で取込まれた仮イオン電流学習値tgionとから次式
(1)による1/4なまし(平滑化)演算にて今回のイ
オン電流学習値gionが更新され本ルーチンを終了す
る。なお、このイオン電流学習値gion はB/URAM
14内に格納される。
【0035】
【数1】 gion ←gion +(gion −tgion)/4 ・・・(1) 一方、ステップS403の判定条件が成立せず、即ち、
仮イオン電流学習値tgionが学習初期値の±40〔%〕
以内にないときには点火プラグ23または関連部位の部
品劣化とし、これにより判定値が異常となることがない
ようステップS404がスキップされ本ルーチンを終了
する。
【0036】また、ステップS401の判定条件が成立
せず、即ち、車速センサ6で検出された車速SPDが3
〔km/h〕以上と高く車両が移動状態、またはクラン
ク角センサ1で検出された機関回転数NEが高くアイド
ル運転時でないときにはステップS405に移行し、こ
のときのイオン電流値eion が仮イオン電流学習値tgi
onl として取込まれる。次にステップS406に移行し
て、ステップS405で取込まれた仮イオン電流学習値
tgionl が学習初期値の±40〔%〕以内であるかが判
定される。ステップS406の判定条件が成立、即ち、
仮イオン電流学習値tgionl が学習初期値の±40
〔%〕以内であるときにはステップS407に移行し、
前回のイオン電流学習値gionlとステップS405で取
込まれた仮イオン電流学習値tgionl とから次式(2)
による1/4なまし(平滑化)演算にて今回のイオン電
流学習値gionlが更新され本ルーチンを終了する。な
お、このイオン電流学習値gionlはB/U RAM14
内に格納される。
【0037】
【数2】 gionl←gionl+(gionl−tgionl )/4 ・・・(2) 一方、ステップS406の判定条件が成立せず、即ち、
仮イオン電流学習値tgionl が学習初期値の±40
〔%〕以内にないときには点火プラグ23または関連部
位の部品劣化とし、これにより判定値が異常となること
がないようステップS407がスキップされ本ルーチン
を終了する。
【0038】このように、本実施例の内燃機関の異常検
出装置は、内燃機関の各気筒毎に燃焼室に配設された点
火プラグ23とグランドとの間を流れる内燃機関の所定
の運転状態におけるイオン電流IION の信号レベルとし
てのイオン電流値eion を検出するECU10内のCP
U11にて達成される信号レベル検出手段と、前記信号
レベル検出手段で検出されるイオン電流値eion に基づ
き異常判定レベルとしてのイオン電流学習値GIONの
±10〔%〕を設定するECU10内のCPU11にて
達成される判定レベル設定手段と、前記信号レベル検出
手段で検出されるイオン電流値eion と前記判定レベル
設定手段で設定されたイオン電流学習値GIONの±1
0〔%〕とを比較し、点火プラグ23または関連部位の
異常を判定するECU10内のCPU11にて達成され
る異常判定手段とを具備するものである。
【0039】つまり、内燃機関の所定の運転状態におけ
るイオン電流IION の信号レベルとしてのイオン電流値
eion に基づき異常判定レベルとしてのイオン電流学習
値GIONが算出され、その±10〔%〕の範囲内にあ
るかによって点火プラグ23または関連部位の異常が判
定される。これにより、各気筒毎のばらつきや点火プラ
グ23の経時変化等が考慮されて設定されたイオン電流
学習値GIONの±10〔%〕と今回のイオン電流値e
ion とが比較されることとなり、点火プラグ23または
関連部位の異常として、点火プラグ23の交換等による
不適合が正確に判定されることとなり、失火、プレイグ
ニッション、ノッキング等の判定結果の信頼性が向上
し、それら判定結果に基づく各種制御を適切に実行する
ことができる。
【0040】また、本実施例の内燃機関の異常検出装置
は、ECU10内のCPU11にて達成される異常判定
手段が点火プラグ23または関連部位を異常と判定した
ときにはイオン電流IION に基づく各種制御を中止する
ものである。つまり、点火プラグ23または関連部位が
異常であると判定されるとイオン電流IION を用いた各
種制御が中止される。このときには、中止された各種制
御に対応しダイアグノーシス(Diagnosis:故障診断)機
能にて異常判定コードが出力される。このため、イオン
電流IION に基づく失火、プレイグニッション、ノッキ
ング等の判定結果に信頼性がないときには、その判定結
果が各種制御に適用されないため内燃機関の不適切な制
御が防止される。
【0041】そして、本実施例の内燃機関の異常検出装
置は、ECU10内のCPU11にて達成される判定レ
ベル設定手段が異常判定レベルとしてのイオン電流学習
値GIONの±10〔%〕を内燃機関のアイドル運転時
のイオン電流IION の信号レベルとしてのイオン電流値
eion に応じて設定するものである。つまり、異常判定
レベルとしてのイオン電流学習値GIONの±10
〔%〕が内燃機関の運転状態が安定しているアイドル運
転時のイオン電流値eion に応じて設定される。これに
より、異常判定レベルの信頼性が向上し、点火プラグ2
3または関連部位の異常が正確に判定される。
【0042】更に、本実施例の内燃機関の異常検出装置
は、ECU10内のCPU11にて達成される判定レベ
ル設定手段が異常判定レベルとしてのイオン電流学習値
GIONの±10〔%〕を車速センサ6で検出された車
速SPDによる車速変動が所定範囲内として3〔km/
h/s〕未満であり、かつ内燃機関の出力変動が所定範
囲内としてアクセル開度センサ5で検出されたアクセル
開度APが5〔%〕以下、かつA/Tにおけるロックア
ップ機構が作動中であるときのイオン電流IION の信号
レベルとしてのイオン電流値eion に応じて設定するも
のである。つまり、異常判定レベルとしてのイオン電流
学習値GIONの±10〔%〕が内燃機関の運転状態が
安定している車速変動が所定範囲内、かつ内燃機関の出
力変動が所定範囲内であるときのイオン電流値eion に
応じて設定される。これにより、異常判定レベルの信頼
性が向上し、点火プラグ23または関連部位の異常が正
確に判定される。
【0043】また、本実施例の内燃機関の異常検出装置
は、ECU10内のCPU11にて達成される判定レベ
ル設定手段が異常判定レベルとなるイオン電流学習値g
ion,gionlを所定の平滑化によって設定するものであ
る。つまり、異常判定レベルを設定する際、平滑化(1
/4なまし)演算によってスパイク状ノイズ等の影響を
抑制することができる。これにより、異常判定レベルの
信頼性が向上し、点火プラグ23または関連部位の異常
が正確に判定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関の異常検出装置を示す構成図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関の異常検出装置で使用されているECU内の
CPUにおける学習条件判定の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図3】 図3は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関の異常検出装置で使用されているECU内の
CPUにおけるサンプリング実行の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図4】 図4は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関の異常検出装置で使用されているECU内の
CPUにおける異常判定の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図5】 図5は図4における判定値学習の処理手順を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ECU(電子制御ユニット) 20 点火コイル 23 点火プラグ 25 イオン電流検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀧藤 喜道 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の各気筒毎に燃焼室に配設され
    た点火プラグとグランドとの間を流れる前記内燃機関の
    所定の運転状態におけるイオン電流の信号レベルを検出
    する信号レベル検出手段と、 前記信号レベル検出手段で検出される前記イオン電流の
    信号レベルに基づき異常判定レベルを設定する判定レベ
    ル設定手段と、 前記信号レベル検出手段で検出される前記イオン電流の
    信号レベルと前記判定レベル設定手段で設定された前記
    異常判定レベルとを比較し、前記点火プラグまたは関連
    部位の異常を判定する異常判定手段とを具備することを
    特徴とする内燃機関の異常検出装置。
  2. 【請求項2】 前記異常判定手段は、前記点火プラグま
    たは関連部位を異常と判定したときには前記イオン電流
    に基づく各種制御を中止することを特徴とする請求項1
    に記載の内燃機関の異常検出装置。
  3. 【請求項3】 前記判定レベル設定手段は、前記異常判
    定レベルを前記内燃機関のアイドル運転時の前記イオン
    電流の信号レベルに応じて設定することを特徴とする請
    求項1に記載の内燃機関の異常検出装置。
  4. 【請求項4】 前記判定レベル設定手段は、前記異常判
    定レベルを車速変動が所定範囲内であり、かつ前記内燃
    機関の出力変動が所定範囲内であるときの前記イオン電
    流の信号レベルに応じて設定することを特徴とする請求
    項1に記載の内燃機関の異常検出装置。
  5. 【請求項5】 前記判定レベル設定手段は、前記異常判
    定レベルを所定の平滑化によって設定することを特徴と
    する請求項1に記載の内燃機関の異常検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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